第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、本報告書提出日現在において、当社グループが判断したものであります。

 

中期経営計画(2020年11月公表、2022年1月修正)の振り返り

<定性目標>

1.テレワーク定着とコミュニケーションDXによる生産性・生活の質向上の実現

 テレワークやコミュニケーションDX等によるコミュニケーションのリモート化は、場所の制約からの解放をもたらすことで、機会均等や情報格差の是正、地方移住促進による地方創生等の社会課題解決につながります。また、リモート化は同時に時間的制約からの解放をもたらし、通勤時間や移動時間の削減による生産性や生活の質の向上の実現にもつながります。

 当社グループは、テレワークの定着実現とコミュニケーションDX実現のサポートをすることで、このような社会課題解決と社会の生産性・生活の質向上を目指します。

 具体的には、以下の施策に取り組んでまいります。

 ・リモート化ツールの1つである汎用Web会議サービスについて、高品質かつ安定的に提供できるよう機能開発や品質改善活動を継続してまいります。

 ・業界/用途ごとの商習慣や業務に合わせたプロダクトのカスタマイズや開発サポートを提供することで顧客企業のコミュニケーションDXに貢献します。

 ・業界知見と豊富な経験・実績に基づく、低コストながら高品質の配信及び運用サポートを提供することにより、セミナーや講演会のリモート化を推進します。

 ・公共エリアにおけるテレキューブ設置を積極的に展開することで、リモートワークや在宅勤務者の利便性向上に努め、テレワークの定着に貢献します。

 

2.新規事業領域の創出によるグループ全体の持続的な成長の実現

 IT技術は日々進歩を遂げており、当社のコミュニケーションDXもまた技術の陳腐化が早い分野であります。そのような環境の中で当社が持続的成長を続けていくために、新規事業の開拓及び創造に取り組んでまいります。

 

3.企業価値の最大化の為の業績向上と株主還元

① 価値提供モデルの実現による業績向上と企業価値最大化

 SaaS+Serviceモデル※による付加価値の高い製品・サービスの提供を行うことで、高収益体質の実現を目指します。

※ SaaS+Serviceモデルとは、オンライン上でソフトウェアを提供するSaaS(Software as a Service)に、カスタマイズや導入・運用支援等のサービス提供を組み合わせる当社独自の価値提供モデルを指します。ソフトウェアであるSaaSの提供だけではなく、ソフトウェアの独自カスタマイズやソフトウェアの導入及び運用支援を多数実施した当社に蓄積しているノウハウをプロフェッショナルサービスとして提供することで、より顧客ニーズに合った付加価値の高いサービス提供を行っております。

② 配当性向目標の実現

 配当を中心に株主還元を行い、配当性向30%の実現及びその維持に向けて、事業活動を行ってまいります。

 

<定量目標>

 中期経営計画における経営目標(連結ベース)は以下のとおりです。

(2020年11月当初計画)

主要経営目標(連結ベース)

2020年12月期

(当初計画)

2021年12月期

(当初計画)

2022年12月期

(当初計画)

売上高

7,900百万円

11,500百万円

15,300百万円

営業利益

900

2,000

3,500

当期純利益 (注)1

1,000

1,400

2,700

ROE

27%

30%以上

35%以上

配当性向 (注)2

20%

20%をベースとし30%を目指す

(注)1.この表における「当期純利益」とは、「親会社株主に帰属する当期純利益」を指します。

2.NOPLAT(みなし税引後利益)及び実効税率34%をベースに算出しております。

(2022年1月修正後計画)

主要経営目標(連結ベース)

2020年12月期

(当初計画)

2021年12月期

(修正後計画)

2022年12月期

(修正後計画)

売上高

7,900百万円

11,500百万円

13,900百万円

営業利益

900

1,400

2,000

当期純利益 (注)1

1,000

1,150

1,500

ROE

27%

28%

35%以上

配当性向 (注)2

20%

22.8%

20%をベースとし30%を目指す

(注)1.この表における「当期純利益」とは、「親会社株主に帰属する当期純利益」を指します。

2.NOPLAT(みなし税引後利益)及び実効税率34%をベースに算出しております。

 

<3か年の実績数値と振り返り>

 2020年11月の公表時点において、小規模のセミナー配信の内製化は徐々に進行するものと予測しておりましたが、想定よりも速いペースで内製化への移行が進んだため、2022年1月に中期経営計画の修正を発表し、成長カーブを当初想定よりも緩やかなものへと引き直しました。

 2021年12月期は、売上高は2020年11月当初目標と同程度の水準に到達したものの、営業利益は修正計画と同水準の1,351百万円となりました。

 2022年12月期は、日本の親会社においては前年比4.8%の売上高成長があったものの、北米において急激なリアル回帰によるオンラインイベント配信件数の減少が生じたことで、計画数値と乖離することとなりました。

 なお、当連結会計年度における配当額については、NOPLAT(みなし税引後利益)に対する配当性向のベース値である20%を鑑み、1株当たり4円としております。

 

 3か年の実績数値

主要経営目標(連結ベース)

2020年12月期

(実績)

2021年12月期

(実績)

2022年12月期

(実績)

売上高

8,282百万円

11,493百万円

12,229百万円

営業利益

1,046

1,351

675

当期純利益 (注)1

1,138

1,324

84

ROE

33%

30%

2%

配当性向 (注)2

15%

22%

20%

(注)1.この表における「当期純利益」とは、「親会社株主に帰属する当期純利益」を指します。

2.NOPLAT(みなし税引後利益)及び実効税率34%をベースに算出しております。

 

 

2023年度中期経営計画(2023年2月公表)

 当社グループは、創業以来、当社のビジュアルコミュニケーション技術を基に、新たな価値を創出・提供し続けてきました。2019年に始まった新型コロナウイルスの世界的な流行により社会構造は大きく変化し、リモートワークは急速に普及し、2023年の現在、ポストコロナの時代に入ってからも社会環境は引き続き大きく変わっており、人々の働き方に関する新たな課題が生まれています。このような環境の下、当社グループのミッションである「Evenな社会の実現 ~すべての人が平等に機会を得られる社会の実現~」を達成すべく、変化しつづける社会に対してこれからも新たな価値を発見し、ビジネスを創出することで社会課題を解決していきます。

 

<定性目標>

1. コミュニケーションDXを活用した「選べる」働き方の創出と普及

 新型コロナウイルスの世界的な流行は、テレワークやコミュニケーションのリモート化による社会環境の大きな変化をもたらしました。当社グループは今後のポストコロナの時代における環境変化の認識を踏まえ、これまで培ってきたビジュアルコミュニケーション技術・製品・サービスを組み合わせ、時間や場所にとらわれない働き方を「選べる」ソリューションを提供することで働く人びとと企業 双方の課題を解決して参ります。

・コロナ禍期間中にリモートワークを経験したことによる働く人びとの意識の変化

・企業の競争力に直結する高度人材や若手人材の不足によるタレント獲得競争の熾烈化

・「フレキシブルな働き方」への注目と期待

2. ESG課題へのさらなる取り組みと貢献

 上述の働き方を選べるソリューションの提供を通じて、物理的な移動に伴って発生する移動コストやエネルギー削減を行うとともに、機会均等・情報格差是正・地方創生といった社会課題の解決にも貢献して参ります。また、先端データセンター活用による二酸化炭素排出量の削減や事業所再生可能エネルギーの利用促進に取り組んで参ります。

 さらに、社外取締役の比率を高めるとともにダイバーシティを推進することで、社会課題を解決する企業としてのガバナンス及びコンプライアンスを強化するとともに、多様な人財によるアイディア・ノウハウの集結に取り組んで参ります。

3. 人財への投資と育成

 当社グループでは「新たな価値を共創しつづける人財の育成」を方針とし、以下の具体的施策を中心により社会に貢献できるビジネスを創出できる人財づくりを目指して、人的資本経営に取り組んでいます。

・新規事業コンテストなど挑戦を生む環境づくり・仕組みづくり

・エンゲージメントスコアによる人財施策の定量評価と課題改善のサイクル

・市場競争力のある報酬の実現と人材育成に対しての積極的な投資

 

<定量目標>

 中期経営計画における経営目標(連結ベース)は以下のとおりです。

 

主要経営目標

(連結ベース)

2022年12月期

(実績)

2023年12月期

(計画)

2024年12月期

(計画)

2025年12月期

(計画)

売上高

12,229百万円

12,500百万円

14,520百万円

16,260百万円

営業利益

675

700

1,200

1,800

当期純利益 (注)1

84

350

700

1,050

ROE

2%

6%

11%

14%

配当性向 (注)2

20%

20%をベースとし30%を目指す

(注)1.この表における「当期純利益」とは、「親会社株主に帰属する当期純利益」を指します。

2.NOPLAT(みなし税引後利益)及び実効税率34%をベースに算出しております。

 

 

2【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

項目名

影響度

評価

前年

比較

<当社の事業及び業界固有の重要なリスク>

(1)新型コロナウイルス感染症流行の収束が当社事業に与える影響について

重要

(2)クラウド型サービスに関するリスク

重要

(3)イベント配信サービスのオペレーションに関するリスク

重要

(4)イベント配信サービスのキャパシティに関するリスク

注視

<その他の重要なリスク>

(1)事業環境に関するリスク

注視

(2)人的資源に関するリスク

注視

(3)コンプライアンスに関するリスク

 ①顧客の機密情報の保護について

注視

 ②コンプライアンスの遵守体制について

注視

(4)企業買収によるのれんに関するリスク

重要

(注) 上記リスクはいずれも年間を通じて常時発生する可能性があると認識しております。

 

<当社の事業及び業界固有の重要なリスク>

(1) 新型コロナウイルス感染症流行の収束が当社事業に与える影響について

 新型コロナウイルスの流行は、ワクチン接種の浸透とオミクロン株等の弱毒性ウイルスへ移行したことにより、収束に向かいつつあります。当該感染症収束により、当社のオンラインソリューションビジネスがコロナ禍以前の状態に縮小する可能性に関する見解がありましたが、実際には移動時間削減による生産性向上や遠隔地との商談による商圏の拡大の他、オンラインイベント配信では開催コストの大幅な削減や集客力の上昇等、多くの顧客企業にその有用性が認識され、現在でも継続してサービスを利用いただいております。

 当社グループの事業規模は新型コロナウイルスの流行期の急激な拡大傾向にはないものの、現在も引き続き安定的な成長を継続しておりますが、日本及び米国での今後のポストコロナの社会環境において、リアル回帰等の影響によりオンラインソリューションの成長が継続しない場合は、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(2) クラウド型サービスに関するリスク

 当社グループが提供しているクラウド型サービスは、その根幹となる自社開発及び運用するシステムを安定的かつ継続的に運用していくことが要求されます。しかしながら、アクセスの予期せぬ急激な増加やIaaS/PaaSベンダー※の保証範囲内での障害等により、当社グループのシステムが動作不能となる場合、あるいは火災・震災・台風等の自然災害による予期せぬ事象により、システム及びサーバーの障害、機器破損やデータ消失等が生じた場合は、当社グループのサービスを適切に提供できない可能性があり、当社グループの信用、事業及び業績に影響を与える可能性があります。

※ 当社のITインフラに係るサービスを提供している事業者(Amazon Web Services等)を指す。IaaSとはInfurastructure as a serviceの略、PaaSとはPlatform as a serviceの略。

 当社グループにおいては、安全性・セキュリティ・負荷の分散を考慮した構成での運用の上、24時間365日体制の監視等に取り組んでおり、加えて日本国内の複数拠点及びシンガポールをはじめとする複数の海外拠点にサーバーを分散して設置する対応を進めております。

 

 

(3) イベント配信サービスのオペレーションに関するリスク

 当社が提供しているイベント配信サービス(オンラインセミナー配信サービス)は、SaaS+Serviceのコンセプトの下、システムの提供のみならず、当社スタッフによるイベントの企画から当日の運営までをワンストップソリューションにて提供しております。その活用シーンは製薬業界における講演会、就職説明会やバーチャル株主総会等、顧客企業にとって重要性の高いイベントであるため、配信事故が許されないプロフェッショナルサービスが求められています。このため、イベント開催中のネットワークの切断やオペレーションのミス等により、イベント配信サービスが適切に提供できなかった場合、顧客企業からの賠償請求を受けるのみならず、信用失墜により顧客を喪失する場合等、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 当社においては、ネットワークや配信機材の徹底した冗長化を行っている他、イベントの企画や運営にあたる当社スタッフ並びにパートナー企業の研修を継続的に行っており、2022年度に実施した約7,000回のイベントから得られた経験やノウハウを共有することでイベントの品質の向上に努めております。また、外部企業のコンサルティングを活用し、イベントのオペレーションの効率化に継続的に取り組んでおります。

 

(4) イベント配信サービスのキャパシティに関するリスク

 当社が提供しているイベント配信サービスは(3)で述べたとおり、イベントの企画から当日の運営までのサービスを当社スタッフにより提供しております。当社のイベント開催実績は2020年度の約4,700回に対して、2021年度及び2022年度は約7,000回前後と大きく実績を伸ばしましたが、今後もイベント配信サービス拡大のためにはスタッフやパートナー企業の人員や、配信のための機材のキャパシティの拡大が必要と考えております。このため、スタッフの採用やパートナー企業の確保や機材調達が難航した場合は、機会損失が発生し当社グループの業績に影響を与える可能性があります。また、イベント開催数が当社の想定より縮小した場合もしくは季節性に伴う閑散期においては、当該キャパシティ維持のための固定費負担増加による収益性の悪化により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 当社においては、中期経営計画達成に向けて必要不可欠な積極的な採用力を推進していくため、人事部門の増員による体制強化、ITツールの活用による採用活動の効率化を進めております。さらに今後はイベント関連企業のM&Aによるキャパシティの増加も検討してまいります。また(3)で述べたとおりイベントのオペレーションの効率化に取り組んでおり、人員や機材の効率的なアサインメントの最適化を図ってまいります。

 

<その他の重要なリスク>

(1) 事業環境に関するリスク

 当社グループにおける強みは、国内外で使用されている優れたSaaSに合わせて、長年業界に特化したシステム構築により社内に蓄積したノウハウによるサービス提供ができることにあります。インターネット関連分野は、新技術の開発及びそれに基づく新サービスの導入が相次いで行われており、非常に変化の激しい業界となっております。新規事業や新サービスの投入が遅延した場合、当社グループの競争力が低下する可能性があることに加え、急速な技術革新に対応するためにシステム投資や人件費等の支出が増大する可能性があります。

 当社グループでは、変化の激しい業界で持続的に成長する企業であるために、国内外における最新のインターネット関連技術について日々モニタリングを行い、顧客ニーズを取り入れながら最新技術を取り入れた独自性のある新規事業や新サービスの構築に注力しております。

 

(2) 人的資源に関するリスク

 当社グループは2022年12月末現在において、従業員約480名の比較的小規模な組織であり、内部管理体制もこれに応じたものになっております。今後の事業拡大に伴い積極的な採用及び人材育成に努めるとともに、内部管理体制の一層の強化を図る方針であります。しかし、事業規模に応じた採用や人材育成が円滑に進まず、適正な人員配置が困難となる場合には、競争力の低下や事業拡大の制約をもたらし、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。

 特に開発の分野において十分な知識と技術を有する人材が不可欠であり、優秀な人材を確保するため、あるいは現在在籍している人材が流出するケースを最小限に抑えるため、福利厚生の充実を図っております。

 

(3) コンプライアンスに関するリスク

① 顧客の機密情報の保護について

 当社グループでは、顧客の会議の録画情報をはじめとした各種の機密情報を取得しております。これらの機密情報の流出や外部からの不正アクセスによる被害の防止は、当社グループの事業にとって極めて重要であります。何らかの原因により機密情報の流出等があった場合、当社グループの信用低下や取引停止等のほか、法的責任を問われる可能性もあり、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。

 

 当社グループでは、顧客の機密情報の流出等の被害を未然に防止するよう、2006年2月に社団法人日本能率協会審査登録センター(現 一般社団法人日本能率協会審査登録センター)より「ISO/IEC27001※」の認定を受ける等、情報セキュリティ対策を講じております。

※ 情報セキュリティ・マネジメントシステムの国際規格。情報資産の喪失、流出、外部からの不正アクセス等の脅威から企業や自治体といった組織を守り、情報の機密性、可用性、完全性等を社内で継続的に確保・維持するシステムを確立するために定められたもので、情報セキュリティ対策の国際標準とも言えるものです。

 

② コンプライアンスの遵守体制について

 当社グループでは、企業価値を高めていくためにはコンプライアンス体制が有効に機能することが重要であると考えておりますが、役員及び従業員の事業運営や業務遂行において法令等に抵触する事態が発生した場合、当社グループの信用および業績に影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループでは、全役員及び全従業員を対象に「ブイキューブ行動規範」を策定し、その周知徹底を図っております。併せて、代表取締役社長を委員長とするコンプライアンス・リスク管理委員会を設置し、コンプライアンス体制の強化に取り組んでおります。

 

(4) 企業買収によるのれんに関するリスク

 また、当社グループは企業買収に伴うのれんを連結貸借対照表に計上しており、当連結会計年度末現在ののれん金額は連結総資産の24.1%(4,071,947千円)を占めております。当社グループは当該のれんにつきましては将来の収益力を適切に反映したものと考えておりますが、事業環境の変化等により期待する成果が得られないと判断された場合等は、減損損失が発生による当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

重要事象等について

 当社は取引金融機関とコミットメントライン契約を締結しておりますが、財務制限条項が付されております。

 当連結会計年度末において、財務制限条項に抵触する事象は発生しておりません。

 

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、判断したものであります。

 

① 経営成績の状況

 当連結会計年度における我が国経済は、新型コロナウイルスに対するワクチン接種の効果及びウイルス自体の弱毒化により、それまで行われていた行動制限が解除されることとなり、経済活動は新型コロナウイルス発生前の状態に近づいた年でした。一方で、ウクライナ侵攻に伴う世界的なエネルギー・物資不足や急激に進んだ円安により物価が上昇し、我が国の経済活動に影響を与えた年でもありました。

 行動制限の緩和と経済活動の正常化により、米国では急激なリアル回帰が進み、オンラインイベントからリアルイベントへの揺り戻しが生じました。他方、日本ではリアル回帰が生じたものの、米国ほどの急激な揺り戻しは起こらず、リアルとオンラインの両方を組み合わせたハイブリッド形態が標準になりつつあります。

 当社グループにおいては、急速なリアル回帰が生じた米国地域では苦戦を強いられたものの、日本においてはセミナーなどのイベントのオンライン化需要やオフィスや公共空間におけるWeb会議を実施できるセキュアな空間に対するニーズは底堅く、事業規模は緩やかに拡大いたしました。一方で、オンライン型セミナーが急速に普及したことから、顧客企業の内製化への切り替えが当初の想定よりも早く進み、中期経営計画において見込んでいた成長率を見直すこととなりました。今後はWeb配信専用スタジオを有する当社の強みを生かし、内製化が難しい大規模の配信案件の獲得や、Webセミナーの更なる普及によって需要の拡大が見込まれる付加価値の高いイベント案件の推進によって差別化を図り、事業の拡大を目指してまいります。

 また、テレワ―クの定着及びリモートを活用したコミュニケーションDXによる生産性・生活の質の向上の実現に向けて、当連結会計年度において以下の項目を実施いたしました。

(ⅰ)Web会議ツールの継続的提供と市場拡大への貢献

 緊急事態宣言下における必須ツールとしてWeb会議ツールを導入する企業が増加し、当社のWeb会議サービスである「V-CUBEミーティング」のほか、当社が代理店として販売する「Zoom」も堅調に推移しました。新型コロナウイルスの感染が拡大した前年度のような大幅な増収はないものの、テレワークの定着によりサービス利用数や利用時間は依然としてコロナ禍以前よりも高水準で推移しております。Web会議ツールは今や企業活動に欠かせない社会インフラとなったため、今後も提供サービスの安定運用ができるよう機能開発・品質改善活動を継続してまいります。

(ⅱ)イベント配信サービス事業の拡大

 様々な業界でイベント及びセミナーがオンライン開催にシフトしていく中、前年に引き続き当社におけるオンラインイベント配信件数は急増いたしました。オンラインイベントの需要は今後も引き続き増加していく見込みであることから、人材や機材等のキャパシティ拡大とともに、他社サービスとの差別化となる高付加価値のオンラインイベントを提供するための開発投資を積極的に実施いたしました。

(ⅲ)テレワークを支援するセキュアなワークブース「テレキューブ」の提供

 企業においてテレワークが普及した一方でオフィスへ出社する機会も戻りつつある中で、在宅勤務者とのWeb会議を開催するための場所の需要が拡大した結果、企業におけるテレキューブの設置台数も大幅に増加いたしました。また、コロナ禍により自宅でも職場でもない「第三の場所」を求める傾向を踏まえ、前年度に引き続き駅やオフィスビルなど公共向けのテレキューブ設置台数を積極的に拡大いたしました。

 これらのミッション実現施策とともに、企業として持続的成長を実現していくための新規事業領域の創出や、株式会社としての使命たる企業価値最大化のための業績向上と株主還元も併せて実施いたしております。

 

 当連結会計年度の業績は以下のとおりです。

(単位:千円)

 

前連結会計年度

当連結会計年度

増減

増減率
(%)

売上高

11,493,601

12,229,135

735,534

6.4

営業利益

1,351,187

675,093

△676,094

△50.0

経常利益

1,232,811

612,898

△619,913

△50.3

親会社帰属当期純利益

1,324,261

84,594

△1,239,667

△93.6

 

 当連結会計年度において、売上高は前年同期比で6.4%増加いたしました。これは、バーチャル株主総会の運用本格化などによって1件当たりの配信売上単価が上昇したこと、並びに企業向け及び公共空間向けテレキューブの設置台数が増加したことによるものです。

 一方で、エンタープライズDX事業における自社製品比率の低下に伴う利益率低下や、イベントDX事業における製

薬業界における小規模配信の縮小、サードプレイスDX事業における「テレキューブ」に関する広告宣伝費用の発生

により、営業利益は前年同期比50%減の675,093千円となりました。

 営業外損益においては、借入金に対する支払利息44,937千円を計上したほか、持分法適用会社であるテレキューブサービス株式会社において前年に引き続き公共空間における積極的な投資を行なったため、持分法による投資損失22,866千円を計上しました。

 特別損益においては、V-CUBEミーティングを中心に収益性の低下したソフトウェア資産の減損損失395,647千円を計上いたしました。

 

 なお、2022年1月公表の当社グループ中期経営計画において、当初は、当連結会計年度の売上高115億円、営業利益20億円、親会社株主に帰属する当期純利益14億円と計画しておりましたが、1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 で述べたとおり、イベントDX事業における製薬業界での小規模セミナー配信の内製化が当初想定よりも急速に進んだことから、2022年1月に中期経営計画を見直し、当連結会計年度の計画を売上高115億円、営業利益14億円、親会社に帰属する当期純利益11.5億円に修正しております。修正後計画については概ね指標を達成いたしました。また、ROEとNOPLAT※ベースの配当性向の目標についても、当初計画ではそれぞれ30%以上、12%を計画しておりましたが、修正計画では計画利益額の変更に伴い、それぞれ28%、22.8%といたしました。当連結会計年度のROE及びNOPLATベースの配当性向は、それぞれ30%、22%となり、概ね修正計画を達成しております。

 ※NOPLAT:Net Operating Profit Less Adjusted Tax(みなし税引後利益)

 

 セグメント別の業績は、以下のとおりです。

 

 

Ⅰ.エンタープライズDX事業

(単位:千円)

 

前連結会計年度

当連結会計年度

増減

増減率

(%)

売上高

4,573,186

4,331,141

△242,045

△5.3

セグメント利益

670,872

593,166

△77,706

△11.6

 

 エンタープライズDX事業は、主に企業や官公庁等を対象に、社内外のコミュニケーションにおけるDX(デジタルトランスフォーメーション)を支援するサービスを提供しております。

 具体的には、自社開発の汎用Web会議システム「V-CUBE ミーティング」や「Zoom」の販売のほか、ディスカッションテーブル「V-CUBE Board」などの災害対策ソリューションやウェアラブルデバイスなど、企業向けのリモートコミュニケーションプロダクトを提供しております。また、顧客企業において映像組み込み型サービスの開発を容易にする「V-CUBE Video SDK」の提供やサービス開発及び運用支援をすることで、顧客企業におけるソリューション開発を支援しております。

 

 当連結会計年度のセグメント売上高は、前年同期比5.3%減の4,331,141千円となりました。これは前連結会計年度に見られた、緊急退避的にリモートワークを行った企業によるWeb会議システムの需要が一巡したことによるもの、及び連結子会社であるWizlearn Technologiesにおける、シンガポール政府の方針に基づく学校向けLMS市場の大幅な縮小によるものであります。また、セグメント利益は前年同期比11.6%減の593,166千円となりました。これは、注力事業ではなくなったことにより自社製品比率が緩やかに低下したこと、及び円安による海外他社製品の原価が上昇したことで、限界利益率が減少したためであります。

 

Ⅱ.イベントDX事業

(単位:千円)

 

前連結会計年度

当連結会計年度

増減

増減率

(%)

売上高

4,710,320

5,008,155

297,835

6.3

セグメント利益

639,846

140,516

△499,330

△78.0

 

 イベントDX事業は、様々な分野におけるイベント、セミナーのリモート化を支援する事業であります。

 具体的には、Webセミナー配信サービス「V-CUBE セミナー」や「EventIn」などのセミナー配信ソフトウェアを提供するほか、イベント配信に係る運用設計、当日の配信サポートや後日のイベントデータ解析などの運用支援サービスを提供しております。

 

 当連結会計年度では、製薬業界向けの小規模配信事業が内製化により縮小したことから、イベントDX事業全体の配信回数は前年同期比12%減の約6,500件となりました。一方で、本年度より運用が本格化したバーチャル株主総会や人材業界における就職説明会などの非製薬業界での事業の成長により、中・大規模の配信案件や高付加価値案件の配信件数が増加したことで、セグメント売上高は前年同期比6.3%増の5,008,155千円となりました。

 一方、セグメント利益は前年同期比78.0%減の140,516千円となりました。これは前連結会計年度において効率的なサービス提供体制を構築していた製薬業界向け小規模配信事業が縮小したことに加えて製薬業界向けのウェブ講演会市場全体も縮小傾向にあること、及び米国におけるオミクロン株の流行による配信イベントの延期とその後の流行の鎮静化により発生した急速なリアル回帰によりXyvidの業績が低下し、それに伴いのれん償却額の負担が

相対的に重くなったことによるものであります。

 小規模配信案件は縮小傾向にあるものの、法定の議事進行を要し失敗の許されない株主総会や内製化が困難な大規模配信案件、及び、ハイブリッドやメタバースのイベント等の高付加価値案件の需要は増加しているため、イベントDX事業全体としては今後も拡大を続けていくものと予測しております。

 

Ⅲ.サードプレイスDX事業

(単位:千円)

 

前連結会計年度

当連結会計年度

増減

増減率

(%)

売上高

2,210,094

2,889,838

679,744

30.8

セグメント利益

702,723

646,787

△55,936

△8.0

 

 サードプレイスDX事業は、自宅や職場とは異なるサードプレイス(第3の場所)の提供や運用支援を行うことで、昨今日本に浸透しつつあるテレワークを1つのワークスタイルとして定着させることを目的とする事業であります。

 具体的には、企業及び公共空間への「テレキューブ」の提供、公共空間におけるワークブースの管理運営システムの開発、「テレキューブ」において提供する関連サービスの開発を行っております。

 当連結会計年度では、セグメント売上高は前年同期比30.8%増の2,889,838千円となりました。これはテレワークの浸透に伴って企業及び公共空間でのセキュアなワークブースの需要が増加したことにより販売件数が増加したことによるものであります。
 また、セグメント利益は前年同期比8.0%減の646,787千円となりました。これは、第1四半期連結累計期間においてテレビ及びWeb媒体を利用した広告宣伝活動を実施したためであります。

 

 

 

② 財政状態の状況

(単位:千円)

 

前連結会計年度

当連結会計年度

増減

資産

15,259,020

16,891,863

1,632,843

負債

10,158,169

10,902,333

744,164

純資産

5,100,851

5,989,529

888,678

 

a.資産

 当連結会計年度末において、資産残高は前期末比1,632,843千円増の16,891,863千円となりました。これは主に新規サービスのソフトウェア開発に着手したことによりソフトウェア仮勘定残高が増加したこと、及び為替レートが円安方向に動いたことで海外子会社の円換算後ののれん残高が増加したことによるものであります。

 

b.負債

 負債残高は前期末比744,164千円増の10,902,333千円となりました。これは主に、事業規模拡大により借入金等のポジションを増額したことで借入金残高が増加したためであります。

 

c.純資産

 純資産残高は前期末比888,678千円増の5,989,529千円となりました。これは昨年末と比べて為替レートが大幅な円安となったために為替換算調整勘定が918,461千円増加したことによるものであります。

 この純資産増加の影響により、自己資本比率は34.9%(前連結会計年度末は33.1%)に増加いたしました。

 

③ キャッシュ・フローの状況

(単位:千円)

 

前連結会計年度

当連結会計年度

増減

営業活動によるキャッシュ・フロー

2,087,470

1,833,235

△254,235

投資活動によるキャッシュ・フロー

△5,965,713

△2,395,745

3,569,968

財務活動によるキャッシュ・フロー

2,829,467

290,310

△2,539,157

現金及び現金同等物の当期末残高

1,823,797

1,699,697

△124,100

 

 (営業活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度において営業活動により得られた資金は、営業利益が前期に比べて縮小したことにより、前期比254,235千円減の1,833,235千円となりました。

 

 (投資活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度において投資活動の結果減少した資金は2,395,745千円となりました。これは主に当社グループサービスの開発投資としての無形固定資産の取得に1,592,147千円を支出したことによるものであります。また、公共向けテレキューブ事業の更なる推進のためのテレキューブサービス株式会社への増資として、50,000千円を支出したほか、当社の事業とのシナジー効果が見込まれる企業への出資により投資有価証券の取得に60,552千円を支出しました。

 

  (財務活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度において財務活動の結果増加した資金は290,310千円となりました。これは主に、事業活動の拡大により、短期借入金を中心に借入金のポジションを増加させた結果であります。

 

④ 資本の財源及び資金の流動性

 当社グループの主な資金需要は、当社サービスの新規開発や機能拡充のための開発投資、イベント配信サービス(オンラインセミナー配信サービス)に使用する配信機材の調達、テレキューブを中心とするハードウェアの仕入調達であります。

 開発投資についてはソフトウェア償却額と同程度の水準を目安とすることにより財務健全性を維持することとしております。また、配信機材やハードウェアは自己資金またはデットファイナンスによる調達を行っておりますが、特に配信機材の調達については回収期間や機材の陳腐化を総合的に判断して、借入またはリースの期間を決定しております。

 また、得られたフリーキャッシュフローについては、上述の開発投資やイベント配信ビジネスへの投資のほか、配当性向20%を目安とし、中長期的には30%を想定した株主還元を行ってまいります。なお、株価が割安と判断された場合は手許資金及び会社法上の分配可能額を勘案しながら積極的に自社株買いを実施してまいります。
 

 

 

 なお、キャッシュ・フロー関連指標は以下のとおりです。

 

(参考)キャッシュ・フロー関連指標の推移

 

2018年12月期

2019年12月期

2020年12月期

2021年12月期

2022年12月期

自己資本比率(%)

35.0

43.2

37.8

33.1

34.9

時価ベースの

自己資本比率(%)

83.6

226.9

738.8

171.5

104.7

キャッシュ・フロー対

有利子負債比率(年)

4.0

5.9

1.8

3.3

4.1

インタレスト・

カバレッジ・レシオ(倍)

33.6

17.9

88.8

58.5

40.6

(注)1.各指標の計算方法は以下のとおりであります。

自己資本比率           :自己資本/総資産

時価ベースの自己資本比率     :株式時価総額/総資産

キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー

インタレスト・カバレッジ・レシオ :営業キャッシュ・フロー/利払い

2.いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。

3.キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しております。

4.有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っているすべての負債を対象としております。

5.利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を利用しております。

 

⑤ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されておりますが、この連結財務諸表の作成にあたっては、経営者により一定の会計基準の範囲内で見積りが行われている部分があり、資産・負債や収益・費用の数値に反映されております。これらの見積りについては継続して評価し、必要に応じて見直しを行っておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果は異なることがあります。

 連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

 

(2)生産、受注及び販売の実績

① 生産実績及び受注実績

 当社グループで行う事業は、提供するサービスの性格上、生産実績及び受注状況の記載になじまないため、当該記載を省略しております。

 

② 販売実績

 「(1)経営成績等の状況の概要 ① 経営成績の状況」に記載のとおりです。

 

 

(3)経営者による分析

Ⅰ.エンタープライズDX事業

 エンタープライズDX事業では汎用ウェブ等サービス、SDK、緊急対策、LMSの4つのカテゴリでサービス提供を行っております。各サービスの売上高推移は以下のとおりです。

サービス別売上高推移                                (単位:千円)

種別

2021年

第1四半期

2021年

第2四半期

2021年

第3四半期

2021年

第4四半期

2022年

第1四半期

2022年

第2四半期

2022年

第3四半期

2022年

第4四半期

汎用ウェブ等

834,110

690,279

640,489

594,338

532,198

493,610

494,662

513,905

SDK

168,825

182,964

180,923

210,268

404,258

316,908

295,193

284,591

緊急対策

145,657

89,534

83,465

99,731

192,364

83,436

73,475

138,169

LMS

148,494

163,249

174,541

166,310

116,304

119,336

131,290

141,435

合計

1,297,087

1,126,028

1,079,419

1,070,649

1,245,126

1,013,292

994,621

1,078,101

 

 当連結会計年度においては、「V-CUBE Video SDK」などのサービスがあるSDKの売上高が前年比75.1%増の1,300,952千円に増加した一方、前年度に緊急事態宣言による在宅勤務への急な切り替え対応のため、一時的にWeb会議システム需要が増加していた汎用ウェブ等のサービスについては、事態の長期化によって需要が落ち着いたことにより前年比26.3%減の2,034,376千円となりました。汎用ウェブ等サービスについては、世界的な企業によるサービス提供がなされる競争の激しい分野であることから、将来的には大きな成長は見込めず、横ばいで推移すると考えておりますが、映像組み込み型サービスの開発を容易にするSDKについては、コロナ禍で需要が拡大し今後も成長が見込まれる映像配信サービスの開発に必須であることから、今後も売上高は拡大していくものと考えております。

 また、緊急対策サービスについては、コロナウイルスの弱毒化と流行の鎮静化により、長らく停止していた商談が前連結会計年度より再開したことから、売上高はコロナ禍前の水準に回復し、前年比16.5%増の487,446千円となりました。本サービスの主力商材は、災害現場や工場等の遠隔監視を可能とするシステムであり根強いニーズがあるため、翌連結会計年度以降も売上高は拡大していくものと見込んでおります。

 

Ⅱ.イベントDX事業

 イベントDX事業においては、コロナ禍を契機としたリモート化へのシフトにより配信回数が急増しました。その後、配信内製化に伴い、2021年第1四半期をピークとして配信回数自体は減少いたしましたが、大規模配信案件や高付加価値案件の割合の上昇により、売上高は前連結会計年度より増加いたしました。

イベントDX事業の連結売上高推移                          (単位:千円)

種別

2021年

第1四半期

2021年

第2四半期

2021年

第3四半期

2021年

第4四半期

2022年

第1四半期

2022年

第2四半期

2022年

第3四半期

2022年

第4四半期

配信回数

3,005回

1,533回

1,361回

1,425回

2,142回

1,783回

1,266回

1,714回

平均単価

511

653

581

749

679

790

701

734

セグメント

売上高

1,536,515

1,069,693

880,250

1,223,863

1,453,826

1,408,860

887,827

1,257,640

 

 配信回数については第1四半期に増加し、第3四半期に減少するという季節的変動が若干みられるものの、当連結会計年度における配信回数は3か月平均1,700回前後(前年比約200回減)で落ち着いております。一方で大規模配信案件や高付加価値案件の割合が増加したために1配信あたりの単価は前年比で平均10万円程度増加したことで、当連結会計年度における連結売上高は前年同期比6.3%増の5,008,155千円となりました。

 来期以降については、配信回数自体は本年度と同水準であるものの、法定の議事進行を要し失敗の許されない株主総会やクオリティの高いオンラインイベントを提供する高付加価値案件など、1配信当たり単価の高い案件の需要が増加すると予測されること、また米国においては当連結会計年度に生じた急激なリアル回帰が沈静化し、再びオンライン配信への揺り戻しが起きることが見込まれることから、当該事業については今後も緩やかに成長を続けていくものと考えております。

 

Ⅲ.サードプレイスDX事業

 サードプレイスDX事業においては、企業及び公共空間においてWeb会議に対応したセキュアなワークブースである「テレキューブ」の需要が急増したことにより、当連結会計年度における販売実績台数は9,017台(前年比58%増)に、累計設置台数は16,770台に拡大いたしました。

 主要駅やオフィスビルを中心とした公共空間に設置するテレキューブを販売する公共向けについては、Web会議の定着に伴い、公共空間における会議スペース需要が増加したことから設置箇所が拡大し、累計設置台数は前年比82%増の808台となりました。テレワークが定着した昨今の状況を鑑みれば、来期以降においても公共空間におけるセキュアなスペースに対する需要は高まっていくと考えられ、2023年12月期においても設置数は増加する見込みであります。

 企業向けテレキューブの販売形態については、テレキューブ本体を購入いただく「販売型」に加えて、契約期間中は月額定額料金で利用することが可能な「サブスクリプション型」の2つの形態で提供しております。「サブスクリプション型」は「販売型」に比べて初期導入コストが抑えられるメリットがあるため、より幅広い顧客層へのアプローチが可能であります。

 当連結会計年度における企業向けの販売実績台数は、前年比58%増の8,652台となり、累計設置台数は15,962台となりました。これは、企業オフィスへの出社と在宅勤務のハイブリッドな勤務形態が増加した結果、企業内においてもWeb会議に対応したセキュアな会議スペースの需要が急増したことによるものと考えられます。

 今後はこのような勤務形態が主流になると見込まれることから、企業向けテレキューブの需要は今後も拡大していくものと考えております。

テレキューブ累計設置台数                                  (単位:台)

種別

2021年

第1四半期末

2021年

第2四半期末

2021年

第3四半期末

2021年期末

2022年

第1四半期末

2022年

第2四半期末

2022年

第3四半期末

2022年期末

公共向け

282

306

355

443

581

626

699

808

企業向け(販売型)

2,483

3,633

5,292

6,975

9,610

11,777

13,472

15,423

企業向け

(サブスクリプション型)

253

268

310

335

322

415

495

539

合計

3,018

4,207

5,957

7,753

10,513

12,818

14,666

16,770

 

 

(4)経営成績に重要な影響を与える要因について

 「2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

4【経営上の重要な契約等】

財務制限条項が付された借入金契約

主な借入先

株式会社三菱UFJ銀行

株式会社みずほ銀行

契約形態

コミットメントライン契約

コミットメントライン契約

当初借入金額

900百万円

600百万円

資金使途

運転資金(財務の中期的な安定及び利率低減を目的とした資金の借り換え)

運転資金(財務の中期的な安定及び利率低減を目的とした資金の借り換え)

借入期間

自 2021年12月30日

至 2024年12月27日

自 2021年12月30日

至 2024年12月30日

担保の有無

なし

なし

保証の有無

なし

なし

財務制限条項

あり(注)

あり(注)

(注)詳細は、第5 経理の状況 注記事項(連結貸借対照表関係)に記載しております。

 

 

 

5【研究開発活動】

 該当事項はありません。