文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社グループは、エレクトロニクス産業に限らず、ものづくりにおける要素技術を拡充し、高品質の製品を国際競争力のある価格で世界に送り出すグローバル企業を目指しております。
企業活動のあらゆる面で企業理念である「顧客に満足を」「地球にやさしさを」「社会に夢と活力を」に基づき、環境保全活動とグループガバナンスを積極的に推進するとともに、ステークホルダーの皆様にとって「成長する楽しみが持てる企業」であり続けることに努めております。
半導体用マテリアル製品をはじめとする新素材及び生産技術の開発に注力し、品質を第一に考えて顧客満足の向上を追求する旨の「品質理念」を掲げ、生産の自動化、デジタル化、標準化を進めております。世界での市場シェアを高め、安定的な収益体質の企業集団を形成することを経営の基本方針としております。
(2)経営戦略等
当社グループの属する主な市場は、エレクトロニクス産業でありますが、高度情報化の進展や新興国の経済発展に伴い、今後も市場規模の拡大が期待されます。同時に技術革新のスピードが早く、国際競争の激しい市場です。このような環境の中で当社グループが安定的に成長するためには、「顧客に満足を」を念頭に既存製品の拡充とともに新たな製品事業の育成を遂行する必要があります。
中期的な会社の経営戦略の具体的な項目は、以下の通りです。
① 半導体分野では、製造装置メーカーからの需要が強いマテリアル製品(石英・セラミックス・シリコンパーツ等)に関し、製造ラインの増設を進めてまいります。デバイスメーカーやFPDメーカーが保有する製造装置の部品洗浄サービスをさらに拡充してまいります。また、シリコンウエーハの再生サービスも開始いたします。
② パワー半導体分野では、ロボット、工作機械、家電製品などに使用されるIGBTパワー半導体用DCB基板の製造ラインの増設を進めてまいります。
③ バイオ・メディカル分野では、当社の熱電素子サーモモジュールを利用したDNA増幅装置(PCR検査装置)や血液分析装置、再生医療装置などへ拡販してまいります。遠隔医療機器に使用されているセラミックス製品は継続して提供してまいります。
④ 通信分野では、5G移動通信システムの通信機器、中継器、アンテナ内部の熱対策として熱電素子が採用されており、超高速・大容量化・多数端末接続などの運用による需要拡大を見込んでおります。
⑤ 自動車分野では、プラグインハイブリッド車や電動車向けのパワー半導体用AMB基板の販売や熱電素子を採用した温調シート、カップホルダーなど応用製品の用途開発に取り組んでまいります。磁性流体は、サスペンションやカー・オーディオスピーカー向けの採用を広げてまいります。
⑥ 受託製造分野は、半導体市場の需要に対応し、当社グループの真空技術と精密メタル加工を組合せ、各種半導体製造装置メーカーからの受託製造を拡充してまいります。
⑦ 業務提携やM&Aを視野に入れ、既存製品のシェア拡大のほか、新規事業への参入も重要と考えております。
(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、2022年3月期会計年度から2024年3月期会計年度までの3か年を対象期間とした「中期経営計画」を公表しており、事業成長とともに財務強化、品質強化、人材強化を基本方針として掲げております。本計画は、初年度に2年度目の計画を前倒し達成したことから、2022年5月に2年度目以降の目標数値等を修正した計画を改めて公表しております。
目標の達成状況を判断するための客観的な指標に関しては、本計画のKPI(Key Performance Indicator)として「売上高」、「営業利益」、「当期純利益」(*1)、「ROE(株主資本当期純利益率)」、「ROIC(投下資本利益率)」(*2)、「自己資本比率」の6指標を掲げており、達成度や進捗状況を外部公表しております。
*1 当期純利益=親会社株主に帰属する当期純利益
*2 ROIC =親会社株主に帰属する当期純利益/(有利子負債+純資産)、このうち純資産からは新株予約権、非支配株主持分を除く
(4)経営環境
当連結会計年度における世界経済状況は、米国経済は新型コロナのワクチン接種が進み感染者数が減少し、経済活動は雇用回復の動きを含め正常化に向かう一方、米連邦準備制度理事会が高インフレが続いているとの認識から政策金利を引き上げの方向に金融政策のかじを切りました。中国経済は、不動産業の苦境が見られたものの、新型コロナの感染も他地域と比較して抑制されたこともあり、2021年の経済状況は概ね良好に推移しました。一方、2022年に入ってからオミクロン株感染増に伴う経済への悪影響が出始めております。我が国では、2021年末までに新型コロナ感染者数が一旦減少したものの、2022年初からのオミクロン株感染者急増に伴い、3月までまん延防止措置がとられるなど社会、経済への影響が継続しております。
為替相場は、年初は緩やかに円安方向へ推移しておりましたが、米国利上げの方向性が示されて以降、円安の進行が早まりました。
当社グループの属するエレクトロニクス産業の半導体業界では、世界的なリモートワークの浸透に伴い企業や学校でのWEB会議システムが普及した結果、パソコンやデータセンター用サーバ、通信分野などの需要が増大し、半導体デバイスなど電子部品の需給バランスが崩れ品不足が続いております。加えて新型コロナの影響による人手不足や海運等の荷揚げ遅延によるサプライチェーンの混乱により、産業用機器、自動車、家電製品に至るまで電子部品を中心に部材の供給が滞る事態となりました。一方、大手デバイスメーカー各社は新たな製造拠点の投資計画を発表するなど設備投資需要は強く、保有する製造設備の稼働率も高水準な状況が続いております。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の対処すべき課題
対処すべき課題は、事業成長・利益成長の徹底的追求、成長投資の継続、財務強化の推進及び投資機会と財務状況の適切なバランス確保です。同時に、品質管理の強化、人材の強化、組織構造改革の推進を図っていくことが重要であると考えております。
当社グループは「顧客に満足を」を企業理念に掲げ、顧客要求仕様の高品質な製品を指定期間で納められる生産体制を実現したいと考えております。事業面では特に成長期待の高い分野での増産投資を積極的に進めてまいります。半導体等装置関連事業ではセラミックス、シリコンパーツ等のマテリアル製品の増産や金属加工能力の増強、装置部品洗浄サービスの拡充に努め、旺盛な顧客ニーズを取り込み、事業拡大を図ります。電子デバイス事業については、成長著しいパワー半導体用基板の増産対応を機動的に進めていくと同時に、サーモモジュールの製品供給を通信、家電、医療分野向けに拡充し景気に左右されにくい事業構造としていきます。また、新素材の開発、新製品の開発も重要と考えており、そのために業務提携やM&Aも検討・実施してまいります。
財務面では、積極的な成長投資を行いながら、投資機会と財務状況の適切なバランスを確保することが課題です。今後の設備投資及び運転資金等に必要な資金は、営業キャッシュフローから得られる資金のほか、デット調達(金融機関からの借入れ、社債の発行等)、エクイティ調達(中国子会社での第三者割当増資、IPO等)、投資先である中国市政府からの補助金など資金調達の多様化を図るとともに、財務状況の適切なバランスを確保してまいります。
品質管理面では、標準化、見える化、デジタル化、自動化を柱として、品質を重視した「ものづくり力」を強化し、品質向上、コストダウン、納期遵守、高生産性を実現することで顧客満足とブランド力向上を図っていきます。また、品質監査による実施状況のモニタリングとフィードバックを通じて適切な改善を図ります。
組織・人事面では、子会社を含めた組織改革の推進に加え、事業成長を支える優秀な人材確保や積極的な登用、人材育成が急務となっており、重要な課題として認識しております。
また、当社グループでは、業務の適正を確保する体制整備に努め、J-SOXに対応した内部統制システムの運営をグループ各社で実施しております。前連結会計年度において開示すべき重要な不備があり、当社グループの財務報告に係る内部統制は有効でない旨開示しておりましたが、当連結会計年度において是正いたしました。今後とも、適正な財務諸表の作成を保証する体制の強化を目指し、適切な運営の実施と監査を継続的に行ってまいります。
当社グループは、現事業展開上のリスク要因となる可能性があると考えられる事項については、内部統制委員会に加え、2020年1月にリスク管理委員会を設置し、可能な限りリスク要因の排除、事故等の原因究明等の対応を行っております。その活動内容は随時、代表取締役に報告されるとともに、必要に応じて取締役会に報告されます。
当社グループの経営成績、株価及び財務状況等に影響を及ぼす可能性のあるリスク要因は以下のとおりです。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(エレクトロニクス産業の製品需給動向及び設備投資動向について)
①当社グループの半導体等装置関連セグメントの主力製品である真空シールは、液晶製造装置や半導体製造装置用の部品として販売されており、石英製品、セラミックス及びシリコンパーツ製品等は、ICやメモリの製造プロセスに利用される消耗部品のものが多く、エレクトロニクス産業における製品需給動向及び設備投資動向の影響を受ける傾向にあります。
②リスクが顕在化する可能性
エレクトロニクス産業の半導体業界では、4~5年周期で好不況を繰り返すシリコンサイクルと呼ばれる景気循環が見受けられました。この周期で設備投資の抑制、在庫調整や生産調整などが発生し、業績への影響が顕在化するものと認識しておりましたが、近年半導体はIoT (モノのインターネット)、 AI(人工知能)、電気自動車(EV)、自動運転、暗号資産など次世代技術への用途が拡大するとともに、各国政府が安全保障上の問題から、半導体産業への多大な支援を表明するなどの動きを受け、景気循環の周期や好不況の波の大きさも変容してきている状況です。
③リスクが顕在化した際の影響度
半導体等装置関連事業における売上高に対し、従来想定(対前年15%)以上の減少の影響があるものと予想されます。
④リスクへの対応
製品需給動向及び設備投資動向の対応策として、対象となる製品を製造設備部品グループと消耗製品グループに区分してリスクを分散しております。また、客先保有の製造設備の洗浄・メンテナンスサービスを行っており、さらにリスクを分散し対応策としております。また、当社ではロジック、メモリ半導体市場用向け製品が主な対象顧客でしたが、近年パワー半導体分野にも注力しリスクの分散を図っています。
(自動車産業における新車販売台数の影響について)
①電子デバイスセグメントの主力製品であるサーモモジュールは、主に自動車温調シートに使用されており、自動車産業における新車販売台数の影響を受ける傾向にあります。また、パワー半導体用基板のうち主に電気自動車(EV)向けの製品があり、EV車の新車販売台数の影響を受ける傾向にあります。
②リスクが顕在化する可能性
自動車産業は成長産業として捉えておりますが、半導体不足によるサプライチェーンの寸断、原油価格や各国の金利状況、補助金政策の動向により自動車販売に影響があります。また、欧州を中心にEV車への移行が表明されるなど、自動車産業の構造変革が進む過渡期であるといえますが、次世代の主流と思われるEV化への対応ができない場合、旧車種販売台数減少に伴い販売が減少する可能性があります。
③リスクが顕在化した際の影響度
これまでの経験則から、自動車向け製品の売上高に対し、対前年10%前後の減少の影響があるものと予想されます。
④リスクへの対応策
当社におきましては、サーモモジュールについては自動車温調シート以外の用途拡大(例えば自動運転分野向けやカップホルダーの冷熱用途等)を図っていきます。パワー半導体用基板はEV車への採用を伸ばすよう努めていきます。同時に、景気に左右されにくい移動通信機器向けの販売の強化、医療・バイオ・美容家電向けの販売等、他の産業への展開を行っていきます。
(原材料の市況状況について)
①当社グループの製品の原材料は、市況価格の上昇や需要量が供給量を大きく上回り、調達が困難となる可能性があります。市況価格の暴騰等、市況の急変動があった場合に影響を受ける可能性があります。
②リスクが顕在化する可能性
原材料の原産国の政局不安や輸出方針の変更に伴いリスクが顕在化する可能性があり、需給バランスの変動による材料販売先の変更や企業買収・組織再編に伴う価格変動の可能性があります。顕在化する時期については見通しが出来ません。
③リスクが顕在化した際の影響度
これまでの経験則から、売上原価の材料費に対し、対前年5%前後の増加の影響があるものと予想されます。
④リスクへの対応策
当社グループでは調達先の多様化のため複数国から供給先を選定しており、定期的な情報交換や交流を行い、良好な関係を維持するよう努めております。
(中国における事業展開について)
①当社グループの製品の大半は、主に製造コストを低減するための戦略に基づき、現地法人である中国子会社にて製造しております。これらの現地法人においては、今後とも製造能力増強に向けた設備投資を計画しておりますが、中国における事業展開においては、大きな市場であると共に投資・税制・通貨管理・貿易・環境・労働に関する法令や規制等の変更ならびに政治的、経済的リスクが存在しており、これらが顕在化した場合には、当社グループの財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
②リスクが顕在化する可能性
米中貿易摩擦にみられるように中国単独の要因だけではなく、世界各国と中国の関係により顕在化する可能性があります。中国政府の政策等に対しても顕在化の可能性があるものと認識しており、発生する時期は随時と認識しております。
③リスクが顕在化した際の影響度
発生するリスクの事態により影響度合いが異なるため、単一での影響額の見積もりは出来ません。
④リスクへの対応策
法令遵守や規制に適合した施策を着実に実施しております。現地法人の所属する各地方政府との関係を友好的に保ち、早期の情報収集、専門家に係る指導を受けるよう努めております。また、毎月定例でリスク管理委員会を開催し、中国子会社よりリスク情報の報告を受けることに加え、重要な事象に関しては都度現地とのコミュニケーションを行い、迅速な問題解決、早期対策の実施及びリスク顕在化の未然防止等に努めております。
(債権回収について)
①当社グループは、与信管理には十分な注意を払っておりますが、新型コロナウイルス感染症の蔓延により、想定を超える景気後退や取引先の倒産や債務不履行が発生し、債権回収が困難となった場合には、当社グループの財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
②リスクが顕在化する可能性
当社グループは、顧客を定量・定性の両面及び回収状況を定期的にレビューしております。しかしながら、顧客の信用状態の悪化等により、当社グループの経営成績及び財務状態に影響を及ぼす可能性があります。
③リスクが顕在化した際の影響度
発生するリスクの事態により影響度合いが異なるため、単一での影響額の見積もりは出来ません
④リスクへの対応策
貸倒リスク顕在化の影響を一定限度にとどめるべく、定期的に評価し、必要な引当金を計上しております。
(為替相場の変動について)
①当社グループは、主に米国ドル、中国人民元など外貨建ての製品の輸出及び原材料や製造設備の輸入を行っており、また、外貨建ての借入金等を有していることから、為替相場の変動は、当社グループの財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
連結財務諸表作成に際し、在外連結子会社・在外持分法適用関連会社の財務諸表項目(現地通貨金額)を円換算する際に、為替相場の変動の影響があることを認識しております。
②リスクが顕在化する可能性
米中貿易摩擦問題や新型コロナウイルス感染症などによる世界各国の情勢や米国長期金利の影響により、為替相場が変動した場合に顕在化するものと認識しており、為替相場の変動は随時発生する可能性があると認識しております。
③リスクが顕在化した際の影響度
ドル円相場で1円の変動につき、売上高は約10億円、営業利益で約1.5億円の影響があるものと予想されます。
④リスクへの対応策
輸出入取引につき適切な価格設定を行うと共に、為替リスクのある外貨借入の抑制などを実施し対応しております。
(株価及び金利の変動について)
①当社グループは、株式等の有価証券を保有しており、これらの有価証券の価格の下落は、当社グループの財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、市場金利の変動の状況によっては、借入金利息の負担の増大等、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、借入金の一部には財務制限条項が付加されており、この条項に抵触した場合には借入利率の上昇や期限の利益を喪失する等、当社グループの財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
②リスクが顕在化する可能性
米中貿易摩擦問題や新型コロナウイルス感染症の長期化など世界各国の情勢により、各国株式市場の株価の下落が予想されます。そのため各国の中央銀行からゼロ金利政策の発表がなされており、その後の景気回復時に金利の変動は顕在化する可能性があると認識しております。
③リスクが顕在化した際の影響度
当社が保有する有価証券は、コーポレートガバナンス・コードに基づき7銘柄に縮減しており、保有株式数も少なく、支払金利は年間8億円程度であることから影響は限定的と認識しております。
④リスクへの対応策
金利の変動対策として借入金の返済に努めてまいります。
(減損会計について)
①当社グループの保有している固定資産の地価下落やこれらの資産を利用した事業の収益性に著しい低下があった場合に、固定資産に対する減損処理が必要となり、当社グループの財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
②リスクが顕在化する可能性
各製品の販売先業界で長期に渡る生産調整や在庫調整が発生した場合や、価格急落により著しく収益の低下を招く場合、また、新型コロナウイルス感染症の影響により当局からの操業停止命令等が長期に及んだ場合、又は当社グループの取引先の事業活動に影響を及ぼす様な事象が発生し、当社グループの生産活動に影響を受ける場合は、当該製品の製造設備に対し、減損処理を行う可能性が顕在化するものと認識しております。当社グループの製品は多岐にわたっており、発生時期は業界特有の事由や調整サイクルにより異なります。
③リスクが顕在化した際の影響度
当社グループでは製品別に管理しており、不採算製品となった製造設備等に対し減損処理を行います。保有する固定資産に対する減損処理が製品毎に異なるため見積もることができません。
④リスクへの対応策
当該製品業界動向の把握、営業活動促進は勿論のこと、在庫圧縮や在庫回転率など適正な数値を管理しており、収益を確保するよう努めております。減損処理が顕在化した場合はスピード感をもって施策を打ち出します。
(技術革新について)
①当社グループにおいては、磁性流体応用製品、サーモモジュール、石英製品など高度な技術を必要とする製品の開発、製造及び販売を行っており、当該事業における技術は重要な要素です。日々、研究開発に取り組んでおりますが、技術の優位性が陳腐化し販売に影響が出る場合は、財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
②リスクが顕在化する可能性
エレクトロニクス産業では、新たな技術が次々と開発されています。今後、革新的な技術や製品が登場し、代替技術等が誕生することにより、当社グループの技術面の優位性が失われリスクが顕在化する可能性を認識しております。
③リスクが顕在化した際の影響度
革新的な技術や製品の登場により、影響度が製品毎に異なるため具体的な定量数値は示せませんが、軽微なものから商品寿命が尽きるほどの影響度があるとして認識しております。
④リスクへの対応策
技術開発の継続に尽きますが、技術の内容によってはライセンス契約による二次使用権の取得などを検討し、他社との業務提携やM&Aも対応策として考えております。
(知的財産権等について)
①当社グループは、開発・設計・製造の各プロセスにおいて蓄積した技術等については特許の取得により知的財産権の保護を実施しております。一方、当社グループは第三者の知的財産権に抵触する事が無きよう調査しておりますが、当社グループの認識外でこれに抵触し、第三者より損害賠償・対価の支払等を求められた場合には、当社グループの財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
②リスクが顕在化する可能性
弁理士と相談し第三者の知的財産権に抵触することがないよう努めておりますが、警告を受ける場合があります。
③リスクが顕在化した際の影響度
提訴及び損害賠償が発生した場合により、影響度は異なるため測定できません。
④リスクへの対応策
慎重に知的財産の調査を行い、弁理士からの意見を聴収し、設計・製造の各プロセスを行うべきと考えております。
(人材確保について)
①当社グループの事業拡大に必要な人材の採用が困難となった場合、または、重要な人材が社外流出した場合には、当社グループの事業拡大に影響を及ぼす可能性があります。
②リスクが顕在化する可能性
当社グループは事業をグローバル展開しており、海外拠点の経営者及び部門責任者は現地採用が多いため、海外特有のヘッドハンティングやジョブホップなどが行われる環境であることを認識しております。
③リスクが顕在化した際の影響度
補佐する人材が複数いるため一時的な影響はあるものの限定的と考えております。
④リスクへの対応策
当社及び子会社の役員並びに従業員に対するストックオプションの付与等のインセンティブ施策、働く環境の改善等による従業員の定着に努めると共に、国内外の大学に対する奨学金の寄付による優秀な人材確保に努めております。
(自然災害・新型コロナウイルス等感染症・国際紛争等について)
①当社グループでは、主たる生産拠点は中国子会社に置いておりますが、これらの生産拠点において、大規模な地震や洪水等の自然災害・新型コロナウイルス感染症が蔓延等の感染症の蔓延、国際紛争の発生等により、工場の操業に影響を及ぼすような損害を被った場合には、当社グループの財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
②リスクが顕在化する可能性
自然災害・各種感染症・国際紛争の発生・収束時期の予測はできないあるいは難しいため、可能性は随時あるものと認識しております。
③リスクが顕在化した際の影響度
具体的な影響度は測定できません。
④リスクへの対応策
当社グループでは、BCPに関する規程を策定しており、大地震マニュアルや安否確認システムの配備等、災害時に適応すべく備えております。また、製造拠点は同一製品毎に複数存在しており、リスクの分散化を実施しております。新型コロナウイルス感染症の予防対策としては、国により異なりますが、中国子会社においては、ほぼ全ての従業員が3回目のワクチン接種をしており、世界の各拠点でもワクチン接種が進んでおります。各拠点が所在する政府の指示に基づくリモートワークの実施のほか、時差出勤、事務所・工場内でのマスク着用、飛沫防止のアクリル板の設置、定期的な検温、手洗い、アルコール消毒、換気の実施などを徹底しております。
また、ロシアのウクライナ侵攻の関連では、対ロシア経済制裁措置による当社ロシア拠点の事業活動への影響が懸念されておりますが、商流、物流の調整や取引金融機関の変更等により、影響を最小限に留めております。
(法令違反リスクについて)
①当社グループは、全社的なコンプライアンス体制の構築に注力し、法令遵守の徹底に取り組んでおりますが、当社グループの役員または従業員が法令に違反する行為を行い、当社グループまたはこれらの者の事業活動が制限された場合には、当社グループの財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
②リスクが顕在化する可能性
性悪説を前提とするならば、顕在化する可能性はあるものと認識しております。
③リスクが顕在化した際の影響度
法令違反の内容により影響度は異なることから具体的に測定できません。
④リスクへの対応策
当社グループでは、法令遵守を旨とする「行動規範」を制定しており、日本語・英語・中国語に翻訳した上でグループ各社に配布し、イントラネット上や事務所、食堂等、従業員が目にする場所に掲げております。また、コンプライアンスガイドラインを策定しており、グループ各社において周知徹底に努めています。
(訴訟に関するリスクについて)
①当社グループが現在関与している訴訟、または将来訴訟が提起され、当社グループに不利な判決結果が生じた場合には、当社グループの財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
②リスクが顕在化する可能性
現在、海外企業から製造設備に係る営業秘密侵害に関する損害賠償の訴えを受けております。
また、海外工場建設において不当な追加工事の未払いに関する損害賠償の訴えを受けております。
③リスクが顕在化した際の影響度
現在、裁判中のため詳細は割愛いたしますが、軽微な影響と考えております。
④リスクへの対応策
当社の主張を申し述べる所存です。一方では反訴を提起しております。
今後の再発防止策として、これまで以上に慎重な調査を行い、多方面からの意見を聴収し、意思決定を行うべきと考えております。
(環境に関するリスクについて)
①当社グループは工場を多数有しており、その所在国・所在地域毎の環境基準を遵守する必要がありますが、これを遵守できていなかった場合は、設備等の変更によるコストの増加やこれに関連して工場の操業制限が行われる場合には、当社グループの財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
②リスクが顕在化する可能性
中国において環境規制強化に伴う関係法令等が変更され、新規設備への投資や排気・排水対策、廃棄物処理方法の変更を要求された場合に顕在化する可能性があります。
③リスクが顕在化した際の影響度
監督官庁からの営業停止処分等に伴う売上減少、設備等の改修及び増強(環境汚染の発生源及び破損個所等の修繕等)、汚染影響等を及ぼした対象物の現状復旧や再発防止対策、ならびに損害賠償請求等の費用発生により、業績に影響を及ぼす恐れがあります。
④リスクへの対応策
主たる製造拠点である中国製造子会社に環境対策専門部門を設置しました。常にモニタリング状況をオンラインで環境規制当局と接続し、適切な指導を受けております。また外部のコンサルタントとの契約を行い、新たな規制等の情報提供を得ております。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
a.経営成績
当連結会計年度における世界経済状況は、米国経済は新型コロナのワクチン接種が進み感染者数が減少し、経済活動は雇用回復の動きを含め正常化に向かう一方、米連邦準備制度理事会が高インフレが続いているとの認識から政策金利を引き上げの方向に金融政策のかじを切りました。中国経済は、不動産業の苦境が見られたものの、新型コロナの感染も他地域と比較して抑制されたこともあり、2021年の経済状況は概ね良好に推移しました。一方、2022年に入ってからオミクロン株感染増に伴う経済への悪影響が出始めております。我が国では、2021年末までに新型コロナ感染者数が一旦減少したものの、2022年初からのオミクロン株感染者急増に伴い、3月までまん延防止措置がとられるなど社会、経済への影響が継続しております。
為替相場は、年初は緩やかに円安方向へ推移しておりましたが、米国利上げの方向性が示されて以降、円安の進行が早まりました。
当社グループの属するエレクトロニクス産業の半導体業界では、世界的なリモートワークの浸透に伴い企業や学校でのWEB会議システムが普及した結果、パソコンやデータセンター用サーバ、通信分野などの需要が増大し、半導体デバイスなど電子部品の需給バランスが崩れ品不足が続いております。加えて新型コロナの影響による人手不足や海運等の荷揚げ遅延によるサプライチェーンの混乱により、産業用機器、自動車、家電製品に至るまで電子部品を中心に部材の供給が滞る事態となりました。一方、大手デバイスメーカー各社は新たな製造拠点の投資計画を発表するなど設備投資需要は強く、保有する製造設備の稼働率も高水準な状況が続いております。
このような事業環境のなか、当社グループの半導体等装置関連事業においては、製造装置向けの真空部品、半導体製造プロセスに使用される各種マテリアル製品(石英製品・セラミックス製品・シリコンパーツ等)、半導体製造装置部品の洗浄サービス等の需要は強く、事業も好調に推移しました。
電子デバイス事業においては、主力のサーモモジュールは、半導体分野向けに加え、5G通信システム機器向けやPCR検査装置などの医療検査機器向けの需要を取り込み堅調に推移しました。また、パワー半導体用基板は、IGBT向けDCB基板の需要増加に加え、電気自動車向けのAMB基板の採用が増えるなど需要は非常に旺盛な状況です。
特殊要因としては、中国で展開している持分法適用会社である半導体ウエーハ製造会社の追加設備投資を実行するため、同社株式を現地の投資基金等に対し、第2回目の第三者割当増資を行った結果、持分変動利益(特別利益)9,327百万円が発生しております。
なお、為替の影響につきましては、2,542百万円の為替差益となりました。
この結果、当連結会計年度につきましては、売上高は133,821百万円(前期比46.6%増)、営業利益は22,600百万円(前期比134.4%増)、経常利益は25,994百万円(前期比215.9%増)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は26,659百万円(前期比221.9%増)となりました。
当連結会計年度のセグメントの経営成績は、次のとおりであります。
(半導体等装置関連事業)
当該事業の主な製品は、真空シール及び各種製造装置向け金属加工製品、石英製品、セラミックス製品、CVD-SiC製品、シリコンパーツ、装置部品洗浄、石英坩堝などです。
世界的なリモートワークの拡大に伴いパソコン、データサーバ等の需要増加により、電子部品とりわけ半導体の需給はひっ迫し、各種産業への影響を及ぼしました。そこで、半導体デバイスメーカーや素材メーカーによる新たな製造拠点や増産体制づくりが進み、半導体を中心とする製造装置の需要が増加しました。これらを受け、当社の真空シール及び各種製造装置向け金属加工製品は各製造装置向けに大きく売上を伸ばしました。
当社グループが供給する半導体製造プロセスに使用されるマテリアル製品(石英製品・セラミックス製品・シリコンパーツ等)は、設備投資の伸びに加え、デバイスメーカーの高水準な設備稼働率を背景とした半導体製造装置メーカーの旺盛な需要を取り込み、売上を大きく伸ばしました。また、主に中国国内で事業展開している半導体製造装置などの部品洗浄サービス事業は活発な需要状況のなか、サービス拠点の増加も貢献し、順調に売上を伸ばしました。
セグメント営業利益は、増収に加え、前第3四半期連結会計期間に低採算部門であったウエーハ事業子会社が持分法適用関連会社に移行したことによる改善効果もあり、大幅増益となりました。
この結果、当該事業の売上高は82,122百万円(前期比35.4%増)、営業利益は15,886百万円(前期比156.9%増)となりました。
(電子デバイス事業)
当該事業の主な製品は、サーモモジュール、パワー半導体用基板、磁性流体などです。
主力のサーモモジュールは、自動車温調シート向けが自動車販売減少の影響で弱含んだものの、5G用の移動通信システム機器向けやPCR等の医療検査装置向け販売を伸ばしたほか、民生分野向けや半導体分野向け販売も計画を上回る水準で推移し、順調に売上を伸ばしました。
パワー半導体用基板は、IGBT向けDCB基板の需要増を取り込んだことに加え、車載向けのAMB基板の量産が進んだことにより、大きく売上を伸ばしました。本製品は新工場建設を含む生産能力増強、並びに新たな素材の研究開発に取り組んでおります。また磁性流体は、新型スマートフォンのバイブレーションモーター向けの販売が堅調に推移しました。
この結果、当該事業の売上高は27,023百万円(前期比56.4%増)、営業利益は6,689百万円(前期比50.2%増)となりました。
(その他)
「その他」の区分は、報告セグメントに含まれない事業であり、ソーブレード、工作機械、表面処理、太陽電池用シリコン製品等の事業を含んでおります。
今期は主として半導体製造装置向けの工作機械が大きく売上を伸ばし、利益貢献いたしました。
この結果、当該事業の売上高は24,674百万円(前期比84.6%増)、営業利益は315百万円(前期は321百万円の損失)となりました。
b.財政状態
1) 資産
当連結会計年度末の資産は前連結会計年度末と比べ87,380百万円増加し、264,772百万円となりました。これは主に現金及び預金22,376百万円、受取手形、売掛金及び契約資産9,595百万円、有形固定資産30,936百万円、関係会社株式12,741百万円の増加によるものであります。
2) 負債
負債は、前連結会計年度末と比べ4,662百万円増加し、103,814百万円となりました。これは主に社債(1年内返済予定を含む)5,468百万円、長期借入金(1年内返済予定を含む)3,895百万円が減少したものの、支払手形及び買掛金6,689百万円、電子記録債務3,811百万円、設備関係未払金1,078百万円増加によるものであります。
3) 純資産
純資産は、前連結会計年度末と比べ82,717百万円増加し、160,957百万円となりました。これは主に資本金10,507百万円、資本剰余金18,500百万円、利益剰余金25,095百万円、非支配株主持分18,824百万円の増加によるものであります。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末に比べ22,376百万円増加し、52,579百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次の通りであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は17,833百万円(前連結会計年度比4,615百万円増)となりました。収入の主な内訳は、税金等調整前当期純利益33,648百万円、減価償却費8,085百万円によるものであります。支出の主な内訳は、持分変動利益9,327百万円、棚卸資産の増加額9,126百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は29,399百万円(前連結会計年度比8,520百万円増)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出33,585百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は30,601百万円(前連結会計年度比8,906百万円増)となりました。これは主に長期借入金の返済による支出6,944百万円、社債の償還による支出5,468百万円の一方、新株の発行による収入19,275百万円、非支配株主からの払込みによる収入22,701百万円によるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
半導体等装置関連事業(百万円) |
83,398 |
149.0 |
|
電子デバイス事業(百万円) |
27,388 |
159.5 |
|
報告セグメント計(百万円) |
110,787 |
151.4 |
|
その他(百万円) |
25,153 |
197.7 |
|
合計(百万円) |
135,940 |
158.3 |
(注)金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
b.受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
受注高(百万円) |
前年同期比(%) |
受注残高(百万円) |
前年同期比(%) |
|
半導体等装置関連事業 |
84,162 |
140.3 |
6,741 |
143.4 |
|
電子デバイス事業のうち受注生産品目 |
10,276 |
208.5 |
1,694 |
210.2 |
|
その他 |
25,197 |
192.5 |
1,040 |
201.1 |
|
合計(百万円) |
119,636 |
153.3 |
9,475 |
157.3 |
(注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
2.電子デバイス事業のサーモモジュールは見込み生産を行っております。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
半導体等装置関連事業(百万円) |
82,122 |
135.4 |
|
電子デバイス事業(百万円) |
27,023 |
156.4 |
|
報告セグメント計(百万円) |
109,146 |
140.0 |
|
その他(百万円) |
24,674 |
184.6 |
|
合計(百万円) |
133,821 |
146.6 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
|
相手先 |
前連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
||
|
金額(百万円) |
割合(%) |
金額(百万円) |
割合(%) |
|
|
LAM RESEARCH CORPORATION |
11,056 |
12.1 |
16,803 |
12.6 |
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.財政状態の分析は「(1) 経営成績等の状況概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
b.経営成績の分析
当連結会計年度の当社グループの売上高は133,821百万円(前連結会計年度比46.6%増)、営業利益は22,600百万円(前連結会計年度比134.4%増)、経常利益は25,994百万円(前連結会計年度比215.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は26,659百万円(前連結会計年度比221.9%増)となりました。
経営成績の状況に関する認識及び分析等は、「(1) 経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載したとおりであります。
1) 売上高
連結売上高の概要は「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載したとおりであります。
2) 売上原価
売上原価は85,143百万円(前連結会計年度比40.7%増)となり、売上高に対する売上原価率は2.7ポイント低下の63.6%となりました。これは主に半導体等装置関連事業の増収と前第3四半期連結会計期間に低採算部門であったウエーハ事業子会社が、連結子会社から持分法適用関連会社へ異動したことによるものであります。
3) 販売費及び一般管理費
販売費及び一般管理費は26,076百万円(前連結会計年度比23.3%増)となりました。これは主に人件費、研究開発費の増加によるものであります。
4) 営業外損益
営業外収益4,636百万円(前連結会計年度比188.0%増)の主な内容は、為替差益2,542百万円、補助金収入1,266百万円によるものであります。また、営業外費用1,243百万円(前連結会計年度比58.9%減)の主な内容は、支払利息809百万円、支払手数料21百万円によるものであります。
5) 特別損益
特別利益9,421百万円(前連結会計年度比69.9%増)の内容は、持分変動利益9,327百万円、固定資産売却益93百万円によるものであります。また、特別損失1,767百万円(前連結会計年度比28.8%減)の主な内容は、事業撤退損925百万円、減損損失404百万円、投資有価証券評価損168百万円によるものであります。
6) 法人税等合計
法人税、住民税及び事業税と法人税等調整額を合わせた法人税等合計は5,734百万円(前連結会計年度比71.7%増)となりました。
セグメントごとの経営成績等の認識及び分析・検討内容は、「(1) 経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載したとおりであります。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
1) キャッシュ・フローの分析
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析は、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載したとおりであります。また、キャッシュ・フロー関連指標の推移は、以下のとおりであります。
キャッシュ・フロー関連指標の推移
|
|
2018年3月期 |
2019年3月期 |
2020年3月期 |
2021年3月期 |
2022年3月期 |
|
営業活動によるキャッシュ・フロー(百万円) |
9,946 |
11,466 |
8,902 |
13,217 |
17,833 |
|
投資活動によるキャッシュ・フロー(百万円) |
△12,388 |
△37,063 |
△34,472 |
△20,879 |
△29,399 |
|
財務活動によるキャッシュ・フロー(百万円) |
10,830 |
34,507 |
17,996 |
21,694 |
30,601 |
|
現金及び現金同等物の期末残高(百万円) |
23,648 |
31,555 |
23,709 |
30,202 |
52,579 |
|
自己資本比率(%) |
43.3 |
30.3 |
25.5 |
37.8 |
49.5 |
|
時価ベースの自己資本比率 (%) |
83.9 |
25.1 |
10.8 |
46.3 |
46.3 |
|
キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年) |
2.6 |
5.3 |
8.8 |
3.6 |
2.1 |
|
インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍) |
15.7 |
15.3 |
9.6 |
9.2 |
21.9 |
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
(注1)いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
(注2)株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。
(注3)キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しております。
(注4)有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち、短期借入金、社債(1年内償還予定を含む)、転換社債型新株予約権付社債、長期借入金(1年内返済予定を含む)を対象としております。
2) 当社グループの資本の財源及び資金の流動性
当社グループの運転資金、設備資金等に必要な資金は、営業キャッシュ・フローから得られる資金のほか、主に銀行等の金融機関からの借入金、社債、リースからの資金調達などで賄っており、加えて、子会社への第三者割当増資により資金調達する場合もあります。
当連結会計年度末の有利子負債(リース債務を除く)は、前連結会計年度末と比べ10,066百万円減少の37,563百万円となりました。有利子負債から現金及び預金を控除したネット有利子負債は、前連結会計年度末と比べ32,443百万円減少し、△15,015百万円となりました。当社グループは、構築した事業基盤に基づき安定的なキャッシュ・フロー創出力を有することから、金融機関等から、必要な運転資金、設備資金を安定的に確保しております。また、当連結会計年度末では、現預金52,579百万円のほか、取引銀行6行との間で総額2,000百万円のシンジケート方式によるコミットメントライン(借入未実行残高2,000百万円)契約を締結しており、資金の流動性を確保できているものと認識しております。
2023年3月期の設備投資金額は現時点では56,200百万円を予定していますが、営業キャッシュ・フローから得られる資金のほか、中国子会社への第三者割当増資、金融機関からの資金調達及び手許現預金等により賄う予定です。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。重要な会計方針については、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。
この連結財務諸表作成に当たり、必要となる見積りに関しては、過去の実績や現在の状況等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性により、見積りと異なる結果となる可能性があります。当社グループの財政状態及び経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識している特に重要な会計上の見積りについては、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)及び2財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
なお、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う会計上の見積りについては、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(追加情報)及び2財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(追加情報)」をご参照ください。
④経営成績に重要な影響を与える要因
経営成績に重要な影響を与える要因は、「第2 事業の状況 2事業等のリスク」に記載したとおりであります。
⑤経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、2021年5月28日に「新中期経営計画(2022年3月期~2024年3月期)」を公表しましたが、当連結会計年度は、主に半導体製造プロセスに使用されるマテリアル製品、装置部品洗浄、パワー半導体用基板の需要が増加、並びに生産能力の向上により、2023年3月期の主要業績目標値を1年前倒しで達成し、過去最高の業績となりました。また、半導体市場が当面伸長する見通しから、2022年5月30日に2023年3月期以降の目標数値等を修正した計画を改めて公表しました。2025年3月期に連結売上高2,900億円、連結営業利益520億円、連結当期純利益270億円を目標としております。
また、当社グループは重要な指標として、株主資本利益率(ROE)、投下資本利益率(ROIC)及び自己資本比率を採用しております。ROEは15%超、ROICは8%超、自己資本比率は40%超を目標としております。
当連結会計年度の連結売上高は1,338億円(前連結会計年度は913億円)、連結営業利益は226億円(前連結会計年度は96億円)、ROEは26.9%(前連結会計年度は14.3%)、ROICは15.8%(前連結会計年度は7.2%)、自己資本比率は49.5%(前連結会計年度は37.8%)となっております。
該当事項はありません。
研究開発につきましては、技術革新と市場環境変化の激しい半導体、電子デバイス業界にあって、各ユーザーとの情報交換・技術交流を通して今後の技術発展動向とユーザーニーズを先取りすることを重視し、研究開発をすすめております。
現在の研究開発は、当社の技術担当部門が中心となり、日本・米国・欧州・アジアの各拠点で進めております。
当連結会計年度の研究開発費は
その主な成果は次のとおりであります。
(1)半導体等装置関連事業
①真空シール
真空シール事業におきましては、シール機能や回転機能以外の付加価値のある製品開発に加え、磁性流体を始めとする基礎技術開発も積極的に取り組んでおります。
②セラミックス製品
ファインセラミックス事業におきましては、大手半導体製造装置メーカー向けのチャンバー部品用高性能素材の開発ならびに認定取得の取り組みを進めております。また、マシナブルセラミックス事業に関しましては、半導体検査装置部品用の高機能素材の開発ならびにレーザー加工技術の高度化に取り組んでおり、素材の特性を活かした応用製品の開発も進めております。
③CVD-SiC
CVD-SiC事業におきましては、半導体製造装置用部品の開発を進め、大手顧客での実機評価が複数進行中です。あわせて製造プロセス技術の高度化と合理化を進め、高性能かつコスト競争力のある製品の開発を推進中です。
④石英坩堝製品
石英坩堝については、半導体向け需要に応えるために、品質の安定化や積極的な改善を実施しております。さらに、半導体向け大口径型の石英坩堝の需要や顧客要求量を満足させるため、新規製造設備の導入及び製造プロセスの確立作業にも積極的に取り組んでおります。
⑤シリコンウエーハ事業
半導体向けシリコンウエーハを単結晶インゴットからウエーハ加工まで一貫した製造を行なうための試作開発と量産技術開発に取り組んでいます。シリコンウエーハについては、結晶引上げを銀川工場にて製造し、6インチ以下の小口径ウエーハを上海工場にて製造、8インチと12インチウエーハは、杭州工場で試作開発と量産技術開発を行なっており、ウエーハ品質の重要な項目である結晶欠陥制御、平坦度、清浄度などの品質向上を目指します。
杭州工場は新たにエピタキシャルウエーハの生産に取り組んでおり、顧客が取り扱うバイポーラIC用・ディスクリート用・MEMS用・CIS用などの量産品に向けた供給体制を築くための技術開発に取り組んで貢献してまいります。
⑥再生ウエーハ事業
再生ウエーハ事業としてシリコンウエーハ事業部の顧客の膜付ウエーハをWet膜剥離し、再研磨、検査を行い再生ウエーハとして納入製造を行うための量産技術開発に取り組んでいます。顧客要望の強い12インチ大口径ウエーハを中心に8インチウエーハ含め、膜剥離プロセス、研磨プロセスの技術開発に取り組んでおります。
(2)電子デバイス事業
①サーモモジュール
熱電材料開発としては、引き続き性能向上に取り組んでおります。サーモモジュールを使用したアッセンブリ製品開発においては、半導体、医療やオートモーティブ分野など多岐にわたる分野・アプリケーションで様々な顧客から高い評価を頂いており、継続的に高付加価値化・信頼性向上を目的とした構造の開発に取り組んでおります。
②磁性流体
スマートフォン用振動デバイス向け次世代製品、医療診断・検査向けの新たな磁性材料製品を米国拠点と共同で開発し、量産工程の立上げを進めています。中長期の当社事業成長を支えるべく、自動車・医薬・精密機器に関連する新応用について、学術機関と連携しながら研究開発を継続的に推進し、積極的に成果を公開しています。
③パワー半導体用基板
グローバルに顧客を有する当社ではパワーデバイストップメーカーからの要求に応えるべく性能向上及び品質改善に取り組んでおり、顧客より好評を得て、順調に売上を伸ばしております。信頼性要求が高い車載向け製品にも採用・検討が進んでおり、更なる売上向上を目指し、顧客要望仕様に応えることができる製品開発に積極的に取り組んでおります。