第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において、当社グループが判断したものであります。

 

(1)会社の経営の基本方針

当社グループのミッションは「企業のホームドクター、人材のメンターとなり、人と組織の限りない可能性に貢献し続ける」、ビジョンは「「学ぶ楽しさ」「働く幸せ」「成長する喜び」に満ちあふれた社会を実現する。」ことであります。当社グループは今までの実績や経験を通じて、「人と組織の可能性は無限である」と確信をしております。

「就職カレッジ®」を通じて内定を勝ち取った第二新卒やフリーターの若者たちが正社員として就職し、2年後3年後に成長した姿を見せてくれます。「7つの習慣®」を学ぶことで、社風が改善された中堅中小企業が存在します。若者の採用によって、多くの中堅中小企業が活性化し、元気になります。当社グループは一人でも多くの雇用を生み出し、一人でも多くのビジネスパーソンの人生が輝き、一社でも多くの中堅中小企業が「いい会社」と言われる存在になるために、尽力してまいります。

 

(2)経営環境及び経営戦略

2022年10月発表の矢野経済研究所の調査によると、人材紹介業の市場規模は事業者売上高ベースで2021年度2,960億円(前年比17.5%増)となり、コロナ禍前の水準にすでに戻り、更なる成長が予測され、人材派遣業や再就職支援業も合わせた人材ビジネス3業界で前年比6.6%増となる見込みであります。

少子高齢化が進み、生産年齢人口が減少していくというマクロトレンドには大きな変化はなく、引き続き若年層の労働力不足の問題は慢性的になることが想定されます。当社グループにおいては、人の成長や変化を促す教育ノウハウに磨きをかけることで教育融合型人材紹介サービスというサービスの価値を保ちつつ、オンライン化による居住地を問わない求職者支援とリアル(オフライン)回帰へのニーズに連結子会社である株式会社キャンパスサポートの合同企業説明会も含めて対応するとともに、営業強化による求人開拓を通じての雇用創出の増加、販促費当たりの生産性向上による収益性向上を目指してまいります。

また、採用から定着・活躍のプロセスでクライアントと求職者に継続的に貢献していくことで、クライアントあたりの累計売上の増加を目指してまいるとともに、キャリア自律、人的資本経営といった世の中の流れに対しては、連結子会社である株式会社Kakedasのキャリア相談のプラットフォームや登録している国家資格キャリアコンサルタントという資源を活かしてグループ全体でシナジーを発揮しつつ、顧客に提供する価値を高めてまいります。

 

(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

①求職者の持続的な獲得とコスト抑制

新型コロナウイルス感染症の影響で一時的に有効求人倍率は落ち込んだものの、緩やかな回復を経てすでに従来の売手市場に戻り、さらに売手市場化が進むことが予想されます。売手市場でも求職者を持続的に獲得し、効果的かつ効率的なマーケティング施策により求職者の獲得コストの高騰を抑えることが中長期的な収益性向上において重要な要素であると認識しております。SEO対策(検索エンジン最適化)、データ分析を通して求職者の登録から来社への歩留まりの改善といった従来の取り組みに加え、現在ポート株式会社と進める業務提携によるチャネルの強化、提携大学に加えて大学生協による大学ルートでの学生確保など、販促費の生産性向上に努めてまいります。

 

②グループシナジーの発揮

当連結会計年度に実施したM&Aでグループジョインした各社とは、顧客、チャネル、サービス等で補完関係を構築できると考えており、各社が有する経営資源やノウハウを融合させることで新たなサービスを立ち上げるなど様々な形でのシナジーの発揮を図ってまいります。

 

③決定率の回復

求人数はすでに新型コロナウイルス感染症の拡大前の水準に戻っており、中心サービスである教育融合型人材紹介サービス「就職カレッジ®」を利用する求職者の決定率の回復が重要な要素であると認識しております。集団面接会ではない通常の人材紹介スタイルでのサービス提供、すぐに就職が決定しない求職者への継続的な支援の強化などに取り組んでまいります。

 

④人材の確保及び育成

当社グループにとって最も重要な経営資源は人です。当社グループが展開する教育融合型人材紹介サービスを展開するうえでは、当社グループのミッションやサービスに共感し、求職者に親身に接し、手塩にかけて育てる人材の存在が欠かせない要素であります。また、中期的な事業拡大のためにはマーケティングやITに強い人材やマネジメントができる人材の確保と育成が重要な課題であると認識しております。給与テーブルの見直しによる母集団形成の変化や退職の抑制、スキルを持つ副業人材の活用、教育体系の強化等を促進してまいります。

 

⑤情報管理体制の維持強化

当社グループは教育融合型人材紹介サービスを行っており、多数の個人情報を有しているため、情報管理を重要な課題の1つとして認識しております。当社は2009年にプライバシーマークを取得し、その制度に適した個人情報保護マネジメントシステムを構築し、今日に至るまで運用してきております。また、2016年には公益社団法人全国民営職業紹介事業協会から事業運営、コンプライアンス体制等に優れた人材紹介会社に対する民間職業紹介認定である職業紹介優良事業者認定を受けております。今後も、社内規程の厳格な運用、定期的な社内研修の実施、セキュリティシステムへの投資等により、情報管理体制の維持強化に努めてまいります。

 

⑥内部管理体制の強化

当社グループが急速な事業環境の変化に柔軟に適応しながら、今後も持続的な成長を維持し、企業価値を向上していくためには、コーポレート・ガバナンス機能が有効に機能することが必要不可欠であると認識しております。連結子会社も増えておりますが、グループ全体で内部統制システムの適切な整備・運用を進めるとともに、内部管理体制の強化に努めてまいります。

 

 

2【事業等のリスク】

以下において、当社グループの事業展開その他に関するリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しております。また、当社グループとして必ずしも重要な事業上のリスクに該当しない事項についても、投資者の判断上、あるいは当社グループの事業活動を理解する上で重要であると考えられるものについては、投資者に対する情報開示の観点から積極的に開示しております。なお、当社グループはこれらの事項が発生する可能性を認識した上で、下記のように分類し、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、当社グループ株式に関する投資判断は、以下の記載事項を慎重に検討した上で行われる必要があります。また、本項における将来に関する事項については、本書提出日現在において判断したものであり、以下の記載は当社の事業もしくは当社グループ株式への投資に関するリスクの全てを網羅するものではありませんのでご留意ください。

 

 

特に重要なリスク

重要なリスク

発生確率が高い

A

C

発生確率が低い

B

D

 

(A:特に重要なリスク/発生確率が高い)

(1)人材サービス業界の動向について

当社グループが属する人材サービス業界は、社会情勢、景気動向や雇用情勢等の影響を受けやすいものであります。今後、市場環境の悪化や企業の採用意欲が大きく減退し、景気後退した場合には、人材紹介の需要減などにより、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また当社グループは、日々変化するクライアントニーズや環境に柔軟に対応すべく、先端的なテクノロジーの知見やノウハウの蓄積を積極的に推進していく予定です。しかしながら、先端的なテクノロジーに関する知見やノウハウの獲得または蓄積に何らかの困難が生じ、技術革新に対する適切な対応が遅れ、システム投資及び人件費等かかる対応に多くの費用を要する場合があります。また予測の範囲を超えるまったくの新規サービスによりマーケットが激変する場合もあります。このような場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

また人材サービス業界においては、新規参入障壁が低いこともあり、大手企業から個人事業者までが存在し、広範囲な業種を対象とする事業者から特定業界に特化した事業者まで、多くの事業者が事業を展開しています。当社グループがコアターゲットとしているフリーター、既卒者、大学中退者といった若年層に特化する事業者は複数社存在しており、当社グループはこれらの事業者と競合関係にあります。当社グループは就職が一筋縄ではいかない求職者に対して、人材紹介業界では稀有な試みとして、教育研修サービスで培った教育ノウハウを融合させた教育融合型人材紹介サービスを2005年から提供してまいりました。そのノウハウの蓄積により、当該業界における求人企業及び求職者のニーズに対してきめ細やかなサービスを提供するとともに、同業他社との差別化を推進しておりますが、今後新たな企業の市場参入や競合他社における教育融合型人材紹介サービス等への参入による競争の激化が生じた場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

また、大学4年生等の新規学卒者の就職支援をする際には、会社説明会などの広報活動の解禁時期、面接などの選考活動の解禁時期の影響を受けやすいものであります。こういった影響を緩和するために、大学の運営する合同企業説明会の運営代行や、大学3年生に向けたキャリア教育支援、M&A等によって人材紹介サービス以外の提供サービスの拡充を図っていくことで中期的な事業ポートフォリオの見直しに取り組んでおります。今後、解禁時期の変更や通年採用の浸透等により、市場環境の変化、企業の採用意欲や採用活動の時期の変化、提携大学等の意向が変化した場合には、人材紹介の需要減などにより、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(2)求職者の集客について

当社グループの採用支援サービスにおいては、安定的に継続した求職者の集客(サービス登録者の拡大)が重要な要素であると考えております。

当社グループは、サービス拡充及び品質向上等によりフリーター、既卒者、大学中退者といった就職ポテンシャル層における評価及び知名度の向上に努めるとともに、ウェブマーケティングを中心とした集客拡大のための施策を推進しております。しかしながら、今後における国内総人口及び主たる顧客である若年層の継続的な減少、雇用情勢の変化、競合激化、集客施策の不振等により、十分な求職者の集客が困難となった場合、人材紹介にかかるマッチング機能の低下が生じる可能性があり、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。なお、当社グループにおける集客施策については、以下のリスクがあります。

①検索エンジンへの対応について

当社グループが運営する「就職カレッジ®」サービスサイトにおける利用者の集客については、特定の検索エンジン(「Yahoo!Japan」及び「Google」)の検索結果からの誘導によるものが一定の割合を占めております。

当社グループは、検索結果において上位表示されるべくSEO対策等の必要な対応を推進しておりますが、今後、検索エンジン運営者における上位表示方針及びロジックの変更、その他何らかの要因によって検索結果の表示が当社グループにとって優位に働かない状況が生じる可能性があり、この場合、当社グループサイトへの集客効果が低下し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

②集客に係る広告宣伝活動について

当社グループは、集客を目的として継続した広告宣伝活動を行っております。当社グループの広告宣伝は、インターネット広告(検索連動型広告、ディスプレイ広告、アフィリエイト広告、SNS広告等)を中心に活用をしております。

当社グループの広告宣伝においては、広告手法や媒体、その実施方法及びタイミング等について、費用対効果を検討した上で効率的な広告宣伝費の投下に努めておりますが、当社グループが行う広告宣伝について著しい広告効果の低下や広告費用の上昇が生じた場合、また新たな法的規制により広告宣伝活動が制限される場合には、求職者の集客等に影響が生じ、また、当該費用負担により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

③風評等の影響について

当社グループの事業は、フリーター、既卒者、大学中退者といった就職ポテンシャル層にサービスを提供しており、求職者、クライアントに対し、誠実かつ真摯に対応するよう社員教育を行っております。

しかしながら、提供サービスへの不満のSNS等への投稿やインターネット掲示板への書き込み、従業員の不祥事等何らかの事象の発生や、当社グループに対して不利益な情報や風評が流れた場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(B:特に重要なリスク/発生確率が低い)

(3)求人企業の確保について

 当社グループの採用支援サービスにおいては、求職者の集客と同様に、安定的に継続した求人企業の集客も重要な要素となります。その求人企業数の確保の対応策として、営業管理の強化、営業ノウハウの横展開、営業パーソンの中途採用、見込客獲得のためのマーケティングやインサイドセールス機能の強化、生産性を高めるためのウェブ商談の推進等を進めてまいりました。現在は対応策が功を奏し、一定程度の求人企業の確保ができておりますが、今後、新型コロナウイルス感染症のような事態が再度起こった場合や、景気動向の変動により買手市場となった場合には求人企業の確保が難しくなり、結果として求人企業からの人材紹介手数料収入が減少し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4)自然災害やテロ、新型コロナウイルス等の突発的事件について

 当社グループは、全国に拠点を有しており、地震、津波、台風などの自然災害が発生した場合には、リスク管理規程に基づき重要性に応じて緊急事態対応体制をとるものとしており、迅速かつ的確な対応を行ってまいります。また災害の発生を未然に防ぎ、万が一災害が発生した場合の被害を最小限に抑えるために、定期的に設備点検、防災訓練等を各拠点にて実施しておりますが、想定外の大規模災害が起きた場合や新型コロナウイルスなどの伝染病、不測の事故やテロなどの不法行為が発生した場合、一定の事業運営が困難になり、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

(5)事業の許認可と法的規制について

当社グループ事業を規制する主な法的規制として、「職業安定法」があります。当社グループは、「職業安定法」に基づく有料職業紹介事業者として、厚生労働大臣の「有料職業紹介事業許可」を受けており、許可の有効期間は5年(2018年8月1日~2023年7月31日)であります。

「職業安定法」は、職業紹介事業等が労働力の需要供給の適正かつ円滑な調整を果たすべき役割に鑑み、その適正な運営を確保するために、紹介事業を規制しており、厚生労働大臣は、当社グループが有料職業紹介事業者としての欠格事由(職業安定法第32条)、若しくは、当該許可の取消事由(職業安定法第32条の9)に該当した場合には、許可の取消や業務の全部又は一部の停止を命じることが出来る旨を定めております。

本書提出日現在において、当社グループにおいて「職業安定法」に定めるこれら欠落事由又は取消事由に抵触する事項は生じておりません。しかしながら、今後において何らかの理由により当社グループが当該法令に抵触する事態が生じた場合、営業停止又は許可取消等により事業活動に支障をきたすとともに、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6)コンプライアンスについて

当社グループは、業務に従事する者(アルバイト、パート及び業務委託先の従業員を含む)が法令や社内規程を遵守するよう、コンプライアンス規程を制定し、教育・研修などを通じた啓発活動を行うことにより従業員等のコンプライアンス意識を高めるとともに、内部通報窓口を設置し、コンプライアンス違反の把握と未然防止に努めております。

またその中でも重要事項として個人情報管理が該当致します。当社グループは事業運営において、登録求職者にかかる多数の個人情報を取り扱っております。そのため当社グループでは、人材関連事業に関わる企業の果たすべき責任として、「個人情報保護に関する法令、規範」に基づき特定個人情報基本方針を策定し、役員及び社員への徹底、技術面及び組織面における合理的な予防・是正措置を講じております。また、当社グループは2009年度に「個人情報保護マネジメントシステム-要求事項JIS Q15001」に基づくプライバシーマークを取得し、以後、2年毎に審査を受けて更新を実施しております。

当社経営企画部が中心となって、会社関係者全員に対して定期的な教育・指導及び必要な対策を実施し、当社内部監査室が管理状況をチェック・監査しております。

また当社グループのウェブサイトでは、クライアント及び求職者がデータの送受信を行う際、安心して利用できるように、セキュリティモードとして、サーバー間通信を保護するSSL(Secure Sockets Layer)を採用しております。このSSLは、サーバーと企業及び求職者間で通信される内容を暗号化しているため、第三者の盗聴、改竄、成りすましから個人情報を保護することが可能となります。

このような当社グループの取り組みにもかかわらず、各規程等の遵守違反、不測の事態等により個人情報が外部に漏洩した場合、損害賠償請求や、社会的信用の失墜等により、当社グループの事業運営に大きな支障をきたすとともに、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

また現時点で、当社グループは損害賠償を請求されている事実や訴訟を提起されている事実はありませんが、万が一重大なコンプライアンス違反が発生した場合、当社グループの社員と求職者との間でトラブルが発生した場合や、取引先等との関係に何かしらの問題が生じた場合には、これらに起因する損害賠償を請求される、あるいは訴訟を提起されることで、求職者やクライアント等からの信頼を著しく損ね、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7)人材の確保・育成について

当社グループは、現在成長過程にあり、過年度においても事業拡大を図るため、人員体制を拡充しております。また、今後において想定する業容拡大に伴い、継続的に優秀な人材の確保及び育成が重要な課題であると認識しております。

当社グループは、現在、エージェントの活用及び自社社員紹介による人材採用活動を継続的に行うとともに、社内人材育成を目的とした継続した研修実施や組織診断プログラムによる適正人員配置を推進し、組織体制の強化及び人材の定着化を図っており、今後も事業規模に応じた人員体制強化を推進していく方針であります。

しかしながら、雇用環境の変化や人材獲得競争の激化等により、人材確保が困難となった場合、または社内人材の社外流出が生じた場合、特に代表取締役を含む役員、幹部社員に代表される専門的な知識、技術、経験を有している役職員が、何らかの理由によって退任、退職した場合、事業運営に必要な適正な人材配置が困難となり、競争力の低下や一層の業容拡大の制約要因が生じ、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

(8)M&Aにおけるリスク

 当社グループは、事業拡大を図るため、当社の事業内容とシナジーを発揮でき、かつ成長が見込まれる会社の買収や事業譲受等のM&Aを検討してまいります。M&Aの実施に当たっては、市場動向や顧客のニーズ、相手先企業の経営成績、財務状況、市場競争力、M&A実行後の対象会社と当社グループとの経営、業務、意識統合プロセスの検討及び計画、経営課題及びその対応方針等を取締役会及び経営会議の場も含めて十分に考慮し、進めるべく努めておりますが、事前の調査・検討に不足や見落としが生じることや、買収した事業が計画通りに展開することができず、投下した資金の回収ができない場合や追加的費用が発生した場合等には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(9)生活協同組合連合会大学生協事業連合への事業上の依存度の高さに関して

 当社グループにおいて、生活協同組合連合会大学生協事業連合との取引は現在、20年以上にわたって順調に継続しており、特に問題はございません。しかしながら、当該取引が当社グループの業務上不可欠であるため、その依存度は極めて高いことに留意する必要があります。万一、予期せぬ事態が発生し、当該取引が中止された場合、当社グループの経営成績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。

 

(C:重要なリスク/発生確率が高い)

(10)クライアントと求職者の適正なマッチングについて

当社グループは、採用支援サービスにおいて、クライアントが求める人材ニーズと求職者が希望する条件を適正にマッチングすることが重要であると考えています。特に、当社が対象としているフリーターや既卒者、大学中退者などの就職ポテンシャル層は、社会人経験が少なく、クライアントの受け入れ体制や労働環境などを考慮したうえで、クライアントと求職者のニーズに合った適正なマッチングが必要です。また、大学3年生の早期支援にも取り組んでおり、同様に適正なマッチングが必要です。

当社グループは、クライアントへのヒアリングや取材、求職者に関する情報共有、また求職者に対する就職アドバイザー・講師・企業担当による面談等におけるニーズ、希望条件、適性等の把握、情報提供をしております。さらに、社内向けのノウハウ動画を多数作成し、在宅勤務時でもカウンセリングのノウハウや教育・育成によるスキルアップ、新規企業開拓を推進することで、適正なマッチングの実施と精度向上に努めています。

しかしながら、当社グループが施策を推進しているにもかかわらず、就職ポテンシャル層や大学3年生の早期支援においてマッチング精度が低下し、人材紹介の成約率の大幅な低下や早期退職、その他のトラブルが生じた場合、当社グループ事業の収益性低下や信頼性低下等が生じ、当社グループの経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(D:重要なリスク/発生確率が低い)

(11)知的財産権について

当社グループは、第三者の特許権、商標権等の知的財産権に関して、外部の弁理士などを通じて調査するなど、その権利を侵害しないように留意するとともに、必要に応じて商標権等については知的財産権を登録することにより、当該リスクの回避に留意しております。

しかしながら、当社グループの認識していない知的財産権が既に成立している可能性や当社グループの事業分野で第三者による知的財産権が成立する可能性があること等から、当社グループによる第三者の知的財産権の侵害が生じる可能性は否定できず、仮に当社グループが第三者の知的財産権を侵害した場合には、当該第三者により、損害賠償請求、使用差止め請求、ロイヤルティの支払い要求などが発生する可能性があり、その場合には、当社グループの経営成績及び財産状態に影響を及ぼす可能性があります。

また当社グループの事業においては、「7つの習慣®」や「原田メソッド®」、「デール・カーネギー・トレーニング」といったライセンスを供与されたコンテンツをベースとして、オリジナルコンテンツの制作をしている関係上、著作権・商標権などの知的財産の確保が業務遂行上重要になっております。当社グループでは、著作権の明示など、さらに開発した技術・ノウハウなどの保護・保全に努めておりますが、悪意の第三者によるサービスの模倣などや、不測の事態により、「7つの習慣®」や「原田メソッド®」、「デール・カーネギー・トレーニング」等のライセンス契約を打ち切られコンテンツを提供できなくなることで、当社グループの営業展開に支障が生じ、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

加えて、当社グループが締結しているDALE CARNEGIE & ASSOCIATES, INCとの一部地域(東京都、大阪府および神奈川県)を除く日本国内における独占的なフランチャイズ契約には、東京都及び神奈川県のフランチャイズ権を取得した時点、発効日から3年目の時点のいずれか早い時点で「7つの習慣®」研修を企業向けに提供することを中止するか、デール・カーネギー・トレーニングのみを提供する完全子会社を設立することが契約条項として含まれています(ただし、大学や求職者向けの「7つの習慣®」研修は含まない)。もし、「7つの習慣®」研修の企業向けの提供の中止、「7つの習慣®」のライセンシーであるフランクリン・コヴィー・ジャパン株式会社とのライセンス契約が解約することになれば、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(12)採用支援サービスにおける取引慣行に基づく返金制度について

採用支援サービスにおいては、当社グループの紹介した求職者が、クライアントに入社した日付を基準に売上高を計上しております。当該事業においては、人材紹介業界における取引慣行に基づき、求職者が入社した日から3ヶ月以内に自己都合により退職した場合は、その退職までの期間に応じて紹介手数料を返金する旨をクライアントとの契約に定めております。

当社グループは、クライアントと求職者の双方のニーズを十分に斟酌した上で紹介を進めることや、入社後の求職者の定着活躍支援システムの開発等、このような事態の発生の低減に努めており、過去の返金実績に基づき返金負債を計上しております。しかしながら、当社グループの想定した返金率を上回る返金が生じた場合や取引慣行に変化が生じた場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(13)内部管理体制について

当社グループは、今後の事業運営及びその拡大に対応するため、内部管理体制について一層の充実を図る必要があると認識しており、当該強化を推進しております。

しかしながら、今後において事業規模、人員及び組織体制に適した内部管理体制の構築に支障が生じた場合には、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(14)システム障害について

当社グループは、事業活動をコンピュータシステムやネットワークに大きく依存しており、当社グループのクラウド上で管理している顧客情報管理データベース内に、求職者の個人情報や顧客企業の基本情報等を大量に保有しております。

このため、システムのセキュリティやクラウドサーバーのバックアップサーバーを別の場所に置くことでのリスクヘッジ等、不測の事態に備えて対策を講じておりますが、これらの対策にも関わらず人為的ミスや自然災害などにより業務管理システム等に障害が発生した場合、当社グループの事業活動に影響を及ぼす可能性があります。またそれが長期化した場合には、当該要因による、当社グループの収益機会の喪失、システム及び事業運営に対する信頼性低下、クレーム発生その他の要因により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(15)潜在株式の行使による当社グループ株式価値の希薄化について

当社グループは、当社グループ役員及び従業員に対し、当社グループの業績向上への意欲や士気を一層高めることを目的として、新株予約権付与によるストック・オプション制度を採用しております。これらの新株予約権が権利行使された場合、当社株式が新たに発行され、当社株式の1株当たりの価値が希薄化する可能性があります。

なお、本書提出日現在における新株予約権にかかる潜在株式数は59,600株であり、発行済株式総数928,600株の6.41%に相当しております。また当社グループは長期的な企業価値向上を目指し、今後もストック・オプション制度を含めたインセンティブ制度を活用していく方針であります。

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。

なお、当連結会計年度の期首より、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)(以下、収益認識会計基準)等を適用しております。これに伴い、前連結会計年度と収益の会計処理が異なることから、当連結会計年度における経営成績に関する説明は、前連結会計年度と比較しての増減額及び前年同期比(%)を記載せずに説明しております。

詳細は、「第5 経理の状況 Ⅰ 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(会計方針の変更)」に記載のとおりであります。

 

① 財政状態の状況

(資産)

 当連結会計年度末における流動資産は1,676,085千円となり、前連結会計年度末に比べて179,190千円増加しました。これは主に、子会社の株式取得を主要因として売掛金及び契約資産(前連結会計年度は売掛金)が168,226千円増加したことによるものであります。固定資産は1,232,626千円となり、前連結会計年度末に比べて610,876千円増加しました。これは主に、子会社の株式取得によるソフトウエア及びのれんの増加デール・カーネギーのトレーニングプログラムのフランチャイズ権の取得等により無形固定資産が503,177千円増加したことによるものであります。

 この結果、総資産は2,908,711千円となり、前連結会計年度末に比べて790,067千円増加いたしました。

 

(負債)

 当連結会計年度末における流動負債は981,348千円となり、前連結会計年度末に比べて161,679千円増加しました。これは主に、子会社の株式取得を主要因として買掛金が40,000千円、未払金が94,079千円、契約負債(前連結会計年度は前受金)が53,146千円増加したことによるものであります。固定負債は1,002,463千円となり、前連結会計年度末に比べて529,638千円増加しました。これは主に長期借入金が481,737千円増加したことによるものであります。

この結果、負債合計は1,983,811千円となり、前連結会計年度末に比べて691,318千円増加いたしました。

 

(純資産)

当連結会計年度末における純資産合計は924,899千円となり、前連結会計年度末に比べて98,748千円増加しました。これは主に親会社株主に帰属する当期純利益に伴う利益剰余金の増加67,257千円、2022年9月に資本業務提携をしたポート株式会社に対する第三者割当による自己株式の処分で生じた自己株式処分差益を主要因とした資本剰余金の増加34,480千円によるものであります。

 

② 経営成績の状況

 当連結会計年度(2022年2月1日~2023年1月31日)におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症は社会経済活動を維持しながら感染拡大を防止するステージとなり、新型コロナウイルス感染症による影響は低減したものの、ロシア・ウクライナ情勢の長期化、世界的な物価上昇と金利引き上げ、円安の急激な進行などにより、景況感の見通しも不透明な状況が続いております。

 国内の雇用情勢においては、厚生労働省発表の「一般職業紹介状況(令和4年12月分及び令和4年分)について」によると、令和4年12月の有効求人倍率は1.35倍と前月と同水準ではあるものの、令和4年平均の有効求人倍率は1.28倍で前年比0.15ポイント上昇しており、緩やかな回復が続いております。また新卒採用領域においてはリクルートワークス研究所発表の2023年卒の大卒求人倍率が前年比0.08ポイント増の1.58倍と需要は引き続き底堅く特に従業員数300名未満の中堅中小企業における求人倍率は5.31倍となっております。

 このような状況の中、当社グループでは、大学のキャリア課と提携して大学4年生の就職支援を行う「新卒カレッジ®」においては、提携大学数を132校まで伸ばし、従来は大学4年生の夏以降の就職支援が中心でしたが、夏以前も大学と提携しての就職イベント開催数を増やしてまいりました。また、新卒の就職活動の二極化が進む中、複数の内定を保有する学生からの内定辞退を受けて追加採用に動く企業や秋以降から採用に動き出した企業等の底堅い新卒採用需要を捉え、「新卒カレッジ®」のサービス売上高は過去最高を記録しました更に、2022年9月に株式会社キャンパスサポートを子会社化したことにより、大学3年生の就職支援がラインナップに加わり、業績を押し上げております。

 中心サービスである教育融合型人材紹介サービス「就職カレッジ®」においては、求人の回復に伴い、求職者とのマッチングイベントに参加する企業数はコロナ禍以前の水準まで回復してきており、緩やかにではありますが、業績は引き続き回復基調であります。

 教育研修サービスにおいては、やや新型コロナウイルス感染症の反動もあった中で記録した前連結会計年度の過去最高の研修受注とほぼ同水準の研修受注を積みあげ、新型コロナウイルス感染症の影響でいくつか研修の延期は生じたものの、堅調な売上高で推移いたしました。

 一方で人材確保に向けた採用関連コスト及び人件費の増加緩やかな回復基調にある採用市場において求職者を集める販売促進費の増加株式会社Kakedas株式会社キャンパスサポート及び株式会社アワードに係る株式取得関連費用やのれん償却費の発生等連結子会社化によって販管費も大きく増加しております

 この結果、当連結会計年度の経営成績は、売上高は3,206,698千円(前年は2,593,430千円)、営業利益は214,961千円(前年は91,125千円の利益)、経常利益は224,702千円(前年は108,131千円の利益)、親会社株主に帰属する当期純利益は140,515千円(前年は90,641千円の利益)となりました。

 

③ キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べて27,018

千円減少し、1,237,719千円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、90,818千円の収入(前連結会計年度は369,003千円の収入)となりました。主な要因といたしましては、税金等調整前当期純利益の225,183千円、売上債権及び契約資産の増額114,003千円、法人税等の支払額89,533千円によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは499,619千円の支出(前連結会計年度は100,096千円の収入)となりました。主な要因といたしましては、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出319,231千円、無形固定資産の取得による支出109,371千円によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、384,065千円の収入(前連結会計年度は342,077千円の支出)となりました。主な要因といたしましては、長期借入れによる収入850,000千円、長期借入金の返済による支出464,697千円によるものであります。

 

④ 生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

当社グループが提供するサービスには生産に該当する事項がありませんので、生産実績に関する記載はしておりません。

 

b.受注実績

生産実績と同様の理由により、受注実績に関する記載はしておりません。

 

c.販売実績

当社グループは「カレッジ事業」の単一セグメントであり、当連結会計年度の販売実績は以下の通りであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2022年2月1日

  至 2023年1月31日)

前年同期比(%)

カレッジ事業(千円)

3,206,698

合計(千円)

3,206,698

 (注)1.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は総販売実績の100分の10未満であるため記載を省略しております。

2.当連結会計年度の期首より、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を適用しております。これに伴い、前連結会計年度と収益の会計処理が異なることから、前年同期比(%)を記載しておりません。

 

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。

①重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たりまして、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。これらの見積りについては、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りとは異なる場合があります。

当社グループの連結財務諸表で用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。

 

②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

a. 経営成績の分析

当連結会計年度の経営成績は、「(1) 経営成績等の状況の概要」に記載しておりますが、その主な要因は次のとおりです。

なお、当連結会計年度の期首より、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を適用しております。これに伴い、前連結会計年度と収益の会計処理が異なることから、当連結会計年度における経営成績の分析に関する説明は、前連結会計年度と比較しての増減額及び前年同期比(%)を記載せずに説明しております。

(売上高)

当連結会計年度の売上高は、3,206,698千円(前年は2,593,430千円)となりました。これは主に、大学の就職課やキャリアセンターと連携して大学4年生の就職支援を行う「新卒カレッジ®」において、大学提携数の拡大に伴う売上増と、2022年9月27日付で株式取得し、連結子会社化した株式会社キャンパスサポートの業績を取り込んだことによるものであります。事業別の売上高につきましては、「b. 事業別の経営成績の状況に関する認識及び分析」に記載しております。

 

(売上原価、売上総利益)

当連結会計年度の売上原価は204,842千円(前年は158,843千円)となりました。これは主に、2022年9月27日付で株式取得し、連結子会社化した株式会社キャンパスサポートの大学キャンパス内や食堂内の広告制作・販売事業における広告仕入や広告制作原価を取り込んだことによる売上原価の増加によるものであります。

以上の結果、当連結会計年度の売上総利益は3,001,856千円(前年は2,434,586千円)となりました。

 

(販売費及び一般管理費、営業利益)

当連結会計年度の販売費及び一般管理費は2,786,894千円(前年は2,343,461千円)となりました。これは主に、求人需要の回復に伴って売手市場化が進んだことによる求職者の集客に係る費用及び人件費の増加、2022年8月1日付で株式取得し、新たに連結子会社とした株式会社Kakedas、2022年9月27日付で取得取得し、新たに連結子会社とした株式会社キャンパスサポート及び株式会社アワードの販売費及び一般管理費を取り込んだことに加え、各社の株式取得時に発生したデューデリジェンス費用や仲介手数料、のれん償却費も発生したことによるものであります。

この結果、当連結会計年度の営業利益は214,961千円(前年は91,125千円の利益)となりました。

 

(経常利益)

当連結会計年度の営業外収益は、16,299千円(前年は26,843千円)となりました。これは主に、補助金収入11,029千円によるものであります。

当連結会計年度の営業外費用は、6,559千円(前年は9,837千円)となりました。これは主に、支払利息6,527千円によるものであります。

この結果、当連結会計年度の経常利益は224,702千円(前年は108,131千円の利益)となりました。

 

(親会社株主に帰属する当期純利益)

当連結会計年度の特別利益は、固定資産売却益500千円、新株予約権戻入益27千円の計上により527千円(前年は27,876千円)となりました。

当連結会計年度の特別損失は、47千円(前年は128千円)となりました。これは、固定資産除却損によるものであります。

また、法人税、住民税及び事業税(法人税等還付税額及び法人税等調整額を含む)を86,638千円(前年は45,238千円)を控除し、非支配株主に帰属する当期純損失1,970千円を差し引いた結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は140,515千円(前年は90,641千円の利益)となりました。

 

b. 事業別の経営成績の状況に関する認識及び分析

当社グループは「カレッジ事業」の単一セグメントでありますが、事業別の経営成績の状況に関する認識及び分析は以下の通りであります。なお、当連結会計年度の期首より、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)(以下、収益認識会計基準)等を適用することに伴い、収益の分解情報に合わせて記載を変更しております。

 

(ⅰ) カレッジ事業
 カレッジ事業は当社の若手育成のノウハウを活用して主に20代の未就業者や学生に対して研修を実施後中堅中小企業を中心とした企業にご紹介するという教育融合型の人材紹介サービス就職カレッジ®」を行っております女性専用コースや中退者専用コースなど対象者別にコースを分けてサービスを提供しております

 当連結会計年度においては、雇用情勢の緩やかな回復により、売上高は1,515,596千円(前年は1,399,255千円)となりました。連結売上高に占めるカレッジ事業の構成比は47.3%となっております。

 

(ⅱ) 新卒事業
 新卒事業は大学のキャリア課と提携して主に大学4年生に対して、研修を実施した後に中堅中小企業を中心とした企業にご紹介する「新卒カレッジ®」に加えて、適性診断を組み込むことで、企業が採用したい人物像と学生の適性の適合度を基にして求人紹介を行う就活サイト「Future Finder®」、子会社の株式会社キャンパスサポートを通じて、主に大学3年生を対象とした合同企業説明会を提供しており、就職活動の時期に応じて複数の支援サービスラインナップを揃えております。

 「新卒カレッジ®」においては、提携大学数の増加とそれに伴う就職イベント開催数の増加により、サービス売上高は過去最高を記録しました更に、2022年9月27日付で株式取得し、連結子会社化した株式会社キャンパスサポートの業績を取り込んだことにより、当連結会計年度においては、売上高は1,003,823千円(前年は515,521千円)となりました。連結売上高に占める新卒事業の構成比は31.3%となっております。

 

(ⅲ) 教育研修事業その他

 教育研修事業は中堅中小企業を中心としつつ一部大手企業を対象に全世界で4,000万部のベストセラーである7つの習慣®」や目標達成のメソッドである原田メソッド®」、ベストセラーであるデール・カーネギーの人を動かすを基にしたリーダーシップ&コミュニケーション研修をはじめとしたパッケージ研修若手層を中心に様な階層向けの研修を講師を企業に派遣するインハウス型お一人からでもご参加いただけるオープンセミナー型で提供しております

 またご採用いただいた求職者の上司や次期リーダー層を対象に1年間の定期的な研修機会を提供して次世代リーダーを育成するリーダーカレッジ」、主に入社3年目までの若手社員を対象に半年間の定期的な研修機会を提供して定着と活躍を支援するエースカレッジを提供しております

その他の事業としては適性診断の販売等を行っておりますなお2022年8月に株式取得し新たに連結子会社とした株式会社Kakedasはその他の事業に含めております

教育研修事業においては、やや新型コロナウイルス感染症の反動もあった中で記録した前連結会計年度の過去最高の研修受注とほぼ同水準の研修受注を積みあげ、新型コロナウイルス感染症の影響でいくつか研修の延期は生じたものの、堅調な売上高で推移したことにより、当連結会計年度においては、売上高は687,279千円(前年は678,653千円)となりました。連結売上高に占める教育研修事業その他の構成比は、教育研修事業が21.4%となっております。

 

③資本の財源及び資金の流動性についての分析

当社グループの運転資金需要の主なものは、当社グループのカレッジ事業に係る人件費、販売促進費等の販売費及び一般管理費に加え、広告仕入・制作によるものであります。

長期性の資金需要の主なものは、拠点開設に係る有形固定資産、特許使用権に係る無形固定資産への投資、システム投資及び更なる成長に向けたM&Aを含む成長投資等があります。

これらの資金需要に対して安定的な資金供給を行うための財源については、自己資金並びに金融機関からの借入金による調達資金により充当いたします。

資金の流動性については、取引銀行4行と5億9000万円の当座貸越契約及び貸出コミットメント契約を締結し、機動的かつ安定的な調達手段を確保しております。

 

 

4【経営上の重要な契約等】

(1)ライセンス契約

相手先の名称

契約締結日

契約期間

契約内容

フランクリン・コヴィー・ジャパン株式会社

2012年6月1日

自 2020年2月28日

至 2026年2月27日

フランクリン・コヴィー・ジャパン株式会社が保有する「7つの習慣®」研修及びオープンセミナーに関わる知的財産権を使用する権利の付与(注)1

株式会社原田教育研究所

2013年6月1日

自 2022年8月23日

至 2023年8月22日

(注)2

株式会社原田教育研究所が保有する研修資料、映像、及び付随する商標、著作物の使用許諾

DALE CARNEGIE & ASSOCIATES, INC

2022年6月29日

自 2022年6月29日

至 2032年7月31日

(注)3

DALE CARNEGIE & ASSOCIATES, INCが有するトレーニングプログラムを一部地域(東京都、大阪府および神奈川県)を除く日本国内において独占的に提供できるフランチャイズ契約(注)4

生活協同組合連合会大学生協事業連合

2003年3月1日

自 2022年3月1日

至 2024年2月28日

(注)5

生活協同組合連合会大学生協事業連合が有するサイトの運営・データ管理サポート、就職活動支援事業に関する学内外のセミナー、イベント等の企画、運営サポート

(注)6

(注)1.本契約に付随したプログラムや適用範囲の拡大に関する契約が別途あります。

2.いずれかが期間満了日の6ヶ月前までに書面により契約の解除または契約内容の変更を申し出なかった場合には、更に1年間延長されるものとし、以後も同様であります。

3.契約期間は効力発生日から10年が経過した日が属する月の翌月末日までであり、更新に係る条件・手続きに従い回数制限なく10年間毎に更新する権利を有しております。

4.独占権や解約に関して、以下のような条項があります。

①契約期間の第3年度以降において年間最低生産高を達成できなかった場合に、次に年間最低生産高を超えるまで排他的地域におけるフランチャイジーの本契約上の権利は非独占となる

②年間最低生産高を達成する義務を5事業年度中2回、または本契約期間中3回怠った場合、同社の裁量によってフランチャイズの売却を求めることができ、売却できない場合は契約が終了となる

③東京都及び神奈川県のフランチャイズ権を取得した時点、発効日から3年目の時点のいずれか早い時点で「7つの習慣®」研修の企業向けの提供を中止するか、デール・カーネギー・トレーニングのみを提供する完全子会社を設立する(大学や求職者向けの「7つの習慣®」の提供は含まれておりません)

5.いずれかが期間満了日の3ヶ月前までに契約の解除または契約内容の変更を申し出なかった場合には、更に1年間延長されるものとし、以後も同様であります。

6.本契約に付随した商品・サービスの拡大に関する契約・覚書が別途あります。

 

(2)株式譲渡契約

当社は、2022年7月19日開催の取締役会において株式会社Kakedasが発行する株式の80%を取得し子会社化することについて決議いたしましたまた同日付で株式譲渡契約を締結し2022年8月1日に株式を取得いたしました

当社は2022年9月26日開催の取締役会において株式会社キャンパスサポート及び株式会社アワードが発行する株式の100%を取得し子会社化することについて決議いたしましたまた同日付で株式譲渡契約を締結し2022年9月27日に株式を取得いたしました

いずれも詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(企業結合等関係)」に記載のとおりであります。

 

(3)業務提携契約

相手先の名称

契約締結日

契約期間

契約内容

ポート株式会社

2022年9月26日

2022年9月26日に

資本業務提携合意

共同メディア事業展開、「Future Finder®」事業での提携の更なる強化を目的とした資本業務提携

 

 

5【研究開発活動】

該当事項はありません。