文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
当社グループのミッションは、「デジタルトランスフォーメーションを加速する。」ことにあります。
デジタルトランスフォーメーションとは、「ITの浸透が、人々の生活をあらゆる面で良い方向に変化させる。」ことを意味しており、これをキーワードとして、製品・技術開発に尽力してまいります。
当社グループは、中長期的な事業拡大と企業価値向上のため、営業利益を重要な指標としております。また、顧客別、製品別の売上および出荷台数を重要な構成要素として重要な指標としております。
当社グループは、Blu-rayTMディスク再生、無線接続技術、著作権保護・認証技術、高解像度画像処理技術を活かしたソフトウェア開発を行ってまいりましたが、近年、AI、IoT、ビッグデータ、通信速度向上、通信規格の高度化といったソフトウェア業界を取り巻く技術革新が急速に進み、その商用化・実用化の段階を迎えました。
当社グループは、こうした時代の流れを見据え、数年来、AI、IoT分野での製品開発・サービス提供へと事業領域の拡大を企図してきましたが、全ての業界がAI、IoTの活用を考えている現在、同事業領域での競争は非常に厳しく、かつ、データ保有の面などで当社グループは優位な立場にいるわけではありません。
新型コロナウイルス感染症の影響に関しては、3.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析に記載のとおりであります。
このような事業環境の中で、当社が対処すべき課題は次のようにまとめられます。
当社グループは、ハードウェア製品に搭載するソフトウェアを開発してきた経緯から、PCなどの電子機器の出荷数に応じて受け取るロイヤリティ収入を主な収益源にしております。しかしながら、AI、IoT分野の製品群では、サービスに対して料金を課金する収益モデルへの移行を進める必要があります。
② 製品構成の充実
サービスに対して料金を得るために必要な製品群の開発が必要になります。従来の製品・サービスに収益の基盤を置きながらも、顧客ニーズを的確に捉えた製品・サービスを適宜、市場に投入していくことで、会社の永続的な成長基盤を強固にしていく必要があります。
当社は、自社開発の製品・サービスを販売することを主として行ってきておりましたが、AI、IoTの事業領域に進出するにつれ、また、国内子会社が受託開発事業を中心としているため、当社グループとしては、受託開発収入の割合が増えてきております。
開発拠点は、日本国内と中国・上海をあわせて、計3ヶ所となっており、開発エンジニアが地理的に分散していることもあり、開発管理体制の強化が必要であります。
当社グループは、製品開発で生まれる独自の差別化できる知的財産を特許や登録商標の形で効率的に登録管理し、市場競争における優位性を一層確保する必要があります。
また、ソフトウェア業界においては、他社の知的財産を、主に有償で利用して、製品を完成させることが一般的となっていますが、他社の知的財産を侵害しないようにする必要があります。
当社グループが注力しようとしているAI、IoT分野では、個人情報を取り扱う機会をゼロにすることは現実的ではありません。
主要国・地域において、インターネット上も含めて、個人情報保護規制は強化される流れにあり、当社グループは、より一層、個人情報の管理体制を強化する必要があります。
⑥ 優秀な人材の確保
ソフトウェア業界では、ソフトウェア開発・技術者が慢性的に不足しており、特にAI、クラウド分野での優秀なソフトウェア開発・技術者の確保は難しい状況にあります。当社グループが、より競争力のあるソフトウェアを継続的に開発していくためには、国内外で優秀なソフトウェア開発・技術者および製品企画者を確保していく必要があります。
⑦ 内部管理体制の強化
コーポレートガバナンス・コード、スチュワードシップ・コード、フェアディスクロージャールールといった資本市場の健全な発展に資すると考えられる施策が導入される中、それらが意図する投資家及び資本市場との建設的な対話を実現するため、適切な情報を、適時、公平に開示することができるよう内部管理体制を強化していく必要があります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
当社はこれらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避および発生した場合の対応に努める方針でありますが、当社の株式に関する投資判断は、本項および本書中の本項以外の記載内容も併せて、慎重に判断した上で行われる必要があると考えております。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、将来において発生する可能性のある全てのリスクを網羅したものではありません。
以下のリスクが顕在化した場合の影響度は、当該リスクが顕在化した際の内容・規模により異なるため、見積もりは困難であると考えております。
当社グループは、数年来、成長の柱に据えてきていた建設DXサービス事業に加え、令和4年7月に、新たに、IoTソリューション事業を立ち上げ、今後の成長の柱とすべく、事業運営を行ってまいります。
祖業であるマルチメディア関連技術に関しては、技術が成熟しており、大きな成長性は見込めませんが、デジタル家電の買い替え需要に下支えされながら、漸減していくと見込んでいます。
建設DXサービス事業は、建設工事現場への浸透・採用には手応えを感じておりますが、通常のソフトウェア販売と違って、工期による影響が存在し、採用が短期間に一気に進むものでない反面、営業体制・開発体制の構築・強化に継続した投資が必要となります。
IoTソリューション事業は、事業を開始したばかりで、営業体制・開発投資が必要となります。
当社グループが属するソフトウェア業界は、技術革新のスピードが速く、また、陳腐化も早いため、①想定以上の技術進歩、②製品が市場ニーズに適応しない、③新製品・サービス開発の遅れや投入時期の遅れ等により、当社グループが保有する技術や製品が陳腐化し競争力を失い、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(リスクへの対応策)
新規事業・サービスの将来性・採算性を慎重に検討し、継続的な技術開発に取り組んでおります。
当社グループは、棚卸資産、有形固定資産(建物附属設備、工具器具備品等)、無形固定資産(ソフトウェア等)を保有しており、今後も事業進捗に応じて新規に取得してまいります。
当該資産に関して、収益性の低下や時価の著しい下落といった事象が生じた場合には、会計基準に基づき、評価減・減損の可否を判断しますが、特に、販売数量の見込みが、実際の販売数量を大きく下回ることになり、原材料(当連結会計期間末時点の簿価で2億円)の評価減・減損の必要が生じた場合には、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(リスクへの対応策)
環境変化による収益性の低下を回避できるよう、過剰投資の防止に努めてまいります。
当社グループが製品化しているソフトウェア製品は、プロジェクト毎に開発から納品までのプロジェクト管理を行っており、十分な品質管理を行っていると考えます。しかしながら、関連する製品および技術の複雑化、開発から納品までの短納期化、使用される環境の多様化、複雑化等、様々な理由で品質問題を起こし、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(リスクへの対応策)
品質管理を徹底するよう努めてまいります。
当社グループが関係する業界は、国内外の大手企業やベンチャー企業等が様々な領域において特許等の知的所有権を保有している可能性があります。当社では関連技術における知的所有権やライセンスに関する情報収集に努め、また、自社における特許等の知的所有権確保を進めていきますが、他社の知的財産権の侵害等に関してすべてを網羅する事は現実的に不可能であり、他社からのライセンス料請求や損害賠償等の請求を受ける場合もありえるので、それらが当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(リスクへの対応策)
知的財産に関する情報収集に努めております。
当社グループは、保有する個人情報および個人識別情報の取扱いにつきまして、十分な注意を払っておりますが、不測の事態等での外部漏洩および結果として日本や欧州等における個人情報保護法令に違反したことなどに起因する信用失墜や損害賠償金、制裁金の支払等が発生した場合、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(リスクへの対応策)
個人情報保護方針を定め、個人情報保護の仕組みを構築し、全従業員に個人情報保護の重要性の認識と取組みを徹底させることにより、個人情報保護に努めております。
また、当社グループは、今後の事業の拡大に伴い、優秀な人材を確保することおよび社内において育成することが必要不可欠と考えております。これらの人材確保・育成・定着がうまくいかない場合には、当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(リスクへの対応策)
ストック・オプションによる人材の定着や人材確保・定着のための労働環境の整備に努めてまいります。
新型コロナウイルス感染症を契機に、部分的に、在宅勤務を導入しております。
当社グループは特定の国内外大手企業にソフトウェア製品を販売しております。令和4年12月期の実績では上位3社で売上の59.6%を占めております。顧客との関係は良好でありますが、主要販売先である顧客の業績不振、経営方針の変更、自然災害や事故を含む事業活動の停止や減速化、取巻く市場環境の変化等により将来の売上見込が大きく変動する可能性があります。
今後、新型コロナウイルスの新たな変異種の出現や半導体不足の長期化が実際に起これば、当社グループへの影響はより大きく変動する可能性があります。
(リスクへの対応策)
主要販売先以外への売上を増やすよう、新製品や既存製品の採用に継続して取り組んでおります。
当社グループのロイヤリティ単価は各顧客との間で協議し、期間、数量、仕様等に基づいて決定されライセンス契約として締結されます。当社グループの属するソフトウェア業界では、顧客が販売する製品単価の下落、競合他社との競合による価格競争の激化、市場拡大と数量増加による価格改定等により想定の範囲以上にロイヤリティ単価が下落することがありえます。当社グループでは継続的な製品の付加価値向上により想定外のロイヤリティ単価の下落による業績への重大な影響がないよう企業努力を行っておりますが、前述したような理由により想定外のロイヤリティ単価の変動が当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(リスクへの対応策)
継続的な製品の付加価値向上に努めてまいります。
ブルーレイディスクをはじめとする当社グループが属する開発、製品分野では製品の開発、納入の為に第三者が権利を有する知的所有権に対してライセンス料を支払う必要があります。第三者とのライセンス利用許諾契約では通常1~5年の期間でライセンス価格等の条件を定め当該契約に基づき当社の売上からこれらのライセンス料を複数社に対して支払っております。当社グループでは、これらのライセンスホルダーと良好な関係を維持しており、過去、必要となるライセンス契約の取り消しや重大な契約内容の変更等を求められたことはありませんが、第三者であるライセンスホルダーの都合等の事由により、これらの契約の取消、更新の停止、重大な契約内容の変更要請等により、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(リスクへの対応策)
ライセンスホルダーとの良好な関係維持に努めてまいります。
当社グループは、業務・資本提携、合弁事業、M&A等を事業拡大の有効な手段として活用する方針であります。
当社グループと対象企業の事業運営ノウハウ等を融合することによって、より大きなシナジーを生み出すことを目指しております。しかしながら、当初見込んだ効果が発揮されない場合やこれらの提携が解消された場合には、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
また、M&A等は、対象企業の財務内容、契約関係等について詳細な事前審査を行い、十分にリスクを検討した上で決定しておりますが、買収後に偶発債務の発生や未認識債務の判明等事前の調査で把握できなかった問題が生じた場合、事業の展開等が計画通りに進まない場合、のれんの減損処理を行う必要が生じた場合等には、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(リスクへの対応策)
業務提携、M&Aによるシナジー効果とリスクを慎重に検討しております。
当社グループは、恒常的に外貨建取引をしている結果、為替相場の影響を受けることになります。保有外貨預金の圧縮、為替予約の活用を始め、その影響を軽減することに努めますが、為替変動が当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(リスクへの対応策)
保有外貨預金の圧縮や為替予約の活用に努めてまいります。
当社は、株主に対する利益還元を重要課題と位置付けていると同時に、経営体質の強化および将来の事業規模の拡大に備えて財務体質を強化することを重要課題として位置づけております。今後の建設DXサービス事業への投資および研究開発のため、内部留保の充実を図り、将来の成長戦略と業績を勘案しつつ、配当の実施時期を定めたいと考えております。現在の当社の財務状況を勘案し、財務健全性を維持する観点をより重視し、配当実施の可能性およびその時期に関しましては未定であります。
当連結会計年度における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響による行動制限が、国内外で随時緩和されてきた一方、ロシアによるウクライナ侵攻を契機に、海外情勢に変化が生じ、令和4年2月下旬以降、商品市況や為替相場の変動が大きい状況が継続しており、その影響範囲も広く、先行きが見通せない状況となっています。
このような状況であるからこそ、当社がミッションとしている、デジタルトランスフォーメーション(DX)の推進がますます重要視されており、当社は、引き続き、DXを推進する事業を展開してまいります。
当社グループのソフトウェア関連事業の概要は、下表のとおりであります。
① 売上の分析
当社グループの売上高は、ロイヤリティ収入と受託開発収入が中心となっております。
(ロイヤリティ収入)
当連結会計年度の前半の世界的な半導体の供給不足や生産・出荷数の落ち込んだ顧客製品があったことの影響を受けましたが、当社ソフトウェアが搭載されている顧客の製品種類が増えたことが、当連結会計年度の後半で寄与し、ロイヤリティ収入は、前期比59百万円の増収となりました。
(受託開発収入)
当連結会計年度の受託開発案件は、建設DXサービス事業(AI映像解析・分析事業における建設業界向け事業全般)での受託開発案件とセキュリティ&プライバシーソフトウェア事業での新規開発案件が寄与し、パソコン・デジタル家電向け組込みソフトウェア事業での落ち込みを補い、受託開発収入全体としては、前期比23百万円の増収となりました。
(保守・サポート収入)
当連結会計年度の保守・サポート収入は、受託開発での新規案件に伴う保守・サポートが増えたことで、前期比22百万円の増収となりました。
この結果、当社グループ全体としては、売上高は827百万円(前期比14.5%増)となりました。
売上形態別の売上高は、下表のとおりであります。
(単位:百万円未満切捨て)
② 売上原価の分析
当連結会計年度の売上原価は、原材料の評価減228百万円を計上したこと等で、603百万円(前期比90.2%増)となりました。人々の生活習慣や職場環境等の変化を余儀なくした新型コロナウイルス感染症の影響は小さくなったとはいえ、新型コロナウイルス禍前には戻らない変化も見受けられます。そのような状況を前提に、原材料の将来使用見込を精査した結果、原材料の評価減が必要となり、228百万円の評価減を計上しました。
なお、原材料の評価減の影響を除くと、売上原価は375百万円となり、売上の伸びと合わせると、原価率はほぼ同じになっています。
③ 販売費及び一般管理費、営業利益の分析
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は420百万円(前期比5.5%増)となりました。、来期(令和5年12月期)の採用を目指した4K/8K高解像度関連製品等の研究開発により研究開発費が25百万円増加したこと等で、販売費及び一般管理費は21百万円増加しました。その結果、営業損失は196百万円(前期は6百万円の利益)となりました。
なお、4K/8K高解像度関連製品等の研究開発の成果は、来期(令和5年12月期)に、顧客の製品に搭載されることになっております。
④ 営業外損益、経常利益の分析
当連結会計年度における営業外収益は、為替差益14百万円を計上したこと等で、16百万円(前期比163.3%増)となりました。営業外費用1百万円(同0百万円)は、第三者割当増資に係る株式交付費1百万円によるものであります。その結果、経常損失は182百万円(前期は12百万円の利益)となりました。
⑤ 親会社株主に帰属する当期純損益の分析
当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純損失は185百万円(前期は1百万円の利益)となりました。
なお、原材料の評価減の影響を除くと、営業利益は31百万円、経常利益は45百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は42百万円の利益になっております。
(単位:百万円未満切捨て)
中長期的な事業拡大と企業価値向上のため、当社グループが重要と考える経営指標は営業利益であり、当連結会計年度の営業損益は196百万円の損失となりました。前連結会計年度まで2期連続で営業利益を計上しておりましたが、原材料の評価減228百万円を計上したことで、当連結会計年度は営業損失となりました。
また、当社グループが重要と考える、顧客別、製品別の売上および出荷台数は、ロイヤリティ収入の回復に向けて取り組んできた、高解像度(4K/8K)画像処理に関連する製品の拡充が寄与し、ロイヤリティ収入は増収となりました。
(2)資産、負債及び純資産の状況
当連結会計年度末における純資産は、第三者割当増資による資本金・資本準備金の増加194百万円、収益認識に関する会計基準の適用による利益剰余金期首残高の調整額62百万円、親会社株主に帰属する当期純損失185百万円を計上したことなどで、前連結会計年度末に比べ、87百万円増加し、1,221百万円になりました。
当社グループは、現預金を889百万円保有しており、流動負債159百万円を差し引いても、729百万円相当の手元流動性があります。
現預金が、前連結会計年度末に比べ、318百万円増加した要因は、第三者割当増資194百万円、原材料の評価減を除くと親会社株主に帰属する当期純損益は42百万円の利益となっていたこと、非資金性費用(減価償却費、原材料の払出等)の影響によるものであります。原材料の評価減を除くと、各段階利益は黒字となっていたことから、当期の損失は、当社グループの構造的な赤字体質に起因するものではなく、翌連結会計年度のキャッシュ・フローにマイナスの影響が出てくるものではないため、その点でも、当社グループの手元流動性には支障はないと考えております。
また、当社グループの売上高は、ここ数年、販売先上位3社合計で6割程度を占めておりますが、いずれも販売代金回収に懸念するべき点はなく、その点においても、手元流動性には大きな懸念はないと考えております。
当社グループの投資は、主として、人材に対するものとなり、有形固定資産の取得に多額の支出をする予定はありませんが、企業価値向上に資すると考えるM&Aなどへの投資は必要に応じ適宜実施する意向であります。また、その際に必要となる資金には、保有する現預金を活用し、機動的に対応することを基本としますが、場合によっては、金融機関からの借入や新株発行を実施することも検討いたします。
なお、当連結会計年度末におけるのれん残高はゼロとなっております。
(単位:百万円未満切捨て)
① 流動資産
当連結会計年度末の流動資産は1,346百万円であり、前連結会計年度末と比べ156百万円増加しました。これは、第三者割当増資(194百万円)等により、現預金が318百万円増加し、後述の収益認識に関する会計基準を適用したことで売掛金が135百万円増加した一方、評価減を計上した原材料が284百万円減少したことによります。
当連結会計年度より、収益認識に関する会計基準を適用したことで、ロイヤリティ収入の売上計上月が早くなった(翌四半期の初月に売上計上であったものが、当四半期の最終月に売上計上等)ことに伴い、従来であれば、四半期末時点で入金されていた売掛金が残高として残ることとなり、売掛金残高は著しく増加している反面、売上に対応する仕掛品が売上原価に振り替えられる月度も同様に変更になり、ロイヤリティ収入に関する仕掛品がほぼなくなったことで、仕掛品は大きく減少しております。
なお、売掛金の増加は、上記の影響を受けたものであり、売掛金の入金が遅延していることが原因ではなく、手元資金の流動性に影響はありません。
② 固定資産
当連結会計年度末の固定資産は、48百万円であり、前連結会計年度末と比べ12百万円減少しました。主な要因は、繰延税金資産が8百万円減少したことによります。
③ 流動負債
当連結会計年度末の流動負債は、159百万円であり、前連結会計年度末と比べ52百万円増加しました。これは、主に未払消費税等および未払法人税等が、それぞれ23百万円、11百万円増加したことによります。
④ 固定負債
当連結会計年度末の固定負債は、13百万円であり、前連結会計年度末と比べ4百万円増加しました。これは、繰延税金負債が4百万円増加したことによります。
⑤ 純資産
当連結会計年度末の純資産は、1,221百万円であり、前連結会計年度末と比べ87百万円増加しました。これは、収益認識に関する会計基準を適用したことで、期首利益剰余金が62百万円増加した一時的な影響があったことに加え、第三者割当増資194百万円による増加が、親会社株主に帰属する当期純損失185百万円による減少を上回ったことなどによります。
(3)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物は、営業活動によるキャッシュ・フローが123百万円のプラス(収入超過)となり、投資活動によるキャッシュ・フローの5百万円のマイナス(支出超過)、財務活動によるキャッシュ・フローの193百万円のプラス(収入超過)と合わせて、前連結会計年度末に比べ318百万円増加し、当連結会計年度末には889百万円となりました。
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
原材料の評価減228百万円を計上したことで、税金等調整前当期純損益が182百万円の損失となりましたが、当該原材料の評価減の影響を除くと、税金等調整前当期純損益は45百万円の利益でありました。これに加え、非資金性支出項目(減価償却費、原材料の払出等)のプラスの影響があり、営業活動によるキャッシュ・フローが、前連結会計年度のマイナス(支出超過)から、123百万円のプラス(収入超過)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ減少し、5百万円のマイナス(支出超過)となりました。室内工事の実施や開発業務用のPC機器の更新が増加したことが反映されております。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ増加し、193百万円のプラス(収入超過)となりました。主な内容は、第三者割当増資による収入194百万円になります。
当連結会計年度の受託開発に係る生産実績は、次のとおりであります。
(注) 1.金額は、仕入価格によっております。
当連結会計年度の受託開発に係る受注状況は、次のとおりであります。
(注) 1.金額は、販売価格によっております。
当連結会計年度の販売実績を販売形態別に示すと、次のとおりであります。
(注) 1.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
当連結会計年度の経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容は、以下のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、当社グループが当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1) 重要な会計方針及び見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たりまして、決算日における資産・負債の報告数値及び報告期間における収益・費用の報告数値に影響を与える見積り及び仮定の設定を行っております。当該見積りにつきましては、過去の実績や状況に応じて合理的と考えられる各種の要因に関して仮定設定、情報収集を行い、見積金額を算出しておりますが、実際の結果は見積り自体に不確実性があるために、これらの見積りと異なる場合があります。
新型コロナウイルス感染症は、令和4年4-6月期以降に落ち着き、経済活動も正常化すると仮定し、半導体不足は、令和4年後半には不足感が緩和されていくと想定しております。当社グループに与える影響は軽微であると考えております。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
(2) 財政状態の分析
① 流動資産
当連結会計年度末の流動資産は1,346百万円であり、前連結会計年度末と比べ156百万円増加しました。これは、第三者割当増資(194百万円)等により、現預金が318百万円増加し、後述の収益認識に関する会計基準を適用したことで売掛金が135百万円増加した一方、評価減を計上した原材料が284百万円減少したことによります。
当連結会計年度より、収益認識に関する会計基準を適用したことで、ロイヤリティ収入の売上計上月が早くなった(翌四半期の初月に売上計上であったものが、当四半期の最終月に売上計上等)ことに伴い、従来であれば、四半期末時点で入金されていた売掛金が残高として残ることとなり、売掛金残高は著しく増加している反面、売上に対応する仕掛品が売上原価に振り替えられる月度も同様に変更になり、ロイヤリティ収入に関する仕掛品がほぼなくなったことで、仕掛品は大きく減少しております。
なお、売掛金の増加は、上記の影響を受けたものであり、売掛金の入金が遅延していることが原因ではなく、手元資金の流動性に影響はありません。
なお、現預金残高889百万円の水準は、当社グループの運転資金としては十分な水準であり、当社グループの資産の流動性は十分な水準にあると考えております。
② 固定資産
当連結会計年度末の固定資産は、48百万円であり、前連結会計年度末と比べ12百万円減少しました。主な要因は、繰延税金資産が8百万円減少したことによります。
③ 流動負債
当連結会計年度末の流動負債は、159百万円であり、前連結会計年度末と比べ52百万円増加しました。これは、主に未払消費税等および未払法人税等が、それぞれ23百万円、11百万円増加したことによります。
④ 固定負債
当連結会計年度末の固定負債は、13百万円であり、前連結会計年度末と比べ4百万円増加しました。これは、繰延税金負債が4百万円増加したことによります。
⑤ 純資産
当連結会計年度末の純資産は、1,221百万円であり、前連結会計年度末と比べ87百万円増加しました。これは、収益認識に関する会計基準を適用したことで、期首利益剰余金が62百万円増加した一時的な影響があったことに加え、第三者割当増資194百万円による増加が、親会社株主に帰属する当期純損失185百万円による減少を上回ったことなどによります。
(3) 経営成績の分析
① 売上高の分析
「(業績等の概要)(1)業績」をご参照下さい。
② 売上原価、販売費及び一般管理費、営業利益の分析
原材料の評価減を228百万円計上したこと等で、当連結会計年度における売上原価は前期比90.2%増の603百万円となりました。
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は420百万円(前期比5.5%増)、営業損失は196百万円(前期は6百万円の利益)となりました。
③ 営業外損益、経常利益の分析
当連結会計年度における営業外収益は、為替差益14百万円を計上したこと等で、16百万円(前期比163.3%増)となりました。他方、営業外費用は、1百万円(前期は0百万円)は、第三者割当増資に係る株式交付費1百万円によるものであります。その結果、経常損失は182百万円(前期は12百万円の利益)となりました。
④ 親会社株主に帰属する当期純利益の分析
当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純損失を185百万円(前期は1百万円の純利益)となりました。
(4) 経営成績に重要な影響を与える要因
当社グループは、主にマルチメディアとワイヤレスコネクティビティの要素技術を駆使した分野でスマートデバイス向けのソフトウェア製品を提供することにより、事業規模を拡大させてまいりました。当該市場は買い替え需要が下支えするものの漸減していくと見込んでいるため、新たな事業領域に、付加価値の高い製品・サービスをタイムリーに投入する必要があります。
また、経済のデジタル化が進み、モノからコトへと経済価値の源泉が移りつつあると言われておりますので、当社グループも、従来の受託開発収入、ライセンス収入また保守サポート収入以外に、サブスクリプションモデルやサービスモデルの収入を伸ばしていく必要性があると考えております。
当社グループでは、これらの市場環境の変化に迅速に対応し技術的な優位性を維持しつつ、かつ市場ニーズに適応した付加価値の高い競争力のある製品を投入することおよび変化した市場ニーズに応じた収益モデルの構築が重要であることを認識し、事業運営を行っておりますが、これらの市場の変化、事業環境の変化に当社グループが迅速かつ柔軟に対応できなければ、当社グループの経営成績に重要な影響を与える可能性があります。
その他の経営成績に重要な影響をあたえるリスクに関しては、「2 事業等のリスク」をご参照下さい。
(5) キャッシュ・フローの分析
キャッシュ・フローの分析につきましては、「(経営成績等の状況の概要)(3)キャッシュ・フローの状況」をご参照下さい。
(6) 経営戦略の現状と見通し
経営戦略の現状と見通しにつきましては、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。
(7)経営者の問題意識と今後の方針
当社グループは、前期まで2期連続で黒字を計上しておりましたが、当期は原材料の評価減228百万円を計上したことで赤字となりました。第三者割当増資を行ったことで、当連結会計年度末の自己資本比率は引き続き87.6%と健全な水準を保っており、翌連結会計年度(令和5年12月期)の親会社株主に帰属する当期純利益は10百万円の黒字への転換を見込んでおります。
当社グループが重要な指標と考えている営業損益は、当連結会計年度では196百万円の損失を計上しました。一時的な要因によって、損失額が大きくなったとはいえ、この水準の営業損失が続けば、財政状態の健全性は毀損することは避けられないと考えております。また、予期していない事態やリスクが顕在化した場合に、その影響を吸収するには、営業利益を上げる必要があると考えております。翌連結会計年度(令和5年12月期)の営業利益は、25百万円を予想しております。
少数の顧客に対する売上高の、売上高全体に占める割合が依然高く、建設DXサービス事業とIoTソリューション事業の売上を伸ばして、全体の売上増加を目指しつつ、少数の顧客に対する依存度は低下させる必要があると考えております。
原材料の評価減228百万円という一時的な影響を除くと、営業利益で31百万円を計上していたことを考慮すると、ロイヤリティ収入の底上げ、原価低減や経費節減の効果が現れ、黒字体質となっていると考えておりますが、新製品・新サービスを通じて、新規顧客の開拓を推進することに加え、既存製品の横展開による少数の顧客以外への販売の底上げを図り、少数の顧客への売上高の集中度合を減らすと同時に営業利益水準の向上を目指してまいります。
今後も、現在の保有技術、事業環境および入手可能な各種情報に基づき、最善の経営方針を立案するよう努めてまいります。
詳しくは、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」をご参照ください。
当社の事業におきましては、以下の契約を「経営上の重要な契約」として認識しております。これらの契約が解除されたり、その他の理由により解除または終了した場合、または円滑にその契約が更新されなかった場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
当社が、技術等を受け入れている重要な契約は、以下の通りです。
当連結会計年度の研究開発費の総額は
主な内容は、AI関連製品およびブラウザ関連製品(4K/8K高解像度関連製品等)の開発になります。