当社グループの戦略・事業その他を遂行する上でのリスクについて、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項を以下に記載しています。
なお、当社グループではグループ経営上のリスク全般につき、潜在リスクの洗い出しと優先順位付けをしたうえで、リスク対応方針の審議決定を行う「リスク管理委員会」により、リスクを整理・管理しています。
また、新型コロナウイルス感染症に関するリスクは、再流行等により変動する可能性がありますが、最新の情報を常に確認しつつ、リスクと機会をしっかりと整理し、中長期的視点をもって施策を策定していきます。
当第3四半期連結累計期間において、前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」からの変更があった事項は以下のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、当第3四半期連結累計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(見出しに付された項目番号は、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクの項目番号に対応しております。)
① 事業環境の急激な変化
映像事業の主要製品であるデジタルカメラの市場は、ミラーレスカメラにおける競争激化に加えて、新型コロナウイルス感染症による各国規制や部品調達の遅れによる影響が生じています。対応として、生産販売拠点等の最適化、徹底したコストダウン、開発効率化、サプライチェーンや物流の改革など、引き続き事業の収益体質強化を進めています。
精機事業が扱うFPD露光装置の需要は、ディスプレイ市場自体は安定的に需要が見込める市場ですが、大規模設備投資の反動や足元の消費抑制により供給過剰となった場合には露光装置の需要も落ち込む可能性があります。対応として、そのような環境下でも、一定の利益を確保するため、新規露光装置及びサービスビジネスによる収益拡大やトータルコスト低減を進めています。
半導体露光装置の対象市場である半導体市場は中長期的に大きく成長が見込まれるものの、先端プロセス開発のEUVLへの移行度合によっては、液浸露光装置の需要が減少する可能性があります。また、当社グループの主要顧客が設備投資計画を変更した場合など、当社グループの収益に影響を及ぼす恐れがあります。対応として、収益性重視の事業戦略の下、既存顧客以外の開拓を積極的に進めるとともに、サービスビジネスを拡大していきます。
精機事業全体として、新型コロナウイルス感染症の流行及びそれによる各国での規制強化により、出荷遅延・停止による顧客の信頼を損ねる恐れや、需要減退による投資凍結、販売減少などの可能性があります。対応として、顧客とのコミュニケーションの強化、立上げ・サービス要員の現地対応促進などをより一層強めていきます。
また、海外での事業展開においては、政治体制・経済環境の変動、各国間の貿易摩擦・紛争等の影響、暴動・テロ・戦争・災害・各種感染症等による社会の混乱等により、事業活動に大きな障害や損失が生じる可能性があります。当該リスクが顕在化する可能性やその影響レベルについては、社会情勢等により左右されるため、具体的に予測することは困難でありますが、対応として、情報収集及び事業に与える影響の分析を行い、対策を検討、実施しています。
文中の将来に関する事項は、本四半期報告書提出日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
第1四半期連結会計期間より、報告セグメントに変更がありました。詳細は、「第4 経理の状況 1要約四半期連結財務諸表 要約四半期連結財務諸表注記 5.事業セグメント」に記載のとおりであります。前第3四半期連結累計期間との比較にあたっては、前第3四半期連結累計期間の数値を変更後のセグメント区分に組替えて行っております。
当第3四半期連結累計期間(2022年4月1日~2022年12月31日)は、映像事業においては、デジタルカメラ市場は半導体不足等による部品調達問題が改善し、出荷数量に回復傾向が見られました。精機事業においては、FPD関連分野は中小型パネル用、大型パネル用、いずれの設備投資も縮小の動きが見られました。また、半導体関連分野の設備投資は調整局面に入り、横ばいで推移しました。ヘルスケア事業においては、ライフサイエンスソリューション及びアイケアソリューション分野で市況は総じて好調に推移しました。コンポーネント事業においては、デジタルソリューションズ事業では、光学部品・光学コンポーネントやエンコーダ関連市場が堅調に推移し、カスタムプロダクツ事業では、EUV関連市場が堅調に推移しました。
このような状況の下、当第3四半期連結累計期間の業績は、売上収益は4,560億97百万円、前年同期比497億52百万円(12.2%)の増収、営業利益は506億23百万円、前年同期比36億72百万円(7.8%)の増益、税引前四半期利益は523億14百万円、前年同期比2億42百万円(0.5%)の減益、親会社の所有者に帰属する四半期利益は394億56百万円、前年同期比3億83百万円(1.0%)の増益となりました。
セグメント情報は次のとおりです。
映像事業では、プロ・趣味層向け中高級機及び交換レンズの拡販に注力し、フラッグシップモデルのフルサイズミラーレスカメラ「Z 9」の販売が好調に推移しました。また、平均販売単価上昇効果や円安効果もあり、増収増益となりました。
精機事業では、FPD露光装置分野は、中小型パネル用、大型パネル用、いずれも装置の販売台数が減少したことにより、減収減益となりました。半導体露光装置分野は、一部装置販売の繰り延べはありましたが、新品装置の販売台数が増加したことにより、増収増益となりました。これらの結果、事業全体では減収減益となりました。
ヘルスケア事業では、ライフサイエンスソリューション及びアイケアソリューション分野で、好調な受注に加えて円安効果もあり、前年同期に比べ事業全体として大幅な増収増益となりました。
コンポーネント事業では、デジタルソリューションズ事業は、光学部品・光学コンポーネントやエンコーダの販売が好調に推移し、増収増益となりました。カスタムプロダクツ事業は、EUV関連コンポーネントの販売が堅調に推移し、増収増益となりました。この結果、これらの事業を含む事業全体は増収増益となりました。
(2) 当第3四半期連結会計期間末の財政状態の分析
当第3四半期連結会計期間末における資産の残高は、前連結会計年度末に比べて191億54百万円増加し、1兆587億20百万円となりました。これは主に、自己株式の取得等により現金及び現金同等物が567億55百万円減少した一方、棚卸資産が411億16百万円、有形固定資産、使用権資産、のれん及び無形資産が119億78百万円、売上債権及びその他の債権が97億93百万円、繰延税金資産が55億21百万円それぞれ増加したためです。
当第3四半期連結会計期間末における負債の残高は、前連結会計年度末に比べて87億30百万円増加し、4,483億30百万円となりました。これは主に、前受金が94億80百万円減少した一方、未払法人所得税が76億87百万円、その他の金融負債が39億48百万円、仕入債務及びその他の債務が30億29百万円、社債及び借入金が30億3百万円それぞれ増加したためです。
当第3四半期連結会計期間末における資本の残高は、前連結会計年度末に比べて104億24百万円増加し、6,103億90百万円となりました。これは主に、自己株式の取得等により自己株式が207億53百万円増加し、在外営業活動体の換算差額等の増加によりその他の資本の構成要素が82億77百万円、親会社の所有者に帰属する四半期利益の計上等により利益剰余金が245億90百万円それぞれ増加したためです。
(3) キャッシュ・フローの状況
当第3四半期連結累計期間における営業活動によるキャッシュ・フローは、主に税引前四半期利益523億14百万円、減価償却費及び償却費206億45百万円の計上があった一方、棚卸資産の増加、前受金の減少、法人所得税の支払があり、92億63百万円の収入(前年同期は174億67百万円の収入)となりました。
当第3四半期連結累計期間における投資活動によるキャッシュ・フローは、主に投資有価証券の取得による支出が106億53百万円、有形固定資産及び無形資産の取得による支出が221億22百万円あり、317億36百万円の支出(前年同期は70億25百万円の収入)となりました。
当第3四半期連結累計期間における財務活動によるキャッシュ・フローは、主に自己株式の取得による支出が219億52百万円、配当金の支払が143億64百万円あり、417億4百万円の支出(前年同期は136億88百万円の支出)となりました。
また、現金及び現金同等物に係る換算差額は74億22百万円の増加となりました。
この結果、当第3四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物の残高は前連結会計年度末に比べ567億55百万円減少し、3,135億22百万円となりました。
当第3四半期連結累計期間において、当連結会社の事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
当社グループは開発投資の一部について資産化を行っており、研究開発投資には無形資産に計上された開発費を含んでおります。無形資産に計上された開発費を含む当第3四半期連結累計期間の研究開発投資は497億97百万円であります。
当社は、2022年9月2日開催の取締役会において、独リューベックに本社を置く世界有数の金属アディティブマニュファクチャリングの統合ソリューションプロバイダーである SLM Solutions Group AG(フランクフルト証券取引所上場。以下「SLM 社」)と投資契約を締結すること、及び、SLM社の全株式に対し、ドイツ法に基づく任意的公開買付けを実施することを決議いたしました。また、これに関連し、SLM社の大株主3者との間で、本公開買付けへの応募につき取消不能契約を締結いたしました。
これらの契約に基づき、任意的公開買付けを実施、その後、各国の外資規制のクリアランスを取得し、2023年1月27日付で株式の取得が完了しました。
詳細は、「第4 経理の状況 1要約四半期連結財務諸表 要約四半期連結財務諸表注記 13.重要な後発事象」に記載のとおりであります。