第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

 文中の将来に関する事項は、当四半期会計期間の末日現在において当社が判断したものであります。

 当第3四半期累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。

 また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて、重要な変更はありません。

 なお、「新型コロナウイルス感染症の影響」及び「製品部材の納期遅延及び価格上昇」につきましては、依然として予断を許さない状況が続いており、引き続き状況を注視してまいります。

 

(重要事象等について)

 当社は、継続して営業損失及びマイナスの営業キャッシュ・フローを計上しており、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような状況が存在しております。しかしながら、当第3四半期会計期間末において借入金は無く現金及び預金132百万円を保有し、必要な運転資金を確保していることから、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないと判断し、財務諸表への注記は記載しておりません。

 当社は、経常損益の黒字化を実現し、成長軌道を実現するため、IoT事業に集中的に経営資源を投入する方針を継続し、顧客ニーズに正確に対応する取り組みを強化してまいります。

 また、2030年までに持続可能でよりよい世界を目指す国際目標 「SDGs:Sustainable Development Goals」についても、当社製品により貢献してまいります。

 そこで、引き続き以下の課題に取り組んでまいります。

 

①自由で安全なコネクテッドワールドの実現

 当社はSDGsが採択される以前から環境問題に向き合いISO14001を取得し、その解決に向けて取り組んできました。当社の提供する省スペース、省電力のマイクロサーバー製品と、データ流通を実現する「PTPF(ピーティーピーエフ)」により、フィジカルワールドとサイバーワールドを結び付け、より利便性の高い社会の実現、より安全な社会の実現、より豊かなくらしづくりの実現に取り組んでまいります。

 

②確実に拡大するIoT市場とデジタル化する社会への対応

 IoTは社会に画期的な変革をもたらすと予想されており、全産業分野にわたる企業や公共部門がその事業化に向けて本格的な導入を試みてきました。現在、電力、流通、ビル、通信などの重要な社会インフラの分野や農業分野で商用利用が本格的に開始しはじめており、今後も市場の拡大が期待されています。当社のIoTゲートウェイ製品やサービス製品については、パートナー企業との連携のもと、さまざまな業種の企業や顧客に対してシステムやサービスへの採用が進んでいます。また、新型コロナウイルスの感染拡大も一つの契機として、産業界全般にわたるデジタルトランスフォーメーション(DX)が加速していますが、IoTは社会のデジタル化を実現するために不可欠であり、今後その裾野はさらに拡大することが見込まれます。

 このような中で当社は、各専門分野に強みを持つパートナー企業との連携を今後も強化し、当社製品と技術力をもって、顧客ニーズへ密接に対応してまいります。

 

③サービス収益の強化

 IoTにおいては、導入が始まると遠隔地や多拠点をカバーした本番運用が始まることから、IoTゲート

ウェイなどのハードウェア製品のみならず、顧客の本番環境の運用を支援するソフトウェアやサービスが不可欠です。このため、IoT市場ではソフトウェアやサービスの分野でより高い成長が見込まれます。IoTの商用化にともない、運用に必要な継続的サービスに対する顧客ニーズに応えるため、当社は従来よりIoT製品リ

モートマネジメントサービスや、IoT通信の伝送・交換サービスを提供しており、ハードウェアによるIoT製品と同時にサービス収益をさらに強化すべく、営業及び製品開発を行ってまいります。

 

④財務基盤の充実

 当社は財務基盤の強化と手元資金流動性の確保を検討してまいりましたが、この解決のため、前事業年度において自己株式の処分による資金調達を実施したことに引き続き、今年度中に新株式発行による資金調達を行うことといたしました。詳細は「第4 経理の状況 1四半期財務諸表 注記事項(重要な後発事象)」に記載しております。当社は今後も必要に応じて資金調達を実施することにより、さらなる財務基盤の強化を検討してまいります。

 

⑤社会への貢献

 当社のパートナー戦略は、持続可能な開発に向けて実施手段を強化し、グローバル・パートナーシップを活性化するものであり、SDGsの目標17「パートナーシップで目標を達成しよう」を実現します。また、当社の技術力により、産業界におけるIoT化が促進されることから、産業と技術革新の基盤を創出することを実現します(SDGs目標9)。さらに、大型で電力を消費するサーバーに代替する製品として当社が製造販売する製品は小型かつ電力消費量低減を実現しており、製造者としての「つくる責任つかう責任」(SDGsの目標

12)を全うします。その他、当社の事業展開による教育現場やビル、都市などへの当社製品の導入により、顧客とともにカーボンニュートラルに取り組み、SDGsを実現し、社会に貢献してまいります。特に、農業・食品産業には当社製品、サービスは親和性が高く、多くのユーザーから引き合いを受けていましたが、今後はさらに当社技術の導入を促進しスマート農業を実現することによりSDGsを実現します。

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当四半期会計期間の末日現在において判断したものであります。

(1) 経営成績の状況

 当第3四半期累計期間における我が国は、新型コロナウイルス感染症が拡大と減衰を繰り返す中で、経済は徐々に正常化に向かって行く傾向を見せています。急激に進んだ円安による輸入物価の上昇は落ち着きを見せつつありますが、世界的な供給不足による原材料や資材価格の上昇、全般的な物価の上昇が続いています。半導体やその他部材の不足が今なお続いていることに加えて、世界的なインフレも課題となっており、今後の景気下振れのリスクが懸念されます。

 当社は、IoT(Internet of Things:モノのインターネット)の黎明期より当事業に注力してきました。

IoTはこれからの社会基盤になる技術の一つであり、従来からIoTの利用を推進してきた企業では研究・実証の段階を終え、実運用が始まっています。今後は、多くの自治体や一般企業、事業体において導入が進み、市場が拡大していくものと考えられます。新型コロナウイルスの発生以来、感染症の影響と世界的な半導体の供給不足、さらに原材料価格の高騰により、IoT市場においても経済活動・企業活動の停滞が見られました。しかし、一方ではこれを契機として、産業界全般にわたるデジタルトランスフォーメーション(DX)が加速しています。これは当社の従来からの強みであるネットワーク製品とIoTの技術が、来るべきIoT、DXにまたがる分野において活躍する機会でもあります。

 このような状況のもとで、当社は「自由で安全なコネクテッドワールドの実現」をミッションとして、コアコンピタンスであるIoT事業を中核に、事業の拡大と推進を行っています。現事業領域であるIoT事業については、自社製品・自社サービス分野において、顧客のニーズや課題に対してより高度かつ柔軟に応えるため、パートナー企業との連携を強化しています。センサー製品を提供する企業やIoTソリューションを持つ企業と技術面、営業面、マーケティング面で幅広く協業する「IoTデバイス・ソリューションパートナープログラム」を設けるなど、当社製品の活用場面や販路を拡大しています。さらに、従来製品に比べ高速化を実現しながらも低消費電力を実現した次世代機「OpenBlocks(オープンブロックス)IoT FX1」を発表し、幅広い分野でのIoTシステムの活用を支援してまいります。

 また、新規領域として、データ伝送・流通分野を位置づけ、当社がこれまで培ってきたIoTに関する技術と知見をさらに高度に活用すべく、ブロックチェーンを利用したIoTのデータ流通に関する特許を取得し、実用化に向けて取り組んでいます。2020年に開始した慶應義塾大学SFC研究所とのIoTデータ交換のプロトコル策定に関する共同研究を継続するとともに、IoTデータ流通プロトコル及びそのサービスの実証開発を行うなど、自社技術を核としていわゆる「Web3」(ブロックチェーンやトークンエコノミーを利用した新しい経済圏)時代の領域獲得を目指した取り組みを進めております。

 当第3四半期累計期間は、顧客需要は比較的堅調であるものの、第2四半期以降に顕著となった半導体部品の供給不足が続きました。このためIoT事業と一般商材のどちらも製品供給難により受注を控え、出荷の遅れが生じました。また、供給不足と価格の上昇のため部材調達コストが上昇し、全体の売上高及び売上総利益は前年同期に対して大きく減少しました。

 販売費及び一般管理費は人件費をはじめ大幅な節減を行いましたが、営業損失及び経常損失は昨年よりも増加しました。

 この結果、当第3四半期累計期間の売上高は678百万円(前年同期比197百万円・22.5%減少)、営業損失は101百万円(前年同期は営業損失76百万円)、経常損失は97百万円(前年同期は経常損失76百万円)、四半期純損失は105百万円(前年同期は四半期純損失50百万円)となりました。

 品目別の売上高動向につきましては、次のとおりであります。

 

(自社製品コンピューター)

 マイクロサーバーについては、顧客の需要は強いものの半導体不足による部材供給の滞りのため、前年同期に比べ大きく減少しました。この結果、自社製品コンピューター全体の売上高は、330百万円(前年同期比167百万円・33.7%減少)となりました。

 

(コンピューター関連商品)

 一般商材についても顧客の需要は大きく変わらないものの、半導体部品供給の遅延により、コンピューター関連商品全体の売上高は前年同期に比べて減少し、170百万円(前年同期比32百万円・16.2%減少)となりました。

 

(サービス・その他)

 自社製品コンピューターの販売が減少したことに伴い、関連するサービスの売上高は前年同期に比べ減少しましたが、一般商材に係る継続的サービスが増加し、サービス・その他全体としては前年同期を上回る178百万円(前年同期比3百万円・2.0%増加)となりました。

 なお、上記の各品目に含まれるIoT事業(マイクロサーバー製品、IoTサービス、その他サービス)に係る売上高及び売上総利益は前年同期に比べて減少し、売上高は417百万円(前年同期比178百万円・30.0%減少)、売上総利益は192百万円(前年同期比72百万円・27.2%減少)となりました。

(2) 財政状態の状況

 当第3四半期会計期間末の資産につきましては、棚卸資産が111百万円増加しましたが、現金及び預金の減少177百万円、売掛金及び契約資産の減少52百万円等により前事業年度末に比べ143百万円減少し、611百万円となりました。

 負債につきましては、買掛金の減少16百万円等により前事業年度末に比べ38百万円減少し、248百万円となりました。

 純資産につきましては、四半期純損失の計上による利益剰余金の減少により前事業年度末に比べ105百万円減少し、362百万円となりました。

 

(3) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当第3四半期累計期間において、当社の重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定について重要な変更はありません。

(4) 経営方針及び経営戦略

 当第3四半期累計期間において、当社が定めている経営方針及び経営戦略について重要な変更はありません。

(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当第3四半期累計期間において、当社が優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 なお、当社は財務基盤の強化と手元資金流動性の確保を検討してまいりましたが、この解決のため、前事業年度において自己株式の処分による資金調達を実施したことに引き続き、今年度中に新株式発行による資金調達を行うことといたしました。詳細は「第4 経理の状況 1四半期財務諸表 注記事項(重要な後発事象)」に記載しております。当社は今後も必要に応じて資金調達を実施することにより、さらなる財務基盤の強化を検討してまいります。

 

(6) 研究開発活動

当第3四半期累計期間における研究開発費の総額は、58百万円であります。

なお、当第3四半期累計期間において、当社の研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

3【経営上の重要な契約等】

当第3四半期会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。