第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)経営の基本方針

当社グループは、コア事業である工業用ファスナー、自動組立機械、計測制御・検査機器など多岐にわたる技術、製品群をファスニング・ソリューションとして融合し、「締結・組立・計測検査における真のグローバルメーカー」となることを長期経営ビジョンに掲げております。

当社グループは、コンプライアンスの徹底、環境保護などの社会的責任を果たしつつ自己革新を進め、適正な利益を確保できる強靭な企業体質の構築と、持続可能な成長の実現により、株主、顧客、取引先、地域社会など、すべてのステークホルダーにとっての価値向上を目指しております。

 

(2)経営戦略等

当社グループは、2019年に10年後のビジョンとして『世界中で認められ、求められる「モノづくりソリューショングループ」を目指す』を掲げ、その第1ステージとして4ヶ年の中期経営計画「NITTOSEIKO Mission "G" 」をスタートしました。5つの戦略テーマで、事業領域の拡大やグループシナジーの向上を中心とした取り組みを実践してまいりました。

2023年度から、第2ステージとなる3ヶ年の中期経営計画「Mission G-second」を策定しました。Gの意味するGroup's Global Growth を継承し、事業の成長と安定基盤の確立を重点とする4つの成長戦略で、ステークホルダーから高い信頼と、将来が期待される持続可能な企業を目指してまいります。

 

(3)経営上の目標の達成状態を判断するための客観的な指標等

当社グループは2023年を初年度とする3ヶ年の中期経営計画において、その最終年度である2025年には、売上高60,000百万円、営業利益5,160百万円、投下資本利益率(ROIC)8%以上及び自己資本当期純利益率(ROE)9%以上の達成を目標に取り組んでまいります。

 

(4)優先的に対処すべき業務上及び財務上の課題

 当社グループは、2023年~2025年までの3年間を対象とする新中期経営計画「Mission G-second」を策定しました。この計画は、2028年の長期経営ビジョン『世界中で認められ求められる「モノづくりソリューショングループ」を目指す』のセカンドステージとなります。ファーストステージである2019年~2022年までの4年間を対象とする中期経営計画「NITTOSEIKO Mission “G”」では、事業領域や拠点の拡大によって成長したグループ内の連携を高め、お客さまへのモノづくりを点ではなく面で支えるクループを目指してまいりました。この4年間の中では、パンデミックや武力紛争、部材不足、エネルギー価格の高騰といった事業継続に影響する様々なリスクが発生しました。また、環境や社会課題に対する企業の存在価値も強く求められています。

 新中期経営計画「Mission G-second」では、引き続き事業拡大に取り組みながらも、社会が求める課題解決を事業に連動させるとともに、様々なリスクに対して、安定して対応できる強固な基盤を構築してまいります。

 

 

FY2023-FY2025

中期経営計画

Mission G-second

4つの成長戦略で持続可能なグループへ

事業拡大戦略

環境戦略

人財戦略

財務戦略

 

FY2019-FY2022

中期経営計画

NITTOSEIKO Mission "G"

顧客、市場のニーズに

グループの総合力で

より高く応える

FY2028

長期経営ビジョン

 世界中で認められ

求められる「モノづくり

ソリューショングループ」

を目指す

 

 

 新中期経営計画「Mission G-second」では、当社グループや社会を取り巻く課題に対して、4つの戦略で取り組んでいきます。

① 事業拡大戦略

 当社グループの事業を取り巻く業界や市場の課題に対して、事業それぞれのコア・コンピタンスを活かし、ポートフォリオの最適化を図りながら、常に他ではできないソリューションビジネスを展開していきます。

 部品製造を中心とするファスナー事業においては、自動車業界を中心に、軽量素材、薄肉化、小型化といった環境や安全への対応は、日々進化し高度化しています。当事業が主力とする締結部品は、このような変化に対して一般の規格品では対応できなくなっており、母体の機能を損なわない、安全な締結が求められています。このように締結の多様性が求められる状況においては、独自の開発力で個々に最適な提案を行う当事業のビジネススタイルが今後は益々強みとして活かされると考えております。またサプライチェーンの見直しは今後益々加速していくと考えられます。海外拠点を含めて地産地消の一貫生産を行っている当事業のスタイルは、お客さまの生産に対する安定、安心につながると考えており、さらに重点エリアへの積極的な事業拡大を進めてまいります。

 生産や分析、検査装置を製造する産機事業・制御事業においては、短期的には経済の動向に左右されるものの、労働力不足や製造コストの削減による自動化の需要は拡大していくと考えています。その中で、ニーズの中心となるのが環境とデジタルトランスフォーメーション(DX)です。軽量化、効率化といった省電力への対応、AIやIoTといった機能性の開発に注力していくとともに、高需要となるエリアを予測し、先行して身近な対応ができる体制の強化を図り、事業拡大を目指します。

② 環境戦略

 環境対応において、特に温室効果ガス(GHG)排出量の削減が、当社のマテリアリティであると考えています。まずは排出量が比較的少ない産機事業、制御事業を再生可能エネルギーの活用などにより、ゼロカーボン化を目指します。排出量が大きいファスナー事業においては、再生可能エネルギーの活用を行うとともに、省電力化、生産効率の向上、代替エネルギーへの切り替えなどを行いながら段階的に進めていきます。

 2050年のカーボンゼロ化に向け、2030年に2019年比30%削減を目指します。その過程において、新中期経営計画「Mission G-second」では12%削減を目標としています。

③ 人財戦略

 当社は創立から一貫して、社会貢献への重要性、人格の形成を中心に、独自の教育制度を用いて人財育成に取り組んでいます。この創業精神を体現化していくことは、昨今のESG活動においても十分に活かされると考えていますが、長期経営ビジョンである『モノづくりソリューショングループ』の早期実現を目指すためには、生産性向上のプロフェッショナル育成、創造力を高めるエンゲージメントの向上に注力していく必要があると考えており、人的資本の投資がこれらの結果に結びつく取り組みを進めていきます。

④ 財務戦略

 長期化が予想される原材料やエネルギーの高騰や、ESGへの対応、企業価値の向上のため、グループの収益性をさらに高めていく必要があると考えています。ROICを指標とする資本コスト経営をグループに展開し、資本回転率の向上やキャッシュ・フローの効率化を中心に事業の最適化を図っていきます。

 

[サステナビリティについての取り組み]

 2021年10月にサステナビリティ委員会を設置しております。本委員会は、取締役会による監督のもと、代表取締役社長を委員長とし、社外取締役を含む役員で構成しております。サステナビリティに関わる取り組みの意思決定機関として、関連する方針の決定や目標の進捗管理・施策の審議等の機能を担っております。

 その傘下にサステナビリティ推進室を置き、サステナビリティ経営に関する実行計画の策定や各下部組織の統制を行っております。気候変動に関するリスクと機会については、サステナビリティ委員会が検証し、サステナビリティ推進室とその下部組織の一つである環境委員会が中心となって実質的に企業活動へ展開していきます。

 

[TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)提言に基づく気候変動への対応]

 当社は2022年2月にTCFD提言に賛同を表明いたしました。今後TCFD提言に沿った情報開示の拡充を進めてまいります。

 

ガバナンス

 

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戦略

 

 2℃シナリオ(IPCCのRCP2.6シナリオ)における移行リスク、物理的リスク、機会を洗い出し、ステークホルダーにとっての重要度、会社にとっての影響度の両面から評価し重点的に取り組むべき課題を抽出しました。脱炭素やサーキュラーエコノミー及びそれに伴う法規制、自然災害のリスクへの対策を講じます。同時に、お客さまのマテリアリティを共有し、その支援となる商品開発、商品提案に注力します。

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リスク管理

 

 サステナビリティ委員会の指揮のもと、サステナビリティ推進室が関連部署や各委員会と連携し6つの推進活動を展開していきます。

 環境推進については経営との一体化を図るため、ISO14001に基づく環境管理体制を再編しました。環境管理担当者会議を中心に気候変動関連を含む環境リスクを特定し、各部署が目標に沿った取り組みを進めています。各部署の進捗管理は社内指標を活用することで進捗状況を可視化し、事業における環境への取り組みをより推進するとともに管理体制を強化していきます。

 

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指標と目標

 2050年のカーボンニュートラルを見据え、2030年に2019年比でCO2排出量を30%削減するために、省エネ推進・エネルギーの見える化による生産エネルギーの削減、設備の更新・統廃合による効率化、再生可能エネルギーの導入などを進めていきます。これらの取り組みはグループへも展開していく予定です。

 

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2【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

 なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末(2022年12月31日)現在において当社グループが判断したものであります。

(1)経済状況等

 当社グループの製品に対する需要は、事業を展開している国或いは地域の経済状況と併せて、顧客である家電業界、精密機器業界、自動車関連業界、住宅関連業界等の業況・生産動向の影響を受けています。各販売地域での景気後退或いは主要顧客の需要減少や海外シフトの進行が、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、事業環境の変化に左右されない収益基盤の構築を目指しております。

(2)販売価格の下落

 当社グループは、国内外の市場において厳しい競争に晒され、常に販売価格の下落圧力を受けています。競争激化による販売価格の更なる下落は、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、価格低下に対して、高付加価値製品の開発による差別化、コスト削減等により利益の確保に努めております。

(3)部材調達価格の上昇

 当社グループの生産活動には、原材料、部品等の部材の時宜を得た調達が必要不可欠であります。部材の供給不足、調達価格の高騰は、当社グループの生産高のみならず利益率や価格競争力を低下させ、業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループでは、部品の共通化や複数購買化を進め、コストダウンに努めるとともに、吸収できない市況価格の変動については、競合他社の動向を踏まえ、適切な売価への反映を行っております。

(4)製品の品質と責任

 当社グループは、品質第一をモノづくりの基本とし、厳格な品質管理体制を構築しています。しかしながら、万一、当社グループの製品・サービスに欠陥等の問題が生じた場合には、当該問題から生じた損害について当社グループが責任を負う可能性があるとともに、当社グループの信頼性や業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループでは、ISO9001やIATF16949といった外部認証を取得し、開発・設計から生産に至るすべての段階において品質を造り込み、優れた製品・サービスを安定的に供給することができる体制の確立に取り組むとともに、調達先の品質管理についても徹底しております。

(5)海外事業活動と為替変動

 当社グループの海外事業は、アジアを中心に展開しており、事業展開をしている各国の文化、宗教、商慣習、社会資本の整備状況等の影響を受けるとともに、経済情勢、政治情勢及び治安状態の悪化が、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

 このような状況に対処するため、定期的に子会社との間で情報交換を行い、各社の経営状況の他、周辺環境の変化等についても積極的に情報の共有を図り、政情不安等の兆候の早期把握に努めております。

 また、為替変動が、当社グループの外貨建取引から発生する資産及び負債、売上高等の円貨換算額が当社グループの経営成績及び財政状態に重要な影響を与える可能性があります。

 当社グループでは、ドル、タイバーツ等の主要通貨の変動の影響を最小限に抑えるため、金融機関等と為替予約等を行っております。

(6)知的財産権

 当社は、多数の知的財産権を保有しており、グループ各社において有効活用しておりますが、特定の地域では十分な保護が得られない可能性や知的財産権の対象が模倣される可能性があり、知的財産権が侵害されるリスクがあります。また、知的財産権に関する訴訟において当社グループが当事者となった場合、結果として損害賠償金等の支払が発生する可能性があり、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループでは、知的財産部門が、特許や登録商標等の出願や維持業務を行うとともに、係争への対応に備えることで損失の最小化に努めております。

(7)法的規制等

 当社グループは、事業を展開している国或いは地域において、事業・投資の許可、貿易・関税、知的財産権等に関する様々な規制の適用を受けています。また、当社グループの事業活動は、大気汚染、水質汚濁、土壌汚染等の環境汚染の防止、地球温暖化物質、有害物質の使用削減及び廃棄物処理等に係る環境関連法令、労働安全衛生関連法令に従っております。

 当社グループが、これらの規制を遵守できなかった場合、事業活動が制限されるとともに、これらに係る費用や補償が当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループでは、効率的で健全な経営にはコンプライアンスが不可欠であると認識し、企業活動の基本指針として制定した「企業倫理綱領」に基づいた行動実践に努めております。また、企業倫理に反する行為やグループのブランド価値を著しく損ねる行為を予防し早期発見・是正するために、内部通報窓口を設けております。

 さらに環境保全への取り組みを企業経営の最優先事項の一つとして位置づけ、主要な工場においては、環境管理や監視体制の強化、産業廃棄物管理の徹底のため、ISO14001の認証を取得して問題発生の抑制に努めております。

(8)有利子負債

 当社グループは、金融機関からの借入により運転資金を調達しております。急激かつ大幅な金利上昇等の金融環境の悪化が、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

 このような状況に対処するため、当社グループは、CMS(キャッシュ・マネジメント・システム)を導入し、グループ内の余剰資金を最優先に活用することで、有利子負債の圧縮に努め財務体質の強化を図っております。

(9)投資有価証券の減損処理

 当社グループは、投資有価証券を保有していますが、そのうち市場価格のない株式等以外については、時価が著しく下落し、かつ回復する見込みがないと判定した場合に、市場価格のない株式等については、その実質価額が取得価額に比べ著しく下落し、かつ回復する見込みがないと判定した場合には、減損処理を行うこととなり、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

 このような状況に対処するため、保有株式の有効性評価を定期的に行い、取締役会にて必要可否を判断し、不要と判断された株式の速やかな処分を行うこととしております。

(10)固定資産の減損会計適用

 当社グループは、固定資産を保有していますが、固定資産の減損に係る会計基準の対象となる資産又は資産グループについて減損損失を認識すべきであると判定した場合には、当該資産又は資産グループの帳簿価額を回収可能価額まで減額することとなり、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

(11)M&A

 当社グループは、事業の拡大を図るために、M&Aを重要な経営戦略の一つとして積極的に活用しております。M&Aにあたっては、対象企業の財務・税務・法務等について事前にデューデリジェンスを実施し、リスクを吟味し収益力を分析したうえで決定しておりますが、対象企業における偶発債務の発生や、当初の事業計画との乖離等により、想定したシナジーや事業拡大の成果が得られなかった場合は、のれんの減損損失が発生する可能性があります。

 このような状況に対処するため、当社グループは、買収先企業については、取締役会及び経営会議等で定期的にモニタリングし、監督機能を強化することにより、リスクの低減に努めております。

(12)退職給付債務

 当社グループの従業員退職給付費用及び債務は、割引率等数理計算上で設定される前提条件や年金資産の期待運用収益率に基づいて算出されています。しかし、実際の結果が前提条件と異なる場合、前提条件が変更された場合、または年金資産の運用利回りが低下した場合、その影響は累積され将来にわたって規則的に認識されるため、一般的には将来期間において認識される費用及び計上される債務に影響を及ぼします。一層の割引率の低下や運用利回りの悪化などが起こった場合、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

(13)自然災害、戦争、テロ等

 当社グループは日本、アジア、北米に製造、販売等の拠点を設け事業を展開しています。

 これらの国或いは地域において、地震、火災、台風、洪水、戦争、テロ行為等が発生した場合、当社グループの製造ライン・情報システムの機能マヒやサプライチェーンの混乱に伴い、生産・出荷が停止し、業績及び財政状態に甚大な影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループでは、防災体制の構築と事業継続能力の強化をはかるため、社内防災組織を編成し、訓練等を実施しており、耐震対策等の取り組みも行っております。また、重要な事業を継続あるいは早期復旧を果たし影響を最小限にするため、事業継続計画(BCP)の策定を推進しております。

(14)気候変動

 当社グループは、気候変動の重要性を認識しており、気候変動の移行リスク(政策・法規制リスク、市場リスク、社会リスク)と物理的リスク(短期的リスク、長期的リスク)は当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

 移行リスクのうち、政策・法規制リスクとしては、炭素税の賦課やサーキュラーエコノミーに伴う法規制などが挙げられます。また、市場リスクとしては、原材料コストの上昇及びエネルギー調整コストの増加、社会リスクとしては、マーケットの気候変動への対応要求事項の増加が想定されます。

 物理的リスクのうち、短期的リスクとしては、自然災害の激甚化により、生産現場や生産設備、物流インフラが甚大な被害を受けた場合、生産や出荷が長期間にわたり停止する可能性があります。また、長期的リスクとしては、夏季の気温上昇に伴う電力コストの増加、平均気温上昇、気象パターンの変化による労働環境の悪化などが挙げられます。

(15)新型コロナウイルス感染症の影響について

 新型コロナウイルス感染症については、ワクチンの接種・普及が進むにつれて、徐々に収束していくものと予想しておりますが、感染再拡大に伴う経済活動の停滞の影響が長期化した場合は、当社グループ及び取引先の営業活動の制限や停滞等により、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性は相応にあるものと認識しております。また、従業員の感染、事業所でのクラスターの発生により、事業活動に影響が出る可能性があります。

 このような状況に対処するため、各拠点の状況を注視しながら出張・会議・健康管理などの感染予防対策を徹底するとともに、社内会議のオンライン化やテレワークの推進など勤務体制に関する積極的な対応を行っております。取引先への対応についても、会議・面談のオンライン化やITツールの活用などにより、外出自粛等が求められる環境下においても、従来通りの事業継続が可能な体制を構築しております。

 なお、のれんを含む固定資産の減損及び繰延税金資産の回収可能性の判断等の会計上の見積りについては、感染拡大が収束し、客先からの需要が徐々に回復していくとの仮定のもと、見積りを行っておりますが、前述の仮定から状況が悪化した場合には、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

(16)情報セキュリティについて

 当社グループは事業活動を通して、お客様や取引先の個人情報及び機密情報、また、当社グループの個人情報や機密情報を有しています。これらの情報に対するシステムのセキュリティ対策および監視体制ならびにリスクマネジメント体制の強化を推進しております。しかしながら、サイバー攻撃、不正アクセス、コンピューターウィルスの侵入等により、万一これらの情報が流出した場合や重要データの破壊、改ざん、システム停止等が生じた場合には、当社グループの信用低下や被害を受けた方への損害賠償等の多額の費用が発生し、業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループでは、年々多様化かつ巧妙化するサイバーセキュリティ上の脅威への対策として、情報システム部門が中心となり、情報セキュリティレベルを向上するための取組みを進めております。サイバーセキュリティの脅威に対する技術的な対策に加え、入社時及び定期的に個人情報・機密情報の取扱いに関する研修を行う等、従業員の情報セキュリティに対する意識レベルの向上に努めております。

 

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

①財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度における世界経済は、脱コロナによる景気拡大が期待されましたが、ロシアのウクライナに対する軍事侵攻の長期化に伴うエネルギー危機の深刻化、中国におけるゼロコロナ政策に伴う経済活動の停滞などにより、年末にかけて減速感が強まりました。わが国においても、オミクロン株によるコロナ感染の拡大、日米金利差拡大を受けた円安による物価の上昇、海外景気の悪化に伴う輸出の減少など、極めて厳しい状況で推移しました。

このような経営環境において、当社は、中期経営計画「NITTOSEIKO Mission”G”(2019年~2022年)」の最終年度として、自動車業界や建築業界を中心に幅広く安定した顧客基盤を有する企業の子会社化、世界最大規模の産業技術専門展示会「ハノーバー メッセ 2022」への出展など、既存事業の拡充を図る一方、探索研究から非臨床試験、臨床試験までシームレスなサポートで、農・医薬品、医療機器の開発支援を行う企業との業務提携、理美容業界向けの新製品開発など、新たな事業分野への進出に尽力しました。

この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。

 

a.財政状態

 当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ24億8千4百万円増加し、534億8百万円となりました。

 当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ6億8千4百万円増加し、189億6百万円となりました。

 当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ17億9千9百万円増加し、345億1百万円となりました。

 

b.経営成績

 当連結会計年度の売上高は440億2千1百万円(前年同期比8.6%増)、営業利益は29億3千1百万円(前年同期比9.8%減)、経常利益は32億3千5百万円(前年同期比7.2%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は18億2千8百万円(前年同期比16.9%減)となりました。

 

セグメントごとの経営成績は、次のとおりです。

<ファスナー事業>

当事業につきましては、強固な異種金属接合を実現する「アクローズ」や「アクローズ ハイブリッド」、高精度で大量生産を可能にした「ギヤ部品」などの自動車のEV関連製品が増加する一方、世界的な半導体不足の長期化に伴う市場の減速により、精密ねじ、一般ねじともに、需要が減少しました。また、エネルギーや原材料価格の高騰により、利益環境は厳しい状況となりました。

このような状況のもと、カーボンニュートラル、脱炭素社会の実現に向け、自動車関連業界を中心に評価が高い「アクローズ」や「アクローズ ハイブリッド」、締結部材の反りや圧入箇所のバリの発生を軽減しつつ、回り止め強度を得ることができる「ジョイスタッド(旧製品名称:新型クリンチングスタッド)」の販売促進に取り組みました。また、輸送および生産効率の向上、CO2排出量の削減を図るため、生産工場を中心とする事業環境の集約に着手しました。

この結果、売上高は321億9千9百万円(前年同期比15.4%増)、営業利益は16億4千8百万円(前年同期比6.7%増)となりました。

<産機事業>

当事業につきましては、主な需要先である自動車関連業界のCASEおよびEVに関わる設備や住宅・建築業界の省人化対応の設備を中心に堅調に推移するものの、半導体不足の長期化に伴う需要先工場の一部稼働停止、中国のロックダウンを背景とする需要先のサプライチェーン見直しによる設備投資の抑制・延期、インフレの加速・金融引き締めの影響による海外景気の減速など、標準機、自動組立ラインともに厳しい事業環境となりました。

このような状況のもと、ロボットメーカの垂直多関節型ロボットと当社のねじ締めユニットを融合し、容易にねじ締め工程の自動化を可能にした、垂直多関節型ねじ締めロボット「SR825ARシリーズ」を開発し、ロボットメーカと共同で需要の拡大に取り組みました。併せて、需要先の環境負荷の低減に貢献する、軽量単軸自動ねじ締め機「FM514VZ」「FM514CZ」を市場へ投入しました。また、購買システムの効率化に取り組み、部品調達の安定化に努めました。

この結果、売上高は65億1千5百万円(前年同期比9.3%減)、営業利益は12億2千7百万円(前年同期比23.7%減)となりました。

<制御事業>

当事業につきましては、流量計は、需要先の気候変動対策としての燃費転換に伴う需要や非常用発電機向けの需要が増加しました。システム製品は、自動車関連業界を中心に検査装置やマイクロバブル洗浄装置の需要は高いものの、半導体不足による需要先の生産調整に伴い低調となりました。地盤調査機「ジオカルテ」は、安定した住宅需要と買い替え需要により堅調に推移しておりましたが、後半は低調となりました。

このような状況のもと、分析・計測に関する大規模な展示会を利用し、グループ会社とともに、水分測定装置や、サステナビリティ経営として注目されるマイクロバブル洗浄装置の需要拡大に努めました。また、マイクロバブル生成技術を利用したマイクロバブルシャワーシステムを開発し、理美容業界を中心とする新たな市場の開拓に努めました。

この結果、売上高は52億9千6百万円(前年同期比2.2%減)、営業利益は1億5千7百万円(前年同期比0.7%増)となりました。

<メディカル事業>

当事業につきましては、新型コロナウイルス感染拡大による医療崩壊の経験から、オンライン診療の拡大による遠隔モニタリング機器等の需要が増加する一方、従来の医療資源の需要が減少しました。また、エネルギー関連経費の上昇による医療機関の経営状況が悪化するなど、事業環境は厳しい状況となりました。

このような状況のもと、臨床試験機関への販売促進と医療機器販売会社を通じた販路拡大に努めました。また、「医療用生体内溶解性高純度マグネシウム材料」の製品化に向けた取り組みと併せて、生命倫理体制の強化、医療機関等との関係の透明性確保など、ガバナンスの強化を図りました。

この結果、売上高は1千万円(前年同期比56.1%減)、営業損失は1億2百万円(前年同期は営業損失6千1百万円)となりました。

 

②キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ21億2千9百万円減少し、83億5百万円となりました。

 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動による資金は、9億9千9百万円の収入(前期は36億5千万円の収入)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益31億9千4百万円に加え、減価償却費14億2千1百万などによる資金の増加があった一方、法人税等の支払額13億6千2百万円、棚卸資産の増加11億5千万円や売上債権の増加8億9千2百万円などによる資金の減少があったことなどによるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動による資金は、19億8千7百万円の支出(前期は9億9千3百万円の支出)となりました。これは主に、定期預金の払戻による収入9億5千1百万円に加え、投資有価証券の償還による収入3億9千万円などによる資金の増加があった一方、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出13億5千1百万円、有形固定資産の取得による支出10億3千9百万円や定期預金の預入による支出6億3千8百万円などによる資金の減少があったことなどによるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動による資金は、13億1百万円の支出(前期は7億4百万円の支出)となりました。これは主に、長期借入れによる収入3千3百万円や自己株式の売却による収入1千万円などによる資金の増加があった一方、配当金の支払6億1千3百万円や長期借入金の返済による支出4億1千5百万円などによる資金の減少があったことなどによるものであります。

 

③生産、受注及び販売の実績

(注)1 「(a)生産実績」及び「(b)受注実績」における金額は販売価格によっております。

2 下記金額には、消費税等は含まれておりません。

(a)生産実績

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2022年1月1日

至 2022年12月31日)

金額(千円)

前年同期比(%)

ファスナー

26,319,974

121.9

産機

5,994,478

92.7

制御

6,299,076

97.0

メディカル

9,269

67.3

合計

38,622,798

111.8

 

(b)受注実績

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2022年1月1日

至 2022年12月31日)

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

ファスナー

33,148,791

117.8

4,012,878

131.0

産機

6,626,400

92.5

1,624,243

107.3

制御

5,827,726

98.5

1,721,836

144.7

メディカル

10,579

44.4

123

合計

45,613,498

110.6

7,359,080

127.6

 

 

(C)販売実績

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2022年1月1日

至 2022年12月31日)

金額(千円)

前年同期比(%)

ファスナー

32,199,349

115.4

産機

6,515,644

90.7

制御

5,296,018

97.8

メディカル

10,456

43.9

合計

44,021,468

108.6

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

当社グループの当連結会計年度の財政状態は、次のとおりであります。

(資産)

 当連結会計年度における資産の残高は、棚卸資産が21億5千5百万円、受取手形及び売掛金が13億1千2百万円、有形固定資産が9億9千3百万円増加した一方、現金及び預金が23億1千6百万円、有価証券が3億9千1百万円減少したことなどにより前連結会計年度末に比べ24億8千4百万円増加し、534億8百万円(前年同期比4.9%増)となりました。

(負債)

 当連結会計年度における負債の残高は、電子記録債務が8億9千8百万円、未払金が2億3千万円増加した一方、長期借入金が1億9千8百万円、短期借入金が1億7千3百万円減少したことなどにより前連結会計年度末に比べ6億8千4百万円増加し、189億6百万円(前年同期比3.8%増)となりました。

(純資産)

 当連結会計年度における純資産の残高は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上等に伴う利益剰余金の増加12億1千5百万円などにより前連結会計年度末に比べ17億9千9百万円増加し、345億1百万円(前年同期比5.5%増)となりました。

 

当社グループの当連結会計年度の経営成績は、次のとおりであります。

(売上高)

 当連結会計年度における売上高は、主要販売先である自動車関連業界における生産調整の影響を受けたものの、M&Aによる連結子会社の増加などもあり、440億2千1百万円(前年同期比8.6%増)と過去最高額を計上しました。

(営業利益)

 エネルギーや原材料価格の高騰、利益面で業績を牽引していた産機事業の設備投資の延期、凍結に伴う売上高の減少やM&A関連費用の計上により、29億3千1百万円(前年同期比9.8%減)となりました。

(経常利益)

 円安の進展による為替差益1億2千5百万円や受取賃貸料8千7百万円の計上などにより、32億3千5百万円(前年同期比7.2%減)となりました。

(親会社株主に帰属する当期純利益)

 M&Aによる負ののれん発生益が3億5千2百万円発生した一方で、投資有価証券評価損4億2千1百万円、法人税、住民税及び事業税11億7千3百万円を計上したことなどにより、18億2千8百万円(前年同期比16.9%減)となりました。

 

②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

 当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 

 当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、次のとおりであります。

 a.資金需要

 当社グループの運転資金需要のうち主なものは、製品製造のための原材料及び部品の購入費や製造経費のほか、販売費及び一般管理費等であります。また、設備投資需要としては建物や機械装置等の生産設備の投資等があります。

 

 b.財務政策

 当社グループは、運転資金及び設備資金については、内部資金または借入により資金調達することにしております。このうち、借入による資金調達に関しましては、運転資金については短期借入金で、生産設備など長期資金につきましては、長期借入金で調達しております。当連結会計年度より、グループ会社との間でCMS(キャッシュ・マネジメント・システム)を導入し、グループ各社における余剰資金の有効活用に努めております。

 当連結会計年度末において、取引銀行4行との間で合計26億円の貸出コミットメントライン契約(借入実行残高16億円、借入未実行残高10億円)を、また、取引銀行12行との間で合計37億3千5百万円の当座貸越契約(借入実行残高6億1千万円、借入未実行残高31億2千5百万円)を締結しております。

 

③経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の達成・進捗状況

 2022年2月14日に公表いたしました当連結会計年度の当初業績予想に対しては、売上高は3.6%増、営業利益は13.8%減、営業利益率は6.7%(業績予想は8.0%)となりました。

 今後も、新型コロナウイルスの収束の時期や影響が見通せない中で、先行き不透明な状況が続くと予想されますが、2023年度経営方針「世界から期待される大樹を目指そう」のもと、当該中期経営計画の目標達成を目指してまいります。

 

④重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たりまして、決算日における資産・負債の報告数値及び偶発債務の開示、並びに報告期間における収入・費用の報告数値に影響を与える見積り及び仮定設定を行い、提出日現在において判断したものであり、将来に関しては不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

 連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

 また、財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 2 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

 

 

4【経営上の重要な契約等】

 当社は、次のとおり契約を締結しております。

契約会社名

CONTI FASTENERS A.G.

契約内容

タップタイトねじ等の製造、販売の実施権

契約期間

2009年9月1日から1年間、以後1年ごとの自動更新

技術導入料

上記製品販売高の一定率

 

 また、当社は、2022年2月14日開催の取締役会において、ケーエム精工株式会社の株式を取得し、ケーエム精工株式会社及び株式会社ピニングを子会社化することを決議し、同日株式譲渡契約を締結し、2022年4月1日付で株式を取得することによって、2社を連結子会社といたしました。

 詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(企業結合等関係)」に記載のとおりであります。

 

 

5【研究開発活動】

 当社グループは、工業用ファスナー及び工具類、産業用機械及び精密機器、計測制御機器及び土質調査機器、医療機器分野等の事業活動を展開しております。これらを支援する研究開発活動は、主として当社の研究開発部と事業部門(ファスナー事業部門、産機事業部門、制御システム事業部門、メディカル事業部門)が互いに連携協力し、研究開発テーマの技術内容、開発期間等の視点から、研究開発活動の分業を行い、それぞれの部門の固有技術を生かした技術及び製品の研究開発を行っており、当連結会計年度における研究開発費の総額は、764百万円であります。

 セグメントの研究開発活動の状況は、次のとおりであります。

 

(1)ファスナー事業

 反りやバリの発生を軽減しつつ、従来品以上の回り止め強度(空転トルク)を得ることができる「ジョイスタッド(旧製品名称:新型クリンチングスタッドボルト)」を改良し、高い回り止め強度、省スペース化、防水機能とそれぞれの用途に特化した製品の開発や、異種接合技術「アクローズ」に関連した技術研究等に取り組みました。当事業に係る研究開発費は、61百万円であります。

 

(2)産機事業

 ロボットメーカの垂直多関節型ロボットとねじ締めユニットを融合し、容易にねじ締め工程の自動化を実現した垂直多関節型ロボット「SR825ARシリーズ」や垂直多関節ロボットへの搭載を可能にし、環境負荷の低減に貢献する軽量単軸自動ねじ締め機「FM514VZ」と「FM514CZ」の販売を開始するとともに、高機能で環境に配慮したねじ締め機等の開発に取り組みました。当事業に係る研究開発費は、110百万円であります。

 

(3)制御事業

 流量計関連では、表示部に液晶カウンタを採用した安価かつコンパクトで、水の小流量計測に最適な容積流量計「小型アクアメータWE」を市場投入するとともに、幅広い用途に対応できる電磁流量計等の開発に取り組みました。ジオカルテ関連では、土手や橋梁建設の地盤調査向けにハイパワー型機の開発等を行うとともに、システム製品関連では、工業向け製品で培ったマイクロバブル技術を応用した理美容業界向けのシャワーシステム「バブリス」の販売を開始しました。また、分析機器関連では、縦型微量窒素・硫黄・塩素分析装置や高周波誘導加熱を応用した燃焼分解炉等の開発に取り組みました。当事業に係る研究開発費は、387百万円であります。

 

(4)メディカル事業

 生体内で溶解吸収される期間を制御できる「医療用生体内溶解性高純度マグネシウム」を用いた医療用インプラント製品の開発や医療用照明器「フリーレッド」の応用開発等に取り組みました。当事業に係る研究開発費は、80百万円であります。

 

(5)全社(共通)

 研究開発部では、精密ねじ用駆動部や温間圧造技術、医療用ねじ締め機の開発、磁気式検査装置の応用開発等に取り組みました。なお、研究開発費については、特定のセグメントに区分できない基礎的研究費が124百万円あります。