第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものであります。

 

(1)会社の経営の基本方針

 当社グループは、人間尊重の基本理念のもと、変革を恐れず、挑戦し続ける企業文化を大切にいたします。

そして、

「私達は、お客様に信頼される企業を目指します。」

「私達は、社員に夢を与える企業を目指します。」

「私達は、社会に貢献できる企業を目指します。」

「私達は、株主に期待される企業を目指します。」

を経営理念として掲げ、商品やサービスの提供を通して、人々の快適な生活づくりに貢献することを最大の使命と考えております。

 また、顧客、社員、取引先、株主など私たちを取り巻く人々に対する責任を果たすため、一層の高収益企業を目指し、グループの結束力を一段と強化してまいります。

 

(2)経営戦略

 当社グループは、経営環境の変化に対し、当社グループの強みを最大限発揮することで、お客様の期待を越える商品・サービスを提供し、更なる成長を目指してまいります。中核であるジュエリー事業において、ブランド価値の更なる向上と収益力強化を図るとともに、アパレル事業にて出店拡大、既存店の成長を推し進めることで、強固な事業ポートフォリオの構築に取り組んでまいります。

 また、信頼性の高い企業グループの構築に向け、サステナブル経営を実践し、内部統制機能の強化、株主への利益還元、利益成長に繋がる中長期的投資等を実行することにより、企業価値の更なる向上に取り組んでまいります。

 

(3)目標とする経営指標

 当社グループは収益性の向上、投資効率、資金の有効活用等を実現するため、中期的な数値目標として、連結売上高450億円、のれん償却前当期純利益を用いて算出するROEにて8%以上、のれん償却前当期純利益を用いて算出する1株当たり当期純利益にて150円以上を掲げ、諸施策を実施しております。

 

※ 当社グループは、経営上目標の達成状況および株主還元の水準を適切に判断するため、目標とする経営指標の算出については「のれん償却前当期純利益」を用いております。

(のれん償却前当期純利益 = 親会社株主に帰属する当期純利益 + のれん償却額)

 

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 流通業界におきましては、新型コロナウィルスによる行動制限の撤廃に伴い消費回復が期待されるものの、原材料高による企業収益の圧迫や物価高騰による消費者マインドの更なる冷え込みが懸念され、厳しい経営環境が続くことが想定されます。

 そのような状況のなか、当社グループは、市場の変化への対応力を強化するとともに、競争優位性を確立するため、以下の課題に取り組んでまいります。

 

① ジュエリー事業

 4℃は、ブランド価値の更なる向上と収益構造改革に取り組んでまいります。好感度を高めるためのプロモーションやコアターゲットの明確化を進めるとともに、商品力を強化し、「女性客の拡大」「ECの拡大」「顧客化の推進」に取り組んでまいります。一方で、ブライダル専門店の損益改善や組織の効率化を推進し、利益率を改善することで、グループの高収益を支える役割を果たしてまいります。

 

② アパレル事業

 ㈱アージュは、出店戦略を推し進め2024年2月末までに100店舗体制の確立を目指します。出店により関西ドミナントの更なる深耕と関東の店舗数拡大を図ります。商品面におきましては、関東圏で通用する商品構成の確立や直貿・直流の拡大により商品力強化を図ってまいります。

 アパレルメーカーは、コスト高が続く環境において、長年培ってきたバングラデシュにおける生産基盤の強みを活かし、主力取引先との取り組みを強化してまいります。

 

③ 組織ビジョン

 「企業価値の向上」、「グループガバナンス体制の強化」、「グループ人財育成の推進」、「DXの推進」により、企業の永続性に向けた強固な事業基盤を構築してまいります。

 

2【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1)原材料価格高騰リスクについて

 当社グループの主力商品であるジュエリーの主原材料は金・プラチナ等であり、国際市場商品であるため、流通価格及び為替市場の変動による高騰を販売価格に完全に転嫁できない可能性があります。

 

(2)衣料消費の動向や気象条件によるリスクについて

 当社グループは、衣料品売上を国内の専門店や量販店の売上に依存しており、個人消費、衣料消費の動向に左右されることが考えられます。また、冷夏、暖冬等の気象条件が市場動向を大きく左右し、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3)為替リスクについて

 当社グループにおける海外生産商品については、現地工場との直取引のウエイトが上がってきております。これの決済通貨はUSドルが主体となっており、円貨の対USドルレートの変動によっては経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4)ブランドの競合によるリスクについて

 エフ・ディ・シィ・プロダクツグループの主力商品であるジュエリー等のファッション商品は、海外ブランドも含め多くの競合ブランドが存在しています。オリジナリティのある、高品質な商品とサービスの提供に全力を傾注してまいりますが、予測しえない競合状況が発生し、ブランド競争力が低下した場合、またブランドイメージが毀損された場合には、経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5)カントリーリスクについて

 当社グループでは、バングラデシュを中心に、海外生産拠点の充実・強化に取り組んでおります。しかしながら、これらの海外拠点において、政治・経済情勢の悪化、政変、治安の悪化、テロ・戦争等の発生により生産活動に問題が生じた場合には、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6)自然災害・事故によるリスクについて

 当社グループの小売店舗及び不動産施設は日本国内に所在し、事業展開を行っております。大地震等予測し得ない自然災害が発生した場合、当社グループの店舗及びその他の不動産施設に物理的に損害が生じ、当社グループの仕入活動や流通・販売活動が阻害され、その結果、当社グループの事業に支障が生じる可能性があります。また、当社グループの供給業者若しくは仕入・流通ネットワークに影響する何らかの事故が発生した場合も同様に、当社グループの事業に支障が生じ、経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7)感染症拡大によるリスクについて

 当社グループは、海外から商品調達を行っており、また、日本国内のほぼ全域において小売店舗を設け、事業活動を展開しております。感染症の拡大(パンデミック)が国内及び海外において発生した場合、生産活動や物流が停滞することや、国内の小売店舗が閉鎖される等、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(8)個人情報流出等のリスクについて

 当社グループは、プライバシーポリシー、特定個人情報取扱規程、個人情報管理規程、個人情報取扱細則等を策定し、コンプライアンスの重要性を含めて全社員に教育を実施するとともに、システムセキュリティについても常に高度化を図っております。しかしながら、以上のような対策を講じたにもかかわらず、個人情報の流出等の重大なトラブルが発生した場合には、当社グループへの損害賠償請求や信用の低下等により、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況は次のとおりであります。

 

(1)経営成績等の状況の概要

① 財政状態及び経営成績の状況

 当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症による行動制限が緩和されたことで、経済活動の正常化が進み、景気は緩やかに回復いたしました。一方、急激な為替の変動や資源・エネルギー価格の高騰は、企業活動に大きな影響を及ぼしました。

 流通業界におきましても、一部で消費回復の兆しは見られましたが、相次ぐ値上げの影響による節約志向の高まりから、先行き不透明な状況が続きました。

 このような状況のなか、当社グループは、環境変化に対しグループの強みを最大限発揮することで、お客様の期待を越える商品・サービスを提供し、更なる成長に向け取り組んでまいりました。そして、信頼性の高い企業グループの構築に向けサステナブル経営を実践し、内部統制機能の強化、株主への利益還元、利益成長に繋がる中長期的投資等を実行することによって企業価値の向上に取り組んでまいりました。

 その結果、当期の連結業績は、売上高395億8百万円(前期比3.6%増)、営業利益19億79百万円(前期比10.7%増)、経常利益23億42百万円(前期比2.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は特別損失の計上により11億49百万円(前期比22.9%減)となりました。また、重要な経営指標として定めている「のれん償却前営業利益」は24億76百万円(前期比8.4%増)となりました。

 

 セグメント別の業績は、次のとおりであります。

 ジュエリー事業は、売上高185億87百万円(前期比0.5%増)、営業利益13億56百万円(前期比13.3%増)となりました。

 アパレル事業は、売上高209億21百万円(前期比6.6%増)、営業利益9億42百万円(前期比6.0%増)となりました。

 

 財政状態については、次のとおりであります。

 当連結会計年度の資産の合計は、前連結会計年度と比べて66億72百万円減少し、502億11百万円となりました。

 当連結会計年度の負債の合計は、前連結会計年度と比べて19億69百万円減少し、119億96百万円となりました。

 当連結会計年度の純資産の合計は、前連結会計年度と比べて47億3百万円減少し、382億14百万円となりました。

 

② キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ11億円減少し、当連結会計年度末には17億99百万円となりました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度における営業活動の結果、資金の増加は31億3百万円(前連結会計年度比12億31百万円増)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益20億円や非資金項目である減価償却費7億70百万円があったことによるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度における投資活動の結果、資金の減少は23億71百万円(前連結会計年度比24億77百万円減)となりました。これは主に、投資有価証券の取得による支出20億7百万円があったことによるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度における財務活動の結果、資金の減少は18億34百万円(前連結会計年度比18百万円増)となりました。これは主に、配当金の支払額17億86百万円があったことによるものであります。

 

 

 

③ 仕入及び販売の状況

(仕入実績)

 当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。

セグメントの名称

金額(百万円)

前年同期比(%)

ジュエリー事業

5,229

△1.4

アパレル事業

14,944

14.3

合計

20,174

13.8

(注) 上記金額は、仕入価格によっております。

 

(販売実績)

 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。

セグメントの名称

金額(百万円)

前年同期比(%)

ジュエリー事業

18,587

0.5

アパレル事業

20,921

6.6

合計

39,508

3.6

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

① 財政状態の分析

 当連結会計年度末における流動資産は136億99百万円となり、前連結会計年度末に比べ12億円減少いたしました。主な要因は、現金及び預金が10億96百万円減少したこと等によるものであります。

 固定資産は365億12百万円となり、前連結会計年度末に比べ54億72百万円減少いたしました。主な要因は、投資有価証券が46億29百万円減少、のれんが4億96百万円減少したこと等によるものであります。

 流動負債は58億72百万円となり、前連結会計年度末に比べ4億25百万円増加いたしました。主な要因は、資産除去債務が2億8百万円増加したこと等によるものであります。

 固定負債は61億24百万円となり、前連結会計年度末に比べ23億95百万円減少いたしました。主な要因は、繰延税金負債が21億94百万円減少したこと等によるものであります。

 純資産は382億14百万円となり、前連結会計年度末に比べ47億3百万円減少いたしました。主な要因は、その他有価証券評価差額金が39億66百万円減少したこと等によるものであります。

 当連結会計年度は、繰延税金負債の減少等により自己資本比率が、前連結会計年度の75.4%から76.0%と増加しております。

 

② キャッシュ・フローの分析

 当社グループは、営業活動により多くのキャッシュ・フローを得ており、事業活動にかかる運転資金については営業キャッシュ・フローにて獲得した資金を主な財源としております。

 その一方で、当社は国内金融機関からの借入について、相対での借入枠を十分に確保しており、将来にわたって必要な営業活動および債務の返済に備えるため、自己資金のほか、必要に応じて金融機関からの借入により資金調達を図ります。

 なお、国内グループ会社の資金については、当社にてCMS(キャッシュ・マネジメント・システム)による一元管理を行っており、必要に応じて資金を融通しております。

 当社グループの当連結会計年度の資金は、前連結会計年度末に比べ11億円減少し、当連結会計年度末には17億99百万円となりました。当連結会計年度は、営業活動によるキャッシュ・フローにて前連結会計年度末に比べ12億31百万円の資金の増加、投資活動によるキャッシュ・フローにて前連結会計年度末に比べ24億77百万円の資金の減少、財務活動によるキャッシュ・フローにて前連結会計年度末に比べ18百万円の資金の減少となりました。

 

③ 経営成績の分析

a.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 当社は中期的な数値目標としてのれん償却前当期純利益を用いて算出するROEにて8%以上、のれん償却前当期純利益を用いて算出する1株当たり当期純利益にて150円以上を掲げております。また、経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を客観的に判断するため、「のれん償却前営業利益」を重要な経営指標と位置付けております。

 第73期は、のれん償却前営業利益24億76百万円となりました。のれん償却前当期純利益を用いて算出するROEは4.1%、のれん償却前当期純利益を用いて算出する1株当たり当期純利益は76.7円となりました。

 

(のれん償却前営業利益 = 営業利益 + のれん償却額)

 

b.セグメントごとの経営成績等の状況に関する分析

(ジュエリー事業)

 国内のジュエリー市場は、新型コロナウイルス感染症による行動制限が緩和されたことで、回復傾向に向かいました。また、株高や不動産高による恩恵を受けた富裕層を中心とした消費行動は活発化いたしました。

 そのような状況のなか、ジュエリー事業を展開するエフ・ディ・シィ・プロダクツグループは、女性客拡大や顧客化に向けた各種施策が奏功し、ファッションジュエリーが堅調に推移いたしました。また、サイトをフルリニューアルしたEC事業の売上高も順調に拡大いたしました。一方、業績の苦戦が続いているブライダルジュエリーについては、店舗集約による効率化と都市型店舗への大型投資に着手いたしました。

 その結果、売上高は185億87百万円(前期比0.5%増)、営業利益は13億56百万円(前期比13.3%増)となりました。

 

(アパレル事業)

 国内のアパレル小売市場は、新型コロナウイルス感染症による行動制限が緩和されたことで、一部で回復の兆しが見られました。一方で、資源・エネルギー価格の高騰や急激な円安が進行する中、実質賃金の伸び以上に物価が上昇する状況が続いたことで、衣料品販売にとっては厳しい消費環境が続きました。

 そのような状況のなか、デイリーファッション「パレット」を展開する㈱アージュは、既存店売上高が前期比2.1%増と伸長いたしました。また、関東初進出となる4店舗を含む10店舗の新規出店により、着実に規模の拡大が進みました。アスティグループは、円安や原材料価格高騰の影響を受ける厳しい環境にありましたが、海外の生産基盤を活かした主力取引先との取り組み強化が奏功し、売上高が拡大いたしました。

 その結果、売上高は209億21百万円(前期比6.6%増)、営業利益は9億42百万円(前期比6.0%増)となりました。

 

④ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。

 この連結財務諸表の作成にあたり、決算日における資産・負債の報告数値及び報告期間における収益・費用の報告数値に影響を与える見積りや判断を行う必要があります。過去の実績や現在の状況に応じ、合理的と考えられる様々な要因に基づき見積り及び判断を行っておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。

 連結財務諸表を作成するにあたって、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。

 

4【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

5【研究開発活動】

 該当事項はありません。