第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

 文中の将来に関する事項は、当第1四半期会計期間の末日現在において当社が判断したものであります。

(1)当第1四半期累計期間において、当四半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項の発生または前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」からの重要な変更はありません。

 

(2)当社が将来にわたって事業活動を継続するとの前提に重要な疑義を生じさせるような事象または状況その他の提出会社の経営に重要な影響を及ぼす事象

 当社は、当社新株予約権の行使による資金調達の実施により、前事業年度末の手元資金(現金及び預金)残高は1,072,210千円となり、財務基盤については安定的に推移しております。一方で事業面におきましては細胞シート再生医療事業の重要課題である細胞シート再生医療第1号製品の早期事業化の道程を示すまでには至っておりません。以上のことから、当社は当第1四半期会計期間末において、引き続き継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような状況が存在していると判断しております。

 当社は当該状況の解消を図るべく、引き続き以下の施策に取り組んでおります。

 

当社細胞シート再生医療第1号製品の早期事業化の実現と事業提携の推進による収益機会の獲得

 当社は、今後、食道再生上皮シート並びに同種軟骨細胞シートの開発を推進し、当社細胞シート再生医療第1号製品の早期事業化を実現すること、また事業提携先の開拓を通じて、更なる収益機会を獲得していくことで当該状況の解消を図って参ります。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当第1四半期会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1)経営成績の状況

 当第1四半期累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症に対する規制緩和により、経済活動の正常化が進み、景気は緩やかに持ち直しの動きが見られました。

 一方で、原材料やエネルギー価格の高騰などによる物価の上昇、また欧米、中国ともに景気後退懸念が払拭されていないことなどから、依然として国内外の経済は先行きが不透明な状況が続いております。

 当社はこのような環境の下コスト削減による財務体質の改善と安定的な財務基盤の確立を図りつつ再生医療 支援事業及び細胞シート再生医療事業における活動を推進いたしましたその結果、当第1四半期累計期間における売上高は30,696千円(前年同四半期比7,268千円の減少)、営業損失は181,700千円(前年同四半期比10,077千円の減少)、経常損失は184,365千円(前年同四半期比11,520千円の減少)、四半期純損失は183,993千円(前年同四半期比15,288千円の減少)となりました。

 セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。

① 再生医療支援事業(細胞培養器材、製造受託)

 細胞培養器材事業では、器材製品の拡販に向けた既存代理店との更なる協業強化、2023年3月開催の第22回再生医療学会総会への付設展示会に当社ブースを出展するなど、器材製品の積極的な販売促進活動に取り組みました。

 当社細胞培養センターを活かした再生医療を支援する再生医療受託事業については、引き続き共同研究先である東海大学より先進医療にかかる自己軟骨細胞シートの製造を受託し、第1四半期累計期間には1症例の売上を計上いたしました。引き続き他の医療機関からの受託案件の獲得にも注力して参ります。

 以上のような活動の結果、売上高は30,446千円(前年同四半期比7,518千円の減少)、営業損失は13,364千円(前年同四半期比7,375千円の減少)となりました。

② 細胞シート再生医療事業

 細胞シート再生医療事業では、食道再生上皮シート及び同種軟骨細胞シートの細胞シート2品目の再生医療等製品の自社開発を中心とした研究開発を推進しております。

 食道再生上皮シートは医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(薬機法)の下、2020年10月に治験届を提出後、PMDAから受けた細胞シートの製造方法に関する指摘への検討に対しても取り組みつつ、追加治験を実施しており、製造販売承認申請の時期を2025年に予定しております。

 同種軟骨細胞シートについては、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)採択事業として「同種軟骨細胞シート(CLS2901C)の製品化に向けたセルバンク構築を含む企業治験開始のための研究開発」を引き続きその支援を受けながら開発を進めています。研究開発の進捗により、企業治験に使用する同種軟骨細胞シートを製造するための原料として、有効性と安全性を確認したマスターセルバンクを確立し、第22回日本再生医療学会総会においてこの成果を発表いたしました

 現在第3相試験(検証的試験)開始に向けて、独立行政法人 医薬品医療機器総合機構(PMDA)と最終合意に向けた相談を継続しております。2023年春に治験届提出の見通しとしておりましたが、2023年中には同種軟骨細胞シートの治験届を提出できる見込みです。

 事業提携活動につきましては、国内外の会社との事業提携及び共同研究契約の締結に向けた活動を積極的に行ってまいりました。特に、昨今の同種軟骨細胞シートへの関心の高まりを踏まえ、複数の提携先候補と契約締結に向けた活動を積極的に推進しており、同種軟骨細胞シートの価値最大化のため、秘密保持契約締結下で提携先候補企業と交渉を継続しております。

 以上のような活動の結果、売上高は249千円(前年同四半期比249千円の増加)、営業損失は114,667千円(前年同四半期比1,763千円の減少)となりました。

 

(2)財政状態の分析

(資産)

 当第1四半期会計期間末の流動資産は、前事業年度末に比べて487,229千円増加し、1,719,166千円となりました。これは、現金及び預金が482,153千円増加したことなどによります。

 当第1四半期会計期間末の固定資産は、前事業年度末に比べて1,955千円減少し、310,027千円となりました。これは、有形固定資産が1,955千円減少したことによります。

 この結果、当第1四半期会計期間末の総資産は、前事業年度末に比べて485,273千円増加し、2,029,194千円となりました。

 

(負債)

 当第1四半期会計期間末の流動負債は、前事業年度末に比べて35,592千円増加し、216,287千円となりました。これは、買掛金が7,633千円、賞与引当金が10,493千円増加したことなどによります。

 当第1四半期会計期間末の固定負債は、前事業年度末に比べて1,852千円減少し、183,035千円となりました。こは、長期借入金が1,875千円減少したことなどによります。

 この結果、当第1四半期会計期間末の負債合計は、前事業年度末に比べて33,739千円増加し、399,322千円となりました。

 

(純資産)

 当第1四半期会計期間末の純資産合計は、前事業年度末に比べて451,533千円増加し、1,629,871千円となりました。これは、新株予約権の行使による株式の発行により資本金及び資本剰余金がそれぞれ318,407千円増加した一方で、四半期純損失を183,993千円計上したことなどによります。

 

(3)研究開発活動

 当第1四半期累計期間における当社が支出した研究開発費の総額は111,301千円であります。

 なお、当第1四半期累計期間において当社の研究開発活動に重要な変更はありません。

 

3【経営上の重要な契約等】

 当第1四半期会計期間において当社が新たに締結を行った経営上の重要な契約は、以下のとおりであります。

契約相手

契約書名

契約内容

契約期間

学校法人 東京女子医科大学

共同研究契約書

細胞シート工学の実用化に向けた研究の共同実施に関する契約

2023年4月1日から2024年3月31日まで

国立大学法人 北海道大学

共同研究契約書

中枢神経損傷に対する細胞シートの開発・応用研究の共同実施に関する契約

2023年4月1日から2024年3月31日まで