第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1)経営基本方針
 当社は有益な化学品の研究開発、製造、販売によって社会に貢献し、事業の成長発展を通じて社員の生活向上を
図り、利潤の適正な配分を以って株主の負託に応えることを経営の基本理念として取り組んでおります。

 

(2)目標とする経営指標
 継続的な収益基盤の確立を図るため、売上高経常利益率を重視し事業運営にあたっております。また、継続して
配当できる財務体質の改善を継続し、収益構造の安定化に向け努めてまいります。

 

(3)中長期的な会社の経営戦略
 当社の事業環境は不安定な原材料価格、為替の変動、他国企業との競争が引き続くなど厳しい状況が続くものと
予想されます。
 外部環境、内部課題を捉え、経営5ヶ年計画を策定し、収益の改善、体質の強化に努めるともに経営状況の変化

に迅速に対応してまいります。

 

(4)会社の対処すべき課題

 第121期(2022年11月期)を初年度とする中期経営計画ACCEL2026『第121期(2022年11月期)から第125期(2026年11月期)』がスタートし、1年が経過しました。

  当社グループは将来にわたり持続的な成長を続けるために長期的な視野と戦略が必要と考え、市場変化への対応、並びにSDGs(持続可能な開発目標)を意識し、5つの事業戦略①新製品開発の推進②市場拡大への挑戦③設備投資による環境負荷の低減④経営資源活用の最大化⑤システムの効率利用の推進を実践しております。(詳細については当社ウェブサイト https://www.kawachem.co.jp/ir/other/をご参照下さい。)

  当社グループを取り巻く環境は、欧米など多くの国・地域での厳しい金融引き締め、ロシアのウクライナ侵攻で資源価格が高騰、中国では厳しいロックダウンが経済活動を抑制しサプライチェーンの混乱をもたらしました。日本国内では経済正常化の遅れ、半導体不足による自動車生産の減産、資源高と円安による経済活動の停滞感も強く影響しました。

  このような不安定・不確定要因が多かったACCEL2026初年度ではありましたが、事業戦略の推進により、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益においては、中期経営計画数値を上回りました。

 先行きの見通しでは、半導体不足が徐々に解消され自動車産業は挽回生産へ持ち直しの動きはあるものの、米国経済の失速や、中国経済の減速、欧米経済の落ち込みなど世界経済の失速が挙げられ、これらが日本経済への逆風となり、悪影響が及びかねない懸念はありますが、当社は中期経営計画で挙げられた5つの事業戦略を持続的に実践することで、今後見込まれる社会情勢の変化への対応を柔軟に行い、企業価値を向上させていくと共に、社会への貢献の実現を目指すことで、より良い未来を持続的に築いてまいります。一方、企業の社会的責任を果たすべく、SDGs(持続可能な開発目標)を視野に入れながらリスク管理やコンプライアンスを徹底し、より社会への貢献を意識して事業活動を進めてまいります。

 

2 【事業等のリスク】

事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項については、以下のようなものがあります。

ただし、当該事項は有価証券報告書提出日現在において判断したものであり、全てを網羅したものではありません。

(1)国内外の経済情勢・需要変動
 当社グループの製品は、自動車製品、医療・電子材料等を初め多岐にわたる分野で使用されております。当社グループ製品の需要は、製品を販売している様々な分野の経済状況の影響を受けることになります。従いまして、国内外の経済情勢・需要変動により当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
 

(2)原材料価格の高騰
 当社グループが使用する主要原料は原油を基礎としているため、ナフサ価格や為替相場の変動の影響を受けます。国際情勢の状況次第では、原料価格が高騰する可能性があり、また需給バランスが崩れ、供給不足の状況になった場合においても原料価格が高騰する可能性があり、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(3)価格競争
 当社グループが事業を展開する市場において国際競争が激化しております。競合先は当社グループより競争力を有している可能性があります。また、新しい競合先の市場参入に伴い、当社グループの製品が厳しい価格競争にさらされる可能性もあります。その結果、競争激化によるシェアの確保での価格の下落、又は、シェアの低下により当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
 当社グループでは、これらに対応すべく日々合理化を推進しコストダウンに努め製造原価の低減に努めております。
 

(4)原材料の調達リスク
 当社グループは、原材料の調達先を複数確保するなどにより、安定的な原材料の調達に努めておりますが、原材料メーカーの事故、品質不良、自然災害及びその他要因による供給停止により、当社グループの生産活動に支障をきたす場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
 

(5)製品の品質リスク
  当社グループは、製品の品質について細心の注意を払いつつ生産を行い、品質保証の国際規格ISO9001に従って品質マネジメントを確立し、厳格な品質管理に努めておりますが、製品について欠陥がなく、クレームが発生する可能性がないという保証はありません。契約不適合責任や製造物責任に係る製品の欠陥が生じた場合は、損害賠償や補修等の費用が発生することにより、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
  当社グループでは、製品の不良等による万が一のトラブル発生に備え、PL保険に加入しリスクの低減を図っております。
 

(6)為替レートの変動
 外貨建債権債務について為替予約等のリスクヘッジを行っており、今後とも適切なリスクヘッジ対策を実施してまいりますが、為替変動が業績に与える可能性があります。
 

(7)事故・災害による影響
当社グループの生産拠点並びに物流拠点は埼玉県に所在しております。埼玉県で地震、台風等の大規模災害が発生、又は事故等により生産設備の壊滅、物流機能の停止等により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
 

(8)新型コロナウイルス感染症による影響
 新型コロナウイルス感染症の拡大によって、国内外の経済活動が停滞し販売需要の減少や減産が生じるなど影響を受けておりますが、世界経済の先行き不透明な状況が継続しております。コロナウイルス感染症の終息時期は不透明であり、今後においても販売需要の更なる減少や生産の低下などの影響が出る可能性があります。このような状況の下、当該リスクの対応策として、需要動向に対応した生産と在庫管理を徹底し、不要不急な経費の抑制や手元資金の確保を行うとともに、事業の継続と従業員の安全確保の両面を重視し、在宅勤務や時差出勤及びWeb会議等を活用し感染拡大リスクの低減に努めております。

 

(9)環境問題及び特有の法的規制
 当社グループの製品には、多種多様の化学物質が用いられるため、環境関連法及び当社グループが同意するその他の要求事項を順守し、環境保護に努めております。また、地球環境保護を企業の社会的責任と認識し、省エネルギー化や環境負荷物質の排出抑制にも努めております。しかしながら、厳しい環境関連法等が施行され事業活動が制約を受けた場合、一部製品の製造廃止、新たな設備投資が必要になる等により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

 

(10)海外事業に潜在するリスク

当社グループは、中華人民共和国に子会社を1社有しており、予期し得ない法律や規制の変更など、政治面や経済面での海外事業特有のリスクが潜在しております。これらのリスクが顕在化した場合は、事業活動の停止などにより当社グループの業績に影響を与える可能性があります。そのため、子会社を通じて法律規制、政治・経済等の状況変化の適宜把握に努めております。

 

(11)退職給付債務に起因するリスク

当社グループの主な従業員の退職給付債務算定方法として簡便法を採用しております。そのため、年金資産運用利回りの低下は退職給付費用の増加に繋がり、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(12)訴訟事件等

当連結会計年度において、当社グループに影響を与える訴訟等は提起されておりませんが、事業に関連して、訴訟、係争、その他の法律的手続きの対象となるリスクがあり、訴訟事件等が業績に影響を与える可能性があります。

 

(13)その他のリスク

当社グループには、知的財産、取引先に対する債権の貸倒れリスク、情報システムへの不正侵入等のリスクがあり、対策を強化しておりますが、これらのリスクが顕在化した場合は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。なお、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を当連結会計年度の期首から適用しているため、当連結会計年度の財政状態及び経営成績については当該会計基準等を適用した後の数値となっておりますが、業績の状況における対前年同期増減率は当該会計基準等を適用する前の前年同期の数値を用いて比較しております。詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(会計方針の変更)」をご参照下さい。

①財政状態及び経営成績の状況 

当連結会計年度における当社グループを取り巻く事業環境は、新型コロナウイルス感染症に起因する行動制限の緩和や解除を進める欧米諸国とゼロコロナ対策を続ける中国で景気回復に二極化が見られました。また、ウクライナ情勢に改善の兆しが見られない中、エネルギー価格の高止まりやインフレ圧力が長期化しています。

米国では、新型コロナウイルス感染症による行動制限が大幅に緩和され個人消費を中心に景気が堅調に推移していましたが、物価の高騰や政策金利の大幅な引き上げが需要抑制に作用し景気拡大ペースが鈍化しています。

中国においては、ゼロコロナ対策の影響を受け、個人消費の低迷、生産活動の制限が深刻化し景気が減速しました。

日本経済は、緩やかに景気の持ち直しの動きが続いているものの、エネルギー価格や原材料価格の高騰、物流網の混乱は継続しており景気回復への足かせとなり、急激な円安は輸入企業の業績や個人消費の悪化が懸念され不透明な状況が続いています。

当社グループに関係の深い自動車産業においては、中国でのロックダウンによるサプライチェーンの混乱、長引く半導体部品の供給不足や物流網の混乱により生産調整が継続されました。

このような環境の中、当社グループは2022年を起点とする中期経営計画『第121期「2022」から第125期「2026」まで』に取り組んでおり、その中で設定した目標の実現に向け、これまで培ってきた合成技術を最大限に活用し、受託合成品の拡大、品質・技術に優位性を持つ医療用ゴム用途製品、医療用途脱水縮合剤の製造販売に力を注ぎ、成長分野での市場拡大を積極的に進めました。

また、原材料価格、エネルギーコスト及び物流費高騰の影響を強く受け、利益確保が厳しい状況の中、全社規模でのコスト削減、急激な為替変動に対する原料調達並びに販売における迅速かつ柔軟な対応、コスト上昇に応じた製品への価格転嫁に総力を挙げて推進致しました。

ゴム薬品の販売は、自動車関連の国内外での減産と中国でのロックダウンの影響を受け、販売数量は前期を下回りましたが、売上は前期並みを確保しました。樹脂薬品、中間体及びその他薬品については売上が前期を上回りました。

これらの結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。

 

(a)財政状態

当連結会計年度の資産合計は83億21百万円(前期比5.4%増)、負債合計は59億10百万円(同4.8%増)、純資産合計は24億11百万円(同7.0%増)となりました。

 

(b)経営成績

当連結会計年度の売上高は83億68百万円(前期比5.4%増)、営業利益は2億93百万円(同22.8%減)、経常利益は3億2百万円(同21.5%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は2億18百万円(同22.2%減)となりました。

 

セグメント業績の概況は次のとおりであります。

Ⅰ.化学工業薬品事業

売上高は83億30百万円(前期比5.4%増)、セグメント利益(営業利益)は2億63百万円(同24.8%減)となりました。

Ⅱ.不動産賃貸事業

売上高は38百万円(前期比0.1%増)、セグメント利益(営業利益)は30百万円(同0.1%増)となりました。

 

(化学工業薬品事業の部門別の概況)

<ゴム薬品>

ゴム薬品の分野において、国内向け海外向け共に自動車関連産業の世界的な半導体不足、新型コロナウイルス感染症の再拡大による減産の影響を強く受け、自動車部品関連向け製品の販売数量が減少しました。

また、当社が得意とする医療用ゴム用途製品は、特需が一段落し販売が減少、海外向けも新規製品の販売が減少、売上は前期を下回りました。タイヤ向け製品は、顧客の稼働が堅調に推移し、売上が前期を上回りました。合成ゴム向けは、顧客の稼働が低調に推移した結果、販売が減少し、売上が前期を下回りました。

一方、既存製品並びに新規製品の拡販により販売を伸ばした製品も多くありました。

また高騰する原材料価格、エネルギーコスト等の製品価格への転嫁に注力しました。

この結果、国内・輸出合わせてのゴム薬品の売上高は45億36百万円(前期比1.1%減)となりました。

 

<樹脂薬品>

樹脂薬品の分野は、国内向けについては、主要顧客であるアクリル酸・アクリル酸エステルの需要が低調に推移したことにより主要製品である重合防止剤の販売が減少しましたが一部拡販が出来た製品もありました。また、当社の合成技術を基盤とする高機能添加剤の販売が大きく伸びました。海外向けは、新規で獲得した顧客への重合防止剤の販売が堅調に推移し売上を伸ばしました。電子材料関連への販売も増加し、売上は前期を上回りました。

この結果、樹脂薬品部門合計の売上高は10億83百万円(前期比24.0%増)となりました。

 

<中間体>

 

中間体部門においては、農薬中間体は、販売が好調に推移し売上が前期を大きく上回りました。医薬中間体は、医療用途脱水縮合剤の販売が前期を下回りました。界面活性剤中間体は、需要が低調に推移したことにより売上は前期を下回りました。

この結果、中間体部門合計の売上高は12億23百万円(前期比5.7%増)となりました。

 

<その他>

環境用薬剤においては、需要の増加に迅速に対応したことにより販売を増やし、売上は前期を上回りました。新規用途向けは、当社が得意とする合成技術を基盤とする製品の販売に注力し、電子材料用途製品を始め品質・技術に優位性を持つ多くの製品で販売を伸ばしました。

この結果、この部門合計の売上高は14億86百万円(前期比16.0%増)となりました。

 

②キャッシュ・フローの状況

営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益2億83百万円、減価償却費3億96百万円、仕入債務の増加3億39百万円による資金の増加等に対し、売上債権の増加2億90百万円、棚卸資産の増加5億89百万円、法人税等の支払1億19百万円による資金の減少等により20百万円の資金の減少(前期は7億85百万円の資金の増加)となりました。

投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得2億40百万円による資金の減少等により2億42百万円の資金の減少(前期は2億45百万円の資金の減少)となりました。

財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金の返済87百万円、配当金の支払60百万円による資金の減少等により1億62百万円の資金の減少(前期は1億19百万円の資金の減少)となりました。

以上の結果、現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は、前連結会計年度末に比べて4億8百万円減少して9億10百万円となりました。

 

 

③生産、受注及び販売の実績

 

a. 生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

 

区分

当連結会計年度

(自 2021年12月1日

至 2022年11月30日)

(千円)

前期比(%)

 

化学工業薬品事業

 

ゴム薬品

4,601,432

4.5

 

樹脂薬品

1,022,481

22.2

 

中間体

1,255,102

△2.3

 

その他

1,590,040

29.0

 

不動産賃貸事業

 

8,469,056

9.2

 

(注)生産金額は、販売価格で算定しております。

 

b. 受注実績

当社は、原則として見込生産を行っているため、該当事項はありません。

 

C.販売実績

当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次の通りであります。

 

区分

前連結会計年度

(自 2020年12月1日

至 2021年11月30日)

当連結会計年度

(自 2021年12月1日

至 2022年11月30日)

(千円)

(%)

(千円)

(%)

 

化学工業薬品事業

7,901,396

(1,634,570)

 

(20.7)

8,330,389

(1,736,479)

 

(20.8)

 

ゴム薬品

4,589,144

(1,160,784)

 

(25.3)

4,536,578

(1,158,699)

 

(25.5)

 

樹脂薬品

873,317

(312,023)

 

(35.7)

1,083,297

(421,603)

 

(38.9)

 

中間体

1,157,210

(136,135)

 

(11.8)

1,223,520

(124,965)

 

(10.2)

 

その他

1,281,724

(25,627)

 

(2.0)

1,486,992

(31,211)

 

(2.1)

 

不動産賃貸事業

37,991

(  -  )

 

( - )

38,033

(  -  )

 

( - )

 

7,939,388

(1,634,570)

 

(20.6)

8,368,423

(1,736,479)

 

(20.8)

 

(注)括弧の数字(内書)は、輸出販売高及び輸出割合であります。

 

最近2連結会計年度における輸出高の総額に対する地域別の輸出の割合は、次の通りであります。

輸出先

前連結会計年度(%)

当連結会計年度(%)

アメリカ

1.9

1.2

アジア

91.4

92.7

その他

6.7

6.1

100.0

100.0

 

 

最近2連結会計年度における主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次の通りであります。

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

山田化成㈱

1,445,040

18.2

1,500,663

17.9

 

 

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されております。連結財務諸表の作成に当たって、過去の実績や取引状況等を勘案し、合理的と考えられる見積り及び判断を行っている部分があり、その結果を資産・負債及び収益・費用の数値に反映しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

なお、連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。また、新型コロナウイルス感染症による影響は、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 注記事項(追加情報)」にて記載しております。

 

②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

 a. 財政状態の分析

(資産)

当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末と比べて4億27百万円増加し、83億21百万円となりました。その主な要因は、受取手形及び売掛金が2億90百万円、棚卸資産が5億89百万円増加したことに対し、現金及び預金が4億8百万円減少したことによります。

 

(負債)

総負債は、前連結会計年度と比べて2億68百万円増加し、59億10百万円となりました。その主な要因は、支払手形及び買掛金が3億39百万円増加したことに対し、借入金が87百万円減少したことによります。

 

(純資産)

純資産は、前連結会計年度と比べて1億58百万円増加し、24億11百万円となりました。その主な要因は、利益剰余金が1億57百万円増加したことによります。

 

b. 経営成績の分析

「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。

 

③経営成績に重要な影響を与える要因について

経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「2 事業等のリスク」に記載しております。

 

 

④資本の財源及び資金の流動性についての分析

当社グループの資金状況は、当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高が前連結会計年度のそれに比べ4億8百万円減少し、9億10百万円となりました。キャッシュ・フローの状況につきましては、「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

また、運転資金、設備資金等の所要資金につきましては、自己資金及び金融機関からの借入金を基本としております。

なお、直近5事業年度におけるキャッシュ・フロー関連指標の推移は、次のとおりであります。

 

2018年11月

2019年11月

2020年11月

2021年11月

2022年11月

自己資本比率(%)

27.2

26.7

27.4

28.5

29.0

時価ベースの自己資本比率(%)

21.8

17.6

16.2

20.3

21.8

キャッシュ・フロー対有利子
負債比率(年)

15.5

10.2

4.9

4.0

インタレスト・カバレッジ・
レシオ(倍)

12.7

19.7

37.6

45.3

 

自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い

(注1)株式時価総額は自己株式を除く発行済株式をベースに計算しております。
(注2)有利子負債は貸借対照表に計上されている負債のうち利息を支払っているすべての負債を対象としております。
(注3)利払いについてはキャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。

(注4)2022年11月期のキャッシュ・フロー対有利子負債比率及びインタレスト・カバレッジ・レシオは営業活動によるキャッシュ・フローがマイナスのため記載しておりません。

 

4 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

5 【研究開発活動】

セグメントごとの研究開発活動を示すと次のとおりであります。

(1) 化学工業薬品事業

研究開発部門では、脱炭素社会の実現に向け劇的に変貌しつつある技術の動向を踏まえ、社会に貢献できる安全で安心な製品の創出を目指して活動しております。

製品開発では候補物質を化学合成し、物性試験で発現する機能を評価、その結果を基に各分野における先端企業様へ付加価値の高い製品を継続的に提案し、販売につなげるプロセスを採用しております。

ゴム薬品分野では自動車タイヤなど関連ゴム産業の成熟化が顕著となっており、当社では高収益体質の獲得を目指し、継続的な市場調査や技術動向調査を通じ、より高機能・高品質を追求する顧客ニーズに応えるため、長年にわたり蓄積した配合技術、知見を活用して更なる高付加価値スぺシャリティーケミカルズの開発を推進しております。

医薬中間体は国内調達の動きが顕著となっており、重要分野と捉え利益貢献に向け積極的に取り組んでおります。当期に売上を大きく伸ばした脱水縮合剤の新規製品開発も計画しております。

当社は研究開発部門、営業部門、製造部門、品質保証部門が全社的に連携し、製品の提案から製造プロセスの確立、コストダウン、品質保証に至る製品開発を行っております。

なお、当連結会計年度の研究開発費の総額は、244,961千円であります。

 

(2) 不動産賃貸事業

該当事項はありません。