第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社が判断したものです。

(1)会社の経営の基本方針

 当社及び連結子会社は、「がんばれ!!日本のモノづくり」を企業メッセージとして掲げ、製造業や建設・建築現場を含む幅広いモノづくり現場で必要とされる工具、作業用品、作業用消耗品、機器類などの“PRO TOOL”[間接資材]や約9万アイテムに及ぶプライベート・ブランド商品“TRUSCO”を自社開発商品として取り扱う卸売業としてモノづくり現場のお役に立つことを経営の基本方針としています。

 モノづくり現場では、多様化する生産活動において間接資材を「必要な時に」「必要なモノを」「必要なだけ」調達することが効率的な生産活動につながるといったニーズがあります。この需要に的確にお応えするため、取扱アイテムの拡大や即納などの付加価値の高い物流システム、AIを活用したAI見積「即答名人」[見積自動化システム]などのサービス、商品データベースを含むデジタル機能を構築・強化することで存在価値を高め、モノづくり現場に貢献するよう努めています。

 また、当社はプロツールサプライヤーとして、いつの時代も日本のモノづくりのお役に立ち続ける企業でありたいと考えています。「人や社会のお役に立ててこそ事業であり、企業である」というこころざしのもと、事業を通じて社会価値と企業価値の両方を生み出すことで、社会課題の解決や持続可能な地域社会へ貢献することをサステナビリティの基本方針としています。

 

 

(2)目標とする経営指標

 独創的な企業として存在価値を高めるために優先すべきは、数値目標ではなく、能力目標と考えており、どのような能力を持った企業になりたいのかという発想を重要視しています。「人や社会のお役に立ててこそ事業であり、企業である」というこころざし、「問屋を極める、究める」という指針を念頭に、お客様や社会から必要とされる企業を目指します。

 

<ありたい姿(能力目標)>

①2030年までに在庫100万アイテムを保有できる企業になりたい。

②1日24時間受注、1年365日出荷できる企業になりたい。

③欠品、誤受注、誤出荷のない企業になりたい。

④棚卸作業のない企業になりたい。

⑤問屋であってもユーザー様直送出荷をストレスなくできる企業になりたい。

⑥お見積りに瞬時にお応えできる企業になりたい。

 ⑦業界「最速」「最短」「最良」の納品を実現できる企業になりたい。

 ⑧可能な限り環境負担の小さい企業になりたい。

 ⑨リサイクル、リユース、リターナブルにも積極的な企業になりたい。

 ⑩日本のモノづくりを支えるプラットフォーマーになりたい。

 ⑪業界の常識、習慣、定説、定石を塗り替えることのできる企業になりたい。

 

<3か年経営計画>                              (単位:百万円)

 

第61期

令和5年12月期

第62期

令和6年12月期

第63期

令和7年12月期

計画(連結)

前連結会計年度比

計画(連結)

前連結会計年度比

計画(連結)

前連結会計年度比

売上高

265,090

+7.6%

284,000

+7.1%

304,200

+7.1%

ファクトリールート

182,555

+7.0%

192,900

+5.7%

203,500

+5.5%

eビジネスルート

56,967

+10.5%

63,200

+10.9%

70,100

+10.9%

ホームセンタールート

23,014

+3.8%

25,000

+8.6%

27,200

+8.8%

海外ルート

2,551

+21.0%

2,900

+13.7%

3,400

+17.2%

売上総利益

55,350

+6.1%

59,300

+7.1%

63,600

+7.3%

売上総利益率(%)

20.9

△0.3pt

20.9

±0.0pt

20.9

±0.0pt

販売費及び一般管理費

39,650

+5.8%

41,500

+4.7%

43,500

+4.8%

(内 減価償却費)

6,397

△4.1%

6,115

△4.4%

5,239

△14.3%

営業利益

15,700

+7.0%

17,800

+13.4%

20,100

+12.9%

経常利益

15,970

+6.0%

18,200

+14.0%

20,500

+12.6%

親会社株主に帰属する

当期純利益

10,920

+2.8%

12,417

+13.7%

13,987

+12.6%

1株当たり配当金

41円50銭

+1円50銭

47円50銭

+6円00銭

53円00銭

+5円50銭

 

 

 

 

<重要指標>

能力目標を着実に達成するために、以下の重要指標を活用することで、企業価値の向上を図ります。

項目

実績

目標

第60期

令和4年12月期

実績(連結)

第61期
令和5年12月期
計画(連結)

第62期
令和6年12月期
計画(連結)

第63期
令和7年12月期
計画(連結)

見積自動化率(%)

22.6

28.0

35.0

36.0

WEB見積依頼率(%)

46.0

50.0

57.0

58.0

システム受注率(%)

85.2

86.0

87.0

88.0

トラスコ オレンジブック.Com

公開アイテム数

3,167,188

4,200,000

5,400,000

6,600,000

総仕入先数

3,272

3,470

3,670

3,870

 内)海外仕入先数

329

350

370

390

トラスコ オレンジブック
掲載メーカー数

2,152

2,320

2,490

2,660

トラスコ オレンジブック
掲載アイテム数

374,000

374,000

374,000

374,000

トラスコ デジタルオレンジブック
掲載アイテム数

374,000

444,000

514,000

584,000

在庫アイテム数

562,026

595,000

645,000

695,000

 内)商品自動採用数

26,109

41,000

56,000

71,000

PB商品開発・ブラッシュアップ数

0

1,000

1,000

1,000

在庫総個数

53,197,583

56,000,000

59,000,000

62,000,000

在庫金額(百万円)

45,292

46,400

47,500

48,600

得意先法人数

5,575

5,630

5,680

5,730

得意先口座数

31,614

32,500

34,000

35,500

オレンジコマース接続企業数

2,233

2,600

2,850

3,150

MROストッカー導入企業数

775

1,000

1,500

2,000

販売個数

225,781,587

242,000,000

261,000,000

284,000,000

ユーザー様直送個口数

3,556,388

4,400,000

5,300,000

6,300,000

ユーザー様直送行数

4,374,725

5,400,000

6,500,000

7,700,000

入出荷1行当たり人件費(円)

113

108

103

98

在庫出荷率(%)

91.7

92.0

92.5

93.0

傭車配達便数

162

150

138

134

自社配達便数

116

124

138

142

自社配達便率(%)

41.7

45.7

50.0

51.4

納品リードタイム

20時間10分04秒

-

-

-

CO2排出量(Scope1)(t-CO2)

2,327

-

-

-

CO2排出量(Scope2)(t-CO2)

8,109

-

-

-

発電量(kWh)

2,653,344

-

-

-

1人あたり月平均残業時間(時間)

18.1

18.1

-

-

 

 

 

 

(3)今後の見通し

<業績予想>

 

令和4年12月期

(個別)

令和4年12月期

(連結)

令和5年12月期

(連結)

実績

前期
実績比

実績

当連結会計年度
 予算比

予算

前連結会計年度
実績比

売上高(百万円)

245,899

+8.6%

246,453

+1.2%

265,090

+7.6%

ファクトリールート

170,606

+5.1%

170,606

△0.7%

182,555

+7.0%

eビジネスルート

51,576

+16.2%

51,576

+3.0%

56,967

+10.5%

ホームセンタールート

22,162

+20.7%

22,162

+13.9%

23,014

+3.8%

海外ルート

1,554

+23.5%

2,108

△2.6%

2,551

+21.0%

営業利益(百万円)

14,588

+12.1%

14,667

+2.9%

15,700

+7.0%

経常利益(百万円)

15,028

+10.7%

15,065

+3.2%

15,970

+6.0%

親会社株主に帰属する

当期純利益(百万円)

10,595

△8.9%

10,626

+6.7%

10,920

+2.8%

1株当たり当期純利益

160円68銭

△15円66銭

161円15銭

+10円11銭

165円60銭

+4円45銭

1株当たり年間配当金

-

-

40円00銭

+2円00銭

41円50銭

+1円50銭

プライベート・ブランド商品

 売上高(百万円)

 構成比率(%)

 

45,876

18.6%

 

+5.6%

△0.4pt

 

45,876

18.6%

 

△1.6%

△0.5pt

 

50,000

18.9%

 

+9.0%

+0.3pt

 

(注)1 プライベート・ブランド商品の数値は個別業績です。

  2 令和4年12月期の期首より「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号)等を適用しており、

    前期実績比は当会計基準等を前期実績に遡及適用した数値と比較して記載しています。

 

次連結会計年度における当社及び連結子会社の事業環境は、内需の緩やかな回復への期待感はあるものの、海外経済の見通しは厳しさを増しており、輸出企業を中心に業況改善には時間がかかる見通しです。また、物価上昇によるコストの増加や人手不足による人件費増加などの懸念から、先行きについて慎重とならざるを得ない状況です。

次連結会計年度においても、モノづくり現場で必要とされる少量多品種の商品ニーズに的確にお応えするために、必要な設備投資を継続します。物流設備の導入やシステム開発、適正な在庫拡充を継続することで、ファクトリールートや、eビジネスルートの売上高の更なる増加を見込んでいます。また、ホームセンタールートに関しても、売場の改善提案や、当社のサービスを提案することで、主力得意先様の商品納入権獲得を目指します。加えて、海外ルートでは引き続き子会社のTRUSCO NAKAYAMA CORPORATION (THAILAND)LIMITED 及びPT.TRUSCO NAKAYAMA INDONESIAや海外部の諸外国向け販売において、EC企業向けの商品データ提供を加速させることで、既存得意先様の売上高の増加や新規得意先様の開拓を図ります。

 販売費及び一般管理費につきましては、売上の拡大に伴う出荷量増による運賃及び荷造費の増加などを見込んでおり、合計396億50百万円を予想しています。

 これらの施策を実行することで、様々な市場のニーズに対応できる体制の構築を進め、お客様の利便性向上を図り、事業戦略を強化することで、令和5年12月期は売上高・経常利益の増加を見込んでいます。

 次連結会計年度の連結業績に関しては、売上高2,650億90百万円、経常利益159億70百万円、親会社株主に帰属する当期純利益109億20百万円、1株当たり当期純利益は165円60銭、年間配当金41円50銭を予想しています。

 

(4)会社の経営環境及び対処すべき課題

 製造業を中心としたモノづくり現場において、少量多品種の商品ニーズは今後も高まることが予想されます。そのニーズにお応えするためには、ネット通販企業の台頭やAI、IoTといったIT関連が発展していく中で、継続して物流やデジタル分野への投資を強化していく必要があります。また商品、物流、販売、デジタル、人事を柱とした5つの経営戦略を着実に実施していくことが、企業価値拡大の最も重要な要素であると考えます。

 

①商品戦略

 業界最大レベルの在庫(約56万アイテム)を更に拡大するために、海外ブランドを含めた取扱アイテム数をますます充実させるとともに、紙媒体である「トラスコ オレンジブック」の刷新を実行しました。ページ数を半減し、二次元コードによるWEB連携をすることにより、商品選定の利便性を向上しました。

データを商品領域の中心に据え、その拡充・活用・連携を推進し、データを通じてネット通販企業や大手ユーザー様との連携強化、業務プロセスの高速化・効率化、仕入先様との協業深化に取組み、“PRO TOOL” [間接資材]のプラットフォームとしての利便性向上を実現します。

 

②物流戦略       

「物流を制する者が商流を制す」という信念のもと、最先端の物流設備を増強し、ユーザー様直送機能を強化することで、更なる納品スピードの向上を図ります。物流センター28か所及び全国に29か所ある在庫保有支店では、各地域の市場のニーズに即した在庫拡充を進め、受注頻度の高い商品の在庫拡充や配送網を再整備し、即納体制の強化、物流コストの低減につなげることでお客様の利便性向上に努めます。また、マテハン設備とデジタルの双方を駆使し、競争力の源泉である在庫力を継続的に強化することで、お客様が必要とする“PRO TOOL”[間接資材]が「必ず見つかる、すぐ手に入る」を実現します。

 

③販売戦略

 環境変化に柔軟に対応し、お客様のニーズに的確にお応えするため、リアルとデジタルを組み合わせてお客様との接点を増やし、課題を起点にした営業スタイルの変革を実施します。エネルギーや梱包資材などの資源消費削減につながる「荷合わせ・ユーザー様直送サービス」や、リユースサービスの強化につながる修理工房「直治郎」、究極の即納を実現する、置き薬ならぬ置き工具「MROストッカー」など環境負荷を軽減する取組みを強化するとともに、お客様に必要とされる商品の在庫化を推進することでサプライチェーンの効率化を実現します。

 

④デジタル戦略

 サプライチェーン全体の利便性向上のため、業界共通のデータ基盤の構築からユーザー様への先回り納品まで、当社が接点を持つあらゆるシーンでデジタルによる変革を続けていきます。見積自動回答システム「即答名人」、売れ筋商品を自動で在庫化する「商品自動採用システム」、得意先様とのコミュニケーションツール「T-Rate(トレイト)」のほか、AIやロボット活用をはじめとするデジタル変革の一層の加速を図り、他社にマネできない圧倒的な利便性を提供します。加えてそれらを支えるセキュリティ環境を構築し、安心して利用いただけるシステム基盤づくりを継続して進めていきます。これらの活動が評価され、令和4年6月には経済産業省と東京証券取引所が共同で選定する「デジタルトランスフォーメーション銘柄(DX銘柄)」において、「DX銘柄2022」に選定されました。当社は令和2年に「DXグランプリ2020」を受賞し、3年連続で「DX銘柄」に選定されています。社内の業務改革やサプライチェーン全体の商習慣を変えていくことで今後も新たなサービスを構築していきます。

 

⑤人事戦略

 独創的な発想で活躍できる人材を育てるため、部門を超えたジョブローテーションの実施と多様なコース選択や各種チャレンジ制度をハイブリッドに導入し、個人の能力を最大限に引き出しながら、長く安心して働ける環境を作っています。また、評価制度においては、上司だけでなく、周囲の人が相互に評価しあうオープンジャッジシステム(OJS=360度評価)が、人事考課や昇格などの人事処遇に至るまで運用されています。さらに、主体的なキャリア支援を行うことを目的に令和4年1月に人事部及びHRサポート課を新設し、自律的なキャリア形成の促進をサポートしています。従業員が長く安心して働ける環境づくりに加え、独自の人事制度を実行していくことで、一人ひとりの成長、そして会社の成長につなげます。

 

2 【事業等のリスク】

 当社及び連結子会社の財政状態及び経営成績に関する事項のうち、投資家の皆様の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられるリスクを以下に記載しています。また、当社及び連結子会社として、これらのリスク要因への対策が講じられている事項についても、積極的な情報開示の観点から記載しています。文中の将来に関する事項は、現在において当社が判断したものですが、ここに掲げられている項目に限定されるものではありません。当社及び連結子会社は、リスクを認識して事業活動を行っており、リスクの最小化及び発生した場合の損失最小化に努めていますが、当社の株式に関する投資判断は、本項及び本資料中の他の記載事項もあわせて慎重に検討したうえで行われる必要があると考えています。

 

<事業環境>

景気変動

当社及び連結子会社は、製造業や建設・建築現場を含む幅広いモノづくり現場で必要とされる工具、作業用品、作業用消耗品、機器類などの“PRO TOOL”[間接資材]や約9万アイテムに及ぶプライベート・ブランド商品“TRUSCO”を自社開発商品として取り扱う卸売業として、モノづくり現場のお役に立つことを主たる事業としています。モノづくり現場で必要とされる少量多品種の商品ニーズにお応えするために、必要な設備投資を継続し、お客様の利便性向上に努めていますが、製造業を中心とした経済動向に予想外の変動があった場合には、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

市場環境の変化

 当社及び連結子会社は、モノづくり現場で必要とされる少量多品種の商品ニーズにお応えするべく、物流センター28か所で、約56万アイテムの在庫を保有し、即納を可能とする卸売に徹した事業を主としています。また、約316万アイテムに及ぶ商品データベースと仕入先様3,272社との連携に加え、得意先様の口座数は31,614口座、法人数は5,575社と、幅広い販売チャネルを有しています。さらに、オリジナル総合カタログ「トラスコ オレンジブック」及び工場・作業現場のプロツール総合サイト「トラスコ オレンジブック.Com」を媒体に市場のニーズに応え、商品をお客様へ販売することが主要な事業です。今後、国内外の製造業の事業活動において、予期せぬ産業構造の変化、操業休止、減産、または、取引先様の経営状況の変化などにより、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

競合・優位性低下

 当社及び連結子会社は、「持つ経営」を軸として、豊富な在庫商品、取扱アイテムを拡充するとともに、全国にある物流センター28か所及び29か所の在庫保有支店による即納体制の強化を中心に、市場での優位性を高めています。しかしながら、予期せぬスピードで競合他社が資本を投入し、機能の高い物流サービスを提供し、当社及び連結子会社の事業の優位性が低下した場合、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

製造業の構造変化

 製造業や建設・建築現場を含む幅広いモノづくり現場において、電気自動車の普及などにより市場の需要が大きく変化することで、既存の商材やサプライチェーンの見直しが迫られるような根本的な産業構造の変化が起きた場合、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

<事業運営>

人材育成

 当社及び連結子会社は、あらゆる分野において、独創的な発想で活躍できる人材を育てるため、部門を超えたジョブローテーションの実施と多様なコース選択や各種チャレンジ制度をハイブリッドに導入し、個人の能力を最大限に引き出しながら、長く安心して働ける環境を作っています。有能な人材の確保及び育成を重要視しており、各年代においてそれぞれの研修を行い、「自覚に勝る教育なし」という能動的な姿勢を育む環境を構築しています。また、新卒採用を継続することで、長期的な人材育成に努めています。しかしながら、突発的な景気の変動などにより、採用数を抑えなければならない状況、少子高齢化、労働人口の減少等により人材の確保及び育成が計画通り進まなかった場合、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

債権管理

 当社及び連結子会社は、社内管理規程等に基づき徹底した与信管理を行い、貸倒リスクの軽減に努めています。しかしながら、取引先様の経営状況が想定外の諸事情により悪化し、債務不履行等が発生した場合には、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

品質管理・製造物責任法

 当社及び連結子会社は、プライベート・ブランド商品“TRUSCO”を自社開発商品として、国内外問わず幅広い仕入先様とOEM(Original Equipment Manufacturing)による委託生産を行っています。これらの自社開発商品は、PB品質保証課を中心に徹底した品質管理を行っています。しかしながら、大規模なリコールや損害賠償責任を負うような商品の欠陥が発生した場合、プライベート・ブランド商品の安心・安全が損なわれることで、大きな信用失墜につながり、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

④デジタル・情報セキュリティ

 当社及び連結子会社は、事業全般において、高度なデジタル技術を活用しており、予期せぬシステムダウンやプログラムエラー、サイバー攻撃による障害が生じ、かつその復旧に想定以上の時間を要した場合、大きな機会損失につながります。さらに、システムの連携業務の停止や使用不能による事業への悪影響だけでなく、個人や取引先様情報の漏洩等が発生した場合にも、大きな信用失墜につながり、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

在庫管理

 当社及び連結子会社は、豊富な在庫を成長のエネルギーと捉え、一般的に重要視される在庫回転率ではなく、「在庫出荷率」(ご注文のうちどれだけ在庫から出荷できたか)を重要指標とし、即納体制を強化しています。売れているから在庫を保有するのではなく、「在庫はあると売れる」という信念のもと、独創的な発想でお客様が必要とする在庫商品の拡充を進めています。令和4年12月期連結貸借対照表においては、棚卸資産は452億92百万円を計上しており、総資産に対する比率は20.1%となります。今後もより効果的に在庫を充実させることで即納体制を強化しますが、想定外の販売不振が続いた場合には、棚卸資産の評価減等が発生し、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

顧客情報

 当社及び連結子会社は、多くの顧客情報を扱っています。万一情報の漏洩等が発生した場合、大きな信用失墜につながり、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

<その他>

①法規制・コンプライアンス

 当社及び連結子会社は、社員一人ひとりが高い倫理観を持てるようコンプライアンスの指針として「取捨“善”択」を掲げ、損得勘定ではなく、善悪を基準に判断するという企業姿勢を浸透させています。また、コンプライアンス手引書「トラスコ善択ブック」の配布や、社内外の通報窓口「善択ホットライン」を設置することで、コンプライアンス上の問題を早期に発見し、対処しています。しかしながら、事業活動に関連する様々な法令・規制等の制定や変更など、予期しない法令の適用などが財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

固定資産の減損

 当社及び連結子会社は、「持つ経営」を念頭に、建物や土地、車両に至るまで自社保有を進めています。令和4年12月期連結貸借対照表において、有形固定資産を中心として固定資産の総額は1,055億40百万円を計上しており、総資産に対する比率は46.9%となります。今後、経済環境の変化などにより保有固定資産の経済価値や収益性の著しい低下が発生した場合には、適正な減損処理を実施することとなり、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

自然災害・感染症

 当社及び連結子会社は、「如何なる時においても商品を供給する」という方針のもと、地震や水害などの自然災害に備えるため、免震構造の物流センターや社屋を構え、災害備蓄品の在庫を6か月分以上保有しています。また、全国の物流センター28か所及び29か所の在庫保有支店を分散配置することで、復旧・復興支援物資の安定供給を目指しています。さらに、事業活動の継続のために、事業継続計画(BCP)の策定、安否確認システムの導入、災害対策マニュアルの作成、防災訓練、新型ウイルス感染症等の対策を講じています。しかしながら、予期せぬ事態が発生し、電力や公共機関などのインフラ機能の停止、感染症の拡大、各事業所の損壊等により、事業活動が継続できなくなった場合、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

資金調達

 当社及び連結子会社は、令和4年12月期連結貸借対照表において、自己資本比率67.1%であり、総資産に占める借入依存度は低いものの、今後の金利動向や業績の悪化に伴い返済能力の著しい低下や、更なる資金調達が困難になった場合は、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

気候変動

 当社及び連結子会社は、「やさしさ、未来へ」基本方針のもと、幅広い事業活動における環境面に関して、適用可能な法律、条令ならびに協定など、同意するその他の事項の要求事項を順守しています。また、TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)の枠組みに基づき、気候変動が当社に与えるリスクや機会を分析し開示しています。しかしながら、地球温暖化などの世界的な気候変動の動向により、温室効果ガスの排出量削減を目的とした法的な規制強化やサプライチェーンの規制等により、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑥海外事業
 当社および連結子会社は、タイ、インドネシアの2か国にて事業を展開し、海外部にて諸外国向け販売を行っています。これらの国において、政治、経済、社会情勢の変化、紛争、感染症の拡大などによる工場の稼働停止といった、予期せぬ事象が発生し、販売活動に支障が出た場合は、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑦レピュテーションリスク

 当社及び連結子会社は、自社ホームページや各種SNSなどを通じて社外に対して情報発信を行っています。予期せぬ、根拠のない風評被害やそれに伴う誹謗中傷が拡散されることにより、企業イメージが著しく低下した場合は、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当連結会計年度における当社及び連結子会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社及び連結子会社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。

なお、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 令和2年3月31日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、当該会計基準等を遡って適用した後の数値で前連結会計年度との比較・分析を行っています。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社が判断したものです。

(1) 経営成績の状況

 ①事業全体の状況

当連結会計年度(令和4年1月1日~令和4年12月31日)における日本経済は、非製造業の景況感は改善したものの、製造業の景況感は、半導体市場の縮小に加え、資源価格の上昇や円安の進行によるコスト高により利益が圧迫され、素材業種を中心に悪化しました。先行きについても、海外経済の減速のリスクやコスト高の影響により、引き続き慎重とならざるを得ない状況といえます。

このような環境下で当社及び連結子会社は、いつの時代もお客様や社会から必要とされる企業を目指し、「業界『最速』『最短』『最良』の納品を実現できる会社になりたい。」等、11項目の「ありたい姿」(能力目標)実現のための取組みを継続しました。

当社は「がんばれ!!日本のモノづくり」を企業メッセージに掲げ、プロツールの供給を通じて、お客様にとって最高の利便性を提供することが、結果として社会貢献につながると考えています。また環境活動や社会活動・ガバナンスも含めた未来への取組みとして「やさしさ、未来へ」基本方針の下、トラスコの事業活動が社会価値と企業価値の両方を生み出すものとする「TSV活動(TRUSCO Shared Value)」に取り組んでいます。取扱アイテムの拡大とともに、在庫アイテム数を約56万アイテムまで拡充し、戦略的に即納体制を強化したことにより、資源価格の上昇や商品の欠品が増加する中でも機会損失を最小限にとどめました。また、置き薬ならぬ置き工具「MROストッカー」の設置や「荷合わせ・ユーザー様直送サービス」の利用促進をはじめ、サプライチェーン全体の業務効率化を図り、温室効果ガス排出量の抑制、エネルギーや梱包資材などの資源消費の削減に努めました。さらに、当社の競争力の源泉は「独創力」にあると考え、令和4年1月付けで人事部を新設し、キャリアプランに合わせた新たなコースを設けるなど、独創的な人材を生み出すための人事制度改革を実施することで、各施策を効果的に実行できる組織づくりに取り組みました。それらの取組みが評価され、令和5年1月に厚生労働省が主催する「グッドキャリア企業アワード2022」において、大賞を受賞しました。また、令和4年6月には経済産業省と東京証券取引所が共同で選定する「デジタルトランスフォーメーション銘柄(DX銘柄)」において、「DX銘柄2022」に選定されました。当社は令和2年に「DXグランプリ2020」を受賞し、3年連続で「DX銘柄」に選定されています。 令和4年9月には得意先様向けに「トラスコ オレンジブック.Com」にて「仕入先在庫連携サービス」を開始し、DX化を推進することで利便性を向上しました。

その結果、当連結会計年度における売上高は2,464億53百万円(前年同期比8.6%増)となりました。

また、売上総利益率は21.2%(前年同期比0.2ポイント増)となり、売上総利益は521億60百万円(前年同期比9.4%増)となりました。

販売費及び一般管理費は、売上の拡大に伴う出荷量増による運賃及び荷造費の増加、物価高騰が続く中で従業員の生活支援を目的とした臨時賞与を支給したことなどにより、その合計額は374億93百万円(前年同期比8.1%増)となりました。

以上の結果により、営業利益は146億67百万円(前年同期比12.8%増)、経常利益は150億65百万円(前年同期比11.1%増)、株式の売却による特別利益が1億94百万円計上されましたが、前連結会計年度に土地の売却による特別利益を34億66百万円計上しているため、親会社株主に帰属する当期純利益は106億26百万円(前年同期比8.4%減)となりました。

 

②セグメントごとの経営成績

1)ファクトリールート(製造業、建設関連業等向け卸売)

ファクトリールートにおいては、全国に28か所ある物流センター及び全国に29か所ある在庫保有支店による欠品対策などの在庫施策を実施し、得意先様の利便性向上に努めました。また、ユーザー様の工場に、置き薬ならぬ置き工具「MROストッカー」を設置することで、工場内でいつでも商品の調達が可能となるサービスの拡大や、サプライチェーン全体の物流コストや手間を大幅に削減できる「荷合わせ・ユーザー様直送サービス」、リユースの促進につながる修理サービスの修理工房「直治郎」のPRを強化するなど、環境負荷の軽減にもつながる営業活動を行いました。これらの活動により、設備投資に係る物流保管用品、生産工場の稼働に係るハンドツールや環境安全用品の売上高が増加しました。

その結果、売上高は1,706億6百万円(前年同期比5.1%増)、経常利益は108億46百万円(前年同期比17.1%増)となりました。

2)eビジネスルート(ネット通販企業等向け販売)

eビジネスルートにおいては、3,272社の仕入先様との協業を基軸に、約316万アイテムに及ぶ商品データベースと得意先様のシステムとの連携を強化し、得意先様毎のご要望に合わせた物流加工を行いました。また、4か所の物流センターに6ライン導入しているI-Pack®(アイパック)[高速自動梱包出荷ライン]を活用したユーザー様への直送のニーズにお応えしました。これらの活動により、生産工場の稼働に係る環境安全用品や作業用品、設備投資に係る工事用品などの売上高が増加しました。

その結果、売上高は515億76百万円(前年同期比16.2%増)、経常利益は34億77百万円(前年同期比3.5%増)となりました。

3)ホームセンタールート(ホームセンター、プロショップ等向け販売)

ホームセンタールートにおいては、建築現場などで働くユーザー様をターゲットとしたプロショップなど、各得意先様に対し売場の改善提案や商品納入権の獲得に向けた営業活動を強化しました。また、ホームセンター各社がEC事業を強化していることから、当社の約56万アイテムに及ぶ在庫と物流設備を活用したサービスを積極的に提案しました。これらの活動により、作業用品や環境安全用品などの受注が増え、売上高増加に寄与しました。

その結果、売上高は221億62百万円(前年同期比20.7%増)、経常利益は3億93百万円(前年同期比13.6%減)となりました。

4)海外ルート(連結子会社業績、諸外国向け販売)

海外ルートにおいては、連結子会社であるTRUSCO NAKAYAMA CORPORATION(THAILAND)LIMITED 及びPT.TRUSCO NAKAYAMA INDONESIAの業績と海外部の諸外国向け販売を含めています。連結子会社では、在庫アイテムの見直しによりリードタイムを短縮し、また現地得意先様及び仕入先様の開拓を進めることで販売活動を強化しました。さらに、海外部の諸外国向け販売では、アジア太平洋地域を中心にEC企業との口座を開設するなど、取引を拡大しました。

その結果、売上高は21億8百万円(前年同期比24.4%増)経常利益は97百万円(前年同期は32百万円の経常損失)となりました。

 

③仕入及び販売の実績

a.仕入実績

当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。

セグメントの名称

仕入高(百万円)

前期比(%)

ファクトリールート

136,453

3.7

eビジネスルート

40,220

17.7

ホームセンタールート

19,067

25.6

海外ルート

1,552

29.3

合計

197,293

8.3

 

(注) 金額は仕入価格によっています。

 

b.販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。

セグメントの名称

販売高(百万円)

前期比(%)

ファクトリールート

170,606

5.1

eビジネスルート

51,576

16.2

ホームセンタールート

22,162

20.7

海外ルート

2,108

24.4

合計

246,453

8.6

 

 

④目標とする経営指標の達成状況

目標とする経営指標及び当連結会計年度の実績、翌連結会計年度以降の目標数値については「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」の「(2)目標とする経営指標」に記載のとおりです。

 

 (2) 財政状態の状況

(資産)

当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末に比べ25億50百万円増加2,252億7百万円前連結会計年度末比1.1%増)となりました。その主な要因は、売掛金が27億82百万円増加商品が30億円増加、プラネット新潟の建設用地の取得などにより土地が6億51百万円増加し、短期借入金の一部返済により現金及び預金が20億68百万円減少、機械装置及び運搬具が9億80百万円減少、ソフトウエアが12億71百万円減少したことによるものです。

(負債)

当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に比べ60億24百万円減少742億5百万円前連結会計年度末比7.5%減)となりました。その主な要因は、買掛金が25億11百万円増加、短期借入金が70億円減少、未払法人税等が3億82百万円減少したことによるものです。

(純資産)

純資産合計は、前連結会計年度末に比べ85億75百万円増加1,510億2百万円前連結会計年度末比6.0%増)となりました。その主な要因は、利益剰余金が親会社株主に帰属する当期純利益106億26百万円の計上により増加し、配当金21億10百万円の支払などにより減少したことによるものです。自己資本比率は前連結会計年度末の64.0%から67.1%となりました。

 

 (3) キャッシュ・フローの状況

①当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によるキャッシュ・フローは、121億78百万円の収入超過(前連結会計年度は159億26百万円の収入超過)となりました。その主な要因は、税金等調整前当期純利益152億59百万円、減価償却費66億90百万円、仕入債務の増加25億5百万円の収入に対し、売上債権の増加33億98百万円、法人税等の支払額49億5百万円、棚卸資産の増加29億6百万円の支出によるものです。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によるキャッシュ・フローは、51億65百万円の支出超過(前連結会計年度は45億96百万円の支出超過)となりました。その主な要因は、プラネット東関東自動倉庫及び堺ストックセンター新築にかかる工事費の支払など、有形固定資産の取得による支出38億18百万円、ソフトウエア構築費の支払など、無形固定資産の取得による支出11億14百万円によるものです。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によるキャッシュ・フローは、91億10百万円の支出超過(前連結会計年度は22億43百万円の支出超過)となりました。その主な要因は、短期借入金の一部返済70億円、配当金の支払21億9百万円によるものです。

以上の結果、当連結会計年度における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べ20億49百万円減少し、394億円(前連結会計年度末は414億49百万円)となりました。

②当社及び連結子会社の資本の財源及び資金の流動性について

当社及び連結子会社は、事業活動のための適切な流動性の確保と健全な財政状態の維持のため、営業キャッシュフローの創出に努めています。

当社及び連結子会社の主な資金需要は、商品の仕入れ、販売費及び一般管理費等の営業費用等の運転資金、並びに物流設備や情報システム等への設備投資資金です。これらの資金需要につきましては、基本的に営業キャッシュフロー及び自己資金を主な源泉と考えています。ただし、当社及び連結子会社の成長スピードを加速させるための設備投資を中心とした戦略的な資金につきましては、必要に応じて金融機関からの借入などにより調達することとしています。なお、安定的かつ効率的な資金調達に備えるため、複数の取引金融機関と当座貸越契約を締結しています(極度総額500億円、当連結会計年度利用残高100億円)。

この方針に従い、当連結会計年度における運転資金、設備投資資金につきましては、自己資金並びに金融機関からの借入金を充当しています。今後も資本と負債のバランスに配慮しながら、必要な資金を調達してまいります。

現預金につきましては、流動性確保のため、月商の1か月分を目安に保有する方針としていますが、前々連結会計年度(第58期)において、新型コロナウイルス流行による経済危機発生の可能性を踏まえ、金融機関から総額100億円を長期借入により調達してプールしており、引き続き不測の事態に備えて、資金の流動性を高めています。

また、財務の健全性等について、客観的な視点で認識することを主たる目的に、毎期、格付投資情報センター(R&I)から発行体格付を取得しており、本報告書提出時点においては「A」(シングルA)となっています。

 

 (4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社及び連結子会社の連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されています。連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち特に重要なものは以下の通りです。

なお、新型コロナウイルス感染症拡大により、以下の見積りに重要な影響を与える事象は発生しておりません。

しかしながら、今後の事業に与える影響につきましては、継続的に注視していく必要があるものと考えています。

①固定資産の減損損失

当社及び連結子会社は、「2 事業等のリスク」に記載のとおり、令和4年12月期連結貸借対照表において、有形固定資産を中心として、固定資産の総額は1,055億40百万円を計上しており、総資産に対する比率は46.9%となります。事業用資産は、管理会計上の事業所ごと、賃貸用資産及び遊休資産は物件ごとにグルーピングしています。

経営環境の悪化や時価の著しい下落等が生じ、回収可能価額が帳簿価額を下回る状況となった場合には、減損損失が発生し、当社及び連結子会社の業績に重要な影響を与える可能性があります。

②棚卸資産の評価

当社及び連結子会社は、「2 事業等のリスク」に記載のとおり、令和4年12月期連結貸借対照表において、棚卸資産452億92百万円を計上しており、総資産に対する比率は20.1%となります。一定の保有期間が経過した滞留在庫について、商品の性質に応じた評価減率を設定し、評価を行っています。滞留在庫の定義や評価減割合が年度末時点の棚卸資産の収益性を適切に反映しているか否かに関して、商品等の過去の販売実績が将来の期間においても継続すると仮定して商品等の将来の販売可能性を見積もっています。

将来における景気等の市場経済を取り巻くさまざまな外部要因や著しい技術改革等によって、商品等の販売実績が当初の想定を大きく下回った場合には、棚卸資産の評価額が変動し、当社及び連結子会社の業績に重要な影響を与える可能性があります。

③繰延税金資産の評価

将来の課税所得を見積り、回収可能性がある将来減算一時差異についてのみ、繰延税金資産として資産計上を行い、回収不能なものについては評価性引当額を計上しています。経営環境等の変化により、課税所得の見積りの変更が必要となった場合には、繰延税金資産の計上額が変動し、当社及び連結子会社の業績に重要な影響を与える可能性があります。

 

4 【経営上の重要な契約等】

令和3年8月19日開催の取締役会において、当社大阪本社の移転のために大阪のオフィス中心街である本町に新たに土地・建物を取得するとともに、現在の大阪本社の土地・建物を、第三者に譲渡することを決議しました。

移転先の土地・建物の取得に関しては、令和3年9月30日に契約を締結、令和3年11月8日に取得を完了しています。大阪本社の土地・建物の譲渡に関しては、令和3年8月24日に契約を締結、譲渡は令和6年12月28日を予定しており、譲渡益は、特別利益として令和6年12月期での計上を予定しています。

 

5 【研究開発活動】

該当事項はありません。