第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

当社は、2023年4月14日開催の取締役会において、当年度の具体的な取り組み事項を示す「2023年度テイツーグループ成長戦略」の策定について決議を行いました。

 

1.グループビジョン、経営方針及び事業領域

2021年期初に、長期的な当社グループの目指す方向について、「リユースで地域と世界をつなぐ」をグループビジョンとして掲げました。このビジョンは、リユースを事業の柱に据え、リアル店舗だけでなくECや地方創生活動を通じてリアル店舗出店エリア外の地域もカバーしながらリユース商材を調達し、その販路はECを活用して海外にも展開していく、リユース再利用を中心に据えることで、持続可能性も意識して微力ながら社会に貢献する、というものです。

そのグループビジョン実現に向けて、「リユースを拡大する、EC領域に注力する、経営基盤を強化する」の3点を経営方針として示しました。

そして経営方針に沿って、当社が取り組む事業領域を、リユース店舗領域、リユースEC領域、リユースBtoB領域の3領域と識別し、それぞれに経営資源を配分してきました。

 

2.事業領域ごとの戦略

2023年度における、リユース店舗領域、リユースEC領域、リユースBtoB領域以上3つのそれぞれの事業領域を中心に、具体的に取り組む成長戦略は次のとおりです。

(1) リユース店舗領域

① 商材多様化の推進

当社の主要取扱商材の中には、将来的に市場縮小が見込まれる商材もあることから、将来的な取扱商材の入れ替えも見据えて、自社での商材多様化推進に加えて、業務提携先の株式会社買取王国との契約に基づいた継続的な支援を基に、そのノウハウを当社に導入することなどにより、引き続き取扱商材を多様化する取り組みを推進します。

② 店舗DXの推進

店舗オペレーションの簡素化と労働環境の改善を意図して、買取時のポイント払いの実装、自動釣銭機の導入、買取実務の一部電子化等への取り組みを進めます。本取り組みにあたって、大規模な店舗設備への投資やシステム投資を予定します。

③ ふるいち店舗のFC展開

古本市場の小型パッケージ店舗である「ふるいち」の直営店舗での展開推進に加えて、引き合いの多いFC店舗としての展開推進のため、FC展開用の運営ノウハウの整理・アウトプットやFC展開に備えたシステム投資等を予定します。

④ トレーディングカード在庫検索機「T-Search(ティーサーチ)」(仮称)のリリース

トレーディングカード読取査定機「TAYS(テイズ)」がトレカの買取を支援するシステムである一方、販売を支援するシステムとして開発を進めてきた、トレーディングカード在庫検索機「T-Search」の直営店舗での運用を開始します。直営店舗での運用確立後は、TAYS同様にBtoB領域での商材として外販にも取り組んでいく予定です。

 

(2) リユースEC領域

① 「ふるいちオンライン」の利益貢献

2022年9月にリリースしたECサイト「ふるいちオンライン」について、サイトの操作性の改善に加え、中古ホビーや古本の商材追加を踏まえて、データフィード管理機能の搭載を経て、単月黒字化を早期に実現させ、年度を通じた黒字化の達成を目指します。

② 「ふるいちオンライン」への宅配買取機能の実装

現状の販売サイトとしての機能に加えて、宅配買取機能の追加実装に向けた検討を進め、店舗DXと一体となったシステム開発投資を行い、オンラインとオフラインを融合させる取り組みを一歩前進させます。

 

(3) リユースBtoB領域

① トレーディングカード読取査定機「TAYS」の拡販

BtoBのストック型ビジネスとして足場固めをした前期に引き続き、TAYSの拡販に注力するとともに、その読取精度を含めた機能向上のために、追加でのシステム投資を予定しており、市場拡大が続く中古トレーディングカード市場を下支えする買取支援システムとしての地歩を築きます。

② IoT高機能トレカ自販機AIICO(アイコ)Ⅱの調達と展開

株式会社アドインテと共同開発した大型デジタルサイネージを搭載した高機能トレカ自販機AIICOⅡについて、調達が遅れておりますが、上期中を予定する調達後は、店舗外ロケーションへの設置や他法人店舗への設置など、BtoB商材の一つとして拡販を進めていきます。

 

(4) その他の主要な取り組み事項

① M&A戦略の推進

2020年に株式取得した子会社の株式会社山徳は、現在当社グループの特に利益面において多大な貢献をしております。引き続き、リユース事業あるいはその周辺領域において、既存事業を補完する事業展開している、あるいは当社事業と親和性の高い事業展開をしている会社と、資本提携や業務提携等様々な連携の在り方を模索し続けます。

② 海外進出の調査研究

コロナ禍で中断していた海外進出について、今後の当社グループの成長を見据えて、リアル・EC両面から調査研究を行い、リアル店舗出店や越境ECでの拡販などBtoCでの事業構築やTAYSを核にしたBtoBでのビジネス展開の実現に向けて、調査研究を再開します。

③ 人材育成施策の実施

直営店舗の出店加速に対する人材育成を意図した店長育成施策の抜本的な改善実施や次世代経営者人材育成施策の実施等、成長を加速させるために人材に対する投資を継続実施します。

④ 防犯カメラシステムの技術開発と実証実験

小売店舗での課題である、窃盗(万引き)に対する防犯活動負担の軽減について、より効果的かつ効率的な課題解決手段を構築するため、業務提携先の株式会社システム・ケイと当社店舗を用いた新たな防犯カメラシステムのための実証実験を進めます。

⑤ テイツーグループSDGs宣言に基づく取り組み

グループビジョン定義の一節である「リユースを通じて社会貢献を果たす」を踏まえて、2023年4月に公表した「テイツーグループSDGs宣言」に基づき、本業であるリユース事業を成長させることを通じて、持続可能な社会の実現へ向けて、社会貢献を果たしていきます。

 

3.指標となる数値目標

2022年4月に公表した2027年2月期末の目標数値である、売上高354億円、営業利益20億円、当期純利益12億円を、引き続き目標数値として目指します。

 

(単位:百万円)

2023年2月期
(実績)

2024年2月期
(連結業績予想)

2027年2月期
(2022年4月公表目標値)

売上高

31,255

32,690

35,400

営業利益

1,557

1,615

2,000

当期純利益

1,002

1,005

1,200

 

 

 

 

2 【事業等のリスク】

当社グループの事業展開及び経営成績等に影響を及ぼす可能性のあるリスクについて主な事項を以下に記載しております。当社は、これらのリスク発生の可能性を認識したうえで、発生の回避及び発生した場合の対応に努めております。

なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社が判断したものであります。

 

(1) 事業環境の変化について

当社グループが展開する事業「マルチパッケージ販売事業」は、少子高齢化の進展やコンテンツ配信市場の拡大、情報技術及び情報通信インフラの進化等の市場変化において大きな影響を受ける可能性があります。当社では、これらの事業環境変化に対し取扱商材の見直し等の検討を実施しておりますが、今後の事業環境の変化と当社の事業戦略によっては、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。

 

(2) 自然災害・感染症について

① 自然災害について

当社グループの本社、物流倉庫、店舗所在地において、大規模な地震、台風等の自然災害あるいは予期せぬ事故等が発生した場合、当該施設及び流通網に倒壊等物理的な損害が生じて、営業活動が阻害され、当社グループの売上高及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

② 新型コロナウイルス感染症拡大について

新型コロナウイルス感染症につきましては、現時点ではその収束時期が不透明であり、政府の感染拡大防止策として外出自粛等の要請により販売活動に支障をきたすことや、消費マインドが冷え込むことにより、当社グループの事業活動及び収益確保に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) 業績の変動要因

① 中古商材の仕入について

当社は、店頭にて一般消費者等より中古商材を仕入(買取)しておりますが、中古商材は新品商材と異なり仕入量の調整が難しいという特性を有しており、仕入量及び品質の両面において安定的な調達ができない場合には、当社の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

② 新品家庭用ゲームソフト・ハード販売の季節変動について

当社は、中核商材として新品家庭用ゲームソフト・ハードを取扱っておりますが、新品家庭用ゲームソフト・ハードの販売には季節変動があり、年末年始及び春休み・夏休みに売上が集中する傾向があります。また、当該商品は、各商品メーカーの商品開発等の遅延による発売延期等によっても、当社の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

③ 出退店について

当社は、「古本市場」「ふるいち」「トレカパーク」を中心とした多様な業態の店舗運営に加えてECサイト運営を行っております。計画通りに出店物件を確保できない場合には、当社の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、既存店舗において立地環境や競合環境等の変化によって店舗の採算が悪化した場合には、退店によって経営成績に影響を与える可能性があります。

④ 基幹系システムについて

当社は、基幹系システムとして「新本部(顧客情報)システム」を使用し商品在庫の個別管理や購買履歴の分析等を行っており、これらのシステムは営業面において大きく貢献しております。当社は、これらのシステムの運用・保守を専門知識のある業者にメンテナンスを委託し、データセンターにシステムを保管したうえで十分な稼動監視を実施しておりますが、大規模な災害や広域的な通信障害が長時間にわたり発生した場合、プログラムに予期せぬ障害が発生した場合は、当社の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

⑤ 電子商取引による販売について

個人向け電子商取引の市場規模は依然拡大傾向にあります。また、電子決済・認証等についてもその普及には大きな期待がもたれております。電子決済・認証等についても様々な仕組みが利用されており、電子商取引にかかるシステム開発コスト・利用コストの増加及び法的規制等により、当社の経営成績に影響を与える可能性があります。

⑥ システムトラブルによるリスクについて

当社の営むインターネット通信販売は、インターネット網を利用した電子商取引を主体としており、取引及び顧客情報の安全性については、十分なシステム管理運営を行っております。しかしながら、災害・事故・悪意のある不正なアクセス(いわゆるハッキング)等により、当該電子商取引システムが障害を受けた場合には、当社内にとどまらず、ネットワークを通じて利用者のコンピュータへ影響が及ぶ懸念があります。これらの事態が生じた場合には、当社の経営成績に影響を与える可能性があります。

 

(4) 法的規制

① 再販価格維持制度について

当社は、中核商品の一つとして中古商材の書籍及びCDを取扱っておりますが、当該商品は新品の段階で「再販価格維持制度」(以下「再販制度」という。)の適用対象となっております。再販制度とは、私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律第23条の4に基づき著作物等を発行する事業者が販売の相手方と再販売価格(定価)を決めてこれを維持する契約をしても、同法は適用されないという制度であります。公正取引委員会は、2001年3月23日に、同制度の廃止を促す意見に対して、国民の知る権利を阻害する可能性があるなど、文化・公共面での影響が生じるおそれがあるとし、国民的合意が形成されていないことから同制度を残置することが適当である旨の発表を行いました。これにより、当社の取扱商材への影響は当面ないものと考えられます。しかしながら、今後において制度の改正又は廃止等が行われた場合、当社の経営成績に影響を与える可能性があります。

② 古物営業法について

当社が行っている中古商材の買取及び販売事業は、「古物営業法」による規制を受けております。監督官庁は営業所が所在する都道府県ごとの都道府県公安委員会であり、同法及び関連諸法令による規制の要旨は次のとおりであります。

a.事業を開始する場合には、営業所が所在する都道府県ごとの都道府県の公安委員会の許可を必要とする(同法第3条)

b.買取に際して、相手方の住所、氏名、職業及び年齢が記載された文書の交付を受ける必要がある(同法第15条)

c.取引年月日、古物の品目及び数量、古物の特徴、相手方の住所、氏名、職業、年齢等を帳簿等に記録する必要がある(同法第16条)

当社は、以下を独自のルールとして、健全な店舗運営を行っておりますが、不測の事態により事業運営に影響を及ぼす可能性があります。

a.すべての買取について本人確認を行う。

b.同一顧客から同一アイテムの買取を2点以上行わない。

c.その他、盗品の疑いがある場合には、買取を行わない。

③ 大規模小売店舗立地法について

当社の出店政策につきましては、「大規模小売店舗立地法(以下「立地法」という。)」の規制を受ける場合があり、出店計画に影響を与える場合があります。

立地法の概要は、以下のとおりであります。

a.対象となる店舗は1,000㎡超のもの

b.調整対象の事項は、地域社会との調和・地域づくりに関する事項として

・駐車需要の充足その他による周辺の地域の住民の利便及び商業その他の業務の利便のために配慮すべき事項(交通渋滞、駐車、駐輪、交通安全その他)

・騒音の発生その他による周辺の生活環境の悪化の防止のために配慮すべき事項

c.本法の運用主体は、都道府県、政令指定都市とする。同時に市町村の意思の反映を図ることとし、また、広範な住民の意思表明の機会を確保する。

④ 消防法について

マルチパッケージ販売事業で展開する店舗では、公共の施設として消防法の適用を受けております。店舗には消防法に定める防火管理者を各店舗に設置し、火災防止に努めると同時に、従業員に対しても教育を実施しております。しかしながら今後の法令の改正等があった場合、対応準備コストが必要となり、当社の経営成績に影響を与える可能性があります。

 

⑤ 特定商取引に関する法律について

当社の営むインターネット通信販売は、「特定商取引に関する法律」における通信販売業に該当しております。「特定商取引に関する法律」は、インターネット通信販売において、広告に必要な記載事項及び誇大広告の禁止等を定めており、当社は当該法律を遵守しておりますが、法令の改正等があった場合、対応準備コストが必要となり、当社の経営成績に影響を与える可能性があります。

 

(5) 人材の確保と育成

当社は積極的な事業展開を図っていくため、必要な人材の確保と早期育成が重要な経営課題と認識しております。能力開発制度の充実や社員の自立的な成長を基本とする人事制度等により早期の人材育成を図っておりますが、事業展開のスピードに見合った人材採用と育成が計画通りに進まない場合には、当社の経営成績に影響を与える可能性があります。

 

(6) 個人情報の保護

「個人情報の保護に関する法律」の施行に伴い、当社は個人情報保護方針・社内規程・マニュアル等を制定し、役職員及び取引先の研修・指導やセキュリティ管理ソフトの導入等によって、個人情報の取扱いに関し細心の注意を払うよう留意してまいりました。しかしながら、個人情報の漏洩等の事故が発生した場合には、当該個人からの賠償請求等がなされること及び当社に対する信頼感の低下に伴う売上高減少等により、当社の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7) 各都道府県の条例について

当社の事業は、国が定める法律による規制のほかに、各都道府県が定める条例により規制を受ける場合があります。条例は地域の特性等を考慮のうえ定められており、地域環境の変化によって内容の強化等改正がなされる場合も考えられます。当社は定められた条例を遵守し地域の秩序が守られるよう取り組んでおります。

(例) 「東京都青少年の健全な育成に関する条例」の場合

当社事業に関連する主な条項の概略は次のとおりであります。

(条例の記載内容は一部割愛しております)

・不健全な図書類等の販売の規制

図書類、映画等の内容が、青少年に対し、性的感情を刺激し、犯罪を誘発するような場合は販売・観覧をしないように努めなければならない。

・古物買受けの制限

青少年からの古物を買受けてはならない。青少年が保護者の委託等による場合はその限りでない。

・深夜外出の制限

深夜の時間帯に営業に係る施設内及び敷地内にいる青少年に対し、帰宅を促すよう努めなければならない。

なお、当社は、統一された自主規制を定め、全国に店舗展開を行っております。

 

(8) 差入保証金について

当社の直営店はローコストでスピーディな出店を行うことを目的に、ほぼ全ての店舗において賃貸物件を利用しており、貸主に対して敷金を差入れております。また、地主(貸主)に建物の建築を依頼し賃借を行う場合には、建築費の一部を貸主に対し建設協力金として貸付け、契約期間内に賃料と相殺で当社に返済される契約を締結する場合があります。これらの契約は、貸主の経済的破綻等により敷金又は建設協力金の返還が不能になる場合があります。このような場合は当社に損失が発生する可能性があります。また、借主である当社側の都合による契約の中途解約の場合等、契約内容に従って返還請求権の放棄や違約金の支払いが必要となる場合があります。

 

(9) 店舗の業績推移について

当社は、固定資産及びリース償却資産の購入を含む一定の初期投資を要する店舗を出店し運営しております。各店舗の業績推移如何によっては投資資金回収が困難となり、減損処理又は撤退による特別損失の発生により当社の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(10) 短時間労働者に対する厚生年金適用拡大等について

厚生労働省は、将来にわたる年金財政の安定化等を目的に、短時間労働者(正社員以外の労働者で、一週間の所定労働時間が正社員より短い労働者)に対する厚生年金への加入基準を拡大する改正を行われました。

当社は多くの短時間労働者を雇用しており、今後当該年金制度が変更され、厚生年金適用基準の拡大が実施された場合には、短時間労働者への就労希望者の減少等の発生及び当社が負担する保険料の増加等により、当社の店舗運営や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(11) 重要な会計方針及び見積りによるリスクについて

当社グループの連結財務諸表の作成にあたっては、報告期間の期末日における資産・負債の計上、偶発資産・偶発負債の開示及び期中の収益・費用の計上を行うため、必要に応じて会計上の見積り及び仮定を用いております。この会計上の見積り及び仮定は、その性質上不確実であり、実際の結果と異なる可能性があります。連結財務諸表に重要な影響を与える会計上の見積り及び仮定は以下の通りであります。

・固定資産の減損

・商品の滞留評価

・繰延税金資産の回収可能性

・引当金

当社の経営陣は、これらの見積りは合理的であると考えておりますが、想定を超えた変化等が生じた場合、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

重要な会計方針の見積り及び仮定についての詳細は、「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」の「財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)重要な会計方針及び見積り」及び「第5 経理の状況」における「1 連結財務諸表等 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載の通りであります。また、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況」における「1 連結財務諸表等 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。

 

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において当社グループ(当社及び当社の関係会社)が判断したものであります。

なお、当連結会計年度の期首から「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号2020年3月31日。以下「収益認識会計基準」という。)等を適用しております。詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表注記事項(会計方針の変更)」に記載のとおりであります。

また、文中の前年同期比較については、当該会計基準等の適用前の前連結会計年度の数値を用いて比較しております。

 

経営成績等の概要

(1) 経営成績

当連結会計年度における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響が続く中、ワクチン接種の普及や各種施策により経済活動に回復傾向がみられました。しかしながら、新たな変異株による新型コロナウイルスの感染再拡大、さらには不安定な国際情勢の中、原油価格の高騰、物価の上昇など、依然として先行き不透明な状況が継続しております。

このような経済環境のもと、当社グループは、「リユースで地域と世界をつなぐ」をグループビジョンとして掲げ、2022年4月14日に策定した「2022年度テイツーグループ成長戦略」で定義した「リユース店舗領域」、「リユースEC領域」、「リユースBtoB領域」の各領域において、各種施策を推進しました。

「リユース店舗領域」においては、2021年度から本格的に再開した新規出店を2021年度と同水準で継続実施し、イオンモールを中心に小型パッケージの「ふるいち」屋号店舗を11店舗出店しました。また、直営店の出店に加えて、株式会社トップカルチャーとの合弁会社である株式会社トップブックスを通じて、インショップ型のFC店舗「ふるいちトップブックス」の出店を推進し、14店舗を出店しました。「リユースEC領域」においては、自社ECサイト「ふるいちオンライン」をリリースし、今後の更なる成長に向けた足場固めを実現しました。さらに、「リユースBtoB領域」では、トレーディングカード読取査定機のTAYS(テイズ)外販を本格的に推進し、当連結会計年度において、累計設置台数100台超えを達成するなど、新たに立ち上げたビジネスを無事軌道に乗せることができました。

 

将来の成長と経営基盤の安定化を見据えたこれらの戦略実行により、当連結会計年度の業績は、売上高312億5千5百万円(前年同期比16.4%増)、営業利益15億5千7百万円(前年同期比19.5%増)、経常利益16億3百万円(前年同期比21.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は10億2百万円(前年同期比33.2%減)となりました。

なお、収益認識会計基準を適用したため、当連結会計年度の売上高が5億4千5百万円減少、売上原価が6億5千6百万円減少、販売費及び一般管理費が1億1千1百万円減少しておりますが、営業利益、経常利益及び税金等調整前当期純利益に与える影響はありません。また、利益剰余金の当期首残高及び1株当たり情報に与える影響はありません。

 

また、当社はマルチパッケージ販売事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。

 

(2) キャッシュ・フロー

当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)の残高は、23億7千9百万円となりました。

当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況とそれらの原因は以下のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において営業活動の結果増加した資金は、11億7千6百万円となりました。

主な要因は、税金等調整前当期純利益15億8千4百万円、減価償却費2億2千4百万円等の増加要因の一方で、棚卸資産の増加額8億3千2百万円等の減少要因となりました。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において投資活動の結果減少した資金は、5億6千2百万円となりました。

主な要因は、有形固定資産の取得による支出2億9千万円、無形固定資産の取得による支出2億4千万円等であります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において財務活動の結果増加した資金は、1億1千万円となりました。

主な要因は、長期借入金の返済による支出10億6千3百万円、自己株式の取得による支出2億6千9百万円に対し、短期借入金の増加9億円、長期借入れによる収入6億円等であります。

 

販売及び仕入の実績

(1) 販売実績

当連結会計年度の販売実績は、次のとおりであります。

区分

当連結会計年度

(自 2022年3月1日

至 2023年2月28日)

前年同期比

(%)

金額(千円)

構成比(%)

中古品

 

 

 

2,891,570

9.3

△5.6

ゲーム

5,356,621

17.1

1.7

トレカ

5,714,578

18.3

60.4

ホビー

756,723

2.4

47.0

その他

1,863,104

6.0

27.8

中古品計

16,582,598

53.1

19.6

新品

 

 

 

31,165

0.1

△86.0

ゲーム

7,673,170

24.6

8.5

トレカ

5,080,298

16.3

39.3

ホビー

1,134,556

3.6

22.7

その他

259,519

0.8

△63.3

新品計

14,178,710

45.4

12.8

その他

379,384

1.2

125.8

レンタル

114,669

0.4

△51.8

合計

31,255,362

100.0

16.4

 

 

 

(2) 仕入実績

当連結会計年度の仕入実績は、次のとおりであります。

区分

当連結会計年度

(自 2022年3月1日

至 2023年2月28日)

前年同期比

(%)

金額(千円)

構成比(%)

中古品

 

 

 

1,188,944

5.6

△4.9

ゲーム

3,316,553

15.5

2.3

トレカ

3,506,526

16.4

95.8

ホビー

407,440

1.9

62.8

その他

747,268

3.5

27.5

中古計

9,166,734

43.0

28.8

新品

 

 

 

△64,537

△0.3

△152.4

ゲーム

7,018,602

32.9

11.4

トレカ

4,063,509

19.0

37.5

ホビー

964,401

4.5

14.0

その他

163,560

0.8

△72.1

新品計

12,145,536

56.9

12.4

その他

812

0.0

△86.4

レンタル

17,838

0.1

△81.8

合計

21,330,921

100.0

18.3

 

(注)新品 本のマイナスは新刊店舗閉店によるものであります。

 

財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

(1) 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。

当社グループの連結財務諸表の作成においては、損益又は資産・負債の状況に影響を与える見積り、判断を必要としております。過去の実績やその時点で入手可能な情報を基に、合理的と考えられる様々な要因を考慮したうえで、継続的に見積り、判断を行っておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

① 貸倒引当金

債権の貸倒による損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を検討し、回収不能見込額を計上しております。

② ポイント引当金

物品等の買取によって付与したポイントに関し、将来のポイントサービスの利用による売上値引に備えるため、過去の使用実績に基づき将来使用されると見込まれる金額を計上しております。

③ 株主優待引当金

株主優待制度に基づく発生に備えるため、翌連結会計年度において発生すると見込まれる額を計上しております。

④ 退職給付に係る負債

退職給付債務の算定にあたり、退職給付見込額を当連結会計年度末までの期間に帰属させる方法については、給付算定式基準によっております。

数理計算上の差異は、その発生時の従業員の平均残存勤務期間以内の一定の年数(5年)による定額法により翌連結会計年度から費用処理しております。また、過去勤務費用については、その発生時の従業員の平均残存勤務期間以内の一定の年数(8年)により発生時から費用処理しております。

⑤ 減損会計の適用

当社グループは、独立採算管理が可能である店舗ごとに資産をグループ化しております。

収益性の低下等により減損の兆候が認められる店舗については、将来キャッシュ・フローを見積り、割引前将来キャッシュ・フローと帳簿価額を比較し、帳簿価額を下回った場合、固定資産の帳簿価額を減額し、当該減少額を減損損失として、特別損失に計上しております。

⑥ 商品の滞留評価

当社グループの商品の滞留評価について、営業循環過程から外れた滞留の商品として、帳簿価額を処分可能見込額まで切り下げることにより、収益性の低下を反映しております。営業循環過程から外れた滞留の商品は、商品のカテゴリーごとに、営業循環過程にある期間(正常期間)における販売見込数量を超過する在庫としております。

⑦ 繰延税金資産の回収可能性

当社グループの繰延税金資産について、将来減算一時差異が将来の税金負担額を軽減することができると認められる範囲内で計上しております。繰延税金資産の回収可能性については、将来の事業計画、過去の課税所得の発生状況及びタックス・プランニング等により評価を行っております。

⑧ 契約負債

当社グループは、商品の販売時に付与したポイントを履行義務として認識し、将来の失効見込み等を考慮して履行義務に配分した取引価格を契約負債として収益から控除して繰り延べ、顧客のポイント利用に従い収益を認識しております。

 

(2) 当連結会計年度の経営成績の分析

当連結会計年度における当社グループの経営成績について、売上高312億5千5百万円、売上総利益107億4千3百万円、営業利益15億5千7百万円、経常利益16億3百万円、親会社株主に帰属する当期純利益10億2百万円となりました。

① 売上高

当社事業におきましては、前年度に引き続き、新型コロナウイルス感染症に対する店舗運営面における衛生環境整備対応、並びに従業員の奮闘と貢献により、新型コロナウイルス感染症の悪影響を最小限にとどめて、営業成績を伸長させることができました。また、直営店の新規出店及びFC店舗の出店推進や、新品・中古トレーディングカード(以下「トレカ」という。)の売上高が近年のトレカ市場拡大の影響により好調に推移したこと等により、当連結会計年度の売上高は312億5千5百万円となりました。

② 営業利益

当連結会計年度は15億5千7百万円の営業利益となりました。新規出店の継続やリユースEC領域の売上高及び利益面の拡大、事業構造改革により粗利率改善や販売費及び一般管理費の抑制を継続した結果、前年を上回ることができました。

③ 経常利益

当連結会計年度は16億3百万円の経常利益となりました。営業外収益の主なものは、受取賃貸料7千7百万円であり、営業外費用の主なものは、不動産賃貸費用7千万円、支払利息2千2百万円であります。

④ 親会社株主に帰属する当期純利益

当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は10億2百万円となりました。特別損失の主なものは、減損損失1千3百万円であります。

 

(3) 経営成績に重要な影響を与える要因について

「第2[事業の状況]の2[事業等のリスク]」をご参照ください。

 

(4) 経営戦略の現状と見通し

「第2[事業の状況]の1[経営方針、経営環境及び対処すべき課題等]」をご参照ください。

 

(5) 資本の財源及び資金の流動性についての分析

当社グループでは、経営環境の変化に対応するための資金の流動性を確保することで安定した財務基盤を維持することに努めております。

主な資金需要は、仕入資金、人件費、販売費及び一般管理費等の営業経費に加えて、新規出店や既存店舗改装費用、システム改修等に係る投資であります。

当社グループの事業活動の維持拡大に必要な資金は、主に営業活動により得られた資金のほか、増資、金融機関からの借入により調達しております。

① 連結貸借対照表

(資産の部)

当連結会計年度末の流動資産は前連結会計年度末と比較して16億2千5百万円増加し、76億7千5百万円となりました。これは主に現金及び預金の増加と商品の増加によるものであります。

当連結会計年度末の固定資産は前連結会計年度末と比較して5千万円減少し、32億6千5百万円となりました。これは主に有形固定資産及び無形固定資産が増加した一方で繰延税金資産が減少したことによるものであります。

この結果、当連結会計年度末の総資産額は109億4千万円となり、前連結会計年度末と比較して15億7千5百万円増加いたしました。

(負債の部)

当連結会計年度末の流動負債は前連結会計年度末と比較して6億3千7百万円増加し、33億4千4百万円となりました。これは主に1年内返済予定の長期借入金を減少させた一方で短期借入金を増加させたことによるものであります。

当連結会計年度末の固定負債は前連結会計年度末と比較して2億2千7百万円増加し、19億9千5百万円となりました。これは主に長期借入金の増加によるものであります。

この結果、当連結会計年度末の負債総額は53億3千9百万円となり、前連結会計年度末と比較して8億6千5百万円増加いたしました。

 

(純資産の部)

当連結会計年度末の純資産は前連結会計年度末と比較して7億9百万円増加し、56億円となりました。これは主に親会社株主に帰属する当期純利益の計上によるものであります。

この結果、当連結会計年度末の自己資本比率は51.2%となりました。

② 連結キャッシュ・フロー計算書

「第2[事業の状況] 3[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析](2) キャッシュ・フロー」をご参照ください。

 

(6) 経営者の問題意識と今後の方針について

「第2[事業の状況] 1[経営方針、経営環境及び対処すべき課題等]」をご参照ください。

 

 

4 【経営上の重要な契約等】

当社の重要な契約等は以下のとおりであります。

(1) 業務提携契約

当社は、業務提携店との間に業務提携基本契約を締結しております。

① 契約の名称

業務提携基本契約

② 契約の本旨

古本市場事業の営業許諾

③ 使用を許諾する商標・商号

業務提携店における古本市場事業を行うに際し、「古本市場」等の標章、ロゴマーク、意匠、デザイン、その他営業用シンボル、著作物の使用を許諾する。

④ ロイヤルティ

開店支援料      1,000千円

ロイヤルティ     売上高に対し業務提携基本契約において定めた料率

 

(2) その他の契約

当社は、仕入先との間に下記の契約を締結しております。

 

相手先

契約の内容

契約年月日及び期間

㈱ソニー・インタラクティブエンタテインメント

家庭用ゲーム機器・ソフト等の商品の売買に関する取引基本契約

1999年11月1日

1年ごとの自動更新

 

 

 

5 【研究開発活動】

特記すべき事項はありません。