文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。
(1) 経営方針
当社は、「全人類の能力を全面開花させ、世界を変える」ことをミッションステートメント(経営理念)としてキャリアプラットフォーム事業を展開しております。また、以下を当社が大切にしている5つの価値観(five values)と定義して、役職員全員が共有し日々の業務に臨んでおります。
(2) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社は継続的な事業拡大と企業価値向上のため、売上高及び営業利益を重要指標としております。また、潜在的顧客層の認知拡大の観点から、累積取引社数及び累積会員数を重要な経営指標として重視しております。
(3) 経営環境
当社は、人材ビジネス市場を事業領域としており、新卒学生向けキャリアプラットフォーム「外資就活ドットコム」(新卒サービス)及び若手社会人向けリクルーティングプラットフォーム「Liiga」(中途サービス)の管理運営を通じたキャリアプラットフォーム事業を展開しております。2023年1月期は、2020年3月11日に公表した3カ年の中期経営計画の最終年度にあたり、中期経営計画上の第1期及び第2期に展開してきた事業施策を継続しつつ、新卒・中途採用市場において有意なシェアを獲得するため、取引先企業数の拡大や会員数の増大に取り組み、プラットフォーム価値の最大化を目指してきました。また、中長期的な視点においては、より市場規模が大きいと想定される知見共有市場及びキャリアアップ支援市場への展開を図ってきました。
当社の事業領域である人材・就職支援業界においては、2022年12月の有効求人倍率が1.35倍(前年同月は1.17倍。厚生労働省調査)、完全失業率が2.5%(前年同月は2.7%。総務省統計局調査)を記録しております。雇用環境は前年同期に比べ大幅な改善傾向にあり、一部の業種や地域においては人手不足の状況が顕著になってきております。また、株式会社リクルートキャリアが発表している「就職プロセス調査(2023年卒)」においては、2023年3月大学等卒業予定者の就職内定状況は、当該大学等卒業予定者の就職内定率が94.0%(2022年12月1日時点。前年同月は95.2%)と、前年同月は下回っているものの、指数自体は高い水準にあります。政府が新型コロナウイルス感染症対策の基本的対処方針を改定し、2023年5月には新型コロナウイルスの感染症法上の分類を引き下げる方針を決定するなど、社会全体が徐々に経済活動を後押しする体制に戻りつつあること、また、事業のDX化推進に伴うIT人材に対する企業需要の高まりなどにより、市場全体の雇用環境や企業の採用戦略も総じてポジティブなものになってきており、特に専門性が高く優秀な人材に対する企業の需要は引き続き堅調に推移しております。
当社は、このような経営環境下においては、優秀な新卒学生の採用を企業間で競争する状況が促進され企業側が採用予算を多く確保する必要性が生じ、当社のサービスを展開していくにあたってもポジティブな材料になるものと考えております。
(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社が優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題は、以下の項目と認識しております。
① 当社が提供するサービスの拡張及びコンテンツの充実
「(3) 経営環境」でも記載しましたとおり、当社は、キャリアプラットフォーム事業の領域において「外資就活ドットコム」及び「Liiga」を展開しております。これらのプラットフォームは、学生や若手社会人の就職活動・転職活動支援やキャリアアップ支援を目的としている一方、採用企業においては、学生や若手社会人にアプローチするための場としての機能も備えております。会員である学生・若手社会人に対しより一層のバリューを提供していくため、また、採用企業に対し一人でも優秀な人材と出会うことができる場であるため、当社は、「外資就活ドットコム」及び「Liiga」の継続的な拡張及びコンテンツの一層の充実が重要な経営課題であると認識しております。
当社は、このような経営課題に対応するため、システム開発やマーケティング等に必要な経営資源を確保し、今後も様々な新しいサービスやコンテンツをこれらのプラットフォーム内で展開してまいります。
② 「外資就活ドットコム」「Liiga」の認知度の向上
当社は、当社の事業規模拡大のためには、当社が管理運営する「外資就活ドットコム」及び「Liiga」のさらなる認知度の向上が必要不可欠であると考えておりますが、「外資就活ドットコム」及び「Liiga」における会員数及び取引社数は、大手の同業他社のサービスと比較しても、まだまだ拡大の余地があるものと認識しております。当社では今後インターネット広告を中心としたPR活動を効果的に実施するとともに、より多くのユーザーが当社の運営サイトに集まる体制の整備を進め、「外資就活ドットコム」「Liiga」の認知度の向上に積極的に取組んでまいります。
③ 優秀な人材の確保及び人材育成
当社は、今後のさらなる事業拡大を目指すうえで、システムの開発部門及び営業部門等における優秀な人材の確保及びその人材の育成が重要な課題であると認識しております。
人材の確保については、引き続き中途採用活動を実施し、当社のミッションステートメントに共感を持つ人材の採用を行ってまいります。人材の育成については、採用した人材のモチベーションを向上させる人事諸制度の構築を行うことで、最大限の実力を発揮できる組織体制の強化及び最適な人員配置を実施してまいります。
④ 社内管理体制の強化
当社は、今後のさらなる事業拡大のため、積極的な採用等により役職員を増加させていく方針ですが、組織規模の拡大に応じたさらなる社内管理体制の強化・充実が必要不可欠であります。そのため、管理部門の補強やシステムの強化を引き続き実施してまいります。
⑤ 技術革新への対応
当社が展開する事業の属する人材ビジネス市場は、近年の急速な技術革新の恩恵を受け、多角的なサービスが生まれ続けております。当社は、技術革新のスピードは今後も不可逆的に進行すると考えており、会員ファーストを念頭に置いた新サービスの展開を常に検討しております。今後の事業展開においても、こうした技術革新への積極的な対応は当社事業の成長に不可欠であり、最新の技術動向のフォロー、役職員への教育等を通じて、会員のニーズにマッチしたサービスの開発を継続してまいります。
本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。
(1) インターネット関連市場について
当社はキャリアプラットフォーム事業を主力事業としておりますが、当社が管理運営する「外資就活ドットコム」、「Liiga」はインターネットを通じて顧客である採用企業等または会員等にサービスを提供しております。このため、当社事業の発展のためには、さらなるインターネット関連市場の拡大が必要であると考えております。とりわけインターネットにアクセスするための端末は、スマートフォンの普及及びIoTの進展により多様化の様相を見せております。
当社がこのようなインターネット関連市場の事業環境の変化に適切に対応できなかった場合、または、新たな法的規制等によりインターネット関連市場の成長が鈍化した場合、当社の事業展開及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
(2) 四半期ごとの業績変動について
当社のキャリアプラットフォーム事業は、新卒学生の就職活動が本格化する時期や採用企業のインターンの募集の時期において登録会員・採用企業のトラフィックが増大し、また当社の収益もこの時期に大きく増加する傾向にあります。そのため、当社の売上高の成長は、年間を通じて平準化されずに、四半期決算の業績が著しく変動する可能性があります。
なお、2023年1月期における売上高及び営業損益は以下のとおりであります。
(単位:千円)
|
|
第1四半期会計期間 (自 2022年2月1日 至 2022年4月30日) |
第2四半期会計期間 (自 2022年5月1日 至 2022年7月31日) |
第3四半期会計期間 (自 2022年8月1日 至 2022年10月31日) |
第4四半期会計期間 (自 2022年11月1日 至 2023年1月31日) |
事業年度 (自 2022年2月1日 至 2023年1月31日) |
|
売上高 |
270,048 |
491,291 |
330,480 |
451,341 |
1,543,162 |
|
営業利益 |
24,275 |
201,290 |
33,506 |
137,312 |
396,384 |
(3) 経営成績の変動について
当社の事業領域である人材ビジネス市場は、市場規模が緩やかな拡大を続けていながらも、競合環境、価格動向、景気変動とそれに伴う雇用情勢の変化やビジネスモデルの規制等の影響を受ける可能性があり、将来が不透明な部分が数多く存在します。
このような環境下において、当社は事業規模の拡大とサービスの多様化を図るため、これまでの当社の事業展開により培ったノウハウを活かして収益性の高い事業の創出に積極的に取り組んでおりますが、当社の想定以上に成果が上がらない場合や予測困難なコスト等の発生に伴い当社の事業計画を達成できない場合、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(4) 当社サービスの業績の達成確度に関する不確実性について
① 他社との競合について
当社は「外資就活ドットコム」及び「Liiga」の管理運営を通じたキャリアプラットフォーム事業を主たる事業領域としておりますが、当事業領域においては大手企業を始めとして多くの事業者が事業の展開をしております。当社は、ハイクラス人材の利用を想定したプラットフォームの構築、採用企業の厳選等に取り組み、これら多くの事業者が提供するサービスとの差別化を図っております。
しかしながら、当社と同様のサービスを展開する事業者との競合激化や、競合事業者が提供するサービスに対し十分な差別化が図れなかった場合、当社の事業展開及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
② 特定のサービスへの依存について
当社のキャリプラットフォーム事業は、現在、特定のサービス「外資就活ドットコム」に大きく依存した事業となっております。当社は今後も「外資就活ドットコム」のコンテンツの価値向上に努めるとともに、「Liiga」などの他サービス・派生サービスを積極的に展開し、競合企業のサービスとの差別化を図ってまいりますが、上記①に記載のとおり、競合企業との競争激化等が、当社の事業展開及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
③ 新規サービスについて
上記①のとおり、当社は「外資就活ドットコム」及び「Liiga」の管理運営を通じたキャリアプラットフォーム事業を主たる事業領域としておりますが、さらなる事業の拡大を目指し、継続的に新規サービスの開発に取り組んでおります。しかしながら、新規事業においては、追加的に開発費用や広告宣伝費等の先行投資が必要とされ、その結果当社の利益率の低下を招く可能性があります。また、新規事業には不透明な点が多く、先行投資額が想定を上回る場合があります。さらに、想定した収益が得られない場合、新規事業からの撤退という経営判断をする可能性もあります。このような場合、当社の事業展開及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
④ 少子高齢化について
日本国内では少子高齢化が進んでおり、当社が提供するサービスを登録会員として利用すると想定される学生・若手社会人を始めとする若年層の数は緩やかに減少しております。
当社が提供するサービスは、学生や若手社会人のうち、キャリア形成に対する意欲が高い層をターゲットとしており、当該層については今後も一定程度の規模を維持していくものと想定されますが、ターゲット層が減少基調に陥った場合は、当社の事業展開及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑤ 広告宣伝の効果について
当社事業にとって、事業の中核である「外資就活ドットコム」、「Liiga」の登録会員(新卒学生、若手社会人等)の増加は非常に重要な要素であり、インターネット等を通じたプロモーション活動により広告宣伝活動を積極的に実施し登録会員数の増加を図っております。
広告宣伝活動に関しては、当社が想定する登録会員の属性に可能な限りアプローチできるよう最適な施策を実施しておりますが、登録会員数の増加が、必ずしも当社の想定どおりに進捗しない可能性があります。この場合、当社の事業展開及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
(5) 社歴が浅いことについて
当社は2010年2月に設立されており、社歴の浅い会社であります。したがって、当社の過去の経営成績は期間業績比較を行うための十分な材料とはならず、過年度の業績のみでは、今後の業績を判断する情報としては不十分な可能性があります。
(6) 特定人物への依存について
当社の創業者であり代表取締役社長である音成洋介は、当社創業以来当社の事業に深く関与しており、当社の経営戦略の構築やその実行に際して重要な役割を担っております。当社は特定の人物に依存しない体制を構築すべく組織体制の強化を図っており、同氏に過度に依存しない経営管理体制の整備を進めておりますが、何らかの理由により同氏の業務執行が困難になった場合、当社の事業展開及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
(7) 組織が少人数編成であることについて
本書提出日現在、当社は業務執行上必要最低限での人数の組織編成となっております。今後の事業拡大を見据え、優秀な人材の確保及び育成を行うとともに業務執行体制の充実を図っておりますが、これらの施策が適時適切に遂行されなかった場合、または、役職員等の予期せぬ退職があった場合、当社の事業展開及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
(8) 内部管理体制について
当社は、今後の事業運営及び事業拡大に対応すべく、内部管理体制について一層の充実を図る方針であります。しかしながら、事業規模に適した内部管理体制の構築に遅延が生じた場合、当社の事業展開及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
(9) 優秀な人材の確保及び育成について
当社の事業が継続的に成長していくためには、優秀な人材の確保、育成及び定着は経営上の重要な課題であります。当社は、必要な人材を確保するため十分な採用予算を確保し、また入社社員に対する研修の実施を通じ、当社の将来を担う優秀な人材の確保・育成に努め、社内研修やレクリエーション等を通じて役職員間のコミュニケーションを図ることで、定着率の向上を図っております。
しかしながら、必要な人材の採用が想定どおり進捗しない場合、採用し育成した役職員が当社の事業に寄与しなかった場合、あるいは育成した役職員が退職した場合には、当社の事業展開及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
(10) 技術革新等について
当社が事業を展開している人材ビジネス市場においては、インターネットを始めとする様々な技術革新の恩恵を受けその方法論やサービスの提供方法等が大きく変わりつつあります。そのため、人材ビジネス市場におけるプレイヤーはその変化に柔軟に対応していく必要があります。当社においても、最新の技術動向や環境変化を常に把握できる体制を構築するのみならず、優秀な人材の確保及び教育等により技術革新や、会員・採用企業のニーズの変化に迅速に対応できるようつとめております。
しかしながら、当社が技術革新や会員・採用企業のニーズの変化に適時に対応できない場合、また、技術革新等の変化への対応のために設備投資や人件費等多くの費用の支出を要する場合、当社の事業展開及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
(11) 当社サービスのシステムの安定性について
当社のキャリアプラットフォーム事業は、プラットフォームである「外資就活ドットコム」及び「Liiga」の管理運営を通じたサービスの提供が主たる収益の源泉となっており、上記プラットフォームのシステムの安定的な稼働が、当社の業務遂行上必要不可欠な要素となっております。そのため、当社はシステムの運営に不可欠な設備投資を実施するだけではなく、サーバー設備やネットワーク状況を常時監視し、障害の兆候が見られた場合には適時に対応が取られる体制を整備し、システム障害の発生を未然に防ぐことに努めております。
しかしながら、当社が予期しない上記プラットフォームへのアクセスの急増、コンピューターウイルスや人的な破壊行為、システム担当者の過誤、自然災害等の発生等によるサービスの中断ないしは停止により、当社が社会的信用を喪失した場合、当社の事業展開及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
また、広告掲載等の売上計上にあたっての役務提供事実について社内システム(入稿管理システム)にて管理しており、これらの障害が発生したことにより、自動化された業務処理が実施されない場合には、正確に売上を計上できない等、当社の業績を適正に表示しない可能性があります。
(12) 不正アクセスについて
近年、特定の企業や団体を狙ったサイバー攻撃(情報システムへの不正アクセス)が頻発しております。当社は、これら不正アクセスによる被害を未然に防止するため、当社役職員が使用するパソコンのウイルス対策や情報システムのセキュリティ対策を実施しておりますが、万が一、不正アクセスにより被害を受けた場合、当社の事業展開及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
(13) 訴訟等について
当社は、本書提出日現在において提起されている訴訟はありません。しかしながら、将来何らかの事由の発生により、訴訟等による請求を受ける可能性があります。このような事態が生じた場合、当社の社会的信用が毀損するほか、当社の事業展開及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
(14) 知的財産権について
当社による第三者の知的財産権侵害の可能性については、適切な専門家と連携を図ること等により調査可能な範囲で対応を行っておりますが、当社の事業領域に関する第三者の知的財産権の完全把握は困難であり、当社の認識外において他社の知的財産権を侵害する可能性を完全に否定することはできません。この場合、使用差止請求や損害賠償請求等により、当社の事業展開及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
(15) 個人情報保護について
当社では個人情報取扱事業者として多数のユーザー、取引先、従業員等の個人情報を保有しております。
当社では、法令や各種ガイドラインに基づいて、「個人情報保護規程」を定めて適切な管理を図るとともに、役職員への教育、システムのセキュリティ強化、個人情報取扱状況の内部監査等を実施し、個人情報管理の強化に努めております。また、当社の管理体制の十分性を継続的に担保するものとして、プライバシーマークの取得や情報漏洩保険への加入等を行っております。しかしながら、万が一個人情報の漏洩が発生した場合には、当社に対する損害賠償請求や社会的信用の失墜により、当社の事業展開及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
(16) 法的規制について
当社は、当社が事業を展開するキャリアプラットフォーム事業において、人材紹介サービスを行っております。人材紹介事業は、職業安定法に基づき、有料職業紹介事業として厚生労働大臣の許可を必要とします。当社は、2022年11月1日から2027年10月31日の間での許可を受けており、適宜更新を行う方針であります。したがいまして、当該事業の運営に関して、現在は事業の継続に支障をきたす事象は発生しておりませんが、将来的に職業安定法第32条の9に定められた欠格事項等が判明した場合には、許可の取り消し、業務停止命令または業務改善命令の対象となるおそれがあります。それらが当社の事業運営に大きな支障をきたす結果、当社の事業展開及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
(17) 配当政策について
当社は、株主に対する利益還元については重要な経営課題の一つとして認識しております。しかしながら、当社は現在成長段階にあり、より一層の内部留保の充実を図り、収益基盤の安定化・多様化や新規の投資にこれを充当することによりさらなる事業拡大を図ることが株主に対する最大の利益還元につながると考えております。
将来的には、その時点における経営成績及び財政状態を勘案しつつ株主に対し利益還元を実施していく方針ではありますが、現時点において配当実施の可能性及びその実施時期等については未定であります。
(18) 新型コロナウイルス感染症または未知の感染症の影響について
報告書提出日現在、当社は、新型コロナウイルス感染症の日本経済への影響は徐々に薄らいでいくものと考えており、当社の事業及び業績への影響も軽微であると判断しております。また、当社ではリモートワーク制度を導入しており、新型コロナウイルス感染症の感染拡大局面においても、事業を継続できる体制を整備しております。
しかしながら、今後、新型コロナウイルス感染症の変異による感染拡大または未知の感染症の拡大に伴う外部環境の変化または企業の採用マインドの変化が、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
また、当社の役職員等に大規模な感染が発生し、事業活動に支障が生じた場合には、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
(1) 経営成績等の状況の概要
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当社の事業領域である人材・就職支援業界においては、2022年12月の有効求人倍率が1.35倍(前年同月は1.17倍。厚生労働省調査)、完全失業率が2.5%(前年同月は2.7%。総務省統計局調査)を記録しております。雇用環境は前年同期に比べ大幅な改善傾向にあり、一部の業種や地域においては人手不足の状況が顕著になってきております。また、株式会社リクルートキャリアが発表している「就職プロセス調査(2023年卒)」においては、2023年3月大学等卒業予定者の就職内定状況は、当該大学等卒業予定者の就職内定率が94.0%(2022年12月1日時点。前年同月は95.2%)と、前年同月は下回っているものの、指数自体は高い水準にあります。政府が新型コロナウイルス感染症対策の基本的対処方針を改定し、2023年5月には新型コロナウイルスの感染症法上の分類を引き下げる方針を決定するなど、社会全体が徐々に経済活動を後押しする体制に戻りつつあること、また、事業のDX化推進に伴うIT人材に対する企業需要の高まりなどにより、市場全体の雇用環境や企業の採用戦略も総じてポジティブなものになってきており、特に専門性が高く優秀な人材に対する企業の需要は引き続き堅調に推移しております。
当社は、このような事業環境の中で、2020年3月11日に公表した3カ年の中期経営計画の最終年度を終えました。当社は当事業年度を利益拡大フェーズと位置づけ、中期経営計画上の第1期及び第2期に展開してきた事業施策を継続しつつ、新卒・中途採用市場において有意なシェアを獲得するため、取引先企業数の拡大や会員数の増大に取り組み、プラットフォーム価値の最大化を目指してきました。また、中長期的な視点においては、より市場規模が大きいと想定される知見共有市場及びキャリアアップ支援市場への展開を図っております。
当事業年度の具体的な取り組みとしては、戦略的なマーケティング展開による会員獲得に加え、取引先企業数の拡大を指向し、採用マッチング市場におけるシェア拡大を図ってまいりました。新卒サービスの領域においては、従来から実施してきたオンライン企業説明会の開催に加え、オフラインイベントについても強化し、女性向けのトップ企業合同座談会やJOB Discovery Meetupでの合同企業説明会など、様々なテーマに沿ったイベントを全国各地で展開してまいりました。中途サービスの領域においては、認知度の拡大と新規顧客の獲得に注力し、その結果、採用企業・転職エージェントの利用拡大によってスカウト送付数・マッチング数が増加し、採用企業の掲載料及びエージェントの成功報酬が伸長いたしました。
当事業年度末におけるキャリアプラットフォーム事業の累積取引社数は、796社(前期末から88社増)となりました。また、累積会員数は、468,961人(前期末から85,984人増)となりました。
以上の結果、当事業年度の売上高は1,543,162千円(前期比34.9%増)、営業利益は396,384千円(前期比748.8%増)、経常利益は395,718千円(前期比786.6%増)、当期純利益は283,043千円(前期比256.5%増)となっております。
なお、当社はキャリアプラットフォーム事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しております。
当事業年度末における流動資産は前事業年度末より346,495千円増加し、799,919千円となりました。主な増加要因は、現金及び預金の増加323,136千円によるものであります。
当事業年度末における固定資産は前事業年度末より25,371千円減少し、307,939千円となりました。主な減少要因は、繰延税金資産の減少30,896千円、償却の進行に伴う有形固定資産の減少11,331千円によるものであります。
当事業年度末における流動負債は前事業年度末より21,827千円減少し、359,168千円となりました。主な増減要因は、未払法人税等の増加55,952千円、短期借入金の減少50,000千円、1年内返済予定の長期借入金の減少59,753千円によるものであります。
当事業年度末における固定負債は前事業年度末より10,220千円減少し、8,687千円となりました。主な減少要因は、長期借入金の減少10,255千円によるものであります。
当事業年度末における純資産は前事業年度末より353,172千円増加し、740,002千円となりました。主な増減要因は、減資等による資本金の減少162,837千円、減資による振替や新株予約権行使による新株発行に伴う資本剰余金の増加235,437千円、当期純利益の計上に伴う利益剰余金の増加283,043千円であります。
以上の結果、当事業年度末における自己資本比率は66.7%(前事業年度末は48.8%)と、前事業年度末と比較し大幅に向上いたしました。
② キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べ323,136千円増加し、632,607千円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において営業活動により得られた資金は468,630千円(前期は130,991千円の獲得)となりました。主な収入要因は税引前当期純利益395,718千円、減価償却費75,737千円、契約負債の増加額24,504千円であり、主な支出要因は、法人税等の支払額16,227千円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において投資活動により使用した資金は69,157千円(前期は69,917千円の使用)となりました。主な支出要因は、無形固定資産の取得による支出66,952千円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において財務活動により使用した資金は76,336千円(前期は62,657千円の使用)となりました。収入要因は、株式の発行による収入43,880千円、主な支出要因は、長期借入金の返済による支出70,008千円、短期借入金の純減額50,000千円であります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社は生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。
b.受注実績
当社は受注生産を行っておりませんので、該当事項はありません。
c.販売実績
|
サービスの名称 |
前事業年度 (自 2021年2月1日 至 2022年1月31日) |
当事業年度 (自 2022年2月1日 至 2023年1月31日) |
||
|
販売額(千円) |
前期比(%) |
販売額(千円) |
前期比(%) |
|
|
外資就活ドットコム |
896,284 |
123.8 |
1,241,686 |
138.5 |
|
Liiga |
247,476 |
174.6 |
301,476 |
121.8 |
|
その他 |
572 |
20.5 |
- |
- |
|
合計 |
1,144,334 |
131.8 |
1,543,162 |
134.9 |
(注)1.当社の事業セグメントは、キャリアプラットフォーム事業の単一セグメントであるため、サービス別の販売実績を記載しております。
2.主な相手先別販売実績は、総販売実績に対する割合が100分の10以上の相手先がいないため、省略しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」及び「(1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載しております。また、当社の経営成績に影響を与える要因につきましては、「2 事業等のリスク」に記載しているとおりであると認識しております。これらのリスクについては、適切なコントロールを行っていくとともに、万が一そのリスクが顕在化した場合にはしかるべき対応に努める所存であります。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社の運転資金需要のうち主なものは、キャリアプラットフォーム事業における事業運営のための人件費、外部協力者への報酬支払いであります。投資を目的とした資金需要のうち主なものは、キャリアプラットフォーム事業及び新規事業におけるシステム開発投資における人件費及び外部協力者への報酬支払い並びにキャリアプラットフォーム事業における知名度拡大及び会員獲得のための広告宣伝費であります。
当社の運転資金は、営業活動によって獲得した自己資金の充当を基本とし、資金需要等を考慮した上で外部資金調達手段として金融機関からの借入により調達することとしております。
資金の流動性管理にあたっては、適宜、資金繰り計画を作成・更新して手元流動性等をモニタリングするとともに、取引金融機関との当座貸越契約の締結、長期借入の実施等により、将来に渡り必要な資金流動性を確保できるよう計画しております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成に当たりまして、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。これらは過去の実績等を勘案し合理的な判断のもとに見積りを行っておりますが、見積りによる不確実性のため、実際の結果は異なる場合があります。
当社の財務諸表で採用する重要な会計方針については「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項 重要な会計方針」に記載しております。
④ 経営成績に重要な影響を与える要因について
「2 事業等のリスク」に記載をしましたとおり、当社は、市場環境の変化、業績の季節変動、競合他社との競争、特定人物への依存、少人数編成組織であること並びに優秀な人材の確保及び育成等、様々なリスク要因が当社の財政状態及び経営成績に重要な影響を与える可能性があるものと認識しております。
このため、当社は、当社が提供するサービスの拡張及びコンテンツの充実、当社サービスの認知度の向上、優秀な人材の確保及び育成並びに社内管理体制の強化等に積極的に取り組むことにより、財政状態及び経営成績に重要な影響を与えるリスク要因を低減させ、リスク要因に対して適切に対応していく所存であります。
⑤ 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等については、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載のとおり、売上高及び営業利益を重要指標とし、また、潜在的顧客層の認知拡大の観点から、累積取引社数及び累積会員数を重要な経営指標として重視しております。
これらの点につきまして、2023年1月期は、引き続き増収増益決算を達成するとともに、累積取引社数及び累積会員数ともに前事業年度を上回る増加幅となりました。今後も継続的な増収及び潜在的顧客層の拡大を目指し、株主価値向上を目標とした経営施策を実施してまいります。
該当事項はありません。
該当事項はありません。