文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営理念
当社グループは、「お客様・従業員・株主・業務関係者そして社会の、みんなに喜ばれる親切で的確な仕事をしよう」を社是に掲げ、技術をもってお客さまの「ものづくり」への貢献を通じ、社会の発展に貢献することを経営理念として事業を展開しております。
(2)経営方針
当社グループは時代に即応した顧客が求める製造設備、インフラ設備の企画・製作・建設、メンテナンスまで一貫して幅広く対応し、長年培った技術の蓄積とエンジニアリングをコアに、お客様が満足する製造設備を提供してまいります。また、現場、現実、現物の三現主義の徹底をベースに技術、施工レベルを絶え間なく向上させ、ニーズを的確に捉えた設備を提供することで、「ものづくり」に貢献してまいります。
当社グループは、技術力、総合力の強化により、企業価値を高めることを経営の基本方針としております。
(3)当社グループを取り巻く経営環境と中期的な経営戦略
国内外経済に影響を与える不確定な要素が多いなか、新型コロナウイルス感染症はいまだ収束の気配が見えない状況にあり、またロシア・ウクライナ情勢の影響などから、国内外ともに景気の先行きは不透明感が強まっております。当連会計年度における同感染症の影響につきましては、感染症拡大防止のための在宅勤務等により事業活動の一部に制限が出たものの、懸念された業績への影響は、殆どありませんでした。翌連結会計年度以降の同感染症の影響に関しては、日本国内においては引き続き生産活動に今後も重大な支障を生じさせないものと仮定し、また、海外子会社においては、翌連結会計年度末に向けて徐々に回復が進むものと仮定するも、当社グループの主要セグメントである設備工事事業におきましては、不透明感が強まる国内外の景気動向により、お客様の設備投資の抑制や受注競争の激化による受注価格の下落が懸念されます。
また、タイ国で事業展開しております、表面処理事業も同様、景気の変動によりHDD部品・自動車部品の需要減が懸念され、予断を許さない状況が当面続くものと思われます。
このような厳しい経営環境ではありますが、当社グループは次の基本戦略のもと、環境変化に対応し、「常に世の中から必要とされ、存続する企業」として、持続的な成長を目指してまいります。
〈基本戦略〉
①安定収益基盤の確保(コア事業を強化する)
②海外事業の強化
③成長基盤の確立
④人材基盤の強化
⑤コンプライアンス体制のさらなる強化
〈中期経営計画〉
2020年度から推進中の、中期経営計画では「成長促進」の時期と位置付け、具体的な諸施策を着実に実行することにより、連結売上高500億円以上、連結営業利益率8%以上、ROE10%以上、海外比率15%以上の目標達成を目指しております。
(4)目標とする経営指標
売上高及び営業利益率は、企業経営の基本的な指標であり、会社の本来の業務における収益性の判断材料として重要な指標としております。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
今後の国内外経済は、新型コロナウイルス感染症やロシア・ウクライナ情勢など不確定な要素が多いなか、予断を許さない状況が続くと予想され、総じて厳しい状況が続くものと認識しております。
一方、このような状況のなかでも社会構造の変化(環境・カーボンニュートラル・5G・デジタル化等)を前向きに追求する企業も多くあります。
当社グループとしましては、常に前向きに新製品・新ビジネスに挑戦している成長分野のお客さまのニーズを的確に捉え、お客様の事業計画段階から参入し、お客様のエンジニアリングパートナーとしての関係構築を図る等、中期的な目標達成を目指し、基本戦略に沿って次の諸施策の取り組みを優先的に加速させてまいります。
①安定収益基盤の確保(コア事業を強化する)
◆大型・高レベルのEPC案件の拡大
当社グループの主要セグメントである設備工事部門が当社グループの安定収益基盤です。同部門の事業拡大・発展を目指しており、大型・高レベルのEPC案件(産業プラント・電気計装、建築・土木・設計一括型)の受注拡大を目指しております。具体的な施策として建築部門の人材補強、社内プロジェクト体制の確立を進めており、機械・電気計装部門の設計、積算部門を集約した機能をもつ幕張エンジセンターを設立し(2020年4月)、大型EPC案件の受注確保に取り組んでまいりました。その成果としてEPC案件を取り込む等の効果が現れております。その他、エンジニアリング力・技能向上、技術・技能者及びプロジェクトマネージャーの計画的教育・採用、購買部門の強化等の諸施策を着実に実施することにより、今後も更に大型・高レベルのEPC案件の受注拡大を図り、安定収益基盤を確立してまいります。
同部門のコア・コンピタンスの一つである「総合力」を遺憾無く発揮し、企画から設計、開発、調達、施工からメンテナンスまで一貫したお客様が満足する製造設備を提供し、安定収益基盤の確保を図ります。
◆地域エリア及び事業領域の拡大
設備工事部門のコア・コンピタンスの一つに「機動力」があります。同部門は特徴として、他社にはあまり例を見ない、当社従業員から構成される直営部隊(高度な技能を有した技能者集団)を有しており、お客さまへ迅速できめ細かな対応が可能であります。その強みを活かし、多店舗化による地域エリアの拡大を進めてまいりました。当連結会計年度は、九州地区の市場拡大を目的に開設した大牟田支店において建設中であった事務所、工場が竣工し、稼働を開始しております。今後につきましては中京地区(名古屋・豊橋)、関西地区、九州地区(大牟田)の体制強化の他、地域エリアを拡大し、事業基盤の強化を図るとともに、「ものづくり」に関するあらゆる産業分野を網羅する広範囲な事業フィールドの拡大を図ってまいります。
②海外事業の強化
現状、当社グループは国内中心に事業展開しておりますが、一部に工場設備の国内回帰の動きもみられるものの、長期的視点においては「国内低調、海外活況」であるとの認識に基づき、海外市場を「成長市場」と位置付け、タイ、シンガポール、中国(上海)、マレーシアにて子会社を設立し、高い経済成長や人口増加傾向の見られるアセアン域内中心に事業を展開しております。
海外事業は当社グループ全体の将来の成長に大きく貢献するものと期待し、積極的に経営資源を投入するも、ここ数年は各社とも海外経済の減速により、業績は低迷しております。この状況を打破すべく、具体的には次の諸施策の取り組みを加速し、中期的な目標である海外比率15%以上の達成を目指します。
タイ国で事業展開している表面処理事業はHDD部品・自動車部品の表面処理需要の減少に備えて、自動車のEV化に伴う、電子部品をターゲットとした新ラインを設置し、新部品の表面処理需要を取り込んでおります。
また、タイ及びアセアン周辺諸国の市場開拓を目的に、タイ国の首都バンコクに営業拠点としてバンコクビジネスセンターを開設し、営業、市場調査、新規事業開発を行っております。
シンガポール、マレーシアで展開している設備工事事業においては、現地におけるEPC案件等の需要の取り込みを図っております。
中国(上海)で展開している設備工事事業においては、営業強化のため人的補強を行い、現地における中・小型のEPC案件、メンテナンス需要の取り込みを図っております。
当社グループ全体としては海外子会社との連携を強化し、グループシナジーを早期に創出してまいります。
③成長基盤の確立
◆オリジナル製品の確立
現状、当社グループの収益基盤の中心である設備工事事業は、基本的に「請負ビジネス」であり、需要の予測をある程度機械的に見込むことが困難である事等の課題を有しております。その課題解決に向け、「成長が見込まれる事業領域における当社のオリジナル製品の確立」を重点項目と定め、新製品の開発に取り組んでおります。例えば、工場や施設で自動走行させることができるAGV(無人搬送車)や双腕ロボットを用いた薬液充填ロボットセル等は、人手不足や重労働、危険作業等解消を目的とした当社の製品です。
少子高齢化を突き進む社会や「コロナ後」の無人化・非接触化の社会システム構築においては、生産・サービスの無人化(ロボット化)、自動化・省力化が更に推し進められると思われます。当社グループは、その需要を取り込むべく、更にオリジナルの技術・装置・システムの拡充を加速してまいります。
◆新ビジネスモデル構築に向けた取り組みへの加速
当社グループは新たなビジネスモデルとして、ICT(情報通信技術)を活用したウェアラブルカメラソリューションの提供に取り組んでおります。具体的には「ウェアラブルカメラを活用した、映像コミュニケーションサービス」として、東日本電信電話株式会社(NTT東日本)と業務提携を行い、遠隔地から現場と映像・音声をリアルタイムに繋ぎ活用する仕組みです。
同サービスの販売と通信系ビジネスへの連携を拡げるため、社内に専門部署(デジタルイノベーションセンター)を設け、同センターにおいては、市場開拓、顧客ニーズの調査等を重ねており、これまでの機種に加え、新たなニーズに対応した機種もラインナップし販売拡大に向けた取り組みを行っております。今後も、同ソリューションの他、環境関連や通信関連分野の新しいビジネスモデル構築に向けた取り組みや、社会課題(カーボンニュートラル対応等)に向けた取り組みを加速してまいります。
④人材基盤の強化
当社グループの経営において、大切な経営資源は「人」です。優秀な人材確保のための求人対策として、採用プロジェクトにより、新人・中途社員の採用を積極的に取り組んでおります。また、人材育成と専門技術の伝承を目的とした教育訓練センター(2016年に設立)を活用し、「見て触って体験できる」を基本コンセプトとし、教育・実務訓練に取り組んでおります。今後も、主要な拠点に同センターを設置するなどし、少子高齢化により若手層の就業者の確保が困難になりつつある状況下、当社グループは自社の人的資源を充実しつつ、併せて協力企業との連携を強化し、更に人材の確保・早期育成、戦力化に取り組んでまいります。
⑤コンプライアンス体制のさらなる強化
コンプライアンス委員会の設置や経営課題・戦略等をテーマとする経営会議を社外取締役・社外監査役の有効な活動を通じ、更なる取締役会の実効性向上、及び適切かつ透明性のある情報開示に努めてまいります。
また、当社グループの成長と成功には優秀な従業員の確保が必要であり、従業員がさらに高いパフォーマンスを発揮できるよう、「働き方改革」に向けた諸施策の実施による効率的・効果的な働き方を追求するため、改善提案活動や社内のDX化に取り組んでおります。2021年4月より新基幹系システムを稼働しており、更なるシステムの有効利用を図るとともに、情報インフラの整備、セキュリティ対策の強化に努めてまいります。また、設計・施工・購買管理等の全社的なデジタル化に取り組み、効率的な働き方を追求してまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社が判断したものであります。
(1)経済の変化に伴うリスク
設備工事業界におきましては、国内外の経済変動や国際情勢に影響を受けやすく、国内外の景気が低迷し、国や企業の設備投資の抑制や受注競争激化に伴う、受注価格の下落等が続きますと、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
(2)表面処理事業の市場環境について
タイ国において表面処理事業を中心に行っておりますタナベタイランド社の売上高は、HDD部品表面処理の依存度が高く、当該部品の売上高が減少した場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
(3)信用リスク
当社グループの主体である設備工事業界においては、国内の受注環境は厳しい状況が続くものと予想されます。
当社は、受注の拡大をはかるため、市場動向を見極め設備投資の好調な業種や、今後、有望分野に営業の拡大を図る所存です。そのため、新規顧客が増加することが予想され、当社では債権管理をより一層強化して行く方針でありますが、その顧客に予測不能な事態が発生した場合には、売上債権の回収に支障を来たす可能性があり、その回収不能額により当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
(4)製品及び施工の欠陥リスク
当社は、施工管理及び製品製作には万全を期しておりますが、重大なかし担保責任及び製造物責任賠償につながるような欠陥が発生した場合には、損害賠償が生じる可能性があります。また、工事施工段階での想定外の追加原価発生により不採算工事が発生した場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
(5)労働災害発生時のリスク
当社は、工事施工、製品製作にあたり安全管理を徹底して行っておりますが、万が一、労働災害、事故が発生した場合、補償等に要する費用面での負担は各種保険により軽減されるものの、重大な労働災害、事故は信用の失墜につながり、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
(6)資材の市況リスクについて
当社は、鋼材、管材、電材等の資材を調達しており、価格動向に関する情報収集・発信に努め、資材の早期発注、多様な調達先の開拓、工事価格への転嫁等の対策を行っておりますが、品不足や原材料価格の高騰等により資材価格が急速かつ大幅に上昇した場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
(7)法的規制等に関連するリスクについて
当社は、建設業法に基づき、特定建設業許可(8業種、国土交通大臣許可(特-1)第3902号)及び特定建設業許可(1業種、国土交通大臣許可(特-2)第3902号)並びに一般建設業許可(6業種、国土交通大臣許可(般-1)第3902号)を受けております。なお、建設業法に規定される許可要件を満たさなくなった場合、または欠格要件に該当することとなった場合には、建設業法第29条により許可の取り消しとなります。
当社グループでは、当該許可の要件の維持ならびに各法令の遵守に努めており、現時点において、これらの免許の取消事由に該当する事実はないと認識しております。しかしながら、万一法令違反等によって許可が取り消された場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
(8)人材確保に関するリスク
当社グループの主体である設備工事業界においては、人材が大きな経営資源となっています。採用プロジェクトにより、新人・中途社員の採用を積極的に進め、人材育成と専門技術の伝承を目的とした教育訓練センターを活用し人的資源の充実に取り組んでおりますが、少子高齢化による人口減少や同業界就労者の減少や高齢化等により、新たな人材の確保が困難になり、施工体制の確立が出来ない場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
(9)カントリーリスクについて
当社グループは、中国、アセアン諸国に海外連結子会社を有しており、その国における政治や経済・社会情勢の変化、法的規制の変更等により、事業継続が困難になるリスクを負っております。
当社グループは、こうした事業遂行上の環境変化に関して各種専門家、取引先等から最新の情報収集を行うとともに、関連部署との連携を密に行う等リスクの管理・ヘッジに努めておりますが、政治・経済情勢の予期せぬ変化や予想を超える天災害等の事業環境に大幅な変化をもたらすような事態が発生した場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
(10)感染症のリスクについて
当社グループの拠点の周辺地域において、新型コロナウイルス、インフルエンザ、ノロウイルス等の感染が拡大した場合、一時的に事業活動が阻害されるなど、当社グループの経営成績、財務状況等に影響を与える可能性があります。
特に今般世界的に感染が拡大した新型コロナウイルスに関しては、下記の様な予防や拡大防止に対して適切な管理体制を構築することにより、新型コロナウイルスに起因する影響の極小化を図っております。
・在宅勤務、出張自粛、日々の検温など、従業員の安全と健康を最優先にした対応
・作業員間のスペースの確保、作業員の行動履歴の確認等、顧客の定める基準に沿った現場における感染防止対策
(11)情報セキュリティのリスク
当社グループは、事業活動の展開上、多くの客先情報(設備情報、機密情報等)を入手し事業展開しております。これらの情報等が、サイバー攻撃等により社外に漏洩した場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の対策がすすみ、社会経済活動の制限が緩和される動きがありましたが、いまだ収束の気配が見えない状況にあり、またロシア・ウクライナ情勢の影響などから依然として景気は極めて厳しい状況で推移しました。
設備工事業界におきましては、新型コロナウイルス感染症の影響下、公共投資は底堅い動きがありましたが、民間設備投資は持ち直しが見られるものの、投資判断は慎重な動きとなり、受注・価格競争は厳しい状況で推移しました。
このような状況下で、当社グループはお客様のニーズに合った設備の提案を積極的に行い、受注の確保・拡大に努めてまいりました。
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ1,786百万円増加し、35,093百万円となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ235百万円増加し、15,726百万円となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ1,551百万円増加し、19,367百万円となりました。
b.経営成績
設備工事事業におきましては、半導体・電子材・EV材等の製造に関連するお客様の設備増強工事やプラント新設工事をはじめ、定期修繕工事、環境負荷低減に向けた取り組みに関連する工事、EPC案件等の受注が寄与し、受注高は前期を上回りました。タイ国の表面処理事業は、HDD向け表面処理は世界的な半導体不足から引き続き不調でありましたが、自動車部品の表面処理は一時復調の兆しも見られ、前期を上回りました。売上高は、国内においては新型コロナウイルス感染症による施工環境への影響は少なく、工事の進捗が順調であったことに加え前期繰越工事の完成や、海外子会社における大型プロジェクトの完成が寄与したことなどから、前期を上回りました。この結果、受注高46,087百万円(前連結会計年度比12.8%増)、売上高42,526百万円(同11.5%増)となりました。
利益面につきましては、売上高の増加に加えて、競争が厳しさを増すなか、施工体制の確立、施工効率の改善、原価管理の徹底、新型コロナ禍を契機とした販売費等のコスト削減に取り組んだ結果、営業利益2,814百万円(同6.1%増)、経常利益2,898百万円(同5.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益1,872百万円(同6.8%増)とも前連結会計年度を上回りました。
なお、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号)等を当連結会計年度の期首から適用しました。これにより、従来の方法と比較し、当連結会計年度の売上高は260百万円、営業利益、経常利益並びに税金等調整前当期純利益は47百万円とそれぞれ増加しました。また、新たな原価管理システムを当連結会計年度の期首から導入し、これを契機に、従来は工事完成基準を適用していた工事についても信頼性のある見積りが可能となりました。これらの工事についても、履行義務を充足するにつれて一定の期間にわたり収益を認識する会計処理を採用したため、従来の方法と比較し、当連結会計年度の売上高は2,360百万円、営業利益、経常利益並びに税金等調整前当期純利益は333百万円とそれぞれ増加しました。
セグメントの経営成績は、次のとおりであります。
(設備工事事業)
民間プラント・機械装置を主体としております産業プラント設備工事は、基本戦略に沿って大型EPC案件の需要を取り込むべく、営業・施工体制の確立を図ってまいりました。その結果、半導体・電子材・EV材等の製造に関連するお客様の設備増強工事やプラント新設工事、環境負荷低減に向けた取り組みに関連する工事、EPC案件等を中心とした受注があり、受注高22,626百万円(前期比21.1%増)、売上高20,566百万円(前期比15.2%増)となりました。
民間プラント保全工事を主体としております設備保全工事は、客先工場設備の生産性改善を目的とした設備更新や定修工事等の需要を取り込むべく、迅速で細やかな対応を図ってまいりました。その結果、工場設備の定期修繕工事、設備更新を中心とした受注が堅調であり、受注高10,014百万円(前期比12.3%増)、売上高9,241百万円(前期比4.0%増)となりました。
電気計装工事は、産業プラント設備工事部門とのジョイントによる、EPC案件や民間プラントの設備増強工事をはじめとする各種工事に伴う電気計装工事等の受注があったものの、前期に大型の受注があった影響等から、受注高8,521百万円(前期比6.9%減)となりましたが、売上高は7,858百万円(前期比10.3%増)となりました。
送電工事は、電力会社の設備保守等の受注が堅調であり、受注高2,224百万円(前期比9.3%増)と前期を上回りました。売上高は2,182百万円(前期比8.7%減)となりました。
管工事は、官公庁及び民間設備工事の受注が好調であり、受注高1,486百万円(前期比39.3%増)、売上高1,449百万円(前期比72.3%増)となりました。
なお、b.経営成績に記載の事象により、設備工事事業においては、売上高は2,620百万円増加しております。
設備工事事業合計では、受注高44,873百万円(前期比12.6%増)、売上高41,299百万円(前期比11.3%増)となりました。セグメント利益は3,673百万円(前期比4.2%増)となりました。
(表面処理事業)
タイ国で事業展開しております表面処理事業は、HDD向け表面処理は世界的な半導体不足から引き続き不調でありましたが、自動車部品の表面処理は一時復調の兆しも見られました。この結果、2020年初頭から発生した新型コロナウイルス感染症拡大の影響により前期の不振が大きかったことなどから、受注高1,079百万円(前期比27.5%増)、売上高1,079百万円(前期比27.5%増)となり、前期を上回りました。セグメント利益は48百万円(前期は106百万円の損失)となりました。
(その他)
鋳造用工業炉は、受注高134百万円(前期比8.6%減)、売上高147百万円(前期比17.5%減)となりました。セグメント損失は20百万円(前期は7百万円の損失)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ599百万円増加し、5,124百万円(前連結会計年度末比13.2%増)となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益が2,794百万円、減価償却費689百万円、未成工事支出金の減少1,669百万円、仕入債務の増加917百万円などの収入があり、売上債権の増加2,452百万円等の支出も多かったものの、営業活動によるキャッシュ・フローは前連結会計年度に比べ大きく増加し、3,051百万円の収入(前連結会計年度末比87.0%増)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、主に建物・構築物等の有形固定資産の取得による支出等により、1,351百万円の支出(前連結会計年度末比19.2%増)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金の返済による支出等により、1,186百万円の支出(前連結会計年度は367百万円の収入)となりました。
③生産、受注及び販売の実績
当社グループが営んでいる事業の大部分を占める設備工事事業(産業プラント設備工事、設備保全工事、電気計装工事、送電工事、管工事)では生産実績を定義することが困難であり、設備工事事業においては請負形態を取っているため販売実績という定義は実態にそぐいません。
従って、生産、受注及び販売の実績については「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況 b.経営成績」における各セグメントの状況に関連付けて記載しております。
なお、参考のため提出会社単独の事業の状況は次のとおりであります。
(1)受注工事高、完成工事高、繰越工事高
第53期(自 2020年4月1日 至 2021年3月31日)
|
工事別 |
前期繰越工事高 (千円) |
当期受注工事高 (千円) |
計(千円) |
当期完成工事高 (千円) |
次期繰越工事高(千円) |
|
|
|
|
|
|
|
|
産業プラント設備工事 |
6,475,989 |
17,699,242 |
24,175,231 |
16,119,264 |
8,055,967 |
|
設備保全工事 |
1,167,362 |
8,918,349 |
10,085,712 |
8,885,082 |
1,200,629 |
|
電気計装工事 |
3,330,517 |
9,150,672 |
12,481,189 |
7,122,731 |
5,358,457 |
|
送電工事 |
512,870 |
2,034,927 |
2,547,797 |
2,390,806 |
156,991 |
|
管工事 |
271,198 |
1,067,013 |
1,338,212 |
841,060 |
497,151 |
|
鋳造用工業炉 |
59,832 |
147,090 |
206,922 |
178,981 |
27,941 |
|
計 |
11,817,771 |
39,017,295 |
50,835,066 |
35,537,927 |
15,297,139 |
第54期(自 2021年4月1日 至 2022年3月31日)
|
工事別 |
前期繰越工事高 (千円) |
当期受注工事高 (千円) |
計(千円) |
当期完成工事高 (千円) |
次期繰越工事高(千円) |
|
|
|
|
|
|
|
|
産業プラント設備工事 |
8,055,967 |
22,263,116 |
30,319,084 |
18,743,199 |
11,357,385 |
|
設備保全工事 |
1,200,629 |
10,014,602 |
11,215,231 |
9,241,562 |
1,774,016 |
|
電気計装工事 |
5,358,457 |
8,521,953 |
13,880,411 |
7,858,262 |
5,999,248 |
|
送電工事 |
156,991 |
2,224,306 |
2,381,298 |
2,182,996 |
197,984 |
|
管工事 |
497,151 |
1,486,292 |
1,983,444 |
1,449,489 |
533,954 |
|
鋳造用工業炉 |
27,941 |
134,424 |
162,365 |
147,689 |
14,592 |
|
計 |
15,297,139 |
44,644,696 |
59,941,835 |
39,623,200 |
19,877,182 |
(注)1.前期以前に受注した工事で、契約の更改により請負金額に変更のあるものについては、当期受注工事高にその増減額を含みます。したがって当期完成工事高にもかかる増減額が含まれています。
2.第54期の当期完成工事高と次期繰越工事高は「第5経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表(会計方針の変更)(収益認識に関する会計基準等の適用)」に記載の事象による累積的影響額を反映したものとなっております。
(2)受注工事高の受注方法別比率
工事の受注方法は特命と競争に大別されます。
|
期別 |
区分 |
特命(%) |
競争(%) |
計(%) |
|
第53期 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) |
産業プラント設備工事 |
16.6 |
83.4 |
100 |
|
設備保全工事 |
29.1 |
70.9 |
100 |
|
|
電気計装工事 |
19.3 |
80.7 |
100 |
|
|
送電工事 |
33.4 |
66.6 |
100 |
|
|
管工事 |
7.9 |
92.1 |
100 |
|
|
鋳造用工業炉 |
91.7 |
8.3 |
100 |
|
|
第54期 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
産業プラント設備工事 |
22.0 |
78.0 |
100 |
|
設備保全工事 |
33.1 |
66.9 |
100 |
|
|
電気計装工事 |
26.8 |
73.2 |
100 |
|
|
送電工事 |
21.8 |
78.2 |
100 |
|
|
管工事 |
26.6 |
73.4 |
100 |
|
|
鋳造用工業炉 |
100.0 |
0.0 |
100 |
(注) 百分比は請負金額比であります。
(3)完成工事高
|
期別 |
区分 |
官公庁(千円) |
民間(千円) |
合計(千円) |
|
第53期 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) |
産業プラント設備工事 |
171,232 |
15,948,031 |
16,119,264 |
|
設備保全工事 |
39,619 |
8,845,463 |
8,885,082 |
|
|
電気計装工事 |
1,034,495 |
6,088,235 |
7,122,731 |
|
|
送電工事 |
- |
2,390,806 |
2,390,806 |
|
|
管工事 |
229,175 |
611,885 |
841,060 |
|
|
鋳造用工業炉 |
- |
178,981 |
178,981 |
|
|
|
計 |
1,474,522 |
34,063,404 |
35,537,927 |
|
第54期 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
産業プラント設備工事 |
171,991 |
18,571,208 |
18,743,199 |
|
設備保全工事 |
50,703 |
9,190,858 |
9,241,562 |
|
|
電気計装工事 |
337,632 |
7,520,629 |
7,858,262 |
|
|
送電工事 |
2,610 |
2,180,386 |
2,182,996 |
|
|
管工事 |
251,252 |
1,198,237 |
1,449,489 |
|
|
鋳造用工業炉 |
- |
147,689 |
147,689 |
|
|
|
計 |
814,190 |
38,809,009 |
39,623,200 |
第53期の完成工事高のうち請負金額1億円以上の主なものは次のとおりであります。
|
AGCセイミカル㈱ |
CMS系列増設工事 |
|
㈱クラレ |
TCA製造設備設置工事 |
|
㈱ダイセル |
MCA・塩素化建家設備撤去 |
|
黒部川電力㈱ |
新姫六線新設工事(4工区) |
第54期の完成工事高のうち請負金額1億円以上の主なものは次のとおりであります。
|
AGC㈱ |
単極式電解槽(F2)更新 EPC |
|
旭化成㈱ |
DFR3機械工事 |
|
㈱ダイセル |
レジスト新技術①パイロット設備工事 |
|
東洋合成工業㈱ |
先端パイロット棟建設工事 |
完成工事高総額に対する割合が100分の10以上の相手先別の完成工事高及びその割合は、次のとおりであります。
|
相手先 |
第53期 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) |
第54期 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
||
|
金額(千円) |
完成工事高に対する割合(%) |
金額(千円) |
完成工事高に対する割合(%) |
|
|
デンカ㈱ |
5,941,413 |
16.7 |
6,842,315 |
17.3 |
|
AGC㈱ |
4,011,817 |
11.3 |
4,568,209 |
11.5 |
|
計 |
9,953,231 |
28.0 |
11,410,524 |
28.8 |
(4)手持工事高(2022年3月31日現在)
|
区分 |
官公庁(千円) |
民間(千円) |
合計(千円) |
|
産業プラント設備工事 |
133,524 |
11,223,861 |
11,357,385 |
|
設備保全工事 |
- |
1,774,016 |
1,774,016 |
|
電気計装工事 |
247,245 |
5,752,003 |
5,999,248 |
|
送電工事 |
- |
197,984 |
197,984 |
|
管工事 |
19,375 |
514,579 |
533,954 |
|
鋳造用工業炉 |
- |
14,592 |
14,592 |
|
計 |
400,144 |
19,477,037 |
19,877,182 |
手持工事高のうち請負金額1億円以上の主なものは、次のとおりであります。
|
亀田製菓㈱ |
白根工場 糯第1工場2階、第2工場3階 天井不燃化工事 |
2022年 9月 完成予定 |
|
デンカ㈱ |
SN粉第Ⅴ期増強工事 |
2022年 12月 完成予定 |
|
AGC㈱ |
上中工場E系増設工事 |
2023年 11月 完成予定 |
|
東日本高速道路㈱ |
北陸自動車道 子不知トンネルラジオ再放送設備更新工事 |
2025年 1月 完成予定 |
|
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(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
1)財政状態
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産の残高は25,269百万円(前連結会計年度末23,883百万円)となり、1,386百万円増加しました。これは、主に受取手形・完成工事未収入金等が2,403百万円増加したことと、未成工事支出金が1,676百万円減少したことによるものと分析しております。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産の残高は9,824百万円(同9,424百万円)となり、400百万円増加しました。これは、主に建物・構築物が606百万円、無形固定資産が198百万円増加したことによるものと分析しております。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債の残高は13,841百万円(同13,210百万円)となり、630百万円増加しました。これは主に電子記録債務が636百万円、支払手形・工事未払金等が373百万円増加したことと、短期借入金が412百万円減少したことによるものと分析しております。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債の残高は1,885百万円(同2,280百万円)となり、395百万円減少しました。これは、主に長期借入金が400百万円減少したことによるものと分析しております。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産の残高は19,367百万円(同17,816百万円)となり、1,551百万円増加しました。これは、主に利益剰余金が1,567百万円増加したことによるものと分析しております。
2)経営成績
(売上高)
売上高は、半導体・電子材・EV材等の製造に関連するお客様の設備増強工事やプラント新設工事をはじめ、定期修繕工事、環境負荷低減に向けた取り組みに関連する工事、EPC案件等の受注が堅調に推移し、前連結会計年度の38,123百万円に対し4,403百万円増(前連結会計年度比11.5%増)の42,526百万円となりました。なお、セグメント別の分析については、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況 b.経営成績」に記載のとおりであります。
(売上総利益)
売上総利益は、前連結会計年度の6,575百万円に対し、361百万円増(同5.5%増)の6,937百万円となりました。グループ全体の売上総利益率は、競争が厳しさを増すなか、施工体制の確立、施工効率の改善、原価管理の徹底に取り組んだものの、資材費の高騰等もあり、完成工事原価の増加が売上高の増加を上回り、前連結会計年度に比べ0.9ポイント減少したものと分析しております。
(販売費及び一般管理費)
販売費及び一般管理費は、前連結会計年度の3,922百万円に対し、200百万円増(同5.1%増)の4,123百万円となりました。新型コロナ禍を契機とした販売費等のコスト削減への取り組みや、ウェアラブルカメラ、各種自動化製品開発に係る調査研究費が58百万円減少したこと等がありましたが、従業員給料手当が61百万円増加したことや、新規開設拠点の設備、DX対応にむけた設備等にかかる減価償却費が72百万円増加したこと等によるもの分析しております。
(営業利益)
以上により、営業利益は前連結会計年度の2,653百万円に対し、161百万円増(同6.1%増)の2,814百万円となりました。
(営業外損益)
営業外損益(純額)は、前連結会計年度の89百万円の収入に対し、5百万円減(同6.5%減)の83百万円となりました。
(経常利益)
経常利益は、前連結会計年度の2,742百万円に対し、155百万円増(同5.7%増)の2,898百万円となりました。
これは、主に営業利益の増加によるものと分析しております。
(特別損益)
特別損益(純額)は、前連結会計年度の98百万円の損失に対し、104百万円の損失となりました。
これは、主に減損損失が前連結会計年度より28百万円増加したことのほか、固定資産処分損が39百万円増加したことによるものと分析しております。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度の1,754百万円に対し、118百万円増(同6.8%増)の1,872百万円となりました。
1株当たり当期純利益は、前連結会計年度の163円92銭に対し、11円10銭増加し175円02銭となりました。
当社グループの経営に影響を与える要因として、当社グループの属する設備工事業界は受注産業であり、国内外の経済動向や国際情勢の影響を受けやすく、景気の変動により公共投資や民間設備投資の大幅な抑制が続くと、当社グループの業績に与える影響が大きいと認識しております。
現状の見通しとして、国内外経済に影響を与える不確定要素が多いなか、新型コロナウイルス感染症やロシア・ウクライナ紛争を契機に原材料は一層高騰している状況であり、顧客の設備投資決定が先送りされる等が懸念され、足下では先行き不透明な状況となっております。
当社グループにおきましても、工事の中断や中止・延期、工事従業者の確保等の事業上のリスクを抱えていると認識しておりますが、一方で、このような状況のなかでも、前向きな変化を追求する企業も多く存在すると認識しており、お客様のニーズを的確に捉え、当社グループの特色である、「技術力」、「機動力」、「総合力」を活かし、独立系エンジニアリングメーカーとしての柔軟な対応力を強みに、同業他社との差別化を図り「ものづくり」に関するあらゆる産業分野を網羅すべく、広範囲な事業フィールドで事業を推進する所存です。
このような状況のもと、当社グループは2020年度から新たな中期経営計画(ローリング方式により定め)に従い、「成長促進」の時期として位置付け、連結売上高50,000百万円以上、連結営業利益8%以上、ROE10%以上、海外比率15%以上を目標としております。
2023年3月期の連結業績見通しは、新型コロナウイルス感染症の影響を想定できる範囲で織り込み、連結売上高43,000百万円(前連結会計年度比1.1%増)と予想しております。 利益面では、資材費、労務費等の高騰による完成工事総利益率の低下が懸念されることから連結営業利益2,500百万円(同11.2%減)、連結経常利益2,600百万円(同10.3%減)、親会社株主に帰属する当期純利益1,700百万円(同9.2%減)と予想しております。
これは、新型コロナウイルス感染症の収束時期を現時点で正確に見通すことが困難でありますが、当感染症による影響は、国内外において、ワクチン接種も進み、製造業活動が停止に追い込まれるなどの重大な支障を生じさせず、徐々に回復が進むものと仮定し、次期の業績予想に織り込んだものであります。
経営者の問題意識と今後の方針について、現在の事業環境及び入手可能な情報を基に環境変化にスピード感を持って柔軟に対応すべく、最善の経営方針を立案し、諸対策を実着に実行してまいります。
今後は不透明な市場環境ではありますが、優先的に対処すべき事業上の課題に記載のとおり、まずは、安定収益を確保すべく、足下の受注案件の獲得及び業績見通し達成に全力を挙げていくとともに、中長期的な成長に向け、確実に「手を打つ」、両面での経営が重要であると認識し、最適な経営資源の配分を行いつつ「世の中から必要とされ、存続する企業」として、次世代の社会・産業に貢献する会社を目指します。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループは、安定的な外部資金調達能力の維持及び向上が重要であると認識しており、主要な取引先金融機関との良好な取引関係の維持に努めております。加えて、健全な財務状態の維持も重要であると認識しており、自己資本比率を50%以上に維持することを、経営目標の一つとして掲げております。
この様な基本的な考え方に沿って諸施策を進めることにより、当社グループの成長を維持するために必要とされる運転資金及び設備資金の調達に、何らの支障も生じないものと認識しております。
次に経営資源の配分に関する考え方として、営業活動により得た収益を事業活動の財源と捉え、その効率的な運用を最重点課題としております。運用先として、運転資金、更なる経営基盤の充実に備えるための人材育成・教育、設備及び研究開発への投資、財務基盤強化に繋がる有利子負債削減を企図した借入金返済がございます。
株主に対する利益還元につきましては、株主還元の安定的拡大を目指し、配当性向の目安を当面20%程度としながら将来的には30%の水準を目指しております。
上記の考え方に基づき、次のとおり、資金需要に応じた資金調達を行っております。
まず当社グループの資金需要について、運転資金需要の主なものは、工事施工に係る材料費及び外注費の他、人件費であります。また、設備資金需要の主なものは、事業領域拡大に向けた拠点の設立や、生産性向上に向けた機械の購入であります。
上記の運転資金及び設備資金の調達に当たっては、内部資金及び国内金融機関からの借入を活用しております。
運転資金の調達につきましては、当社において取引先金融機関3行とコミットメントライン契約(50億円)を締結し、機動的な資金調達を行っております。 設備資金の調達につきましては、取引先金融機関からの長期借入金により賄うことを基本的な方針としております。
なお、新型コロナウイルス感染症の世界的な感染拡大による不測の事態、そのほか緊急時の資金需要への備えとして、当社において複数の取引先金融機関と当座貸越契約を締結しております。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当グループの連結財務諸表は、わが国において一般的に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づき作成されております。重要な会計方針については、本報告書「第一部 企業情報 第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
この連結財務諸表の作成にあたり、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積りを必要としております。
新型コロナウイルス感染症の影響に関しては、本報告書「第一部 企業情報 第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(追加情報)」に記載しております。
当連結会計年度において、締結している経営上の重要な契約等はありません。
当社グループは社会ならびに顧客の多様化するニーズに対応するため、新技術の研究から工法・工具の改善等の
研究開発を行っております。
当連結会計年度における研究開発費は
(設備工事事業)
各種自動化の技術開発、通信関連技術の構築、ウェアラブルカメラソリューションの研究を行っております。
当事業に係る研究開発費は
(表面処理事業)
研究開発活動は特段行っておりません。
(その他)
研究開発活動は特段行っておりません。