第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)経営方針

 当連結会計年度、当社グループでは、企業理念を示す「ミッション」・「ビジョン」・「バリュー」を下記のように定め、これを経営の方針として事業活動を推進いたしました。

 

 - ミッション(私たちの使命)

 

『クライアント、パートナーと共にSociety5.0の実現とSDGsの達成に貢献する。』

 

・企業のデジタル・トランスフォーメーションの促進。

・ジョイントベンチャーの創設・運営およびベンチャー企業の支援。

・高い価値を共創するマルチサイド・プラットフォームの形成。

 

 - ビジョン(私たちのありたい姿)

 

『Create a Beautiful Tomorrow Together』

 

人と人との「信頼」、

お互いに助け合う「互酬性の規範」、

絆で繋がり合う「ネットワーク」。

これら3つを軸とする社会関係資本の考え方と、

それが広く理解され浸透していくことの大切さが、

世界の国々において見直され始めています。

 

そして、この社会関係資本こそ、

日本が培ってきたアイデンティティーそのものであり、

社会としての美しさだと思うのです。

 

シグマクシスが企業活動を通じて目指すのは、

そんな美しさにあふれた社会づくりに貢献すること。

 

世代やパーソナリティーを超えてお互いに尊重し合い、

誰もが快適に暮らし活躍し、

希望を持って生きることができる、美しい社会。

 

そのためにシグマクシスは、

クライアントやパートナーをはじめ、

あらゆる人や組織と力を合わせ、

シェルパとして共に成果実現を目指し、

時には自ら旗を振って新しい価値を生み出していく。

 

まずは、明日を美しくすることから、一歩一歩。

 

 - バリュー(私たちが大切にしていること)

 

ビジネス・バリュー

『思いの共有』           相手の真意を理解し、自らの真意を伝える。

『コラボレーション』     立場の違いを超えて目標を共有し、高い価値を創造する。

『アグリゲーション』     あらゆるヒト、モノ、コトを自在に組み合わせ、新しい価値を生み出す。

『シェルパ』             共に行動し、最後までやりきる。

『アジリティ&スピード』 変化を迅速に察知し、即応する。

『知的闘争』             妥協することなく、圧倒的な品質を追求する。

 

ヒューマン・バリュー

『オープン&トラスト』    まず自分をオープンにすること。そして相手を信頼すること。

『真摯』                 何事にもひたむきであること。

『ホスピタリティ』       相手の心をおもんばかり、行動すること。

『美意識』               美しい自分であるように努力すること。

『異質の尊重』           多様な価値観を知り、理解し、尊重すること。

『仲間』                 仲間を思いやり、助け合うこと。

 

(2)経営戦略等

 当社グループは、「コンサルティングサービス」と「投資」を事業の軸とし、グループ各社が有するネットワーク力を生かしながら、幅広い産業及び企業における価値創造、社会課題を解決する新たな市場の創出を行っています。コンサルティング事業では、事業戦略立案、業務変革、デジタルテクノロジー、クラウドソリューション、プロジェクトマネジメント及び新規事業開発のプロフェッショナルを揃え、新しい価値の創造を支援しています。投資事業では、高度なデジタル技術の活用や、「まちづくり」「食・健康」など、複数の産業をつなぐ領域の投資案件を中心に手掛け、コンサルティングとの連携で投資先企業の成長及び企業価値向上を支援しています。

 

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(3)経営環境

 わが国の経済は、新型コロナウイルス感染症の影響により依然として厳しい状況にあります。先行きについて

は、経済社会活動が正常化に向かう中で、各種政策の効果や海外経済の改善もあり景気が持ち直していくことが期

待されますが、ウクライナ危機により顕在化した地政学リスクや金融資本市場の変動などの下振れリスクにも十分

な注意が必要です。

 このような環境の中、当社グループは、企業のトランスフォーメーションを推進するための『3つの変革(マネ

ジメント・トランスフォーメーション、デジタル・トランスフォーメーション、サービス・トランスフォーメーシ

ョン)』の実現に向けたサービス提供を目指し、事業戦略立案、M&A、業務変革、組織変革、デジタルテクノロジ

ーやクラウドソリューションの活用、プロジェクトマネジメント、新規事業開発、企業間連携の推進、事業投資

等、価値創造に取り組んでいます。

 当社グループは、2021年10月に持株会社体制に移行いたしました。持株会社である株式会社シグマクシス・ホ

ールディングスの傘下で、コンサルティング事業を担う新設子会社の株式会社シグマクシス、投資事業を担う株式

会社シグマクシス・インベストメント等のグループ各社が事業を推進し、各事業の連携によるサービス強化を通

じ、グループ全体でさらなる成長を目指してまいります。

 

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当社グループは2023年3月期において、「企業のトランスフォーメーションを推進し、クライアント、パートナーと共にSDGsの達成に貢献する。」というミッションを掲げ、事業を推進しています。

 具体的には次の分野の取り組みを行ってまいります。

 

① 企業のトランスフォーメーションの推進

・企業が取り組むべき主要なトランスフォーメーション(MX、DX、SX)の実現にむけ、企業・産業の変革を支援

② SaaS化の推進

・「所有」から「利用」への動きを加速

③ 事業投資の拡大

・リジェネラティブ&ウェルビーイング領域への新規投資

④ 構想提案力の強化

・企業が独自に対応する課題のみならず、企業・産業を横断した領域での変革シナリオ策定とエコシステムの形成

⑤ ネットワークの拡大

・仲間づくり(企業・人)

⑥ 人財採用活動の強化

 

 また、豊富な資金をいかに活用するかを財務上の課題と捉えており、上記の③事業投資の拡大、⑥人財採用活動の強化などの取り組みを行ってまいります。

 

(5)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 当社グループは、収益力を向上しながら継続的に成長していくため、売上高経常利益率、コンサルティング事業においてはコンサルタントの人数及びプロジェクト満足度、投資事業においては株式及び投資事業組合への投資残高等を経営指標としております。プロジェクト満足度は顧客企業から継続して受注するために重要な指標と考えております。

 

2【事業等のリスク】

 本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

 

グループに共通するリスク

(1)マクロ経済環境に関するリスク

 当社グループの主要顧客は、各業界におけるリーディングカンパニーであり、国内外に事業を展開する大企業が中心であります。国内外の景気が後退し、これら主要顧客の経営状態や業績に大きな影響を及ぼす状況となった場合には、当社グループの業績にも影響を及ぼす可能性があります。なお、新型コロナウイルス感染症拡大や地政学リスクの高まりによる国内外経済や社会への影響が、当社顧客企業及びパートナー企業の経営判断・事業運営に影響を与え、当社グループの売上高が減少する可能性があります。その際には、諸費用を抑制するなどの対策を取り、業績への影響の最小化を図ります。

 

(2)事業継続リスク

 事業活動が国内だけに留まらず海外にも展開するグローバル化や情報ネットワークの進展等に伴い、大規模災害、感染症等の流行や大規模システム障害等、不測の事態が発生した場合に想定される被害規模は年々大きくなっており、企業としては更なる危機管理体制及び事業継続に対する取組みの強化が求められております。

 このような状況において、当社グループは大規模災害、感染症等の流行や大規模システム障害等が発生した場合に備えて、危機管理体制の構築及びシステム基盤の強化を行い、事業活動が円滑に続けられるよう事業運営に関わるあらゆる分野でデジタルワークプレイス環境を構築・活用しております。

 しかしながら、一企業ではコントロールすることが不可能な特別な事情や状況が発生した場合には、発生確率は極めて低いと判断しておりますが、事業継続が不可能となる可能性があります。

 なお、新型コロナウイルス感染症の拡大に対してはリモートワークの徹底、安全・衛生管理及び国・地方公共団体のガイドラインの遵守等の感染予防を実施しており、重要なリスクは顕在化しておりません。

 

(3)市場リスク

 当社グループは、資金の運用として価格変動の影響を受ける債券等の資産を保有しております。運用の意思決定は社内規程に従って実施し、保有後もリスク管理に努めておりますが、各運用資産の価格が著しく下落し、その回復が見込めない場合には、減損処理による評価損を計上し、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4)情報管理リスク

 当社グループのサービス提供には顧客の機密情報や個人情報等を取得し、活用することが必要となる場合があります。このため、当社グループとしましては、機密保持契約を締結することにより、顧客及び関連する企業に対して守秘義務契約を負っております。

 当社グループとしましては、当社グループ役職員に対して、守秘義務の遵守並びに機密情報及び個人情報等の情報管理の徹底を行っておりますが、何らかの理由により、これらの情報が外部に漏洩した場合、当社グループの信用低下及び損害賠償が発生する可能性があります。

 

(5)コンプライアンスリスク

 当社グループは法令遵守体制を実効性のあるものとするため、コンプライアンス行動指針を定めると共に、チーフ・コンプライアンス・オフィサーを選任し、チーフ・コンプライアンス・オフィサーの統括の下、取締役及び従業員に対して法令遵守意識を浸透させております。現時点では特段のリスクは顕在化しておりません。

 しかしながら、万が一、当社グループの役職員がコンプライアンスに違反する行為を行った場合には、当社グループの信用が低下し、売上高の減少等が発生する可能性があります。

 

(6)リーガルリスク

 当社グループは、顧客やビジネスパートナーとの契約条件などの決定にあたり、社内規程に則り、過大な損害賠償等のリスクを負わないよう管理を行っております。

 しかしながら、何らかの理由により、他社から損害賠償請求等の訴訟を提起された場合には、当社グループの信用低下及び損害賠償が発生する可能性があります。

 

(7)信用リスク

 当社グループの主要顧客は、各業界におけるリーディングカンパニーであり、国内外に事業を展開する大企業が中心であります。そのため、基本的に債権回収が不調になる可能性は低くなっております。また、新規取引先と契約を締結する場合には、社内規程に則り、与信管理及び反社チェックを行い、取引を開始することとしております。このように当社グループとしましては、取引に関して慎重かつ精緻に管理を行っております。

 しかしながら、顧客企業の業績悪化や倒産等、何らかの理由により債権回収が不調になった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(8)風評リスク

 当社グループは高品質のサービス提供、役職員に対する法令遵守浸透、厳格な情報管理、コンプライアンス体制の構築等の取組みを行うことにより、健全な企業経営を行っております。

 しかしながら、悪意を持った第三者が、意図的に噂や憶測、評判等のあいまいな情報を流したり、あるいは何らかの事件事故等の発生に伴う風評により、当社グループに対する誤解、誤認、誇大解釈等が生じ、事業に対し直接間接に損失を被ることが発生した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(9)システムに関するリスク

 当社グループは、社内のシステム基盤を構築し、顧客に関する情報や、財務データや人事データ等の社内管理をはじめ、様々な情報をデータセンター内のサーバにて管理しております。そのため、日常業務においてはシステム基盤内の情報を利用することが必要不可欠であります。

 しかしながら、当社グループの想定を上回る自然災害や事故、火災等が発生し、これらのシステム設備に重大な被害が発生した場合及びその他何らかの理由により大規模なシステム障害が発生し、復旧までに時間を要する場合には、顧客に関するコンサルティングサービス及び社内における諸業務に遅延が発生し、当社グループの売上高の減少や、多大な復旧費用が発生する可能性があります。

 

コンサルティング事業に関するリスク

(10)新しい技術の活用に伴うリスク

 顧客企業のトランスフォーメーションを促進するため、AIなど新しい技術を活用したコンサルティングサービスを提供しております。

 しかしながら、活用する技術には今後の更なる解明が待たれる分野の技術も含まれており、予期せぬ不具合が発生することで、コンサルティングサービスの提供が滞ることや、顧客企業に損害を与える可能性があり、当社グループに売上高の減少や、損害賠償の発生などの影響を及ぼす可能性があります。

 これらの新しい技術に精通した人財の獲得・育成によって、当リスクの顕在化の可能性を低減を図るとともに、過大な損害賠償を負う事のないよう顧客企業との契約条件を定めることにより、当リスクが顕在化した場合の影響の最小化を図っております。

 

(11)コンサルタントの確保に関するリスク

 コンサルティングサービスは、個々のコンサルタントが保有する高度な知識と専門性が、顧客に対して高付加価値のサービスを提供するための源泉であります。そのため、当社グループは高度な知識と専門性を備えた優秀な人財を採用・育成し、また相応の職位や給与体系を整備することで、人的リソースの基盤構築に取組んでおります。

 しかしながら、当社グループの求める基準を満たす優秀な人財の採用及び育成が当社グループの計画したとおりに進まなかった場合や、転職等により優秀な人財が流出することで十分な人財を確保できなかった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、将来的に人財投資コストが増加する可能性があります。

 

(12)外注に関するリスク

 外部専門家の知識・ノウハウの活用あるいは生産性向上のため、コンサルティング業務の一部を外部委託しております。

 外部委託先に対して品質水準及び管理体制に関して定期的な審査を実施し、必要に応じて改善指導を行うなど優良な委託先の安定的な確保に努めております。

 しかしながら、委託先において予想外の事態が発生した場合には、品質保持のためのコスト増、納期遅れに伴う顧客への損害賠償等が発生し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

投資事業に関するリスク

(13)投資リスク

 国内外企業等に対して、投資を実施しております。しかし、投資先企業等の事業展開や業績によっては、投資の回収をはかれない可能性があります。

 さらに、投資事業においては、投資額を上回る価格で当該株式等を売却できる保証はなく、また、株式流動性の低下やロックアップ条項の存在等により売却自体が制限されることも考えられます。このような場合、期待されたキャピタルゲインが実現しない可能性、投資資金を回収できない可能性、売却損及び評価損が発生する可能性があり、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 投資委員会での検討などにより、投資リスクの低減を図っております。
 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

①財政状態及び経営成績の状況

 当社グループの当連結会計年度の売上高は、15,654,373千円(前連結会計年度比11.6%増)となりました。

販売費及び一般管理費につきましては対面活動の正常化に伴う諸経費の増加により、4,486,279千円(前連結会計年度比25.4%増)となりました。

 売上高の増加及び売上原価の減少により、売上総利益は1,921,784千円増の7,246,090千円(前連結会計年度比36.1%増)、営業利益は1,011,823千円増の2,759,811千円(前連結会計年度比57.9%増)、経常利益は967,294千円増の2,764,993千円(前連結会計年度比53.8%増)となりました。

 

 法人税等合計は、1,089,018千円(前連結会計年度比48.2%増)となりました。

 

 税金等調整前当期純利益は2,753,408千円(前連結会計年度比41.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、1,664,390千円(前連結会計年度比37.5%増)となりました。

 

 第3四半期連結会計期間より、「投資事業」の重要性が増したことから、「コンサルティング事業」、「投資事業」の2区分に変更いたしました。

 セグメントごとの経営成績は次のとおりです。

 

(コンサルティング事業)

 コンサルティング事業の当連結会計年度の業績は、売上高15,470,235千円、営業利益4,380,165千円となりました。デジタル・トランスフォーメーション戦略策定、新規事業やサービス開発、組織と人財の活性化など企業のトランスフォーメーションを支援するプロジェクトが事業を牽引しました。

 人財採用につきましては、当連結会計年度において経験者18名、新卒50名が入社しました。新卒社員の研修はリモートワーク環境と対面を組み合わせたハイブリッド型で順調に完了し、10月から稼働を開始しました。プロジェクト満足度は94ポイントと高い水準を維持しております。

 

(投資事業)

 投資事業の当連結会計年度の業績は、売上高334,378千円、営業利益45,359千円となりました。主に投資先支援と株式の売却収益によるものです。

 第2四半期連結会計期間に株式会社JTBベネフィットの株式の持ち分を全て売却しました。また、当連結会計年度に新たに約12億円の投資を行いました。新規投資としては、第2四半期連結会計期間に伊藤忠商事株式会社のネットワークを通じてコーポレートウェルネス領域において健康管理SaaS事業等を展開するウェルネス・コミュニケーションズ株式会社への出資を行いました。さらに第3四半期連結会計期間に、英語学習コーチングサービスを手掛ける株式会社プログリットへの出資を行いました。第4四半期連結会計期間においては、訪問看護ステーション向け業務支援SaaSを提供する株式会社eWeLL、 再生可能エネルギーによる発電所を開発・運用する自然電力株式会社への出資を行いました。

 

 当連結会計年度の財政状態は以下のとおりとなりました。

 

当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ4,373,031千円増加し、14,656,922千円となりました。

当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ466,818千円減少し、4,354,368千円となりました。

当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ4,839,849千円増加し、10,302,554千円となりました。

 

②キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度末の現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、7,721,528千円(前連結会計年度比2,445,758千円増)となりました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度において営業活動により得られた資金は2,506,041千円(前連結会計年度は1,598,103千円の収入)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益2,753,408千円、営業投資有価証券の増減額954,509千円、未払金の増減額549,125千円によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度において投資活動により使用した資金は546,247千円(前連結会計年度は285,102千円の収入)となりました。これは主に投資有価証券の取得による支出509,000千円によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度において財務活動により得られた資金は474,165千円(前連結会計年度は783,648千円の使用)となりました。これは主に、短期借入金の増減額1,600,000千円、自己株式の取得による支出699,983千円、株式の発行による収入3,535,601千円によるものであります。

 

 当社グループの資金につきましては原則として自己資本を中心に調達しております。また、営業活動を通じて獲得した資金から将来の収益獲得のための投資を行うとともに、株主還元として配当性向、総還元性向は定めてはおりませんが安定配当及び自己株式取得を行っております。

 

③生産、受注及び販売の実績

イ.生産実績

 当社は生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。

 

ロ.受注実績

 当連結会計年度における受注実績は次のとおりであります。

サービスの名称

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

コンサルティング事業

15,634,658

3,296,334

投資事業

283,768

合計

15,918,427

115.4

3,296,334

111.2

(注)1.当社グループは、前連結会計年度までコンサルティング事業を主要な事業としており、他の事業セグメントの重要性が乏しいため、セグメント別の受注実績を記載しておりませんでした。当連結会計年度よりコンサルティング事業及び投資事業の2区分に変更したため、前年同期比は記載しておりません。

2.セグメント間の取引については、相殺消去しております。

 

ハ.販売実績

 当連結会計年度における販売実績は次のとおりであります。

サービスの名称

販売高(千円)

前年同期比(%)

コンサルティング事業

15,470,235

投資事業

334,378

合計

15,804,613

112.7

 

(注)1.当社グループは、前連結会計年度まで「コンサルティング事業」を主要な事業としており、他の事業セグメントの重要性が乏しいため、セグメント別の販売実績を記載しておりませんでした。当連結会計年度より「コンサルティング事業」及び「投資事業」の2区分に変更したため、前年同期比は記載しておりません。

2.セグメント間の取引については、相殺消去しておりません。

3.最近2連結会計年度において、総販売実績の10%を超える相手先はありません。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況による分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。

 

①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

イ.経営成績等

ⅰ)財政状態

 (資産)

 当連結会計年度末の流動資産は12,147,433千円(前連結会計年度比4,131,450千円増)となりました。主な内訳は、現金及び預金7,721,528千円、受取手形、売掛金及び契約資産2,017,936千円であります。また、固定資産は2,509,489千円(同241,581千円増)となりました。主な内訳は、投資有価証券851,962千円、ソフトウエア仮勘定254,544千円であります。

 

 (負債)

 当連結会計年度末の流動負債は2,764,533千円(同474,823千円減)となりました。主な内訳は、未払金1,176,042千円、未払法人税等944,399千円であります。また、固定負債は1,589,834千円(同8,005千円増)となりました。主な内訳は、役員株式給付引当金1,134,524千円であります。

 

 (純資産)

 当連結会計年度末の純資産は10,302,554千円(同4,839,849千円増)となりました。主な内訳は、資本金4,626,881千円、利益剰余金5,149,207千円、自己株式2,628,990千円であります。

 

ⅱ)経営成績

 (売上高)

 当連結会計年度の売上高は15,654,373千円(前連結会計年度比11.6%増)となりました。これは主に、継続的なコンサルティングサービス案件の受注によるものであります。

 

 (売上原価)

 当連結会計年度の売上原価は8,408,282千円(同3.4%減)となりました。これは主に、コンサルタントの人件費及び外注費によるものであります。

 

 (販売費及び一般管理費)

 当連結会計年度の販売費及び一般管理費は4,486,279千円(同25.4%増)となりました。これは主に、役員報酬及び管理部門の人件費によるものであります。

 

 (営業外損益)

 当連結会計年度の営業外収益は33,298千円(同41.4%減)となりました。これは主に、持分法投資利益及び為替差益によるものであります。当連結会計年度の営業外費用は28,116千円(同295.5%増)となりました。これは主に株式交付費によるものであります。

 

 これらの結果を受け、当連結会計年度の営業利益2,759,811千円(前連結会計年度比57.9%増)、経常利益2,764,993千円(同53.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益1,664,390千円(同37.5%増)となりました。

 

ロ.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

 わが国の経済は、新型コロナウイルス感染症の影響により依然として厳しい状況にあります。先行きについては、経済社会活動が正常化に向かう中で、各種政策の効果や海外経済の改善もあり景気が持ち直していくことが期待されますが、地政学リスクや金融資本市場の変動などの下振れリスクにも十分な注意が必要です。

 このような環境の中、当社グループは、デジタル経済下で企業が取り組むべき『3つの変革(マネジメント・トランスフォーメーション、デジタル・トランスフォーメーション、サービス・トランスフォーメーション)』の推進が必要と考え、その実現に向けたサービス提供を目指して事業を推進しています。具体的には、事業戦略立案、M&A、業務変革、組織変革、デジタルテクノロジーやクラウドソリューションの活用、プロジェクトマネジメント、新規事業開発、企業間連携の推進、事業投資等による価値創造に取り組んでいます。

 「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおり、感染症拡大や地政学リスクの高まりに伴う社会・経済への影響、景気変動、新しい技術の活用、投資、情報管理、コンプライアンスと内部管理体制、人財採用及び流出、システム障害等、様々なリスク要因が当社グループの経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。

 そのため、当社グループは、社内管理体制の整備、法令及びコンプライアンス遵守の浸透、優秀な人財の採用と育成、システム基盤の増強等により、経営成績に重要な影響を与えるリスク要因を分散し、リスクの発生を抑え、適切に対応していく所存であります。

 

ハ.セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

(コンサルティング事業)

 DX戦略策定、新規事業やサービス開発、組織と人財の活性化など、企業のトランスフォーメーションを支援するプロジェクトが事業を牽引し、セグメント売上高は15,470,235千円、セグメント利益率は28.3%となりました。小売、通信、運輸、金融、商社などの業界を中心にコンサルティングサービスに対する需要は非常に強く、目標を超える稼働率となり営業利益が増加しました。

 なお、コロナ禍で大きな影響をうけた航空業界向けコンサルティングサービスがコンサルティング事業の売上に占める比率の最適化を進め、製品調達代行サービスの戦略的縮小とあわせて、ビジネスポートフォリオの再構築が過去2年で堅調に進捗しました。

 経験者採用が緩やかなペースに留まり、KPI(重要業績指標)であるコンサルタント数は前年と同水準となりました。

(投資事業)

 投資領域を「リジェネラティブ&ウェルビーイング(地球資源を賢く活かしながら、人々の暮らしを豊かにする領域)」と位置づけ、同領域にフォーカスした直接投資を行っております。当連結会計年度に新たに4件、約12億円の投資を行いました。セグメント売上は、主に投資先の支援や株式会社JTBベネフィット株式売却益により、334,378千円、セグメント利益率は13.6%となりました。

 

ニ.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標

 客観的な指標については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (5)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載のとおりです。

連結の売上高経常利益率は17.7%(前連結会計年度比4.9ポイント増加)と過去最高水準となりました。これは主に、旺盛な顧客の需要に対応しコンサルティング事業の稼働率が上昇したことが要因です。

コンサルティング事業においては、コンサルタントは478名(前連結会計年度末481名)に減少しました。経験者採用のペースが緩やかであったこと、2021年10月の持株会社体制移行にともない子会社役員や一部の社員の職種を見直したこと等が主な要因です。また、クライアントが評価するプロジェクト満足度も94(同94)と高い水準を維持しており、高い品質のコンサルティングサービスの提供による継続案件の獲得も期待されます。

投資事業の2022年3月末時点の投資残高は約18億円となります。

引き続きこれらの指標について、戦略に基づき適正な水準となるよう取り組んでまいります。

 

②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

 各キャッシュ・フローの状況とそれらの分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性については、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。

 

③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。これらの見積りについては、合理的な基準に基づいて実施しております。なお、新型コロナウイルス感染症の今後の拡大や収束時期等を正確に予測することは困難な状況にあるものの、当連結会計年度の業績を最低限とするとの仮定に基づいております。

 当社グループの財政状態又は経営成績に重大な影響を与え得る会計上の見積りが必要となる項目は以下のとおりです。

 

イ.有価証券の評価

 事業投資又は資金運用を目的として有価証券を保有しており、四半期毎に評価を行っております。これらの有価証券の評価は発行体の経営状況により影響を受けます。新型コロナウイルス感染症の影響により不確実性が高まっておりますが、保有有価証券の評価に影響を与えるほどの影響はないと判断しております。

 

ロ.有形固定資産、無形固定資産の評価

 有形固定資産、無形固定資産は耐用年数に応じて減価償却を行っております。

 また、有形固定資産、無形固定資産は少なくとも1年に1回は減損の判定をおこなっており、減損が生じた場合には減損損失を認識します。当連結会計年度末の計上額には問題はないと判断しておりますが、デジタルテクノロジーの進展が著しい状況において、特にソフトウエアに関して突然の機能的減価が生じるリスクがあります。

 オフィスの原状回復費用及び利用期間を見積り、費用計上を行っております。オフィスの原状回復費用は不動産オーナーの見積り額、利用期間については不動産賃貸借契約における残存期間と仮定しております。したがって、工事費用の変動により原状回復費用が変動する可能性や、予定利用期間の変更(オフィス賃貸借契約の延長など)により費用計上額が変動(オフィス賃貸借契約を延長する場合は延長した期間に応じて計上)する可能性があります。新型コロナウイルス感染症の影響によりオフィス用不動産関連にも影響が出て、見積りから乖離する可能性は平時よりも高くなっております。

 

ハ.繰延税金資産の評価

 繰延税金資産は、税務上の一時差異のうち回収可能性が認められるものを計上しております。連結会計年度末においては今後の一定期間の課税所得の発生を前提として回収可能性を判断しております。今後、十分な課税所得の発生が見込めなくなった場合には、繰延税金資産の取り崩しが必要となるおそれがあります。新型コロナウイルス感染症の影響により不確実性が高まる中、十分な課税所得の発生が見込めなくなる可能性は、平時よりも高くなっております。

 

ニ.株式給付引当金

 取締役、執行役員及び従業員に対して当社株式による報酬があり、その給付義務に対して株式給付引当金を計上しております。取締役、従業員に対しては信託を用いた方式での株式給付をおこなっており、追加信託を行うことにより信託内の株式の単価が変動することによって、引当金額が変動します。また、受給対象者が受給条件を満たさない可能性は低いことから受給者が受給条件を満たす前提で引当額を計上しておりますが、受給者が受給条件を満たさない場合は、当該株式給付は発生しない可能性があります。

 

4【経営上の重要な契約等】

1.当社は、2021年4月22日開催の取締役会で下記の吸収分割(以下、「本吸収分割」といいます。)を行うことについて決議し、2021年6月8日付で本吸収分割を実施いたしました。

(1)本吸収分割の目的

投資事業のサービス能力の強化を目的として、2021年4月1日付で設立した当社100%子会社である株式会社シグマクシス・インベストメントに対し、当社の投資事業を承継いたしました。

 

(2)本吸収分割の形態

当社を分割会社とし、株式会社シグマクシス・インベストメントを吸収分割承継会社とする簡易吸収分割

 

(3)本吸収分割の時期

2021年6月8日

 

(4)承継する資産の状況

資産 850,853千円(効力発生日時点)

 

(5)本吸収分割に係る割当ての内容

本吸収分割に際しては、承継会社である株式会社シグマクシス・インベストメントが、普通株式8,500株を発行し、これを当社に割当て交付いたします。

 

(6)本吸収分割に係る割当ての内容の算定根拠

吸収分割承継会社は、当社の完全子会社であり、本吸収分割により承継会社が発行する全株式を当社に割当て交付するため、当社と承継会社間で協議し、割当てる株式数を決定しております。

 

(7)本吸収分割後の吸収分割承継会社となる会社の資本金の額及び事業の内容

資本金の額 425,926千円(効力発生日時点)

事業の内容 株式、債券等への投資

 投資事業組合の財産運用及び管理に関する業務

 企業診断、投資計画、企業経営及びM&Aに関するコンサルティング業務

 

2.当社は、2021年7月28日開催の取締役会において、2021年10月1日を効力発生日として、当社のコンサルティング事業を会社分割(新設分割)(以下「本新設分割」といいます。)の方式によって、新設会社である株式会社シグマクシスに承継させることについて決議いたしました。

(1)本新設分割の目的

当社グループは、2021年10月1日に持株会社体制へ移行いたしました。持株会社体制への移行は、当社の子会社であり、コンサルティング事業を担う新設会社及び投資事業を担う株式会社シグマクシス・インベストメントのプロフェッショナル化をさらに推し進め、各社の成長を通じてグループ全体としての提供価値の向上を目指すことを目的としております。

 

(2)本新設分割の形態

当社を分割会社とし、新設する株式会社シグマクシスを承継会社とする簡易新設分割

 

(3)本新設分割の時期

2021年10月1日

 

(4)承継する資産の状況(2021年3月31日時点)

資産 592,178千円

(注)実際に承継させる金額は、上記の金額に効力発生日までの増減を調整したものとなります。

 

(5)本新設分割に係る割当ての内容

本新設分割に際しては、新設会社である株式会社シグマクシスが、普通株式400株を発行し、これを当社に割当て交付いたします。

 

(6)本新設分割に係る割当ての内容の算定根拠

本新設分割は、当社が単独で行う新設分割であり、本新設分割に際して新設会社が発行する株式はすべて当社に割当て交付されることから、第三者機関による算定は実施せず、新設会社の資本金の額等を考慮し、決定いたしました。

 

(7)本新設分割後の新設分割設立会社となる会社の資本金の額及び事業の内容

資本金の額 200,000千円(効力発生日時点)

事業の内容 企業のデジタル・トランスフォーメーションを支援するコンサルティングサービスの提供

 

5【研究開発活動】

 該当事項はありません。