第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものです。

 

(経営方針)

当社は、社是である「和を以って努力せよ」の精神のもと、CATV及び情報通信分野において、国内外の高度な技術情報及び高品質・低価格の商品を顧客に提供することを通じて、高度化するネットワーク社会の発展に貢献することを経営の基本理念としております。

信頼される企業であり続けるために、コンプライアンス経営を最優先課題として取り組むとともに、成長と変革によって企業価値の最大化を図り、全てのステークホルダー(株主、投資家、従業員とその家族、取引先及び地域社会等の利害関係者)に満足いただける企業を目指しております。

 

(経営環境)

当社が属する業界の市場規模は、電気通信事業が2017年度175,261億円(前年度比6,770億円増)、有線放送業が2017年度5,002億円(前年度比297億円減)となっており、堅調に推移してきています(出典 総務省及び経済産業省2019年3月「2018年情報通信業基本調査(2017年度実績)」)。

当社が事業展開するCATV関連分野におきましては、ケーブルテレビ加入世帯数は約3,042万世帯、世帯普及率は約52.4%(出典 総務省2019年5月「ケーブルテレビの現状」)と緩やかながら毎年右肩上がりで増加しており、また、4K・8K放送の基盤となる幹線光化率は68.2%となっていることから、継続してFTTH化が進んでいくことが予想されます。

情報通信関連分野におきましては、第5世代移動通信システムについて実証試験段階に入っており、2020年の商用サービス開始に向けた取り組みが加速しております。また、東京オリンピック開催に向けた都市再開発、情報システムへのIoTやAIなどの新技術の適用拡大、企業のサイバーセキュリティ対策の本格化などの投資拡大が予想されます。

 防災関連分野におきましては、地方自治体防災システムの更新等が続いております。

 

(経営上の目標達成状況を判断するための経営指標)

当社では、「売上総利益率」(粗利率)を最も重視する経営指標としております。売上総利益率は、卸売業を展開する当社にとって、利益を確保するために最も重要な指標であるため、業績管理においては当該指標の進捗を特に注視しております。

 

(対処すべき課題)

(1) 売上増加のための課題

① 顧客基盤の拡充

当社では、顧客(販売先)の数を更に増加させることを課題と認識しております。

特に、当社における取引先の中で、最も取扱高が多く、収益性も高い「中堅クラス」(顧客の事業規模として、売上高が1億円以上100億円未満)の顧客を増加させることを重要課題として、日常の営業活動に取り組んでおります。

この課題に対処するために、各営業拠点において地域密着型の営業活動を地道に推進するほか、新たな地域での営業所の開設とターゲットを絞り込んだ営業戦略により、営業活動をより一層強化し、東日本ブロックのように当社のシェアが低い地域における顧客基盤の拡充に努めてまいります。

 

② 取扱商品数の拡充

当社では、取り扱う商品の数を更に増加させることを課題と認識しております。

情報通信分野においては、システムの高度化が加速度的に進展しています。これに伴い、市場ニーズ及び顧客ニーズが激しく変化してきています。このため、最新の商品情報を入手し、商品戦略へ反映することが重要となります。

この課題に対処するために、当社では、市場ニーズ及び顧客ニーズを把握するとともに、仕入先を通じて積極的な情報収集を行い、既存仕入先各社との関係強化に努めてまいります。

 

③ イベント需要の取り込みを含む大型案件の獲得

当社は1975年の創業以来、CATV及び情報通信分野の技術革新や政府の各種施策等に対応する形で業容を拡大してまいりました。例えば、1985年の通信事業の自由化、1987年の都市型CATV局の開局、2002年の防災無線のデジタル化、2000年代の全国情報インフラのブロードバンド化、テレビ放送のデジタル化等を契機に、拠点数や事業領域を拡大してきております。特に2000年代は「CATVの普及」及び「地デジ対応」といった当社が属する業界全体の需要拡大の機会を捉え、業容を大きく拡大してまいりました。

当社では、長年の事業活動を通じて獲得した豊富な仕入ネットワークと、強固な信頼関係に基づいた優良な顧客基盤を有していたことが急拡大の要因と分析しております。今後も引き続き、この強みを活かし、需要拡大の機会を確りと捉え、売上高の増加に繋げていくことを課題と認識しております。

当事業年度末現在において想定している需要拡大の機会として、CATVのFTTH(※)化、第5世代移動通信システム、防災無線デジタル化関連等が挙げられます。

これら業界全体の需要拡大の機会を当社の成長に取り込むために、当社では、国内外からの安定した商品供給ルートを確保・整備するとともに、メーカーに偏りのない豊富な商品ラインナップから、顧客にとって最適な商品を選び出し、ワンストップで総合的な提案ができる企画提案力の向上に努めてまいります。

※FTTHとは、Fiber to the Homeの略。通信事業者の設備から利用者建物等までを光ファイバーケーブルでつなぐアクセス方式。

 

(2) 収益性の維持・向上のための課題

① 日常的な取引の増加

当社が属する業界全体の需要拡大期に受注した案件は、同業他社との競争が激しくなることもあり、日常的な取引と比較して、収益性が低くなる場合があります。収益性を維持・向上させるために、当社では、大型案件を通じて構築した取引関係を、比較的収益性の高い日常的な取引の増加に繋げていくことを課題と認識しております。

この課題に対処するために、地域密着型の営業活動を地道に推進し、既存顧客との関係強化に努めてまいります。

 

② コスト・リーダーシップを発揮できる商品の拡充

顧客の多様なニーズに応えつつ、当社の収益性を維持・向上させることを課題と認識しております。

この課題に対処するために、当社では、多くの顧客に共通して必要とされる汎用的な商品については、当社が企画した商品をメーカーに提案して製造委託し、これを仕入れて顧客に販売しております。また、特定のメーカーの商品を大量ロットで仕入れすることが可能な体制を構築することで、一定の利益率を確保することが可能となっております。顧客のニーズに立脚しつつ、コスト・リーダーシップを発揮できる商品の取扱高の増加に努めてまいります。

 

③ 自社物流網の強化

取扱商品の金額的及び量的な増加に対応し、収益性の維持・向上を実現させるため、商品を効率的に仕入れ、販売するための自社物流網をより一層強化することを課題と認識しております。当事業年度末現在、本社がある愛媛県松山市に3箇所、東京営業所内に1箇所の合計4箇所の物流センターを有しておりますが、更なる成長に対応するためには、物流センターの拡充が必要となります。

この課題に対処するために、需要が増加している東日本ブロックにおける物流センターの拡充を検討しております。なお、具体的な計画内容は、「第一部 企業情報 第3 設備の状況 3 設備の新設、除却等の計画」の項をご参照下さい。

 

(3) 売上増加及び収益性の維持・向上を実現するための経営全般に係る課題

① 与信管理及び債権管理の徹底

当社では、与信管理及び債権管理を徹底することにより、貸倒等を発生させないようにすることを経営課題と認識しております。

この課題に対処するために、当社では、長年の営業活動を通じて得た顧客の情報及び信用調査会社の企業情報データを基に与信管理及び債権管理に取り組み、これまで当社の経営基盤を揺るがすような重大な引当金の計上は発生しておりません。今後も引き続き、与信管理及び債権管理の徹底に努めてまいります。

 

② 人材の育成及び確保

当社は、各営業拠点に情報通信分野関連の専門知識を有した人材を配置しております。専門知識とは、仕入商品に関する知識、LANやWANの通信に関する知識、通信環境を構築するための設備に関する知識であります。

今後の成長のために、これらの知識を豊富に有する人材を育成し、確保することを課題と認識しております。

この課題に対処するために、OJTによる社員教育をより一層充実させるとともに、新卒・中途社員の採用を積極的に推進し、当社が必要とする専門知識を有する優秀な人材の確保に努めてまいります。

 

③ 新規領域への取り組み

当社が関係するCATV及び情報通信分野は、日進月歩で技術革新が起きており、例えば、テレビとインターネットが連携し、放送と通信の垣根がなくなる等、従前では考えられなかったような業際的な発展を遂げてきております。

今後も継続的な成長を実現していくために、当社では、新しい商品を発掘し、取り扱うことを課題と認識しております。

この課題に対処するために、建築、土木、医療等の新たな領域における商品の仕入れに取り組むとともに、情報通信分野で先行するベンチャー企業との連携等に取り組んでまいります。

 

 

2 【事業等のリスク】

本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。

 

(1) 情報通信関連市場の需要動向について

情報通信ネットワークの拡大によってICT設備等の需要が本格化するなど、情報通信関連市場は順調に拡大していくものと予想しております。当社は、仕入先を通じた情報収集力の強化を図り、需要動向を迅速に把握するとともに顧客ニーズに合わせた提案をしていく所存ですが、予期せぬ要因により、情報通信関連市場の成長が鈍化した場合、又は、顧客の需要に応じた商品を適切に供給できない場合においては、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) CATV業界の事業環境への対応について

CATV業界は、大手のCATV事業者を中心に放送と通信の融合が進み、ネットワークの拡張やアップグレード、4K・8K放送のサービス開始に伴う追加投資の必要性が高まっているものと認識しております。当社は、こうした事業環境の変化を踏まえて、取扱商品の充実を図り、投資環境の変化に柔軟に対応できるような体制の整備に取り組んでおりますが、CATV事業者による設備投資計画やその関連工事案件に係る商品需要に対応した商品を供給できない場合、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) 価格競争について

当社は、継続的に購買部門で仕入価格統制を行っており、仕入価格の変動分の販売価格への転嫁や商品の企画等に取り組むことで、価格競争力の強化に努めております。

しかしながら、材料価格の高騰等により仕入価格が上昇した場合や、建設投資や情報通信関連の設備投資の激減等の変動により、価格競争が熾烈化した場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4) 与信管理及び債権管理について

当社では販売先の定期調査及び分析を実施するほか、営業保証金の受入など、債権管理を徹底しております。しかしながら、景気後退等により、販売先において、想定外の倒産が多く発生し、引当金の計上等が必要となった場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5) 海外仕入先との取引について

当社は、海外企業と輸入取引を行っております。従いまして、当社が輸入取引を行う国及び地域における政治・経済情勢の変化や社会的混乱の発生、予期せぬ法律や規制の変更等のカントリーリスクを有しております。当社は、現地メーカーと情報を共有し、適切に対応することでリスクヘッジを行っておりますが、このようなリスクが顕在化し当該地域における輸入取引の継続が困難となった場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6) 輸入品の品質に関するリスクについて

当社が取り扱う輸入品については、海外メーカーとの綿密な連携により、品質や信頼性の維持に努めております。しかしながら、予期せぬ不具合商品の補償等の問題が発生した場合には、当社の責任の範囲内において対策費用が発生し、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7) 為替レートの変動について

当社は、品質や価格面で他社との差別化を図るために、海外メーカーより一部商品を仕入れております(米ドル建て)。為替による仕入価格変動は基本的に商品販売価格へ転嫁しておりますが、商品販売価格へ転嫁できないほどの為替レートの大幅な変動が生じた場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(8) 保有資産の評価について

当社は、営業所や物流センターとして相応の土地建物を保有しております。これらの資産について、時価評価を実施した結果、その資産価値が簿価に対して著しく下落し、減損損失等を計上することとなった場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(9) 自然災害によるリスクについて

当社は、情報システムをデータセンターに設置し、データバックアップ管理体制を構築しているほか、複数の倉庫に在庫品を保管し商品供給体制を維持しているなど、地震・台風等の自然災害に対する防災策を施しております。しかしながら、想定外の大規模な地震や津波、台風や洪水等の不可避な自然災害又は予期せぬ事故等によって、営業拠点や物流拠点に甚大な被害を被った場合には、当社の事業遂行に支障をきたし、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(10) 人材の確保について

当社の継続的な成長には、優秀な人材の確保や育成促進が不可欠であることから、積極的な採用活動やOJTの充実を進めておりますが、著しく採用環境が悪化するなど、計画どおりの人材が確保できなかった場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

 当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。

 

① 経営成績

当事業年度におけるわが国経済は、政府の経済政策等により企業収益や雇用情勢は緩やかな回復基調が継続しているものの、通商問題による中国の経済成長鈍化や資源価格の変動等により、先行きは不透明な状況で推移しました。

当社が事業展開するCATV及び情報通信関連分野におきましては、IoTやAIといった新たな技術革新を支える伝送路のデータ伝送量が益々増加していることから、光伝送路構築やFTTH(※)等の通信インフラ基盤の大容量化が引き続き進んでおります。また、防災関連分野におきましては、地方自治体防災システムのアナログ方式からデジタル方式への更新が続いております。

※FTTHとは、Fiber to the Homeの略。通信事業者の設備から利用者建物等までを光ファイバーケーブルでつなぐアクセス方式。

このような状況のなか、当社は過去の大型案件受注により得たノウハウをお客様から評価していただき、FTTH案件や防災行政無線案件等を前事業年度に引き続き多数受注しました。また、中長期的な経営戦略に沿った提案型の営業活動に注力したことにより、中堅規模の顧客との取引が拡大しました。当事業年度の売上高は、前事業年度において受注した大型のFTTH案件や消防通信設備案件が終息した影響を受け、15,044,048千円(前事業年度比1.6%減)となりましたが、利益につきましては、大型案件の影響が抑えられたため、売上総利益は2,374,041千円前事業年度比6.1%増)、営業利益は750,356千円(前事業年度比15.3%増)、経常利益は718,752千円(前事業年度比9.2%増)、当期純利益は460,094千円(前事業年度比14.3%増)となりました。

 

事業区分別の営業概況は以下のとおりであります。

事業区分の名称

第43期
自2017年6月1日
至2018年5月31日

第44期

自2018年6月1日

至2019年5月31日

前事業年度比

 

千円

千円

四国九州ブロック

売上高

3,650,624

3,186,747

87.3

売上総利益

519,208

540,121

104.0

東日本ブロック

売上高

5,482,259

5,312,027

96.9

売上総利益

693,417

723,988

104.4

西日本ブロック

売上高

4,536,022

4,986,328

109.9

売上総利益

725,776

809,878

111.6

東海北陸ブロック

売上高

1,612,456

1,558,944

96.7

売上総利益

300,032

300,053

100.0

合計

売上高

15,281,363

15,044,048

98.4

売上総利益

2,238,435

2,374,041

106.1

 

 

四国九州ブロック

 FTTH案件及びリゾートホテルLAN工事をはじめとした屋内通信設備工事案件の増加により好調に推移しましたが、大型の消防通信設備案件の終息が影響したことから、売上高は3,186,747千円(前事業年度比12.7%減)となり、売上総利益は540,121千円(前事業年度比4.0%増)となりました。

 

東日本ブロック

 防災行政無線案件の増加により好調に推移しましたが、大型のFTTH案件及びメガソーラー状態監視システム案件の終息が影響したことから、売上高は5,312,027千円(前事業年度比3.1%減)となり、売上総利益は723,988千円(前事業年度比4.4%増)となりました。

 

西日本ブロック

 防災行政無線案件及びナースコールやネットワーク機器等の病院案件が好調に推移したことから、売上高は4,986,328千円(前事業年度比9.9%増)となり、売上総利益は809,878千円(前事業年度比11.6%増)となりました。

 

東海北陸ブロック

 FTTH案件や防災行政無線案件が堅調に推移しましたが、一部の案件が次期へ延期となったことから売上高は1,558,944千円(前事業年度比3.3%減)となり、売上総利益は300,053千円(前事業年度比0.0%増)となりました。

 

商品区分別の営業概況は以下のとおりであります。

 

商品区分

第43期
自2017年6月1日
至2018年5月31日

第44期

自2018年6月1日

至2019年5月31日

前事業年度比

 

千円

千円

ケーブル

売上高

4,046,990

3,979,025

98.3

売上総利益

618,561

650,601

105.2

材料

売上高

6,741,330

7,198,543

106.8

売上総利益

1,216,479

1,325,377

109.0

機器

売上高

4,481,221

3,704,789

82.7

売上総利益

402,247

386,464

96.1

その他

売上高

11,820

161,690

1,367.9

売上総利益

1,147

11,598

1,010.7

合計

売上高

15,281,363

15,044,048

98.4

売上総利益

2,238,435

2,374,041

106.1

 

 

ケーブル

大型の光伝送路案件受注により光ケーブル販売、輸入ケーブル及び国内協業メーカー品の販売も好調に推移しましたが、東日本ブロックにおける大型のFTTH案件の終息が影響したことから、売上高は3,979,025千円(前事業年度比1.7%減)となり、売上総利益は650,601千円(前事業年度比5.2%増)となりました。

 

材  料

光伝送路案件受注により架空幹線に使用する材料販売が好調に推移したことから、売上高は7,198,543千円(前事業年度比6.8%増)となり、売上総利益は1,325,377千円(前事業年度比9.0%増)となりました。

 

機  器

大型の防災行政無線案件の機器受注及びナースコールやネットワーク機器等の病院案件が好調に推移しましたが、四国九州ブロックにおける大型の消防通信設備案件及び東日本ブロックにおけるメガソーラー状態監視システム案件の終息が影響したことから、売上高は3,704,789千円(前事業年度比17.3%減)となり、売上総利益は386,464千円(前事業年度比3.9%減)となりました。

 

そ の 他

その他は電気通信工事であり、当事業年度におきましては複数受注したことから、売上高は161,690千円(前事業年度比1,267.9%増)となり、売上総利益は11,598千円(前事業年度比910.7%増)となりました。

 

② 財政状態

(資産)

流動資産は、前事業年度末に比べて756,894千円減少し、9,559,840千円となりました。これは主に現金及び預金が282,546千円増加し、受取手形が645,497千円、売掛金が363,968千円それぞれ減少したこと等によるものであります。

固定資産は、前事業年度末に比べて58,884千円減少し、2,296,052千円となりました。これは主に建物(純額)が14,974千円、破産更生債権等が18,635千円、投資有価証券が6,669千円それぞれ減少したこと等によるものであります。

なお、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を当事業年度の期首から適用しており、財政状態については遡及処理後の前事業年度末の数値で比較を行っております。

(負債)

流動負債は、前事業年度末に比べて1,475,231千円減少し、5,347,918千円となりました。これは主に支払手形が1,094,820千円、買掛金が132,671千円、短期借入金が114,512千円それぞれ減少したこと等によるものであります。

固定負債は、前事業年度末に比べて17,526千円減少し、813,262千円となりました。これは主に役員退職慰労引当金が24,996千円、退職給付引当金が20,658千円それぞれ増加し、長期借入金が55,561千円、リース債務が10,920千円それぞれ減少したこと等によるものであります。

(純資産)

純資産合計は、前事業年度末に比べて676,978千円増加し、5,694,712千円となりました。これは主に資本金及び資本準備金が株式発行により343,731千円、利益剰余金が当期純利益の計上により460,094千円それぞれ増加し、剰余金の配当により121,251千円減少したこと等によるものであります。

 

③ キャッシュ・フロー

当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べ75,025千円減少し、721,697千円となりました。

 

当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によって得られた資金は、前事業年度に比べ374,079千円減少し、238,766千円となりました。資金の主な増加要因は、税引前当期純利益718,752千円、売上債権の減少1,009,466千円などによるものであり、主な減少要因は、仕入債務の減少1,227,491千円、法人税等の支払額264,790千円などによるものであります。

 (投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によって使用した資金は、前事業年度に比べ185,582千円増加し、349,574千円となりました。資金の主な増加要因は、定期預金の払戻による収入4,850,971千円などであり、減少要因は、定期預金の預入による支出5,208,543千円などによるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によって得られた資金は、前事業年度に比べ180,841千円増加し、35,173千円となりました。資金の主な増加要因は、株式の発行による収入343,731千円などであり、減少要因は、短期借入金の純減少額114,512千円、長期借入金の返済による支出60,612千円、配当金の支払額121,251千円などによるものであります。

 

④ 資本の財源及び資金の流動性に関わる情報

資本政策につきましては、財務の健全性や資本効率など当社にとって最適な資本構成を追求しながら、成長のための内部留保の充実と、株主への利益還元との最適なバランスを考え実施してまいります。

短期運転資金については、自己資金を基本とし、設備投資については、金融機関からの長期借入金や公募増資等を検討した上で調達してまいります。

第44期事業年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債残高は460,088千円となっており、現金及び預金の残高は5,085,790千円となっております。

 

⑤ 生産、受注及び販売の実績

当社は、CATV関連市場向け及び情報通信関連市場向け販売事業の単一セグメントであるため、事業区分別に記載しております。

 

a. 生産実績

生産に該当する事項がないため、生産実績に関する記載はしておりません。

 

 

b. 仕入実績

当事業年度における商品仕入実績を事業区分別に示すと、次のとおりであります。

 

事業区分の名称

金額(千円)

前年同期比(%)

四国九州ブロック

3,089,207

71.5

東日本ブロック

4,053,589

106.0

西日本ブロック

4,600,726

121.2

東海北陸ブロック

989,090

90.8

合計

12,732,614

97.7

 

(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

2.金額は仕入価格によっております。

 

c. 受注実績

当社においては受注から販売までの所要日数が短く、常に受注残高は僅少であります。そのため、受注状況には重要性がなく、記載を省略しております。

 

d. 販売実績

当事業年度における販売実績を事業区分別に示すと、次のとおりであります。

 

事業区分の名称

金額(千円)

前年同期比(%)

四国九州ブロック

3,186,747

87.3

東日本ブロック

5,312,027

96.9

西日本ブロック

4,986,328

109.9

東海北陸ブロック

1,558,944

96.7

合計

15,044,048

98.4

 

(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

2.最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合が100分の10以上に該当する相手先がないため、記載を省略しております。

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。

 

① 重要な会計方針及び見積り

当社の財務諸表は、わが国において一般的に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたっては、決算日における財政状態、経営成績に影響を与えるような見積り・予測を必要としております。当社は過去の実績値や状況を踏まえ、合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積り・予測を実施しております。これらの見積りについては、継続し、必要に応じて見直しを行っておりますが、見積りによる不確実性が伴うため、実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。

 

② 当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

「第一部 企業情報 第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載した課題事項についての、当事業年度における対応状況・進捗状況等に係る主な分析・検討内容は以下のとおりです。

  a.売上及び売上総利益

 当事業年度における当社の業績は、前事業年度比で減収増益となりました。売上高は防災無線案件等を多数受注しましたが、大型のFTTH案件及び消防通信設備案件の終息が影響し前事業年度比で237,314千円減少15,044,048千円となりました。一方、売上総利益は利益率の低い大型案件終息が影響し前事業年度比で135,606千円増加2,374,041千円となりました。

  b.販売費及び一般管理費

 販売費及び一般管理費は1,623,684千円(前事業年度比102.3%)であり、売上高に占める割合は10.8%(前事業年度10.4%)となりました。

  c.営業外損益

 営業外収益は21,740千円(前事業年度比89.8%)、営業外費用は53,344千円(前事業年度比326.5%)となりました。当事業年度は株式公開費用が42,785千円(前事業年度比855.7%)発生しております。

  d.特別損益

    特別損益の発生はありません。

  e.法人税等

 法人税、住民税及び事業税は264,686千円(前事業年度比101.3%)、法人税等調整額は△6,029千円(前事業年度法人税等調整額△5,494千円)であります。

 

4 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

5 【研究開発活動】

該当事項はありません。