第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)会社の経営の基本方針

当社グループは、国内飲料事業を取り巻く経営環境が大きく変化する中、グループ一丸となって将来の持続的成長をめざすべく、2014年に「グループ理念・グループビジョン」「グループスローガン」を制定しております。

「人と、社会と、共に喜び、共に栄える。その実現のためにDyDoグループは、ダイナミックにチャレンジを続ける。」というグループ理念は、創業以来培ってきた「共存共栄」の精神を謳っております。お客様、従業員、取引先、地域社会、株主といったすべてのステークホルダーの皆様との共存共栄を図りながら、企業の成長とともに従業員が成長していくために、チャレンジする企業風土の醸成に取り組み、当社グループの文化である「共存共栄」の精神を未来へとつないでまいります。

 

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また、当社グループのコアビジネスである国内飲料事業は、清涼飲料という消費者の皆様の日常生活に密着した製品を取り扱っており、セグメント売上高の約80%は地域社会に根差した自販機を通じた販売によるものです。また、自社工場を持たず、生産・物流を全国の協力業者に委託するファブレス経営により、当社は製品の企画・開発と自販機オペレーションに経営資源を集中し、業界有数の自販機網は当社グループの従業員と共栄会(当社商品を取り扱う自販機運営業者)により管理しております。

このような当社独自のビジネスモデルは、ステークホルダーの皆様との信頼関係によって成り立っていることから、「人と、社会と、共に喜び、共に栄える。」ことが会社としての責務であり、経営上の最重要課題であると認識しております。そして、その実現のために、「ダイナミックにチャレンジを続けていく」ための基盤として、透明・公正かつ迅速・果断な意思決定を行うための仕組みであるコーポレート・ガバナンスを継続的に改善していくことが、株主共同の利益に資するものと考えております。

 

(2)経営戦略等

当社グループは、「人と、社会と、共に喜び、共に栄える。その実現のためにDyDoグループは、ダイナミックにチャレンジを続ける。」のグループ理念のもと、2030年のありたい姿を示す「グループミッション2030」“世界中の人々の楽しく健やかな暮らしをクリエイトするDyDoグループへ”を定めております。SDGsのめざす未来の実現に、事業を通じて貢献することが私たちのミッションであり、持続可能な社会の実現によって、私たちも持続的に成長することができるとの思いが、その背景にあります。「共存共栄」の精神は、SDGs の原則である「誰一人取り残さない」にも通じるものです。2030年に向け、世界中の人々が楽しく健やかに暮らせる持続可能な社会の実現に貢献し、社会価値・環境価値・経済価値の創出による持続的成長と中長期的な企業価値向上をめざしてまいります。

 

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「グループミッション2030」では、グループ理念・グループビジョンのもと、2030年までに成し遂げるべきミッションを4つのテーマごとに示し、その達成に向けたロードマップを描いております。具体的には、2030年までの期間を「基盤強化・投資ステージ」「成長ステージ」「飛躍ステージ」の3つに区分し、それぞれのステージに応じた事業戦略を推進することにより、競争優位性の高いビジネスモデルを構築してまいります。現在は、将来の飛躍に向けた「成長ステージ」として、2023年1月期を初年度とする5ヵ年の「中期経営計画2026」に取り組み、国内飲料事業の再成長に注力しつつ、長期視点での事業育成に取り組んでおります。

 

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また、当社グループは、「グループミッション2030」実現への取り組みを通じて、サステナビリティ経営を推進してまいります。近年、地球規模での人口の増加や、それに伴う資源・エネルギー・食料の逼迫、環境問題、高齢社会の到来や格差の拡大等、企業が直面している課題は多岐にわたっております。このような環境や社会の変化による潜在的なリスクに備えると共に、事業を通じて社会的課題の解決を図り、豊かで持続可能な社会の実現へ貢献していくことが、企業としての責務であります。当社グループは、「中期経営計画2026」のスタートにあたり、サステナビリティの観点から、中長期的な経営課題について議論し、「グループミッション2030」の実現に向けた8つのマテリアリティを特定いたしました。当社グループのマテリアリティへの取り組みを通じて、世界中の人々が楽しく健やかに暮らせる持続可能な社会の実現に貢献し、社会価値・環境価値・経済価値の創出による持続的成長と中長期的な企業価値向上をめざしてまいります。

 

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(3)経営上の目標達成状況を判断するための客観的な指標

当社グループは、「グループミッション2030」の経営指針として、社会価値・環境価値・経済価値の創出に向けた定性的・定量的な指標を以下の通り定めております。

 

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① 経済価値創出に向けた財務KPI

当社グループは、「グループミッション2030」における事業ポートフォリオの基本方針として、「国内飲料事業のイノベーション」「海外での事業展開の拡大」「非飲料事業での第2の柱の構築」の3つを掲げております。

 

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2030年のありたい姿の実現に向けて、事業の「稼ぐ力」の強化を図るべく、経済価値創出に向けた財務KPIは、資本生産性指標である「ROIC」を採用しております。「成長ステージ」と「飛躍ステージ」における目標数値をそれぞれ設定すると共に、従業員一人ひとりが資本効率を意識した取り組みを推進することができるよう、ROICツリーの活用による理解浸透を図ってまいります。

 

② 環境価値創出に向けた非財務KPI

近年、気候変動をはじめとする環境問題への企業の取り組み姿勢に対するステークホルダーからの評価や市場の価値観の変化は、消費者の商品・サービスの選択に大きく影響するものとなっており、気候変動抑制のため、世界的規模でのエネルギー使用の合理化や地球温暖化対策等の法令等の規制も強まっております。また、気候変動に起因する水資源の枯渇、コーヒーをはじめとする原材料への影響、大規模な自然災害による製造設備の被害等のサプライチェーンに関わる物理的リスクの高まり等、グローバル社会が直面する重要課題である気候変動問題への対応は、当社グループの持続的成長の実現に向けた大きな経営課題であると認識しております。

 

当社グループは、環境に関するマテリアリティとして「脱炭素社会・循環型社会への貢献」を掲げ、2022年1月に、TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)による提言への賛同を表明すると共に、グループとしてのCO2排出削減目標を設定しております。TCFD提言では、「ガバナンス」「リスク管理」「戦略」「指標と目標」の4つの項目に基づいて開示することを推奨しております。当社グループのTCFDのフレームワークに基づく気候関連情報は、以下の通りであります。

 

ⅰ.ガバナンス

(a)気候関連のリスクと機会についての取締役会による監視体制

当社グループは、事業を通じて社会的課題の解決に貢献すべくサステナビリティ課題への取り組みを強化し、持続的成長の実現と中長期的な企業価値向上をめざしています。当社グループのサステナビリティ経営全体の方針の検討及び承認、全社的なサステナビリティプログラムの決定及び改善指示等を行うことにより、当社グループのコーポレートブランドの価値向上を図ることを目的として、「グループサステナビリティ委員会」を年2回開催するほか、必要に応じて都度開催することとしています。取締役会は、「グループサステナビリティ委員会」において検討・協議された内容について報告を受けることにより、当社グループの気候変動リスクと機会への対応方針及び実行計画について監督を行う体制としております。

 

(b)気候関連のリスクと機会を評価・管理する上での経営者の役割

代表取締役社長は、当社グループのサステナビリティ経営における最高責任者として、「グループサステナビリティ委員会」の委員長の職務を担っております。

 

ⅱ.リスク管理

(a)気候関連リスクの特定・評価プロセス

当社グループは、TCFDが提唱するフレームワークに則り、シナリオ分析の手法を用いて、2050年時点における外部環境の変化を予測し、気候変動が事業に与えるリスクや機会についての分析を実施いたしました。2023年1月期は、国内飲料事業、医薬品関連事業及び食品事業に関するシナリオ分析を実施したほか、当社グループのビジネスにおいて、最も影響度の高い国内飲料事業における財務インパクトを試算いたしました。

 

(b)気候関連リスクの管理プロセス及びグループリスク管理との統合状況

事業の持続的成長を実現するためには、環境や社会の変化を適切に把握し、事業におけるリスクの低減と機会の最大化に取り組む必要があるものと認識しております。当社グループは、リスクマネジメントとサステナビリティ経営の推進の進捗管理(サステナビリティプログラム)を連動させるべく、代表取締役社長を委員長とする「グループリスク管理委員会」「グループサステナビリティ委員会」を設置し、両委員会を中心としたそれぞれの取り組みを連動させながらマネジメントを行っております。

気候関連リスクは中長期的に顕在化する可能性を有することから、短期のみならず、中長期の時間軸で、低炭素社会への移行に伴うリスク及び気候変動の顕在化に伴う物理的リスクを評価する体制を構築すべく取り組みを進めております。

 

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ⅲ.戦略

(a)当社グループの気候関連のリスクと機会の概要と事業及び財務への影響

シナリオ分析に基づく気候関連リスク・機会の評価結果は、以下の通りであります。

 

(移行リスク)注釈のない記載については、中核事業である国内飲料事業を対象としています。

リスク/機会項目

事業インパクト

↑:非常に大きな影響

 ↗:やや大きな影響

→:軽微な影響

現時点で実施している対応策

中分類

小分類

リスク

/機会

考察

1.5℃

4℃

政策・

規制

カーボンプライシング

リスク

炭素税導入に伴う、自販機オペレーションコスト、自販機調達にかかるコスト、配送費の増加

・スマート・オペレーションの推進

・ルート車両のEV化の導入検討

・ダイドー・シブサワ・グループロジスティクス株式会社による配送の最適化

・自販機の長寿命化:2030年までに15年

リスク

炭素税導入に伴う、自販機設置先の電気代負担によるコスト増、自販機引上げリスク

・省エネ自販機の展開

・自販機ビジネスのカーボンニュートラルの検討

リスク

炭素税の導入により、原材料コスト、包材コスト、エネルギーコスト、物流費など、製造に関連する全般的な費用が高騰

※医薬品関連事業・食品事業

・省エネに向けた改善活動及び再生可能エネルギーの導入検討

・調達先の分散などの検討

機会

炭素税導入に伴う、カーボンニュートラルに対応した自販機のニーズの上昇

・計画的な新品自販機の展開

・自販機ビジネスのカーボンニュートラルの検討

リスク

廃棄処理時に排出するCO2への炭素税導入に伴う、廃棄に関わる処理費用(商品・自販機)の増加

・容器のリデュース

・ラベルを極小化した商品展開

・自販機の長寿命化:2030年までに15年

市場

需要の

変化

リスク

消費者や自販機設置先から、環境負荷が高い商品や販売チャネルが選ばれなくなる

・自販機ビジネスのカーボンニュートラルの検討

・環境配慮型商品の開発

・「みんなの LOVE the EARTH PROJECT」の推進

機会

消費者や自販機設置先から、環境負荷が低い商品や販売チャネルが選ばれるようになる

従業員一人ひとりが事業活動のみならず、自身の日常生活においても環境配慮を意識した行動を促進する取り組み

 

 

(物理的リスク)注釈のない記載については、中核事業である国内飲料事業を対象としています。

リスク/機会項目

事業インパクト

↑:非常に大きな影響

 ↗:やや大きな影響

→:軽微な影響

現時点で実施している対応策

中分類

小分類

リスク

/機会

考察

1.5℃

4℃

慢性

平均気温上昇

リスク

コーヒー豆などの原材料において、調達先が限定されることによる調達コスト増、品質の低下

・コーヒー豆の分散調達、生産地に対する情報収集

・コーヒーのみに依存しない品揃え

リスク

平均気温の上昇に伴い、特に植物由来の原材料において、調達量の制限並びに大幅な価格上昇

※医薬品関連事業・食品事業

・複数社購買・産地の分散等の検討

・代替方法の検討

リスク

自販機オペレーション活動が過酷な労働条件になることによる労働者不足

・スマート・オペレーションの推進

海面の上昇

リスク

・自販機の設置可能エリアの減少

・販売拠点の減少もしくは見直し

・日本全国で多数の人が浸水や冠水の影響を受け、販売減少

・地域・ロケーションに偏りが少ない自販機網

熱中症搬送人口の増加

機会

熱中症対策飲料のニーズが高まりによる、自販機設置要望の増加

・トリプルペット自販機の導入増

※ペットボトル飲料の販売構成比を上げることを可能にする自販機

急性

自然災害の激甚化

リスク

自販機調達先の稼働停止による供給停止

・自販機の長寿命化:2030年までに15年

リスク

・洪水・台風により自販機の浸水被害が多発し、収益へ影響

・サプライチェーンが寸断し、お客様へ商品を届けることができなくなり、売上・利益が低減

・スマート・オペレーションの推進

・拠点別ハザードマップの作成

リスク

異常気象(大型台風や局地的な豪雨など)により、工場や倉庫の崩壊、従業員の被災などが発生し、製造が長期間休止する

※医薬品関連事業・食品事業

・事業継続計画(BCP)の整備

・外部倉庫拡大検討

 

 

(b)気候関連リスクと機会への対応・戦略のレジリエンス

当社グループの中核事業である国内飲料事業を担うダイドードリンコ株式会社(以下、ダイドードリンコ)は、製造と物流を全国各地の協力企業に委託するファブレス経営を採用し、商品開発と主力販路である自販機のオペレーションに経営資源を集中しています。2050年の自販機ビジネスにおけるカーボンニュートラル実現をめざして、気候変動への緩和策と適応策を強化し、脱炭素社会・循環型社会の形成に貢献していくことが、当社グループのサステナビリティに係る重要課題であると認識しております。

 

低炭素社会への移行リスク(1.5℃シナリオ)といたしましては、炭素税の導入を含む規制強化により、配送コストや自販機オペレーションにかかるコストの増加が見込まれるほか、自販機設置先の電気代負担増による引上げリスクが高まる等、国内飲料事業の売上構成比のうち約80%を占める自販機チャネルの事業運営に多大な影響が出ることが想定されますが、営業車両のEV化やスマート・オペレーションの推進による車両台数の削減に取り組むほか、省エネ型自販機の計画的投入や、カーボンニュートラルに対応した“お客様と共にサステナブルな未来を創る”自販機「LOVE the EARTHベンダー」の展開等により、お客様とのパートナーシップを推進し、事業機会の創出につなげてまいります。

 

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気候変動の顕在化に伴う物理的リスク(主に4℃シナリオ)といたしましては、自然災害の激甚化により、自販機の水没や生産工場・配送拠点の浸水等による被害が多発するリスクも想定されます。また、自販機ビジネスは、労働集約型産業の側面を持つことから、夏季の平均気温の上昇が、自販機オペレーションに係る労働環境に影響を及ぼし、労働力不足のリスクが高まることも懸念されます。

気候変動による平均気温の上昇は、熱中症対策飲料の販売増が事業機会となり得る一方で、主要原材料であるコーヒー豆の調達に大きな影響が出るものと認識しております。

当社グループは、これらのリスクと機会に対応していくために、日頃からコーヒー豆等の生産地に対する情報収集を行い、分散調達できる体制を築き上げると共に、コーヒーのみに依存しない魅力ある商品ラインアップの拡充に取り組んでおります。また、スマート・オペレーション体制の構築により、現場における働き方の多様化を図る等、労働力不足の時代への対応を進めるほか、個々のロケーションの特性にあった品揃えの最適化に努める等、自販機の店舗としての魅力をより高めてまいります。

なお、国内飲料事業におきましては、全国各地の協力工場へ商品の生産を委託することや、全国広範囲に自販機を設置することにより、リスク分散を図っております。

 

ⅳ.指標と目標

(a)気候関連リスク・機会の管理に用いる指標及び目標

当社グループは、2022年1月、サステナビリティの観点をより一層事業活動に組み込むため、「脱炭素社会・循環型社会への貢献」を環境に関するマテリアリティとして特定し、環境価値創出に向けた非財務KPIとして、当社グループにおけるCO2排出削減目標を設定しております。

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また、国内飲料事業におきましては、循環型社会への貢献に向けて、以下の3つの重点目標を設定しております。

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(b)CO2排出量

当社グループの国内主要グループ会社※におけるScope1、Scope2及び重要なScope3(自販機の電力消費による排出)のCO2排出量は、以下の通りであります。

※ダイドードリンコ株式会社、ダイドービバレッジサービス株式会社、ダイドービジネスサービス株式会社、大同薬品工業株式会社、株式会社たらみ

 

CO2排出量実績(2021年4月1日から2022年3月31日)

単位:tCO2

(カッコ内の数値は基準年度からの増減率)

 

国内飲料事業

医薬品関連事業

食品事業

合計

Scope1

7,268

(86.8%)

8,059

(106.0%)

8,199

(104.7%)

24,904

(99.3%)

Scope2

1,379

(109.0%)

小計

8,648

(89.7%)

8,059

(106.0%)

8,199

(104.7%)

24,904

(99.3%)

 

 

 

 

 

Scope3

(カテゴリ13)

94,890

(97.4%)

 

 

94,890

(97.4%)

 

CO2排出量実績 売上高原単位(2021年4月1日から2022年3月31日)

単位:tCO2/百万円

(カッコ内の数値は基準年度からの増減率)

 

国内飲料事業

医薬品関連事業

食品事業

合計

Scope1

0.06

(84.9%)

0.72

(98.3%)

0.39

(103.4%)

0.166

(96.9%)

Scope2

0.01

(106.7%)

小計

0.07

(87.8%)

0.72

(98.3%)

0.39

(103.4%)

0.166

(96.9%)

 

 

 

 

 

Scope3

(カテゴリ13)

0.80

(95.2%)

 

 

0.80

(95.2%)

注1:国内飲料事業における排出量実績は、ダイドードリンコ株式会社、ダイドービバレッジサービス株式会社及びダイドービジネスサービス株式会社が対象となります。

注2:ダイドードリンコ株式会社、ダイドービバレッジサービス株式会社及びダイドービジネスサービス株式会社の国内94拠点における温室効果ガス排出量情報について第三者検証を受けております。

注3:売上高原単位は、対象グループ会社の排出量合計(期間=2021年4月1日~2022年3月31日)÷売上高合計(期間=国内飲料事業、医薬品関連事業:2021年1月21日~2022年1月20日、食品事業:2021年1月1日~2021年12月31日)にて算出しています。

 

今後とも、「DyDoグループSDGs宣言」のもと、企業としての持続的成長と持続的社会の実現に向けた取り組みをさらに強化してまいります。

 

(4)経営環境についての経営者の認識

 

 

2023年1月期は、当社グループにとって、試練の一年となりました。ロシアによるウクライナ侵攻、エネルギーコストの上昇、急激な円安の進行等、想定外の事業環境の変化に大きく影響を受けた一年でした。

そのような中でも、持続的成長の実現に向けた取組みを推し進めると同時に、価格改定等の対応策を臨機応変に実行することができました。

今後の事業環境を展望するのはなかなか難しいことですが、昨年からの原材料や光熱費の高騰はまだしばらく続くと見込まれる一方で、人の動きは活発になり、インバウンドも含め関連する消費は着実に回復していくと思われます。いずれにしても、変化の兆しをいち早く察知して、ビジネスの機会として生かしていけるよう、機敏な事業運営を心掛けたいと思います。

また、グループミッション2030に向けた取組みは今年もより一層推し進めていきます。

その実現に向けた重点課題として、グループ全体では8つのマテリアリティを策定しています。中でも「デジタル」「環境」「人財」については、グループ共通の事業基盤に関する課題として、今後も継続して注力していきます。

さらに、あらためて注力したいのは「こころとからだにおいしい商品の提供」というマテリアリティです。私たちが人と社会に提供する価値に磨きをかけてこそ、「世界中の人々の楽しく健やかな暮らしをクリエイトするダイドーグループ」が実現できるものと考えます。

全従業員がこの大きな目標に向かって、一歩一歩邁進し、チャレンジを続けていきます。

 

ダイドーグループホールディングス株式会社

代表取締役社長 髙松 富也

 

 

(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当社グループは、2030年のありたい姿を示す「グループミッション2030」の実現に向けた「成長ステージ」として、2023年1月期を初年度とする5ヵ年の「中期経営計画2026」を策定しております。

「国内飲料事業の再成長」「海外事業戦略の再構築」「非飲料領域の強化・育成」の3つの基本方針のもと、「グループミッション2030」の実現に向けたマテリアリティに対応した成長戦略を推進するとともに、サステナビリティ経営の推進による組織基盤の強化を図り、社会価値・環境価値・経済価値の創出による持続的成長と中長期的な企業価値の向上をめざしてまいります。

 

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① 国内飲料事業の再成長

当社グループのコアビジネスである国内飲料事業は、創業来、「お客様の求めるものをお客様に身近なところでお届けする」独自のビジネスモデルによって発展してまいりました。業界有数の自販機網と、直販と共栄会によって一体的に運営する品質の高いオペレーション体制は、当社グループの大きな資産であり、キャッシュ・フローの源泉ともなっております。

コロナ禍により、消費者の行動様式は大きく変容し、自販機市場においては本格的な販売回復に至らない中、自販機に対する業界各社の取り組み姿勢は二極化しており、上位寡占化の傾向がより強いものとなっております。このような状況の中、当社グループは、コロナ禍を契機とした社会変革をビジネスチャンスと捉え、「自販機ビジネスの進化による社会的価値の創造」をマテリアリティに掲げ、持続可能な自販機ビジネスモデルの構築にチャレンジしてまいります。

今後につきましては、国内飲料事業の2030年のありたい姿を「自販機市場において絶え間ない挑戦と共創で新しい価値を提供し、トップランナーとして業界をリードし続けます。」と定め、最新のテクノロジーを活用したスマート・オペレーションのさらなる進化に取り組むと共に、DyDoの店舗である自販機を通じて、お客様の求める価値をお届けすることにより、自販機市場における確固たる優位性を確立してまいります。

 

② 海外事業戦略の再構築

当社グループの海外飲料事業の中で大きなウエイトを占めるトルコ飲料事業は、豊富な若年層人口を背景に高い成長ポテンシャルを有しております。足元では、リラ安・ドル高の進行、トルコ国内のインフレの急加速、輸入原材料価格やエネルギーコストの急騰等、同事業を取り巻く経営環境は激しく変化しておりますが、主力ブランドであるミネラルウォーター「Saka(サカ)」は、消費者の健康志向を背景に着実な成長を続けており、中長期的な成長が期待できる事業と位置付けております。また、中国飲料事業につきましては、無糖茶ニーズの高まりを背景に、2021年に中国での現地生産を開始したことにより、収益構造の改善を実現することができました。

今後につきましては、海外飲料事業の2030年のありたい姿を「世界中の人々の健康を支えるグローバルブランドを生み出します。」と定め、既存のトルコ・中国事業の基盤を活かしながら、海外事業戦略の再構築を進め、健康・無糖ニーズの高まりに対応したグローバルブランドの育成にチャレンジしてまいります。

 

③ 非飲料領域の強化・育成

当社グループは、「こころとからだにおいしい商品の提供」をマテリアリティに掲げ、国内飲料事業の再成長、海外事業戦略の再構築と共に、非飲料領域の強化・育成に注力しております。

既存事業におきましては、国内飲料事業を担うダイドードリンコが運営するサプリメント等の通信販売が、主力商品である「ロコモプロ」を中心に着実な成長を続けているほか、食品事業を担う株式会社たらみ(以下「たらみ」)は、様々な食感を自在に実現する「おいしいゼリー」を作る技術力とブランド力を大きな強みとして、フルーツゼリー市場においてトップシェアを有し、ドライゼリー市場が縮小する中においても成長を続けております。また、医薬品関連事業を担う大同薬品工業株式会社(以下「大同薬品工業」)では、2030年のありたい姿を「健康・美容分野での製造受託企業No.1になります。」と定め、2拠点4工場体制での効率的な生産体制の整備に注力しております。

当社グループの新規事業領域拡大への取り組みとして、希少疾病用医薬品事業に参入すべく設立したダイドーファーマ株式会社(以下「ダイドーファーマ」)は、プロフェッショナル人材の採用を含め、組織体制を整備し、2021年にはライセンス契約を締結する等、マテリアリティに掲げる「社会的意義の高い医療用医薬品の提供」に向けて、着実な歩みを進めております。

超高齢化社会・健康長寿社会が進展する中、人々の健康・予防・衛生に対する意識の高まりも相俟って、今後、ヘルスケア関連市場は着実に成長していくことが想定されます。今後につきましては、お客様の健康と生活の質の向上に貢献すべく、大きな成長が期待されるヘルスケア領域の事業の強化・育成を図り、非飲料事業での第2の柱の構築にチャレンジしてまいります。

 

④ グループ理念の浸透を通じたサステナビリティ経営の推進

当社グループは、事業環境の不確実性に柔軟に対応し、中長期的な企業価値向上を実現するためには、社会のサステナビリティと企業のサステナビリティの同期化が必要であるとの認識のもと、グループ理念の浸透を通じたサステナビリティ経営を推進しております。SDGsのめざす持続可能な社会の実現に向け、事業を通じて貢献することが当社グループのミッションであるとの認識のもと、SDGsへの取り組みを本格化すべく2021年1月には、「DyDoグループSDGs宣言」を公表しております。

この取り組みをさらに推進し、次代に向けたイノベーションを創出していくためには、マテリアリティに掲げる「従業員のワークライフシナジーの実現・ダイバーシティの推進」への取り組みを通じて、多様な人材が生き生きと活躍できる環境を整備すると共に、さらなるチャレンジを促す企業風土を醸成し、グループ従業員のエンゲージメントをより一層、高めていく必要があります。

今後とも、従業員一人ひとりが「グループ理念」「グループビジョン」に基づく共通の価値観を持って行動し、様々なステークホルダーの皆様とのパートナーシップを推進することにより、世界中の人々が楽しく健やかに暮らすことのできる持続可能な社会の実現に貢献してまいります。

 

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2【事業等のリスク】

当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況などに重要な影響を及ぼす可能性のある主要なリスクには、以下のようなものがあります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)リスクマネジメント体制

当社グループでは、企業理念に基づく経営戦略達成において発生する様々な阻害要因をリスクと位置付け「内部統制システムの整備に関する基本方針」に基づき、当社グループにおけるリスク管理体制に関する基本的事項を定め、リスク管理の効率的かつ確実な運用を図っています。常設委員会として、代表取締役社長を委員長とする「グループリスク管理委員会」を年2回開催するほか、必要に応じて都度開催することとしております。「グループリスク管理委員会」は、リスク管理の方針や重要リスクの評価及び対策の承認、統制状況の効果検証・是正指導等の役割を担っております。

当連結会計年度のグループリスク管理委員会においては、昨今の外部環境の変化に伴い、リスク項目を「戦略リスク」と「オペレーショナルリスク」に分類して整理いたしました。また、各事業セグメントにおけるリスクの抽出・評価における抜け漏れの発生を防止すべく、リスク項目の追加と名称の一部変更を実施すると共に、より適切な評価につながるよう「影響度」「発生可能性」に関する評価基準についても見直しを行いました。

 

(2)グループ重要リスク及びその影響度・発生可能性の評価

当連結会計年度のグループリスク管理委員会におきましては、影響度・発生可能性の高い重要リスクを抽出し、足元の業績に影響を与えるリスクが高まっている「原材料・資材の調達」及び「生産・物流体制」について議論を行いました。また、「海外情勢」に関するリスクについては、近年、地政学的リスクの顕在化が経済やビジネスに影響を与える頻度が増加していることから、海外飲料事業に限らず、各事業がリスクとして捉え、対策を検討していくべきとの認識が示されました。

 

これらを踏まえ当連結会計年度のグループリスク管理委員会が評価した重要リスクと対応策等は次の通りであります

 

(3)経営成績等に与える影響の内容及び当該リスクへの対応策等

①事業横断的なリスク

ⅰ.原材料・資材の調達

当社グループの商品には、多種多様な原料・資材が使用されておりますが、中でも国内飲料事業の主要原料であるコーヒー豆は国際市況商品であり、その価格は、商品相場だけでなく為替レートの変動の影響を受けます。価格変動の影響を受けることについては、他の原材料・資材についても同様であり、直近のエネルギーコスト上昇も相俟って、原材料・資材の調達コストの高騰は、当社グループの経営成績等に重要な影響を及ぼす可能性があります。

また、海外飲料事業(トルコ飲料事業)においては、一部の資材調達が外貨建てであることから、トルコリラの為替レートの変動によって、その調達価格は大きな影響を受けます。原材料・資材価格の高騰は、製造コストの上昇につながり、当社グループの経営成績等に重要な影響を及ぼす可能性があります。

原材料・資材の調達価格の大幅な上昇は、当社グループの収益を大きく圧迫する要因となっており、原材料をはじめとするあらゆるコストの上昇傾向は、今後も続くことが想定されます。

当社グループは、これらのリスクの低減を図るため、国内飲料事業及び食品事業において、2022年10月より一部商品の価格改定を実施したほか、海外飲料事業(トルコ事業)においては、積極的な価格改定を継続的に実施する等、適正な限界利益率の確保による収益構造の改善に取り組んでおります。

また、コーヒー豆については、国内焙煎業者との連携による情報収集を強化すると共に、調達先の分散や調達スキーム変更等、調達価格の安定化に向けた取り組みを進めるほか、コーヒーのみに依存しない魅力ある商品ラインアップの開発を推進しております。

 

ⅱ.生産・物流体制

当社グループのコアビジネスである国内飲料事業は、生産・物流を外部へ委託するファブレス方式とすることにより、経営資源を商品の企画・開発や自販機のオペレーションといった、お客様と直接関わる分野に集中しております。全国の協力工場へ商品の生産を分散して委託することにより、物流コストの低減や、大規模な自然災害や渇水等により、一部地域での生産が困難になった場合でも柔軟な対応が可能な体制としております。

 

近年、生産・物流を取り巻く経営環境は大きく変化しており、人手不足やコンプライアンスの厳格化を背景とした物流コストの大幅な上昇や、物流の逼迫による供給リスクが高まっております。

社会情勢の変化を背景とした物流コストの上昇リスクは、当面続くことが想定されることから、当社グループの経営成績等に重要な影響を及ぼす可能性があります。

当社グループは、これらのリスクの低減を図るため、澁澤倉庫株式会社との合弁によるダイドー・シブサワ・グループロジスティクス株式会社を2018年6月に設立し、物流業界との連携強化による安定的な物流網の確保、「物流の2024年問題」を見据えた配送拠点の見直し等の取り組みを推進しております。

 

ⅲ.海外情勢

ロシア・ウクライナ情勢に起因した資材価格・原油価格の高騰、為替相場の急激な変動等、近年、地政学リスクをはじめとする海外情勢の変化が、日本国内での事業活動にも影響を及ぼす可能性が高まっております。

また、海外における事業展開には、各国の法令・制度、政治・経済・社会情勢、文化・宗教・商習慣の違いや為替レートの変動をはじめとした様々なリスクが存在します。事前に想定できなかった問題の発生やこれらのリスクに対処できないこと等により、事業展開の継続や投資回収が困難になった場合には、減損損失や事業撤退損失等が発生する可能性があるほか、中長期的な海外事業戦略の推進にも支障が出る等、当社グループの経営成績等に重要な影響を及ぼす可能性があります。

当社グループは、これらのリスクの低減を図るため、持株会社の海外事業統括部が海外子会社を管理・統括する体制とし、既存のトルコ・中国事業の基盤を活かしながら、海外事業戦略の再構築を進めてまいります。

 

ⅳ.企業買収及び事業・資本提携

当社グループは、「グループミッション2030」に掲げた2030年のありたい姿の実現に向けて、企業買収及び事業・資本提携等の戦略的投資も事業拡大を加速するための有効な手段として、その可能性を常に検討しております。しかしながら、有効な投資機会を見出せない場合や、当初期待した戦略的投資効果を得られない場合には、成長戦略の推進に遅れが生じる等、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。また、企業買収等により新規事業領域・新規市場へ参入する場合には、その事業・市場固有のリスクが新たに加わる可能性があります。

企業買収等にあたっては、対象企業の事業計画や財務内容、契約関係等についての詳細な調査を行い、十分にリスクを検討することとしておりますが、事前に把握できなかった問題の発生や事業展開が計画通り進まない場合、のれん等の固定資産の減損処理を行う必要性が生じる等により、当社グループの経営成績等に重要な影響を及ぼす可能性があります。

当社グループは、これらのリスクの低減を図るため、取締役会の実効性評価を毎年1回実施し、その評価結果をふまえて、取締役会のモニタリング機能の実効性をさらに高める等、迅速・果断な意思決定を行うための仕組みであるコーポレート・ガバナンスの継続的改善に向けた取り組みを進めております。

 

ⅴ.業界における市場競争

日本国内の清涼飲料業界の市場環境は、少子高齢化の影響により、中長期的には大きな成長を見込みにくい状況が続いています。そのような中、新型コロナウイルスの感染拡大をはじめ、原材料価格の高騰や物流費の上昇が、自販機ビジネスの収益構造に大きな影響を与えました。その結果、現在では、自販機に対する業界各社の取り組み姿勢は二極化し、上位寡占化の傾向がより強いものとなっております。

また、コンビニエンスストアや量販店等の流通市場においては、業界各社の販売数量確保に向けた販売競争が引き続き熾烈なものとなっております。

当社グループの商品戦略・販売戦略・価格戦略が、このような市場環境の変化のスピードに対応できなかった場合、当社グループの経営成績等に重要な影響を及ぼす可能性があります。

当社グループは、これらのリスクの低減を図るため、グループスローガンである「こころとからだに、おいしいものを。」を追求した商品やサービスによるお客様への価値提供や、自販機ロケーションの特性にあった商品ラインアップの最適化に取り組み、業界における市場競争に対応してまいります。

 

ⅵ.環境問題への対応(気候変動問題)

気候変動をはじめとする環境問題への企業の取り組み姿勢に対するステークホルダーからの評価や市場の価値観の変化は、消費者の商品・サービスの選択に大きく影響するものとなっており、気候変動抑制のため、世界的規模でのエネルギー使用の合理化や地球温暖化対策等の法令等の規制も強まっております。

また、気候変動に起因する水資源の枯渇、コーヒーをはじめとする原材料への影響、大規模な自然災害による製造設備の被害等のサプライチェーンに関わる物理的リスクが顕在化した場合、当社グループの経営成績等に重要な影響を及ぼす可能性があります。

当社グループは、これらのリスクの低減を図るため、グループとしてのCO2排出削減目標を設定し、2050年の自販機ビジネスにおけるカーボンニュートラルをめざすと共に、国内飲料事業では、循環型社会への貢献に向けた3つの環境目標を設定し、事業を通じた環境問題への取り組みを推進しております。

また、気候変動リスクは中長期的に顕在化する可能性を有することから、短期のみならず、中長期の時間軸でリスクを評価する体制を構築すべく、「グループリスク管理委員会」と「グループサステナビリティ委員会」を設置し、両委員会を中心としたそれぞれの取り組みを連動させながらマネジメントを行っております。

 

②事業特有のリスク

ⅰ.トルコ国内のハイパーインフレに関連するリスク

海外飲料事業の中で大きなウエイトを占めるトルコ飲料事業は、トルコ国内のインフレ率上昇、急激な為替変動による輸入原材料価格の高騰等、足元の事業環境は激しく変化しておりますが、主力ブランドであるミネラルウォーター「Saka(サカ)」は、消費者の健康志向を背景に着実に成長を続けており、中長期的にも成長が期待されております。

一方、トルコにおける3年間の累積インフレ率が100%を超えたことを示したため、当社グループは、トルコリラを機能通貨とするトルコの子会社について、超インフレ経済下で営業活動を行っていると判断いたしました。このため、当社グループは、トルコの子会社の財務諸表について、IAS第29号「超インフレ経済下における財務報告」に定められる要件に従い、当連結会計年度より、会計上の調整を加えております。今後、トルコにおけるインフレがさらに深刻化した場合、会計上の調整が多額にのぼり、当社グループの経営成績等に重要な影響を及ぼす可能性があります。

また、固定資産の修正再表示額は、通常の固定資産と同様に減損の要否を検討し、その修正再表示額が回収可能価額を超過する場合は回収可能価額まで減損する必要がある等、当社グループの経営成績等に重要な影響を及ぼす可能性があります。

当社グループは、これらのリスクに対応するため、持株会社の財務部による、収益管理、キャッシュ・コンバージョンサイクルに関する管理体制を強化・拡充すると共に、トルコの子会社におきましては、継続的な価格改定の実施による適正な限界利益率の確保や、トルコからの輸出取引の拡大等によるリスクの低減に努めております。

 

ⅱ.既存の自販機ビジネスへの集中・依存

当社グループのコアビジネスである国内飲料事業は、日本国内における自販機の普及の歴史と共に発展してまいりました。地域に根差した営業活動を展開することにより、業界有数の自販機網と品質の高いオペレーション体制を構築し、当連結会計年度において、国内飲料事業における自販機チャネルの売上比率は約80%となっており、業界平均を大きく上回っております。

自販機チャネルは、本来、価格安定性・販売安定性が比較的高く、収益性の高い缶コーヒーを主力商材として、安定的なキャッシュ・フローを確保することが可能ですが、近年、自販機オペレーションを担う人手不足の問題等もあり、自販機市場全体の総台数は減少傾向にあります。また、コロナ禍を契機として、自販機市場を取り巻く環境は大きく変化し、上位寡占化の傾向がより強いものとなっております。当社グループの既存の自販機ビジネスが、これらの環境変化に対応できなかった場合、当社グループの経営成績等に重要な影響を及ぼす可能性があります。

当社グループは、「自販機ビジネスの進化による社会的価値の創造」をマテリアリティに掲げ、市場の変化に柔軟に対応できる持続可能な自販機ビジネスモデルの確立をめざしております。

今後の労働力不足の時代に対応すべく、最新のテクノロジーを活用したスマート・オペレーションのさらなる進化に取り組むと共に、カーボンニュートラルに対応した“お客様と共にサステナブルな未来を創る”自販機「LOVE the EARTHベンダー」の展開を進めております。今後とも、自販機の設置先との協働も含め、DyDoの店舗である自販機を通じて、お客様の求める価値をお届けすることにより、自販機市場における確固たる優位性を確立してまいります。

 

ⅲ.希少疾病用医薬品事業への参入

当社グループは、成長性の高いライフサイエンス分野をはじめとするヘルスケア関連市場を次なる成長領域と定め、その中でも希少疾病と呼ばれる国内患者数が5万人未満の難病に着目し、2019年1月に、ダイドーファーマを設立いたしました。希少疾病用医薬品事業のビジネスモデルは、様々なフィールドのパートナーとの協業、提携をベースとしており、希少疾病治療に関わる創薬シーズに関する提携や開発候補品のライセンスイン、特に日本における独占的な製造販売権の獲得によって、開発・承認取得を行います。臨床開発業務に関してはCRO(Contract Research Organization)、医薬品製造に関してはCMO(Contract Manufacturing Organization)等の外部機関を活用いたします。

世界のバイオベンチャーが開発した新薬候補を、導入・開発・承認取得して、一刻も早く患者様にお届けすべく事業展開を進めてまいりますが、事業基盤が安定するまでの先行投資期間においては、継続的に営業損失を計上し、キャッシュ・フローはマイナスが続くことから、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

また、希少疾病用医薬品の開発には不確実性を伴うことから、開発候補品への投資にあたっては、発生する研究開発費総額の見積り、開発品の上市時期、上市後の薬価の推移、潜在的な患者数及び将来の年平均増加数等の前提条件について、十分な検討を行った上で、経営判断を行っておりますが、個々の開発プロジェクトは、開発の延長や中止を行う可能性、想定通りの内容で薬事承認が下りない又は薬事承認に想定以上の時間を要する可能性、想定していた薬価を下回る可能性等があります。

当社グループは、これらのリスクの低減を図るため、医薬品業界における豊富な知識と経験を有する独立社外取締役を選任し、個々の開発プロジェクトに基づくダイドーファーマの事業計画に対するモニタリングの強化を図っております。

また、希少疾病用医薬品事業における投資対象については、すでに相応の開発が進行している案件に絞り込むと共に、複数のパイプラインの開発を手掛けていくことにより、事業基盤の構築を図っていく方針であります。

なお、希少疾病用医薬品事業には、医薬品医療用機器法等の関連法規による厳格な規制があります。また、知的財産権や研究開発に係るリスクのほか、製造物責任や副作用等のリスクがあることを常に認識しておく必要があります。

当社グループは、これらのリスクの低減を図るため、医薬品業界の経験を長く積んだ、事業開発、新薬開発、薬事、メディカルアフェアーズ、そして承認取得後の体制を含めたエキスパート人材を整えると共に、外部の有識者、機関、企業等の協力や支援を仰ぎながら、事業運営を推進してまいります。

 

上記以外にも事業活動を進めていく上において、経済情勢の変化、法規制、感染症等の外部要因によるリスクのほか、様々なリスクが当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループは、こうしたリスクを回避、またはその影響を最小限に抑えるため、リスク管理体制の強化に取り組んでおります。当社グループを取り巻くリスクを可視化し、発生時の影響を最小限に抑えるための対策を強化すべく、毎年、リスクの影響度・発生可能性を分析した「リスクマップ」を作成し、環境の変化に応じた重要リスクを決定・対策を講じることにより、リスクマネジメントを推進しております。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 

(1)経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況(以下、「経営成績等」という。)の概要は、以下の通りであります。

 

①財政状態及び経営成績の状況

〈連結経営成績〉

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

当連結会計年度

実績

増減率(%)

増減額

売上高

162,602

160,130

営業利益

4,581

707

△84.6

△3,873

経常利益

5,651

591

△89.5

△5,059

親会社株主に帰属する当期純損益

3,974

△507

△4,481

 

当連結会計年度の期首より、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日。以下、「収益認識会計基準」という。)等を適用しており、当連結会計年度の売上高は109億69百万円減少しております。なお、海外飲料事業の現地会計はIFRS適用のため、収益認識会計基準等適用による影響はありません。

また、当連結会計年度より、海外飲料事業の主要拠点であるトルコにおいて3年間の累積インフレ率が100%を超えたことを受け、トルコリラを機能通貨とするトルコの子会社について、超インフレ経済下で営業活動を行っていると判断し、トルコの子会社の財務諸表について、IAS第29号「超インフレ経済下における財務報告」に定められる要件に従い、会計上の調整をしております。この調整により、売上高は5億69百万円増加、営業利益は11億44百万円、経常利益は14億23百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は17億84百万円、それぞれ減少しております。

これらの詳細については、連結財務諸表「注記事項(会計方針の変更)及び(追加情報)」をご参照ください。当連結会計年度に係る各数値については、当該会計基準等を適用した後の数値となっております。なお、収益認識会計基準等の適用により、大きな影響が生じる売上高については、増減額・増減率を記載しておりません。

 

(ご参考)IAS第29号「超インフレ経済下における財務報告」に定められる要件による会計上の調整額

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

当連結会計年度

IAS第29号

調整前

IAS第29号

による調整額

IAS第29号

調整後

売上高

162,602

159,561

569

160,130

営業利益

4,581

1,851

△1,144

707

経常利益

5,651

2,015

△1,423

591

親会社株主に帰属する当期純損益

3,974

1,276

△1,784

△507

 

 

〈セグメント別概況〉

(単位:百万円)

 

売上高

(ご参考)

収益認識会計基準等適用前の基準ベース

前連結

会計年度

当連結

会計年度

増減額

当連結

会計年度

(試算)

増減額

 

増減率

(%)

国内飲料事業

118,080

109,770

118,467

387

0.3

海外飲料事業

12,777

18,909

18,909

6,131

48.0

医薬品関連事業

11,133

12,522

12,696

1,563

14.0

食品事業

21,165

19,565

21,664

498

2.4

希少疾病用医薬品事業

調整額

△553

△636

△636

△83

合計

162,602

160,130

171,100

8,497

5.2

 

(単位:百万円)

 

セグメント利益又は損失(△)

前連結

会計年度

当連結

会計年度

増減額

国内飲料事業

6,267

2,758

△3,509

海外飲料事業

△528

△1,091

△562

医薬品関連事業

△19

347

367

食品事業

959

765

△193

希少疾病用医薬品事業

△573

△499

73

調整額

△1,524

△1,573

△49

合計

4,581

707

△3,873

 

(単位:%)

 

セグメント利益率

セグメントROA

前連結

会計年度

当連結

会計年度

増減

前連結

会計年度

当連結

会計年度

増減

国内飲料事業

5.3

2.5

△2.8

11.5

4.7

△6.8

海外飲料事業

△4.1

△5.8

△1.6

△5.3

△9.4

△4.1

医薬品関連事業

△0.2

2.8

3.0

△0.1

1.7

1.8

食品事業

4.5

3.9

△0.6

4.8

3.6

△1.1

(注1)報告セグメントごとの売上高は、セグメント間の内部売上高を含んでおります。

(注2)海外飲料事業の現地会計はIFRS適用のため、収益認識会計基準等適用による影響はありません。

(注3)海外飲料事業について、IAS第29号「超インフレ経済下における財務報告」に定められる要件に従い、会計上の調整をしております。この調整により、売上高は5億69百万円増加、セグメント利益は11億44百万円減少しております。

 

当連結会計年度のわが国の経済は、このところ一部に弱さが見られるものの、緩やかに持ち直しております。先行きについては、ウィズコロナの下で、各種政策の効果もあって、景気が持ち直していくことが期待されますが、世界的な金融引締め等が続く中、海外景気の下振れがわが国の景気を下押しするリスクとなるほか、物価上昇、供給面での制約、金融資本市場の変動等の影響や中国における感染拡大の影響に十分注意する必要がある等、今後の動向は依然として不透明な状況にあります。

このような状況の中、当社グループは5ヵ年の「中期経営計画2026」の初年度として、「国内飲料事業の再成長」「海外事業戦略の再構築」「非飲料領域の強化・育成」の3つの基本方針のもと、「グループミッション2030」の実現に向けたマテリアリティに対応した成長戦略を推進すると共に、サステナビリティ経営の推進による組織基盤の強化に取り組んでまいりました。

当連結会計年度の経営成績は、ロシア・ウクライナ情勢に起因した資源価格・原油価格の高騰や為替相場の急激な変動等、外部環境の変化が事業活動に多大な影響を及ぼす状況の中、海外飲料事業(トルコ飲料事業)や医薬品関連事業の売上高が大きく伸長する等、収益認識会計基準等適用前の基準ベースでは、増収を確保することができました。

国内飲料事業におきましては、顧客志向営業の成果による自販機設置台数の増加傾向維持、スマート・オペレーション体制の全社展開、ダイドードリンコとアサヒ飲料株式会社(以下、アサヒ飲料)との自販機事業に関する包括的業務提携契約の締結等、自販機市場における確固たる優位性確立に向けた取り組みは着実に進捗しております。

また、海外飲料事業におきましては、トルコ国内の急速なインフレや為替変動に対応した業績安定化に注力したほか、医薬品関連事業・食品事業における受注・販売の拡大や、希少疾病用医薬品事業では、医薬品等製造販売業許可の取得等、非飲料領域における取り組みも着実に進めております。

一方、国内飲料事業の主要原材料であるコーヒー豆をはじめとする原材料価格やエネルギーコストの高騰傾向は、企業努力のみでは吸収することが困難な状況となり、損益面に大きな影響を与える結果となりました。

 

なお、連結損益計算書の主要項目ごとの前連結会計年度との主な増減要因等は、次の通りであります。

 

i.売上高

国内飲料事業は、飲料の平均販売単価の改善やサプリメント等の通信販売の伸長により、収益認識会計基準等適用前の基準ベースでは、増収を確保することができました。

また、海外飲料事業においては、継続的な価格改定の実施により、トルコ飲料事業の売上高が大きく伸長したほか、医薬品関連事業ではパウチ製品の受注増、食品事業は在宅需要の増加等もあり、いずれも好調な実績となりました。

以上の結果、当連結会計年度の売上高は、1,601億30百万円(収益認識会計基準等適用前の基準で試算した場合、5.2%増)となりました。

 

 

ⅱ.営業利益

当連結会計年度の売上原価は、前連結会計年度と比較して92億76百万円増加し、871億72百万円となりました。その主な要因は、原材料価格やエネルギーコストの高騰等により、各セグメント共に製造原価が大きく上昇したことによるものであります。

国内飲料事業においては、主要原材料であるコーヒー豆の高騰、流通チャネルに係るリベート等の増加、自販機に係る減価償却費の増加等により、損益面は後退する結果となりました。一方、医薬品関連事業におきましては、売上面の伸長により、製造原価上昇の影響を吸収し、増益を確保いたしました。

なお、海外飲料事業につきましては、IAS第29号「超インフレ経済下における財務報告」に定められる要件に従った会計上の調整により、セグメント損失が増加しておりますが、トルコ子会社におきましては、急速なインフレや為替変動に対応すべく、継続的な価格改定やコスト増加の抑制策等の対策を講じたことにより、会計上の調整を加える前の利益水準は、前連結会計年度と比較して大きく改善しております。

以上の結果、当連結会計年度の営業利益は、7億7百万円(前連結会計年度比84.6%減)となりました。

 

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ⅲ.経常利益

当連結会計年度の営業外収益は、前年度に計上した為替差益がなくなったことにより、前連結会計年度と比較して3億86百万円減少し、12億1百万円となりました。また、営業外費用は、為替差損5億46百万円を計上したことに加え、IAS第29号「超インフレ経済下における財務報告」に定められる要件に従った会計上の調整により、正味貨幣持高に関する損失2億72百万円を計上したこと等から、前連結会計年度と比較して7億99百万円増加し、13億17百万円となりました。

以上の結果、当連結会計年度の経常利益は、5億91百万円(前連結会計年度比89.5%減)となりました。

 

ⅳ.親会社株主に帰属する当期純損失

当連結会計年度の特別利益は、大江生醫股份有限公司株式の一部売却による投資有価証券売却益として5億12百万円、国内飲料事業の遊休施設に係る固定資産売却益として2億54百万円を計上したことから、7億66百万円となりました。特別損失は、国内飲料事業の連結子会社における固定資産の減損損失を1億44百万円計上したほか、2022年3月に発生した福島県沖地震に係る災害による損失として、85百万円を計上したこと等から、2億67百万円となりました。また、当連結会計年度の法人税等は、前連結会計年度と比較して2億7百万円減少し、15億80百万円となりました。

以上の結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純損失は、5億7百万円(前連結会計年度は39億74百万円の親会社株主に帰属する当期純利益)となりました。

また、1株当たり当期純利益は、前連結会計年度の254.20円に対し、当連結会計年度は1株当たり当期純損失32.40円となりました。

 

なお、当連結会計年度における収益及び費用の主な為替換算レートは、1トルコリラ=期末時点7.09円(前連結会計年度は期中平均12.44円)、1中国元=期中平均19.52円(前連結会計年度は期中平均17.13円)となっております。

〈財政状態〉

(単位:百万円)

 

前連結会計年度末

当連結会計年度末

増減額

 

流動資産

78,546

81,113

2,566

固定資産

80,438

83,091

2,653

資産合計

158,984

164,204

5,220

 

流動負債

38,764

43,275

4,511

固定負債

36,958

36,861

△97

負債合計

75,722

80,137

4,414

純資産合計

83,261

84,067

805

 

 

当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末と比較して52億20百万円増加し、1,642億4百万円となりました。

当連結会計年度末の自己資本比率は、前連結会計年度末の52.1%に対し50.9%、流動比率は前連結会計年度末の202.6%に対し187.4%、固定比率は前連結会計年度末の97.1%に対し99.4%となり、財務健全性を引き続き維持しております。

当連結会計年度におきましては、IAS第29号「超インフレ経済下における財務報告」に定められる要件に従い連結財務諸表を修正した結果、トルコ飲料事業に係るのれん及び商標権の当連結会計年度の期首残高21億68百万円全額の減損を認識し、期首利益剰余金の減少として処理しております。なお、連結貸借対照表における非貨幣性項目(棚卸資産、有形・無形固定資産等)については、取得日から当連結会計年度末時点までの物価変動に応じて修正しております。また、為替換算調整勘定の変動により、前連結会計年度と比較して純資産が増加しております。

 

当社グループの連結財政状態の前連結会計年度末と比較した主な増減要因等は、次の通りであります。

 

ⅰ.ネットキャッシュ

当連結会計年度末の金融資産(現金及び預金・有価証券・投資有価証券(関係会社株式を除く)・長期性預金)は、投資有価証券の時価変動等により、前連結会計年度末と比較して46億79百万円減少し、624億40百万円となりました。また、当連結会計年度末の有利子負債(短期/長期借入金、短期/長期リース負債・債務、社債、長期預り保証金)は、前連結会計年度と比較して9億12百万円増加し、363億94百万円となりました。

以上の結果、当連結会計年度末のネットキャッシュ(金融資産-有利子負債)は、前連結会計年度末と比較して55億92百万円減少し、260億46百万円となりました。

 

ⅱ.運転資本

当連結会計年度末の売上債権は、前連結会計年度末と比較して11億27百万円増加し、188億18百万円となりました。また、当連結会計年度末の棚卸資産は、前連結会計年度末と比較して28億23百万円増加し、115億87百万円となりました。一方、当連結会計年度末の仕入債務は、前連結会計年度末と比較して36億75百万円増加し、208億23百万円となりました。

以上の結果、当連結会計年度末の運転資本(売上債権+棚卸資産-仕入債務)は、前連結会計年度末と比較して2億76百万円増加し、95億82百万円となりました。

 

ⅲ.有形固定資産・無形固定資産

当連結会計年度末の有形固定資産・無形固定資産は、前連結会計年度末と比較して47億49百万円増加し、571億17百万円となりました。この主な要因は、国内飲料事業における自動販売機の未償却残高の増加及び海外飲料事業におけるIAS第29号の適用に伴う調整によるものであります。

 

 

ⅳ.純資産

当連結会計年度末の株主資本は、前連結会計年度末と比較して38億14百万円減少し、849億67百万円となりました。この主な要因は、海外飲料事業におけるIAS第29号の適用に伴う調整によるものであります。

当連結会計年度末のその他有価証券評価差額金は、政策保有株式の時価変動により、前連結会計年度末と比較して9億52百万円減少し、58億46百万円となりました。また、当連結会計年度末の為替換算調整勘定は、IAS第29号の適用に伴い、前連結会計年度末と比較して54億67百万円増加し、△80億76百万円となりました。

以上の結果、当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末と比較して8億5百万円増加し、840億67百万円となりました。

 

 

〈キャッシュ・フローの状況〉

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

当連結会計年度

増減額

営業活動によるキャッシュ・フロー

8,059

5,125

△2,934

投資活動によるキャッシュ・フロー

△6,464

△5,025

1,439

財務活動によるキャッシュ・フロー

△3,651

△1,120

2,531

現金及び現金同等物に係る換算差額

△557

△16

540

超インフレの調整額

140

140

現金及び現金同等物の増減額

(△は減少)

△2,614

△896

1,717

現金及び現金同等物の期首残高

32,687

30,072

△2,614

連結除外に伴う現金及び現金同等物の減少額

△19

△19

現金及び現金同等物の期末残高

30,072

29,156

△916

 

②生産、受注及び販売の実績

ⅰ.生産実績

当連結会計年度の生産実績をセグメント別に示すと次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2022年1月21日

至 2023年1月20日)

前年同期比(%)

海外飲料事業(百万円)

12,946

142.3

医薬品関連事業(百万円)

12,370

112.5

食品事業(百万円)

19,481

合計(百万円)

44,797

(注)1.金額は販売価格によっております。

2.当連結会計年度の期首より、収益認識会計基準等を適用しており、生産実績については、当該会計基準等を適用した後の数値となっております。生産実績に大きな影響が生じる項目については、前期比増減率は記載しておりません。

ⅱ.商品仕入実績

当連結会計年度の商品仕入実績をセグメント別に示すと次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2022年1月21日

至 2023年1月20日)

前年同期比(%)

国内飲料事業(百万円)

49,158

107.2

海外飲料事業(百万円)

1,411

203.0

医薬品関連事業(百万円)

132

107.0

合計(百万円)

50,702

108.6

 

ⅲ.受注実績

当連結会計年度における受注実績をセグメント別に示すと次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2022年1月21日

至 2023年1月20日)

受注高(百万円)

前年同期比(%)

受注残高(百万円)

前年同期比(%)

海外飲料事業

4,130

177.7

3

8.8

医薬品関連事業

12,016

114.2

2,751

111.4

合計

16,146

125.7

2,754

109.8

 

ⅳ.販売実績

当連結会計年度の販売実績については、「① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、以下のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

①当連結会計年度の財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

当連結会計年度は、ロシア・ウクライナ情勢に起因した資源価格・原油価格の高騰や為替相場の急激な変動等の外部環境の変化が事業活動に多大な影響を及ぼす状況となりました。各種原材料価格やエネルギーコストをはじめとする、あらゆるコストの上昇傾向は、今後も続くことが想定されることから、企業努力のみでは吸収することが困難と判断し、国内飲料事業及び食品事業においては、2022年10月より、希望小売価格の改定を実施しております。

特に、国内飲料事業におけるキャッシュ・フロー創出力の回復は、「中期経営計画2026」における重要課題であるとの認識のもと、限界利益率の改善による収益構造の適性化を図るべく、主力販売チャネルである自販機における一部商品の販売価格改定を機動的に実行しております。なお、自販機チャネルにおきましては、価格改定後の販売動向は安定的に推移しております。今後とも、事業全般を通じた生産性向上に努めると共に、DyDoの店舗である自販機を通じて、安全・安心で高品質な「こころとからだにおいしい商品」をお客様にお届けしてまいります。

また、国内飲料事業を担うダイドードリンコは、アサヒ飲料と自販機事業に関する包括的業務提携契約を2022年9月15日に締結し、自販機による直販事業を一体的に運営するダイナミックベンディングネットワーク株式会社(以下、ダイナミックベンディングネットワーク)を2023年1月23日に共同株式移転により設立いたしました。このたびの包括的業務提携を契機として、協業によるスケールメリットを活かしつつ、スマート・オペレーションのノウハウをもって、効率的かつ高品質なオペレーションを追求し、自販機市場における確固たる優位性を確立してまいります。

なお、当社グループの経営成績等に重要な影響を与える要因につきましては、「1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」「2.事業等のリスク」に記載の通りであります。

当社グループは、2030年のありたい姿を示す「グループミッション2030」の実現への取り組みを通じて、世界中の人々が楽しく健やかに暮らすことのできる持続可能な社会の実現に貢献し、社会価値・環境価値・経済価値の創出による持続的成長と中長期的な企業価値向上をめざしてまいります。

 

セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次の通りであります。

 

ⅰ.国内飲料事業

当連結会計年度の国内飲料市場の販売数量は、前年を3%程度上回る販売実績となっているものの、依然としてコロナ禍発生前の水準には及ばないものとなっております。原材料価格の高騰や物流費の上昇が業界各社の収益構造に大きな影響を与える環境の中、コンビニエンスストアや量販店等の流通市場においては、数量確保に向けた業界各社の熾烈な販売競争が展開されました。一方、自販機市場においては、本格的な販売回復に至らない中、自販機に対する業界各社の取り組み姿勢は二極化しており、上位寡占化の傾向がより強いものとなっております。

 当社グループは、このような状況の中、国内飲料事業の2030年のありたい姿を「自販機市場において絶え間ない挑戦と共創で新しい価値を提供し、トップランナーとして業界をリードし続けます。」と定め、最新のテクノロジーを活用したスマート・オペレーションのさらなる進化に取り組むと共に、顧客志向営業の徹底により、自販機設置台数の増加傾向の維持を図りました。また、自販機の設置先との協働も含め、DyDoの店舗である自販機を通じて、お客様の求める価値をお届けすべく、カーボンニュートラルに対応した“お客様と共にサステナブルな未来を創る”自販機「LOVE the EARTHベンダー」の展開を2022年8月より開始いたしました。

 商品戦略といたしましては、2022年秋冬の新商品として、人気TVアニメ「東京リベンジャーズ」とコラボした「ダイドーブレンド オリジナル」「ダイドーブレンド 絶品微糖」「ダイドーブレンド 絶品カフェオレ」を2022年8月29日より期間限定で発売し、缶コーヒー市場の活性化を図りました。

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また、当社グループの国内飲料事業を担うダイドードリンコは、アサヒ飲料と自販機事業に関する包括的業務提携契約を2022年9月15日に締結し、自販機による直販事業を一体的に運営するダイナミックベンディングネットワークを2023年1月23日に共同株式移転により設立いたしました。

当連結会計年度の売上高は、飲料の平均販売単価の改善や「ロコモプロ」を中心にサプリメント等の通信販売が伸長したことにより、収益認識会計基準等適用前の基準ベースでは増収を確保したものの、主要原材料であるコーヒー豆の高騰、流通チャネルに係るリベート等の増加、自販機に係る減価償却費の増加等により、利益面は厳しい結果となりました。

以上の結果、当連結会計年度の国内飲料事業の売上高は、1,097億70百万円(収益認識会計基準等適用前の基準で試算した場合、0.3%増)、セグメント利益は、27億58百万円(前連結会計年度比56.0%減)となりました。

 

ⅱ.海外飲料事業

当社グループの海外飲料事業の中で大きなウエイトを占めるトルコ飲料事業は、リラ安・ドル高の進行、トルコ国内のインフレの急加速、輸入原材料価格やエネルギーコストの急騰等、同事業を取り巻く経営環境は激しく変化しておりますが、豊富な若年層人口を背景に高い成長ポテンシャルを有しており、主力ブランドであるミネラルウォーター「Saka(サカ)」は、消費者の健康志向を背景に着実な成長を続けております。また、中国飲料事業につきましては、無糖茶ニーズの高まりを背景に、2021年に中国での現地生産を開始したことにより、収益構造の改善を実現することができました。

当社グループは、海外飲料事業の2030年のありたい姿を「世界中の人々の健康を支えるグローバルブランドを生み出します。」と定め、既存のトルコ・中国事業の基盤を活かしながら、海外事業戦略の再構築を進め、健康・無糖ニーズの高まりに対応したグローバルブランドの育成にチャレンジしてまいります。

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当連結会計年度は、トルコ飲料事業においては、PET容器をはじめとする原材料コストや物流費の急激かつ大幅な上昇に対応すべく、各種SKUの積極的な価格改定を継続的に実施し、利益改善を伴う大幅な増収となりました。

損益面につきましては、IAS第29号「超インフレ経済下における財務報告」に定められる要件に従った会計上の調整が大きく影響する結果となりましたが、コスト増加の抑制策や価格改定効果に加えて、前連結会計年度に発生した英国への輸出に係る一時費用も解消したことから、従来基準ベースで大きく改善を図ることができました。

また、中国飲料事業においては、上海市のロックダウンの影響を一時的に受けましたが、現地生産品である「おいしい麦茶」「おいしい紅茶」の販売好調により、利益面も堅調な実績となっております。

なお、2022年4月14日開催の取締役会において、昨今の状況を鑑み、トルコ飲料事業を運営主体としたロシア国内への販売拠点設立に関する調査・検討を打ち切りとし、当初の方針どおり、DyDo DRINCO RUS,LLC.の清算を進めております。

以上の結果、当連結会計年度の海外飲料事業の売上高は、189億9百万円(前連結会計年度比48.0%増)、セグメント損失は、10億91百万円(前連結会計年度は5億28百万円のセグメント損失)となりました。

なお、IAS第29号「超インフレ経済下における財務報告」に定められる要件に従い、会計上の調整をしたため、売上高は5億69百万円増加、セグメント利益は11億44百万円減少(適用前は52百万円のセグメント利益)しております。

 

ⅲ.医薬品関連事業

医薬品関連事業を担う大同薬品工業では、2030年のありたい姿を「健康・美容分野での製造受託企業No.1になります。」と定め、医薬品・指定医薬部外品をはじめとする数多くの健康・美容等のドリンク剤等の受託製造に特化したビジネスを展開し、お客様ニーズにあった製品の創造と充実した生産体制・品質管理体制を強みとして、医薬品メーカーから化粧品メーカーまでの幅広い顧客基盤を有しております。

近年は、受託製造企業としての圧倒的なポジションを確立すべく、2020年2月の奈良工場におけるパウチ容器入りの指定医薬部外品の製造ができるラインの稼働開始に続き、2020年7月には、群馬県館林市の関東工場が稼働を開始する等、2拠点4工場体制での効率的な生産体制の整備に注力しております。

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当連結会計年度は、パウチ容器入り医薬部外品の受注増に加えて、ドリンク剤の受注も回復傾向となり、売上高は大きく伸長いたしました。利益面につきましては、原材料コスト高騰や、工場の操業に係る光熱費等の増加の影響を受注数量の増加によって吸収することができました。

以上の結果、当連結会計年度の医薬品関連事業の売上高は、125億22百万円(収益認識会計基準等適用前の基準で試算した場合、14.0%増)、セグメント利益は、3億47百万円(前連結会計年度は19百万円のセグメント損失)となりました。

 

ⅳ.食品事業

食品事業を担うたらみは、持続的に成長し続けるために目標とする将来像を「フルーツとゼリーを通して、おいしさと健康を追求し、すべての人を幸せにします。」と定め、今まで磨き上げてきた製品開発力を活用し、フルーツとゼリーの周辺領域で、「たらみらしい、おいしい、楽しい」 商品をあらゆる販売チャネルで購入できる機会を創造し、一人でも多くの人においしさと健康をお届けする為に、「フルーツ加工の総合メーカー」をめざして事業を推進しております。変容する市場環境の中でも、新たな価値を提供し続ける企業をめざし、様々な食感を自在に実現する「おいしいゼリー」を作る技術力とブランド力を大きな強みとして、フルーツゼリー市場においてトップシェアを有し、ドライゼリー市場全体が縮小する中においても成長を続けております。

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当連結会計年度におきましては、期初からコロナ禍による在宅療養需要の高まりや、量販店等における売場面積拡大により、特に上期において売上高が大幅に伸長いたしましたが、想定を超える販売好調により、需要が供給をはるかに上回り、増産に努めたものの、十分な供給量を確保できない状況となったことから、約2か月間にわたり主力6SKUの一時販売休止を実施いたしました。売上高につきましては、通期での増収は確保したものの、利益面につきましては、原材料価格高騰や製造固定費の増加の影響を受ける結果となりました。

以上の結果、当連結会計年度の食品事業の売上高は、195億65百万円(収益認識会計基準等適用前の基準で試算した場合、2.4%増)、セグメント利益は、7億65百万円(前連結会計年度比20.2%減)となりました。

 

ⅴ.希少疾病用医薬品事業

当社グループの新規事業領域拡大への取り組みとして、希少疾病用医薬品事業に参入すべく2019年に設立したダイドーファーマは、プロフェッショナル人材の採用を含め、組織体制を整備し、2021年にはライセンス契約を締結する等、マテリアリティに掲げる「社会的意義の高い医療用医薬品の提供」に向けて、着実な歩みを進めております。

以上の結果、希少疾病用医薬品事業のセグメント損失は、4億99百万円(前連結会計年度は5億73百万円のセグメント損失)となりました。

 

②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

当社グループのキャッシュ・フローの源泉である自販機ビジネスを取り巻く市場環境は、コロナ禍を契機として大きく変化しており、上位寡占化の傾向がより強いものとなっております。このような状況の中、当社グループは、収益性の高い新たな自販機設置先の開拓を進めると共に、最新のテクノロジーを活用したスマート・オペレーション体制の構築に向けた投資を着実に推進することにより、国内飲料事業の再成長によるキャッシュ・フロー創出力の回復を図ってまいります。

 

また、当社グループの資本生産性の改善に向けましては、従業員一人ひとりが資本効率性を意識することが肝要と考えております。そこで、グループミッション2030の最終年度のKPIのひとつとして掲げていた営業利益率の目標をROICに変更するとともに、成長ステージである「中期経営計画2026」と最終ステージである「飛躍ステージ」目標数値をそれぞれ設定いたしました。各セグメントにおいて、それぞれの事業特性に合わせた、利益率改善、資産回転率向上に向けたKPIを設定し、従業員それぞれが資本効率を意識した取り組みを進めることで、当社グループ全体の「稼ぐ力」を高めてまいります。

 

<グループミッション2030の各ステージにおけるROIC目標>

 

 

 

国内飲料事業

(除く通販チャネル)

海外事業※1

非飲料事業※2

基盤強化・投資ステージ(実績)

(2020年1月期~2022年1月期)

16.3%

△6.7%

2.7%

成長ステージ

(2023年1月期~2027年1月期)

13%

3%

8%

飛躍ステージ

(2028年1月期~2030年1月期)

17%

5%

17%

※1 現行セグメントにおいては、海外飲料事業

※2 現行セグメントにおいては、国内飲料事業のうち通販チャネル、医薬品関連事業、食品事業、希少疾病用医薬品事業

 

なお、各セグメントにおける取り組みの詳細については、「1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」をご参照ください。

 

また、自販機市場での確固たる優位性の確立に向けた取り組みが重要であるとの認識のもと、既存事業から創出されるキャッシュ・フローは自販機関連資産への再投資に振り向けてまいります。

新たな事業領域への投資については、営業キャッシュ・フローの2年分を戦略投資枠として設定し、当社グループの経営成績及び財政状態等への影響に十分注意を払いながら、定性的・定量的な投資基準をもとに、将来の成長に向けて投資すべき案件について適切な投資判断を実行してまいります。

 

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当社グループは、中長期的な持続的成長の実現を可能とすべく、安定収益の確保及びさらなる企業価値の向上に向けて、安定的且つ健全な財務運営を行うことを基本方針としております。グループの資金は持株会社に集中させ、適切な資金配分を行うことにより、財務健全性の維持と安定経営に努めてまいります。

将来の成長に向けた戦略的事業投資の実行の他、突発的なリスク等をカバーし得る十分な自己資本の積み上げを図りつつ、株主の皆様に対しては中長期的に適正な利益還元をめざす等、バランスのとれた健全な財務基盤の維持・構築に努めることとしております。

当社グループは、安定的且つ健全な財務運営を行うという「財務運営の基本方針」に則し、資金調達の多様化・機動性・柔軟性の確保、及び効率化実現に向け、安定した高格付けの維持・向上を経営上の重要課題として位置付けており、長期社債に関する格付を取得しております。

なお、当連結会計年度末時点の格付の状況は以下の通りであります。

 

格付機関

長期発行体格付

見通し

日本格付研究所(JCR)

A-

安定的

 

 

③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成しております。連結財務諸表の作成にあたり、重要となる会計方針については、「第5 経理の状況 1[連結財務諸表等](1)[連結財務諸表][注記事項](連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。

また、当社グループは、連結財務諸表の作成上、固定資産の減損会計、各種引当金の見積り計算、繰延税金資産の回収可能性の判断等に対し、現在入手可能な前提に基づく合理的な見積りを反映させておりますが、将来、これらの見積りと大きな差が生じる可能性があります。

なお、当社グループにおける会計上の見積りにおいて使用する事業計画は、新型コロナウイルス感染症による影響については緩やかに回復に向かうことを前提として作成しております。

連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1[連結財務諸表等](1)[連結財務諸表][注記事項](重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

 財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 2[財務諸表等](1)[財務諸表][注記事項](重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

 

4【経営上の重要な契約等】

(共同株式移転)

 2022年9月15日開催の当社取締役会における決議のとおり、当社の連結子会社であるダイドードリンコ㈱とアサヒ飲料㈱は、自販機事業に関する包括的業務提携契約を同日付で締結し、ダイドードリンコ㈱の100%出資子会社であるダイドービバレッジサービス㈱、㈱ダイドービバレッジ静岡、ダイドーベンディングジャパン㈱と、アサヒ飲料㈱の100%出資子会社であるアサヒ飲料販売㈱、九州アサヒ飲料販売㈱、㈱ミチノクの共同株式移転を実施し、これら6社を傘下に有し自動販売機事業を運営するダイナミックベンディングネットワーク㈱を2023年1月23日付で設立いたしました。

 詳細については、連結財務諸表「注記事項(重要な後発事象)」をご参照ください。

 

5【研究開発活動】

 当社グループの研究開発活動は以下のとおりであり、当連結会計年度における研究開発費の総額は、1,229百万円となっております。

 国内飲料事業では、それぞれの分野において商品開発、マーケティングから販売管理までを一貫してマネジメントし、自動販売機という販売網を自社で有する強みを生かしたロングセラー商品の開発と育成に努めております。

 国内飲料事業に係る研究開発費は、471百万円であります。

 海外飲料事業では、トルコ飲料事業において新商品開発及び既存商品の改良を行っております。また、国内飲料事業とのシナジーの発揮による飛躍的成長の実現にチャレンジしております。

 海外飲料事業に係る研究開発費は、18百万円であります。

 医薬品関連事業では、医薬品を中心とする数多くの健康・美容飲料等のドリンク剤の研究開発を重ね、お客様のニーズにあった製品の創造と厳格な品質管理や充実した生産体制により、安全で信頼される製品を製造しております。

 医薬品関連事業に係る研究開発費は、278百万円であります。

 食品事業では、生産から販売に至るまでの構造改革並びに意識改革を加速させ、お客様の多面的なニーズに対応した、驚きや感動を生む商品開発に努めております

 食品事業に係る研究開発費は、143百万円であります。

 希少疾病用医薬品事業では、希少疾病の医療用医薬品事業へ参入したダイドーファーマ株式会社において、2021年の1月と6月にライセンス契約を締結し、製造販売承認に向けた共同開発を継続しております。

 希少疾病用医薬品事業に係る研究開発費は、317百万円であります。