(1)会社の経営の基本方針
当社グループは、社会の一員として健全な倫理・価値観を社会と共有しながら、法令・定款・社会規範を遵守し、株主、顧客、従業員とその家族、取引先、債権者などの当社グループの利害関係者と良好な関係を構築するとともに、人々の良質な暮らしの実現のために、他にない技術の提供を通じて、流体を扱う多様な産業、航空宇宙、透析医療などの暮らしの根幹分野で創造的な貢献を果たすことを経営の理念とし、当社グループの持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を目指します。
このような経営の理念の下、それぞれの事業分野において、独創的な技術を活かし、市場のニーズに応えた特長ある製品、サービスを提供することにより社会に貢献することを、経営の基本方針としています。
(2)中長期的な経営戦略及び目標とする経営指標
2020年に発生したコロナ禍による影響や世界的なカーボンニュートラルへの動きなど、当社を取り巻く事業環境の大きな変化を踏まえ、コロナ禍とともにスタートした中期経営計画「Nikkiso 2025」(対象期間:2020年~2025年)を刷新し、新たな中期経営計画「Nikkiso 2025 フェーズ2」(対象期間:2023年~2025年)を策定しました。
「Nikkiso 2025 フェーズ2」では、「Manufacturing Transformer ものづくりで、社会の進化を支え続ける日機装」を長期ビジョンに掲げ、「技術力の向上」、「事業ポートフォリオの再構築」、「経営基盤の強化」の3つの基本方針のもと、本計画の達成に向けた重点施策に一丸となって取り組み、当社グループの持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を目指します。
当社グループは、特定の指標に過度に依存することなく、収益力、効率性、成長性、安定性等の面で全体としてバランスのとれた経営を追求するとともに、「Nikkiso 2025 フェーズ2」の最終事業年度である2025年12月期には、連結売上収益 2,100億円、連結営業利益 140億円(営業利益率 6.7%)の達成を目指しています。
(3)サステナビリティに関する考え方と取り組み
①サステナビリティ基本方針
当社におけるサステナビリティの取り組みは、当社が大切にしてきた「人々の良質な生活のために、流体を扱う多様な産業、航空機、透析医療など暮らしの根幹にかかわる分野で、創造的な貢献を果たす」この考えの実践そのものです。私たちは、流体制御の技術力などその専門性とあらゆる経営資本を最大限に生かし、「社会の発展に貢献する新しい価値創造」、「社会基盤を支える製品・サービスの安定供給」、「すべての従業員が力を最大限発揮できる環境づくり」、そしてこれらを実現する「経営基盤の強化」をテーマに重要課題へ取り組み、産業や社会の持続的な発展に貢献していくことで、持続的成長と企業価値向上の実現を目指しています。
②サステナビリティ経営の推進
持続可能な社会の実現に向けて、事業を通じた環境・社会課題の解決と社会の発展に貢献する新しい価値創造を提供することが当社グループのサステナビリティ経営です。
[サステナビリティ経営の推進体制]
当社グループは、当社取締役会の監督のもと、サステナビリティ委員会を中心としたサステナビリティ推進体制を構築しています。
サステナビリティ委員会は、企画本部を管掌する執行役員を委員長とし、事業・研究開発を管掌する執行役員で構成し、サステナビリティに関する議論を集約し体系的に取り組み、実行の質とスピードを高めていく役割を担います。同委員会において、気候変動を含むサステナビリティに関する方針の策定をはじめ、取り組み状況のモニタリングなどを行ない、その結果を取締役会に報告・提言し、取締役会がこれを監督します。
[ESGへの取り組み]
当社グループは、環境(Environment)、社会(Social)、ガバナンス(Governance)に関する社会課題の解決に向けて積極的な取り組みを推進しています。
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環境 (Environment) |
安全かつ高品質の製品やサービスの提供を通じ、環境負荷低減・脱炭素社会に貢献していきます。 ・循環型社会への取り組みとして、事業活動全般における継続的な温室効果ガス削減や資源利用効率の向上、廃棄物の最小化、リサイクル化の推進 ・環境負荷低減に貢献する製品、脱炭素化社会実現に貢献する液化水素用ポンプなどの製品開発の推進 |
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社会 (Social) |
社会の発展に貢献し、会社と従業員がともに成長し続けるために、ダイバーシティ&インクルージョンを推進していきます。 ・性別や国籍などを問わない積極的な採用の推進、ワークライフバランスに配慮した制度の見直しやグローバル視点での人材育成など、多様な人材が活躍できる環境づくりの推進 ・サプライチェーンにおける差別や違法な労働の禁止など人権尊重の強化に向けた取り組みの推進 |
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ガバナンス (Governance) |
コーポレート・ガバナンス、リスクマネジメント、コンプライアンスなど持続可能な事業に不可欠な経営基盤の強化を推進していきます。 ・事業成長に応じた執行体制とグローバル・グループ・ガバナンスの強化 ・サステナビリティ推進体制の強化と気候変動等のリスクと機会の分析による事業リスクの最小化 |
[ダイバーシティ&インクルージョンに関する事項]
当社グループは、新しい価値創造を社会に提供する源泉である従業員の人権及び多様な価値観を尊重し、多様な人材が互いに認め合い、いきいきと働きながらイノベーションを創造し続ける会社へ進化することを目指しています。
・人材の多様性の確保、人材育成の方針及び社内環境整備の方針と具体的な取り組み
当社グループは、グループ内の異なる経験、技能、属性を反映した多様な視点や価値観の存在が会社の持続的な成長を達成する強みになるとの認識のもと、積極的な女性の活躍の促進、性別・国籍・年齢・職歴等を問わず実績や能力等に基づく登用及び多様な人材が適材適所で活躍できる教育研修制度や職場環境の構築に取り組んでいます。
<人材育成>
当社グループは、従業員一人ひとりの「自律的なチャレンジと成長を通した自らのキャリア目標の実現」に期待しています。社会課題の解決に貢献する人材の育成を目指し、職場でのOJTを通じた成長に加え、能力、スキルや専門性の向上を目的にした研修を役割・職種等に応じて展開しています。具体的には、コア人材を育成するための階層別や職種別研修、将来の幹部候補の育成を目指した「未来委員会」等の選抜型研修を実施しています。また、若手従業員の海外派遣等を通じて、グローバルな視野を持った人材の育成を図っています。
<健全な職場環境>
当社グループは、あらゆる人権を尊重し、求人・雇用・昇進等において、人種・国籍・宗教・信条・性別・性的指向・年齢・障がい等による不当な差別をしません。さまざまなバックグラウンドを持った従業員がその能力を発揮し、いきいきと活躍できるような職場環境を目指し、女性従業員や障がいのある従業員の活躍促進、ワークライフバランスに配慮した各種の支援制度の整備(出産・育児・介護に関する支援制度、フレックスタイム制・在宅勤務の導入等)、長時間労働の削減対策や有給休暇取得の促進等の取り組みを進めています。
(4)経営環境及び対処すべき課題
①事業の課題と取り組み
新型コロナウイルス感染症の感染拡大が長期化する中、世界各地での事業活動への直接的な影響をはじめ、原材料価格の高騰や物資の供給制約、急速な為替の変動等により、先行きが不透明な状況が継続しています。特に、各産業における生産活動の停滞やそれに伴う設備投資の先送り感が強まることで、当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼすことが想定されます。
一方で、エネルギー転換を目指す動きが世界的に拡大しており、新たな成長分野におけるビジネスの獲得や、サステナビリティを巡る取り組みをはじめ、企業に求められる社会的責任がますます高まっています。
このような先行きの予断を許さない経営環境下において、当社グループは、産業、医療を支えるインフラとして社会的に確固たるニーズと解決されるべき社会的課題のある事業を通じて、その使命を果たし続けるとともに、エネルギー転換に向けた世界的な動きに対応し、社会のニーズに応えるべく、「Nikkiso 2025 フェーズ2」の推進を図っていきます。短期的には、健全な収益性と資金流動性を維持しながら厳しい経営環境への柔軟かつ機動的な対応を図っていくものの、新型コロナウイルス収束後には、各事業領域とも継続的な需要と事業成長を見込んでいます。
当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」)の状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクを記載します。なお、以下の記載はすべてのリスクを網羅したものではありません。想定できないリスクや重要性の低いと判断した他のリスクの影響を受ける可能性も否定できません。また、当社グループは、以下記載の主要なリスクに対して、実効的と判断する対応策を継続的に実施しているものの、これらの対応策によっても当社グループの経営成績等に悪影響を及ぼすことを完全に防止できるわけではありません。以下の記載中の将来に関する事項は、本有価証券報告書作成時における当社グループの判断によるものです。
1.政治・法律・制度的環境要因
(1)医療保険行政に関するリスク
<想定されるリスク> メディカル事業は、血液透析関連をはじめとした医療市場を主要な販売先としており、医療保険行政の規制を受けています。したがって、メディカル事業の製品の市場と価格は、直接・間接にその影響を受けます。今後の規制の動向により、市場の縮小や価格の下落などが起きる場合には、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
<現在の対応策> 医療保険行政について、短期的、中長期的な規制動向をできるかぎり的確に把握、予測するために、さまざまな角度から情報収集に努め、生産、営業計画に活かしています。
(2)税務に関するリスク
<想定されるリスク> 当社グループは、グローバルに生産・販売拠点を有しており、グループ会社間の国際取引も多く発生しています。グループ会社間の国際的な取引価格に関しては、適用される各国の移転価格税制等の観点からも適切な取引価格となるよう細心の注意を払っています。しかしながら、税務当局又は税関当局との見解の相違等により、追加の税負担が生じる可能性があります。また、世界各国の租税法令の発効、施行、導入及び改廃等により、当社グループの税負担が増加する可能性があります。
<現在の対応策> 移転価格税制に関しては、グループ会社間取引金額の大きい会社との取引には移転価格ポリシーを定めて運用を行なっている他、各国の法令に従って移転価格文書を作成して価格の妥当性の検証を行なっています。また、組織再編など重要な取引については専門家の助言を得ながら関係各国の法令への準拠性を高めています。
※2021年7月8日、2017年8月に買収したCryogenic Industries グループの外国子会社3社に対してタックス・ヘイブン対策税制の適用を受けるとして、同外国子会社の親会社となる日機装インターナショナル株式会社の2018年度事業所得金額について、その税額の更正通知書を受領しました。本件について、当社グループは意図的な租税回避行為を行なっておらず、税務当局も同様に認識していますが、当社グループと税務当局との間で見解の相違が生じています。当社は、当社グループの見解の正当性を主張するため、2021年10月に東京国税不服審判所に対して更正処分の取消を求める審査請求を進めてきましたが、2022年9月に同審判所より審査請求の棄却裁決を受け、東京地方裁判所に対し更正処分等の取消請求訴訟を提起することとしました。引き続き、当社グループとしての正当性を主張してまいります。
2.経済的環境要因
(1)為替変動に関するリスク
<想定されるリスク> 当社グループは、世界の様々なマーケットにおいて製品及びサービスを提供しています。主な通貨は米ドルとユーロであり、これらの通貨の為替変動が当社グループの業績と財務状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループ全体では、外貨建売上が外貨建仕入を上回り、また外貨建資産が外貨建負債を上回るため、これらの通貨に対する円高が当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
<現在の対応策> 外貨建資産・負債残高について継続的にモニタリングを実施し、必要に応じ一部を円貨へ転換するなど為替リスクの抑制に努めています。
(2)資金調達に関するリスク
<想定されるリスク> 当社グループは、金融市場の状況を踏まえた最適な手段により外部から資金を調達しており、現時点においては主に銀行からの借入による資金調達を実施しています。このため金融市場の不安定化や当社グループの信用状況が悪化した場合などには、資金調達コストの上昇や資金調達自体が困難となり、当社グループの経営成績等に悪影響を及ぼす可能性があります。
<現在の対応策> 長期金利の動向を踏まえ、適切な時期に借入の固定金利化を実施し金利変動リスクの低減を図っています。
3.社会的環境要因
(1)国内血液透析患者数の減少に関するリスク
<想定されるリスク> 国内の血液透析患者数は中長期的には減少に転ずると予想されます。国内血液透析市場が減退する速度が当社グループの想定以上に早い場合には、新たな事業展開の準備が整わない結果、国内血液透析事業の経営成績等が悪化する可能性があります。
<現在の対応策> 治療の安全性や利便性並びに経済性に寄与する血液透析装置や当社血液透析装置との組み合わせで付加価値を提供できる血液回路などお客様のニーズに応える製品を提供しつづけることで国内血液透析市場のシェア拡大に努めています。また、海外市場は、透析医療の普及と市場拡大が続く中国での拡販や、透析大国である米国での本格展開を計画しており、グローバル展開をさらに加速していきます。
(2)気候変動、脱炭素化社会への移行に関するリスク
<想定されるリスク> 中長期的なLNG需要の増加や脱炭素社会への移行に伴う次世代エネルギーとしての水素・アンモニアなどの利用が活発化する場合には、この分野で強みを発揮するCE&IGグループ(米国)の製品需要が増加する可能性があります。
<現在の対応策> インダストリアル事業は、CE&IGグループを中核に位置付け、中長期的に需要増加が見込まれるLNG関連市場、次世代エネルギーとしての水素を乗用車、商用車向けに供給する水素ステーション市場など、脱炭素社会の到来を見据えた事業領域に展開します。
4.技術革新・事業展開の遅れに関するリスク
<想定されるリスク> 技術的な進歩が速く、市場の変化を適切に予測できず、顧客のニーズに合致した新製品をタイムリーに開発できない場合には当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。また、開発期間の長期化に伴い費用の増加あるいは開発資産の減損損失が発生する可能性があります。当社グループは、生産能力、品質、生産性向上などのため生産設備などの設備投資や成長に向けたM&Aを継続的に行なってきました。その結果、当連結会計年度末において、のれん 23,174百万円(総資産の8.1%)、有形固定資産 50,971百万円(総資産の17.8%)、関係会社株式及び関係会社出資金 81,540百万円(総資産の32.7%)を計上しています。今後、事業展開の遅れ等により、これらの資産が十分な将来キャッシュ・フローを生み出さないと判断される場合には減損損失を認識する必要性が生じます。多額の減損損失を認識した場合、当社グループの経営成績等に悪影響を及ぼす可能性があります。
<現在の対応策> これまで当社グループは、エネルギー転換などその時々の環境変化に順応し、事業機会を創出してきました。今後、新たな事業機会の創出を見据え、液化水素・アンモニアなど次世代エネルギーに向けたポンプの要素技術と実用化技術の開発を加速します。また、事業環境の変化等を予測し、時機を失わずに事業ポートフォリオの組み換えも実施していきます。
5.災害
(1)自然災害や大規模災害等に関するリスク
<想定されるリスク> 国内においては、南海トラフ地震、首都圏直下型大地震の発生により、当社グループの国内生産・販売拠点、研究開発拠点、本社機能の弱体化、稼働停止など、当社グループの事業の継続に支障をきたす結果、当社グループの経営成績等に悪影響を及ぼす可能性があります。海外においても、当社グループが展開する地域において、地震、津波、洪水、火災などの自然災害の発生により、様々な物的・人的被害が生じ、円滑な事業活動が阻害されるおそれがあります。
<現在の対応策> 国内の主要な生産拠点を大地震の発生する可能性の比較的低いとみられる、石川県と宮崎県に移転しています。また、本社その他の国内拠点において、適正な備蓄品の確保を含む防災対策を継続的に実施し、事業の継続性確保に向けた計画の策定と適時の見直しを実施しています。
(2)新型コロナウイルス感染症に関するリスク
<想定されるリスク> 新型コロナウイルスなどの感染症が拡大した場合には、従業員の感染、隔離措置、職場感染防止のため出社抑制措置などにより、生産性が悪化する結果、当社グループの経営成績等に悪影響を及ぼす可能性があります。
<現在の対応策> 2020年から現在までの新型コロナウイルス感染症拡大の際、当社グループでは、陽性者や濃厚接触者に対する迅速な隔離措置、職場感染拡大防止のための出社抑制と在宅勤務の拡大、社内外でのアルコール消毒液による手指消毒とマスクの常時着用の励行、職域接種の実施などにより、業務・生産効率の低下を最小限に抑えることに努めました。引き続き、従業員の健康と安全の確保と各拠点における感染拡大防止の対策を最優先に対応します。
≪事業別の新型コロナウイルス感染症に関するリスク≫
●航空宇宙事業
<想定されるリスク> 現在、航空宇宙事業の売上規模は回復基調にありますが、2020年と2021年は、新型コロナウイルス感染症拡大により、世界規模での移動制限が長期に及んだため、航空機需要が大きく減退した結果、製品出荷が大幅に減少しました。今後、新型コロナウイルス感染症が終息しない場合や、新たな変異株又は他の強力なウイルス感染症が拡大した場合には、再び世界規模での移動制限が長期化することで航空宇宙事業の経営成績等に悪影響を及ぼす可能性があります。
<現在の対応策> コロナ禍の影響、脱炭素化の世界的な流れを見据え、民間航空機部品の製造で蓄積した経営資源を活用し、衛星事業、eVTOL*、水素燃料航空機など、従来の民間航空機部品の製造にとどまらない事業展開を確実に進めていきます。
*eVTOL(イーブイトール):垂直に離着陸し、ヘリコプターやドローン、小型飛行機の特徴を併せ持つ電動の機体。政府が2030年代の本格導入を目指す「空飛ぶクルマ」の主流になると言われています。滑走路が不要で騒音が少ないのが特徴。駆動時に温暖化ガスを出さず、整備コストがヘリコプターと比べ安いといったメリットもあります。
●メディカル事業
<想定されるリスク> 新型コロナウイルス感染症拡大により、国内外ともに医療機関への営業活動の制約や半導体等の部品不足に伴う納期調整の発生により、装置販売が減少する可能性があります。今後、新型コロナウイルス感染症が終息しない場合や、新たな変異株又は他の強力なウイルス感染症が拡大した場合には、一部の部品や製品の生産拠点であるベトナムにおいて都市封鎖などにより当該地域の社会経済活動が大幅に制限され、当該地域における当社グループの生産拠点における稼働の縮小などが発生しうるなど、再びメディカル製品の出荷が減速、後退する可能性があり、当社グループの経営成績等に悪影響を及ぼす可能性があります。
<現在の対応策> 海外の生産拠点における都市封鎖などのリスクを見据え、当社グループ独自の調達ルートを活用し、代替品確保の体制を整備して対応します。
6.製品・サービスの品質に関するリスク
<想定されるリスク> 当社グループは、各種製品・サービスについて、欠陥が発生しないように万全の品質管理基準のもとに生産しています。しかしながら、万一リコールや製造物責任につながるような重大な欠陥が発生した場合には、多額のコスト発生に繋がり、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
<現在の対応策> 「技術の日機装」を掲げている当社グループにとって、品質問題は経営の根幹に関わる重大な課題と認識し、全社を挙げて品質保証体制の強化に取り組んでいます。
①当社グループの技術標準・固有技術・ノウハウについて、設計管理システムを用いて技術の継承や人材育成に活用しています。また技術者に対する体系的な教育プログラムを2019年から実施しています。これらにより技術者のスキル向上による設計品質の向上を図っています。
②部品購入を行なう取引先に対し、課題を可視化して改善を図る活動を全社で標準化し運用しています。これにより取引先の品質保証体制を強化し、製品・サービス品質のさらなる安定化を進めます。
7.サプライチェーンに関するリスク
<想定されるリスク> 当社グループの生産活動には、種々の原材料を使用しており、原材料ソースの多様化に
より安定的な調達に努めていますが、これらについて供給の逼迫や遅延、供給国の通商政策の変更、また、それ
らに伴う価格上昇等が生じる可能性があります。また、原材料等の調達リスクが顕在化することにより、製品・
サービスの供給が途絶する事態が生じ当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
<現在の対応策> 急激な需給の変動に適切に対応できるように調達先の多様化を図っていきます。また、供給
面においては、グローバルレベルでの最適なサプライチェーンを追求することでカントリーリスクを排除し、競争優位の維持及び安定供給体制を構築していきます。
8.人事採用・確保と人材育成に関するリスク
<想定されるリスク> 当社グループは、生産・開発・販売、その他専門分野に携わる優秀な人材を幅広く採用・育成することで、グローバルな事業活動の推進と競争力の維持向上を図っています。しかしながら、人材の獲得競争の激化や社員の退職等によって十分な人材の確保・育成ができなかった場合、競争力の低下に繋がる可能性があります。また、当社グループの中長期的な成長は各従業員の能力に依存する部分が大きく、特に、高い技術力と技量を有する従業員の確保・技能の伝承は、当社グループの経営課題の一つです。このようなキーパーソンとなりうる人材を確保・育成できない場合には、当社グループの競争力が減退し、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
<現在の対応策> 非連続な未来に向けた持続的な成長を遂げるために、当社グループの企業風土と役員・従業員の意識の変革を促す取組みを行なっていきます。具体的には次に取り組んでいきます。
①多様な人材の獲得のために新卒採用や経験者の通年採用を積極的に展開しております。国内においては、優秀で多様な学生や経験者にアプローチし、オンライン面接を導入し、積極的に採用活動を行なっています。
②目標管理・評価・所属長と従業員とのフィードバック面談を通じた職場における人材育成、従業員の能力向上のための階層別研修、各事業分野における専門的知識・技能を習得するためのスキル研修のほか将来の経営層候補に対する研修などを実施しています。
③在宅勤務やフレックスタイムなど働く時間と場所を柔軟に選択できる制度を導入しており、従業員の仕事と家庭生活の調和にも配慮し従業員の定着を図っています。
④従業員のエンゲージメント向上のため、役割・責任に応じた処遇となるよう人事制度の改定と競争力のある報酬水準の実現に向けた検討を進めています。
9.情報セキュリティに関するリスク
<想定されるリスク> 当社グループは、事業全般においてITシステムを活用していますが、システムに対するサイバー攻撃や、自然災害などの不測の事態によって、システムの長期間停止や、データ滅失が発生することで、安定した業務の継続が困難になる結果、当社グループが担う社会的使命を果たすことができず、グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
<現在の対応策> コンピューターウイルス対策などの外部攻撃から情報資産を防御するための技術的仕組みを導入し、サイバー攻撃によるシステム停止リスクを低減しています。ミッションクリティカルなITシステムは、立地、建造物、電源、空調等ファシリティに安全面の考慮と各種対策を施したデータセンターに設置された機器を用いて稼働しており、停電や自然災害によるシステム停止リスクを低減しています。業務上重要なシステムやデータは、遠隔地に設置されたバックアップ装置にコピーを保管し、機器の物理的破壊やプログラム・データの消失があっても、代替機を用意することで、システムやデータが復旧できるよう対策を講じています。
10.コンプライアンスに関するリスク
<想定されるリスク> 当社グループの事業活動は地理的にますます拡大し、法規範や社会規範はさらに高度化し、複雑多岐にわたるうえ、社会の価値観は常に変化し続けます。当社グループは、国籍、人種、文化、信仰する宗教の異なる従業員で構成されています。当社グループの継続的なコンプライアンス活動の効果が及ばない場合には、これらのグループ内外の事情が当社グループの経営成績等や評価に悪影響を及ぼす可能性があります。
<現在の対応策> 当社グループが事業活動を展開する国、地域における法規範、社会規範を遵守し、社会の期待に応えること、多様な価値観を許容することは当社グループの企業価値向上にとってもっとも重要な課題であるとの認識のもと、日機装グループ・グローバル行動規範の制定、反贈収賄規程の制定、内部通報制度の拡充、コンプライアンス教育の継続などコンプライアンスに関する具体的な活動を継続します。
(1)業績等の概要
① 財政状態及び経営成績の状況
2022年の世界経済がCOVID-19の感染対策の終息と経済活動の再開を目指すなか、ウクライナ危機の長期化による資源価格の高騰や欧米を中心としたインフレの加速に伴う政策金利の引き上げ、中国のゼロコロナ政策等が原材料・部品などの供給不足をもたらし、当社グループの生産活動は大きな制約を受けてきました。一方で、脱炭素の流れが加速し、エネルギー関連の事業機会が拡がる等、将来に向けての明るい展望が開けてきた年でもありました。
インダストリアル事業は、世界的なエネルギー価格高騰やウクライナ危機からエネルギー確保や低・脱炭素化への投資が旺盛で、また半導体や自動車関連の投資も活発だったことから、受注を大きく伸ばしました。航空宇宙事業は、中・大型機の需要回復と航空機産業全体のサプライチェーンの再構築に時間を要するなか、小型機(単通路機)の航空機需要の回復により主力のカスケード製品の生産・出荷を伸ばし、事業の採算性も大きく改善しつつあります。また、エアバス製小型機A220向け部品の新規受注や商業用小型人工衛星といった新市場創出など、事業収益の安定化、強化に取り組んでいます。メディカル事業は、主力の血液透析事業で部品不足による納期調整が継続したことで国内向け血液透析装置販売は減少したものの、中国向け血液透析装置の出荷の増加や消耗品の売上増、為替の円安影響などで売上収益は前年を上回りました。一方、半導体など原材料・部品の予想を上回る供給不足と想定を上回る価格高騰により装置、消耗品とも収益力が低下していますが、2021年の下期から発生したベトナム血液回路工場の稼働制限に起因した血液回路の緊急調達・輸送の解消による費用低減や諸経費の削減活動に取り組んだ結果、血液透析事業の営業利益は前年並みの水準となりました。また、ヘルスケア事業は、当第3四半期までに据置型装置「Aeropure Series S(8畳用)」の販売低迷に伴う棚卸資産の評価損を約38億円計上しましたが、当第4四半期において、「Aeropure Series M(20畳用)」及び「Aeropure Series P(ポータブルモデル)」の足元の販売状況及び今後の販売計画を踏まえ、棚卸資産の評価損を約8億円追加計上しました。当期におけるヘルスケア事業の評価損は累計で約46億円となり、メディカル事業の収益悪化の主要因となっています。
なお、2022年8月1日に当社連結子会社である LEWA GmbH 及び Geveke B.V.の全株式譲渡を完了し、本株式譲渡により、連結決算において株式譲渡益約368億円を調整額(全社費用等)に計上しています。
この結果、当連結会計年度の当社グループ業績は、受注高 205,175百万円(前年同期比10.8%増)、売上収益 177,109百万円(同5.6%増)、営業利益 34,222百万円(前年同期は営業利益3,125百万円)、税引前利益 32,682百万円(前年同期は税引前利益3,952百万円)、親会社の所有者に帰属する当期利益は 13,639百万円(前年同期は221百万円)となりました。
セグメントの業績(内部取引控除前)は次のとおりです。
工業部門
<インダストリアル事業>
経済活動の正常化に加え、ロシア・ウクライナ情勢による資源価格の高騰が続くなか、エネルギー確保や脱炭素化によるLNGや水素関連への投資に加え、半導体や自動車関連の投資が進んでいます。
Clean Energy & Industrial Gasグループ(以下、CE&IGグループ)は、水素ステーション関連やLNG液化プラントの大口受注を獲得するほか、LNG燃料船向けの燃料供給装置や産業ガス関連の受注も好調に推移し、売上収益も前年から大きく増加しました。収益面では、人件費の上昇や旺盛な受注に対応するための体制整備等の先行経費が増加したことから営業利益率が低下していますが、売上増加が本格化する次期2023年以降の収益性の回復、営業利益の増加を見込んでいます。また、国内のポンプ・システム事業は、半導体製造工場や電池関連への投資などが活況で、受注を大きく伸ばしており、宮崎インダストリアル工場は高い稼働率を維持しました。
なお、LEWA GmbH(以下、LEWA社)及び Geveke B.V. (以下、Geveke社)は、2022年8月1日付でこれらの株式譲渡を完了し、以降は当社の連結範囲から除外されています。その他、電子部品製造機器事業は、スマートフォン向けの半導体需要は低調のなか、EV等の半導体需要は堅調で、ハイエンドMLCC用装置の受注は好調に推移しました。
<航空宇宙事業>
民間航空機需要は、中・大型機(双通路機)の回復に時間を要しているものの、小型機(単通路機)の需要回復に伴い、宮崎航空宇宙工場のカスケードの生産は、ほぼフル稼働の状況で、収益性の改善は継続しています。そのなかで、航空機産業におけるコロナ後のサプライチェーンの再構築・見直しが進んでいることから、従来、中・大型機向けの部品生産を主力としていたベトナム・ハノイ工場においてエアバス製小型機 A220向けの新規部品の受注を獲得する等、足元の事業環境の変化に応じた取組みを進めています。次世代交通手段eVTOLや水素を燃料とする航空機の実用化、商業用小型人工衛星といった新市場創出へ向けた取り組みも本格化しており、事業領域の拡大と技術力、生産体制の強化による航空関連部品メーカーとしての地位の向上を図ってまいります。
以上の結果、工業部門の受注高は126,967百万円(前年同期比12.4%増)、売上収益は102,383百万円(同6.0%増)、セグメント利益は2,923百万円(同32.3%減)となりました。
なお、次期は、LEWA社、Geveke社を除いた当期2022年12月期の営業利益と比較すると大幅な増益を見込んでおり、急速な事業拡大に備えた体制の整備と新技術の開発、新製品の投入を急いでまいります。
医療部門
<メディカル事業>
血液透析事業は、国内市場では、血液透析装置の買い替え需要は旺盛ですが、国内市場全体で半導体等の部品不足による納期調整が継続していることから、装置販売は減少しました。消耗品販売は粉末型人工腎臓透析用剤の需要が引き続き堅調です。一方、海外市場は、中国が引き続き好調を継続、欧州や東南アジア市場に加えて米国市場への本格展開を展望する海外向け血液透析装置の生産・販売体制の整備に注力しています。収益面では、国内市場の血液透析装置の減収、想定を上回る原材料・部品価格の高騰の影響があるものの、2021年に発生した血液回路の調達費用の解消、諸経費の削減活動などが奏功し、血液透析事業としては前年並みの営業利益を維持しました。
CRRT事業は、中国のコロナ再拡大に伴う装置、消耗品需要の急拡大で好調に推移したものの、深紫外線LED技術を活用したヘルスケア事業は、据置型装置の需要減退により大幅な減益となりました。当第4四半期では「Aeropure Series M(20畳用)」及び「Aeropure Series P(ポータブルモデル)」の評価損を約8億円計上し、当期累計では約46億円の評価損を計上し、メディカル事業の収益悪化の主要因となりました。今後は、引合いの好調なマンションやオフィス等の不動産向けや水除菌装置などのBtoBビジネスに注力し収益の安定化に取り組んでいきます。
以上の結果、医療部門の受注高は78,737百万円(前年同期比6.1%増)、売上収益は75,243百万円(同2.9%増)、セグメント利益は△1,056百万円(前年同期は3,044百万円)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは+8,384百万円となりました。これは主に税引前利益の計上、減価償却費及び償却費の計上並びに契約負債の増加による増加要因があった一方、営業債権及びその他の債権の増加、棚卸資産の増加による減少要因があったことによるものです。
当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは+76,762百万円となりました。連結範囲の変更を伴う関係会社株式等の売却による収入が主な要因です。
当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは△68,683百万円となりました。借入金の返済による支出が借入による収入を上回ったことが主な要因です。
これらの結果、現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は、前連結会計年度末に比べて19,435百万円増加し、48,462百万円となりました。
(2)生産、受注及び販売の実績
① 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
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セグメントの名称 |
生産高(百万円) |
前年同期比(%) |
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工業部門 |
92,811 |
+8.2 |
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医療部門 |
30,999 |
+2.1 |
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合計 |
123,811 |
+6.6 |
(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しています。
2.金額は、販売価格によっています。
② 受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
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セグメントの名称 |
受注高(百万円) |
前年同期比(%) |
受注残高(百万円) |
前年同期比(%) |
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工業部門 |
126,441 |
+13.9 |
72,675 |
+11.9 |
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医療部門 |
78,733 |
+6.1 |
6,522 |
+7.1 |
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合計 |
205,175 |
+10.8 |
79,197 |
+11.5 |
(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しています。
③ 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
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セグメントの名称 |
販売高(百万円) |
前年同期比(%) |
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工業部門 |
101,870 |
+7.7 |
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医療部門 |
75,239 |
+2.9 |
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合計 |
177,109 |
+5.6 |
(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しています。
(3)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。
① 重要な会計方針及び見積もり
本連結財務諸表の作成にあたって採用する重要な会計方針及び見積もりは、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記」をご参照ください。
② 財政状態
ⅰ)資産
当連結会計年度末の資産合計は286,602百万円となり、前連結会計年度末に比べて12,360百万円減少しました。関係会社株式の売却に伴い現金及び現金同等物が増加した一方、のれん及び無形資産等が減少したことが主な要因です。
ⅱ)負債
当連結会計年度末の負債合計は170,837百万円となり、前連結会計年度末に比べ33,925百万円減少しました。借入金の返済による減少が主な要因です。
ⅲ)資本
当連結会計年度末の資本合計は115,764百万円となり、前連結会計年度末に比べて21,564百万円増加しました。利益剰余金の増加及び在外営業活動体の換算差額の増加が主な要因です。
③ 経営成績
当連結会計年度の経営成績の分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)業績等の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりです。
④ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況の分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)業績等の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。
⑤ 資本の財源及び資金の流動性
ⅰ)資金需要
当社グループの資金需要は、主として、設備新設、改修等に係る投資や、製品製造のための材料及び部品等の製造費用、販売費及び一般管理費等の運転資金です。
ⅱ)資金の源泉
当社グループは、営業活動によるキャッシュ・フローによって得られた資金の活用及び、金融機関からの借入による資金調達を行なっています。
ⅲ)流動性
当社グループは、引き続き営業活動によるキャッシュ・フロー、金融機関からの借入による資金調達により、事業の拡大に必要な資金を確保できるものと考えています。
当社グループの資金管理は、当社が国内子会社を対象とした資金集中管理を実施し、海外子会社も含めたグループ全体の資金効率の向上を図っています。
該当事項はありません。
当社グループは、各事業分野において、独創的な技術を駆使し、顧客ニーズに合わせた新製品、新技術のための研究、開発を積極的に行なっています。
工業分野では、インダストリアル事業において、LNG液化基地・受入基地向け大型ポンプの機能・効率向上や、電力、食品、半導体、空調など幅広い分野で使用されるキャンドモータポンプの各国規格対応モデルの開発に加え、燃料電池車向け水素ポンプ、発電所向けアンモニアポンプの開発など、将来のエネルギーシフトを見据えた開発を推進しています。また、再生医療や創薬に必要な機器・デバイスの製品化を目指し、細胞培養方法と細胞実験用ツールの開発及び腎前駆細胞を大量かつ高品質で培養できるシステムの研究開発を進めています。航空宇宙事業においては、民間航空機のジェットエンジン燃料の削減及びCO2削減に貢献する炭素繊維強化樹脂(CFRP)成形製品の新しい用途開発や独自開発・共同研究を通じた新材料(樹脂・繊維)、新製法の開発・製品化にも積極的に取り組んでいます。
医療分野では、医療機関と患者様に貢献するため、今まで以上に安心・安全・確実な透析医療を提供できる製品の開発を推進しています。次世代の透析治療に対応するための基礎研究を進め、透析装置の機能向上、次期透析装置の開発に取り組んでいます。ヘルスケア事業においては、深紫外線LED技術を活用した製品など様々な社会ニーズに対応した製品開発に取り組んでいます。
なお、当連結会計年度の研究開発費の総額は