第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

  当第1四半期累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。

  また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。

 

継続企業の前提に関する重要事象等

 当社は、がん免疫療法市場の環境変化に伴う細胞加工業の売上急減に加え、再生医療等製品事業分野における自社製品の開発進捗に伴う支出が累増しているため、継続的に営業損失及びマイナスの営業キャッシュ・フローが発生しており、継続企業の前提に疑義を生じさせるリスクが存在しております。

 しかしながら、当社は、2018年4月に開始した事業構造改革を着実に実行し、細胞加工業セグメントにおいては、細胞加工施設の統廃合等を通じて製造体制の適正化を図り、同セグメントのセグメント利益の早期黒字回復を目指しております。また、再生医療等製品事業セグメントにおいては、早期の製造販売承認の取得に向けて有望でかつ可能性の高いシーズを優先して開発を進めるとともに、再生医療等製品の開発費等については資金状況を勘案の上、機動的に資金調達を実施してまいります。現状では、構造改革の着実な実行を通じた資金の確保、さらに2019年6月の第14回及び第15回、2020年7月の第16回、2020年9月の第17回並びに2021年9月の第18回新株予約権の発行による再生医療等製品開発費等の資金調達等により、安定的なキャッシュポジションを維持しており、当面の資金繰りに懸念はないものと判断しております。これらに加えて、当社における当第1四半期会計期間末の資金残高の状況を総合的に検討した結果、事業活動の継続性に疑念はなく、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないものと判断しております。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期会計期間の末日現在において判断したものであります。

(1)経営成績の状況

 当第1四半期累計期間(2022年10月1日から2022年12月31日まで)においては、新型コロナウイルス感染症の影響が長期化するなか、行動制限の緩和等により、経済活動は徐々に正常化に向かっておりますが、一方で、急激な円安の進行、資源・エネルギー価格の高騰等により、依然として先行きは不透明な状況が続いております。

 こうした状況の中、当社は引き続き、「再生医療等の安全性の確保等に関する法律」と「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」による法的枠組みの下、新たなビジネス展開による事業拡大に向けた取り組みを進めるとともに収益構造の改善に注力しております。当社を取り巻く事業環境は依然として厳しく、新型コロナウイルスの変異株の影響等についても予断を許さない状況が続いておりますが、一方、昨年後半以降当第1四半期に入って、当社の取引先医療機関における国内の患者数は回復傾向にあり、明るい兆しも見えてきております。

 この結果、当第1四半期累計期間における当社の経営成績は以下のとおりとなりました。

(金額単位:百万円)

 

売上高

営業損失(△)

経常損失(△)

四半期純損失(△)

1株当たり

四半期純損失

(△)

当第1四半期

累計期間

185

△325

△324

△325

△1.54円

前第1四半期

累計期間

172

△339

△340

△342

△1.88円

増減率(%)

7.1

 当第1四半期累計期間においては、新型コロナウイルス感染症の影響は続いているものの、前年同期と比べ特定細胞加工物製造業やCDMO事業の売上が増加したことにより、売上高は185百万円(前年同期比7.1%増)となりました。損益面につきましては、売上高の増加等により、売上総利益は46百万円(前年同期比16.1%増)、研究開発費の減少等により販売費及び一般管理費は371百万円(前年同期比2.1%減)となり、営業損失は325百万円(前年同期は営業損失339百万円)となりました。また、加工中断収入2百万円(前年同期比4.8%減)、投資事業組合運用損4百万円(前年同期比15.4%減)等の営業外損益等により、経常損失は324百万円(前年同期は経常損失340百万円)、四半期純損失は325百万円(前年同期は四半期純損失342百万円)となりました。

 報告セグメント別の経営成績の概況は、以下のとおりであります。

 

(金額単位:百万円)

 

報告セグメント

調整額

(注)1

四半期損益計算書

計上額(注)2

細胞加工業

再生医療等製品事業

売上高

セグメント

損失(△)

売上高

セグメント

損失(△)

セグメント

損失(△)

売上高

セグメント

損失(△)

当第1四半期

累計期間

184

△57

0

△107

△161

185

△325

前第1四半期

累計期間

172

△47

0

△157

△135

172

△339

(注)1.セグメント損失(△)の調整額は、全社費用であります。全社費用は、報告セグメントに帰属しない一般管理費であります。

2.セグメント損失(△)は、四半期損益計算書の営業損失と調整を行っております。

 

① 細胞加工業

 細胞加工業については、細胞加工業の3つのビジネス領域(「特定細胞加工物製造業」・「CDMO事業」・「バリューチェーン事業」)の拡大に向けて積極的な活動を展開しております。当第1四半期累計期間においては、新型コロナウイルス感染症の影響は続いたものの、前年同期と比べ特定細胞加工物製造業やCDMO事業の売上が増加したことにより、売上高は184百万円(前年同期比7.1%増)となりましたが、販売費及び一般管理費が増加したことにより、セグメント損失は57百万円(前年同期はセグメント損失47百万円)となりました。

 

② 再生医療等製品事業

 再生医療等製品事業については、再生医療等製品の早期の収益化を目指すとともに、国内外で行われている再生医療等製品の開発動向にも注目し、それらのパイプライン取得、拡充を視野に入れた活動を行っております。当第1四半期累計期間においては、売上高は0百万円(前年同期比233.9%増)、研究開発費の減少等によりセグメント損失は107百万円(前年同期はセグメント損失157百万円)となりました。

 

(2)財政状態の状況

(財政状態)

 

前事業年度末

当第1四半期

会計期間末

増減

資産合計(百万円)

6,078

5,490

△587

負債合計(百万円)

566

448

△117

純資産合計(百万円)

5,511

5,042

△469

自己資本比率(%)

90.7

91.8

1.1

1株当たり純資産(円)

26.03

23.82

△2.21

 資産合計は、前事業年度末に比べて587百万円減少しました。主な減少は、現金及び預金365百万円、投資有価証券202百万円、有形固定資産19百万円です。

 負債合計は、前事業年度末に比べて117百万円減少しました。主な減少は、固定負債その他の繰延税金負債52百万円、流動負債その他の未払金36百万円、賞与引当金27百万円です。

 純資産合計は、四半期純損失計上に伴う利益剰余金325百万円の減少及びその他有価証券評価差額金143百万円の減少により、前事業年度末に比べて469百万円減少しました。

 以上の結果、自己資本比率は、前事業年度末の90.7%から91.8%となりました。

 

(3)経営方針・経営戦略等

 当第1四半期累計期間において、当社が定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当第1四半期累計期間において、当社が優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

 

(5)研究開発活動

 当第1四半期累計期間における研究開発活動の金額は、109百万円であります。

① 細胞加工業

 当第1四半期累計期間において、細胞加工業に係る研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 なお、当第1四半期累計期間における細胞加工業に係る研究開発費は14百万円であります。

 

② 再生医療等製品事業

自家細胞培養軟骨「MDNT-01」(米国製品名NeoCart®)の開発に関しましては、現在NeoCart®の資産を保有しておりますOcugen社(所在地:米国ペンシルベニア州モルバーン市)は、米国での開発再開を目指して、FDAと承認申請に必要なPhaseⅢ試験デザインについて合意したことを2022年12月16日に発表しました。当社は、今後FDAと合意したPhaseⅢ試験デザインの詳細を分析・検討した上で、日本における自家細胞培養軟骨「MDNT-01」の開発方針等を決定する予定です。

当社は、京都府公立大学法人京都府立医科大学との間で、自己中和抗体産生に起因する病態を対象とした、新しいキメラ受容体(B細胞抗体受容体:BARと呼びます)を遺伝子導入した免疫細胞(BAR-T細胞)による特異的B細胞除去療法の実用化に向けた共同研究契約を2019年11月5日に締結し共同研究を実施していましたが、非臨床試験においていくつかの課題があり、それらの解決には相当の時間を要すること等から、両者で今後の研究計画等を総合的に勘案した結果、このほど本共同研究を終了することに合意しました。今後、本技術に係る基礎的な研究活動を継続し、本共同研究で得られた研究成果については新たな再生医療等製品等の研究開発に活用する予定です。

その他の開発パイプラインについては当第1四半期累計期間において、研究開発状況に重要な変更はありません。

なお、当第1四半期累計期間における再生医療等製品事業に係る研究開発費は94百万円であります。

 

(6)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。

 

3【経営上の重要な契約等】

当第1四半期会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。