第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

当社グループは、2023年1月からの3年間を対象とした中期経営計画を策定しました。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものです。

 

(1) 経営の基本方針 (経営理念)

ローランド・グループの経営理念は、以下の3つのスローガンに集約されています。これらは、ローランド・グループが何のために存在し、どのような企業であろうとしているのかを表した、創業時から変わらない考え方です。

 

- 創造の喜びを世界にひろめよう

- BIGGESTよりBESTになろう

- 共感を呼ぶ企業にしよう

 

「創造の喜びを世界にひろめよう」

いつでも、誰でも、どこにいても、自分にあった音や映像の楽しみ方に一人でも多くの人がめぐり合える。そんなワクワクする世界の実現を、私たちは目指します。新たな作品を創りだす喜び、仲間たちと楽器を演奏する時の充実感、そして、それを多くの人と分かち合うひととき―無限に拡がる喜びの可能性を、追求し続けます。

 

「BIGGESTよりBESTになろう」

お客様一人ひとりにとって、常にBESTで特別な企業であること。私たちはそのためにたゆまず努力し、最善を尽くします。日々成長し続け、お客様の想いにこたえる。そしてまた、新たな夢や期待を寄せていただく。そんな信頼関係を大切にしていきます。

 

「共感を呼ぶ企業にしよう」

私たちは、支えていただいているお客様、取引先様、そして株主様など多くの方々に愛され、応援される企業を目指します。新しい価値を創り出す中においてもこうした方々の信頼を決して裏切らず、事業活動をよりよく理解していただく。そうして皆様からの共感を力にかえ、すべてのステークホルダーにとっての事業価値を持続的に向上させていきます。

 

(2) 事業環境・重要課題認識

当社グループの属する世界楽器市場は、海外市場を成長ドライバーとして、概ね1%〜3%の安定的な成長を続けてきました。近年では、新型コロナウイルス感染症の世界的な蔓延や、ロシア・ウクライナ情勢の長期化に伴う一部地域での需要の減少が見られたものの、2023年下期以降は通常の成長軌道に回帰するものと期待されます。新しいライフスタイルの定着は、余暇時間で楽器演奏に挑戦する方、楽器演奏を再開される方の増加に繋がりました。加えてSNSやWeb配信の普及により、音楽は「聴く」だけのものから「創る」ものへと変化を遂げています。この変化は、いつでもどこでも一人でも気軽に演奏を始められる、さまざまな楽しみ方が広がる電子楽器にとって、重要な成長機会となっています。

 

(3) 中期経営計画2023-2025

 <長期ビジョン>

 The World Leader in Music Creation

 〜音楽創造分野において世界的リーダーとなる〜

 

  <中期経営計画ターゲット>

 Create Fans For Life!

  〜生涯にわたるファンを生み出し、より多くの音楽

 愛好家に愛されるブランドになる〜

 


 

 

  <新中期経営計画基本方針と主要施策>

① 需要創造:Game Changerによる市場創造と潜在顧客へのアプローチ

Game Changer製品・サービス・新製品による市場創造

前中計に引き続き、Game Changer製品による新たな市場創造を目指します。eスポーツやポータブル・キーボードなどのポテンシャル市場への新製品投入、Drum Workshop社(以下DW社)との技術シナジー創出など、当社ならではの付加価値の高いGame Changer製品の開発を積極的に推し進めます。また、新製品割合を2025年には全体の約1/4を占めるまでに高め、不確実な環境下でも売上と利益を創出します。

潜在的な顧客獲得によるビジネス拡大(ピアノ・ドラム)

<ピアノ>

新しく楽器を始めるエントリー層に向けて、新規チャネルの開拓と購入しやすいモデルの拡大を行います。また、さらなる楽器としての機能の向上や、デザイン性の向上により、アコースティックピアノユーザーを含む多くの方々に満足いただけるような楽器を生み出します。

<ドラム>

DW社とのシナジー創出を本格化し、既存の各ドラム市場(電子、アコースティック)の拡大だけではなく、両者が相まったハイブリッド市場をさらに拡大します。さらに、Roland Cloudから、ピアノ、ドラムの演奏を楽しむためのコンテンツやサービスを提供します。

 

② シェア拡大:ポータブル・キーボード市場への再参入と新興国での販売拡大、Roland Retailによるシェア拡大

当社にとっての新市場への挑戦と、新興国での販売拡大

<ポータブル・キーボード>

大きな市場でありながら、当社にとって未開拓市場であるポータブル・キーボード市場に本格的に再参入し、製品拡充とRoland Cloudによる差別化を図ります。

<新興国>

膨大な人口増を背景に中間層の購買力増加が続く中国・インド・インドネシアを注力市場と定め、販売体制を整えることでシェアを拡大します。

Roland Retailの強化により、顧客接点の“質”と“量”を向上

世界の主要都市に設置するRoland Direct Store、販売店様店舗における当社専用の販売スペースであるStore in Store、そしてRoland Direct ECなどの販売チャネルを通じて顧客と当社が直接つながり、接点の質、量の向上に取り組みます。

 

③ LTV(ライフタイムバリュー)向上:音楽を生涯楽しんでいただくための仕組みづくり

 ・Roland Cloud:「いつでも、どこでも、誰でも」楽しめる、パーソナライズされた体験サービスへ

クラウド型音源サービスRoland Cloudは、サービスを通して生涯顧客を生み出す仕掛けに進化します。新中計期間では、対象楽器の拡大やラーニングやストリーミングに対応したサービスをRoland Cloud上で提供し、さらなる付加価値向上に取り組みます。

 ・Roland Platform:

  顧客理解により、製品やサービスを充実させ、マーケティングを最適化するための強力なエンジン

顧客データの一元管理を行うRoland Platformを起点にして、当社による顧客の理解、製品やサービスの充実化、マーケティングを通した顧客とのコミュニケーション向上を行います。Roland Platformを介して顧客とローランドが繋がることで、顧客ごとに最適化された新しい音楽体験を生み出していきます。

  ・ブランディングの強化:ブランド認知度向上により、より多くの音楽愛好家に愛されるブランドになる

様々なデジタルツールの活用やアーティスト、インフルエンサーとの関係強化などのマーケットコミュニケーションの強化により、当社のブランドストーリーを伝える活動を強化します。

 

④ 基盤強化:長期ビジョン実現に向けた人的資源活性化とインフラ投資

グローバル人事

グローバルでの適材適所の人材配置や、株式報酬制度のグローバル展開といった人事体制の拡充に努め、人と組織の活性化を行います。

 

 

 

基盤強化

ビジネスのさらなる拡大に向けた基幹システム更新や事業所再編、本社と海外子会社の連携強化など当社の成長を支えるインフラへの投資を加速します。

サプライチェーンの高度化

販売機会ロスの低減やリードタイム短縮、オートメーションの推進・新システム導入によるアジリティ強化に取り組みます。また、中長期では、DW社との生産拠点の相互活用や技術の融合、半製品の共通化などの推進により、生産能力と生産技術の向上、利益改善に取り組みます。

 

(4) 財務目標

 


 

 

(5) サステナビリティへの対応

ESG(環境・社会・ガバナンス)やSDGs(持続可能な開発目標)の視点に代表される「サステナビリティ(持続可能性)」への取り組みにあたり、当社は以下の認識のもと、環境・社会を含むすべてのステークホルダーの期待に応え、事業成長にもつながるテーマを中心に重要課題を整理しました。5つの活動指針のとおり一貫した「姿勢」で「意識」「実践」「開示」を一連のものとして課題対応を進め、当社の取締役会は定期的な報告を受けてその状況を「監督」し、必要に応じて助言と支援を行います。

 

 1)認識と方針

 


 

当社の事業は、音楽・映像文化を通じて社会の持続的発展に貢献している一方で、環境や社会全体の安定と豊かさのもとに成り立っています。そして気候変動や人権などのさまざまな課題に真摯に向き合い、その解決に貢献することは企業としての重要な責務であると認識しています。

環境・社会の安定や持続性が損なわれ、音楽・映像文化や当社事業が存続しえなくなる負の連鎖を避けるため、それぞれのサステナビリティを高め合う好循環を生み出す活動を、経営の重要課題に位置付け、取り組んでいます。

 

<5つの活動方針>

 


 

 

  2)重要課題

重要課題及びSDGsターゲットとの関連

  中期経営計画2023-2025における重点施策

サプライチェーン・マネジメントの高度化

 

 


●事業効率の改善

-輸送・配送での経路・積載の効率化とCO2排出量削減

-事業所効率化や再エネ活用による自社排出CO2の極小化

●取引先との関係強化

-人権保護及びCO2排出量削減の意識共有と協業推進

-部材不足等の非常時でのレジリエンス強化

音楽・映像文化の発展支援

 


●当社ならではの活動による文化・業界の振興

-デジタルマーケティング活用、機会・体験の提供

-協賛・支援を通じた新興市場での繋がり強化

●製品による環境・社会配慮

-企画・設計による環境負荷低減やアクセシビリティ向上

人材の活力、能力発揮の最大化

 


●グループ人材活用

-人材の育成・適正配置、報酬体系のグローバル管理推進

●従業員エンゲージメント向上

-組織受容力(職場環境・ダイバーシティ等)の強化

成長(無形資産)への投資

 


●次世代の製品基礎開発

-楽器性能向上のための継続的な開発投資

●Roland Platformの実現

-サービスや顧客情報基盤の整備・拡大

●Roland Cloudのサービス拡大

ガバナンスのたゆみない強化

 

 


●構造改革で獲得した強みの内部進化

-取締役会、執行体制の実効性向上

-リスク管理・コンプライアンスのさらなる強化

●情報可視化の発展

-事業判断・情報開示の精度向上

-非財務情報の開示推進

 

 

   3)TCFD提言に沿った情報開示

当社は、地球温暖化に伴う異常気象や災害の発生などの現象は、経済的損失につながるだけでなく、人類の文化的な営みや生活様態にまで深刻な影響を与える可能性があることを認識しています。人々が安心して暮らし、音楽・映像をはじめとした芸術文化が育まれる社会環境を維持するために、CO2排出量削減につながる貢献策や事業活動の効率化に取り組んでいます。

また、気候変動によって生じる当社事業に対するリスクや機会を適切に評価し対応を進め、TCFD(Task Force on Climate-related Financial Disclosures:気候変動関連財務情報開示タスクフォース)のフレームワークに沿って、「ガバナンス」「戦略」「リスク管理」「指標と目標」の4つの観点から、その状況を開示していきます。

 

ガバナンス

サステナビリティを巡る課題全般への対応として、取締役会がサステナビリティ基本方針と特定した重要課題を承認し、その取り組みの状況について定期的に報告を受けて監督する体制を定めています。気候変動問題を含む主要課題への取り組みはテーマ別の分科会で企画・実行され、社長を含む全執行役員で構成する「サステナビリティ推進委員会」がその推進状況を確認・協議することで、それぞれの執行部門への的確な指示と取締役会への定期報告の両方を担保する体制としています。

 

戦略

IPCC(気候変動政府間パネル)やIEA(国際エネルギー機関)等が発行する報告書における複数のシナリオを参照し、以下の2つの対照的なシナリオを用いました。その想定から、当社事業に対する気候変動のリスクと機会について一定程度の発生可能性(確信度)が見込まれるものを特定し、それが顕在化する時期と財務影響を評価しました。

 

・ 1.5℃シナリオ:パリ協定での合意を踏まえ、脱炭素への取り組みが世界的に最も進む想定

- 産業構造やエネルギー政策が大幅に転換する過程で規制等が増加する「移行リスク」が高まる可能性があります。

- 当社事業は産業構造の転換や活動規制の影響は受けにくいものの、炭素税や排出権取引などのカーボンプライシングが企業全般を対象として導入された際には、その影響を受ける可能性があります。

 

・ 4℃シナリオ:世界的に気候変動対策が十分に進展せず、現構造のまま経済活動が継続される想定

- 気候変動が進行し自然環境の変化や災害が増加する「物理的リスク」が高まる可能性があります。

- 当社事業は自然資源(水や無垢木材)の使用は少なくその影響は受けないものの、突発的な自然災害によって事業の操業に影響を受ける可能性があります。しかし慢性的な影響までは見込んでいません。

<特定した気候変動リスク/機会の評価>

区分

特定したリスク/

機会

顕在

時期

(注)1

財務

影響

(注)2

想定する状況とその対応

移行

リスク

(1.5℃シナリオ)

カーボンプライシング導入による対応コストの増加

長期

<想定>

本社を中心に炭素税や排出権取引などの規制が課されるが、CO2の直接排出量(スコープ1)と間接排出量(スコープ2)が対象となる場合は、当社排出量に比例しその影響は小さい
<対応>

事業の省エネ化を進めるとともに、CO2排出量をオフセットする対応を実施

規制強化に伴う

原材料の値上り

長期

<想定>

他社に課されたカーボンプライシング等の規制コストが、鉄鋼などの用途が広範な素材や代替が難しい部材に転嫁される場合に、仕入コストの上昇影響は小さくない
<対応>

取引先との関係強化を通じてGHG排出量削減を働きかけ協業することでコスト安定化を図るとともに、設計部門と調達部門が連携して業界動向を注視することで早期の代替着手等の予防も講じる

物理的

リスク

(4℃シナリオ)

急激な自然災害

による事業操業

度の低下

中期

<想定>
 主要生産拠点であるマレーシアにおいて大雨洪水が発生し、事業所浸水、部品供給路の寸断、労働者の移動制限等で1か月以上にわたり生産・出荷が停滞すれば、小さくない逸失利益が生じる
<対応>

工場において柔軟な製造ライン移設や生産計画の組み換えを想定した事業継続計画を整備するとともに、製品と部材の特性に応じた安全在庫運用により影響の吸収を図る

機会

消費者の生活

様式や消費動向

の変化

長期

<想定>

気温上昇に伴い消費者の屋外活動が制限され屋内での余暇時間が増えることで、音楽・映像の演奏や創作の楽しみを提供する当社製品に対する需要が増える
<対応>
 新たな顧客層が気軽で簡単に楽しめる製品・サービスを充実するとともに、付加価値を持続的に提供することでファン層を拡大する

 

(注)1. 「短期」は1年以内、「中期」は5年以内、「長期」は5年超としています。

    2. 単年度で5億円±2億円の損益影響を「中」程度とし、その上下をそれぞれ「大」「小」としています。

 

 

リスク管理

当社事業を取り巻く様々なリスクに対し的確な管理・実践を行うために、定期的に子会社を含むグループ全体より潜在リスク情報を集約し、社長がリスク管理責任者として委員長を務める「リスク管理・コンプライアンス委員会」においてその影響の重要度と対応方針を評価しています。また当委員会で評価されたリスクの内容は定期的に取締役会に報告されています。

気候変動で生じる移行リスクや物理的リスクについては、発生事象や対応策が既知の事業リスクと共通する点も多いため、上記の全社的リスク管理プロセスに統合する運用を開始しました。

 

指標と目標

自社および取引先も含めたサプライチェーン全体でCO2 排出量の削減につながる取り組みを進めることが、カーボンプライシングや規制対応コスト増加などの移行リスクに対して直接的に効果があり、また非化石価値の利用を通じて取引市場を活性化し再生可能エネルギー拡大に微力ながら貢献するなど、物理的リスク低減に対しても間接的に寄与するものと考えています。

上述の取り組みを責任をもって進めるため、明確な根拠に基づく指標と目標の設定を検討していきます。

 

 

2 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりです。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。

 


 

各リスクはリスクの内容に応じて分類され、リスク発生時のインパクトと発生可能性、中期経営計画の重点戦略との関連性に応じて評価されます。各リスク項目は担当部門にてリスク低減活動が行われ、リスクレベルに応じてそれぞれ担当部門、担当執行役員、リスク管理・コンプライアンス委員会にて定期的にモニタリングされます。

 

 

 

リスクの分類

リスク項目

自然・環境・事故

1 自然災害

当社グループの製造拠点、物流拠点、販売拠点又はサプライヤーが所在する国や地域において、地震、津波、洪水、台風等の自然災害が発生し、当社グループの各拠点やサプライヤーに被害が生じた場合や、電力等のインフラが遮断される又は不安定となることにより、操業・営業や製造・出荷の停止、生産能力の低下、原材料や部品の調達難、製品供給の遅延等が発生した場合には、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に悪影響が生じる可能性があります。とりわけ、当社グループの製造・物流機能が集約されているマレーシアにおいてそのようなリスクが顕在化した場合には、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に悪影響が生じる可能性が高まります。

また、当社グループの本社、国内製造拠点及び研究開発拠点並びに国内事業に係る主要な機能の大部分は、静岡県浜松市に集中しています。富士山の噴火や、東海地震・南海トラフ地震が発生した場合には、本社周辺の液状化リスクもあり、当社グループの事業活動に大きな被害をもたらす可能性があります。

インパクト

発生可能性

関連する重点戦略

需要創造、シェア拡大、
 基盤強化

対応策

当社の「危機管理基本規程」に則り、災害発生に際し社員の安全確保と事業の早期復旧を目的として、個々の社員が自律的に対応できるように、「事業継続計画(BCP)」を策定しています。

また、国内では安否確認システムを使用した従業員やその家族の安否確認訓練や、地震と火災を想定した避難訓練を年1回実施しています。海外子会社では、国内で策定したBCPを横展開することで、各国の状況に合わせたBCPの立案を進めています。

2 疫病(新型コロナウイルス)

新型コロナウイルスの世界的な感染拡大に伴い、当社グループ及び当社グループのサプライヤー、流通業者等が事業を行っている国において、移動やイベント開催等の禁止・制限、自粛要請等による、経済・事業活動の停止・停滞等が継続又は拡大する場合には、工場閉鎖による生産停止、部材調達の制限、個人消費の減速や可処分所得の減少、予期できない経済活動、社会活動、行動様式等の変容によって、当社グループの製品やサービスに対する需要の減少や供給に対する制約、それらに伴う当社グループの取引先の経営状態の悪化、通信・金融サービス・サプライチェーンを含む公共及び民間のインフラの混乱等が生じ、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

インパクト

発生可能性

関連する重点戦略

需要創造、シェア拡大、
 基盤強化

対応策

新型コロナウイルス等の世界的な感染症の拡大に際しては、各国政府や自治体の要請に従いながら、適切な対策を講じることで、当社グループの事業継続を目指します。当社グループのサプライヤーや流通業者の活動制限については、当社グループ各工場での原材料在庫の保持と、当社グループ各販売子会社での完成品在庫の保持により、販売への影響を最小化させます。

また、「Game Changer製品」や新製品の開発による新たな需要創造や、デジタル・マーケティングによる継続的な需要喚起を行っています。

 

 

 

 

 

 

 

リスクの分類

リスク項目

自然・環境・事故

4 政治的混乱

当社グループは、米州、欧州、アジアの世界各地に拠点を有しており、収益の大部分は日本国外から得ています。各国の政治、社会情勢の変化、テロ、社会的混乱等が発生した場合、経済の低迷、原材料価格や物流コストの上昇、物流環境への影響を受ける可能性があり、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。ロシアによるウクライナ侵攻の長期化、中台関係の緊張等、先行き不透明な状況が続いています。

インパクト

発生可能性

関連する重点戦略

シェア拡大、基盤強化

対応策

各国の状況や規制を注視し、適時・適切な対応を講じることで、当社グループの事業への影響を最小化させます。製造においては、複数拠点をもつことでバックアップ可能な体制を維持し、販売においては、特定地域に依存しすぎず、グループ内でバランスの取れた収益獲得体制を目指しています。

経済環境

5 景気動向

当社グループが製造・販売する電子楽器は嗜好品であり、かつ、当社グループは高い付加価値に見合う価格での製品やサービスの提供を重視しているため、特に(初級者向け)低価格帯製品の販売は景気動向の影響を受けやすい傾向にあります。また、当社グループは、欧州、北米及び中国を中心に海外における売上の比率が高いため、当社グループの主要な販売地域における当社グループの製品やサービスに対する需要が減退する場合には、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に悪影響が生じる可能性があります。

インパクト

発生可能性

関連する重点戦略

需要創造、シェア拡大

対応策

景気動向の影響の少ない中高価格帯製品の強化や、新たな需要を生み出す「Game Changer製品」や新製品の開発を加速させることで、安定的な成長を実現します。

また、当社グループでは、各販売子会社をSales Unit(SU)として管理しており、SU全体を束ねるChief Sales Officer(CSO)を設置しています。各SUはCSOの指示のもと、個別地域の達成のみを目指すのではなく、当社グループ全体のグループ目標達成を優先しています。各国の経済情勢、需要動向、シェア、在庫・物流状況等の情報を踏まえ、機動的に各国へ在庫の供給を行うことで、好調な地域が低調な地域をカバーする運営に努めています。

6 為替変動

当社グループは製造・販売活動をグローバルに展開しており、米ドル及びユーロを中心とする為替レートの変動に伴う影響を受けます。また、当社グループの海外子会社の現地通貨建ての資産・負債等は、当社グループの連結財務諸表作成の際には円換算されるため、当社グループの財政状態は為替レートの変動による影響を受けます。米ドル及びユーロに加え、近年では中国をはじめとする米ドル又はユーロ圏以外の地域における事業拡大に伴い、これらの地域の為替レートの変動による影響も増加しています。

インパクト

発生可能性

関連する重点戦略

シェア拡大、基盤強化

対応策

当社グループは、為替変動影響を抑制するために、継続的な営業活動から生じる債権債務の決済を可能な限り同一通貨で行っています。また、為替レートの変動による影響の一部を最小限に抑えるために、先物為替ヘッジ取引を行っています。

 

 

 

 

リスクの分類

リスク項目

経済環境

8 原材料価格高騰、供給不足

当社グループの製品には、カスタムICチップ、材木、金属、プラスチック等の各種の原材料や部品が使用されています。当社グループは、原材料等の確保にあたっては、複数のサプライヤーを確保する等、不測の事態には備えているものの、原材料の一部には他のサプライヤーへの代替が難しく、特定のサプライヤーに依存しているものがあります。サプライヤーの経営悪化、災害、規制環境の変化等により、当社グループが求める品質及び数量の原材料等の供給に遅延や中断が生じ又は原材料等の価格高騰が生じた場合には、当社グループの製品の製造が困難になり、又は仕入原価の上昇や当社グループ製品の値上げに伴う価格競争力の低下等が発生する可能性があり、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に悪影響が生じる可能性があります。

インパクト

発生可能性

関連する重点戦略

需要創造、シェア拡大、
 基盤強化

対応策

部材供給は良化傾向にある一方 、一部の半導体などで続く需給ひっ迫や、調達リードタイムの長期化への対応として、キーパーツについては、サプライヤーとの信頼関係構築を基本方針とし、中長期的な製品ロードマップ構築による先行手配等により、在庫確保を強化します。あわせて市場在庫の早期確保や代替部品による速やかな設計変更等の対応を行い、当社生産への影響を最小化させます。また、原材料の価格高騰に対しては、各国の状況に合わせて、価格競争力を備えた適正な製品販売価格を維持しつつ、一方で継続的なコストダウンに取り組むことで、当社グループの財政状態及び経営成績への影響を最小化します。

9 物流費高騰、コンテナ不足

当社グループは、製造拠点をマレーシア、中国、米国及び日本に、物流拠点をマレーシア、米国に、販売拠点は世界各地に有しています。また、各種部品のサプライヤーも世界各地に存在します。当社グループのサプライチェーン(調達、生産、販売)は物流によって繋がれており、世界の物流環境の影響を受けます。船舶を中心に世界的な物流リードタイムの長期化や物流費の高騰が発生しています。その影響が長期化する場合、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に悪影響が生じる可能性があります。また、北米の港湾施設等でのストライキや業務停止が起きた場合は、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に悪影響が生じる可能性があります。

インパクト

発生可能性

関連する重点戦略

需要創造、シェア拡大、
 基盤強化

対応策

当社グループでは物流を含めたサプライチェーンマネジメント(SCM)により、販売機会損失の最小化と過剰在庫の抑制に取り組んでいます。製造拠点、物流拠点、販売拠点での物流環境を可視化するシステムを用いて定期的にモニタリングし、機動的かつ柔軟性を持った生産、在庫配分、輸送等により、事業への影響を最小限に抑えるための対応を行っています。

 

 

 

リスクの分類

リスク項目

経済環境

10 人件費高騰、人員不足

当社グループの製造及び物流拠点であるマレーシアや製造拠点の中国で、工場従業員の確保が不足した場合は、人件費の上昇や、工場稼働率の低下による供給への影響が生じる可能性があります。また、製造拠点に限らず販売拠点がある各国においても、労働需給がひっ迫し、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に悪影響が生じる可能性があります。

インパクト

発生可能性

関連する重点戦略

基盤強化

対応策

当社グループの製造拠点では、現地や外国人の従業員を雇用することで人員を確保しています。各種業務や業務管理のシステム化や自動化により、業務効率を高め、生産性を向上させる取り組みをしています。

経営・戦略・

ガバナンス

13 事業ポートフォリオ

当社グループは、事業ポートフォリオマネジメントにより、既存事業の評価、経営資源の配分や、M&A等による投資の評価を行っていますが、事業ポートフォリオマネジメントの不足により、各事業のモニタリングや評価・管理が行われず、低成長、低収益事業が継続された場合や、M&A実行後の統合失敗により、収益やシナジー効果が期待に遠く及ばない場合は、事業資産の価値に見合う十分なキャッシュ・フローを創出できないリスクがあります。そのように判断される場合は、減損損失が発生し、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に悪影響が生じる可能性があります。

一方で、リスクを恐れ戦略投資に消極的になることで成長機会を損失する可能性もあります。

インパクト

発生可能性

関連する重点戦略

需要創造、シェア拡大

基盤強化

対応策

当社は以下を基本方針とする事業ポートフォリオマネジメントを実施しています。

1. 当社が有する事業は、当社が開発、生産、販売する電子楽器、映像機器、ソフトウエア製品、サービス等を通じて、創造活動を支援する電子楽器事業であり、引き続き経営資源を集中して事業成長をはかる

2. 中長期の事業拡大においては、現在の電子楽器事業並びにその隣接領域にターゲットを置き、独自の事業拡大に加え、シナジー発揮を重視したM&A等も視野におく

3. 製品カテゴリー別、販売地域別の運営組織により、継続的に効率性、収益性をモニタリングし、取締役会においては年1回以上、以下の視点に基づくレビューを行い、中長期的な経営戦略策定につなげる

・企業理念、企業ミッションとの整合性
・現状維持バイアスの排除
・リスクをとった成長投資の有無と妥当性
・将来性、成長性、収益性
・事業モデル差異を勘案した資本収益性

また事業買収にあたっては、徹底したDue Diligenceとそれに基づく慎重かつ冷静な判断を行い、Post Merger計画を明確化し、買収後も計画進捗状況のモニタリングを徹底することで、減損リスクの低減に努めています。

 

 

 

 

リスクの分類

リスク項目

経営・戦略・

ガバナンス

14 技術革新・トレンド変化対応

当社グループの製品やサービスに対する需要は消費者の嗜好の影響を強く受けており、当社グループが既存の商品市場における売上を拡大し、又は新規性のある商品の市場開拓に成功するためには、変化する消費者の嗜好を正しく把握して継続的に研究開発活動を行う必要があります。当社グループが、新製品、とりわけ革新的な製品を商業化するためには、長年の研究開発が必要となる場合があります。また、当社グループの研究開発活動は、優れた研究者と技術者の雇用と育成を必要とします。

当社グループにおいて財務や人材等の理由から十分な研究開発活動が継続的に実施できず、消費者の嗜好やその変化に対応した製品やサービスの提供を行うことができなくなる場合や、当社グループの研究開発に想定以上に費用や時間がかかる場合には、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に悪影響が生じる可能性があります。

インパクト

発生可能性

関連する重点戦略

需要創造、シェア拡大、

LTV向上

対応策

当社グループの新製品開発は、自ら楽器演奏を行う開発者が消費者の嗜好を徹底的にインタビューすることで、真のニーズを理解するというユニークな手法を採用しています。高い限界利益率を背景に少量からの製品化を行うことで、消費者の嗜好やその変更に対応した製品やサービスの提供を適時に行っています。また、将来技術の開発にリソースをシフトさせることで、中長期的な技術優位性を確保できるように努めています。

15 競合他社との競争激化

 

当社グループのブランドはグローバルに認知されており、音質やデザイン、製品の革新性等の面で、高い競争優位性を保持していると自負しています。一方で、当社グループは、楽器市場において、国内外の楽器メーカーと激しく競合しています。当社グループの競合他社は、ブランド力、財務、技術、人材、生産能力、研究開発の歴史、コスト競争力、販売力等の点で、当社グループよりも高い競争力を有している場合があります。加えて、当社グループの製品は、中古製品とも競合しているほか、特に近年においては、アジアを中心とする低価格帯の楽器メーカーが品質を大きく改善し、幅広い製品を競争力の高い価格で提供しており、当社グループとの競合が強まっています。当社グループがこれらの競合先又は競合製品との競争激化に伴う価格下落圧力等が生じる場合は、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に悪影響が生じる可能性があります。

 

インパクト

発生可能性

関連する重点戦略

 

需要創造、シェア拡大

 

対応策

 

「Roland」や「BOSS」をはじめとする当社グループのブランドは、消費者が当社グループの製品やサービスを購入する動機の一つになっており、当社グループは、継続的に経営資源を投入してブランド力の維持・強化に努めています。

電子楽器開発には音楽、楽器知識に裏打ちされた電子技術が必須であり、当社が独自開発したカスタムLSIを使った音源チップは差別化の源泉のひとつです。また当社が継続的に取り組む、新たな市場を切り開く「Game Changer」製品の開発もブランド力の強化に貢献しています。

 

 

 

 

リスクの分類

リスク項目

経営・戦略・

ガバナンス

16 グループ統制

当社グループは、世界各地に製造・販売拠点を有しています。海外で事業活動を行うにあたっては、ビジネスにおける標準や慣行の相違、海外子会社の実効的な経営管理の困難性等のリスクが存在すると考えています。グループ統制が機能せず子会社でのコンプライアンス、リスク管理、決裁運営が適切に行われないことにより、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に悪影響が生じる可能性があります。

インパクト

発生可能性

関連する重点戦略

基盤強化

対応策

当社の「内部統制の基本方針」に定める以下の方針に基づき、グループ統制を行っています。

1.「ローランド・グループコンプライアンスガイドライン」による法令遵守の徹底と、グループ全体におけるコンプライアンス遵守体制の構築

2.「リスク管理基本規程」を定め、当社グループを取り巻くリスクに対して的確な管理体制を構築

3.「関係会社管理規程」による意思決定の責任の明確化と職務の効率化、グループ会社活動のモニタリング

4.監査室によるグループ会社への会計監査及び業務監査と、グループ会社間での相互監査の実施

17 人的資本

 

当社グループが厳しい事業環境下において競争優位性を確保するためには、専門性の高い優秀な人材を確保することが重要です。しかしながら、専門性の高い優秀な人材の数は限られており、当社グループが優秀な人材を十分に採用できない場合や、教育不足により優秀な人材を育成できない場合、報酬の不足等で当社グループから、専門性の高い優秀な人材が競合他社に移籍した場合は、当社グループの競争優位性が損なわれる可能性があります。

また、当社グループの企業文化や組織が膠着し、従業員の働き甲斐が低下した場合、パフォーマンスの低下に繋がり、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に悪影響が生じる可能性があります。

 

インパクト

発生可能性

関連する重点戦略

 

基盤強化

 

対応策

 

当社グループは、「成長支援とエンゲージメント向上」、「多様な働き方の推進」、「頑張りに報いるインセンティブ」の実現に人事面の経営資源を配分しています。人事戦略の基本方針を下記のとおり定め、従業員一人ひとりの個性を尊重し、従業員と会社が共に発展できる会社を目指しています。

・人事制度は“公正さ”と“社員のエンゲージメント向上”に主眼を置いて策定する

・年齢/性別/人種/社歴によらず、成果・能力・会社への貢献に応じて処遇される制度設計を目指す

・会社の成長に応じて、適切に社員へベネフィットが還元される人事制度を目指す

また、従業員一人ひとりの主体的な成長を支援すること、フェアに成長する機会を提供し、その結果を公正に処遇することを徹底しています。あわせて、多様な働き方の推進のため、フレックスタイム制度、テレワーク制度を導入し、グループ全体で従業員のワークライフバランス向上に努めています。インセンティブについては、賞与において十分な水準を最低保証しつつ、業績連動性を高め好業績が従業員に還元されることで、有効に機能しています。

専門性を持った優秀な人材については、グローバルで人材開発、活用を行えるように人事制度の整備を推進しています。

 

 

 

リスクの分類

リスク項目

ビジネス

オペレーション

18 法規制等

当社グループはグローバルに事業活動を行っており、国内外の様々な法律及び規制の対象となっています。これらの法律又は規制に違反した場合、排除命令、罰則等が科せられることによって、当社グループの事業、財政状態、経営成績、ブランドイメージ及び社会的信用に悪影響が生じる可能性があります。また、当社グループの事業に適用される法律又は規制の新たな制定や変更等により、遵守対応のための費用が増加し、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に悪影響が生じる可能性があります。

インパクト

発生可能性

関連する重点戦略

需要創造、シェア拡大、

LTV向上、基盤強化

対応策

当社グループでは、コンプライアンス委員会を定期的に開催し、グループ全体でのコンプライアンス推進活動をモニターしています。コンプライアンス推進にあたっては、地域ごとに担当を配置して、競争法、個人情報保護法、労働法等の重点法令の遵守のための施策の実施、各種法改正への対応や周知、教育の実施等の取組みを行っています。

22 過剰在庫・欠品

 

当社グループは、当社グループの販売ネットワーク等から得た情報に基づき消費者の需要を予測し、生産を行っています。しかし、将来の消費者需要は正確な予測が困難であるため、当社グループの予測と実際の需要が異なる可能性があり、また資材調達や輸送リードタイムの長期化などサプライチェーン環境の変化が生じる場合には、在庫不足によって販売機会を逸したり、過剰在庫によるキャッシュ・フローへの影響や在庫評価損の発生等により、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に悪影響が生じる可能性があります。

 

インパクト

発生可能性

関連する重点戦略

 

需要創造、シェア拡大、

基盤強化

 

対応策

 

当社グループでは、需要予測精度を高めるため、製造部門、販売部門での定期的な会議を担当者ごと、部門責任者ごとで行っています。その結果を元に各地の在庫、販売計画、販売シェア等から総合的に在庫配分を判断して各地に供給しています。また販売機会損失の低減、過剰在庫の抑制のため、生産計画を効率的に変更できる新システムを導入することで、需要の変化にいち早く対応する生産体制を整えていきます。

 

23 製品・サービス品質

 

当社グループの製品又はサービスに予期しない欠陥が生じた場合や、当社グループの製品又はサービスが仕様どおりに機能しない場合等において、製品・サービスの回収、中断・遅延、修理、改修、設計の変更等により、当社グループの事業、財政状態、経営成績、ブランドイメージ及び社会的信用に悪影響が生じる可能性があります。

また、当社グループの製品又はサービスの欠陥や契約不適合により、当社グループが製造・販売活動を展開している国及び地域で、製造物責任等に基づく訴訟その他の法的手続の当事者となるリスクを有しています。当社グループがかかる訴訟その他の法的手続の当事者となり、多額の損害賠償金や罰金等の支払いを命じられる等の場合には、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に悪影響が生じる可能性があります。

 

インパクト

発生可能性

関連する重点戦略

 

需要創造、シェア拡大、

LTV向上、基盤強化

 

対応策

 

当社グループでは「品質マニュアル」により品質方針を定め、必要な活動や基準を品質マネジメントシステムとして構築しています。ISO9001外部監査含めた品質保証部での品質マネジメントが実施され、市場品質の向上を図っています。

 

 

 

リスクの分類

リスク項目

ビジネス

オペレーション

24 労務管理

当社グループは、世界各地に製造・販売拠点を有しています。各国における労働法等の法令に基づく労務管理が不十分であれば、従業員の健康被害、労働災害、不正、士気低下等を招き、また、各種ハラスメントや人権問題が発生する可能性も高まり、職場環境や生産性の悪化、社会的な信用の低下、ブランド価値の毀損等を通じ、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に悪影響が生じる可能性があります。

インパクト

発生可能性

関連する重点戦略

基盤強化

対応策

当社グループでは、労働法やハラスメントに関する研修を従業員に対し各国で実施し、遵法意識を高め、労働訴訟リスクの低減をしています。当社では「ハラスメント防止規程」において役員及び従業員が遵守すべき事項を定めるとともに、「内部通報規程」において内部通報制度を定め、組織的または当社役職員による法令等や当社内部規程に違反する行為等の早期発見と是正および再発防止を図っています。また、「職場相談窓口」を設置し苦情や相談を受け付け対処する体制を整えています。さらに、日本国外含め取引先における労働状況や労働環境を把握し、人権尊重の取り組みを推進します。

25 知的財産権侵害、知的財産権被侵害

 

当社グループは、事前に他社の権利を侵害していないか十分確認を行っていますが、当社グループが意図せず第三者の知的財産権を侵害する可能性や、今後当社グループの事業分野において第三者の特許権等が新たに成立し、当社グループを当事者とする知的財産権の帰属等に関する紛争が生じたり、当社グループが知的財産権の侵害に関する損害賠償や使用差止等の訴訟や請求を受けたりする可能性があります。

加えて、当社グループ内部での知的財産権に対し、その発明者がその対価の支払いや権利の帰属を争い、訴訟等の結果により金銭的損失を被る可能性があります。

これらの訴訟やクレーム等が提起された場合には、当社グループの事業、財政状態、経営成績、ブランドイメージ及び社会的信用に悪影響が生じる可能性があります。

また、当社グループは、独自技術や当社グループの製品及びサービスに関する特許・意匠・商標等の知的財産権の取得、維持及び保護に努めています。しかしながら、当社グループが事業を行っている国又は地域の中には、知的財産権に対する有効な保護手段が整備されていないか、保護手段が限定的な状況にある場所もあり、一部の国又は地域において十分な知的財産権の取得ができていない可能性や、第三者による当社グループの知的財産権の侵害の防止が十分ではない可能性があります。当社グループの製品と類似し、若しくは模倣した製品が販売され、又は違法コピー等が流通する場合には、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に悪影響が生じる可能性があります。

 

インパクト

発生可能性

関連する重点戦略

 

需要創造、シェア拡大

 

対応策

 

当社グループによる第三者の知的財産権の侵害については、すべての製品開発において企画段階で知的財産担当部門のレビュー実施を義務付けています。また、当社グループでは、商標、特許、意匠権等の当社グループ知的財産の権利の登録をすすめることで当社知的財産保護に取り組んでいます。さらに、権利行使の活動として、類似商標権利者との事前の合意による権利範囲の確保、当社グループの知的財産権の侵害を市場にて発見した場合は、宣伝広告などの表示の是正、当該商品の販売差し止めの請求、さらには訴訟の提起も行っています。加えて、当社グループの従業員が当社グループの職務に関して新しい知的財産権を生み出した場合には、社内規程に基づき報奨金を支払っています。

 

 

 

 

リスクの分類

リスク項目

ビジネス

オペレーション

26 IT

当社グループは、事業活動全般及び当社グループの製品において、様々な情報システムを利用しています。これらのシステムが当社グループの想定通りに機能しない場合や、災害、戦争、テロ行為、コンピュータウイルスの感染やサイバー攻撃等によりシステム障害が発生した場合には、当社グループの業務やサービス提供の停止、重要なデータの喪失、対応費用の発生等により、当社グループの事業、財政状態、経営成績、ブランドイメージ及び社会的信用に悪影響が生じる可能性があります。

インパクト

発生可能性

関連する重点戦略

LTV向上、基盤強化

対応策

当社グループでは、「情報セキュリティ基本規程」において、情報システム使用時のアクセス権限や手法に関する順守事項、情報機器やデータの管理方法、セキュリティ対策等を定め、運用することでリスクの最小化に努めています。また、従業員に対し研修等を通じて、情報セキュリティの重要性の認識を高める教育を実施しています。加えて、情報セキュリティの侵害やシステム障害等につながる人的災害や自然災害発生の緊急時に備えた対応策を定めています。

 

 

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当社グループは、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日。以下「収益認識会計基準」という。)等を当連結会計年度の期首から適用しています。

収益認識会計基準等の適用により、従来は営業外費用に計上していた売上割引については、売上高の控除項目へ変更しています。この変更により、売上高及び営業利益は減少しますが、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益及びキャッシュ・フローに影響はありません。

「経営成績等の状況の概要並びに経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容」における当連結会計年度の各数値は、収益認識会計基準等を適用した後の数値となっていることから、前連結会計年度と比較した前年同期比は記載せず、ご理解の一助のため、2021年12月期と同様の基準で試算した前期比較を調整後前年同期比として記載しています。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。

 

(1) 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成しています。この連結財務諸表の作成にあたり、経営者は、決算日における資産・負債及び報告期間における収益・費用の金額並びに開示に影響を与える見積りを行っています。これらの見積りについては、過去の実績や状況等に応じ合理的に判断をしていますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果と異なる場合があります。

当社グループの連結財務諸表において採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載していますが、経営者が行う見積りや判断のうち、特に次の重要な会計方針及び見積りが財政状態及び経営成績に重要な影響を及ぼす可能性があると考えています。

(a) 棚卸資産の評価

「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりです。

 

(b) Drum Workshop, Inc.社の株式取得時における取得原価の配分及びのれんの評価

「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりです。

 

(c) 固定資産の減損

当社グループは、「固定資産の減損に係る会計基準」に基づき、減損の要否を検討し、固定資産に減損が見込まれる場合は、将来キャッシュ・フローの現在価値又は正味売却価額に基づいて減損損失を計上しています。将来の事業計画の変更や経営環境等の悪化により将来キャッシュ・フローの見積りが著しく減少する場合は、減損損失を計上する可能性があります。

 

(d) 投資の減損

当社グループは、時価のある有価証券について、市場価格等が取得原価に比べて50%以上下落した場合に、原則として減損処理を行っています。また、下落率が30%以上50%未満の有価証券については、過去2年間の平均下落率においても概ね30%以上に該当した場合に減損処理を行っています。時価のない有価証券については、その発行会社の財政状態の悪化により実質価額が取得原価に比べて50%以上下落した場合に、原則として減損処理を行っています。将来の市況悪化又は投資先の業績不振により、現在の簿価に反映されていない損失又は簿価の回収不能が発生した場合、評価損を計上する可能性があります。

 

 

(e) 繰延税金資産の回収可能性

当社グループは、繰延税金資産の算定にあたって、将来の業績予測やタックス・プランニングを基に将来の課税所得を見積り、繰延税金資産の回収可能性を判断しています。経営環境等の悪化により、その見積りに変更が生じた場合は、繰延税金資産が取り崩されることにより税金費用を計上する可能性があります。

 

(f) 退職給付債務の算定

当社は確定給付企業年金制度(キャッシュバランスプラン)を採用しており、従業員の退職給付費用及び退職給付債務について、数理計算に使用される前提条件に基づいて算定しています。これらの前提条件には、割引率、退職率、死亡率及び昇給率、年金選択率、年金資産の期待運用収益率等の重要な見積りが含まれており、特に損益に重要な影響を与えると思われる割引率については、期末における日本の長期国債の利回りを基礎として設定しています。また、長期期待運用収益率については、運用方針等に基づき設定しています。実際の結果が前提条件と異なる場合や前提条件が変更された場合、その影響は累計され、将来にわたって規則的に認識されるため、一般的には将来の会計期間において認識される費用及び計上される債務に影響を及ぼします。

 

(2) 経営成績等の状況の概要並びに経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

当連結会計年度における当社グループを取り巻く世界経済は、新型コロナウイルス感染症の感染者数が一定程度抑制され、社会経済活動が正常化に向かう一方で、ロシア・ウクライナ情勢の長期化、世界的な物価上昇、急激な為替や金利の変動など、変化の大きな1年となりました。特に下半期以降においては、世界各国で景気の下振れリスクが強く意識される状況となり、中国においては、主要都市でのロックダウンが散発的に実施され、ゼロコロナ政策解除後には感染が拡大するなど、不透明感の高い状況で推移しました。

電子楽器事業を取り巻く環境は、全体としてはコロナ禍をきっかけとした新しいLifestyleの定着を背景とし、コロナ前より一段切りあがった販売水準が継続しましたが、特に中国、欧州においては下半期以降需要の軟化が見られました。調達、供給面においては、原材料の調達難による開発期間の延長も発生しましたが、様々な取り組みにより、コロナ影響の最悪期からは徐々に改善に向かいました。コスト面においては、海上輸送費は改善傾向にあるものの、原材料価格が高止まるなど、コロナ前との比較では依然として高い水準となりました。これらに対応するため当社では、各国の市場状況、競合状況を注視しながら、継続的に価格適正化にも取り組みました。

このような環境下、当社グループでは「世界中の人々をワクワクさせる」というビジョンのもと、「生み出す」、「伝える」、「届ける」、「支える」という重点戦略を掲げ、中期経営計画の3年目として、「当社にしかできない高付加価値な製品・サービスの開発」、「顧客創造と熱狂ファンの絆づくりによる市場開拓」、「欠品/過剰在庫のない商品供給を止めない世界一のSCMの実現」、「成長を支える人づくり、徹底した見える化とガバナンス強化」に取り組みました。

「当社にしかできない高付加価値な製品・サービスの開発」においては、市場競争力強化を目指した主要製品群のリニューアル及びラインアップの追加に加え、本格的なエレクトロニック・ミュージックを気軽に楽しめる小型電子楽器「AIRA Compactシリーズ」といった新規顧客の獲得を目指した製品開発や、プロのステージでの高度な要求に応えるドラマー用のサンプリング・パッドの最上位モデル「SPD-SX PRO」といった市場を広げる製品の開発に引き続き取り組みました。また10月には、当社グループのドラム市場における圧倒的な優位性の獲得とドラマー/ミュージシャンに新たなイノベーションを提供することを目指して、米国のドラム・メーカーDrum Workshop, Inc.(以下DW社)の全株式を取得しました。加えて、ハードウエアプロバイダーからソリューションプロバイダーに進化するという中長期目標に向け、様々なソフトウエア音源やサウンド、アップデータ等をクラウド経由で提供するサービス「Roland Cloud」のコンテンツを拡充しました。また、「Roland Cloud」有料メンバーシップへの加入で追加コンテンツが使用可能になる、デジタルピアノの練習アプリ「Roland Piano App」といった更に魅力を高める新サービスの開発にも注力しました。

「顧客創造と熱狂ファンの絆づくりによる市場開拓」においては、引き続きデジタルマーケティングの活用を推進しました。当社の創業50年を記念する特設ウェブサイト「Roland at 50」の公開や、創業50年記念コンセプト・モデルの演奏を盛り込んだオンラインでのユーザー参加型イベント「ROLAND/BOSS プレイヤーズ・サミット2022」を開催しました。一方で、当社ではお客様が実際に楽器に触れて、納得して購入いただける場も、当社製品の価値を知っていただくうえで非常に重要と考えています。専門スタッフを配置したStore in Store(販売店様店舗における当社専用の販売スペース)を世界各地の主要都市に設置する活動に加え、2022年8月には、ローランド初の直営店舗「ローランドストア」の第1号店をロンドンにオープンし、オンライン、オフライン両方で、お客様とのコミュニケーション強化にも引き続き取り組みました。

「欠品/過剰在庫のない商品供給を止めない世界一のSCMの実現」においては、新型コロナウイルス感染症に端を発した、調達、生産、輸送面での様々な困難に対応しました。半導体を中心とした世界的な原材料需給のひっ迫に対しては、中長期的な製品ロードマップを構築し、必要な部材の早期確保に努めました。また需要の変化に合わせたフレキシブルな生産体制により、適切な在庫配置にも努めました。中期的に進めている機種数の削減に関しては、計画に沿って進捗しました。

「成長を支える人づくり、徹底した見える化とガバナンス強化」においては、多様な働き方を拡充する取り組みが評価され、厚生労働大臣より、子育てサポート企業として「くるみん」認定を取得しました。また人事面では、2021年からグローバルで導入したエンゲージメントサーベイを活用し、従業員のエンゲージメント向上に取り組みました。

 

(a) 売上高

為替による増収効果もあり、当連結会計年度の売上高は、95,840百万円(調整後前期比20.9%増)となりました。製品カテゴリーごとの販売状況は以下のとおりです。

 

(鍵盤楽器)売上高29,869百万円(調整後前期比21.6%増)

  主要カテゴリーでは、電子ピアノは、ステイホームを契機に顕在化した需要が、引き続きコロナ前よりも高いレベルで継続しました。主に低価格帯製品について需要の軟化がありましたが、チャネル開拓等も奏功し、全体としては好調に推移しました。

 

(管打楽器)売上高23,046百万円(調整後前期比22.0%増)

主要カテゴリーでは、ドラムは、中国ロックダウン影響及び一部新製品の発売遅延もありましたが、DW社の連結効果もあり販売は前年を上回りました。

電子管楽器は、一部製品の供給不足がありましたが、地域限定モデルの投入等により好調が継続しました。

 

(ギター関連機器)売上高23,540百万円(調整後前期比24.7%増)

主要カテゴリーでは、ギターエフェクトは、前期発売したルーパー・シリーズや、コンパクトエフェクターの「技クラフト」シリーズ、今期発売したマルチ・エフェクター等が好調に推移しました。

楽器用アンプは、中国での需要低下があったものの、主力のKATANAシリーズを中心に好調に推移しました。

 

(クリエーション関連機器&サービス)売上高12,206百万円(調整後前期比21.9%増)

主要カテゴリーでは、シンセサイザーは、供給不足は継続したものの、当期発売したFANTOM-0シリーズ等の新製品が好調に推移しました。

ダンス&DJ関連製品では、「Aira Compactシリーズ」を中心に好調に推移しました。また前期第4四半期に発売した、ロングセラーを続けるサンプラーの最新モデル等の販売も引き続き好調に推移しました。

ソフトウエア/サービス分野では、Roland Cloudにおいて、新たなソフトウエアシンセサイザーやサウンドコンテンツの提供を継続的に行いました。また、エフェクターやアンプのセッティングをユーザー同士で共有できるオンラインサービスやピアノレッスンアプリの提供を開始しました。

 

(映像音響機器)売上高4,357百万円(調整後前期比2.8%増)

主要カテゴリーでは、ビデオ関連製品は、個人向け配信需要が落ち着いた一方でイベント需要が回復し、関連製品の需要が高まりましたが、供給制約による影響を受けました。

V-MODAブランド製品は、新製品がアドオンしましたが、主力製品の販売は苦戦しました。

 

(b) 営業利益

原材料費や海上輸送費の高騰に加え、コロナ禍で減少していた旅費交通費の増加やDW社買収関連費用の発生等により販売費及び一般管理費が増加しましたが、価格適正化効果もあり、当連結会計年度の営業利益は10,751百万円(調整後前期比5.5%増)となりました。

 

(c) 経常利益

営業外収益は236百万円、営業外費用は737百万円となりました。営業外費用では為替差損652百万円が発生しました。

以上の結果、当連結会計年度の経常利益は10,250百万円(前期比1.5%増)となりました。

 

(d) 親会社株主に帰属する当期純利益

特別利益は294百万円、特別損失は15百万円となりました。特別利益には欧州の一部子会社を清算したことによる子会社清算益246百万円が計上されています。税金費用は、繰延税金資産の計上による一過性要因もあり、法人税等調整額△417百万円(△は益)が計上された結果、1,575百万円となりました。

以上の結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は8,938百万円(前期比4.1%増)となりました。

 

(e) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標

ROE(自己資本利益率)は、上記のとおり親会社株主に帰属する当期純利益が増加し、適切な株主還元を実施した結果、28.9%(対前期比△6.7ポイント)となりました。

ROIC(投下資本利益率)は、上記のとおり営業利益は増加したものの、堅調な業績に伴う運転資本の増加やDW社取得による固定資産の増加もあり、18.7%(対前期比△12.0ポイント)となりました。

 

(f) 生産、受注及び販売の実績

 当社グループは電子楽器事業の単一セグメントであるため、セグメントに関連付けては記載していません。

 

(イ)生産実績

品目

第51期連結会計年度

(自 2022年 1月 1日
  至 2022年12月31日)

調整後前期比(%)

鍵盤楽器(百万円)

32,288

+29.2

管打楽器(百万円)

23,042

+24.2

ギター関連機器(百万円)

25,192

+38.3

クリエーション関連機器&

サービス(百万円)

11,296

+25.7

映像音響機器(百万円)

4,314

△3.6

その他(百万円)

1,896

△2.7

合計(百万円)

98,030

+27.0

 

(注)金額は、販売価格によっています。

 

(ロ)受注実績

当社グループは、需要予測に基づく見込生産を行っているため、該当事項はありません。

 

(ハ)販売実績

品目

第51期連結会計年度

(自 2022年 1月 1日
    至 2022年12月31日)

調整後前期比(%)

鍵盤楽器(百万円)

29,869

+21.6

管打楽器(百万円)

23,046

+22.0

ギター関連機器(百万円)

23,540

+24.7

クリエーション関連機器&

サービス(百万円)

12,206

+21.9

映像音響機器(百万円)

4,357

+2.8

その他(百万円)

2,819

+5.8

合計(百万円)

95,840

+20.9

 

 

 

(3) 財政状態の分析

総資産は、前連結会計年度末と比較して24,249百万円増加し、77,056百万円となりました。その主な要因は、売上債権が5,460百万円、棚卸資産が7,082百万円、有形固定資産が1,912百万円、Drum Workshop, Inc.の株式取得等により無形固定資産が5,458百万円それぞれ増加したことによるものです。

負債は、前連結会計年度末と比較して19,158百万円増加し、43,309百万円となりました。その主な要因は、Drum Workshop, Inc.の株式取得資金及び運転資金の増加に伴い、借入金が19,448百万円増加したことによるものです。

純資産は、前連結会計年度末と比較して5,090百万円増加し、33,747百万円となりました。その主な要因は、剰余金の配当が4,082百万円あった一方、自己株式の取得などにより純資産の部の控除科目である自己株式が1,924百万円、主要国通貨に対する円安進行により為替換算調整勘定が2,058百万円増加し、また親会社株主に帰属する当期純利益が8,938百万円あったことによるものです。

以上の結果、自己資本比率は前連結会計年度末と比較して10.3ポイント減少し、43.4%となりました。

 

(4) キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度において現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、1,724百万円増加(前年同期は2,051百万円減少)し、期末残高は10,506百万円となりました。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において営業活動の結果得られた資金は、主として税金等調整前当期純利益及び運転資金の増加により、793百万円(前年同期に得られた資金は4,929百万円)となりました。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において投資活動の結果使用した資金は、主として子会社株式の取得による支出により、11,351百万円(前年同期に使用した資金は803百万円)となりました。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において財務活動の結果得られた資金は、主として自己株式の取得による支出や配当金の支払があったものの、借入金の増加により、12,879百万円(前年同期に使用した資金は6,071百万円)となりました。

 

(5) 経営成績に重要な影響を与える要因

当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「2 事業等のリスク」に記載のとおりです。

 

(6) 資本の財源及び資金の流動性

当社グループの主な資金需要は、当社グループ製品を製造するための原材料の仕入、労務費、外部委託にて製造された当社グループ商品の仕入、研究開発費や広告販促費等の営業費用の運転資金及び製造設備の刷新、拡充です。

当社グループは、必要な運転資金及び設備投資資金について、自己資金又は外部借入で対応しています。効率的な資金調達を行うため、取引金融機関と当座貸越契約及びコミットメントライン契約を締結し、流動性リスクを管理しています。当連結会計年度末において、これらの契約に基づく当社グループの借入未実行残高は4,000百万円です。

なお、当連結会計年度において、米国の楽器メーカー Drum Workshop, Inc.社の子会社化に係る株式取得資金として、2022年10月に取引金融機関から11,200百万円の借入を実施し、500百万円を返済した後、2023年1月に長期借入として10,700百万円の借換えを行いました。

当社グループは、今後とも営業活動によって得る自己資金を基本的な資金源としながら、資金繰りの見通しや市場金利の状況を考慮し、必要に応じて銀行借入を活用することで資金調達コストを抑制し、資本効率の最適化を図ります。

 

 

 

[参考情報]

当社グループは、投資家が当社グループの業績評価を行い、当社グループの企業価値を把握するうえで有用な情報を提供することを目的として、連結財務諸表に記載された売上高以外に、当社グループの主要な市場ごとの外部顧客への売上高及び製品カテゴリーごとの外部顧客への売上高の推移を下表のとおり把握しています。なお、比率(%表示)は売上高の構成比を示しています。

 

(1) 地域ごとの売上高

 

(単位:百万円)

 

2018年

2019年

2020年

2021年

2022年

日本

8,683

14.2%

9,237

14.6%

9,066

14.2%

9,666

12.1%

9,736

10.2%

北米 (注)1

18,169

29.7%

18,914

29.9%

19,963

31.2%

25,959

32.4%

34,904

36.4%

欧州 (注)2

19,751

32.3%

19,518

30.9%

21,027

32.8%

24,958

31.2%

26,439

27.6%

中国 (注)3

6,005

9.8%

7,194

11.4%

6,304

9.8%

8,673

10.8%

9,641

10.1%

アジア・オセアニア・その他の地域

8,543

14.0%

8,381

13.2%

7,682

12.0%

10,775

13.5%

15,118

15.7%

合計

61,153

100.0%

63,247

100.0%

64,044

100.0%

80,032

100.0%

95,840

100.0%

 

 

(注)1.アメリカ及びカナダでの売上高になります。

  2.オーストリア、ベルギー、チェコ、デンマーク、フィンランド、フランス、ドイツ、ギリシャ、アイルランド、イタリア、

オランダ、ノルウェー、ポーランド、ポルトガル、ロシア、スペイン、スウェーデン、スイス、トルコ及び英国での売上高

を含みます。

3.中国本土での売上高になります。

 

(2) 製品カテゴリーごとの売上高

 

(単位:百万円)

 

2018年

2019年

2020年

2021年

2022年

鍵盤楽器

15,551

25.4%

17,104

27.0%

17,842

27.9%

24,792

31.0%

29,869

31.2%

管打楽器

14,351

23.5%

14,205

22.4%

14,620

22.8%

19,053

23.8%

23,046

24.1%

ギター関連機器

16,411

26.8%

16,744

26.5%

16,712

26.1%

19,093

23.9%

23,540

24.6%

クリエーション関連機器&サービス

7,647

12.5%

8,267

13.1%

8,010

12.5%

10,122

12.6%

12,206

12.7%

映像音響機器

4,624

7.6%

4,289

6.8%

4,597

7.2%

4,282

5.3%

4,357

4.5%

その他

2,566

4.2%

2,634

4.2%

2,261

3.5%

2,689

3.4%

2,819

2.9%

合計

61,153

100.0%

63,247

100.0%

64,044

100.0%

80,032

100.0%

95,840

100.0%

 

 

 

4 【経営上の重要な契約等】

(賃貸借契約)

契約会社名

相手先名

契約締結日

契約内容

契約期間

Roland Manufacturing
Malaysia Sdn. Bhd. 

Formosa

Prosonic

Industries Berhad

2022年12月1日

電子楽器の製造を行うための工場、倉庫及びオフィス

2022年12月1日から

2025年11月30日まで

 

※2022年12月に更新日が到来したため、契約を更新しています。本契約において、借主である当社には追加3年の更新オプションが付与されており、当社の意思で更新が可能になっています

 

(取得による結合)

当社は、2022年9月12日開催の取締役会において、当社の100%子会社として新たに設立したRoland Drum Corporationが、Drum Workshop, Inc.の全株式を取得し子会社化することを決議し、本件取引にかかる契約を締結しました。また、2022年10月3日付で当該取得の手続きを完了しました。

詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(企業結合等関係)」に記載しています。

 

 

5 【研究開発活動】

当社グループの研究開発活動は、グループ全体で利用可能な要素技術開発と、製品カテゴリーに特化した技術開発があります。要素技術には、楽音合成、モデリング、音響効果、音響解析、高効率符号化等のデジタル信号処理システムの開発、USBやBluetooth、Wireless LAN等の通信規格を利用したオーディオやMIDI(Musical Instrument Digital Interface)の伝送を行う通信技術及び、当社のネットワークサービスであるRoland Cloudのワールドワイドのプラットフォームなどの技術開発があります。一方で、製品カテゴリーに特化した技術としては、鍵盤、パーカッションや管楽器などの演奏のためのセンサー技術、ギター関連事業製品のサウンドエフェクト技術、ビデオ映像機器用の映像処理技術などの開発があります。

前連結会計年度まではそれぞれの技術を独立の組織で開発してきましたが、当連結会計年度より要素開発の機能を製品開発の部門に持たせることで両者の距離を縮め、戦略的なテーマもスピード感をもって開発できるようになりました。なお、専門性が高く、開発に期間を要したBMC(Behavior Modeling Core)のような音源とエフェクター用オリジナル・システムLSIについては、引き続き独立した部署で開発を継続しています。

当連結会計年度の具体的な研究開発活動は次のとおりです。なお、当社及び連結子会社の事業は、電子楽器の製造販売であり、区分すべき事業セグメントが存在しないため単一セグメントとなっており、セグメント情報に関連付けては記載していません

 

(a)鍵盤楽器

電子ピアノ関連では、BMC共通プラットフォーム(注1)の普及価格帯電子ピアノへの展開を進め、高品質で競争力の高い製品を効率的に開発しました。2022年10月発売の「RP107」「F107」は、上位モデルに搭載され、グランドピアノの音の響きを忠実に再現し、プロミュージシャンからも高い評価を得ている「スーパーナチュラル・ピアノ音源」を採用しています。無段階の音色変化や自然な減衰音を特長としており、繊細な表現から迫力のあるダイナミックな表現まで、思い通りの演奏を実現します。

また、よりピアノを楽しめるアプリ「Roland Piano App」を2022年8月より公開しました。スマートフォンやタブレットと当社電子ピアノをBluetoothで接続し、ピアノ機能のコントロール、レッスン機能、端末での譜面表示、伴奏機能などデジタルならではの機能で練習や演奏の楽しさを広げることができます。さらに音楽制作用の高品位なシンセサイザー音源やソフトウェアを提供するクラウド・ベースのプラットフォーム「Roland Cloud」からのコンテンツ提供機能も搭載し、「Roland Cloud」有料メンバーシップに加入すると300以上の楽曲や譜面データを練習や演奏に活用することが可能です。これらのBluetooth による電子楽器との接続やコントロールの仕組みを共通APIとして開発し、今後展開する製品でも活用していく予定です。

電子キーボード関連では、エンターテインメントキーボード「E-Xシリーズ」の新製品として「E-X50」を2022年7月に発売しました。新規開発のバスレフポート搭載2wayフルレンジのステレオ・スピーカー・システムによる迫力あるサウンド、多彩な707音色と新規制作を含む300種類以上の高品位な自動伴奏により一人でも楽しく演奏できます。Roland Cloudからのコンテンツ提供も開始し、2022年12月には、「Essential Dance Hits Vol.1,2」「Essential Pop Hits Vol.1,2」の4タイトル、合計20スタイルのコンテンツを取り揃えています。

(注1) 従来ピアノ、シンセ、ドラム等楽器の種類毎に音源をつくっていたものを、各機器で利用できる音源として必要な機能を一つのチップに実装し共通基盤としたものをいいます。

 

(b)管打楽器

デジタル管楽器の製品においては、音をコントロールするブレスセンサーやバイトセンサーなどの演奏表現を高める技術と新世代音源技術「ZEN-Core」(注2)を組み合せた新製品「AE-20」を2022年1月に発売しました。Aerophoneシリーズは管楽器ならではの表現力を実現する進化を続けています。

電子ドラムカテゴリーの製品においては、プロのステージでの高度な要求に応えるプロドラマー向けのサンプリング・パッド最上位モデル「SPD-SX PRO」を2022年9月に発売しました。2003年からスタートしたSPDシリーズの最上位モデルとして、長年にわたり当社が培ってきたトリガー技術をもとに、現場からのフィードバックを各機能の強化に活かしました。さらにマルチ・カラーのPAD LEDやセンサー構造の改良によりステージでの視認性が向上し、高い演奏性を実現しました。

また、自宅での演奏に最適な「Vドラム」シリーズと、存在感のあるデザインにこだわった電子ドラム「VAD(Vドラム・アコースティック・デザイン)」シリーズから新機種を2022年10月に発売しました。従来以上の自然な演奏感を実現した新開発の薄型シンバルと高性能ハイハットを搭載し、演奏表現力が向上しました。

(注2) BMC、コンピューター上で動作する拡張及びカスタマイズ可能なシンセサイザー音源をいいます。

 

(c)ギター関連機器

BOSSブランドの製品においては、長年にわたるエフェクト/アンプ開発で培ってきたBOSSの知識と経験を、32bit浮動小数点演算による超高音質信号処理技術としてBMCなどの自社システムLSIに実装し、ギタリストにとっての最高の音の表現力を追求してきました。

2022年3月には、BOSSブランドが誇る信号処理技術の集大成ともいえるギター/ベース用マルチ・エフェクター「GX-100」を発売しました。高品位なサウンドと高い汎用性を誇りつつ、タッチ操作に対応した視認性の高いカラー・ディスプレイを採用し、ストレスのないサウンドメイクが可能です。また「AIRD(Augmented Impulse Response Dynamics)」テクノロジー(注3)を採用し、表現力豊かなサウンドを得ることが可能です。

2022年4月には、多くのミュージシャンに愛されたテープ・エコーの名器、Roland Space Echo RE-201をデジタル技術でシミュレートした「RE-2」「RE-202」を発売しました。かつてないレベルでSpace Echoの自然で深みのあるサウンドを再現し、オリジナルを知り尽くしたBOSSの技術により、磁気テープやモーターなどの構造による音色の変化までも徹底的に追求しました。

2022年10月には、BOSSブランド初のディストーション・ペダルとして1978年に登場し、40年以上の歴史を持つレジェンド・ペダル「DS-1」を熟練のエンジニアが再設計した「DS-1W」を発売しました。また同年11月には、サウンドに強烈なインパクトとビートを加えるユニークなエフェクター「SL-2」を発売しました。アナログ、デジタル技術の両面からBOSSの代名詞でもあり広く愛されるコンパクト・ペダルを拡充しています。

(注3) アンプを構成するプリアンプやパワーアンプ、電源トランス、スピーカー・キャビネットなどのコンポーネント間で起きる相互作用を忠実に再現し、真空管アンプ特有のダイナミックなサウンドと弾き心地をアンプやPAといった出力環境を問わず再生することができる技術です。

 

(d)クリエーション関連機器&サービス

シンセサイザーカテゴリーの製品においては、BMC共通プラットフォーム、新世代音源「ZEN-Core」を活用した「JUNO-X」を2022年5月に発売しました。「JUNO-60」「JUNO-106」といったヴィンテージシンセのモデリングに加え、新世代JUNOとして新しいネイティブ・エンジン「JUNO-X」を搭載し、JUNOらしい広がりのあるサウンドを提案しています。

FANTOMシリーズ 「FANTOM-6」「FANTOM-7」「FANTOM-8」でサウンドメイクの楽しさを刺激する音楽ツールとして、新たなモデルエキスパンション「n/Zyme」(エンザイム)を2022年1月にリリースしました。「n/Zyme」は、63種類のWavetableを備えた2種類のWavetable Oscillatorにより、複雑で個性的な音色変化を創造することができ、またFANTOMのタッチスクリーンで自在にオリジナル波形を描画することも可能です。さらにオシレーター波形のPhase/Shape変調機能などを備えており、これら複数の音源や多くのパラメーターなど複雑な音色変化をLCD上でリアルタイムかつ感覚的に楽しむことができるようになりました。また2022年3月には、FANTOMシリーズとプラットフォームを共通化することで、高品質なサウンド、拡張性の高いシステム、シームレスな操作性をそのまま軽量化ボディに凝縮させたFANTOM-0シリーズ「FANTOM-06」「FANTOM-07」「FANTOM-08」を発売しました。

Dance & DJカテゴリーの製品においては、ポケットに入るほど小型でありながら、AIRAシリーズに採用されているAnalog Circuit Behavior(ACB)(注4)のハイクオリティなサウンドを、高効率な内蔵バッテリーの制御設計によって、場所を選ばずお楽しみいただける新製品AIRA Compactシリーズ「T-8」「J-6」「E-4」を2022年に5月に発売しました。

また、2021年11月に発売した「SP-404MKII」のシステム・プログラムVersion2.0を、2022年7月に発表しました。かつてシンセサイザー・サウンドに変革をもたらした製品「V-Synth」(2003年発売)のVariPhrase技術(注5)を復活させ、機能を追加・改善し、これまで事前にエンコード処理が必要であったものをリアルタイムにエンコード処理することが可能となり、さらに最大同時発音数も32音まで向上させることができました。

音楽・メディア制作者向けのクラウドを利用したソフトウエア音源のサブスクリプション・サービスである「Roland Cloud」においては、ネットワーク上のプラットフォームの整備、サービスの拡大を継続して行っています。2022年6月には、BOSSブランドのギターアンプやエフェクターの音色データをユーザー間で交換が行えるオンライン・サービス「BOSS TONE EXCHANGE」を公開しました。また、同年8月には、ピアノ製品と接続して、ピアノのレッスンコンテンツが利用できる「Roland Piano App」を公開しました。サービス拡大にあたり、Roland Cloudでは、課金や支払いの仕組みを共通APIライブラリとして開発し、今後展開していく他のアプリでも簡単にCloudの課金システムに接続できるようになりました。

(注4) アナログ電子楽器の音色を再現するため、アナログ・パーツの特性、アナログ回路独特の振舞いをデジタルでモデリングする技術をいいます。

(注5) オーディオ・フレーズのピッチ/タイム/フォルマントを独立してコントロールできるオリジナルの信号処理技術をいいます。

 

(e)映像音響機器

昨今のコロナウイルス対策による活動制限で、会場の参加者への映像/音声演出と、ネットワーク上の参加者への 映像/音声演出の両方を同時に行う「ハイブリッド・イベント」が多く開催されるようになり、当社のAVミキサーのVRシリーズや、ビデオミキサーのVシリーズはその需要に応えてきました。

2022年8月には、映像や音声の切り替え、配信、録画の機能を1台に集約し、パソコンを使用せずにライブ配信ができるダイレクト・ストリーミング・AVミキサー「SR-20HD」を発売しました。映像のスイッチングと音声のミキシングを行うAVミキサー機能に加え、トラブルを回避して高品質で安定した配信を行えるさまざまな機能を搭載しています。さらには、ネットワークの状態を監視し、ストリーミング・データを自動的に調整して配信の中断を防ぐアダプティブ・ビットレート機能、アクシデント発生時に映像や音声をスムーズに静止画に切り替えるセーフティ・ディレイ機能、物理的な回線トラブルが発生した際、スマートフォンを予備回線として使用できるテザリング機能などにより、安心してライブ配信を行うことが可能です。

 

(f)その他

2022年10月3日には、ドラム事業のさらなる成長に向け、当社の100%子会社として新たに設立したRoland Drum Corporationが、Drum Workshop, Inc.(以下、DW)の全発行済株式を取得し子会社化しました。当社グループとDWの専門知識と経験が融合することで、アコースティック・ドラム、電子ドラム及びパーカッションの製品開発を加速させ、次世代に向けて画期的な製品を生み出し、ドラマー/ミュージシャンのためのイノベーションを推し進めることを目指します。

 

以上のような研究開発活動の成果により、当連結会計年度の研究開発費は、4,196百万円となりました。