第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものです。

 

(経営方針)

当社グループが掲げる経営理念『日本のカルチャーを世界へ』の“日本のカルチャー”とは、日本の風土そのもの、またそれにより育まれた日本人の民族性、生活様式/習慣、或いはそれらに影響を受けた人々が生み出してきた哲学や思想、文化・芸術や技術の賜物です。当社は、そのような“日本のカルチャー”を1人でも多くの方に実感できる場を提供することを通じて、日本のみんなだけでなく世界のみんなを幸せにすることが、当社グループの存在意義であると考えております。

 

(経営戦略)

伝統と革新の両面で、日本という国を象徴するあらゆるモノとそこに住む我々日本人を形づくってきたあらゆるコトのサービスを中心として提供しており、モノ事業の新規ブランドの開発、IT技術革新への対応及び新規出店の加速を実現し、その他事業を含めたさらなる事業拡大を目指してまいります。

 

(特に優先度の高い対処すべき事業上及び財務上の課題)

店舗展開の見直し

2020年春以降、不採算店舗の退店と人員削減によるコスト削減を実施しております。2019年12月末に91店舗(モノ事業72店舗、コト事業19店舗)だった店舗を2022年12月末には29店舗(モノ事業22店舗、コト事業7店舗)まで縮小いたしました。また、モノ事業及びその他事業にリソースを集約し、経営資源の再分配を行う必要があり、コト事業を事業譲渡しました。今後も店舗の採算に応じて店舗撤退の要否を判断いたしますが、効率経営を念頭に、赤字店舗の閉鎖及び催事の強化を実施することで、コロナ禍においても利益が出る体質への変革を実行してまいります。

 

事業のIT化

モノ事業における店舗展開以外に、ECサイトにおける販売、OEMサービス等の強化により、収益の確保を図ってまいります。

 

新規事業

その他事業において静岡県を中心に空き家をリノベーションした不動産賃貸業及び宿泊施設を運営しております。今後は売上高の拡大を図ってまいります。

 

販売費及び一般管理費の削減

当社では、全店舗について家賃減額の交渉、人件費の削減、本社機能の縮小などを行ってまいりました。家賃減額交渉も継続しながら、本社及び店舗の運営費用の削減等引き続き経費の削減に努力してまいります。

 

財務状況の安定化

財務状況の安定化を図るために、取引金融機関の支援も得ながら以下の通りエクイティファイナンスを実行いたしました。

当社は2021年5月20日開催の取締役会において、第三者割当による新株式の発行並びに第10回新株予約権の発行を決議し、2022年10月6日までに資金調達を完了しました。今後も財務体質の改善をより確実なものとするために、引続きエクイティファイナンスも検討することで、将来の事業拡大に備えた機動的な資金調達を図ってまいります。

今後も財務体質の改善をより確実なものとするために、引続きエクイティファイナンスも検討することで、将来の事業拡大に備えた機動的な資金調達を図ってまいります。

 

 

(経営環境及びその他の優先すべき対処すべき課題)

当社グループが対処すべき主な課題は、以下の項目と認識しております。なお、当社グループが運営する事業は、物品の販売を行うモノ事業とその他事業に大別されます。

(1) 事業推進上の課題

① 好立地・好条件の物件獲得

当社グループの事業発展には、好立地・好条件物件への新規出店を継続的に行うことが重要と考えております。当社グループは複数ルートからの物件情報収集と積極的な条件交渉を行い、全国の主要都市/観光地への出店をすることにより、営業基盤を拡大してまいります。新規出店計画は当社グループの事業発展に欠かせないばかりか、当社グループの収益に影響を及ぼすリスクがあるものと認識しております。そのため、好立地・好条件の物件を獲得するためのネットワークを確立できるよう努めるとともに、ドミナント戦略の特性を活かした計画的かつ効率的な出店を行い、出店準備の内製化等の具体的施策も含め、更なる収益性の向上に努めてまいります。

② IT技術革新への対応

近年、デバイスの多様化と進化に伴い、インターネット経由の消費が増加するとともにEC市場参入企業が増えており、競争力を強化する上でIT技術革新への迅速な対応が課題と考えております。当社グループはモノ事業は集客手段としてインターネット上に複数のECサイトを運営しております。ECサイトの企画から開発、運営とwebマーケティングの運用を一貫して内製化することで迅速で高頻度な新コンテンツのリリース等に対応してきました。webマーケティング、ユーザビリティ及びコンテンツへ対応することにより、今後の競争力を強化してまいります。

③ 安定した需要の確保

モノ事業-OEM部門は、キャラクターグッズ業界をはじめとしたコンテンツ産業に高いニーズがあります。ゲームやアニメなどへの消費は、経済変動による影響が大きいため、景気に左右されない安定した需要の創造と確保が大きな課題と考えております。

当社グループには、大手企業のゲームやアニメキャラクターとのコラボ商品の開発及び販売実績が多数ありますが、さらにモノ事業-小売り部門の実店舗やECサイトを通じて得る市場トレンド・消費者ニーズに関する情報や開発のノウハウをOEM部門の提案内容に織り込み、競合他社との差別化を図っております。

 

④ 新規・周辺領域ビジネスの立上げ

当社グループは設立以来、商材の企画・開発を行い、主に商材ごとのマルチブランド展開戦略で成長を図ってまいりました。当社グループが事業の高い成長と企業価値の向上を継続的にさせていくためには、既存及び新規ブランドの店舗開発を積極的に進めて行くとともに新規・周辺領域ビジネスにチャレンジしていくことが必要であると考えております。

その他事業では、不動産賃貸事業や宿泊施設の運営を行っております。今後もリスク管理体制の整備・運用を徹底した上で、新規及び周辺領域ビジネスの立上げによる収益の多角化を積極的に進めてまいります。

 

(2) 組織運営上の課題

① 人材の採用と育成

当社グループが継続的成長を遂げるためには、各分野に精通した優秀な人材の確保が重要であると考えております。中でも、当社が提供する商品やサービスのテーマとなる「日本のカルチャー」に関連する知識や経験を備えたデザイナーやECサイト運営に係るエンジニアの確保、熟練の着付け師の増員が重要な課題であると認識しており、当該人材の採用に注力してまいります。

入社時には正社員、アルバイトを問わず、全ての社員・スタッフに当社の企業理念や今後の事業についての研修を実施し、全社員・スタッフが統一した意識を持ち業務に当たるよう育成をしております。

② 情報管理体制の強化

当社グループは主要な集客手段としてインターネット上に複数の自社媒体を運営しており、多数の個人情報を有しているため、情報管理が最重要課題であると認識しております。当社においては、厳格な個人情報管理体制を構築しておりますが、今後も、社内規程の厳格な運用、定期的な社内教育の実施、セキュリティシステムの整備等を実施し、情報管理体制の維持及び強化を図ってまいります。また、社内業務の効率化と省力化を図るため、社内情報システムの整備を継続的に行ってまいります。

 

 

2 【事業等のリスク】

当社グループの事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある主な事項を記載しております。また、当社として必ずしも事業遂行上のリスクとは捉えていない事項についても、投資者の投資判断上もしくは当社の事業を理解いただく上で重要と考えられる事項は、投資者に対する情報開示の観点から記載しております。

なお、本文中における将来に関する事項は当連結会計年度末現在において、当社グループの判断に基づくものであり、不確実性を内在しているため実際の結果と異なる可能性があります。

(1) 競合・経済情勢・市場規模について

① 競合について

当社グループが運営する事業は、物品の販売を行うモノ事業とその他事業に大別されますが、モノ事業(OEM部門)の一部案件を除き、いずれの事業においても一般消費者が最終顧客となることから、常に、商品・サービス・価格に関して国内外の競合企業と競争状態にあります。当社グループの商品・サービス・価格の競合他社に対する魅力が劣る等により事業競争力が相対的に低下し、顧客が競合他社を選択する場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

② 経済情勢について

当社グループは「日本のカルチャー」をテーマに、国内の主要都市/観光地で服飾雑貨や生活雑貨等のオリジナル商品の販売を営んでおります。外部環境の変化による気候状況、景気後退、大規模災害等に伴う消費縮小、来店客減少によって当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

③ 市場環境について

当社グループ事業を取り巻く市場環境は、日本文化を象徴するデザインや日本製の商品に対する好感度の高さなどにより需要が拡大している状態と考えております。市場規模の拡大から異業種企業の参入等、市場の構造変化が劇的に進んだ場合は当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

一方で、わが国における戦争・紛争・テロの発生、感染症等の疫病の流行、大規模地震や台風等の自然災害、外交関係の悪化による訪日外国人客の減少等の場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(2) 法的規制について

当社モノ事業については「食品衛生法」「製造物責任法」「著作権法」「特定商取引法」「個人情報保護法」「電子消費者契約法」「商標法」「景品表示法」等の法的規制が存在しています。しかしながら、今後新たな法令等の制定や既存法令等の改正又は解釈の変更がなされ当社の事業の一部が制約を受ける場合、又は新たな対応を余儀なくされる場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(3) 人材の採用・育成・確保について/雇用環境に係るリスク

当社グループの事業基盤として人材の確保が必要ですが、生産年齢人口の減少、雇用形態の変化等により、従業員の採用競争は厳しい状況にあります。こうした環境の中で適切な採用、人員配置が叶わない場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、必要とする人員を確保するために非正規社員の時間給単価が上昇した場合には人件費比率が上昇し、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(4) 個人情報の管理・保護について/情報セキュリティに関するリスク

当社グループはサービス提供にあたり会員情報等の個人情報を取得、利用しているため「個人情報保護法」が定める個人情報取扱事業者としての義務が課せられております。当社グループは、これら情報の消失や外部への漏洩防止を目的として、自社媒体の開発及び保守・運用を委託する業者についてはサーバの選定等事細かな事項に至るまでの決裁権を保持する等、情報管理体制を強化しております。また、当社グループは店舗の損益管理、勤怠管理及び会計処理などの情報処理の運営管理について、専門のソフトウェアを利用しており、バックアップやウィルス対策など、データや情報処理のセキュリティを確保しております。しかしながら、不測の事態により個人情報の消失や外部への漏洩事故が発生した場合には、当社グループへの損害賠償請求や当社グループの社会的信用の失墜等により、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

(5) システム障害について

当社はインターネット上に自社ECサイトを運営しており、事業の安定的な運用のためにシステム強化及びセキュリティ対策を行っております。しかしながら、予期せぬ自然災害や不慮の事故等により当社が運営する媒体のコンピューターシステムに障害が発生した場合や、想定を超える急激なアクセス増等の一時的な過負荷によってコンピューターシステムが動作不能に陥った場合、サービス停止により、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(6) 特定人物への依存について/経営陣への依存について

当社グループの創業者であり創業以来の事業推進者である代表取締役森智宏は、当社グループの事業に関する豊富な経験と知識を有しており、経営方針や事業戦略の決定等、当社グループの事業活動全般において極めて重要な役割を果たしております。当社グループでは過度に当該個人に依存しないよう、創業メンバーである専務取締役最上夢人をはじめとした経営幹部役職員を拡充し、権限委譲による分業体制と経営組織の強化に取り組んでおりますが、何等かの理由により当該各人による業務遂行が困難となり当社グループの業務の継続に支障が生じた場合、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(7) 商品の品質について

当社モノ事業は外部の製造会社に生産を委託しております。新商品の生産にあたっては、デザイナーによる試作品の事前チェックを通過しないものは発売日を延期する等、品質最優先で対応しております。しかしながら、商品の予期せぬ不具合やそれによる事故等の発生により、当社グループの商品の安心・安全・信頼が害され、品質に対する信用を失うことになった場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(8) 直営店舗の賃借に係る差入保証金について/店舗開発について

当社の出店は、当社が建物等を賃借する直営店舗の形態を取っているため、賃貸人が破綻等の状態に陥り、当該店舗の継続的使用や差入保証金等の債権の回収が困難となった場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、新規出店は賃料、商圏人口、競合店の状況等を勘案し、総合的かつ慎重に検討を行いますが、条件に合致する物件が調達できない場合には計画通りの出店ができなくなり、さらに出店後においても店舗収益性が低下した場合等には、店舗資産の減損損失が発生し、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(9) 天候の影響について/業績の季節要因について

当社グループは国内の主要都市/観光地に出店している店舗からの売上比率が高いため、出店地域で悪天候が長期に及んだ場合、来店客数の減少等により、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(10) インターネット等による風評被害について

ソーシャルメディアの急激な普及に伴い、インターネット上の掲示板への書き込みやそれを要因とするマスコミ報道等による風評・風説の流布が発生・拡散した場合、その内容の正確性にかかわらず、当社グループの経営にとってマイナスの影響が生じ、当社グループの業績及び財政状態、株価に影響を及ぼす可能性があります。

(11) 内部管理体制について

当社グループは未だ成長過程にあり、今後想定される業務拡大や新規事業の展開に対応するべく、継続的な人材の確保・育成、適切な人員配置、及び柔軟な組織改編により内部管理体制の強化を図っていく予定です。しかしながら、新たな人材の確保・育成、人員配置や組織改組が計画通りに進まず、内部管理体制の強化が進まない場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(12) 訴訟等について

当社グループは第三者の著作権侵害のないように体制の整備を進めておりますが、万が一当社グループの商品が第三者の知的財産権を侵害した場合等には、損害賠償等の訴訟を起こされる可能性がないとは言えません。その結果、当社グループの事業展開に対する支障の発生や企業イメージが低下するほか、金銭的負担の発生により、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(13) カントリーリスクについて/為替変動について

当社モノ事業は生産の大半を海外の製造会社に委託しており、主な生産国は中国とタイです。そのため、当該地域に関係する市場リスク、信用リスクおよび地政学的リスク等や為替レートの大幅な変動等が当社の仕入れに影響を与え、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(14) 配当政策について

当社は、新規出店による事業規模の拡大及び財務基盤の強化を目的として内部留保の充実を優先してきたため、設立以来配当を実施していません。当社は、株主に対する利益還元を重要な経営課題の一つとして認識しており、今後は経営成績及び財政状態等を総合的に勘案しながら、配当の実施を検討して参りますが、今後の配当実施の可能性及び実施時期については未定です。

(15) 新株予約権の行使による株式価値の希薄化について

当社は、取締役、従業員および社外協力者に対するインセンティブ付与を目的としたストック・オプション制度を採用しております。そのため、対象者により付与されている新株予約権の行使が行われた場合、既存株主の保有株式の株式価値が希薄化する可能性があります。

なお、本書提出日前月末現在における新株予約権による潜在株式数は139,900株であり、発行済株式総数3,682,500株の3.8%に相当します。

(16) 継続企業の前提に関する重要事象等についての分析・検討内容及び当該重要事象等を解消し、又は改善するための対応策

当社グループの当連結会計年度の業績は、売上高996,843千円、営業損失203,296千円、経常損失220,584千円、親会社株主に帰属する当期純損失82,884千円となり、2022年12月31日時点の連結貸借対照表上441,820千円の債務超過となっております。

当連結会計年度においては、経済活動の制限が徐々に緩和されたことにより来店客数が前年同期比112.0%と戻りつつあるため増収となりました。コト事業においては、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受けて、来店客数も感染症拡大前の状態にはなかなか戻らず、収益性が悪化しました。モノ事業及びその他事業にリソースを集約し、経営資源の再分配を行う必要があり、2022年12月29日公表の「着物レンタル部門の事業譲渡に関するお知らせ」のとおり、コト事業を事業譲渡しました。

新型コロナウイルス感染症拡大前の状態には程遠く、売上高が減少し、資金繰りに懸念が生じております。これらの状況により、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在しております。

なお、詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(継続企業の前提に関する事項)」に記載しております。

(17) 新型コロナウイルス等の感染拡大によるリスクについて

昨今の新型コロナウイルスの感染拡大により、インバウンドを含む観光需要の減少、外出自粛等の影響により売上高が減少しています。消費者の購買行動が新型コロナウイルス感染症拡大前の状態に徐々に戻り始めつつありますが、当社グループの業績及び財政状態に大きく影響する可能性があります。

なお、当社グループでは新型コロナウイルスへの感染予防を徹底してまいります。具体的には、お客様同士及び接客時の間隔確保、マスクの着用、アルコール消毒の徹底、定期的な換気の実施、スタッフの健康管理の徹底等を行ってまいります。

 

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

業績等の概要

(1) 業績

当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルスの新たな変異株により感染拡大の影響を受けながらも社会経済活動が緩やかに再開した一方、物価上昇、供給面での制約、金融資本市場の変動等の影響や中国における感染拡大の影響に十分注意する必要があり、依然として先行き不透明な状況になっております。

当社グループの属する小売・サービス業界は、消費者の購買行動が新型コロナウイルス感染症拡大前の状態に徐々に戻り始めつつありますが、エネルギー価格や原材料の仕入価格高騰及び円安による物価上昇、人件費の高騰などが懸念されており、厳しい状況になっております。また、2022年の訪日外客数は前年同期比1458.6%増加(出典:日本政府観光局(JNTO))しておりますが、2019年同期比では88.0%減少(出典:日本政府観光局(JNTO))しており、まだインバウンド消費は回復しておりません。

このような経済環境の下、当社は「日本のカルチャーを世界へ」を経営理念に、「日本文化を感じるモノを作り販売する」モノ事業と「日本文化の良さを体験してもらう」コト事業、及び、その他事業、の3つの事業の強化に引き続き取り組みました。しかし、新型コロナウイルス感染症の影響により、出店計画の見直し、店舗の閉鎖を余儀なくされる状況となりました。

当連結会計年度においては、経済活動の制限が徐々に緩和されたことにより来店客数が前年同期比112.0%と戻りつつあるため増収となりました。出退店につきましては、当連結会計年度において、出店はなく、退店が16店舗あり、期末の店舗数は合計29店舗(前年同期比16店舗減)となりました。一方で、店舗の閉鎖やコスト削減により、販売費及び一般管理費は953,192千円(前年同期比20.2%減)となりました。

なお、コト事業においては、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受けて、来店客数も感染症拡大前の状態にはなかなか戻らず、収益性が悪化しました。モノ事業及びその他事業にリソースを集約し、経営資源の再分配を行う必要があり、2022年12月29日公表の「着物レンタル部門の事業譲渡に関するお知らせ」のとおり、コト事業を事業譲渡しました。

この結果、当連結会計年度の業績は、売上高996,843千円(前年同期比10.5%増)、営業損失203,296千円(前年同期は487,961千円の損失)、経常損失220,584千円(前年同期は493,389千円の損失)、親会社株主に帰属する当期純損失82,884千円(前年同期は554,756千円の損失)となりました。

各セグメントの業績は、次のとおりです。

(モノ事業)

モノ事業においては、既存の店舗で在庫をメインに営業を進めました。家賃減額交渉も継続して行い、催事を強化することにより収益向上を図った結果、増益となりました。当連結会計年度末における店舗数は、〔かんざし屋wargo〕9店舗(前連結会計年度末比2店舗減)、〔The Ichi〕2店舗(同2店舗減)、〔北斎グラフィック〕7店舗(同5店舗減)、〔箸や万作〕2店舗(同1店舗減)、〔猫まっしぐら〕2店舗(同1店舗減)、合計22店舗(同11店舗減)となりました。その他、ネット通販、OEMサービス等も行っております。この結果、当連結会計年度におけるモノ事業の売上高は734,037千円(前期比1.4%減)、セグメント利益は131,148千円(前期は84,968千円の損失)となりました。

(コト事業)

コト事業においては、当連結会計年度末における〔きものレンタルwargo〕の店舗数は7店舗(前連結会計年度末比5店舗減)となりました。この結果、当連結会計年度におけるコト事業の売上高は219,109千円(前期比49.8%増)、セグメント利益は716千円(前期は50,933千円の損失)となりました。

(その他事業)

その他事業においては、静岡県を中心に空き家をリノベーションした不動産賃貸業及び宿泊施設を運営しております。この結果、当連結会計年度におけるその他事業の売上高は43,696千円(前期比229.9%増)、セグメント損失は1,977千円(前期は20,499千円の損失)となりました。

 

 

(2) キャッシュ・フロー

当連結会計年度における資金は122,638千円(前年同期比比4,188千円減)となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果支出した資金は126,130千円(前年同期比185,101千円増)となりました。この主な要因は、税引前当期純損失64,968千円、持分変動損益79,477千円等によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果得られた資金は49,193千円(前年同期比20,691千円減)となりました。この主な要因は、事業譲渡による収入61,600千円等によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果得られた資金は72,748千円(前年同期比42,227千円減)となりました。この主な要因は、株式の発行による収入73,813千円等によるものであります。

 

生産、受注及び販売の実績

(1) 生産実績

当社は生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。

(2) 商品仕入実績

当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2022年1月1日

至 2022年12月31日)

仕入高(千円)

前年同期比(%)

モノ事業

260,009

189.9

 

 

(3) 受注実績

当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2022年1月1日

至 2022年12月31日)

受注高
(千円)

前年同期比
(%)

受注残高
(千円)

前年同期比(%)

モノ事業

207,170

127.6

33,774

276.7

 

(注) 1.モノ事業で行っているOEM販売について集計しております。

 

 

(4) 販売実績

当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2022年1月1日

至 2022年12月31日)

売上高(千円)

前年同期比(%)

モノ事業

734,037

△1.4

コト事業

219,109

49.8

その他事業

43,696

229.9

合計

996,843

10.5

 

(注) 1.当連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、当該割合が10%以上の相手先がないため、記載を省略しております。

2.セグメント間取引については、相殺消去しております。

 

 

財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

(1) 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。これらの見積りについては、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積りによる不確実性のため、これらの見積もりとは乖離が生じる可能性があります。

なお、当社の連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。

(2) 財政状態の分析

① 資産

流動資産は、前連結会計年度末に比べて53,851千円増加し298,877千円となりました。これは主に商品が44,712千円増加したことなどによります。固定資産は、前連結会計年度末に比べて45,097千円増加し366,923千円となりました。これは主に関係会社株式が60,198千円増加したことなどによります。

その結果、資産合計は、前連結会計年度末に比べて98,949千円増加し665,801千円となりました。

② 負債

流動負債は、前連結会計年度末に比べて231,556千円増加し871,299千円となりました。これは主に買掛金が79,710千円、1年以内返済予定の長期借入金が123,110千円増加したことなどによります。固定負債は、前連結会計年度末に比べて124,174千円減少し236,322千円となりました。これは主に長期借入金が123,806千円減少したことなどによります。

その結果、負債合計は、前連結会計年度末に比べて107,382千円増加し1,107,621千円となりました。

③ 純資産

純資産合計は、前連結会計年度末に比べて8,432千円減少し△441,820千円となりました。これは主に利益剰余金が82,884千円減少したことなどによります。

(3) 経営成績の分析

(売上高、売上原価及び売上総利益)

当連結会計年度における売上高は996,843千円となりました。経済活動の制限が徐々に緩和されたことにより来店客数が前年同期比112.0%と戻りつつあるため増収となりました。出退店につきましては、当連結会計年度において、出店はなく、退店が16店舗あり、期末の店舗数は合計29店舗(前年同期比16店舗減)となりました。また、売上原価は246,948千円となりました。その結果、売上総利益は749,895千円となりました。

(販売費及び一般管理費並びに営業損失)

当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、店舗の閉鎖やコスト削減などにより953,192千円となりました。その結果、当連結会計年度における営業損失は203,296千円となりました。

(営業外損益及び経常損失)

営業外収益は、受取利息13千円、受取手数料6,000千円、その他の営業外収益2,061千円により合計8,074千円となり、営業外費用は、支払利息4,684千円、為替差損1,095千円、持分法による投資損失19,571千円、その他の営業外費用10千円により合計25,362千円となりました。その結果、当連結会計年度における経常損失は220,584千円となりました。

(特別損益及び親会社株主に帰属する当期純損失)

特別利益は助成金収入17,202千円、固定資産売却益596千円、持分変動利益79,477千円、関係会社株式売却益31,794千円により合計160,500千円となりました。特別損失は減損損失3,292千円、固定資産除却損1,592千円により合計4,884千円となりました。また、法人税、住人税及び事業税16,658千円を計上しました。その結果、当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純損失は82,884千円となりました。

 

(4) キャッシュ・フローの状況の分析

「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 業績等の概要(2)キャッシュ・フロー」に記載のとおりであります。

(5) 資本の財源及び資金の流動性についての分析

運転資金及び設備投資資金など必要な資金需要に対応するため、金融機関からの借入及び資本市場からの資金調達などにより必要資金を確保する方針であります。

(6) 経営成績に重要な影響を与える要因について

経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおり、市場環境・競合・経済情勢等の様々なリスク要因があり、それらが当社の業績及び財務状況に重要な影響を及ぼす可能性があると認識しております。

(7) 経営戦略の現状と見通し

当社グループのモノ事業は主に店舗運営により行っております。しかし、新型コロナウイルス感染症の影響により、インバウンド需要の消失、外出自粛、消費マインドの悪化等、当連結会計年度は厳しい状況で推移いたしました。その結果、出店計画の見直し、店舗の閉鎖を余儀なくされる状況となっております。

見通しにつきましては、新たな変異株の登場など今後も予断を許さない状況ですが、お客様や従業員の安全を最優先し、経営環境に対応しながら営業を続けてまいります。モノ事業及びその他事業にリソースを集約し、経営資源の再分配を行う必要があり、コト事業を譲渡しました。モノ事業では、赤字店舗の閉鎖、催事の強化を進めますとともに、アフターコロナを見据えた出店に関しましては、立地条件、契約条件、競合、収益性等を精査しながらスクラップアンドビルドを進めるとともに、家賃減額交渉も継続しながら、周辺領域への新規展開も行うことで収益の多様化を図ってまいります。

コスト面につきましては、全店舗について家賃減額の交渉、人件費の削減、本社機能の縮小などを行ってまいりました。本社及び店舗の運営費用の削減等引き続き経費の削減に努力してまいります。

(8) 経営者の問題認識と今後の方針について

経営者の問題認識と今後の方針については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり現在の事業環境並びに入手可能な情報に基づき、迅速かつ最善な経営戦略の立案、経営課題に対する施策の実施に努めております。また、当社が最も重要な経営資源と考える人材については、出店計画に応じて綿密に人員計画を策定することで採用活動を適時に行うほか、教育研修制度を充実させることで必要な人材の確保に努める方針であります。

 

4 【経営上の重要な契約等】

当社は2022年12月29日開催の取締役会において、株式会社インバウンドコンソーシアムに対して着物レンタル部門であるコト事業を譲渡することについて決議し、2022年12月末日をもって事業譲渡いたしました。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 (企業結合等関係)」をご参照ください。

 

5 【研究開発活動】

該当事項はありません。