第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 経営方針

当社グループは、ゲーム、ネット、EC、テクノロジー等の市場において、様々な課題解決を提供してきており、国内での事業拡大とともに、海外企業を買収する等してグローバル展開にも積極的に取り組んでおります。また、人とテクノロジーを融合してお客様の課題を解決することを使命としてまいりましたが、多くの企業の皆様に私たちの理念をご理解いただき、順調な発展を続けております。今後とも国内外でグループ会社間のシナジーを向上させ、一層のグローバル化、事業領域拡大を推進してまいります。

企業スローガンに掲げた「Seize The New」は、"seize the day(今を楽しむ)"という西洋のことわざをベースにしており、「考え続けることで未来を切り開いていこう」というメッセージを込めております。我々を取り巻くワールドワイドな市場状況は常に変化し続けております。思考を止めることなく可能性を広げ、取りうる選択肢のなかから最善の決断をしながら新たな挑戦をしてまいります。

 

(2) 経営環境

当連結会計年度における我が国経済は、ウィズコロナの下で、各種政策の効果もあって、景気が持ち直していくことが期待されますが、世界的な金融引締め等が続く中、海外景気の下振れが我が国の景気を下押しするリスクとなっており、また、物価上昇、供給面での制約、金融資本市場の変動等の影響や中国における感染拡大の影響に十分注意する必要があります。

当社グループの主要事業の関連市場においては、引き続きゲームソフト市場が拡大しておりますが、ハード市場では半導体不足の影響を受けております。その他、スマートペイメント、ネット広告、データセンター、動画配信、HR Tech及びIPコンテンツ等の関連市場も拡大しております。

 

(3) 優先的に対処すべき課題及び経営戦略等

① 成長投資

成長投資につきましては、営業キャッシュ・フローを創出しながら、負債と資本をバランスよく事業投下し、継続的な成長投資を優先することを基本方針としております。

当社グループの「サービス・ライフサイクルソリューション事業」は、サービスやプロダクトのライフサイクルの企画、開発、リリース、運用、改善の工程において、品質コンサルティング、ゲームデバッグ、ソフトウェア第三者検証、環境構築・移行サポート、モニタリング、カスタマーサポート、不正対策、BPRサポート等を提供するもので、国内ソリューション、海外ソリューション、メディア・コンテンツの3つの業務からなります。当事業は、顧客が求めるサービスを全方位で提供するために、国内ソリューション、海外ソリューション、メディア・コンテンツが連携し、その連携が事業拡大サイクルを作り出します。

したがって、主力事業である国内ソリューションと海外ソリューション、そして新規事業であるメディア・コンテンツの両軸へ投資することにより、成長を加速させてまいります。特にメディア・コンテンツの業務は、IPをアニメ、ゲーム、音楽、舞台・演劇、アパレル及びメタバース等へ展開する「IP360°展開」を主軸にアニメ制作やゲーム等のグラフィック制作も受注しております。当業務においては、アニメやグラフィック制作の受注能力拡大、IPの展開を音楽や舞台・演劇等の分野へ拡大するための投資を行い、事業拡大を進めてまいります。

また、当社グループでは、経営基盤強化のための成長投資にも努めております。グループ会社間の統合においては、統合による効果を高めるため、センター、ITシステムへの積極的な投資を行い、働く環境整備も推進してまいります。

 

② 株主還元

配当については、配当性向25%を目安として、継続的な増配に努めております。自己株式取得については、株主還元策の一環である認識の下、取締役会決議により適時適切に判断・実行してまいります。

また、当社グループは、当連結会計年度において有利子負債の活用、自己株式取得によりネットキャッシュを減少させており、今後も継続してROE向上や株主還元に取り組み、企業価値向上を図ってまいります。

なお、新規事業への投資はベンチャー要素を含むため、機動的な投資資金及び財務安定性を確保することも重要であると考えております。

③ 社内体制等

当社グループは、グループ内の経営資源を効率的に活用しダウンサイドシナジーを生み出すとともに、子会社間の連携を促進しクロスセル等のアップサイドシナジーを発揮していくことを継続的な課題であると認識しております。

2024年1月期においては、2月に株式会社CREST、株式会社SANETTY Produce及び株式会社キュービストが合併しております。

引き続き、事業や経営管理強化のための人材獲得、類似サービスや類似子会社の統合、事業シナジー創出が見込まれるM&Aや資本業務提携にも取り組んでまいります。

 

(4) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社グループは、長期的な持続的成長を目指すため、売上高を重要な指標として位置付けており、現水準以上の高い売上高営業利益率を維持しつつ、当社グループとして売上高1,000億円の達成を目指しております。

2【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。これらのリスクについては現時点または近い将来において顕在化する可能性は低いものと判断しております。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 経営環境について

① 市場動向について

当社グループの事業は、その事業領域であるゲーム市場、アミューズメント機器市場、インターネット関連サービス市場、IPコンテンツ関連市場等の影響を受けております。また、これらの各市場については、ゲームソフトにおけるオンライン展開、ソーシャルメディア及びソーシャルアプリの普及等もあり、近年においてその関連は強まっているものと認識しております。なお、当社グループにおいては、これらの市場動向を踏まえて、既存事業の強化と新たな顧客ニーズ等の取り込みを図るとともに、事業間における連携強化を図ること等により事業拡大を推進していく方針であります。

しかしながら、当社グループにおいては、各市場動向の影響を受ける可能性があるとともに、事業間における十分なシナジーが発揮できなかった場合には、当社が想定する事業展開に支障が生じ、結果として、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

② アウトソーシング業務の需要について

当社グループは、ソフトウェア開発会社やインターネットサイト運営企業等を主たる顧客層として各種アウトソーシングサービスを提供しております。従来、当社グループが行う業務は、顧客企業内において行われておりましたが、専門性を有する人材育成やノウハウ蓄積等を自社で行うことの限界、製品・サービスの品質向上・充実等のための経営資源及び人的資源の集中、コスト低減や業務の効率化等を図る目的から、近年においてアウトソーシングによる業務運営が広く浸透しているものと認識しております。

当社グループは、今後も顧客企業等におけるアウトソーシング業務の需要は維持・拡大していくものと認識しておりますが、将来を予測するには不透明な部分もあり、顧客企業等におけるアウトソーシング業務の需要が拡大しない若しくは減少した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループは、顧客企業の業務プロセスに関して一定のシステム化が生じた場合でも、最終的に「人」によるチェック、テスト、監視又は審査等に係るアウトソーシング業務は必要となるものと考えておりますが、AI(人工知能)等の技術進歩その他により当社グループが提供する業務サービスの一部について需要が減少する可能性は否定できず、その場合には当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

③ 競争激化の可能性について

当社グループは、デバッグ、ソフトウェア第三者検証及びモニタリング等の業界の先駆者として、設立以来、多くの顧客企業との取引実績を有しており、これら業務においてノウハウの蓄積及びサービスの多様化等を図り、他社との差別化に努めるとともに、新規事業であるメディア・コンテンツへ投資することにより、成長を加速させております。

しかしながら、当社グループが事業領域とする業界においては複数の企業が事業参入しており、これら企業との競合が生じております。当社グループの今後の事業展開において、競争激化に対して十分な差別化が図られなかった場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 事業について

① 臨時従業員の確保について

当社グループの事業では、作業実務の多くを臨時従業員によって行っており、相応規模の作業人員確保を継続して実施していく必要があります。

人材の確保及び育成には万全を期しておりますが、何らかの理由で人員確保等が困難となった場合は、業務遂行及び受注活動に影響が生じ、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

② 業務請負者(個人事業主)の活用について

デバッグ業務等の実務は、当社グループの管理者が作業計画等を策定した上で、当社グループに登録する業務請負者(個人事業主)を活用することにより遂行しており、業務の多くをこれら人材に依存しております。業務請負者とは、適正な運用を確保するために必要と考えられる契約等の整備や運用体制の構築等を行っており、また、雇用化を推進する等して各拠点において人材の十分な確保に努めております。

しかしながら、今後において、何らかの要因により当該業務運営に支障が生じた場合又は人材の不足が生じた場合には、当該事業における業務遂行及び受注活動に影響が生じ、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

③ サービス品質及び瑕疵担保責任について

デバッグ及びソフトウェア第三者検証業務は、主として顧客企業が開発したソフトウェア等のデバッグ及び検証業務を受託しております。顧客企業は、一般に、当社グループによるサービス提供の完了後において、ソフトウェア等の最終検査を独自に実施した上で製品を発売しておりますが、製品発売後において不具合が発生する場合があります。当社グループの受託案件において、製品発売後における不具合発生が増加した場合、当社サービス品質の信頼性が低下する可能性があり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

また、当社グループは顧客企業に対して、一般にソフトウェア等から不具合を完全に除去することはできないこと、当事業サービスは不具合の発見に注力するものであり、製品の品質そのものを保証するものではないこと、の2点について事前に十分な説明を行うよう努めており、契約上も一定の免責条項等を規定しております。しかしながら、何らかの事情により瑕疵担保責任或いは損害賠償責任の追及を受ける可能性を否定できず、この場合には当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

④ 海外展開について

デバッグ及び海外進出支援業務においては、国内ゲームソフト企業のグローバル展開への対応及び海外企業への展開等を行っており、国内以上に大きなゲームソフト市場の存在する海外へのサービス展開が、持続的成長を遂げるために必要な経営課題であると認識しております。

当社グループは、国内企業の海外展開のサポートに加えて、現地企業の開拓を積極的に推進していく方針でありますが、海外においては、地域によりデバッグ業務・サービス等の形態も一部異なっていることから、今後における事業展開が当社グループの想定どおりに推移しない可能性があります。また、現地における各種法規制を受ける可能性や事業展開する地域の市場動向又は為替変動等の影響を受ける可能性があります。

 

⑤ システムダウンや不具合について

モニタリング業務等では、顧客企業からの委託に基づき24時間365日体制でサービスを提供しております。そのため障害発生や障害の兆候が見受けられる場合は、速やかに委託元である顧客企業の担当者に通知する体制を整えております。

しかしながら、当社が運営代行するインターネットサービスは全て通信ネットワークに依存しており、自社設備や第三者が所有し運営する通信設備等のインターネット接続環境が良好に稼働することが前提であります。サーバー、回線の二重化、冗長化等の対策をしておりますが、災害や事故等により通信ネットワークが切断された場合、コンピュータウイルスによる被害があった場合、外部から不正アクセス等があった場合、または、運営代行するインターネットサービス自体が何らかのトラブルで稼働停止した場合は、委託された業務の継続ができなくなる可能性があります。また、障害や通信ネットワークの切断の原因が当社にあった場合は、顧客企業からの信頼性が低下する可能性があり、その結果、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑥ IP(知的財産)について

当社グループは、保有するIPを活用する観点からは、特許ライセンスからのロイヤルティによる収益も重要であると認識しており、これを獲得し、既存事業や新規事業のための研究開発への再投資に活用する取り組みにも注力しております。また、メディア・コンテンツ業務では、IPをアニメ、ゲーム、音楽、舞台・演劇、アパレル及びメタバース等へ展開する「IP360°展開」を主軸に事業展開しております。

アニメ制作はより魅力的な作品の企画・制作・管理・運用に努めておりますが、作品によってその人気度は大きく異なり、すべての作品がヒットするとは限りません。また、ゲームパブリッシング・開発は新規コンテンツの開発や既存コンテンツの機能拡充等を行うことでユーザーの獲得・維持に努めておりますが、ライフサイクルの短期化やユーザーの嗜好の多様化等により、幅広いユーザーから長く支持されるようなサービス提供ができない可能性があります。さらに、第三者のIPについても尊重し、侵害することがないよう、IPの重要性を重視して事業展開するとともに社内管理体制を強化しておりますが、第三者からIP侵害の訴訟や使用差止請求を受ける可能性があり、これらの要因によって当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(3) 法的規制について

① 労働者派遣法による規制について

当社グループの事業は、一部において実務作業者の人材派遣業務を行っており、「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律」に基づく厚生労働大臣の「一般労働者派遣事業」の許可を事業所ごとに取得しており、同法の規制を受けております。

当社グループにおいては、法令遵守を徹底し事業を運営しておりますが、万一法令違反に該当するような事態が生じた場合、顧客企業からの信頼性が低下する可能性があり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

② インターネットにおける規制等の動向について

近年、インターネット業界においては各種の法的規制が生じており、その多くは通信事業者やサイト運営事業者等に対して適正な運営を促すものであります。これらの法的規制は、当社グループの事業活動自体を規制するものではなく、今後において新たな法令制定等が生じた場合には顧客企業における対応のための新たなサービス需要等が生じる可能性がありますが、一方で顧客企業の事業が何らかの制限を受けることとなった場合又は当社グループの事業が法的規制を受けることとなった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4) その他

① 事業体制及び人材確保・育成について

当社グループは、将来においても競争力のある企業集団として発展・成長していくことを目指しており、適宜適切な人員体制の強化を推進していく方針でありますが、グループにおける経営管理体制が十分に機能しなかった場合は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

また、当社グループは、今後における事業拡大を図るため、継続した人材の確保が必要であると考えており、優秀な人材を適切に確保するとともに、人材の育成に努めていく方針であります。しかしながら、優秀な人材の確保が計画どおり進捗しない又は在籍する人材の多くが流出する等の状況が生じた場合には、競争力の低下や事業拡大の制約要因が生じる可能性があり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

② 情報漏洩リスクについて

当社グループの事業においては発売前のゲームソフト等に関する機密情報や一部個人情報を含むインターネットサイト等に関する機密情報を、それぞれ取り扱っており、これらの情報に関しては高い水準の情報管理体制の構築及び運用が求められております。

当社グループにおいては、顧客企業の機密情報が外部に漏洩することのないよう、当社グループ関係者等との間で秘密保持契約を締結するとともに、研修等における守秘義務の重要性の理解促進及び情報漏洩防止の徹底を図っており、また、設備面においても入退室管理システムや監視カメラ設置等の諸施策を講じております。

しかしながら、当社グループにおいて、業務上知り得た機密情報等について何らかの要因により外部への流出等が生じた場合には、顧客企業からの信頼性が低下し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

③ 事業・株式等への投資について

当社グループは、既存事業の強化、グローバル展開の加速及び新たな事業領域への展開等を目的として、国内外におけるM&Aや株式投資を事業展開の選択肢の一つとして考えております。

M&Aを行う際には、対象企業の財務内容や契約関係等について、弁護士・税理士・公認会計士等の外部専門家の助言を含めたデューデリジェンスを実施すること等により、各種リスク低減に努めております。しかしながら、対象案件の性質上、時間的制約等から十分なデューデリジェンスの実施が困難となる場合があり、買収後において偶発債務の発生や未認識債務又は瑕疵等が判明する可能性があります。

また、M&Aや株式投資による事業展開においては、当社グループが当初想定したシナジーや事業拡大等の効果が得られない可能性があることに加えて、新規事業領域に関してはその事業固有のリスク要因が加わる可能性があります。これらに加えて、子会社化後の業績悪化やのれんの償却又は減損又は投資株式等の減損等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況

当社グループにおいては、顧客のサービスやプロダクトのライフサイクルの企画、開発、リリース、運用、改善の工程において、品質コンサルティング、ゲームデバッグ、ソフトウェア第三者検証、環境構築・移行サポート、モニタリング、カスタマーサポート、不正対策、BPRサポート等を提供するサービス・ライフサイクルソリューション事業を行っております。当連結会計年度においては、顧客のサービスやプロダクトのライフサイクルにおける課題をシームレスに解決し経営効率化を推進するために、2月に主要事業会社であるポールトゥウィン株式会社、ピットクルー株式会社及び株式会社クアーズの3社を合併いたしました。同様に2月に株式会社MIRAIt Service Design、株式会社ソフトワイズ、株式会社MSD Secure Service及び盛達テクノロジー株式会社を合併いたしました。ポールトゥウィン株式会社では、グループにおける更なる経営資源の集約、効率化を進めることを目的として5月に株式会社第一書林を吸収合併、9月には本社移転及び上社センター、名駅センター並びに千種センターを移転統合し名古屋センターを開設、12月には京都センターを開設しました。エンタライズ株式会社では、5月にPTWジャパン株式会社を吸収合併し、合併後、「PTWジャパン株式会社」へ商号変更いたしました。株式会社キュービストでは、8月に株式会社カラフル、Panda Graphics株式会社を吸収合併いたしました。株式会社CRESTでは、IPの360°展開を推進するために、11月に舞台演劇の制作及びプロデュース事業を行う株式会社SANETTY Produce、12月にゲームソフトの企画・開発・販売、音楽・映像コンテンツの原盤の企画・制作・販売を行う株式会社アクアプラスを子会社化しました。国内外子会社において、積極的な人材採用、働く環境整備、広告施策等を進めており、子会社間のシナジー向上を図る初の試みとして、「東京ゲームショウ2022」、「東京ゲームショウVR2022」へポールトゥウィン株式会社、PTWジャパン株式会社、株式会社CREST、株式会社キュービストの4社が合同出展いたしました。また、1518 Studios, Inc.(米国現地法人)ではロシアやウクライナ国内のスタッフへ2Dアート開発等の業務を委託しておりましたが、昨今のウクライナ情勢により当初事業譲受時に計画していた事業遂行が困難になったことから、1518 Studios, Inc.に関するのれんや無形資産の減損損失609,590千円、一部投資有価証券の持分法による投資損失168,660千円及び投資有価証券評価損70,136千円を計上いたしました。

この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。

 

a. 財政状態

当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べて4,877,943千円(21.6%)増加し、27,459,716千円となりました。

当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べて4,809,313千円(97.0%)増加し、9,766,566千円となりました。

当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べて68,630千円(0.4%)増加し、17,693,150千円となりました。

 

b. 経営成績

当連結会計年度の売上高は39,929,250千円(前年同期比16.6%増)、営業利益は2,724,359千円(同16.3%減)、経常利益は2,689,112千円(同19.3%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は795,111千円(同64.2%減)となりました。

業務の種類ごとの経営成績は、次のとおりであります。

なお、当連結会計年度より、報告セグメントを「サービス・ライフサイクルソリューション事業」の単一セグメントに変更しておりますので、セグメントごとの経営成績及び前年同期比の記載を省略しております。

 

1) 国内ソリューション

当業務では、国内子会社において、ゲーム市場向けには、デバッグ、カスタマーサポート、ローカライズ、海外進出支援に関するサービス提供を行っております。Tech市場向けには、ソフトウェア第三者検証、環境構築、サーバー監視、データセンター運営、キッティングに関するサービス提供を行っております。Eコマース市場向けには、モニタリング、カスタマーサポートに関するサービス提供を行っております。ポールトゥウィン株式会社では、3社合併効果を活かし、業務のDX化を支援する「DXアシスト」、メタバースの運用を支援する「メタバースplus」等の各種サービス開発、クロスセルを推進いたしました。また、合併効果を高めるために人材採用、ITシステムやセンター開設の投資を前倒しして進めており、一時的費用が増加しております。なお、2021年8月より株式会社MIRAIt Service Design、2022年2月より株式会社Ninjastarsが新規連結されております。この結果、国内ソリューションの売上高は25,560,492千円となりました。

 

2) 海外ソリューション

当業務では、在外子会社において、デバッグ、ローカライズ、音声収録、カスタマーサポート、製品開発サポート、グラフィック開発に関するサービスを行っております。国内ソリューションとの連携により、日本国内の顧客からの受注が増加いたしました。1518 Studios, Inc.がウクライナ情勢の影響を受け、グラフィック開発の受注は減少いたしましたが、音声収録、ローカライズ、カスタマーサポートの受注は堅調に推移するとともに円安により売上が増加いたしました。この結果、海外ソリューションの売上高は11,712,991千円となりました。

 

3) メディア・コンテンツ

当業務では、主に国内子会社において、「IP360°展開」を主軸とした、グラフィック開発、ゲームパブリッシング、アニメ制作、マーケティング支援、バリアフリー字幕・音声ガイド制作に関するサービスを行っております。株式会社キュービストでは、各種ゲームのグラフィック開発を受注し、株式会社CRESTでは、ゲーム、アニメ、クロスメディア、MD(マーチャンダイジング)事業などIPの価値を最大化する360°ビジネスを推進しており、株式会社SANETTY Produce、株式会社アクアプラスの子会社化により、IPの展開分野を拡大いたしました。この結果、メディア・コンテンツの売上高は2,655,766千円となりました。

 

② キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末と比べて1,457,556千円増加し、11,192,774千円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によるキャッシュ・フローは、1,920,371千円(前連結会計年度は1,844,490千円)となりました。主な要因は、税金等調整前当期純利益1,995,955千円、減価償却費637,046千円、減損損失609,590千円、のれん償却額400,258千円、持分法による投資損失168,660千円、売上債権及び契約資産の増加額△288,906千円、未払金の増加額683,521千円、法人税等の支払額△1,467,659千円等であります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によるキャッシュ・フローは、△2,563,267千円(前連結会計年度は△2,661,898千円)となりました。主な要因は、有形固定資産の取得による支出△815,318千円、無形固定資産の取得による支出△305,204千円、投資有価証券の取得による支出△502,896千円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出△529,901千円、事業譲受による支出△129,167千円、敷金及び保証金の差入による支出△385,566千円、敷金及び保証金の回収による収入100,659千円等であります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によるキャッシュ・フローは、2,011,214千円(前連結会計年度は△659,830千円)となりました。主な要因は、短期借入金の純増加額3,000,000千円、配当金の支払額△528,576千円、自己株式の取得による支出△410,994千円等であります。

③ 生産、受注及び販売の実績

a. 生産実績

該当事項はありません。

 

b. 受注実績

当社グループの事業は受注から販売までの所要日数が短く、期中の受注高と販売実績とがほぼ対応するため、記載を省略しております。

 

c. 販売実績

当連結会計年度における販売実績を業務区分ごとに示すと、次のとおりであります。

なお、当連結会計年度より、報告セグメントを「サービス・ライフサイクルソリューション事業」の単一セグメントに変更しておりますので、前年同期比の記載を省略しております。

業務

当連結会計年度

(自 2022年2月1日

至 2023年1月31日)

国内ソリューション(千円)

25,560,492

海外ソリューション(千円)

11,712,991

メディア・コンテンツ(千円)

2,655,766

合計(千円)

39,929,250

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

a. 財政状態

(資産の部)

流動資産は、前連結会計年度末に比べて3,904,310千円(23.9%)増加し、20,244,340千円となりました。これは、主に現金及び預金が1,457,556千円、受取手形、売掛金及び契約資産が1,407,998千円、仕掛品が228,519千円、その他(未収入金等)が738,010千円増加したこと等によります。

固定資産は、前連結会計年度末に比べて973,633千円(15.6%)増加し、7,215,376千円となりました。これは、主にのれんが284,093千円、無形資産が378,648千円減少したものの、建物及び構築物が412,769千円、工具、器具及び備品が137,174千円、ソフトウエアが309,089千円、投資有価証券が251,189千円、敷金及び保証金が271,066千円、投資その他の資産のその他(出資金等)が238,197千円増加したこと等によります。

この結果、総資産は、前連結会計年度末に比べて4,877,943千円(21.6%)増加し、27,459,716千円となりました。

 

(負債の部)

流動負債は、前連結会計年度末に比べて4,505,535千円(108.3%)増加し、8,664,176千円となりました。これは、主に未払法人税等が234,158千円減少したものの、短期借入金が3,005,970千円、1年内返済予定の長期借入金が342,294千円、未払金が1,253,593千円、その他(前受金等)が237,854千円増加したこと等によります。

固定負債は、前連結会計年度末に比べて303,777千円(38.0%)増加し、1,102,390千円となりました。これは、主に長期借入金が224,064千円増加したこと等によります。

この結果、負債合計は、前連結会計年度末に比べて4,809,313千円(97.0%)増加し、9,766,566千円となりました。

 

(純資産の部)

純資産合計は、前連結会計年度末に比べて68,630千円(0.4%)増加し、17,693,150千円となりました。これは、主に親会社株主に帰属する当期純利益の計上及び配当金の支払い等により利益剰余金が310,128千円、自己株式が410,147千円、為替換算調整勘定が190,208千円増加したこと等によります。

b. 経営成績

(売上高)

当社グループにおいては、顧客のサービスやプロダクトのライフサイクルの企画、開発、リリース、運用、改善の工程において、品質コンサルティング、ゲームデバッグ、ソフトウェア第三者検証、環境構築・移行サポート、モニタリング、カスタマーサポート、不正対策、BPRサポート等を提供するサービス・ライフサイクルソリューション事業を行っており、主に国内ソリューション、海外ソリューション及びメディア・コンテンツ等の業務を行っております。

当連結会計年度においては、顧客のサービスやプロダクトのライフサイクルである企画、開発、リリース、運用、改善の各工程における課題に応じた全方位なソリューションサービスの提供を推進し、また、国内ソリューション及び海外ソリューションが連携することでゲーム分野が拡大いたしました。また、Eコマース分野やTech分野が順調に拡大し、国内ソリューション及び海外ソリューションがバランスよく拡大した結果、過去最高売上高を計上いたしました。

この結果、当連結会計年度における売上高は、前連結会計年度と比較して5,676,874千円増加し、39,929,250千円(前年同期比16.6%増)となりました。

 

(売上総利益)

当連結会計年度における売上原価は、増収、人件費の高騰、事業所の新設・増床・移転・統合、設備の整備費用、前連結会計年度中に連結子会社となった株式会社MSDホールディングス及びその子会社の業績の通年寄与等により、前連結会計年度と比較して4,342,974千円増加し、28,878,186千円(前年同期比17.7%増)となりました。

この結果、当連結会計年度における売上総利益は11,051,064千円(同13.7%増)となりました。

 

(営業利益)

当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、売上原価と同様の理由の他、経営資源の集約・効率化を目的として実施した子会社間合併の効果を高めるための人材採用、ITシステムやセンター開設の投資を前倒しして進めた他、人材採用費の増加、メディア・コンテンツ業務における受注能力拡大のための投資及びM&Aアドバイザリー費用の増加等により、前連結会計年度と比較して1,863,936千円増加し、8,326,705千円(前年同期比28.8%増)となりました。

この結果、当連結会計年度における営業利益は2,724,359千円(同16.3%減)となりました。

 

(経常利益)

当連結会計年度における営業外収益は、円安による為替差益が発生したものの、助成金収入の減少等により、前連結会計年度と比較して7,089千円減少し、167,298千円(前年同期比4.1%減)となりました。また、当連結会計年度における営業外費用は、持分法による投資損失を計上したこと等により、前連結会計年度と比較して105,737千円増加し、202,545千円(同109.2%増)となりました。

この結果、当連結会計年度における経常利益は2,689,112千円(同19.3%減)となりました。

 

(親会社株主に帰属する当期純利益)

前連結会計年度は特別利益として固定資産売却益230,813千円を計上しておりますが、当連結会計年度は特別利益を計上しておりません。また、当連結会計年度における特別損失は、固定資産除却損、投資有価証券評価損を計上した他、減損損失が増加したことにより、前連結会計年度と比較して320,981千円増加し、693,156千円(前年同期比86.2%増)となりました。

この結果、税金等調整前当期純利益は1,995,955千円(同37.4%減)となり、税効果会計適用後の法人税等負担額1,199,300千円(同23.0%増)及び非支配株主に帰属する当期純利益1,544千円(前年同期は4,129千円の損失)を計上し、親会社株主に帰属する当期純利益は795,111千円(同64.2%減)となりました。

c. 当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因

当社グループは、ゲーム市場、アミューズメント機器市場、インターネット関連サービス市場、IPコンテンツ関連市場等を主たる事業領域としており、当社グループの事業はこれら市場動向の影響を受けております。また、当社グループは、ソフトウェア開発会社及びインターネットサイト運営企業等を主たる顧客層として各種アウトソーシングサービスを提供しており、顧客企業等におけるアウトソーシング業務の需要の影響を受けております。この他、円安による為替相場の変動の影響も受けております。

なお、これらの要因以外に、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」及び「2 事業等のリスク」に記載している要因につきましても、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。

 

② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

a. キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 

b. 資本の財源及び資金の流動性

当社グループの運転資金需要のうち主なものは、売上原価、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要のうち主なものは、国内事業所及び海外事業所の新設・増床・移転・統合等の設備投資及びM&Aによるものであります。

当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としており、運転資金及び設備資金につきましては、基本的には内部資金により資金調達することとしておりますが、企業価値向上等を目的として有利子負債も活用しております。

また、資金の流動性については、当連結会計年度末における流動比率は233.7%となっており(当連結会計年度末流動資産20,244,340千円、流動負債8,664,176千円)、十分な流動性を確保しております。

 

③ 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。

この連結財務諸表の作成に当たりましては、部分的に資産・負債、収益・費用の数値に影響を与えるような見積り等の介在が不可避となりますが、当社経営陣は過去の実績や提出日現在の状況等を勘案し、会計基準の許容する範囲内かつ合理的にそれらの判断を行っております。

なお、重要な会計方針につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。また、重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。

 

④ 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の達成・進捗状況

当社グループは、長期的な持続的成長を目指すため、売上高を重要な指標として位置付けており、現水準以上の高い売上高営業利益率を維持しつつ、当社グループとして売上高100,000,000千円の達成を目指しております。

当連結会計年度における売上高は39,929,250千円(前年同期比16.6%増)、売上高営業利益率は6.8%(前年同期比2.7%ポイント低下)であり、引き続き当該指標の増加・改善に邁進いたします。

 

4【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

5【研究開発活動】

該当事項はありません。