第2 【事業の状況】

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当期における世界経済は、企業収益の改善が進んだ米国をはじめとする先進国や、底堅い成長が続く中国、及び資源価格が堅調に推移した資源国などで、景気は緩やかに回復いたしました。一方で、不安定な中東情勢や、欧州における英国のEU離脱に向けた動き及び米国の政策運営など、先行きについては依然として不透明感が残りました。

わが国経済におきましては、雇用・所得環境が改善する中で各種政策効果もあり、景気は回復基調が続きました。しかしながら、海外経済の不確実性等による景気の下振れリスクへの懸念が払拭できず、個人消費に力強さが欠けるなど、成長に鈍化が見られました。

このような中、当社グループにおきましては、3ヵ年にわたる中期経営計画の初年度として、「変革に取り組み、現状を打破することで次の100年を生き抜く」をスローガンに、各種施策を講じてまいりました。家庭用ミシン事業及び産業機器事業において、各市場のニーズに合った新製品の投入や、各種展示会への積極的な出展などの諸施策を実施するとともに、原価低減及び経費の徹底した削減に取り組みました。

しかしながら、製品販売価格の低下や為替相場が円高で推移した影響等を受けたことから、当期の総売上高は38,855百万円(前期比3,805百万円減)、営業利益は2,477百万円(前期比10百万円増)、経常利益は2,137百万円(前期比509百万円減)となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益は1,607百万円(前期比58百万円増)となりました。

 

セグメント別の概況は次のとおりであります。

 

① 家庭用機器事業

海外ミシン市場におきましては、当期に市場投入した新製品などを主軸に需要喚起に努めました。しかしながら、先行き不透明な米国や欧州を中心に不安定な経済状況が続いたことから販売台数が伸び悩み、更には為替相場が円高に推移したことも加わり、海外ミシン売上は低調な動きとなりました。

国内ミシン市場におきましては、各種展示会や店舗におけるミシン講習会等を通じて、お客様に当社ミシンに触れていただく機会を数多く提供し、市場開拓を継続したことなどから、国内ミシンの販売台数は増加いたしました。一方で、将来不安による根強い節約志向の中、高価格帯のミシン販売が伸び悩むなど、収益面では依然として厳しい状況が続きました。

これらの結果、海外・国内ミシンの販売台数は161万台(前期比4万台減)となり、家庭用機器事業の売上高は30,073百万円(前期比4,000百万円減)、営業利益は1,916百万円(前期比4百万円増)となりました。

 

② 産業機器事業

卓上ロボット・エレクトロプレス事業におきましては、使いやすさを追求した新製品を投入し、世界各地で行われた展示会へ出展するなど、新規顧客の開拓と需要喚起を図りました。また、製品のカスタマイズ対応や、技術セミナーを開催しサポート体制の強化に努めるなど、顧客基盤の拡充に注力いたしました。その結果、卓上ロボットの販売は堅調に推移した一方で、エレクトロプレスは自動車部品メーカーを中心に受注を伸ばし、過去最高の販売台数を記録いたしました。

しかしながら、価格競争の激化やダイカスト鋳造関連事業が伸び悩んだ結果、産業機器事業の売上高は5,919百万円(前期比91百万円増)にとどまり、営業利益は394百万円(前期比66百万円減)となりました。

 

 

③ その他

ITソフトウェア・情報処理サービス、24時間風呂の据付・メンテナンスサービスなどに、不動産賃貸収入を加えたその他事業の売上高は2,861百万円(前期比102百万円増)となり、また、一般管理費の削減等に努めた結果、営業利益は115百万円(前期比70百万円増)となりました。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末から604百万円増加し、6,663百万円となりました。

 

営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益の計上、売上債権の減少等により2,239百万円の資金の増加となりました。(前期は2,256百万円の資金の増加)

 

投資活動によるキャッシュ・フローは、製造子会社の機械設備や新機種に係る金型等の有形固定資産取得による支出363百万円、ソフトウェア等の無形固定資産取得による支出90百万円などにより、625百万円の資金の減少となりました。(前期は752百万円の資金の減少)

 

財務活動によるキャッシュ・フローは、借入金の返済等により1,010百万円の資金の減少となりました。(前期は1,399百万円の資金の減少)

 

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

(1) 生産実績

当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成28年4月1日

至 平成29年3月31日)

前年同期比(%)

家庭用機器事業(百万円)

14,989

△13.2

産業機器事業(百万円)

4,532

7.4

    報告セグメント計(百万円)

19,521

△9.2

その他(百万円)

129

△6.4

合計(百万円)

19,650

△9.2

 

(注) 1.金額は製造価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2) 受注状況

当社グループの生産は、主として見込み生産によっているため、記載を省略しております。

 

(3) 販売実績

当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成28年4月1日

至 平成29年3月31日)

前年同期比(%)

家庭用機器事業(百万円)

30,073

△11.7

産業機器事業(百万円)

5,919

1.6

    報告セグメント計(百万円)

35,993

△9.8

その他(百万円)

2,861

3.7

合計(百万円)

38,855

△8.9

 

(注) 1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

3 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

 

(1)会社の経営の基本方針

当社グループは、常に高品質で価値ある商品とサービスの提供を通じて社会・文化の向上に貢献するべく、法令等遵守のもと、各ステークホルダーの皆様と健全で良好な関係を維持しつつ、適正で効率的な経営に努めております。

また、当社グループは外部環境の変化に対応した強固な収益体質の構築を目指し、効率的な経営、生産効率の向上、研究・開発体制及び販売・サービス体制の強化等を行ってまいります。

 

(2)当社グループの対処すべき課題

①コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方

持続的な成長と中長期的な企業価値の向上に資することを目的とし、当社及び当社グループのコーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方の指針を「コーポレート・ガバナンス基本方針」として定め、コーポレート・ガバナンスの充実に取り組んでおります。詳細につきましては、当社ウェブサイトに掲載しております。

(当社ウェブサイト http://www.janome.co.jp/company/governance.html)

 

②中期経営計画

当社グループでは、これまでに築きあげた信用と信頼に基づき、2021年に迎える100周年、更には次の100年を念頭に置いて中期経営計画『JANOME BREAKTHROUGH 2018』を策定しており、主要な目標として次の3つを掲げ、引き続き取り組んでまいります。

1)家庭用ミシン事業で、業界をけん引するリーディングカンパニーとなる。

2)家庭用ミシンと産業機器の二本柱に加え、将来的に第三の柱となりうる新たな商材またはサービスの創出へ積極的に取り組む。

3)次の100年を生き続けるために、顧客価値提供の対価である収益を上げ続ける。

上記目標達成に向け、次の基本方針に基づき対応いたします。

(ⅰ)企業価値向上

内部統制、内部監査強化、監査等委員会設置会社へ移行したこと等を通じて企業統治を強化し、株主・従業員を含む全てのステークホルダーの利益の最大化を図る。
充実した自己資本、健全な財務基盤、資本効率の計数として営業利益率10%、自己資本比率40%、自己資本純利益率(ROE)10%、総資産経常利益率(ROA)10%、有利子負債依存度25%を中長期目標とする。株主還元は、まず単体ベースの配当性向40%、次に連結ベースの総還元性向30%を目指す。

(ⅱ)改革

社員全員が危機感と主体性をもって業務効率化に取り組み、意識改革と組織の構造改革を実現する。

(ⅲ)選択と集中

事業環境の変化に鑑み、3年間で3割ほど成長が期待できる事業領域(海外ミシン販売、産業機器販売)及び新規事業に重点的に経営資源を投じ、利益の拡大、最大化を図る。

(ⅳ)製造コストの更なる削減による価格競争力の強化

今までの常識にとらわれない製品開発手法に取り組むとともに、部品調達力を強化し、各工場の生産能力と特徴を見直しながら原価低減に繋げる。

(ⅴ)市場の潜在需要を先取りした製品開発

顕在需要だけでなく潜在需要を先取りし、魅力的な特徴を備えた製品を世に送り出す。

詳細につきましては、当社ウェブサイトに掲載しております。

(当社ウェブサイト http://www.janome.co.jp/ir/ir_financial.html)

 

③女性の活躍推進

当社は従業員が、男女の性差なく仕事と家庭の両立ができる働きやすい職場環境をつくることによって、男性だけではなく、女性従業員もその能力を発揮できるようにするため、女性の役員・管理職登用に関する自主行動計画を策定しております。多様な人財の活用と育成を推進し、2020年に本社の女性管理職を現状の14%から20%とすることを目指します。詳細につきましては、当社ウェブサイトに掲載しております。

(当社ウェブサイト http://www.janome.co.jp/company/diversity_woman.html)

 

(3)当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針

①基本方針の内容の概要

当社は、公開会社である当社の株券等については、株主、投資家の皆様による自由な取引が認められており、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方は、最終的には株主全体の意思により決定されるべきであり、当社の株券等に対する大量買付行為(下記③ロ)で定義されます。以下同じとします。)があった場合、これに応じるか否かの判断は、最終的には当社の株主の皆様の判断に委ねられるべきものであると考えます。

しかしながら、近時わが国の資本市場においては、対象となる企業の経営陣の賛同を得ずに、一方的に大量買付行為を強行する動きが顕在化しております。こうした大量買付行為の中には、対象会社の企業価値及び会社の利益ひいては株主共同の利益に資さないものも想定されます。
 当社といたしましては、このような当社の企業価値及び会社の利益ひいては株主共同の利益の向上に資さない大量買付行為を行う者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者としては不適切であると考えており、このような者が現れた場合には、必要かつ相当な対抗手段を講じることが必要であると考えます。

 

②基本方針の実現に資する特別な取り組みの内容の概要

当社取締役会は、下記の取り組みは、下記イ)記載の当社の企業価値の源泉を十分に理解した上で策定されており、当社の企業価値及び会社の利益ひいては株主共同の利益を中長期的に向上するべく十分に検討されたものであることから、上記の基本方針に沿うものであり、当社株主の共同の利益を損なうものではなく、また当社役員の地位の維持を目的とするものでもないと考えております。

 

イ)企業価値向上に資する取り組み

当社は大正10年に創業し、日本国内で初めてミシンの国産化を成し遂げて以来、「世界の人々の豊かで創造的な生活の向上を目指す」「常に価値ある商品とサービスの提供を通じて社会、文化の向上に貢献する」という企業理念及びジャノメグループ行動憲章に基づき、企業価値の向上に取り組んでおります。

昭和39年には蛇の目ミシン技術研究所を設立、昭和54年には国産初のコンピュータミシンを発売したのをはじめ、常に家庭用ミシン業界のリーダー的存在として、製品開発力、技術力を活かした新製品を提供してまいりました。さらに平成2年には24時間風呂「湯名人」シリーズを発売、優れた技術と製品の利便性の高さから、お客様の支持を得て、同市場では高いシェアを維持しております。また、家庭用ミシンの生産で培った先進技術をベースに、「卓上ロボット」「エレクトロプレス」などの産業用機器を開発、携帯電話等の情報端末機器や自動車関連企業など生産現場の省力化と高度な品質管理が求められる企業に向けて、積極的に販売活動を展開しております。企業の生産拠点が海外へシフトしている状況に対応すべく、各拠点の販売・サービス体制の拡充にも注力しております。

当社グループの企業価値の源泉は①技術力と経験、②マーケティングと開発力、③ブランド、④販売力、⑤人財等にあると考えています。

具体的には、第一に、90年以上の歴史を通じて蓄積してまいりました技術と経験を活かして、多くの製品群を提供、第二に、世界各地域の市場から効率的なマーケティングにより得た情報を活かした魅力的な製品の開発、第三に、90年以上にわたる歴史と高い技術力に支えられた家庭用ミシン・産業機器における「JANOME」ブランド、第四に、直営支店・代理店・量販店等を通じた堅固な国内販売網と販売子会社・現地代理店等の海外販売網、第五に、これまで述べました「技術力・経験」、「開発力」、「ブランド」、「販売力」を具体的に担う人財群です。

当社は引き続きグローバルシェアの拡大を図るとともに、お客様をはじめ株主の皆様にとってかけがえのない企業を目指し、企業価値の向上に努めてまいります。

 

ロ)中期的な経営課題への取り組み

中期的な経営課題への取り組みにつきましては、上記「(2)当社グループの対処すべき課題」に記載しております。

 

ハ)コーポレート・ガバナンス体制の徹底

コーポレート・ガバナンスに関する取り組みにつきましては、下記「第4 提出会社の状況 6(1)コーポレート・ガバナンスの状況」に記載しております。

 

③基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取り組みの内容の概要

 

イ)企業価値の向上及び会社の利益ひいては株主共同の利益の実現

当社は、大量買付行為(下記 ロ)で定義されます。)が行われた場合、当該大量買付行為が当社の企業価値の向上及び会社の利益ひいては株主共同の利益の実現に資するものであるか否か、株主の皆様に適切に判断していただき、提案に応じるか否かを決定していただくためには、大量買付者(下記 ロ)で定義されます。)及び当社取締役会の双方から適切かつ十分な情報が提供され、検討のための十分な期間が確保されることが不可欠であると考えます。また、当社取締役会は、当社の企業価値及び会社の利益ひいては株主共同の利益の確保又は向上の観点から大量買付行為の条件・方法を変更・改善させる必要があると判断する場合には、大量買付行為の条件・方法について、大量買付者と交渉するとともに、株主の皆様に対して代替案の提案等を行う必要もあると考えておりますので、そのために必要な時間も十分に確保されるべきであります。

当社は、このような考え方に立ち、平成28年6月17日開催の第90回定時株主総会にて、当社株券等の大量買付行為への対応策(買収防衛策)(以下「本プラン」といいます。)を更新することをお諮りし、株主の皆様より承認、可決されました。本プランは、大量買付者に対し、本プランの遵守を求めるとともに、大量買付者が本プランを遵守しない場合、ならびに大量買付行為が当社の企業価値及び会社の利益ひいては株主共同の利益を著しく害するものであると判断される場合の対抗措置を定めています。

 

ロ)本プランの対象となる行為

本プランの対象となる行為は、概ね、当社株券等の20%以上の買付けその他の有償の譲受け又はこれらに類似する行為(以下「大量買付行為」といいます。)であり、本プランは、大量買付行為が行われる場合に、大量買付行為を行い又は行おうとする者(以下「大量買付者」といいます。)に対し、事前に株主の皆様及び当社取締役会による当該大量買付行為の内容の検討に必要な情報の提供を求め、かつ、株主の皆様及び当社取締役会による当該大量買付行為についての情報の収集及び検討のために必要な一定の期間を確保した上で、必要に応じて、大量買付者との間で大量買付行為に関する条件・方法について交渉し、また、当社取締役会として、株主の皆様に代替案を提示するなどの対応を行うための手続を定めております。

 

ハ)対抗措置の概要

本プランは、大量買付者が大量買付行為を行うに当たり、所定の手続に従うことを要請するとともに、かかる手続に従わない大量買付行為がなされる場合や、かかる手続に従った場合であっても当該大量買付行為が当社の企業価値及び会社の利益ひいては株主共同の利益を著しく害するものであると判断される場合には、かかる大量買付行為に対する対抗措置として、原則として新株予約権を株主の皆様に無償で割り当てるものです。

本プランに従って割り当てられる新株予約権(以下「本新株予約権」といいます。)には、①大量買付者及びその関係者による行使を禁止する行使条件や、②当社が本新株予約権の取得と引換えに大量買付者及びその関係者以外の株主の皆様に当社株式を交付する取得条項等を付すことが予定されております。

本新株予約権の無償割当てが実施された場合、かかる行使条件や取得条項により、当該大量買付者及びその関係者の有する議決権の当社の総議決権に占める割合は、大幅に希釈化される可能性があります。

 

ニ)独立委員会の設置

本プランに定めるルールに従って一連の手続が遂行されたか否か、ならびに、本プランに定めるルールが遵守された場合に当社の企業価値及び会社の利益ひいては株主共同の利益を確保し又は向上させるために必要かつ相当と考えられる一定の対抗措置を講じるか否かについては、当社取締役会が最終的な判断を行いますが、その判断の合理性及び公正性を担保するために、当社は、当社取締役会から独立した組織として、独立委員会を設置することとします。独立委員会の委員は、3名以上5名以下とし、社外取締役、弁護士、税理士、公認会計士、学識経験者、投資銀行業務に精通している者及び他社の取締役又は執行役として経験のある社外者等の中から当社取締役会が選任するものとします。

 

ホ)株主総会の開催

大量買付者が本プランに定める手続に従って大量買付行為を行い又は行おうとする場合には、当社取締役会は、独立委員会の勧告を最大限尊重した上で、大量買付行為に対する対抗措置発動の是非を決議することを原則としますが、大量買付者による大量買付行為の内容、株主総会開催に要する時間等諸般の事情を考慮の上、法令及び当社取締役の善管注意義務等に鑑みて、独立委員会に対する諮問に加え、株主の皆様の意思を直接確認することが実務上適切と判断するときは、当社取締役会は、株主総会を招集し、対抗措置の発動に関する株主の皆様の意思を確認することができるものとします。また、当社取締役会は、株主総会が開催された場合、対抗措置の発動に関して、当該株主総会における株主の皆様の判断に従うものとします。

 

ヘ)情報開示

当社は、本プランに基づく手続を進めるに当たって、大量買付行為があった事実、大量買付者から大量買付行為の内容の検討に必要な情報が提供された事実、独立委員会の判断の概要、株主総会開催の決定・株主総会決議の概要、対抗措置の発動又は不発動の決定の概要、対抗措置の発動に関する事項その他の事項について、適時かつ適切に株主の皆様に情報開示を行います。

 

④本プランの合理性(本プランが基本方針に沿い、当社株主の共同の利益を損なうものではなく、当社役員の地位の維持を目的とするものではないこと及びその理由)

  当社取締役会は、以下の理由により、本プランが、上記の基本方針に沿うものであり、当社株主の共同の利益を損なうものではなく、また当社役員の地位の維持を目的とするものでもないと考えております。

イ)買収防衛策に関する指針の要件等を完全に充足していること

ロ)企業価値及び会社の利益ひいては株主共同の利益の確保又は向上を目的として更新されていること

ハ)株主意思を重視するものであること

ニ)独立性の高い社外者の判断を重視していること

ホ)合理的な客観的要件を設定していること

ヘ)独立した地位にある第三者専門家の助言を取得できること

ト)デッドハンド型買収防衛策やスローハンド型買収防衛策ではないこと

 

なお、買収防衛策の詳細につきましては、当社のウェブサイトをご参照ください。

(当社ウェブサイト http://www.janome.co.jp/ir/news/news200.pdf)

 

 

4 【事業等のリスク】

当社グループの経営成績、株価及び財務状況に影響を及ぼす可能性のある主なリスクとして以下のとおり認識し、その発生の回避を図るとともに、発生した場合の影響を最小限にとどめるよう対処してまいります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

①為替変動がもたらす影響について

当社グループでは、家庭用機器事業及び産業機器事業における海外市場での積極的な営業展開により、連結売上高に占める海外売上高比率が70%前後で推移しております。そのため為替先物予約ならびに当社・子会社間のネッティング決済によって為替リスクを軽減してまいりますが、海外売上高の大部分を占める取引を外貨建てで行っておりますので、為替変動により当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

②仕入れコストの上昇について

当社グループでは、日本、台湾、タイに生産拠点を構え、世界市場の需要動向に応じた効率的な生産を行っており、グローバルな視点からの部品の調達により、仕入れコストの安定ならびに低減を図っております。また、当社生産管理本部が国内、海外の生産拠点を統括管理し、グループ全体で、仕入れコストへの影響を最小限に抑える努力を続けておりますが、鉄、アルミニウム、銅、プラスチック(樹脂)など原材料費の上昇により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

③カントリーリスクについて

当社グループでは、生産及び販売活動を行っている各国におきまして、政治体制の変化、法規制の変更、政治・経済の変動、地震・台風等の自然災害、戦争・テロ等が発生し、事業活動の継続が困難になるなどの場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

④品質管理について

当社グループの製品に関しては長年に亘る製造ノウハウを有しております。また、PL(製造物責任)委員会を設置し、製品に関する安全性等について毎月審議するとともに、当社品質保証部を中心に当社グループ全体の品質保証活動の推進をしており、当社及び国内外の関係会社において生産するミシン、産業機器などに対する品質監査と品質状況の把握に努めております。万一、重大な品質問題が発生した場合、リコール費用の発生やブランドイメージの低下により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑤法規制等について

当社グループは業務の適正化、財務情報の信頼性を確保するとともに、関連法規・定款等を遵守する経営を行うべく、内部統制に向けた管理体制を確立しております。しかしながら、関連法規や規制を遵守できない事象が発生した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑥市場環境について

営業活動を展開するうえで競合他社との競争は避けられませんが、そのような状況に応えうるべく開発・製造・販売が一体となって商品・サービスの品質向上に努めております。しかしながら、競争が激化するなど、市場環境が大きく変化した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

⑦個人情報の管理について

当社グループでは、「個人情報保護方針」及び「個人情報管理規定」等を策定し、個人情報保護法に基づく社内管理体制を確立しておりますが、万一、顧客情報をはじめ大量の個人情報が漏洩した場合は、当社グループの信用のみならず業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑧金利変動について

当社グループの有利子負債には、金利変動の影響を受けるものがあり、金利上昇による金利負担の増加が当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑨固定資産の減損について

当社グループが所有する有形固定資産、無形固定資産、投資その他の資産等について減損処理が必要となった場合には、当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑩繰延税金資産について

当社グループは、繰延税金資産について適正な金額を計上しておりますが、将来の業績変動により課税所得が減少し、繰越欠損金が計画通り解消できなかった場合における繰延税金資産の取崩しが、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑪退職給付債務について

当社グループは、退職給付債務について数理計算上で設定される割引率等の前提条件に基づき適正な金額を算定しておりますが、この前提条件が大きく変化した場合における退職給付債務の増加が、当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑫借入金にかかる財務制限条項について

当社借入金の一部について、財務制限条項を付されているものがあり、抵触しますと金融機関から当該借入金の期限の利益喪失請求が行われる可能性があります。

 

⑬事業再編等について

当社グループは、不採算事業からの撤退や関係会社の整理等の事業再編を行うことがありますが、かかる事業再編が当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑭自然災害について

当社グループの工場などにおいて、万一大きな自然災害などが発生した場合には、工場設備の被災や原材料調達などサプライチェーンの障害に伴う生産活動の停止による機会損失などによって、当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

5 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

6 【研究開発活動】

当社グループの研究開発活動については、当社の研究開発本部が中心となって、常に時代の先端を行くミシンを開発し、現在ではマイコン制御など技術の粋を集めた最新鋭コンピュータミシンで世界をリードしています。さらに、電子部品の開発、電子制御方式の応用開発、自動制御機構、金属素材の特殊鋳造加工、転写型技術、水浄化システム、光注型材料など、あらゆるハイテク分野で技術を蓄積し、新技術・新工法の研究開発に意欲的に取り組んでいます。

 

当連結会計年度における研究開発活動をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

(1)家庭用機器事業

家庭用機器事業では、刺しゅう機能付きコンピュータミシンを始めとする家庭用ミシン、ロックミシン及び関連商品(刺しゅう専用ソフト他)、ならびに家庭用24時間風呂「湯名人」・「湯あがり美人」シリーズ、業務用24時間風呂「バス・エース」シリーズの研究開発を行っております。当連結会計年度の研究開発費の金額は、992百万円であります。

 

(2)産業機器事業

産業機器事業では、エレクトロプレス、卓上ロボット、スカラロボット等の研究開発を行っております。当連結会計年度の研究開発費の金額は、426百万円であります。

 

以上、その他事業の研究開発費6百万円を含めた当連結会計年度の研究開発費の総額は、1,426百万円であります。

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績の分析

当社グループのセグメントは、家庭用機器事業、産業機器事業、その他事業で構成されております。

家庭用機器事業の比率が最も高く、平成29年3月期において当社グループの売上高及び営業利益の約80%を占めております。

詳細につきましては、「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (1)業績」に記載しております。

 

(2)財政状態の分析

当社グループの当連結会計年度末の総資産は、52,052百万円(前期比811百万円増)となりました。

資産の部では、現金及び預金、商品及び製品等の増加により、52,052百万円(前期比811百万円増)となりました。

負債の部では、有利子負債の削減に努めたこと等により、28,110百万円(前期比1,180百万円減)となりました。

純資産の部(非支配株主持分を含む)は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上、為替換算調整勘定の増加等により、23,941百万円(前期比1,992百万円増)となりました。

 

(3)キャッシュ・フローの状況の分析

キャッシュ・フローの状況の分析につきましては「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (2) キャッシュ・フローの状況」に記載しております。