当社グループは、2021年度までの中長期ビジョンを掲げるとともに、その実現に向けた第1フェーズとして2018年度までの3ヵ年を期間とする「第14次中期経営計画」を策定いたしました。
中長期ビジョン
当社グループは、自社のパワー半導体をキーとして、コンポーネントである電装製品や電源製品を更に進化させ競争力向上に努めるとともに、製品開発スピードを上げることで新製品投入サイクルを早め、高収益体質を作り上げることを意図し、「半導体の活用による部品事業への転換と高収益体質への挑戦」を2021年度までの中長期ビジョンとして掲げました。
当ビジョンのもと、従来から成長市場と位置付けているモビリティ、エネルギー、産業機器に加え、新興国の人口増加や先進国の高齢化、医療の高度化等により医療・介護機器開発が加速するヘルスケア市場においても、デバイスからコンポーネントまで提供できる価値ある企業を目指してまいります。
「第14次中期経営計画」について
当社グループは、2021年度までの中長期ビジョンの実現に向けた第1フェーズとして2018年度までの3ヵ年を期間とする「第14次中期経営計画」を策定いたしました。経営方針として「技術優位への挑戦・スピード・海外への販売強化」を掲げ、当中期経営計画達成に必要な施策を講じ、それらを着実に実行していくとともに、2021年度に向けた成長基盤を築いてまいります。
具体的施策といたしましては、重点市場と位置付けるモビリティやエネルギー分野などにおいて、競争優位なポジションを確立するべく、自社製半導体の活用による事業シナジーを更に推進させてまいります。開発においては、タイムリーな製品投入を可能にするため、シミュレーションや外部リソースの有効活用によるスピード強化を図っていくほか、海外での売上拡大に向けて、現地での開発・設計などサポート体制を強化してまいります。また、コスト面においては、省人化に向けた積極的な投資を実施するなど生産改革を進めるほか、海外市場の拡大に向けグローバル人材の育成やBCP強化など経営品質の向上に努めてまいります。
当社グループは、こうした施策を着実に実行することで、持続的成長と高い収益性を実現し、企業価値の向上ひいては株主の皆様共同の利益に繋げてまいる所存であります。
なお、当社は上記の基本方針の実現に資する取り組みのひとつとして、不適切な者によって当社の財務および事業の方針の決定が支配されることを未然に防止すべく、「当社株式の大量買付行為への対応方針(買収防衛策)」を導入しており、平成28年6月29日開催の第92回定時株主総会にて、内容を一部変更した上で継続のご承認をいただいております。
当該防衛策の主旨について、当社取締役会としては、(i) 当該買収防衛策が、株主が適切な判断を行うために、株主に対し大量買付を行おうとする者と当社取締役会双方から必要かつ十分な情報が提供されることを目的としており、最終的に株主の自由な意思を尊重する当社の基本方針に沿うものであること、(ii) 当該買収防衛策が、当社株主総会で承認され、またその後の変更または廃止についても株主総会の決議に従うこととされており、当社の株主意思を尊重し株主共同の利益を損なうものでないこと、(iii) 当該買収防衛策が、いわゆるデッドハンド型やスローハンド型の買収防衛策ではなく、発動にあたっても予め定められた合理的かつ客観的な発動要件が充足されなければ発動されないように設定されており、当社取締役会による恣意的な発動を防止するための仕組みを確保しているとともに、大量買付を行おうとする者の行為が当社の企業価値ひいては株主共同の利益を著しく損なうか否かの検討および判断が必要な場合は、当社から独立した第三者(ファイナンシャル・アドバイザー、公認会計士、弁護士、コンサルタントその他の専門家)の助言を得ることにより、当社取締役会による判断の公正さ・客観性をより強く担保する仕組みとしていることから、当社役員の地位の維持を目的とするものではないと判断しております。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のあるリスクには、以下のようなものがあります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末(平成30年3月31日)現在において当社グループが判断したものであります。
(1)特注品および特定市場への依存
当社グループの営業収入の過半は、特定顧客企業による特注品によって占められており、顧客企業の需要変動により、当社グループの業績が重要な影響を受ける場合があります。当該特注品は、規格および仕様に対し顧客企業の承認が必要であり、顧客の許諾の無い限り他社への販売が制限されております。
また、当社グループは、パワーエレクトロニクスを必要とするあらゆる市場に対し製品を提供しておりますが、特に、二輪車を含む自動車市場、新エネルギー市場、産業機器市場、民生家電市場、通信インフラや情報機器を中心とする情報通信市場向けの製品が、営業収入の重要な部分を占めております。したがって、一般的な国内外の景気や世界的な半導体市況の動向のほか、上記の市場の需要動向に対し、より強い影響を受けることがあります。
(2)特定のグループ外供給元への依存
当社グループは、電源回路製品の基幹部品である半導体を内製化している一方で、ほかの主要部品および半導体の原材料については、複数のグループ外企業の供給に依存しております。当社グループと各サプライヤーとの間は、概ね良好な協力関係にあり、また複数購買の促進により供給リスクの低減を図っておりますが、一般的な経済動向およびサプライヤー個別の事由により、需給の急激な変動や価格の高騰が起きた場合には、必要な部材の入手に支障を来し、当社グループが顧客企業に対し供給責任を果たせない、あるいは部材価格高騰による原価の上昇など、業績および財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
(3)国際的活動および海外進出
当社グループは、日本国内のみならずアジア、北米、欧州の各地域で生産又は販売活動を行なっており、また、様々な販売チャネルを通じ、他の地域にも製品を販売しております。近年、当社グループの海外生産および販売の比重は高まってきております。したがって、当該地域における、予測できない法規制などの改正、政治および経済状況の変動、労働争議や雇用条件の急激な変化、天変地異や火災、戦争やテロ、疫病の流行といった社会情勢の変動などにより、当社グループの事業活動が制限され、あるいは当社グループ製品の供給体制に支障が生じる場合があります。
(4)為替レートの変動
当社グループは、円貨のみならず米ドル、ユーロ、アジア通貨等で販売および調達活動を行っており、海外の生産および販売拠点は、原則としてその拠点の属する国または地域の通貨によって財務諸表を作成しており、連結財務諸表作成にあたっては、在外関係会社の財務諸表を円換算しております。したがって、為替レートの変動は当社グループの業績および財務状況に影響を与えており、一般的には、円高の場合は、当社グループの業績に悪影響を及ぼし、円安の場合は好影響を及ぼします。
当社グループは、為替予約および通貨オプションなどの取引を行なう一方、進出先での資材調達の促進など為替レートの変動による悪影響を最小限にとどめる努力をしております。しかしながら、為替レートの変動により業績および財務状況に悪影響を及ぼす場合があります。
(5)需要変動
当社グループの顧客企業のうち、一部の市場においては、需要動向に固有の変動要因があります。また、産業構造の変化や顧客企業および当社グループの競争環境の変化などが、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼすことがあります。
また、近年顧客企業の短納期要請が高まっており、当社グループとしてもリードタイムの短縮に努めておりますが、供給リスクを避ける主旨などから一部の材料については先行手配をせざるを得ず、当社グループが独自の判断で調達したたな卸資産については、その後の顧客の需要変動により、当社の責任において処分する場合があります。
(6)価格競争
当社グループが属する電子部品業界における競争は大変厳しいものとなっており、特に価格に対しては、顧客企業による値下げ要請、競合他社の攻勢などにより、価格下落の圧力は日々強くなっております。特に、当社グループの主力製品のひとつであるダイオードにおいては、国内外の競合他社との競争が激化しております。また、主力の通信インフラ市場向けの整流器においては、市場規模の縮小に伴い、価格競争が一段と厳しくなっております。
当社グループは、差別化しうる新製品の開発とともに、サプライヤーと一体となったコストダウン活動や生産性の向上に努めておりますが、将来的に価格競争力を維持できない可能性もあります。その場合、当社グループは販売シェアの低下に伴い、業績および財政状態を悪化させる可能性があります。
(7)技術特許などの知的財産権
当社グループは、独自の半導体技術および回路技術をもとに各種製品を製造・販売しておりますが、特定の国または地域においては知的財産権による完全な保護が不可能な状況にあります。したがって、第三者が当社グループの知的財産を使って類似した製品を製造することを防止できない可能性があります。
また、他社が保有または主張する特許などについては、その動向の把握に努めておりますが、当社グループの使用する技術が、他社の保有する特許その他の技術的権利に全く抵触しないという保証はありません。
さらに、当社グループは、現在複数の企業と技術導入契約を結んでおりますが、これらの契約が将来にわたり継続される保証はありません。
(8)製品の欠陥
当社グループは、各生産拠点において世界的に認められた品質管理基準に基づき、各製品の製造を行なっておりますが、全ての製品について全く欠陥がなく、将来にわたりリコールや顧客企業からのクレームなどの事態が発生しないという保証はありません。
また、製造物責任賠償については保険に加入しておりますが、この保険が最終的に負担する賠償額を十分にカバーできるという保証はありません。
大規模なリコールや製造物責任賠償につながるような重大な製品の欠陥が発生した場合、顧客企業への補償や対策費用などの費用発生に加え、市場における信用の低下などにより、当社グループの業績および財務状況に悪影響が及ぶ可能性があります。
(9)新製品開発力
当社グループは顧客企業または市場のニーズに合わせた製品および要素技術の開発を常に行っており、また当社グループの将来的な成長力の鍵は、こうした研究開発活動の成否にかかっていると考えております。しかしながら、エレクトロニクス業界のニーズは多様化しており、また技術や製品のサイクルも短くなってきております。当社グループが顧客企業または市場のニーズに合わせた製品をタイムリーに提供できない場合、または競合他社に先んじられた場合には、当社グループは新製品の販売機会を失うか制限され、それまでの研究開発投資の回収が困難になるなど、当社グループの業績および財務状況に悪影響が及ぶ可能性があります。
また、近年エレクトロニクス業界でも顕著になってきている標準化競争の如何や、当社グループおよび顧客企業が基盤とする技術が主流となり得なかった場合には、当社グループが事業機会を失う場合もあります。
(10)人材の確保と育成
当社グループの競争力の源泉は、技術開発力、生産性、品質、営業力および効率的な経営ノウハウなどであり、これらを維持し、また継続的に発展させる人材の確保と育成は、当社グループの将来性を決定づける重要な要素のひとつであります。したがって、係る人材、特に高度なスキルを持つエンジニアや特定の有資格者について、その確保および育成ができなかった場合には、当社グループの将来の成長、財政状態および業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
(11)設備投資
当社グループは生産能力および研究開発力の維持・増大のため、設備投資を継続的に行なっておりますが、将来の需要動向によりその額は変化し、財務状況およびキャッシュ・フローに重要な影響を及ぼす場合があります。また、設備投資の結果増強した能力が、必ずしも業績に貢献しない場合も想定され、一方で、財務状況などの制約により競争力維持に必要な投資がタイムリーにできない場合も考えられます。
当社グループは、コスト競争力と効率的な生産活動を追求し、半導体製品やIC製品の前工程については、一貫して国内の東北地方に生産拠点を集中させております。他社グループによるOEM供給や在庫の一定水準の保有など、供給責任を果たすべく措置を取る一方で、当該生産拠点においては、日常の安全管理および危機管理のための対策を取っておりますが、予期せぬ天変地異、災害、停電などの事態が発生した場合、その影響を完全に防止または軽減できない場合があります。
(12)公的規制等
当社グループは、事業を展開する各国において、事業・投資の許可、国家安全保障またはその他の理由による輸出制限、関税をはじめとするその他の輸出入規制等、様々な政府規制の適用を受けております。また、通商、独占禁止、特許、消費者、租税、為替管制、環境・リサイクル関連の法規制の適用も受けております。当社グループは事業活動を行うにあたり、これらの規制に細心の注意を払っておりますが、規制を遵守できなかった場合、当社グループの活動が制限される可能性があり、さらにペナルティを課せられるなど発生費用の増加を伴い、当社グループの業績および財務状況に悪影響が及ぶ可能性があります。
当社グループおよび当社グループの顧客企業が事業を行うにあたり、EU(欧州連合)によるRoHS指令(有害物質使用制限に関する指令)をはじめ、環境問題に対応するための様々な規制が国や地域ごとに設けられております。当社グループは事業機会の確保のため、こうした規制に対する対策を積極的に進めておりますが、技術やその他の制約により、規制に合致した対策が取れない可能性があります。対策が取れなかった場合、当社グループは販売について規制を受けて事業機会を逸し、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、規制に対応するための費用が業績および財政状態を圧迫する可能性もあります。
(13)災害等のリスク
地震や台風など大規模な自然災害や火災等の事故災害、新型インフルエンザをはじめとした感染症によるパンデミックの発生などにより、当社グループの建物や設備、従業員等が被害を受け操業停止せざるを得ない事象が発生した場合は、業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、こうした事態に備えたBCP(事業継続計画)を策定し、災害等の発生時における影響を最小限に留めるべく、リスク耐性の強化を図っております。
業績等の概要
(1)業績
当連結会計年度におけるわが国経済は、企業業績や雇用・所得環境にくわえ、個人消費などが堅調に推移し、緩やかな景気拡大が持続しました。海外においては、地政学リスクや保護主義政策への懸念にくわえ、為替相場の変動など、先行きの不透明さが増したものの、経済面においては概ね堅調に推移しました。
当社グループを取り巻く環境は、太陽光発電市場など新エネルギー分野は市況の下落が続いたものの、百年に一度の変革期ともいわれるモビリティ分野は、好調に推移しました。
このようななか、当連結会計年度では、低調だった新エネルギー事業や、その他セグメントで一部商流変更を進めたことなどに伴う減収影響があったものの、デバイス事業と電装事業が好調に推移し、売上高は921億77百万円(前期比1.9%増)となりました。利益面は、デバイス事業と電装事業が全体収益をけん引し、営業利益は68億53百万円(前期比34.3%増)、経常利益は71億64百万円(前期比55.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は52億93百万円(前期比56.2%増)となりました。
セグメントの業績は次のとおりであり、セグメント間の取引については相殺消去して記載しております。
なお、当連結会計年度より、在外子会社の収益及び費用の換算方法を変更しております。当該会計方針の変更は遡及適用され、前期比較にあたっては遡及適用後の数値に基づき算出しております。
① デバイス事業の売上高は342億75百万円(前期比11.8%増)、営業利益は43億15百万円(前期比24.8%増)となりました。
空調機向けを中心とした家電市場、自動化・省人化投資で活況な産業機器市場、電子化が進展する自動車市場が、いずれも前期実績を大きく超えて、増収となりました。損益面においては、増収や増産効果などにより、増益となりました。
② 電装事業の売上高は490億90百万円(前期比7.3%増)、営業利益は77億16百万円(前期比51.3%増)となりました。
主力のアジア二輪車市場では、低調だったインドネシアが下期に入り好転し前年並みを確保したほか、市場が堅調なベトナムや、拡大基調のインドで好調に推移し、増収となりました。損益面においては、増収や生産性の向上に円安効果もくわわり、増益となりました。
③ 新エネルギー事業の売上高は75億95百万円(前期比31.5%減)、営業損失は19億44百万円(前期は4億5百万円の損失)となりました。
太陽光発電市場は、低調な市況や厳しさを増す価格競争などにより、パワーコンディショナの販売が減少したほか、通信市場においても電源設備の需要が急減し、減収となったことで、損失拡大となりました。
④ その他の売上高は12億14百万円(前期比58.5%減)、営業利益は66百万円(前期比68.4%増)となりました。
(2)キャッシュ・フロー
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、営業活動によるキャッシュ・
フローで93億35百万円増加、投資活動によるキャッシュ・フローで48億23百万円減少、財務活動によるキャ
ッシュ・フローで30億25百万円減少した結果、前連結会計年度末に比べ資金は13億53百万円増加し、当連結
会計年度末は396億25百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、93億35百万円のプラス(前期は76億12百万円のプラス)となり
ました。これは、主に税金等調整前当期純利益が70億98百万円、減価償却費が45億19百万円となったことな
どによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、48億23百万円のマイナス(前期は35億37百万円のマイナス)と
なりました。これは、主に有形固定資産の取得による支出が40億91百万円となったことなどによるものであ
ります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、30億25百万円のマイナス(前期は44億30百万円のマイナス)と
なりました。これは、主に長期借入金35億円、社債の発行24億36百万円の資金調達を実施したものの、長期
借入金の約定弁済が72億89百万円、配当金の支払額が12億87百万円となったことなどによるものでありま
す。
生産、受注及び販売の実績
(1)生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
デバイス事業(百万円) |
34,650 |
13.6 |
|
電装事業(百万円) |
49,221 |
9.4 |
|
新エネルギー事業(百万円) |
7,597 |
△33.7 |
|
報告セグメント計(百万円) |
91,468 |
5.2 |
|
その他(百万円) |
- |
- |
|
合計(百万円) |
91,468 |
5.2 |
(注)1.金額は、販売価格によっております。
2.セグメント間の取引については含まれておりません。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
受注高 (百万円) |
前年同期比 (%) |
受注残高 (百万円) |
前年同期比 (%) |
|
デバイス事業 |
35,406 |
14.9 |
4,913 |
29.9 |
|
電装事業 |
49,561 |
8.5 |
1,929 |
32.4 |
|
新エネルギー事業 |
7,757 |
△27.9 |
918 |
21.3 |
|
報告セグメント計 |
92,725 |
6.3 |
7,762 |
29.4 |
|
その他 |
1,265 |
△57.1 |
196 |
34.1 |
|
合計 |
93,990 |
4.2 |
7,959 |
29.5 |
(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(3)販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
デバイス事業(百万円) |
34,275 |
11.8 |
|
電装事業(百万円) |
49,090 |
7.3 |
|
新エネルギー事業(百万円) |
7,595 |
△31.5 |
|
報告セグメント計(百万円) |
90,962 |
4.0 |
|
その他(百万円) |
1,214 |
△58.5 |
|
合計(百万円) |
92,177 |
1.9 |
(注)1.セグメント間の取引については含まれておりません。
2.主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
|
相手先
|
前連結会計年度 (自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日) |
当連結会計年度 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) |
||
|
金額(百万円) |
割合(%) |
金額(百万円) |
割合(%) |
|
|
ピー・ティ・アストラホンダモーター |
11,743 |
12.99 |
11,364 |
12.33 |
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末(平成30年3月31日)現在において当社グループが判断したものであります。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって行った会計上の見積り計算のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
①重要な資産の評価基準及び評価方法
有価証券のその他有価証券のうち、時価のあるものについては、連結会計年度末日の市場価格等に基づく時価法(評価差額は全部純資産直入法により処理し、売却原価は移動平均法により算定)により評価しております。時価のないものについては、移動平均法による原価法により評価しております。なお、減損処理にあたっては、時価のあるものについては、連結会計年度末における時価が取得原価に比べ50%以上下落した場合にはすべて減損処理を行い、30%~50%程度下落した場合には、回復可能性等を考慮して必要と認められた額について減損処理を行っております。時価のないものについては、発行会社の財政状態の悪化により株式の実質価額が著しく低下したと判断される場合、必要と認められた額について減損処理を行っております。
たな卸資産については、連結財務諸表提出会社および国内連結子会社においては、主として総平均法に基づく原価法(貸借対照表価額は収益性の低下に基づく簿価切下げの方法により算定)で評価しております。在外連結子会社においては、主として移動平均法に基づく低価法を採用しております。
②重要な引当金の計上基準
貸倒引当金については、債権の貸倒れによる損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を検討し、回収不能見積額を計上しております。
賞与引当金は、従業員への賞与の支払いに備えるため、従業員に対する賞与の支給見込額のうち、当連結会計年度に帰属する額を計上しております。
製品保証引当金は、販売した製品に係る点検・保守作業費用等の発生に備えるため、当該費用の発生額を個別に見積もって計上しております。
③退職給付に係る会計処理の方法
(退職給付見込額の期間帰属方法)
退職給付債務の算定にあたり、退職給付見込額を当連結会計年度末までの期間に帰属させる方法については、給付算定式基準によっております。
一部の連結子会社は、退職給付に係る負債及び退職給付費用の計算に、退職給付に係る期末自己都合要支給額を退職給付債務とする方法を用いた簡便法を適用しております。
(数理計算上の差異及び過去勤務費用の費用処理方法)
過去勤務費用は、その発生時の従業員の平均残存勤務期間以内の一定の年数(主として13年)による定額法により費用処理することとしております。
数理計算上の差異は、各連結会計年度の発生時における従業員の平均残存勤務期間以内の一定の年数(主として13年)による定額法により按分した額を、それぞれ発生の翌連結会計年度から費用処理することとしております。
④繰延税金資産
繰延税金資産については、将来の回収可能性を十分に検討し回収可能な額を計上しております。
(2)当連結会計年度の財政状態及び経営成績の分析
①資産、負債及び純資産の状況
当連結会計年度末の総資産は、1,337億6百万円(前期比51億76百万円増)となりました。これは、主に有形固定資産が増加したことなどによるものであります。
負債は745億37百万円(前期比11百万円増)となりました。これは、主に仕入債務の増加によるものであります。
純資産は、591億69百万円(前期比51億64百万円増)となりました。これは、主に利益剰余金の増加によるものであります。
以上の結果、1株当たり純資産は5,744円60銭となりました。
②連結損益及び包括利益計算書の分析
当連結会計年度の売上高は921億77百万円(前期比1.9%増)となりました。デバイス事業と電装事業の好調及び為替レートが前期比で円安に推移したことにより増益となり、営業利益は68億53百万円(前期比34.3%増)となりました。それに伴い、経常利益は71億64百万円(前期比55.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は52億93百万円(前期比56.2%増)となり、その他包括利益を加味した結果、包括利益は64億63百万円(前期比42.2%増)となりました。
(3)経営成績に重要な影響を与える要因と今後の見通し
主力製品のひとつである半導体製品やIC製品などパワーデバイス分野において、世界経済悪化に伴う急激な需要の減少や、原材料価格の高騰、競争激化、円高の進行など、外部環境の変化に影響を受けるリスクを伴っております。また、アジアを中心とする二輪車市場においては、カントリーリスクによる需要の急変、為替変動の影響など不安定要素を孕んでおります。新エネルギー分野においては、国のエネルギー関連政策の見直しによる需要の急変をはじめとした外部環境の変化や、競争激化などの影響を受けるリスクを伴っております。通信インフラ市場においては、製品の小型化による低価格化の進行など、競争がいっそう激しさを増しております。さらに、各製品の生産拠点において、日常の安全管理および危機管理のための対策は取っておりますが、予期せぬ天変地異、災害、停電などの事態が発生した場合、その影響を完全に防止または軽減できないことがあります。
これらの状況を踏まえ、当社グループは、中長期ビジョンに掲げる「半導体の活用による部品事業への転換と高収益体質への挑戦」のもと持続的成長と企業価値向上に努めてまいります。
(4)資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの資金状況は、営業活動によるキャッシュ・フローで、前連結会計年度より17億22百万円多い93億35百万円のプラスとなりました。これは、主に税金等調整前当期純利益や減価償却費などによるものであります。投資活動によるキャッシュ・フローでは、前連結会計年度より12億86百万円多い48億23百万円の資金を使用いたしました。これは、主に有形固定資産の取得による支出であります。財務活動によるキャッシュ・フローでは、30億25百万円の資金を使用いたしました。これは、主に長期借入金の約定弁済や配当金の支払を行ったことによるものであります。これにより当社グループの有利子負債の残高は306億40百万円となり、前連結会計年度末に比べて11億73百万円減少いたしました。また手許資金の残高は前連結会計年度末に比べて13億53百万円増加し、396億25百万円となりましたので、必要な手許流動性は十分に確保されていると考えております。
当連結会計年度において、経営上の重要な契約等の決定または締結などはありません。
当社グループの研究開発体制は、おもに基礎研究および応用技術開発を担当する技術開発センターと、商品開発を担当する各事業部門およびグループ会社の設計・開発部門で構成されております。
企業ミッション、「エネルギーの変換効率を極限まで追求することにより、人類と社会に貢献する」のもと、技術開発センターでは当社グループの主要事業領域に新たな技術を移管していく取り組みを続けております。半導体デバイス分野においては、低損失技術の開発、高温動作対応および複合部品化の実装技術開発などを主要テーマとして取り組んでいます。パワーエレクトロニクス分野においては、主に高効率技術、高密度実装技術および低ノイズ化の研究開発を推進しています。さらに、半導体製造技術を新たな分野へ展開すべく外部の研究機関との開発に取り組みました。これらの研究課題を解決し、当社のコア技術を活かしたシナジー効果により商品力強化を図るとともに、市場の要求や用途に適した新商品をタイムリーに開発してまいります。
当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費の総額は54億95百万円(売上高比6.0%)であり、各セグメントの主な成果および研究開発費は以下のとおりであります。
デバイス事業
当セグメントの研究開発活動として、ダイオード製品では、モビリティ向けを中心に高耐圧化・高速化の開発にくわえ、大電流対応の新パッケージの開発を実施したほか、SiCショットキーバリアダイオードの開発も推進いたしました。
スイッチング素子としては、従来品より微細化し、性能を向上させたモビリティ向け低耐圧MOSFETなどを開発したほか、大電流対応の新パッケージの開発を実施いたしました。
IC製品では、モビリティ向けや家電向けLEDライト用制御ICを開発・量産化いたしました。
パワーモジュール製品では、モビリティ向けを中心に開発品種を拡充したほか、次世代半導体を搭載した製品開発も推進いたしました。
当事業に係る研究開発費は21億8百万円であります。
電装事業
当セグメントの研究開発活動として、二輪車分野では、小型、低コスト化を目指した次期アイドリングストップ機能搭載ECUの開発を開始したほか、顧客へのシステム提案に向け、異業種とのアライアンスによる開発も推進いたしました。
四輪車分野では、ECUや車載用充電器など開発で培った基礎技術をもとに、小型、低コスト化に向けた製品開発を開始いたしました。
汎用分野では、同分野で培ったインバータ技術を活かし、車載をはじめとした新たな分野への技術展開を進めました。
当事業に係る研究開発費は13億39百万円であります。
新エネルギー事業
当セグメントの研究開発活動として、新エネルギー分野では、クラウド監視も可能な太陽光発電用パワーコンディショナの遠隔制御/監視装置の機能をさらに拡充した製品を開発、量産を開始いたしました。
EV・PHEV用充電器では、バッテリーの大容量化を見据え、短時間で充電可能な高出力対応の急速充電器を開発し、量産の準備を開始いたしました。
情報・通信市場分野では、移動体基地局用の小型・高効率小容量電源装置の開発に着手いたしました。
当事業に係る研究開発費は5億63百万円であります。
全社共通
全社共通に係る研究開発費は14億84百万円であります。