第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

当第1四半期連結累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、又は、前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1)経営成績

当第1四半期連結累計期間の世界経済は、新型コロナウイルス感染症による経済活動の落ち込みから持ち直しの動きが続いたものの、ウクライナ問題などの影響により資源価格が高止まりしていることに加え、世界的なインフレの進行及び金融引き締めにより、特に欧米を中心に、景気の減速感が顕著となり先行きが懸念される状況で推移しました。

このような状況のなかで、当社グループは2030年を見据えた長期ビジョン『SAKATA INX VISION 2030』を実現させるため、基盤構築フェーズである『中期経営計画2023 (CCC-I)』の最終年度として、環境配慮型製品を中心としたパッケージ用インキと機能性材料の拡販とともに、新規事業の確立に向けた基盤作りを進めました。また、印刷インキの主要原材料につきましては、ウクライナ問題の影響などにより上昇した資源価格や各地での環境規制の強化などにより、原材料価格が高止まりした状態が続いております。このため、製品の安定供給を最優先として、グループ会社間の連携強化やグローバル調達などによるサプライチェーンの安定化に取り組むとともに販売価格の改定に取り組みました。機能性材料事業では、インクジェットインキをはじめとして、カラーフィルター用顔料分散液、トナーなどの従来製品の拡販に加え、社会トレンドを捉えた高付加価値製品の開発に取り組みました。

売上高は、海外を中心に販売価格の改定が進んだことや機能性材料の拡販が進んだことに加え、円安による為替換算の影響を受けたことなどから、542億1千4百万円(前年同期比10.6%増加)となりました。

利益面では、日本においては原材料や副資材の価格が高止まりしているほか、電気・ガス代といったユーティリティコストなども上昇しているものの、海外においてはこれらの価格がピークアウトしてきたなかで、販売価格の改定効果やインキコストの削減により収益性が改善したことなどから、営業利益は24億2千8百万円(前年同期比62.3%増加)となりました。経常利益は30億9千4百万円(前年同期比37.4%増加)、親会社株主に帰属する四半期純利益は、20億1千5百万円(前年同期比44.7%増加)となりました。

 

(参考)USドルの期中平均為替レート

 

第1四半期

連結会計期間

2023年12月期

132.34円

2022年12月期

116.20円

 

セグメントの業績を示すと、次の通りであります。

(単位:百万円)

 

 

売上高

営業利益又は営業損失(△)

 

前期

当期

増減額

増減率

(※)実質

前期

当期

増減額

増減率

印刷インキ・

機材(日本)

11,980

12,805

825

6.9%

6.9%

90

50

△39

△43.9%

印刷インキ

(アジア)

10,605

11,799

1,194

11.3%

2.4%

417

763

345

82.7%

印刷インキ

(米州)

16,275

18,640

2,365

14.5%

0.6%

538

1,033

494

91.7%

印刷インキ

(欧州)

4,373

4,674

300

6.9%

△0.5%

△109

△143

△34

機能性材料

3,707

4,126

418

11.3%

5.9%

439

534

94

21.5%

報告セグメント計

46,942

52,046

5,103

10.9%

2.9%

1,377

2,237

859

62.4%

その他

3,632

3,864

231

6.4%

6.4%

118

122

4

3.5%

調整額

△1,566

△1,695

△129

0

68

68

合計

49,008

54,214

5,205

10.6%

3.1%

1,495

2,428

932

62.3%

(※)実質増減率:海外連結子会社の為替換算の影響を除いた増減率

 

印刷インキ・機材(日本)

感染症による社会経済活動の制限緩和が続き、各地で人出の増加や大型イベントの開催などにより経済活動が活発化したことや、水際対策の緩和による外国人観光客の増加などによりパッケージ関連の需要が高まりました。グラビアインキはレジャー消費やコンビニエンスストアの需要の高まりに加え、インバウンド消費の回復などもあり好調に推移しました。フレキソインキは紙袋関係の需要回復が続いたものの、食料品や飲料関係などの値上がりの影響で買い控えの動きもあり、全体としてやや低調に推移しました。印刷情報関連では、デジタル化の影響など市場の構造的な縮小や、広告需要の低迷が続いていることなどから、新聞インキ、オフセットインキともに低調に推移しました。このような状況のなか、販売価格の改定効果もあり、印刷インキ全体では前年同期を上回りました。機材につきましては、印刷製版用材料、機械販売ともに前年同期を上回りました。これらの結果、売上高は128億5百万円(前年同期比6.9%増加)となりました。

利益面では、販売価格の改定を進めてはいるものの、原材料価格が高止まりしているなか、電気・ガス代といったユーティリティコストの上昇や、印刷情報関連の印刷インキの販売が低調に推移したことなどから、営業利益は5千万円(前年同期比43.9%減少)となりました。

 

印刷インキ(アジア)

主力であるパッケージ関連のグラビアインキは、インドネシアで販売が好調であったほか、本格稼働したバングラデシュでも順調に拡販が続くなど全般的に堅調に推移しました。印刷情報関連では、インドでは好調な販売が続きました。一方、中国では、ゼロコロナ政策転換後の感染爆発により経済活動が停滞したことなどにより全般的に販売は低調に推移しました。売上高は、販売数量が増加したことや販売価格の改定が進んだことに加え、円安による為替換算の影響を受けたことなどから117億9千9百万円(前年同期比11.3%増加)となりました。

利益面では、全般的に経費が増加したものの、販売価格の改定効果が寄与したことや、原材料価格がピークアウトしたことなどにより、営業利益は7億6千3百万円(前年同期比82.7%増加)となりました。

 

印刷インキ(米州)

金融引き締めによる市況の悪化が続いており販売数量に関しては全般的に低調に推移しました。主力のパッケージ関連では、顧客での在庫調整が続いたことなどから、フレキソインキ及びグラビアインキとも販売は落ち込みました。メタルインキは環境負荷の観点からアルミ缶に対する需要が高まっているという背景はあるものの、販売は伸び悩みました。印刷情報関連であるオフセットインキは、市場の構造的な縮小もあり低調に推移しました。売上高は、販売数量は伸び悩んだものの、販売価格の改定が大きく進んだことに加え、円安による為替換算の影響を受けたことなどから、186億4千万円(前年同期比14.5%増加)となりました。

利益面では、人件費は増加したものの、販売価格の改定効果が寄与したことや、原材料価格がピークアウトしたなかでインキコストの削減を推し進めたことなどにより、営業利益は10億3千3百万円(前年同期比91.7%増加)となりました。

印刷インキ(欧州)

パッケージ関連を中心として拡販に取り組んだものの、販売数量に関しては伸び悩みました。売上高は、販売価格の改定が進んだことに加え、円安による為替換算の影響を受けたことなどから、46億7千4百万円(前年同期比6.9%増加)となりました。

利益面では、販売価格の改定効果が寄与したものの、販売数量が伸び悩んだことや原材料価格が一部で高止まりしていることに加え、人件費などの経費が増加した影響もあり1億4千3百万円の営業損失(前年同期は1億9百万円の営業損失)となりました。

 

機能性材料

インクジェットインキは販売が堅調に推移し前年同期を上回りました。カラーフィルター用顔料分散液はパネルディスプレイの市況がやや改善傾向にあることもあり、前年同期並みとなりました。トナーは、海外向けの販売が堅調に推移したことなどから前年同期並みとなりました。これらの結果に加え、円安による為替換算の影響を受けたことなどから、売上高は41億2千6百万円(前年同期比11.3%増加)となりました。

利益面では、デジタル印刷材料の販売が増加したことなどにより、営業利益は5億3千4百万円(前年同期比21.5%増加)となりました。

 

(2)財政状態

当第1四半期連結会計期間末の総資産は、棚卸資産は減少したものの、売上高の増加に伴い売上債権が増加したことや、株価の上昇に伴う時価評価などにより有価証券が増加したことなどから、前連結会計年度末比31億9千7百万円(1.8%)増加の1,806億円となりました。

負債は、仕入債務が減少したものの、設備投資を目的とした借入金が増加したことなどから、前連結会計年度末比2億1千6百万円(0.3%)増加の846億6千7百万円となりました。

純資産は、利益剰余金の増加に加え、その他の包括利益累計額が増加したことなどから、前連結会計年度末比29億8千万円(3.2%)増加の959億3千3百万円となりました。

 

(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

1)当面の対処すべき課題の内容

当第1四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について、重要な変更はありません。

 

2)株式会社の支配に関する基本方針

当第1四半期連結累計期間において、当社の株式会社の支配に関する基本方針について、重要な変更はありません。

 

(4)研究開発活動

当第1四半期連結累計期間における研究開発費の総額は10億6千1百万円であります。

なお、当第1四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

3【経営上の重要な契約等】

当第1四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等は行われておりません。