文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。
(1)経営方針
当社は、「人の数だけ、キャリアをつくる。」というミッションの下、キャリアに関するデータを公開することで誰もが自由に働き方を選択できる社会を目指す「キャリアデータプラットフォーム」事業を運営しております。これまでHRマーケットにおいて、仕事選びに関するデータ(キャリアデータ)が集積していなかった課題に対し、当社は採用メディア「ONE CAREER」を運用することで、求職者の声を中心とした就職活動の体験情報や求職者の行動履歴等のキャリアデータの蓄積に注力してまいりました。国内最大級の質と量を持つ「キャリアデータプラットフォーム」を通じて、最適な「仕事(職)」と巡り合える機会を創出することで、求職者の人生をより豊かなものにしていきたいと考えております。また、企業に対しては、企業が発展する上で必要不可欠な採用活動・人事業務のDXを推進するサービスを提供しております。企業の採用活動においてもキャリアデータを有効活用することで、効率よく自社にあった人材を獲得する採用活動を支援しております。
(2)経営戦略等
当社は「キャリアデータプラットフォーム」を、キャリアに関するデータを公開し、仕事選びにおける不透明さを解消するプラットフォームであると定義し、これまで事業を推進してまいりました。その上で、企業に対して、会社情報や求人広告を掲載できるメディアや、採用計画をクラウド上で簡単に作成できるツール、場所や時間にとらわれず候補者に自社の魅力を伝えることができる動画配信サービスなどを展開してまいりました。企業は、当社サービスを活用することで採用活動や人事業務において、キャリアデータを用いた採用活動のDXを推進し、データに基づく意思決定と大幅な業務効率化、そして新たな採用活動手法の選択肢を増やすことが可能になります。
今後もキャリアデータの更なる拡充を目指すとともに、蓄積したキャリアデータを活用して、求職者の採用支援、企業の採用活動・人事業務のDXを推進するサービスの開発を行ってまいります。幅広い企業に利用されるために、応募者管理システムや適性検査などの商品ラインナップの拡充、営業戦略を通じた顧客基盤の拡大に経営資源を投下することにより事業拡大を目指します。これら既存事業の強化と新領域拡大を図り、収益基盤を強化していく方針であります。
また、現在当社の強みとなっている、新卒採用を中心とする若年層採用マーケットを軸足として、今後更に対象となる採用マーケットを拡大することで、求職者の仕事選びの機会により長く寄り添うことを目指し、収益機会の長期化を図る方針であります。
更に、キャリアデータを拡充することで、人々のライフスタイルに関わる情報へのアクセスが可能になるため、教育や金融、販促などの採用マーケット以外の領域でキャリアデータの利活用を見据えて、事業領域の拡大を目指します。
特に日本では学生がキャリアに向き合う機会が乏しく、若年層に向けたキャリア教育が不十分であることも課題となっており、当社のキャリアデータプラットフォームを通じて多様なキャリアのロールモデルや、HRマーケットに関する統計情報などをキャリア教育に活用することも考えております。
(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標
当社は、継続的な売上高増加を実現するために、顧客基盤の拡大を図る経営に努めてまいります。その上で主要な経営指標として、売上高の対前期増加率と法人取引累計社数を重要指標としております。新卒採用領域においては企業の採用活動が季節性や年度ごとの採用方針により流動的であり、取引窓口を有している企業については常に営業活動を行うことで売上拡大の機会があるため、法人取引社数についてはその累計数を重要指標としております。
(4)経営環境
当社が属する人材ビジネス業界は、およそ10兆円の市場規模があると想定しております。しかし、その大半は労働集約型の旧態依然としたビジネスモデルによって成り立っています。近年、少子高齢化による「労働力人口の減少」、働き方改革の影響による「働き方の多様化」、終身雇用崩壊による「雇用の流動化」といった急速に変化する社会の流れを受けて、顧客のニーズや課題感にも変化が生まれつつあります。「労働生産性の向上」や「働く人々の満足度の向上」といった新しい課題に順応するため、HR(Human Resource:人的資材)マーケットにおいてもDX推進が求められ、特にHRTech領域に注目が集まっています。労働生産性の向上が求められることにより、今後の企業の採用戦略が大きく変容していくと認識しております。
当社の「キャリアデータプラットフォーム」で実現しているキャリアデータの透明化に加え、ワンキャリアクラウドシリーズの各サービスは採用DXを促進し、企業の採用活動・人事業務の負担削減に役立つため、企業側の限られた採用予算で効率的に求職者の採用を行うことが可能なサービスであると考えております。
加えて新型コロナウイルス感染症の影響もあり、オンラインでのコミュニケーションに特化した採用サービスに引き続き高い需要があります。当社が提供する採用動画配信サービスにおいても、オンライン企業説明会経由での企業求人への申込者数が伸びており、求職者からの需要も高まっております。
このように当社は、市場の拡大・変化及び競合企業の増加等の経営環境の変化に対応すべく、様々なサービスを創出し、社会的需要に合致した事業戦略で持続的な成長の実現に取り組んでまいります。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社が優先的に対処すべき課題は以下のとおりです。
①新規ビジネスの創出と顧客基盤の拡大
当社は、創業以来、HRマーケットにおいて様々な新規サービスを開発し、新たな収益機会を創造してまいりました。今後も競争優位性を確保し長期的に成長し続ける組織であるためには、既存サービスの新規機能追加やUI/UXの改善に加え、企業のニーズを的確に捉え、新たなビジネスやサービスを創出することが極めて重要であると考えております。具体的には、「キャリアデータプラットフォーム」におけるキャリアデータの拡充と、保有するキャリアデータを活用することで採用活動を効率化できる「採用DX支援サービス」の新規機能開発に注力していくことで、新規顧客基盤の拡大を目指す方針であります。
②優秀な人材の確保と育成
当社は、今後の更なる事業拡大を目指すうえで、システムの開発部門及び営業部門等における優秀な人材の確保並びにその人材の育成が重要な課題であると認識しております。
人材の確保については、新卒・中途の両方において、積極的な採用活動を実施し、当社のミッションに共感を持つ人材の採用を行ってまいります。人材の育成に関しては、採用した人材のオンボーディング施策(入社後の定着施策)を強化し、定着率を向上させるとともに、一人ひとりが強みを活かして活躍ができるように、研修・教育の強化、組織体制の強化及び最適な人員配置を実施してまいります。
③認知度の向上
当社では、これまで主に求職者会員の獲得を目的としてWEBマーケティングを活用した広告宣伝活動を行ってきました。一方で、新聞、テレビ等の大規模なマスメディア向け広告を打ち出しておらず、法人顧客からの当社の認知度はまだ大手の同業他社と比較して高くありません。既存事業の更なる拡大及び競合企業との差別化を図るに当たり、当社ブランドのより一層の認知度向上とブランド力強化が重要であると認識しております。こうした背景から、これまで求職者会員獲得を主目的とした広告宣伝活動を行ってきた中で、当事業年度からは法人顧客開拓のためにも広告宣伝への投資を開始しておりますが、今後も積極的なPR活動を実施し、キャリアデータのプラットフォーマーとして確立した当社ブランドの、認知度の向上を図ってまいります。
④内部管理体制の強化
当社が今後更なる業容拡大、持続的な成長をするためには、リスク管理体制の強化と、確固たる内部管理体制構築を通じた業務の標準化及び効率化の徹底が重要であると考えております。当社では、更なる内部管理体制の強化によって、より一層のコーポレート・ガバナンス機能の充実を図り、経営の公正性・透明性の確保及び企業価値の最大化に努めてまいります。
当社の事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が提出会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。
(1)事業環境に由来するリスクについて
①インターネット関連市場について
当社は、インターネットメディア事業を主たる事業対象としているため、インターネットの活用シーンの多様化、利用可能な端末の増加等のインターネットの更なる普及が成長のための基本的な条件と考えております。インターネットの利用は日常生活の中でごく当たり前のことにはなってきましたが、今後どのように進展していくかについては不透明な部分もあります。
インターネットに関する何らかの弊害の発生や利用等に関する新たな規制の導入、その他予想しなかった要因によって、今後の普及に大きな変化が生じた場合、当社の事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
②技術革新について
当社が事業を展開するインターネット業界においては、事業に関連する技術革新のスピードや顧客ニーズの変化が速く、それに基づく新サービスの導入を行ってまいりました。当社はこれらの変化に対応するため、技術者の確保や必要な研修活動を行っておりますが、これらが想定通りに進まない場合等、変化に対する適切な対応に支障が生じた場合、当社の業界における競争力が低下し、当社の事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
また、インターネットユーザーの多くは、検索エンジンを利用して必要な情報を入手しております。当社のサービスにおきましても、集客の一定割合は検索エンジンを経由しております。検索エンジンからの集客は、表示結果に左右される側面があり、その表示順位に関しては各検索エンジンの運営者側の仕様によって異なります。当社におきましても、検索エンジンに適切な順位で表示されるように必要な対策を講じておりますが、各検索エンジンの運営者側の仕様変更などにより、集客に大きな影響を与える場合、当社の事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
③新型コロナウイルスの感染拡大について
新型コロナウイルス感染症の影響で、採用活動を行う企業の中には業績が悪化し、採用計画の中止や縮小を強いられている企業が存在しております。当社は、特定の業種に偏りのない顧客ポートフォリオを形成しているため、現時点では業績への影響は限定的と考えておりますが、今後更に拡大・蔓延し、広範囲の業種の業績に影響を与えるような状況となった場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
また、当社では従業員の新型コロナウイルス感染症罹患を避けるために、リモートワークの環境を構築し在宅勤務を選択できるようにするなど、柔軟に事業を継続できる体制の整備に努めております。今後も感染の状況を注視しながら事業を継続してまいりますが、当社において従業員等に大規模な感染が発生した場合、当社の事業活動に支障をきたすおそれがあり、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
④四半期毎の業績変動について
当社のキャリアデータプラットフォーム事業は、登録会員・募集企業等のトラフィックの変動に連動して当社の収益も大きく増減します。具体的には、インターンの募集や新卒学生の就職活動が本格化し本選考の集客が行われる第2四半期会計期間及び第4四半期会計期間の時期が当社の収益が大きく増加する傾向にあります。一方で企業の集客需要が少ない第1四半期会計期間及び第3四半期会計期間は収益が上がりにくい傾向にあります。そのため、当社の売上高の成長は、年間を通じて標準化されずに、四半期決算の業績が著しく変動する可能性があります。
なお、前事業年度及び当事業年度における売上高は以下のとおりであります。
(前事業年度)
(単位:千円)
|
|
第1四半期会計期間 (自 2021年1月1日 至 2021年3月31日) |
第2四半期会計期間 (自 2021年4月1日 至 2021年6月30日) |
第3四半期会計期間 (自 2021年7月1日 至 2021年9月30日) |
第4四半期会計期間 (自 2021年10月1日 至 2021年12月31日) |
|
売上高 |
369,501 |
657,584 |
319,930 |
604,602 |
(当事業年度)
(単位:千円)
|
|
第1四半期会計期間 (自 2022年1月1日 至 2022年3月31日) |
第2四半期会計期間 (自 2022年4月1日 至 2022年6月30日) |
第3四半期会計期間 (自 2022年7月1日 至 2022年9月30日) |
第4四半期会計期間 (自 2022年10月1日 至 2022年12月31日) |
|
売上高 |
510,380 |
993,231 |
559,514 |
776,594 |
⑤少子化の影響について
我が国においては少子化が進展しておりますが、当社が提供するサービスの利用が想定される学生等の若年層の数は安定的に推移しており、今後5年~10年程度の中期的なスパンでの少子化の進行による影響は少ないものと考えております。しかし、少子化が更に進行し、当社の認識とは相違して対象ユーザーである学生等の人口が急激に減少した場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(2)事業内容に由来するリスクについて
①他社との競合について
当社は「ONE CAREER」の管理運営を通じたキャリアデータプラットフォーム事業を主たる事業領域としておりますが、当事業領域においては大手企業を始めとして多くの事業者が事業の展開をしております。当社は、キャリアデータの質と量を有したメディアの構築と当該データを活用した企業の採用活動・人事業務のDX推進等に取り組み、これら多くの事業者が提供するサービスとの差別化を図っております。
しかしながら、当社と同様のサービスを展開する事業者との競合激化や、競合事業者が提供するサービスに対し十分な差別化が図れなかった場合、当社の事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
②機能の充実について
当社は利用者のニーズに対応するため、新卒採用支援メディア「ONE CAREER」及び中途採用支援メディア「ONE CAREER PLUS」における機能の拡充を進めております。当社は機能の拡充や有料機能の導入については利用者のニーズの分析により的確な把握を行った上で実行をしてまいりますが、今後において、利用者のニーズの的確な把握が困難となり、十分な機能の拡充に支障が生じた場合、利用者への訴求力の低下等により、当社の事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
③継続的なシステムコストについて
当社は、今後の利用者数及びアクセス数の拡大に備え、継続的かつ柔軟にシステム上の対応措置を講じる方針を取っておりますが、当社の計画を上回る急激な利用者数及びアクセス数の増加等があった場合、クラウドサーバーの処理量に一定の負荷をかける機能開発の実装を行う場合もあります。このような事態が生じた場合には、サーバー利用料が大幅に変動することにより、当社の事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
④特定のサービスへの依存について
当社の「キャリアデータプラットフォーム」事業は、現在、新卒採用支援メディア「ONE CAREER」から派生する特定のサービスに大きく依存した事業となっております。当社は今後も「ONE CAREER」のコンテンツ価値向上に努めるとともに、ワンキャリアクラウドシリーズの採用計画機能などの他サービス・派生サービスを積極的に展開し、競合企業のサービスとの差別化を図ってまいりますが、競合企業との競争激化等が、当社の事業展開及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑤新規事業等について
当社は、業容拡大に向けて、ワンキャリアクラウドシリーズの各サービスに続く新たなサービスの創出を目指しております。新規サービスにつきましては、予め回収可能性を十分に調査・検討し実行してまいりますが、安定収益を創出するにはある程度の期間を要する場合があり、その期間において人件費等の先行投資により一時的に利益率が低下し、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、想定していた成果を上げることができない場合、撤退コストが発生することがあり、結果として当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
⑥広告宣伝の効果について
当社では、既存事業の更なる拡大及び競合企業との差別化を図るために、広告宣伝活動を効率的に実施し、会員数及び法人顧客数の増加を図っております。
広告宣伝活動に関しては、当社が想定する会員及び顧客の属性に可能な限りアプローチできるよう最適な施策を実施しておりますが、会員数及び法人顧客数の増加が、必ずしも当社の想定通りに進捗しない可能性があります。この場合、当社の事業展開及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
(3)当社の事業体制について
①人材の確保・育成について
当社の事業が継続的に成長していくためには、優秀な人材の確保、育成及び定着は経営上の重要な課題であります。当社は、必要な人材を確保するため十分な採用予算を確保し、また入社社員に対する研修の実施を通じ、当社の将来を担う優秀な人材の確保・育成に努め、社内研修やレクリエーション等を通じて役職員間のコミュニケーションを図ることで、定着率の向上を図っております。
しかしながら、必要な人材の採用が想定通り進捗しない場合、採用し育成した役職員が当社の事業に寄与しなかった場合、あるいは育成した役職員が退職した場合には、当社の事業展開及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
②内部管理体制について
当社は、今後の事業運営及び事業拡大に対応すべく、内部管理体制について一層の充実を図る方針であります。しかしながら、事業規模に適した内部管理体制の構築に遅延が生じた場合、当社の事業展開及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
③個人情報保護について
当社は、利用者の登録情報等の個人情報を取得し、利用しているため、個人情報の保護に関する法律が定める個人情報取扱事業者としての義務を課されております。当社は、個人情報の外部漏洩の防止はもちろん、不適切な利用、改ざん等の防止のため、個人情報の管理を事業運営上の重要事項と捉え、保護管理体制の確立に努めており、個人情報保護規程を制定し、個人情報の取り扱いに関する業務フローを定めて厳格に管理するとともに、全従業員を対象として社内教育を徹底する等、同法及び関連法令並びに当社に適用される関連ガイドラインの遵守に努めるとともに、個人情報の保護に積極的に取り組んでおります。しかしながら、当社が保有する個人情報等につき漏洩、改ざん、不正使用等が生じる可能性が完全に排除されているとはいえません。従って、これらの事態が起こった場合、適切な対応を行うための相当なコストの負担、当社への損害賠償請求、当社の信用の低下等によって、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
④サイトの健全性及び適切性について
「ONE CAREER」では信頼性の低い情報の投稿や、人を傷つける投稿、採用とは関係のない内容を理由での評価・感想の投稿によって、求職者に誤解を招く情報を与える危険性が存在しております。このため、禁止事項を利用規約に明記するとともに、利用規約に基づいた利用がされていることを確認するためにユーザーサポート体制を整備しております。投稿されたクチコミ情報に関しては全件審査を実施しており、明らかに不適切な投稿を発見した場合には、当該情報を公開中止した上で、利用規約に違反した利用者に対してはユーザーサポートから改善要請を行っているため、一定の健全性は維持されているものと認識しております。
しかしながら、急速な利用者の増加による規模拡大に対して、サービス内における不適切行為の有無等を完全に把握することは困難であり、サービス内においてトラブルが発生した場合には、規約の内容に関わらず、当社が法的責任を問われる可能性があります。一方、当社の法的責任が問われない場合においても、トラブルの発生自体がサイトのイメージ悪化を招き、当社の事業及び業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。
また、当社では、就職活動に役立つ記事を「ONE CAREER」上に掲載しております。記事制作にあたっては、マニュアルを整備し、当該マニュアルに沿って適切に運用することにより記事の正確性を担保しておりますが、万一事実と異なる記事が掲載されることや、誤解を招く表現が掲載された場合、社会的信用が毀損され、当社の事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。なお、当社は、今後想定される業容拡大への対応も含めて、監視機能強化のためのユーザーサポートにかかる人員増強等、サービスの健全性や適切性の維持のために必要な対策を講じていく方針でありますが、これに伴うシステム対応や体制強化の遅延等が生じた場合や、対応のために想定以上に費用が増加した場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
⑤システム障害について
当社のサービスは、インターネットを介して提供されておりますが、大規模なプログラム不良や自然災害、事故の発生、不正アクセス、その他システム障害やネットワークの切断等のシステム障害が発生する可能性があります。当社は、定期的なバックアップや稼働状況の監視、システム運用・更改手続きの整備により事前防止及び回避に努めておりますが、こうした対応にも関わらず、システム障害が発生し、サービス提供に障害が生じた場合、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(4)その他のリスクについて
①社歴が浅いことについて
当社は、2015年8月に設立されており、設立後の経過期間はと7年程度と社歴の浅い会社であります。したがって、過年度の経営成績は期間比較を行うための十分な材料とはならず、過年度の業績のみでは今後の業績を判断する情報としては不十分な可能性があります。
②特定人物への依存について
当社の創業者である代表取締役社長宮下尚之は、当社の経営方針や事業戦略の決定及びその遂行において重要な役割を果たしております。当社では役員及び幹部従業員への権限の委譲、取締役会や経営会議等において情報の共有等を図り、同氏に過度に依存しない体制の構築を進めておりますが、何らかの要因により同氏の業務遂行が困難となった場合には、当社の業績及び今後の事業展開に影響を及ぼす可能性があります。
③大株主について
当社の代表取締役社長である宮下尚之は、当社の大株主であり、自身の資産管理会社である株式会社MTMの所有株式数を含めると当事業年度末日現在で発行済株式総数の63.1%を所有しております。
同氏は、安定株主として引続き一定の議決権を保有し、その議決権行使にあたっては、株主共同の利益を追求するとともに、少数株主の利益にも配慮する方針を有しております。当社といたしましても、同氏は安定株主であると認識しておりますが、何らかの事情により、大株主である同氏の株式の多くが減少した場合には、当社株式の市場価格及び議決権行使の状況等に影響を及ぼす可能性があります。
④配当政策について
当社は、株主に対する利益還元については重要な経営課題の一つとして認識しております。しかしながら、当社は現在成長段階にあり、より一層の内部留保の充実を図り、収益基盤の安定化・多様化や新規の投資にこれを充当することにより更なる事業拡大を図ることが株主に対する最大の利益還元につながると考えております。将来的には、その時点における経営成績及び財政状態を勘案しつつ株主に対し利益還元を実施していく方針ではありますが、現時点において配当実施の可能性及びその実施時期等については未定であります。
⑤資金使途について
当社株式上場時の公募増資による調達資金の使途については、中途採用事業への投資、技術研究への投資、営業網の構築のための投資及び借入金の返済に充当することを予定しております。しかしながら、上記資金使途へ予定通り投資した場合においても想定通りの投資効果が得られない可能性があります。また、当社を取り巻く外部環境の急激な変化等により、現在計画している資金使途以外の目的に変更する可能性があります。なお、資金使途や支出予定時期の変更を行う場合は、適切に開示を行います。
(1)経営成績等の状況の概要
当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態の状況
(総資産)
当事業年度末における総資産は3,316,210千円となり、前事業年度末に比べ570,423千円増加しました。
(流動資産)
当事業年度末における流動資産は2,827,599千円となり、前事業年度末に比べ464,518千円増加しました。これは主に、現金及び預金424,052千円の増加、売掛金21,324千円の増加によるものであります。
(固定資産)
当事業年度末における固定資産は488,611千円となり、前事業年度末に比べ105,904千円増加しました。これは主に、減価償却によるソフトウエア24,780千円の減少があった一方で、新規ソフトウエア開発に伴うソフトウエア仮勘定92,211千円の増加、繰延税金資産30,204千円の増加によるものであります。
(負債合計)
当事業年度末における負債合計は1,021,209千円となり、前事業年度末に比べ124,579千円増加しました。
(流動負債)
当事業年度末における流動負債は882,365千円となり、前事業年度末に比べ216,739千円増加しました。これは主に、契約負債(前事業年度は前受金)145,577千円の増加、未払金80,227千円の増加によるものであります。
(固定負債)
当事業年度末における固定負債は138,844千円となり、前事業年度末に比べ92,160千円減少しました。これは借入金返済に伴う長期借入金92,160千円の減少によるものであります。
(純資産)
当事業年度末における純資産は2,295,000千円となり、前事業年度末に比べ445,843千円増加しました。これは主に、当期純利益の計上による利益剰余金446,099千円の増加によるものであります。
②経営成績の状況
当事業年度におけるわが国の経済は、新型コロナウイルス感染症の感染再拡大がありましたが、行動制限の緩和等から社会経済活動の正常化が進み、景気は持ち直しの動きがみられました。しかしながら、ウクライナ情勢の長期化、金融資本市場の変動、物価高騰など、景気の先行きは依然として不透明な状況が続いております。
人材採用領域においては、有効求人倍率(季節調整値)は2022年12月には1.35倍となり、人材需要は継続して堅調な回復を見せております。また新型コロナウイルス感染症の影響で増えたオンラインでの採用活動が、企業の採用プロセスとして定着したことにより、企業の採用DXへの需要は堅調に推移しております。
このような環境の中、当社は積極的な法人向けの広告宣伝活動等で新規取引先との接点を増やし、求人掲載サービスの販売に繋げました。また、当社の動画配信サービスは、昨年度よりも配信枠数を増やし、企画を多様化することで企業の潜在ニーズを掘り起こし、積極的に契約を獲得いたしました。さらに当事業年度からは、ワンキャリアクラウドシリーズのスカウトサービスをリリースし、販売パートナーの募集を開始するなど、新規取引先の開拓に注力しております。
当事業年度において会員数は1,270千人(前期比298千人増)、法人取引累計社数は1,853社(前期比833社増)となりました。
以上の結果、当事業年度における売上高は2,839,721千円(前期比45.5%増)、営業利益619,002千円(前期比46.6%増)、経常利益622,133千円(前期比58.1%増)、当期純利益446,099千円(前期比66.3%増)となりました。
なお、当社はキャリアデータプラットフォーム事業の単一セグメントであるため、セグメント情報に関連付けた記載を行っておりません。
(注)法人取引累計社数について、前事業年度まで契約社数で集計しておりましたが、取引実態をより明確に示すことを目的として、当事業年度よりサービス提供社数で集計しております。
③キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前事業年度末に比べて、426,452千円増加し、2,657,882千円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況と要因は、以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は664,086千円(前事業年度は561,322千円の収入)となりました。これは主に、法人税等の支払額200,372千円、売上債権の増加額21,324千円があった一方で、税引前当期純利益622,133千円、契約負債(前事業年度は前受金)の増加額145,577千円、未払金の増加額79,382千円、減価償却費41,100千円があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は125,217千円(前事業年度は79,105千円の支出)となりました。これは主に、無形固定資産の取得による支出98,000千円、有形固定資産の取得による支出20,723千円があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は112,415千円(前事業年度は903,913千円の収入)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出112,160千円があったことによるものであります。
④生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社が提供するサービスには生産に該当する事項がないため、記載を省略しております。
b.受注実績
当社が提供するサービスの性格上、受注実績の記載になじまないため、記載を省略しております。
c.販売実績
当社の販売実績は次のとおりであります。なお、当社は、キャリアデータプラットフォーム事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの記載はしておりません。
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事業の名称 |
当事業年度 (自 2022年1月1日 至 2022年12月31日) |
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金額(千円) |
前期比(%) |
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キャリアデータプラットフォーム |
2,839,721 |
45.5 |
(注)主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、総販売実績に対する割合が10%以上の相手先がないため、記載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り及び見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたりまして、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。これらの見積りについては、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りとは異なる場合があります。
当社の財務諸表で採用する重要な会計方針は後記「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 重要な会計方針」に記載しております。
また、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、特に重要なものは次のとおりであります。
(繰延税金資産の回収可能性)
当社は、将来の課税所得を合理的に見積り、回収可能性があると判断した将来減算一時差異については、繰延税金資産を計上することとしております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じた場合、繰延税金資産の計上額に影響する可能性があります。
②経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(売上高)
ワンキャリアクラウドシリーズの採用計画機能を無償で提供すること等で新規取引先との接点を増やし、求人掲載サービスの販売に繋げたこと、また、動画配信サービスにおいて、昨年度よりも配信枠数を増やし、企画を多様化したことで、新規顧客の獲得や既存顧客のアップセルが進捗したことから、売上高は2,839,712千円(前期比45.5%増)となりました。
(売上原価、売上総利益)
売上高の増加に伴う労務費及び外注費の増加等により、売上原価は前期比38.0%増の605,087千円、売上原価率は1.2ポイント減少して21.3%となりました。この結果、売上高の増加と合わせて売上総利益は2,234,633千円(前期比47.7%増)と増大しました。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
中途採用を積極的に行ったことによる給料及び手当の増加182,118千円、法人向けの広告宣伝への投資による広告宣伝費の増加110,500千円などの理由により販売費及び一般管理費は1,615,630千円(前期比48.1%増)となりましたが、売上高の増加に伴い、営業利益は619,002千円(前期比46.6%増)と増大しました。
(営業外収益、営業外費用及び経常利益)
営業外収益は3,697千円(前期比2,565.9%増)となり、営業外費用は567千円(前期比98.0%減)となりました。この結果、経常利益は622,133千円(前期比58.1%増)となりました。
(特別利益、特別損失及び当期純利益)
特別損益は発生しておりません。法人税等合計が176,033千円となり、当期純利益は446,099千円(前期比66.3%増)となりました。
なお、当社の財政状態及びキャッシュ・フローの状況の分析等は「(1)経営成績等の状況の概要」に記載しております。
③資本の財源及び資金の流動性
当社においては、顧客獲得、受注拡大のための人件費や広告宣伝費、人員獲得のための採用費への資金投下は継続的に実施する方針です。必要な資金については、自己資金、金融機関からの借入及びエクイティファイナンス等で資金調達していくことを基本方針としています。
資本政策につきましては、財務の健全性や資本効率など当社にとって最適な資本構成を追求しながら、会社の将来の成長のための内部留保の充実と、株主への利益還元との最適なバランスを考慮して実施してまいります。また、内部留保については、将来の成長のための事業展開と経営体質の強化に優先的に充当してきます。既存事業の成長に加え、今後の事業展開の過程において、出資、アライアンス、M&A等の投融資の可能性も積極的に追求してまいります。
④経営上の目標及び達成状況の分析
当社は、経営上の目標達成状況を判断するための客観的な指標として、売上高の継続的かつ累積的な増加を実現するため、売上高の対前期増加率と法人取引累計社数を重要な経営指標と位置付けております。売上高の対前期増加率については、細分化して売上高対前年同四半期増加率の達成状況の分析をおこなっております。当該指標については、下表のとおり売上高対前期増加率は堅調に推移しており、法人取引累計社数も継続的に増加しております。今後も営業活動及び広告宣伝活動の強化により新規法人取引社数の拡大に努め、安定的な前期比売上高の増加を目指してまいります。
(前事業年度)
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第1四半期会計期間 (自 2021年1月1日 至 2021年3月31日) |
第2四半期会計期間 (自 2021年4月1日 至 2021年6月30日) |
第3四半期会計期間 (自 2021年7月1日 至 2021年9月30日) |
第4四半期会計期間 (自 2021年10月1日 至 2021年12月31日) |
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売上高対前年 同四半期増加率(%) |
69.1 |
39.5 |
56.9 |
38.3 |
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法人取引累計社数(社)(注) |
712 |
782 |
857 |
1,020 |
(注)法人取引累計社数:各四半期会計期間末時点の数値となります。
(当事業年度)
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第1四半期会計期間 (自 2022年1月1日 至 2022年3月31日) |
第2四半期会計期間 (自 2022年4月1日 至 2022年6月30日) |
第3四半期会計期間 (自 2022年7月1日 至 2022年9月30日) |
第4四半期会計期間 (自 2022年10月1日 至 2022年12月31日) |
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売上高対前年 同四半期増加率(%) |
38.1 |
51.0 |
74.9 |
28.4 |
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法人取引累計社数(社)(注) |
1,118 |
1,256 |
1,537 |
1,853 |
(注)法人取引累計社数:各四半期会計期間末時点の数値となります。また、法人取引累計社数について、前事業年度まで契約社数で集計しておりましたが、取引実態をより明確に示すことを目的として、当事業年度よりサービス提供社数で集計しております。
⑤経営成績に重要な影響を与える要因について
経営上の重要指標としている売上高の対前期増加率及び法人取引社数は、今後も成長させていく必要があると認識しており、マーケティング強化による知名度の向上、サービス機能の強化、安定的なサービス提供の施策を引き続き行っていきます。
また、その他で当社の経営成績に重要な影響を与える要因については、「2 事業等のリスク」に記載のとおり様々な要因があると認識しています。そのため、当社では市場動向に留意しつつ、求職者や企業に求められる機能やサービスを開発していくとともに、優秀な人材の採用、新規サービスの開拓、内部管理体制強化をしていくことにより、当社の経営成績に重要な影響を与えるリスクに適切に対応していく所存であります。
⑥経営者の問題認識と今後の方針について
当社が継続的に成長していくためには、経営者は「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」及び「2 事業等のリスク」に記載の様々な課題に対応していくことが必要であると認識しております。それらの課題に対応するために経営者は常に事業環境の変化に関する情報の入手及び分析を行い、最善の解決策を実施していく方針であります。
該当事項はありません。
当社は、当事業年度より、さらなるサービス拡充・事業規模拡大のために、保有するキャリアデータを活用した研究開発活動を行っております。
当事業年度における研究開発費の総額は
なお、当社はキャリアプラットフォーム事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しております。