第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

当社グループは、2019年度から2021年度までの3ヶ年を期間とする「第15次中期経営計画」を策定いたしました。

 

経営方針としては、「持続的成長に向けた製品戦略の加速」を掲げ、主要テーマを以下の通りとすることで2021年度までの3ヶ年に留まらず、さらに先を見据えた構想といたしました。

①主力製品の競争力強化

②伸長事業の発展

③10年先を見据えた次世代製品への取り組み

そのほか、モビリティ、産業機器、エネルギー、ヘルスケアの4つを重点市場と位置付けておりますが、そのなかでもモビリティ市場について、より一層の注力をしてまいります。

経営方針の実現に向けては、全体最適を見据えた生産性の向上、事業シナジーおよび外部リソースの有効活用などにより、主力製品の競争力強化と伸長事業の発展に努めてまいります。そのほか、10年先を見据えた次世代製品への布石として、アライアンスの活用のほか、既存事業の枠組みにとらわれない新たな仕組みづくりを進めてまいります。また、分散・老朽化した既存施設から、主要機能を集約した新事業所設立を計画し、事業の継続性確保と運営効率の向上を図り、さらにはガバナンスやリスクマネジメントの強化、働き方改革などの環境整備にも取り組んでまいります。

当社グループは、こうした施策を着実に実行することで、企業価値の向上ひいては株主の皆さま共同の利益に繋げてまいります

経営指標といたしましては、2016年に中長期ビジョンとして掲げた数値に対して、足元の状況と目指すべき方向性を踏まえ、以下の通り見直しました。

 

2021年度の経営指標(連結)

・売上高    1,150億円

・営業利益率  7.6%以上

・ROE    10%以上

 

なお、当社は上記の基本方針の実現に資する取り組みのひとつとして、不適切な者によって当社の財務および事業の方針の決定が支配されることを未然に防止すべく、「当社株式の大量買付行為への対応方針(買収防衛策)」を導入しており、2019年6月27日開催の第95回定時株主総会にて、一部語句の変更をした上で継続のご承認をいただいております。

当該防衛策の主旨について、当社取締役会としては、(i) 当該買収防衛策が、株主が適切な判断を行うために、株主に対し大量買付を行おうとする者と当社取締役会双方から必要かつ十分な情報が提供されることを目的としており、最終的に株主の自由な意思を尊重する当社の基本方針に沿うものであること、(ii) 当該買収防衛策が、当社株主総会で承認され、またその後の変更または廃止についても株主総会の決議に従うこととされており、当社の株主意思を尊重し株主共同の利益を損なうものでないこと、(iii) 当該買収防衛策が、いわゆるデッドハンド型やスローハンド型の買収防衛策ではなく、発動にあたっても予め定められた合理的かつ客観的な発動要件が充足されなければ発動されないように設定されており、当社取締役会による恣意的な発動を防止するための仕組みを確保しているとともに、大量買付を行おうとする者の行為が当社の企業価値ひいては株主共同の利益を著しく損なうか否かの検討および判断が必要な場合は、当社から独立した第三者(ファイナンシャル・アドバイザー、公認会計士、弁護士、コンサルタントその他の専門家)の助言を得ることにより、当社取締役会による判断の公正さ・客観性をより強く担保する仕組みとしていることから、当社役員の地位の維持を目的とするものではないと判断しております。

 

 

2【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のあるリスクには、以下のようなものがあります。

なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末(2019年3月31日)現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)特注品および特定市場への依存

当社グループの営業収入の過半は、特定顧客企業による特注品によって占められており、顧客企業の需要変動により、当社グループの業績が重要な影響を受ける場合があります。当該特注品は、規格および仕様に対し顧客企業の承認が必要であり、顧客の許諾の無い限り他社への販売が制限されております。

また、当社グループは、パワーエレクトロニクスを必要とするあらゆる市場に対し製品を提供しておりますが、特に、二輪車を含む自動車市場、産業機器市場、民生家電市場、通信インフラや情報機器を中心とする情報通信市場向けの製品が、営業収入の重要な部分を占めております。したがって、一般的な国内外の景気や世界的な半導体市況の動向のほか、上記の市場の需要動向に対し、より強い影響を受けることがあります。

(2)特定のグループ外供給元への依存

当社グループは、電源回路製品の基幹部品である半導体を内製化している一方で、ほかの主要部品および半導体の原材料については、複数のグループ外企業の供給に依存しております。当社グループと各サプライヤーとの間は、概ね良好な協力関係にあり、また複数購買の促進により供給リスクの低減を図っておりますが、一般的な経済動向およびサプライヤー個別の事由により、需給の急激な変動や価格の高騰が起きた場合には、必要な部材の入手に支障を来し、当社グループが顧客企業に対し供給責任を果たせない、あるいは部材価格高騰による原価の上昇など、業績および財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

(3)国際的活動および海外進出

当社グループは、日本国内のみならずアジア、北米、欧州の各地域で生産又は販売活動を行なっており、また、様々な販売チャネルを通じ、他の地域にも製品を販売しております。近年、当社グループの海外生産および販売の比重は高まってきております。したがって、当該地域における、予測できない法規制などの改正、政治および経済状況の変動、労働争議や雇用条件の急激な変化、天変地異や火災、戦争やテロ、疫病の流行といった社会情勢の変動などにより、当社グループの事業活動が制限され、あるいは当社グループ製品の供給体制に支障が生じる場合があります。

(4)為替レートの変動

当社グループは、円貨のみならず米ドル、ユーロ、アジア通貨等で販売および調達活動を行っており、海外の生産および販売拠点は、原則としてその拠点の属する国または地域の通貨によって財務諸表を作成しており、連結財務諸表作成にあたっては、在外関係会社の財務諸表を円換算しております。したがって、為替レートの変動は当社グループの業績および財務状況に影響を与えており、一般的には、円高の場合は、当社グループの業績に悪影響を及ぼし、円安の場合は好影響を及ぼします。

当社グループは、為替予約および通貨オプションなどの取引を行なう一方、進出先での資材調達の促進など為替レートの変動による悪影響を最小限にとどめる努力をしております。しかしながら、為替レートの変動により業績および財務状況に悪影響を及ぼす場合があります。

(5)需要変動

当社グループの顧客企業のうち、一部の市場においては、需要動向に固有の変動要因があります。また、産業構造の変化や顧客企業および当社グループの競争環境の変化などが、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼすことがあります。

また、近年顧客企業の短納期要請が高まっており、当社グループとしてもリードタイムの短縮に努めておりますが、供給リスクを避ける主旨などから一部の材料については先行手配をせざるを得ず、当社グループが独自の判断で調達したたな卸資産については、その後の顧客の需要変動により、当社の責任において処分する場合があります。

 

(6)価格競争

当社グループが属する電子部品業界における競争は大変厳しいものとなっており、特に価格に対しては、顧客企業による値下げ要請、競合他社の攻勢などにより、価格下落の圧力は日々強くなっております。特に、当社グループの主力製品のひとつであるダイオードにおいては、国内外の競合他社との競争が激化しております。また、主力の通信インフラ市場向けの整流器においては、市場規模の縮小に伴い、価格競争が一段と厳しくなっております。

当社グループは、差別化しうる新製品の開発とともに、サプライヤーと一体となったコストダウン活動や生産性の向上に努めておりますが、将来的に価格競争力を維持できない可能性もあります。その場合、当社グループは販売シェアの低下に伴い、業績および財政状態を悪化させる可能性があります。

(7)技術特許などの知的財産権

当社グループは、独自の半導体技術および回路技術をもとに各種製品を製造・販売しておりますが、特定の国または地域においては知的財産権による完全な保護が不可能な状況にあります。したがって、第三者が当社グループの知的財産を使って類似した製品を製造することを防止できない可能性があります。

また、他社が保有または主張する特許などについては、その動向の把握に努めておりますが、当社グループの使用する技術が、他社の保有する特許その他の技術的権利に全く抵触しないという保証はありません。

さらに、当社グループは、現在複数の企業と技術導入契約を結んでおりますが、これらの契約が将来にわたり継続される保証はありません。

(8)製品の欠陥

当社グループは、各生産拠点において世界的に認められた品質管理基準に基づき、各製品の製造を行なっておりますが、全ての製品について全く欠陥がなく、将来にわたりリコールや顧客企業からのクレームなどの事態が発生しないという保証はありません。

また、製造物責任賠償については保険に加入しておりますが、この保険が最終的に負担する賠償額を十分にカバーできるという保証はありません。

大規模なリコールや製造物責任賠償につながるような重大な製品の欠陥が発生した場合、顧客企業への補償や対策費用などの費用発生に加え、市場における信用の低下などにより、当社グループの業績および財務状況に悪影響が及ぶ可能性があります。

(9)新製品開発力

当社グループは顧客企業または市場のニーズに合わせた製品および要素技術の開発を常に行っており、また当社グループの将来的な成長力の鍵は、こうした研究開発活動の成否にかかっていると考えております。しかしながら、エレクトロニクス業界のニーズは多様化しており、また技術や製品のサイクルも短くなってきております。当社グループが顧客企業または市場のニーズに合わせた製品をタイムリーに提供できない場合、または競合他社に先んじられた場合には、当社グループは新製品の販売機会を失うか制限され、それまでの研究開発投資の回収が困難になるなど、当社グループの業績および財務状況に悪影響が及ぶ可能性があります。

また、近年エレクトロニクス業界でも顕著になってきている標準化競争の如何や、当社グループおよび顧客企業が基盤とする技術が主流となり得なかった場合には、当社グループが事業機会を失う場合もあります。

(10)人材の確保と育成

当社グループの競争力の源泉は、技術開発力、生産性、品質、営業力および効率的な経営ノウハウなどであり、これらを維持し、また継続的に発展させる人材の確保と育成は、当社グループの将来性を決定づける重要な要素のひとつであります。したがって、係る人材、特に高度なスキルを持つエンジニアや特定の有資格者について、その確保および育成ができなかった場合には、当社グループの将来の成長、財政状態および業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(11)設備投資

当社グループは生産能力および研究開発力の維持・増大のため、設備投資を継続的に行なっておりますが、将来の需要動向によりその額は変化し、財務状況およびキャッシュ・フローに重要な影響を及ぼす場合があります。また、設備投資の結果増強した能力が、必ずしも業績に貢献しない場合も想定され、一方で、財務状況などの制約により競争力維持に必要な投資がタイムリーにできない場合も考えられます。

当社グループは、コスト競争力と効率的な生産活動を追求し、半導体製品やIC製品の前工程については、一貫して国内の東北地方に生産拠点を集中させております。他社グループによるOEM供給や在庫の一定水準の保有など、供給責任を果たすべく措置を取る一方で、当該生産拠点においては、日常の安全管理および危機管理のための対策を取っておりますが、予期せぬ天変地異、災害、停電などの事態が発生した場合、その影響を完全に防止または軽減できない場合があります。

(12)公的規制等

当社グループは、事業を展開する各国において、事業・投資の許可、国家安全保障またはその他の理由による輸出制限、関税をはじめとするその他の輸出入規制等、様々な政府規制の適用を受けております。また、通商、独占禁止、特許、消費者、租税、為替管制、環境・リサイクル関連の法規制の適用も受けております。当社グループは事業活動を行うにあたり、これらの規制に細心の注意を払っておりますが、規制を遵守できなかった場合、当社グループの活動が制限される可能性があり、さらにペナルティを課せられるなど発生費用の増加を伴い、当社グループの業績および財務状況に悪影響が及ぶ可能性があります。

当社グループおよび当社グループの顧客企業が事業を行うにあたり、EU(欧州連合)によるRoHS指令(有害物質使用制限に関する指令)をはじめ、環境問題に対応するための様々な規制が国や地域ごとに設けられております。当社グループは事業機会の確保のため、こうした規制に対する対策を積極的に進めておりますが、技術やその他の制約により、規制に合致した対策が取れない可能性があります。対策が取れなかった場合、当社グループは販売について規制を受けて事業機会を逸し、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、規制に対応するための費用が業績および財政状態を圧迫する可能性もあります。

 

(13)災害等のリスク

地震や台風など大規模な自然災害や火災等の事故災害、新型インフルエンザをはじめとした感染症によるパンデミックの発生などにより、当社グループの建物や設備、従業員等が被害を受け操業停止せざるを得ない事象が発生した場合は、業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループは、こうした事態に備えたBCP(事業継続計画)を策定し、災害等の発生時における影響を最小限に留めるべく、リスク耐性の強化を図っております。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。

 

①経営成績の状況

連結会計年度におけるわが国経済は、先行きに懸念があるものの、雇用環境などが堅調に推移し、景気回復局面が続きました。海外においては、保護主義政策による政治的な混乱が続き、景気減速が強まる地域もあるなかで、全体としては底堅く推移しました。

社グループを取り巻く環境は、期末にかけて減速がみられたものの、モビリティ分野を中心に概ね堅調に推移しました。

のようななか、当連結会計年度では、売上高は94,703百万円(前期比2.7%増)、営業利益は5,638百万円(前期比17.7%減)、経常利益は5,980百万円(前期比16.5%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は3,876百万円(前期比26.8%減)となりました

 

セグメントの業績は次のとおりであります。

なお、当連結会計年度より、事業名称の一部を変更しております。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」をご参照ください。また、セグメント間の取引については相殺消去して記載しております。

 

 

(デバイス事業)

バイス事業の売上高は34,016百万円(前期比0.8%減)、営業利益は2,576百万円(前期比40.3%減)となりました

自動車市場は、期末にかけてやや勢いに陰りが見えたものの、年間では堅調に推移したほか、家電市場でも白物家電や照明向けが底堅く推移しました。一方、期初には活況を呈していた産業機器市場では、米中貿易摩擦の影響などにより、需要が大きく落ち込み、全体ではわずかに減収となりました。損益面においては、原価低減に努めたものの、設備投資にともなう費用の増加や原材料の高騰による影響などで減益となりました

 

(電装事業)

装事業の売上高は51,836百万円(前期比5.6%増)、営業利益は10,006百万円(前期比29.7%増)となりました

主力の二輪向け製品は、アセアンにおいては底堅い市況を背景に概ね堅調に推移し、インドでは規制等の影響により市場の成長ペースが一時的に鈍化しているものの、期初に立ち上げた新製品効果が寄与した結果、伸長しました。また、四輪向け製品なども好調に推移した結果、全体では増収となりました。損益面においては、アジア通貨安の影響があったものの、増収や営業費用の戻入などにより増益となりました

 

(エネルギーシステム事業)

エネルギーシステム事業の売上高は7,733百万円(前期比1.8%増)、営業損失は2,525百万円(前期は1,944百万円の損失)となりました。

当セグメントは概ね前期並みで、わずかに増収となりました。損益面においては、構造改革効果がみられたものの、一部の製品に対する点検・保守作業等の実施に伴う発生費用見込額を営業費用に計上したことから損失拡大となりました

 

(その他)

の他の売上高は1,116百万円(前期比8.1%減)、営業利益は45百万円(前期比32.0%減)となりました

 

②キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、営業活動によるキャッシュ・フローで3,495百万円増加、投資活動によるキャッシュ・フローで5,875百万円減少、財務活動によるキャッシュ・フローで4,603百万円減少した結果、前連結会計年度末に比べ資金は7,120百万円減少し、当連結会計年度末は32,505百万円となりました。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によるキャッシュ・フローは、3,495百万円のプラス(前期は9,335百万円のプラス)となりました。これは、主に税金等調整前当期純利益が5,731百万円、減価償却費が4,971百万円となったことなどによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によるキャッシュ・フローは、5,875百万円のマイナス(前期は4,823百万円のマイナス)となりました。これは、主に有形固定資産の取得による支出が5,989百万円となったことなどによるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によるキャッシュ・フローは、4,603百万円のマイナス(前期は3,025百万円のマイナス)となりました。これは、主に長期借入金2,500百万円、社債の発行2,437百万円の資金調達を実施したものの、長期借入金の約定弁済が7,475百万円、社債の償還による支出が500百万円および配当金の支払額が1,287百万円となったことなどによるものであります。

 

③生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2018年4月1日

至 2019年3月31日)

前年同期比(%)

デバイス事業(百万円)

35,614

2.8

電装事業(百万円)

52,500

6.7

エネルギーシステム事業(百万円)

7,615

0.2

報告セグメント計(百万円)

95,730

4.7

その他(百万円)

合計(百万円)

95,730

4.7

(注)1.金額は、販売価格によっております。

2.セグメント間の取引については含まれておりません。

3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

b.受注実績

当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

受注高

(百万円)

前年同期比

(%)

受注残高

(百万円)

前年同期比

(%)

デバイス事業

33,637

△5.0

4,535

△7.7

電装事業

52,021

5.0

2,114

9.6

エネルギーシステム事業

7,751

△0.1

936

2.0

報告セグメント計

93,411

0.7

7,587

△2.3

その他

1,113

△12.0

193

△1.6

合計

94,524

0.6

7,781

△2.2

(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

c.販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2018年4月1日

至 2019年3月31日)

前年同期比(%)

デバイス事業(百万円)

34,016

△0.8

電装事業(百万円)

51,836

5.6

エネルギーシステム事業(百万円)

7,733

1.8

報告セグメント計(百万円)

93,586

2.9

その他(百万円)

1,116

△8.1

合計(百万円)

94,703

2.7

(注)1.セグメント間の取引については含まれておりません。

2.主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。

 

相手先

 

前連結会計年度

(自 2017年4月1日

至 2018年3月31日)

当連結会計年度

(自 2018年4月1日

至 2019年3月31日)

金額(百万円)

割合(%)

金額(百万円)

割合(%)

ピー・ティ・アストラホンダモーター

11,364

12.33

11,364

12.00

ホンダベトナムカンパニー・リミテッド

9,267

10.05

9,945

10.50

3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末(2019年3月31日)現在において当社グループが判断したものであります。

 

①重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって行った会計上の見積り計算のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

a.重要な資産の評価基準及び評価方法

有価証券のその他有価証券のうち、時価のあるものについては、連結会計年度末日の市場価格等に基づく時価法(評価差額は全部純資産直入法により処理し、売却原価は移動平均法により算定)により評価しております。時価のないものについては、移動平均法による原価法により評価しております。なお、減損処理にあたっては、時価のあるものについては、連結会計年度末における時価が取得原価に比べ50%以上下落した場合にはすべて減損処理を行い、30%~50%程度下落した場合には、回復可能性等を考慮して必要と認められた額について減損処理を行っております。時価のないものについては、発行会社の財政状態の悪化により株式の実質価額が著しく低下したと判断される場合、必要と認められた額について減損処理を行っております。

たな卸資産については、連結財務諸表提出会社および国内連結子会社においては、主として総平均法に基づく原価法(貸借対照表価額は収益性の低下に基づく簿価切下げの方法により算定)で評価しております。在外連結子会社においては、主として移動平均法に基づく低価法を採用しております。

b.重要な引当金の計上基準

貸倒引当金については、債権の貸倒れによる損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を検討し、回収不能見積額を計上しております。

賞与引当金は、従業員への賞与の支払に備えるため、従業員に対する賞与の支給見込額のうち、当連結会計年度に帰属する額を計上しております。

製品保証引当金は、販売した製品に係る点検・保守作業費用等の発生に備えるため、当該費用の発生額を個別に見積もって計上しております。

c.退職給付に係る会計処理の方法

(退職給付見込額の期間帰属方法)

退職給付債務の算定にあたり、退職給付見込額を当連結会計年度末までの期間に帰属させる方法については、給付算定式基準によっております。

一部の連結子会社は、退職給付に係る負債及び退職給付費用の計算に、退職給付に係る期末自己都合要支給額を退職給付債務とする方法を用いた簡便法を適用しております。

(数理計算上の差異及び過去勤務費用の費用処理方法)

過去勤務費用は、その発生時の従業員の平均残存勤務期間以内の一定の年数(主として13年)による定額法により費用処理することとしております。

数理計算上の差異は、各連結会計年度の発生時における従業員の平均残存勤務期間以内の一定の年数(主として13年)による定額法により按分した額を、それぞれ発生の翌連結会計年度から費用処理することとしております。

d.繰延税金資産

繰延税金資産については、将来の回収可能性を十分に検討し回収可能な額を計上しております。

②当連結会計年度の財政状態及び経営成績の分析

a.資産、負債及び純資産の状況

当連結会計年度末の総資産は、128,669百万円(前期比5,037百万円減)となりました。これは、主に現金及び預金が減少したことなどによるものであります。

負債は69,199百万円(前期比5,338百万円減)となりました。これは、主に長期借入金と製品保証引当金の減少によるものであります。

純資産は、59,470百万円(前期比301百万円増)となりました。これは、主に利益剰余金の増加によるものであります。

以上の結果、1株当たり純資産は5,774円8銭となりました。

b.連結損益及び包括利益計算書の分析

当連結会計年度の売上高は94,703百万円(前期比2.7%増)となりました。期末にかけて減速がみられたものの、モビリティ分野を中心に概ね堅調に推移し増収となりましたが、設備投資にともなう費用の増加や原材料の高騰、アジア通貨安による影響などで営業利益は5,638百万円(前期比17.7%減)となりました。それに伴い、経常利益は5,980百万円(前期比16.5%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は3,876百万円(前期比26.8%減)となり、その他包括利益を加味した結果、包括利益は1,590百万円(前期比75.4%減)となりました。

 

③経営成績に重要な影響を与える要因と今後の見通し

主力製品のひとつである半導体製品やIC製品などパワーデバイス分野において、世界経済悪化に伴う急激な需要の減少や、原材料価格の高騰、競争激化、円高の進行など、外部環境の変化に影響を受けるリスクを伴っております。また、アジアを中心とする二輪車市場においては、カントリーリスクによる需要の急変、為替変動の影響など不安定要素を孕んでおります。通信インフラ市場においては、製品の小型化による低価格化の進行など、競争がいっそう激しさを増しております。さらに、各製品の生産拠点において、日常の安全管理および危機管理のための対策は取っておりますが、予期せぬ天変地異、災害、停電などの事態が発生した場合、その影響を完全に防止または軽減できないことがあります。

これらの状況を踏まえ、当社グループは、第15次中期経営計画のもと持続的成長と企業価値向上に努めてまいります。

 

④資本の財源及び資金の流動性についての分析

当社グループの資金状況は、営業活動によるキャッシュ・フローで、前連結会計年度より5,839百万円少ない3,495百万円のプラスとなりました。これは、主に税金等調整前当期純利益や減価償却費などによるものであります。投資活動によるキャッシュ・フローでは、前連結会計年度より1,052百万円多い5,875百万円の資金を使用いたしました。これは、主に生産設備増強投資や維持更新投資などによるものであります。財務活動によるキャッシュ・フローでは、4,603百万円の資金を使用いたしました。これは、主に長期借入金の返済や社債の償還による支出があったことなどによるものであります。これにより当社グループの有利子負債の残高は27,775百万円となり、前連結会計年度末に比べて2,864百万円減少いたしました。また手許資金の残高は前連結会計年度末に比べて7,120百万円減少し、32,505百万円となりましたが、必要な手許流動性は十分に確保されていると考えております。

 

4【経営上の重要な契約等】

当連結会計年度において、経営上の重要な契約等の決定または締結などはありません。

 

5【研究開発活動】

当社グループの研究開発体制は、おもに基礎研究および応用技術開発を担当する技術開発センターと、商品開発を担当する各事業部門およびグループ会社の設計・開発部門で構成されております。

企業ミッション、「エネルギーの変換効率を極限まで追求することにより、人類と社会に貢献する」のもと、技術開発センターでは当社グループの主要事業領域に新たな技術を移管していく取り組みを続けております。半導体デバイス分野においては、低損失技術の開発、複合部品化の実装技術開発およびIC製品の製造プロセス技術の開発などを主要テーマとして取り組んでおります。パワーエレクトロニクス分野においては、主に高効率技術、高密度実装技術および低ノイズ化の研究開発を推進しております。さらに、半導体製造技術を新たな分野へ展開すべく外部の研究機関との開発に取り組んでおります。これらの研究課題を解決し、当社のコア技術を活かしたシナジー効果による商品力強化を図るとともに、市場の要求や用途に適した新商品をタイムリーに開発してまいります

 

当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費の総額は5,562百万円(売上高比5.9%)であり、各セグメントの主な成果および研究開発費は以下のとおりであります

 

(デバイス事業)

当セグメントの研究開発活動として、ダイオード製品では、モビリティ向けを中心に高耐圧・大電流化の開発を実施したほか、650Vおよび1200VのSiCショットキーバリアダイオードの開発も推進いたしました

スイッチング素子では、モビリティ向けに従来品より微細化し性能を向上させた低耐圧MOSFETで、新製品のラインナップを拡充したほか、新構造となるMOSFETの開発も推進いたしました

IC製品では、LEDライト用制御ICやモータードライバー用制御ICを開発・量産化いたしました

パワーモジュール製品では、モビリティ向けを中心に開発品種を拡充したほか、SiCMOSチップやGaNトランジスタチップを搭載した製品開発も推進いたしました

当事業に係る研究開発費は2,328百万円であります

 

(電装事業)

当セグメントの研究開発活動として、二輪車分野では、小型、低コスト化を目指した次世代アイドリングストップ機能搭載ECUの開発のほか、異業種とアライアンスを組み、顧客へのシステム提案に向けた開発などを推進いたしました。また、二輪車の電動化拡大の流れを見据え、PCUの量産化に向けた開発を開始いたしました。

四輪車分野では、近年の小型、低コスト化への強い要求に応えるため新たな技術を取り込んだDC/DCコンバータや車載用充電器の開発を推進いたしました

汎用分野では、エンジン発電機用途で培ったインバータ技術を活かし、車載をはじめとした新たな用途で二次電池、燃料電池を利用したシステムに向けた製品の開発を開始いたしました。

当事業に係る研究開発費は1,120百万円であります。

 

(エネルギーシステム事業)

当セグメントの研究開発活動として、EV・PHEV用充電器では、充電時間を短縮した高出力、かつ複数出力対応した急速充電器を開発し、量産を開始いたしました

情報・通信市場分野では、今後の普及拡大が見込まれる5G投資をターゲットに、移動体基地局用の高効率小容量電源装置を開発し、量産を開始いたしました。

当事業に係る研究開発費は184百万円であります

 

(全社共通)

全社共通に係る研究開発費は1,930百万円であります