当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は以下のとおりであります。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針等
①経営方針
インターネット産業はスマートフォンの登場により、これまで以上に変化のスピードを速めています。このような最先端の情報と技術が集まる環境下で、当社グループは『You are my friend!』の経営理念のもとに、非連続的な変化や、はやりすたりが激しい世界において、当社グループとユーザー並びに顧客との強い関係性を軸に事業を運営してまいります。
②事業アプローチ
当社グループ企業である3bitter株式会社と連携し、「HARAJUKU」アプリの提供を始めとする多くのシステム開発を進めております。2022年9月には、遠方での居住や新型コロナ感染症対策等の理由で、コラボレーション実施地域に来訪できないユーザーのために、全世界どこからでもアクセス可能なオンラインくじサービス「Web ROLL」におけるオンラインくじ販売も開始する等、サービスの拡充を行っております。
このように、新たなコラボレーションの積極展開とシステム面の強化を通じて、多くのユーザーに魅力的な商品を販売することで、収益拡大を目指してまいります。
(2)経営戦略等
当社グループは、営業利益の早期黒字化のために、まずメディア事業において、低迷している売上高の拡大を図っておりますが、将来的には、売上高に対して高利益率を確保する収益構造を作ることを目指しております。併せて、ストア事業及びDXソリューション事業において、メディア事業から派生・連動する形で物販事業を行うことで、事業の立ち上げリスク及び集客コストの低減を図りつつ、売上高の拡大を目指しております。
これらの施策によって、グループ全体での売上高と営業利益の両面での成長実現を達成していく方針ですが、中長期での安定的な成長を実現するために、当社グループとして、「脱マックスむらい」を中期的な目標として掲げております。これは、近年における当社グループの成長と低迷が、良くも悪くも代表取締役社長CEOである村井智建(マックスむらい)個人に依存する部分が大きかったと考えているためです。上場企業として中長期で成長を続け、株主の皆さまの期待にお応えしていくためには、組織力の向上並びに新たなビジネスモデルの確立が必要であると考えております。そのためにも、今後、村井智建に依存しない事業構造の確立を目指してまいります。
①メディア事業
メディア事業は主に、スマートフォン関連の総合情報サイトである「AppBank.net」の運営を中核とし、「AppBank.net」等のメディア内に広告を掲載することで、広告収益を獲得しております。メディア運営における具体的な経営戦略については、以下のとおりです。
(a)新たなメディアコンテンツの積極展開
「AppBank.net」では、従来のゲーム攻略記事を運営の軸におきつつ、「テクノロジー・ガジェット(最先端のITテクノロジー・ガジェットに関するニュース)」、「YouTuberNEWS(YouTuberに関するニュース記事)」、「カジュアルフード(例:最新コンビニ・ファストフード新商品ニュース・先行レビューまとめ)」等のユーザーの皆さまが強い関心を持つと想定される周辺のジャンルを積極的に取り扱う方針としております。また、当連結会計年度より、PV数及び広告収益の拡大を目的として、外部ニュースメディアへの記事配信にも注力しております。
「マックスむらいチャンネル」等の動画チャンネルでは、スマートフォンゲームのプレイ動画等に加え、様々な企画動画シリーズ、一問一答形式の動画等のショート動画シリーズの提供を開始しております。ショート動画シリーズについては、従来のYouTubeだけに留まらず、TikTok Ltd.が提供している動画配信プラットフォーム「TikTok」への配信も開始しております。このように、メディアサイト並びに動画チャンネルにおいて新たなジャンルのコンテンツを提供することで、ユーザーニーズの様々な角度からの深掘りを試みております。
(b)システム面の補強
メディア事業部とシステム部が連携して、運営メディア及びアプリのシステム改善を行うことで、ユーザー利便性の向上を継続的に図っております。当連結会計年度においては、主にSEO対策等の各種集客施策の強化並びに広告配信の最適化等を図り、PV数の増加や広告単価の高水準での維持という点で一定の成果を確認いたしました。
このような新たなメディアコンテンツの積極展開とシステム面の強化を通じて、運営メディアのPV数と広告単価の成長を図ることで、収益拡大を目指してまいります。
②ストア事業
ストア事業は、コンテンツ・IPとのコラボレーションを軸とした物販事業を行っており、主に和カフェ「原宿竹下通り友竹庵」に来店する顧客に対するコラボレーションスイーツ等の提供及びスマホアプリ「HARAJUKU」やIPコラボレーション拠点「原宿friend」等におけるエリア限定オンラインくじや限定グッズの販売等により、商品販売収益を獲得しております。ストア事業における具体的な経営戦略については、以下のとおりです。
(a)積極的なコラボレーションの実施
当連結会計年度において、近年非常に盛り上がりを見せる「推し活」市場での収益拡大を目指し、主に自社店舗や自社店舗が出店している商店街を舞台にしたIP・コンテンツコラボレーション事業の立ち上げに注力してまいりました。2022年4月下旬の第1号案件を皮切りに、アニメ、アイドル、ゲーム、キャラクター等、様々なIPとのコラボレーションを実施いたしました。案件の実施に伴い、グッズ製造、集客、運営等、多くの面で社内にノウハウを蓄積しております。
営業活動は順調であり、また、新型コロナ感染症の5類移行に伴い、人流の回復と訪日観光客の増加が期待されることから、今後も多くのファンに愛されるIPとのコラボレーションを多数実施することに加え、コラボレーション実施地域の特性を生かした魅力的なイベントや商品の企画や、コラボレーション実施地域の拡大等も目指してまいります。
(b)システム面の補強
当社グループ企業である3bitter株式会社と連携し、「HARAJUKU」アプリの提供を始めとする多くのシステム開発を進めております。2022年9月には、遠方での居住や新型コロナ感染症対策等の理由で、コラボレーション実施地域に来訪できないユーザーのために、全世界どこからでもアクセス可能なオンラインくじサービス「Web ROLL」におけるオンラインくじ販売も開始する等、サービスの拡充を行っております。
このように、新たなコラボレーションの積極展開とシステム面の強化を通じて、多くのユーザーに魅力的な商品を販売することで、収益拡大を目指してまいります。
③DXソリューション事業
(a)営業体制の強化
当連結会計年度において、新型コロナ下における密を作らないイベント・ライブ物販のあり方やこれまでアナログで運営されていた部分のDX化が模索される中で、当社ソリューションの特長が評価され、年間を通じて多くのイベント・ライブにサービスを提供してまいりました。案件の急増に伴い、システム開発や案件ディレクション面で積極的な採用を行いましたが、営業面については組織的な活動が十分にできておりませんでした。 そこで、今後は社内リソースに加えて社外パートナー等の協力も得ながら、営業体制の強化を進めてまいります。
(b)システム面の補強
多くのイベントに対してサービスを提供する中で獲得した知見から、積極的に新機能の開発やサービスの改良を進めてまいりました。2022年9月には、全国アリーナや5万人規模のスタジアムでのコンサート物販で導入・運用されたシステムをベースに新規開発したエリア限定ガチャサービスのスマートフォンアプリ「ROLL」、それをWebへ移植したオンラインガチャサービス「Web ROLL」を正式ローンチしております。
このように、営業の強化とシステム開発を積極的に図ることで、より多くのイベント・ライブに対してサービスを提供することで、収益拡大を目指してまいります。
④企業価値向上に関する当社の考え
当社グループは、「AppBank.net」のPV数とPV当たり広告単価の成長による売上総利益の継続的な成長及びメディア運営の最適化による営業利益率の改善と、創出された利益の再投資による売上総利益の拡大により、企業価値の拡大を図る方針です。当社グループが経営管理上、重要視しているKPI(Key Performance Indicatorの略称で主要な業績評価指標のこと)は以下のとおりです。
「AppBank.net」のPV数と広告収入のPV単価
(注)1.「PV数」は、「AppBank.net」の年間のPV数になります。
2.「PV単価」は、「AppBank.net」の年間広告収入をPV数で割り戻した広告単価となります。
当社グループは、企業価値向上のためには売上高の増加並びに営業利益の早期黒字化が最重要であると考えております。
連結業績の推移(単位:百万円)
(注)1.全社については、当社の連結の「売上高」「売上総利益」「営業損失(△)」になります。
2.「メディア事業」については「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に掲げる「セグメント損失(△)」です。
(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、「(2)経営戦略等」に記載のとおり、売上高の増加と営業利益の早期黒字化を最重視しております。適切なコストコントロールの継続を前提に、メディア事業を中心とした売上高拡大による売上総利益の成長を図ると同時に、事業運営の最適化による営業利益率の改善を図り、早期黒字化を目指してまいります。その上で、各事業の状況や事業環境を鑑み、創出された利益の再投資による売上総利益の拡大を行い、企業価値の拡大を図る方針です。
当社グループが経営管理上、重要視しているKPI(Key Performance Indicatorの略称で主要な業績評価指標のこと)は「AppBank.net」のPV数・PV当たり収益単価です。
(4)経営環境
当社グループは、メディア事業、ストア事業、DXソリューション事業が対面する事業環境を以下のように認識しております。
①市場規模
メディア事業の対面する市場は、広告業の中のインターネット広告市場と位置づけております。インターネット広告市場は11,008億円(2020年)から13,792億円(2021年)に拡大しております(注)。
当社が事業領域とする国内インターネット広告市場は成長を続け、テレビ・新聞・雑誌・ラジオのマスコミ四媒体合計の売上規模を上回ると期待されます。また、消費者向け電子商取引(BtoC-EC)市場は、経済産業省による2021年の調査「令和3年度デジタル取引環境整備事業(電子商取引に関する市場調査報告書)」によると、EC化率(全ての商取引市場規模に対するEC市場規模の割合)が前年比0.7ポイント増の8.8%となるなど、商取引の電子化が引き続き進展しています。(注)出所:経済産業省「特定サービス産業動態統計調査」(2021年12月確報版)
②ユーザー基盤の拡充
当社グループのユーザー基盤拡大を軸に、収益化機会の最大化と市場創出に取り組む方針です。「AppBank.net」や「マックスむらいチャンネル」等の更なる認知拡大やシステム面の機能向上を通じて、ユーザーに満足度の高いコンテンツを提供していくことを目指しております。
「AppBank.net」においては、従来のユーザーのサイト回遊性を向上させると同時に新たなユーザーの獲得を目指して、カジュアルフードやYouTuberNEWS等の、個人のライフスタイルや趣味に関わるコンテンツの拡充を進めてまいります。
これらメディア事業で獲得したユーザー並びにトラフィックが、ストア事業のユーザー基盤にもつながると考えております。それに加えて、メディア事業で培った広告運用ノウハウを活用したマーケティング施策を実施することで、ストア事業のユーザー基盤の拡充を図ってまいります。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社グループの対処すべき課題としましては、主にメディア事業における売上の向上並びに中長期的な成長に資する体制整備が重要であると認識しており、特に下記を重要課題として取り組んでおります。
① 運営メディア強化
当社グループは、「AppBank.net」をはじめとした運営メディア及びアプリを通じ、多様なユーザーの支持を得て、メディアとしての媒体力を強化していくことが業績拡大のためにも重要な課題であると認識しております。当連結会計年度においては、引き続きコンテンツ制作体制の見直しと充実を図り、「AppBank.net」はPV当たり広告収益の向上を達成し、「マックスむらいチャンネル」では今後の視聴回数の成長に向けた新シリーズ等を開始しました。今後も必要不可欠なコンテンツ投資を行うことで、メディアのPV数並びに視聴回数の増加と収益単価の向上を図りつつ、メディア事業の収益を拡大させていく方針です。
② 人材の確保及び育成
当社グループが主に事業を営んでいるインターネット、スマートフォンに活用にかかわる事業領域は、技術革新が目覚ましいスピードで進み、多種多様なサービスが生まれております。このような中、当社グループの成長の源泉は、成長をけん引する人材であり、優秀な人材の確保は、競合他社に対する優位性を左右する大きな要因となると考えております。このため、ストック・オプションの付与等の積極的なインセンティブプランの整備とリモートワークの導入等、働き甲斐のある仕事環境の整備によって、優秀な人材の確保と在籍中の人材の継続的な育成を図ってまいります。
③ 「AppBankグループ行動規範」の共有
当社グループは、2016年7月に継続的な企業価値向上に向け「AppBankグループ行動規範」を制定いたしました。当社グループが長期にわたり持続的に競争力や影響力を持ち続け、発展していくため、「AppBankグループ行動規範」を基に、経営理念である『You are my friend!』をグループ全体で共有し、更に高い倫理観と社会的良識の定着に向け一層の理解と浸透に努めてまいります。
④ 継続的な新規事業の創出
当社グループが主に事業を営んでいる事業領域は、製品やサービスの新陳代謝が著しい分野であり、このような環境の中で、継続的な成長を実現するためには、既存事業の成長及び強化を図るだけでなく、様々な新規事業の創出やサービスの立ち上げに取り組み続けることが重要であると認識しております。当社グループにおいては、中長期の競争力確保につながる事業開発を継続的かつ積極的に行うことで、将来にわたる持続的な成長につなげてまいります。
⑤ 内部管理体制、コーポレート・ガバナンス機能の強化
当社グループは、事業の継続的な発展を実現させるためには、内部管理体制とコーポレート・ガバナンス機能の強化を通じた経営の透明性の向上と経営監視機能の強化が不可欠であると認識しております。
まず、内部管理体制に関しては、当社グループの業務における不具合や不正行為等を未然に防止する観点から、相互チェック機能を強化し、内部監査室による定期的なモニタリングも実施しております。
また、法令違反や各種ハラスメント等に対する牽制機能と未然防止の観点から、内部通報窓口を社内と社外にそれぞれ設置するとともに、より一層の倫理観と社会的良識の浸透を目的に「倫理的判断に迷ったときのセルフチェック項目」を設定し自己啓発に努めてまいります。
次に、コーポレート・ガバナンスに関しては、監査等委員会による取締役の業務執行に対する監視機能の充実を図るとともに、内部監査室、監査法人を含む関係機関の定期的な意見・情報交換を基に透明性と公正性を確保しております。当社グループは、ステークホルダーとも良好な関係を築き、長期安定的な成長を遂げられるよう、迅速な経営の意思決定ができる効率化された組織体制の構築に向けて、更に体制の強化に取り組んでまいります。
⑥ コーポレートブランド価値の向上
当社グループは、事業の継続的な発展のためには、ユーザーからの信頼を基盤に、ユーザーから支持される事業を展開していくことが不可欠と認識しております。当社グループは、ステークホルダーに対して経営の透明性の向上や健全性の確保を図り、併せて適切な情報開示と、積極的な広報活動等を行うことにより、コーポレートブランド価値の向上を図ってまいります。
当社グループの経営成績、財務状況等に影響を及ぼす可能性のあるリスクには下記のようなものがあります。
なお、文中における将来に関する事項につきましては、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 事業環境等のリスク
① 市場環境について
現在、当社グループはインターネット関連市場を対面市場としております。当該領域は技術革新のスピードや顧客ニーズの変化が極めて速く、それらに基づく新機能や新サービスの導入が相次いで行われる変化の激しい市場です。このような環境の中で、当社グループは、データ解析やユーザートレンドの動向調査等、最新技術や最新のマーケティング手法の導入を率先して行うとともに、優秀な人材の確保に取り組んでおります。
しかしながら、今後何らかの革新的な技術が開発され、当社グループの対応が遅れた場合や、そのような革新的な技術に対応するために多額のシステム開発費用が追加的に発生する場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
② 他社との競合について
メディア事業においては、現時点で競合他社が多数存在しているほか、参入障壁も高くないことから新規事業者の参入が相次いでおります。新規事業者の参入は、「YouTube」を中心に多くの参入が確認されており、中期的にメディア事業におけるPV数やPV当たり広告単価の減少につながる可能性があります。これにより、競合他社との競争が激化し、他社との比較で優位性を保てなくなった場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
対応として、メディア事業の主幹サービスである「AppBank.net」や「マックスむらいチャンネル」においてコンテンツを拡充してユーザーにとってより面白いメディアとなると同時に、システム投資を継続的に実施してユーザー利便性を向上させ、ユーザー基盤を盤石にすることが、新規事業者に対する競争優位になると考えております。
ストア事業及びDXソリューション事業においては、当社独自のテクノロジー、運営ノウハウにより、競争力のあるサービスを提供できていると考えております。一方で、類似のソリューションを提供する競合他社は存在し、また特にストア事業において、当社は後発企業であると認識しており、今後の協業他社との動向並びに競争の激化により、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
対応として、継続的なシステム開発、企画能力の向上によるサービスのブラッシュアップを図ると同時に、営業体制の強化及びサービスの知名度向上を図ることで、競合他社に対する競争優位を確立してまいります。
③ 感染症等の影響について
新型コロナウイルス感染症の流行等を原因とする国内経済の景気悪化やそれに伴う広告市場の停滞、人流の減少、消費の落ち込みが長期化する場合には、当社グループの業績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループとしましては、従業員や取引先に感染が広がり事業活動を縮小する事態の発生を避けるため、リモートワークの導入を進める等、感染症等が与える事業運営リスクを可能な限り低減しております。
④ スマートフォン向けゲーム市場について
ソーシャルゲームやネイティブアプリを含むスマートフォン向けゲーム市場は、高速データ通信に対応したモバイル端末の普及と、利用者の嗜好の多様化、多くのゲームタイトルの開発リリース等により拡大しており、今後も成長が見込まれております。また、国内市場だけではなく、当面は世界的に市場拡大が続いていくものと見込まれております。しかしながら、予期せぬ法的規制や、ゲーム開発事業者の動向、スマートフォンに代わるプラットフォームの普及減退等により市場全体の成長が損なわれた場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑤ 法的規制及び法的リスクやレピュテーションリスクについて
当社グループの事業に関連する法令として、「個人情報の保護に関する法律」、「電気通信事業法」「不当景品類及び不当表示防止法」、「特定商取引に関する法律」、「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」、「著作権法」、「商標法」、「意匠法」、「不正競争防止法」、「食品衛生法」等が存在しております。
近年インターネット関連事業を規制する法令及び知的財産権に関する法令が整備されてきておりますが、今後、新たな法令等の規制や既存法令等の解釈変更がなされた場合には、当社グループの事業が制約を受け、事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
a. 著作権の侵害
当社グループのクリエイターが制作する動画や、著作権を保有する動画について、弁護士等の専門家からの助言を得ながらリスクの最小化を図っておりますが、第三者から意図せずに著作権を侵害される可能性や第三者の権利を侵害してしまう可能性があります。このような場合には、当社グループの事業が影響を受ける可能性があります。
b. 動画内容に不適切な内容が入ることによるレピュテーションリスク
当社グループでは、公序良俗違反や他者の権利侵害につながるような動画は公開しないとの方針の徹底に努めておりますが、当社グループの想定外で、事後的に社会的に不適切な評価を受け得る動画等を公開してしまう可能性があります。その結果、当社グループのレピュテーション低下につながることで、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
⑥ 風評被害について
ソーシャルメディアの普及と情報を半永久的に記録されるというウェブサイトの特性とが相まって、インターネット上の書き込みや、それを要因とするマスコミ報道等による風評被害が発生・拡散した場合には、当社グループのブランド訴求力、業績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
(2) 事業運営に関するリスク
① 新規事業・新規サービスについて
当社グループは、今後も事業規模の拡大と競合他社との差別化、収益源の多様化を実現するために、積極的に新規事業・新規サービスの立ち上げに取り組んでいく方針であります。これにより体制の整備、人材確保、システム投資・広告宣伝費等に係る追加的な支出が発生し、利益率が低下する可能性があります。
また、新規事業・新規サービスの立ち上げについては、新規市場の創出や新規参入の分野であることから不確定要素が多く存在する可能性があり、新規事業等の展開が予想どおりに進まない場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
② 動画チャンネル運営事業における依存について
当社グループにおけるメディア事業においては、「YouTube」及び「ニコニコ動画」等の動画プラットフォームサービスに依存して独自のチャンネルを運営しております。動画プラットフォームサービス運営者において、市場動向の急激な変化や法的規制・緩和等の影響による経営方針の変更、ビジネスモデルの変更が発生した場合、当社グループが想定する収益の見通しに相違が生じる可能性もあることから、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
③ プラットフォームサービス事業運営者への依存について
当社グループにおけるメディア事業では、Apple Inc.が運営する「App Store」、及びGoogle LLCが運営する「Google Play」といった大手プラットフォームサービス事業運営者のアプリストア上において各社のサービス規約に従いサービスを提供しております。当社グループは、当該プラットフォームサービス事業運営者に対して、回収代行手数料、システム利用料等の支払を行っておりますが、これらの料率の変更が生じた場合や、また、新たな法令等の規制や既存法令等の解釈が変更された場合、事業戦略の転換並びに今後のプラットフォームサービス事業運営者の動向によっては、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
④ 動画コンテンツ等の出演者への依存及びユーザーの嗜好の変化について
当社グループにおけるメディア事業においては、中核メディアサイトである「AppBank.net」及び動画サービス事業における動画コンテンツは当社グループ内で企画制作しております。現在、動画コンテンツや各演者のパフォーマンスに依拠して事業を運営しておりますが、各演者が病気、事故、不祥事等の理由により当社グループの動画コンテンツ等に出演できなくなった場合、また、市場環境の変化や嗜好の変化等でユーザー数が減少することによる売上の減少、販売不振等が発生した場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑤ システムトラブルについて
当社グループは、スマートフォン関連におけるサイト運営が主力事業であり、事業の安定的な運用のためにシステム強化及びセキュリティ対策を行うにあたり、2017年1月にISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)の認証を取得いたしました。その後、現状の組織規模や費用対効果を考慮し、前連結会計年度である2020年11月より、ISMSと同水準の運用を担保できることを確認の上で、自社で定めたISMSに準じる規定に則る形で、サーバーの安定稼働を目的とした分散化・定期的バックアップ・稼働状況の監視等を行い、システムトラブルの事前防止又は回避に努めております。
しかしながら、予期せぬ自然災害や不慮の事故により当社グループが管理するコンピューターシステムで障害が発生した場合や、想定を超える急激なアクセス増等の一時的な過負荷やシステム障害によってコンピューターシステムが動作不能に陥った場合、サービスが停止する可能性があります。また、外部からの不正な手段によるコンピューター内への侵入等の犯罪やスタッフの過誤等によって、当社グループが提供するコンテンツ等の書き換え等の発生や、重要なデータが消失又は流失した場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑥ 知的財産権について
当社グループは、運営するサイトの名称及び当社グループに関連するサービス、ブランドについて商標登録を行っており、今後、新たな事業を展開する際にも、関連する名称については商標登録を行っていく方針です。
また、「マックスむらい」の商標権は、創業以来の事業推進者である代表取締役社長CEOの村井智建が個人名義で取得しており、村井智建より本商標権及び肖像等に係る権利一切の使用許諾等を得て契約が締結され、当社グループにて管理しておりますが、何らかの理由により「マックスむらい」の商標使用について許諾が得られなくなった場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
更に、他社の著作権、肖像権、特許権、実用新案権等を侵害しないよう運営サイト上に掲載する画像やグッズ制作にあたり版権元から提供された画像等については監視・管理を行うなど、当社グループにより第三者への知的財産権を侵害しないよう努めておりますが、知的財産権の侵害を理由とする訴訟やクレームが発生し、提訴された場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑦ 配当政策について
当社グループは経営基盤の長期安定に向けた財務体質の強化及び事業の継続的な拡大発展を目指すため、内部留保の充実が重要であると考え、会社設立以来配当は実施しておらず、今後においても当面の間は、内部留保の充実を図る方針であります。
しかしながら、株主利益の最大化を重要な経営目標の一つとして認識しており、今後の株主への利益配当につきましては、業績の推移・財務状況、今後の事業・投資計画等を総合的に勘案し、内部留保とのバランスをとりながら検討していく方針でありますが、現時点において、配当実施の可能性及び実施時期等については、未定であります。
(3) 組織体制に関するリスク
① 特定人物への依存について
当社グループの創業者であり、創業以来の事業推進者である代表取締役社長CEO村井智建は、当社グループの事業に関する豊富な経験と知識を有しており、経営方針や事業戦略の決定等、当社グループの事業活動全般において、極めて重要な役割を果たしております。
当社グループでは過度に当該個人に依存しないよう、「脱マックスむらい」を当社グループの中期的な経営目標として掲げ、経営幹部役職員の拡充、育成及び権限委譲による分業体制の構築等により、経営組織の強化に取り組んでおりますが、何らかの理由により当該個人による業務遂行が困難となった場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
② 人材の確保・育成について
当社グループが、今後更なる事業拡大を図るためには、優秀な人材の確保及び社内人材の育成に加え、人材の社外流出を防止することが重要な課題と認識しています。そのため、採用による人材の獲得を積極的に行うとともに、モチベーションを向上させるストックオプション制度によるインセンティブプランの導入や、職場環境の安全性を確保するためにリモートワークを基本とした事業運営体制の移行等により、魅力ある職場とするための施策を行っております。
しかしながら、当社グループが必要な人材を十分に確保できなかった場合、又は社内の重要な人材が社外に流出した場合、社員の充足及び育成が計画どおりに進まなかった場合には、事業規模に応じた適正な人材配置が困難になることから、事業拡大の制約要因となり、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
③ 個人情報のセキュリティによる保護・管理について
当社グループの会員等の個人情報につきましては、当社グループのISMSに準じた規定に基づき、個人情報に関する社内でのアクセス権限の設定や個人情報保護に関する社内規程の整備、外部データセンターでの厳重な情報管理等、管理面及び物理的側面からもその取扱いには注意を払って管理に努めております。また、外部からの不正アクセスができないように、ファイアウォール等のセキュリティ対策を講じております。更に、社内での個人情報保護に関する教育啓蒙を行っており、個人情報保護の重要性の認識について周知徹底を図っております。しかしながら、これらの個人情報を含むデータの漏洩等があった場合には、当社グループの信用低下を招きかねず、損害賠償の請求を受けるおそれもあり、その結果、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
(4) 継続企業の前提に関する重要事象等について
当社グループは、当連結会計年度におきまして、277,018千円の営業損失を計上しており、7期連続の営業損失となることから、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在しております。
しかしながら、当連結会計年度末において、123,034千円の現金及び現金同等物を有しており、当面の事業資金を確保していること、また、当社グループはこのような事象又は状況を解消・改善するため、以下の対応策を講じることにより、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないものと判断しております。
・事業収益の改善
当連結会計年度においては、当社の中核事業であるメディア事業の成長と同時に、当社の連結子会社であるテーマ株式会社及び3bitter株式会社が提供している位置情報テクノロジーとモバイルオーダーシステムを用いた各種サービスの提供により、売上高の増加を図ってまいります。
具体的には、当社の運営メディアにおけるコンテンツ制作及び集客施策の強化により、PV・動画視聴回数の増加を図ると同時に、PV当たり広告収益の向上並びに高い水準を維持することで、ネットワーク広告を始めとするオンライン広告売上の拡大を目指しております。「AppBank.net」では、当社として注力すべきコンテンツの題材を整理し、各制作チームにおいて、より魅力的なコンテンツを数多く配信できるよう、企画・編集オペレーションの改善を進めております。特に、従来の主力であったスマートフォンゲーム関連の記事以外にも、テクノロジー・ガジェット、カジュアルフード等、新たなジャンルの記事制作も強化し、一定の成果が出ております。集客施策については、主にシステム面からSEO対策やサイト内のユーザー回遊の強化を図っております。PV当たり広告収益の向上並びに維持については、外部パートナーと連携して広告運用の改善とノウハウ蓄積が順調に進んでいると考えておりますが、今後も鋭意改善を進めてまいります。また、新たな広告収益の獲得を目的としたサービスの立ち上げを行っております。
「マックスむらいチャンネル」等の動画チャンネルにおいては、当社が培ってきた動画制作ノウハウ及び最新トレンドの研究を反映した魅力的な動画を作成することで、動画視聴回数並びに広告収益の向上を図っております。また、引き続き、成長分野であるショート動画の制作も行っており、YouTubeに加えてTikTokでの配信にも取り組んでおります。2023年2月より、YouTubeショート動画の収益化が開始されたことから、広告収益の増加を見込んでおります。また、「マックスむらいチャンネル」のゲームプレイ動画やトーク動画が好きな従来の動画のファン、また、TikTok等の動画を通じて獲得できた新たなファンに対して、魅力的な動画を提供すると同時に、当社グループが運営するストア事業等の他サービスへの送客を行ってまいります。
当社の連結子会社であるテーマ株式会社では、原宿の自社店舗を起点とするIPコラボレーションを軸に売上の拡大を目指しております。IPコラボレーションの拠点として、スマホアプリ「HARAJUKU」や実店舗の「友竹庵」、「原宿friend」を展開しております。「友竹庵」は和カフェとして、「原宿いちご大福」や「どら焼きサンド」等の和スイーツを提供しており、直近では海外からの外国人観光客の利用が増加しております。また、通常営業に加え、IPコラボレーションによる限定スイーツ、ドリンク類の提供を行うことで、原宿竹下通りの訪問客に加えてIPの集客力も活かした集客増加を図ることで、売上拡大を目指しております。「原宿friend」では、当社の連結子会社である3bitterが持つ位置情報を用いたモバイルオーダーサービスを利用し、コラボレーショングッズがもらえるエリア限定のデジタルくじの販売やイベントを実施することで、売上の拡大を目指しております。また、原宿竹下通りにおける取組をモデルケースとして他地域への横展開を進める他、IPコラボレーション実施地域に来訪できないユーザーのために、デジタルくじの全国通販サイト「Web ROLL」での展開も促進することで、更なる売上の拡大を図る方針です。
同じく、当社の連結子会社である3bitter株式会社が提供している位置情報テクノロジーを用いたイベント・ライブ物販のDXサービス「SWAMP」について、ウィズコロナの環境下におけるイベント・ライブ運営のデジタル化に対するニーズの高まりに伴い、サービスの需要が増加しております。当連結会計期間においても、有名アーティストの東京ドーム公演や全国ツアー、ロックフェスティバル等、多数のライブ案件においてサービスを提供いたしました。今後は、イベント・ライブにおいて広く「SWAMP」の利用を促進し、サービス提供を進めてまいります。また、ストア事業におけるIPコラボレーションをテクノロジー面でサポートし、関連サービスを提供することで、グループ全体の売上拡大に貢献する方針です。
一朝一夕にという訳にはまいりませんが、新たな事業の方向性が定まり、再成長軌道に入りつつあると考えております。これらの施策を着実に実行していくことで、グループ全体での売上の拡大と早期黒字化、並びに成長事業の確立を目指してまいります。
・営業費用の適正化
当連結会計年度において、前連結会計年度に削減した販売費及び一般管理費について、引き続き、現在の事業規模に見合う適正な水準でのコストコントロールを進めてまいります。全社において、事業成長のために必要な投資を行っておりますが、定期的な見直しとコントロールを継続してまいります。
・運転資金の確保
当社は、2022年6月30日の取締役会にてマイルストーン・キャピタル・マネジメント株式会社を割当先とした第10回新株予約権の発行決議を行いました。2022年9月30日時点までに第10回新株予約権の一部が行使され、当連結会計年度において104百万円の調達を行いました。また、当連結会計年度外の事象となりますが、2023年1月に第10回新株予約権の残り全部が行使され、新たに70百万円の調達を行っております。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当社グループは、メディア事業とストア事業、DXソリューション事業の3種のセグメントを軸に事業を展開しております。
当連結会計年度における当社グループを取りまく経営環境としまして、新型コロナウイルス感染症にかかる活動制限の緩和を受け、外食や宿泊などのサービスを中心に個人消費の回復が緩やかに見られ、先行きについては、ウィズコロナの下で景気が回復していくことが期待されます。しかし、世界的な金融引き締め等よる資源価格の上昇や日米金利差拡大を受けた円安による物価上昇が続いており、企業活動や個人消費の停滞により、景気回復のペースは未だ予断を許さない状況が続いております。
このような経済情勢のなか、当社が事業領域とする国内インターネット広告市場は成長を続け、テレビ・新聞・雑誌・ラジオのマスコミ四媒体合計の売上規模を上回ると期待されます。また、消費者向け電子商取引(BtoC-EC)市場は、経済産業省による2021年の調査「令和3年度デジタル取引環境整備事業(電子商取引に関する市場調査報告書)」によると、EC化率(全ての商取引市場規模に対するEC市場規模の割合)が前年比0.7ポイント増の8.8%となるなど、商取引の電子化が引き続き進展しています。
このような環境下において、当社グループは、中期的な成長戦略として「脱マックスむらい」の新たな収益構造の確立を進めております。まずは「既存事業分野での成長と深耕」と「次の成長の柱となる新規事業の立ち上げ」による収益の回復に取り組んでまいりました。
メディア事業においては、サイト運営、スマートフォンアプリの開発・運営、インターネット動画配信、アドネットワーク運営及びこれらと連動する広告枠販売等のビジネス、BtoBコンテンツ提供事業を行っております。サイト運営では、中核メディアサイト「AppBank.net」、攻略サイト「パズドラ究極攻略」、「モンスト攻略」等を提供しております。動画配信の分野では、「YouTube」、「niconico」及び「TikTok」を通じて動画コンテンツの提供・公開を行っており、うちYouTubeでは、チャンネル登録者が約142万人の「マックスむらいチャンネル」等を提供・公開しております。
ストア事業においては、連結子会社のテーマ株式会社を運営母体として、スマホアプリ「HARAJUKU」や実店舗の「原宿竹下通り友竹庵」(以下、「友竹庵」)「原宿friend」を起点とした他社が保有するコンテンツ・IPとのコラボレーション(以下、「IPコラボレーション」)を行っております。IPコラボレーションでは、「友竹庵」でコラボレーションスイーツ等を提供する他、同じく当社の連結子会社である3bitter株式会社が提供する位置情報を用いたモバイルオーダーサービスを利用する形で、IPのコラボレーショングッズがもらえるエリア限定のデジタルくじ並びに全国通販デジタルくじの販売等を行っております。
DXソリューション事業においては、連結子会社の3bitter株式会社を運営母体として、主に位置情報テクノロジーを用いたイベント・ライブ物販のDXサービス「SWAMP」を提供しております。主に有名アーティストの全国ツアーやロックフェスティバル等のライブ向けにサービスを提供しております。また、テーマ株式会社が運営するIPコラボレーション事業向けに、アプリやデジタルくじ等のシステムを提供しております。
当社では、特にストア事業におけるIPコラボレーション並びにDXソリューション事業を今後の成長の柱と見込んでおり、今後の営業並びにコラボレーション企画の拡充、システム開発は順調に進んでおります。その中で、「原宿friend」の出店、店舗運営部門並びにシステム開発部門における積極的な採用を行い、事業の立ち上げを加速させるために必要な投資を実施いたしました。このように、事業面においては進捗が見られる一方、これらの施策が売上高として結実するまでにタイムラグが生じることから、これからも継続的な製造費用並びに販売費及び一般管理費のコントロールにも努めてまいります。
当連結会計年度における業績は、売上高388,695千円(前年同期比13.6%増)、営業損失277,018千円(前年同期は営業損失194,571千円)、経常損失280,170千円(前年同期は経常損失194,698千円)、親会社株主に帰属する当期純損失288,898千円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失186,246千円)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
各セグメントの経営成績数値にはセグメント間の内部取引高を含んでおります。
なお、当連結会計年度より、従来「その他」に含めておりました連結子会社1社(3bitter株式会社)について、重要性が増したため、「DXソリューション事業」に区分しております。また、前連結会計年度の「報告セグメントごとの売上高及び利益又は損失の金額に関する情報」は、変更後の区分に基づき作成したものを開示しております。
(メディア事業)
メディア事業においては、主に「AppBank.net」を始めとした自社運営メディア・アプリの安定的なPV数増加とPV当たり広告収益の向上並びに維持に取り組みました。自社運営メディアのPVについては、編集体制の見直しの効果が出てきており、対前年同期比で足元のPVは増加傾向にあります。一方、PV当たり広告収益については、引き続き高い水準を維持しております。
営業面では、「AppBank.net」の広告売上・コンテンツ売上が前年同期と比べて増加いたしました。これは、SEO対策の強化や新しい記事カテゴリーの立ち上げ等が奏功いたしました。一方で、ストア事業及びDXソリューション事業にディレクターやエンジニアのリソースを大きく割いたことから、BtoB関連売上及びアフィリエイト売上が減少しております。
利益面では、継続的に製造費用並びに販売費及び一般管理費のコントロールを行っており、製造費用・販売費及び一般管理費は前連結会計年度と同水準を維持しております。
以上の結果、当連結会計年度におけるセグメント合計では、売上高は291,623千円(前年同期比0.6%増)、セグメント損失は177,408千円(前年同期はセグメント損失172,311千円)となりました。
(ストア事業)
ストア事業においては、IPとのコラボレーションを多数実施し、「友竹庵」におけるコラボレーションスイーツ等の提供やコラボレーショングッズがもらえるエリア限定デジタルくじの販売等を行いました。また、当連結会計年度では、IPとコラボレーション・イベント実施の拠点となる実店舗「原宿friend」をオープンし、デジタルくじの全国通販も開始いたしました。
営業面では、IPコラボレーション事業において、有名アニメ作品「ラブライブ!スーパースター!!」や「新テニスの王子様」、有名キャラクター「シナモロール」、男性アイドルグループ「VOYZ BOY」等とのコラボレーションを実施する等、営業活動が順調に進んだことで、売上高は大幅に増加いたしました。
利益面では、売上の増加並びにコラボレーションの実施に伴い、商品原価、人件費、IP版権元に支払うロイヤリティ並びに店舗家賃等が増加したため、費用は増加いたしました。
以上の結果、当連結会計年度におけるセグメント合計では、売上高は115,542千円(前年同期比275.5%増)、セグメント損失は73,495千円(前年同期はセグメント損失21,190千円)となりました。
DXソリューション事業においては、多数のイベント・ライブに対して、イベント・ライブ物販のDXサービス「SWAMP」を提供いたしました。また、自社を含むグループ全体での案件の増加に伴い、モバイルオーダー機能、決済関連、アプリ等の開発を進めました。
営業面では、ライブやロックフェスティバル向けの案件増加及びストア事業におけるIPコラボレーション向けのサービス提供により売上高は増加いたしました。利益面では、開発案件の増加により人件費が増加し、また、当社サービスを使った決済金額の増加に伴い、決済に係る支払手数料が増加いたしました。
以上の結果、当連結会計年度におけるセグメント合計では、売上高53,353千円(前年同期比138.2%増)、セグメント損失26,114千円(前年同期はセグメント損失1,069千円)となりました。
当連結会計年度末における総資産は276,741千円となり、前連結会計年度末に比べ137,844千円減少いたしました。これは主に、「現金及び預金」が119,583千円減少、「営業未収入金」が15,129千円増加、「建物及び構築物(純額)」が5,503千円減少、「機械及び装置(純額)」が11,036千円減少、「敷金及び保証金」が2,900千円増加したことによるものであります。
当連結会計年度における負債は127,155千円となり、前連結会計年度末に比べ47,447千円増加いたしました。これは主に、「買掛金」が7,524千円増加、「未払金」が8,203千円増加、「預り金」が19,540千円増加、「長期借入金」が4,800千円減少したことによるものであります。
当連結会計年度における純資産は149,585千円となり、前連結会計年度末に比べ185,291千円減少いたしました。これは主に、「資本金」が52,449千円増加、「資本剰余金」が52,449千円増加、「親会社株主に帰属する当期純損失」が288,898千円となったためであります。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末から119,583千円減少し、123,034千円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動の結果支出した資金は216,420千円(前年同期は194,412千円の支出)となりました。主な要因は、「税金等調整前当期純損失」が288,178千円、となった一方で、「減損損失」13,618千円、「未払金の増加」8,203千円、「未払費用の増加」4,533千円があったことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において投資活動の結果支出した資金は4,989千円(前年同期は18,889千円の支出)となりました。主な要因は、「有形固定資産の取得による支出」2,054千円、「敷金及び保証金の差入による支出」2,935千円があったことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において財務活動の結果増加した資金は101,826千円(前年同期は16,525千円の支出)となりました。主な要因は、「株式の発行による収入」103,800千円、があった一方で、「長期借入金の返済による支出」4,800千円があったことによるものです。
③ 生産、受注及び販売の実績
当社グループで行う事業は、提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
当社グループで行う事業は、受注生産形態をとらない事業であることから、当該記載を省略しております。
当社グループで行う事業のうち、DXソリューション事業の仕入実績については、金額的重要性が乏しいため、当該記載を省略しております。
(注)1.金額は、仕入価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.当連結会計年度において、ストア事業の仕入実績が著しく増加しております。これは主にIPコラボレーション事業を立ち上げしたことにより、コラボレーショングッズの仕入が増加したことによります。
ⅳ 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.セグメント間取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.当連結会計年度において、ストア事業の販売実績が著しく増加しております。これは主にIPコラボレーション事業を立ち上げしたことによります。
4.当連結会計年度において、DXソリューション事業の販売実績が著しく増加しております。これは主にビーコンを用いたイベント・ライブ運営及び物販のDXサービスの需要が高まったことによります。
5.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたり、重要となる会計方針については「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。
その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの当連結会計年度の経営成績は以下のとおりであります。
売上高は388,695千円となり、前連結会計年度に比べて46,584千円の増加となりました。主な要因は、ストア事業・DXソリューション事業が進捗し増加したものであります。売上原価は361,263千円となり、前連結会計年度に比べて86,469千円の増加となりました。主な要因は、全社における人件費及び製造費用の増加によるものであります。販売費及び一般管理費は304,449千円となり、前連結会計年度に比べて42,562千円の増加となりました。主な要因は、人件費及び版権元へのロイヤリティや決済手数料によるものであります。特別利益は5,610千円となりました。主な要因は、新株予約権戻入益によるものであります。特別損失は13,618千円となりました。主な要因は、メディア事業及びストア事業における建物付属設備、工具器具備品等の減損損失であります。
上記の結果、営業損失は277,018千円(前連結会計年度は194,571千円)となり、経常損失は280,170千円(前連結会計年度は194,698千円)となりました。親会社株主に帰属する当期純損失は288,898千円(前連結会計年度は186,246千円)となり、前連結会計年度に比べて102,651千円拡大しました。
当連結会計年度のセグメントごとの経営成績の分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」をご覧ください。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」をご覧ください。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
④ 当社グループの資本の財源及び資本の流動性
当社グループの資本の財源については、金融機関からの借入や株式の発行等によって資金調達を行っております。また、当連結会計年度末において、123,034千円の現金及び現金同等物を有しており、当面の資本の流動性を確保しております。
当社の事業を取りまくインターネット広告市場は、拡大を続けるとともに、第5世代移動通信システムの商用サービス開始も予想され、スマートフォンの利便性が向上することで、我々の日常生活に一層浸透していくものと思われます。
このような事業環境に対応するための具体的な課題及び戦略にかかる見通しにつきましては「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に、また、事業展開上のリスクにつきましては「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」にそれぞれ記載しております。
⑥ 継続企業の前提に関する重要事象等を改善するための対応策等
当社グループは、当連結会計年度におきまして、277,018千円の営業損失を計上しており、7期連続の営業損失となることから、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在しております。
しかしながら、当連結会計年度末において、123,034千円の現金及び現金同等物を有しており、当面の事業資金を確保していること、また、当社グループはこのような事象又は状況を解消・改善するため、以下の対応策を講じることにより、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないものと判断しております。
・事業収益の改善
当連結会計年度においては、当社の中核事業であるメディア事業の成長と同時に、当社の連結子会社であるテーマ株式会社及び3bitter株式会社が提供している位置情報テクノロジーとモバイルオーダーシステムを用いた各種サービスの提供により、売上高の増加を図ってまいります。
具体的には、当社の運営メディアにおけるコンテンツ制作及び集客施策の強化により、PV・動画視聴回数の増加を図ると同時に、PV当たり広告収益の向上並びに高い水準を維持することで、ネットワーク広告を始めとするオンライン広告売上の拡大を目指しております。「AppBank.net」では、当社として注力すべきコンテンツの題材を整理し、各制作チームにおいて、より魅力的なコンテンツを数多く配信できるよう、企画・編集オペレーションの改善を進めております。特に、従来の主力であったスマートフォンゲーム関連の記事以外にも、テクノロジー・ガジェット、カジュアルフード等、新たなジャンルの記事制作も強化し、一定の成果が出ております。集客施策については、主にシステム面からSEO対策やサイト内のユーザー回遊の強化を図っております。PV当たり広告収益の向上並びに維持については、外部パートナーと連携して広告運用の改善とノウハウ蓄積が順調に進んでいると考えておりますが、今後も鋭意改善を進めてまいります。また、新たな広告収益の獲得を目的としたサービスの立ち上げを行っております。
「マックスむらいチャンネル」等の動画チャンネルにおいては、当社が培ってきた動画制作ノウハウ及び最新トレンドの研究を反映した魅力的な動画を作成することで、動画視聴回数並びに広告収益の向上を図っております。また、引き続き、成長分野であるショート動画の制作も行っており、YouTubeに加えてTikTokでの配信にも取り組んでおります。2023年2月より、YouTubeショート動画の収益化が開始されたことから、広告収益の増加を見込んでおります。また、「マックスむらいチャンネル」のゲームプレイ動画やトーク動画が好きな従来の動画のファン、また、TikTok等の動画を通じて獲得できた新たなファンに対して、魅力的な動画を提供すると同時に、当社グループが運営するストア事業等の他サービスへの送客を行ってまいります。
当社の連結子会社であるテーマ株式会社では、原宿の自社店舗を起点とするIPコラボレーションを軸に売上の拡大を目指しております。IPコラボレーションの拠点として、スマホアプリ「HARAJUKU」や実店舗の「友竹庵」、「原宿friend」を展開しております。「友竹庵」は和カフェとして、「原宿いちご大福」や「どら焼きサンド」等の和スイーツを提供しており、直近では海外からの外国人観光客の利用が増加しております。また、通常営業に加え、IPコラボレーションによる限定スイーツ、ドリンク類の提供を行うことで、原宿竹下通りの訪問客に加えてIPの集客力も活かした集客増加を図ることで、売上拡大を目指しております。「原宿friend」では、当社の連結子会社である3bitterが持つ位置情報を用いたモバイルオーダーサービスを利用し、コラボレーショングッズがもらえるエリア限定のデジタルくじの販売やイベントを実施することで、売上の拡大を目指しております。また、原宿竹下通りにおける取組をモデルケースとして他地域への横展開を進める他、IPコラボレーション実施地域に来訪できないユーザーのために、デジタルくじの全国通販サイト「Web ROLL」での展開も促進することで、更なる売上の拡大を図る方針です。
同じく、当社の連結子会社である3bitter株式会社が提供している位置情報テクノロジーを用いたイベント・ライブ物販のDXサービス「SWAMP」について、ウィズコロナの環境下におけるイベント・ライブ運営のデジタル化に対するニーズの高まりに伴い、サービスの需要が増加しております。当連結会計期間においても、有名アーティストの東京ドーム公演や全国ツアー、ロックフェスティバル等、多数のライブ案件においてサービスを提供いたしました。今後は、イベント・ライブにおいて広く「SWAMP」の利用を促進し、サービス提供を進めてまいります。また、ストア事業におけるIPコラボレーションをテクノロジー面でサポートし、関連サービスを提供することで、グループ全体の売上拡大に貢献する方針です。
一朝一夕にという訳にはまいりませんが、新たな事業の方向性が定まり、再成長軌道に入りつつあると考えております。これらの施策を着実に実行していくことで、グループ全体での売上の拡大と早期黒字化、並びに成長事業の確立を目指してまいります。
・営業費用の適正化
当連結会計年度において、前連結会計年度に削減した販売費及び一般管理費について、引き続き、現在の事業規模に見合う適正な水準でのコストコントロールを進めてまいります。一方で、主にコンテンツ制作、システム開発及び店舗運営において、事業成長のために必要な投資を行っておりますが、投資の効率性を意識し、定期的な見直しとコントロールを継続してまいります。
・運転資金の確保
当社は、2022年6月30日の取締役会にてマイルストーン・キャピタル・マネジメント株式会社を割当先とした第10回新株予約権の発行決議を行いました。2022年9月30日時点までに第10回新株予約権の一部が行使され、当連結会計年度において104百万円の調達を行いました。また、当連結会計年度外の事象となりますが、2023年1月に第10回新株予約権の残り全部が行使され、新たに70百万円の調達を行っております。
(1)連結子会社の吸収合併
当社は2023年2月14日開催の取締役会において、2023年4月1日を効力発生日として、当社の完全子会社であるテーマ株式会社を吸収合併することを決議し、同日付で合併契約を締結しております。当該合併契約は、2023年3月29日開催の株主総会で承認されております。
詳細は、「第5 経理の状況 2 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(重要な後発事象)」に記載のとおりであります。
(2)賃貸借契約
該当事項はありません。