第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当第1四半期連結累計期間において、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の異常な変動等又は、前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」について重要な変更はありません。

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当第1四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものです。

(1)財政状態及び経営成績の状況

当第1四半期連結累計期間の世界経済は、ロシアによるウクライナ侵攻の長期化、世界的な物価上昇とそれに対処するための各国中央銀行による金融引き締め、米国の一部金融機関の破綻による金融不安など、先行き不透明な状況が続きました。

こうした環境下、当第1四半期連結累計期間における当社グループの業績は下表のとおりです。売上総利益は前年同期比4.2%増となりました。売上総利益のオーガニック成長率は△1.6%でした。物価上昇およびコロナ禍からの回復に伴う諸経費の増加、子会社による賞与引当方法の変更などにより販管費が増加したため、調整後営業利益は同30.9%減、オペレーティング・マージン(調整後営業利益÷売上総利益)は同710bps減、親会社の所有者に帰属する調整後四半期利益は同34.9%減、営業利益は同36.7%減、親会社の所有者に帰属する四半期利益は同50.3%減となりました。

 調整後営業利益は、営業利益から、買収行為に関連する損益及び一時的要因を排除した、恒常的な事業の業績を測る利益指標であります。

買収行為に関連する損益:買収に伴う無形資産の償却費、M&Aに伴う費用、完全子会社化に伴い発行した株式報酬費用

一時的要因の例示:構造改革費用、減損、固定資産の売却損益など

親会社の所有者に帰属する調整後四半期利益は、四半期利益から、営業利益に係る調整項目、条件付対価に係る公正価値変動額(アーンアウト債務再評価損益)・株式買取債務に係る再測定額(買収関連プットオプション再評価損益)、これらに係る税金相当・非支配持分損益相当などを排除した、親会社所有者に帰属する恒常的な損益を測る指標であります。

 

当第1四半期連結累計期間の業績(金額の単位は百万円、△はマイナス)

科目

前第1四半期連結累計期間

当第1四半期連結累計期間

前年同期比増減

収益

287,645

305,246

6.1%

売上総利益

258,867

269,661

4.2%

調整後営業利益

54,917

37,972

△30.9%

オペレーティング・マージン

21.2%

14.1%

△710bps

調整後四半期利益(親会社の所有者に帰属)

34,936

22,738

△34.9%

営業利益

40,722

25,778

△36.7%

四半期利益(親会社の所有者に帰属)

23,903

11,878

△50.3%

 

 

 

当第1四半期連結累計期間における報告セグメントの業績は、次のとおりです。

なお、当第1四半期連結会計期間より、報告セグメントを変更しております。当第1四半期連結累計期間の比較・分析は、変更後の区分に基づいております。詳細は、「第4 経理の状況 1 要約四半期連結財務諸表 要約四半期連結財務諸表注記 5.セグメント情報(3)報告セグメントの変更等に関する事項)をご参照ください。

 

① 日本

広告市況は軟調に推移しましたが、CT&T領域は好調を維持し、売上総利益のオーガニック成長率は△0.2%、売上総利益は1,196億1百万円(前年同期比0.4%増)となりました。物価上昇及びコロナ禍からの回復に伴う諸経費の増加、子会社による賞与引当方法の変更などにより、調整後営業利益は337億84百万円(同20.9%減)、オペレーティング・マージンは28.2%(前年同期は35.8%)となりました。

 

② Americas(米州)

Americasにおける売上総利益のオーガニック成長率は△4.9%となりました。主要国別にみると、カナダなどは堅調でしたが、米国などは厳しい状況となっています。

この結果、Americasの売上総利益は、732億72百万円(前年同期比6.9%増)、調整後営業利益は133億51百万円(同3.0%増)、オペレーティング・マージンは18.2%(前年同期は18.9%)となりました。

 

③ EMEA(ロシアを除くヨーロッパ、中東及びアフリカ)

EMEAにおける売上総利益のオーガニック成長率は3.4%となりました。主要国別にみると、スイス、オランダ、デンマーク、ノルウェーなどは好調でしたが、ドイツ、フランス、イタリアなどは厳しい状況となっています。

この結果、EMEAの売上総利益は、521億67百万円(前年同期比13.8%増)でしたが、物価上昇及びコロナ禍からの回復に伴う諸経費の増加などにより、調整後営業利益は37億96百万円(同28.0%減)、オペレーティング・マージンは7.3%(前年同期は11.5%)となりました。

 

④ APAC(日本を除くアジア太平洋)

APACにおける売上総利益のオーガニック成長率は△7.8%となりました。主要国別にみると、台湾などは堅調でしたが、中国、インド、タイなどは厳しい状況となっています。

この結果、APACの売上総利益は、221億66百万円(前年同期比0.6%増)でしたが、物価上昇及びコロナ禍からの回復に伴う諸経費の増加などにより、調整後営業損失は22億52百万円(前年同期は調整後営業利益16億52百万円)、オペレーティング・マージンは△10.2%(前年同期は7.5%)となりました。

 

当第1四半期連結会計期間末の財政状態については、前連結会計年度末と比べ、「現金及び現金同等物」及び「営業債権及びその他の債権」が減少したことなどにより、資産合計で2,143億47百万円の減少となりました。一方、主に「営業債務及びその他の債務」が減少したことなどにより、負債合計で2,090億77百万円の減少となりました。また、主に「その他の包括利益を通じて測定する金融資産の公正価値の純変動」などにより「その他の資本の構成要素」が増加したものの、配当金の支払いなどにより「利益剰余金」が減少したことなどから、資本合計は52億69百万円の減少となりました。

 

(2)キャッシュ・フローの状況

当第1四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、4,288億26百万円となりました。営業活動による支出などにより、前連結会計年度末に比べ1,749億13百万円の減少となりました。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果支出した資金は、前年同四半期連結累計期間に比べ399億20百万円増加し、1,287億59百万円となりました。主に運転資本が増加したことなどによるものです。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果支出した資金は、前年同四半期連結累計期間に比べ392億44百万円増加し、80億93百万円となりました。主に固定資産の売却による収入や、子会社の取得による支出が増加したことなどによるものです。

 

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果支出した資金は、前年同四半期連結累計期間に比べ181億23百万円減少し、379億68百万円となりました。主に短期借入金の純増減額が増加した一方で、長期借入金の返済による支出が増加したことなどによるものです。

 

(3)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当第1四半期連結累計期間において、前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について、重要な変更はありません。

 

(4)経営方針・経営戦略等

当第1四半期連結累計期間において、前事業年度の有価証券報告書に記載した内容に、重要な変更はありません。

 

(5)研究開発活動

当第1四半期連結累計期間における研究開発活動の金額は、3億81百万円であり、日本におけるものです。

なお、当第1四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

(6)従業員数

当第1四半期連結累計期間において、当社グループの従業員数に著しい増減はありません。

 

(7)生産、受注及び販売の実績

当第1四半期連結累計期間において、著しい変動はありません。

 

(8)主要な設備

当第1四半期連結累計期間において、著しい変動はありません。

 

(9)経営成績に重要な影響を与える要因

当第1四半期連結累計期間において、前事業年度の有価証券報告書に記載した経営成績に重要な影響を与える要因に、重要な変更はありません。

 

(10)資本の財源及び資金の流動性についての分析

① 資金需要の主な内容

当社グループの運転資金需要のうち主なものは、広告作業実施のための媒体料金及び制作費の支払等並びに人件費をはじめとする販売費及び一般管理費であります。

また、2021年2月に発表した中期経営計画期間においては、新しいテクノロジーやソリューション開発、イノベーションへの投資や高成長領域であるカスタマートランスフォーメーション&テクノロジーへのM&A・投資に係る資金需要が見込まれます。

 

② 資金調達及び流動性の状況

当社グループは、内部資金、金融機関からの借入、社債、コマーシャル・ペーパー、又は債権流動化等の多様な手段の中から、その時々の市場環境や長期資金の年度別償還額も考慮した上で、機動的に有利な手段を選択し、資金調達を行っております。なお、長期資金については、原則として当社で一元的に資金調達しております。

また、緊急時の流動性を確保するため、当社はシンジケーション方式による極度額500億円のコミットメントラインを、電通インターナショナル社(Dentsu International Limited)は5億英ポンド(約819億円)のコミットメントラインを設定しております。また、急速な外部環境変化等に万全を期すため、引き続き金融機関との間で一時的に追加の銀行融資枠を設定しております。

さらに、グループ内の資金調達の一元化・資金効率の向上・流動性の確保の観点から、資金余剰状態にある子会社から当社が資金を借り入れ、資金需要が発生している子会社に貸出を行うキャッシュ・マネジメント・システムを導入しております。

当社グループは、安定的な外部資金調達能力の維持向上を重要な経営課題と認識しており、格付機関である株式会社格付投資情報センター(R&I)から長期格付AA-、短期格付a-1+を取得しております。また、主要な内外金融機関との間で長期間に亘って築き上げてきた幅広く良好な関係に基づき、当社グループの事業の維持拡大、必要な運転資金の確保、成長投資資金の調達に関しては問題なく実施可能であると認識しております。

 

3 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。