第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。

 

(1)会社の経営の基本方針

 当社は、「お客さまの未来と信用を活かす生活応援企業」として、「お客さま第一」、「生活に密着した金融サービスの提供」、「社会の信頼と期待に応える」、「活力あふれる社内風土の確立」を経営の基本方針とし、金融サービスを通じたお客さまへの限りない貢献を永遠(AEON)の使命と定めております。小売業と金融業が融合した総合金融グループとして、安全・安心、便利で、お得な金融サービスを提供することで、日本及びアジア各国においてお客さまに一番身近なリテール総合金融サービス会社を目指してまいります。

 

(2)目標とする経営指標

 当社グループは、今般策定した中期経営計画<2021年度~2025年度>の下、新型コロナウイルス感染症の影響からの早期の業績回復、向上に努め、下記の経営指標目標数値を達成できるよう邁進してまいります。

 

経営指標

目標数値(2026年2月期)

営業収益

7,600億円

営業利益

1,000億円

営業利益比率(国内:国際)※

国内:40%、国際:60%

※本社・機能会社を除く、国内及び国際の単純合算数値より算出

 

(3)中長期的な会社の経営戦略と対処すべき課題

 当社グループを取り巻く環境として、展開国・地域においては、新型コロナウイルス感染症との共存に軸足を置いた政策運営に転じつつ、経済は緩やかな回復基調にあるものの、様々な国際情勢の影響を受け、金利上昇、原材料費やエネルギー価格の高騰等、市況に大幅な変動が生じております。また、将来の不安から個人金融資産を見直す契機にもなっており、加えて、コロナ後を意識したお客さまの生活様式や行動様式は定着し、非対面での取引ニーズがより一層高まっています。

 このような状況下において、当社は大きな転換期を迎えております。2021年度に中期経営計画(2021年度~2025年度)を策定し、「第二の創業:バリューチェーンの革新とネットワークの創造」を定めました。今期、国内事業においては、イオングループ全体のトータルアプリ「iAEON」のコード決済である「AEON Pay」を起点に、グループを挙げたキャッシュレスの推進及びお客さまのさらなる利便性向上を図り、海外事業においては、マレーシアでのデジタルバンクのライセンス取得を始めとした、次の成長ステージに向けた準備を着実に行っています。

 国内外共に、デジタルトランスフォーメーション(DX)、ヘルス&ウェルネス、そしてESGを重点テーマとして、各国にて取り組みを図り、中期経営計画の実現性をより一層高めてまいります。

 

<国内事業における重点施策>

①イオン生活圏の構築に向けたインフラづくり

 イオングループでは、グループ各社の総合力を組み合わせて、地域に根差した商品・サービス・生活基盤をシームレスに提供することでイオン生活圏を創造し、お客さまの生活を豊かにしていくことを成長戦略の一つとして掲げております。

 当社グループは、その「イオン生活圏」を金融サービスでつなぐインフラづくりの役割を担い、お客さまの生活に密接に関わる決済サービスの利便性向上を進めてまいります。「iAEON」におけるコード決済「AEON Pay」を「イオンウォレット」にも搭載し、決済機能の拡充を図っています。

 また、2021年度のポイント制度変更により利用しやすくなったWAON POINTの利用加盟店をグループ内だけではなくグループ外にも順次拡大していくことに加え、AEON Pay利用加盟店もグループ外へと順次拡大しています。当社は今後もお客さまの生活を豊かにするために、キャッシュレスの推進を図ってまいります。

 加えて、日々の生活で決済をご利用いただくお客さまに対して、健康増進型保険や投資信託等の資産形成商品を提案・販売することにより、お客さまとのより密接な関係性を築き上げてまいります。

 

②地域・お客さまの生活インフラニーズの取り込み

 地方公共団体への地域通貨、地域ポイントや地域商品券発行事業の支援は対象地域を拡大し、地域の健康ポイント、環境ポイント等地域の特性に応じた発行支援を手掛けてまいります。また、各地域特性に応じた特典の提供を行うことで、地域のお客さまの生活に根差したサービスを提供してまいります。

 

③リスク・コストコントロール能力の向上

 AIを活用したスコアリング等による与信・債権管理の高度化に継続的に取り組んでまいります。また、クレジットカードの不正利用が増加している中で、当社としては利用通知サービスを活用した不正防止に取り組み、お客さまの日々の生活に安全と安心を提供できるように取り組みます。

 社会情勢の変化より、お客さまの非対面での取引ニーズが高まっていることに対して、当社としてコンタクトセンター・アプリをベースに、リアルとデジタルのタッチポイントをシームレスに提供し、お客さまの個々のニーズに合わせてご利用いただけるよう、サービスを見直してまいります。

 

<国際事業における重点施策>

①各国でのデジタル金融包摂の実行

 アジア各国において、デジタル金融包摂は各国政府にとって重要施策の一つと位置づけられております。マレーシアでは、2022年4月にデジタルバンクのライセンスを取得し、2023年度内の開業を目指して、現在準備を進めております。今後は、デジタルバンク事業の開始に向け、AI分析など最新技術を導入し、お客さまの収入の変動やライフステージの進展による金融ニーズの変化に対して、継続して当社グループのサービスをご利用いただけるよう、商品サービスを順次準備してまいります。また、タイでは、データ分析による新たな審査手法により、個人事業主への少額融資を可能にするデジタルレンディングを本格稼働することにより、新たな顧客獲得につなげてまいります。

 

②事業・提供商品・展開エリアの拡大

 展開国の中で先行するタイ・マレーシアなど高所得者層が増加している地域においては、お客さまニーズの多様化、保険、資産形成商品の拡大や有力パートナーとの提携による事業の多角化等、積極的に事業ポートフォリオの拡大を図ります。

 また、インドネシア、カンボジア、ベトナム等の新たな成長エリアにおいては、グループ内ポイントの共通化などの取り組みを強化していき、提供商品の拡大による新たな顧客層を獲得してまいります。

 

③都市と地方のニーズの違いに対応したエリア戦略立案

 各国・エリアによって異なるお客さまニーズ、人口動態、都市間・産業間で異なる新型コロナウイルス感染症の影響等を見極め、エリア特性に応じた最適なサービスを提供してまいります。

 

2【事業等のリスク】

 当社グループは、イオングループの一員として、グループ各社と緊密な関係を活かし、グループが運営するショッピングセンターや総合スーパーの営業プラットフォームを活用し、新規会員募集等の営業活動を優先的に行っております。一方で、当社グループが事業を行う金融業界では、近年、国内外においてキャッシュレス化が急速に拡大するとともに、国内及びアジア各国において通信キャリアやEC事業者によるプラットフォーマー化の進展並びにスーパーアプリの台頭等、競争が激化しています。イオングループとのシナジーのさらなる発揮と競争環境の変化に対応するため、デジタルトランスフォーメーション(DX)へ注力するとともに、グループ全体のポートフォリオや経営体制を刷新すべく、中期経営計画を策定し、「イオン生活圏」における金融インフラの提供を通じ、当社グループ全体の企業価値最大化に努めております。しかしながら、以下に記載する個別のリスクをはじめ、イオングループが事業展開する地域経済の衰退や、当社が新たな経営環境に十分に対応できない場合、或いは今後イオングループ企業の出店方針の変更や既存店の撤退等により、当社グループの業績や財務内容に影響を及ぼす可能性があります。

 また現在、新型コロナウイルス感染症については国内外ともに収束の様相を見せており、共存が求められる状況です。当社は、引続き、イオングループが策定している「イオン新型コロナウイルス防疫プロトコル」に沿った職場内感染防止を徹底するとともに、信用リスクの状況についてモニタリングを強化しながら、金融インフラとしてお客さまへの貸付や決済手段の提供など金融機能の維持・継続にグループ一丸となって努めています。

 

[リスクの特定]

 当社では、直面するさまざまなリスクについて、リスクカテゴリーごとに評価し、経営体力と比較対照しながら適切に管理することにより、経営の健全性を維持し、より確実かつ継続的な業績の達成に貢献することを目的とするリスク管理を推進しております。その推進のための体制として、当社は取締役会の委嘱の範囲内でリスク管理について必要な決定を行う機関として内部統制推進委員会を、またグループ各社のリスク管理を統括する部門としてグループリスクマネジメント部を設置しております。

 特に、当社では、当社グループの事業等のリスクの評価について、リスク事象の発生可能性及びその経営への影響度を評価したうえで、総合的に重要なリスクの判定を行っております。各リスクの管理については、年度毎のリスク管理実行計画を立案し、内部統制推進委員会での審議を経て、取締役会にて審議、決定を行います。また、その実施状況については内部統制推進委員会及び取締役会にて月次でモニタリングを実施し、対応を協議しております。

 以下に記載する事項は、リスク評価の結果、当社グループの経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性が比較的高いと考えられるリスクについて、「特に重要なリスク」「重要なリスク」として記載しています。

 

 

[個別のリスク]

■特に重要なリスク

大分類

リスクの概要

対応策

システムリスク

・重要なITプロジェクトに関するリスク

 当社グループは、中期経営計画に掲げるデジタルトランスフォーメーション(DX)の取組みや、基幹システムの更改等により、新商品やサービスの提供等、競争優位の確立や他社との差別化に努めており、当期末におけるソフトウェア総額は1,139億円に達しました。その中で、国内クレジットカード業務に供する予定で開発中の次期基幹システムなどこれらグループ会社の重要なITプロジェクトにおける進捗に変更が生じた場合は、リリース時期の延伸や、実現機能の不足、プログラム等の成果物の品質の低下、又は投資コストの超過が生じるリスクがあります。また、当該リスクが顕在化した場合、当社グループへ多大な影響を及ぼす可能性があります。

 基幹システムの構築には、システムダウンを回避し得る高い信頼性と障害への耐性、大量且つ多種にわたるトランザクションの処理能力及び、万一障害が発生した場合の復旧を保証する機能が要求され、極めて高度なシステム構築技術が要求されます。

 当社は、開発計画、開発プロセス、品質への重層的なモニタリングの実施や、設計品質、テストの網羅性を高めるためベンダーと相互牽制をしつつ、一体となって開発を行う態勢を整え、プロジェクトを推進しています。また、移行に際しましては、あらゆるケースを想定して事前検証を徹底するほか、重要なシステム開発に関しては、月次で取締役会への進捗の報告を行っております。なお、万が一の移行時の障害対応が起こった場合にもお客さま対応を最優先に対応してまいります。

 

 

大分類

リスクの概要

対応策

システムリスク

・システムサービスの中断や誤作動(ITサービス品質リスク)

 ITシステムの開発・運用の人的ミスや導入したソフトウェアの欠陥、ハードウェアの故障、さらに地震・津波、政情の不安定化やテロの勃発等により、IT資産や電力・通信等のインフラが打撃を受け、ITサービスの中断/停止、処理の遅延、処理の相違や情報漏洩が発生するリスクがあります。想定外のリスクが顕在化した場合、当社グループへ多大な影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループでは、災害や障害等の影響を最小化するため、国内の銀行事業やクレジット事業の基幹システムについては強固な地盤で津波等の影響を受けない場所に建てられた事務センターや基幹サーバを複数個所に分散配置しています。また、国内会社のデータの保管場所は個人情報も含め日本国内に限定しています。

システムリスク

・外部からの攻撃(サイバー攻撃)に関するリスク

 外部からネットワーク通信やメール通信を経由したハッキングやウイルスを媒介としてITサービスの停止・データの毀損・漏洩が発生するリスクがあります。また、当該リスクが顕在化した場合、当社グループへ多大な影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループでは、外部からのサイバー攻撃に対する技術的な対策を講じるとともに、運用面ではサイバーインシデントに対応する組織として主要会社にCSIRTチーム(Computer Security Incident Response Team)を設置し、様々な事故・障害を想定して、グループ各社或いは業界団体と一体となった訓練への参加を実施しています。また、フィッシングメールやBEC(ビジネスメール詐欺)に対する社員への啓蒙・訓練も定期的に実施しています。

信用リスク

・信用リスク

 当社グループが事業展開する各国・各地域において、経済状況が悪化した場合、あるいは金融市場の混乱等が生じた場合には、当社グループの事業の低迷や資産内容の悪化等が生じる可能性があります。

 特に、新型コロナウイルス感染症の世界的な流行は、当社が事業を展開する多くの国・地域において緊急事態宣言や活動制限が発出される等、各国の経済に大きな影響を与えており、今後も感染の再拡大並びに長期化リスクが懸念されています。

 これらの要因により、当社グループが事業を行っている国・地域における雇用環境、家計所得、個人消費等が長期的に低迷した場合、取扱高や営業収益に影響を及ぼす可能性があります。

 特に、貸出金等について延滞や破産申立が増加することにより、想定以上の与信関連費用が発生し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループでは、お客さまからクレジットカードや住宅ローン、個品割賦等の与信取引の申込みがあった場合には、お客さまの返済能力を十分に踏まえた審査、与信枠(額)の決定を行うとともに、お取引の開始後は、個々のお客さまの返済状況等のモニタリングを行い、必要な場合には与信枠の見直しを行う等、適切な債権管理を実施しています。

 お客さまから所得の減少や休業等により貸出金等の返済が難しくなったとのお申し出があった場合には、お客さまの状況に応じた毎月の返済額の見直し等を行うことを通じ、債権回収の努力を続けています。

 また、外部経済環境や商品・地域別の信用状況の変化を把握し、取扱高の減少による営業収益への影響に関してもタイムリーに審査基準に反映することにより、ポートフォリオ残高と健全性のバランスのとれた運営に努めています。

 

 

大分類

リスクの概要

対応策

事務リスク

・外部不正(フィッシングサイト等を通じた不正アクセス等被害)

 当社グループは銀行口座の開設やクレジットカードの発行等の金融サービスを提供していますが、イオン銀行等からのメールを装い、お客さまを偽ホームページに誘導し、口座番号、IDやパスワード等を入力させ、不正に預金の引き出しやクレジットカード決済を行うフィッシング詐欺等により、お客さまが被害を受けるリスクを抱えています。当社グループはこれら被害により、信頼が損なわれる可能性があります。

 当社グループでは、お客さまが安全・安心な金融サービスを受けることができるように、フィッシングサイトや不正アクセス等の監視を行う一方で、お客さまに対する注意喚起に努め、被害に遭われたお客さまの損害を最小限に抑えるべく、誠実に対応させていただいております。

事務リスク

・個人情報漏洩

 当社グループは、当社グループとの取引関係がある個人に関する情報を有しており、日本国内においては個人情報保護法が定めるところの個人情報取扱事業者に当たります。グループ子会社が事業展開するアジア各国においても、多くの国でほぼ同様の個人情報保護法制が存在します。

 法令に定める安全管理措置や外部委託先の管理における不備の発生、不正利用などの事態が生じた場合、法令違反として規制当局から指導、勧告、命令、罰則処分を受ける可能性があります。特に、外部からの不正な個人データアクセスや内部不正により、大量の顧客データが漏洩又は毀損した場合、損害賠償や、当社グループへの信頼失墜等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループでは、法令に従い、個人情報の安全管理を行う責任者を取り扱う部署ごとに配置する等の組織的安全管理措置とともに、全従業員への教育・研修及びセルフチェックの実施などの人的安全管理措置、事業所やシステムへの物理的安全管理措置、並びにアクセス権限の管理等の技術的安全管理措置を講じています。

 さらに、当社グループでは個人情報の業務委託先等においても厳重な管理、監督措置を講じています。

 

■重要なリスク

大分類

リスクの概要

対応策

カントリーリスク

・カントリーリスク

 当社グループは、現在、日本を含むアジアの11か国・地域において事業を行っており、環境の異なる事業ポートフォリオの下、リスク分散を図っています。これらの国・地域では、高いGDP成長率や生産年齢人口の増加が顕著であるため、高い事業成長が期待される一方、政変やその他の事由により、経済状況が悪化した場合、あるいは金融市場の混乱等が生じた場合には、当社グループの事業収益の低迷や資産内容の悪化等が生じ、業績に影響を及ぼす可能性があるとともに、政変等の場合には従業員の安全面でのリスクが生じることがあります。

 当社グループでは、海外への事業展開に先立ち、マクロ及びミクロの両面からマーケティング調査を入念に実施し、分析・評価を行っています。展開後においては、金融機関やイオングループ各社とホットラインを繋ぎ、政治情勢や規制環境が当社グループのビジネスへ与える影響について情報収集し、定期的又は随時の会議体において分析、評価を行い、従業員の安全確保を含む必要な経営判断を通じた現地法人への支援に努めています。

システムリスク

・ITガバナンスにかかるリスク

 ITガバナンスの枠組みや情報収集・分析方法が不適切であることに起因して、ITリソースのグループ内最適配分や、システムの実装ノウハウ・技術の共有を通じた効率的なITの調達・運用の機会を逸する、又は判断を誤るリスクがあります。また、当該リスクが顕在化した場合、当社グループへ影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループでは、ITに関するセキュリティ・投資・資産・人材を管理する上でベースとなる方針や遵守すべき基準を定めるとともに、年次のPDCAによる情報セキュリティ・ITガバナンスの継続的な改善活動をグループ内の各社に展開して、各社及びグループ全体としての管理水準の向上とリスクの更なる低減を目指しています。

システムリスク

・内部者による不正なシステム利用に関するリスク

 内部者によるITシステムの機能や運用の不備を突いた不正操作により、業務の正常な遂行が阻害されるリスクがあります。また、当該リスクが顕在化した場合、当社グループへ影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループでは、システム上の機能・運用に関する対策(ITサービス利用者の識別・認証の強化及び適正な権限分離、並びにマニュアル作業の排除等による防止対策、ログの蓄積・収集と分析による検知対策等)と、業務オペレーションに関する対策(承認・再鑑・監査等)の見直しを進め、不正操作の防止策及び万一発生した場合の検知力の向上を図っています。

システムリスク

・ITベンダーサプライヤーに関するリスク

 業務委託先の過誤や納入された製品の不具合や不正な機能の組み込み等によりトラブルが発生するリスクがあります。また、当該リスクが顕在化した場合、当社グループへ影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループでは、システムに係る外部委託先管理の選定時にサービス提供・維持の能力や、安全管理措置を講じた情報管理態勢の確認を再委託先も含めて行うとともに、管理態勢の維持状況を定期的に継続して確認しています。

法務・コンプライアンスリスク

・税務リスク

 当社グループは、国内の各地域に加えて、香港、タイ、マレーシア等のアジア各国・各地域において事業を行っているため、各国の税務法制に基づく税務処理に関して税務当局との認識の相違による追徴等を受けるリスクがあります。

 当社グループでは、日本を含む展開各国ごとの税務専門家によるレビューやアドバイスを用いて、当局との認識相違等が生じないよう、適切な納税額を算定する体制を構築しており、当局との認識相違等の場合についても適切に対応しています。

法務・コンプライアンスリスク

・法規制違反

 法令違反等が発生した場合、行政処分や当社グループへの信頼が損なわれる等により、当社グループの業務運営や業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループは、法令等の改定動向について定期的に連絡会を行い認識及び対応方針を共有するほか、特に重点取組事項については研修プログラムの共有などを通じて、法令等遵守の徹底等を行っています。また、重大な法令等違反事案については再発防止の立案から実施状況に至るまで内部統制推進委員会を通じたモニタリング・実効性評価を行ってPDCAを回しています。

 

 

大分類

リスクの概要

対応策

法務・コンプライアンスリスク

・許可・届出リスク

 当社グループは、国内において事業活動を行う上で、銀行法・割賦販売法・保険業法・貸金業法・サービサー法・金融商品取引法等の適用、及び行政当局の監督等を受けています。

 また、海外において事業活動を行う上でも、それぞれの国や地域の法令諸規制の適用とともに、行政当局の監督を受けています。

 これらの法令諸規則等は、将来において新設・変更・廃止される可能性があり、その内容によっては、商品・サービスの提供が制限される等、当社グループの業務や業績及び財務内容に影響を及ぼす可能性があります。

 当社及び当社グループの各社は、それぞれの国における関係法令の改正動向を適時に把握し、業務や業績に対する影響を把握し、対応を行うとともに、各国・各事業会社の行政当局からの行政処分や指導に対しても適切な対応に努めています。

 特に、グループ各社の事業活動が行政当局の許認可等の規制に係る場合には、許認可等の前提となる業法等の法令等に則って業務の運営が適切に実施されていることを親会社として監督・指導・支援しております。

法務・コンプライアンスリスク

・贈収賄、キックバックのリスク

 当社グループは、国内及びアジア各国・各地域において事業を行っており、役職員が各国の公務員贈収賄規制に抵触する行為を行った場合には、関与する役職員のみならず法人も事業許認可にかかる行政上の処分や刑事罰を受ける可能性があります。また、民間の事業者との仕入れや委託等の取引上、役職員が不適切なキックバックを受ける場合は、経済条件が歪められその他の不正の温床となることも考えられます。

 当社グループでは、「日本を含む各国で適用される贈収賄・汚職防止関連法令について遵守し、贈収賄及び汚職行為を直接的にも間接的にも行わない。」との「AFSグループコンプライアンス基本方針」の定めを共通の指針としてグループ内各社で規程に定めるとともに、グループ内広報への掲載等により、グループ各社の役職員に徹底しています。また、民間事業者に対しても不適切な接待・贈答による不適切な取引や不正を排除すべく、接待贈答にかかる事前チェック等の牽制体制を構築しています。

法務・コンプライアンスリスク

・インサイダー取引のリスク

 当社グループでは役職員自らによる非公開情報を使った自社株等の売買や、不正に他人に取引推奨を行うことにより市場形成を歪め、お客さま及び投資家からの信頼を損ねるリスクがあります。

 当社グループでは、内部者取引(インサイダー取引)の防止のための規程を定め、コンプライアンス研修等を通じて、役職員にインサイダー取引規制遵守の意識づけを行うとともに、内部者取引に係る情報を取り扱う場合には関係者全員に同意書への署名を義務づけることで抑止に努めています。

事務リスク

・内部不正、事務事故、ミス、処理遅延のリスク

 当社グループは、業務の遂行に際して、様々な種類の事務処理を行っています。従業員等が定められたとおりの事務処理を怠る、あるいは事故、不正等を起こした場合、損失の発生、行政処分や当社グループへの信頼が損なわれることになります。その結果、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループでは、事務処理に関して社内規程や手続等を定め、事務処理上の過失の場合は原因分析を徹底し、再発防止に各社単位、又は共同して努めています。また、イオングループ共通の基本理念及び行動規範の周知・教育により内部不正の抑止を図るとともに、内部不正の早期発見・再発防止に努めています。

 

 

大分類

リスクの概要

対応策

市場リスク

・為替リスク、金利リスク、価格変動リスク

 当社グループの国内事業では、住宅ローン、オートローン、リフォームローン等の運用期間が長い金融商品を取り扱っていることから、運用と調達の金利更改ギャップが発生します。市場動向等により金利が大幅に変動した場合、当社グループの業績や財務内容に影響を及ぼす可能性があります。

 また、国内の銀行事業、保険事業においては、外国証券及び債券・株式等の有価証券運用を行っています。市場動向等により、為替・金利・株価等が大幅に変動した場合、当社グループの業績や財務内容に影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループはアジア各国で事業を展開していることから、日本からの投融資や現地子会社における外貨建て調達、又は現地子会社からの配当金送金、連結業績等に関し、為替相場が大幅に変動した場合、当社グループの業績や財務内容に影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループの国内事業では、調達について社債や債権流動化等の長期資金を活用し、運用と調達の金利更改ギャップの低減に取り組んでいます。

 また国内の銀行事業、保険事業における有価証券の価格変動リスクにおいては、リスク量として主にバリュー・アット・リスク(過去のデータ等に基づき、今後の一定期間において、特定の確率で、保有する金融商品に生じる損失額の推計値)を計測し、取締役会等で決議したリスク限度額を超過しないようリスクをコントロールしています。

 為替変動リスクについては、国内の銀行・保険事業においては上述のリスクコントロールを行っております。また、事業を展開するアジア各国での為替相場変動リスクについては、当社グループの業績や財務内容への影響を考慮し、定期的に影響度をモニタリングしております。

流動性リスク

・流動性リスク

 当社グループは、営業活動に必要な資金の調達を預金及び金融機関からの借入、社債、コマーシャル・ペーパー、債権流動化等により行っています。金融市況及び景気動向の急激な変動、その他の要因により当社グループの信用力低下が生じた場合、又は、格付が低下する等した場合、資金調達に影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループでは、継続的なキャッシュ・フローのモニタリングを通して、適時に資金管理を行うほか、資金調達手段の多様化や市場環境を考慮した短期調達・長期調達のバランスの調整等により、流動性リスクを管理しています。

 また、当社グループの銀行事業は、流動性リスク管理として支払準備資産保有比率及び資金ギャップ枠を設定し、その枠を超過しないようリスクをコントロールしています。

人的リスク

・人材管理リスク

 当社グループは、幅広い分野で高い専門性を必要とする業務を行っています。

 しかしながら、高い専門性を有する優秀な人材やグループ経営を推進する人材を充分に育成、確保できない場合、当社の事業成長に影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループでは、事業の成長やお客さまの変化に対応するイノベーションを実現するためには、専門性を持った優秀な人材の育成、確保を重要な課題と認識し、成果・能力主義を重視した人事制度の運用、従業員の業務遂行能力向上を目指した教育制度の充実に努めています。

 また、「次世代経営者育成プログラム」等を通じ、グループ経営を推進する人材の育成に向けて、トップ及びミドルマネジメント層の人材開発にも取り組んでいます。

人的リスク

・人事・労務リスク

 当社グループは国内外で事業活動を行っており、多様な人種や国籍、文化を有する従業員が働いていることから、人権や多様な働き方への配慮が不十分となるリスクがあります。特に、役職員のハラスメントなどの人権侵害や職場環境を害する言動については法令違反に該当するか否かにかかわらず、当社グループのレピュテーションに影響を与えるほか、該当会社の事業に影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループでは、事業を展開する各国において、当該国の法令の遵守のみならず、すべての役職員が「お客さま中心」という理念に基づいた「イオン行動規範」に沿った行動を体得すべく、定期的な教育を通じた啓蒙を全役職員に対して行い、ハラスメントなどの人権侵害や職場環境を害する役職員の言動の予防措置に努めています。また、当社グループの内部通報制度を通じた個別の事案に対して適切な調査に基づく対応をおこなっております。

 

 

大分類

リスクの概要

対応策

有形資産リスク

・自然災害、その他災害

 当社グループは、国内及びアジア各国・各地域において事業を行っています。これらの地域で、地震・津波・台風・大雨・システムトラブル・感染症の拡大・暴動・テロ活動等の発生により、当社グループの店舗・その他施設及び資金決済に関するインフラ・ATM等への物理的な損害や従業員への人的被害、又は当社グループの顧客への被害があった場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループでは、親会社であるイオン株式会社が定める「事業継続マネジメントシステム」及び当社が定める「事業継続マネジメントシステム」に基づき、決済インフラ等の当社グループ各社事業の継続を目指し、事業継続に係るマニュアルを適宜刷新するとともに、イオン株式会社との合同防災訓練や、従業員教育等を行っています。

風評リスク

・風評・風説の発生によるリスク

 当社グループや金融業界等に対して事実と異なる理解・認識をされる可能性がある風説・風評が、マスコミ報道・口コミ・インターネット上の掲示板、SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)への書き込み等により発生・拡散した場合、当社グループへの信頼が損なわれる可能性があります。

 当社グループでは、常時キーワード検知によるSNSモニタリングを実施し、こうした風説・風評の早期発見に努めるとともに、その影響度・拡散度等の観点から適時かつ適切に対応することで、影響の極小化に努めています。

 

■その他のリスク

・気候変動リスク

 気候変動に伴う自然災害や異常気象の増加等によってもたらされる当社営業拠点や通信システム等への物理的な被害により、当社事業運営が影響を受ける可能性があります。また、お客さまの日常生活や家計へ悪影響を及ぼし、結果として当社グループの与信関連費用が増加する可能性があります。

 当社の親会社であるイオン株式会社は、脱炭素社会の実現を目指す「イオン 脱炭素ビジョン」を掲げ、地球環境に大きな負の影響をもたらす地球温暖化問題に早くから取り組み、TCFDに沿ったリスクの把握・評価や情報開示の拡充に努めています。当社は、イオングループの一員として、店頭における商品説明や金融サービスのお申込み時にタブレット端末を使用するほか、店頭告知におけるデジタルサイネージの導入、並びにイオンカードご利用明細のWeb化等によりペーパーレス化を推進し、CO2の排出抑制に努めています。

※気候変動の取組み https://www.aeonfinancial.co.jp/activity/environment/climate/

 

 上記事項は、当社グループの事業に関して、リスク要因となり、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる事項であります。なお、上記事項は、将来に関するものが含まれておりますが、当期末現在において判断したものであり、また、当社グループの事業に関するすべてのリスクを網羅的に記述するものではありません。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において判断したものであります。

 

(1)経営成績の状況

①連結経営成績の状況

 当社は、中期経営計画(2021年度~2025年度)の基本方針を「第二の創業 バリューチェーンの革新とネットワークの創造」と定め、グループの成長に向けた改革を進めております。国内では、イオングループのID共通化に向けた投資及び基盤整備を進めるとともに、グループ共通ポイントを活用した利便性向上やコード決済「AEON Pay」の利用促進を中心としたキャッシュレス化の推進、Webからの申込みや各種手続きが可能なオンラインサービスの拡充に取り組みました。海外では、各種商品の申込みからご利用までをスマートフォンで完結するためのアプリの開発や機能向上に加えて、与信・債権管理の高度化を通じ、デジタル金融包摂の進展に取り組みました。

 当期は、展開国・地域において、新型コロナウイルス感染症による影響から経済活動が回復する中、お客さまの消費動向の変化に対応した販促施策の実施による各種取扱高の拡大を図りました。国内外共にカードショッピング取扱高及び債権残高が伸長したことに加えて、国際事業において個人ローンや個品割賦残高が拡大し、連結営業収益は4,517億67百万円となりました。国内における「収益認識に関する会計基準」の適用影響による収益減少(374億1百万円)の影響を除くと前期比増収となりました。連結営業利益は、国内における営業債権残高積上げの進捗が当期後半に遅れた影響等により、588億59百万円(前期差7百万円増)、連結経常利益は615億47百万円(前期比2.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は306億77百万円(前期比1.5%増)となりました。

 なお、中期経営計画<2021年度~2025年度>においては営業収益、営業利益、営業利益率(国内:国際)を経営指標と定めており、上記取り組みに係る2022年度実績数値は、以下のとおりです。

 

経営指標

実績数値(2022年度)

目標数値(2025年度)

営業収益

4,517億円

7,600億円

営業利益

588億円

1,000億円

営業利益比率(国内:国際)

国内:31%、国際:69%

国内:40%、国際:60%

※本社・機能会社を除く、国内及び国際の単純合算数値より算出

 

 

②セグメントの状況

 国内・リテール事業の営業収益はカードキャッシング収益や保険収益の減少などにより1,678億77百万円、営業利益は業容の拡大に向けた投資及び人材教育等の投資を推進したことにより38億72百万円(前期比52.1%減)となりました。

 国内・ソリューション事業の営業収益はカードショッピング収益が増加した一方、個品割賦収益が減少したことなどにより1,763億58百万円、営業利益はセキュリティ強化や生産性向上に向けたIT投資の増加等により142億87百万円(前期比19.9%減)となりました。

 なお、子会社のイオンプロダクトファイナンス株式会社(以下、同社)は、2022年4月15日に関東経済産業局より、割賦販売法に基づく業務改善命令を受け、業務運営体制を見直したうえで外部専門家の知見を取り入れ、内部統制システムの再整備を実施するなど再発防止策を講じるとともに、コンプライアンス遵守の企業風土構築に向けた取り組みを進めております。当社は、今回の処分を厳粛に受け止め、真摯に反省するとともに、引き続き同社のガバナンス体制の再構築及び管理・監督を強化することにより、お客さまの利益保護と法令遵守の徹底に取り組んでまいります。

 中華圏の営業収益はカードショッピング収益やカードキャッシング収益及び個人ローン収益の増加により224億62百万円(前期比42.7%増)、営業利益は77億16百万円(前期比39.5%増)と伸長しました。

 メコン圏の営業収益はカードショッピング収益や個人ローン収益の増加などにより860億20百万円(前期比18.8%増)、営業利益は営業債権増加に伴い貸倒引当金繰入額が増加傾向にあるものの各種取扱高の伸長により189億97百万円(前期比24.2%増)となりました。

 マレー圏の営業収益はカードショッピング収益や個品割賦収益及び個人ローン収益の増加により609億1百万円(前期比21.9%増)、営業利益は157億16百万円(前期比21.1%増)となりました。

 

(2)財政状態の状況

 資産の部、負債の部、純資産の部における主な増減内容は次のとおりであります。

(資産の部)

 当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末より3,808億82百万円増加し、6兆6,594億68百万円となりました。これはカードショッピング取扱高が伸長したことにより割賦売掛金が2,033億4百万円、及び居住用住宅ローン貸出金残高の増加や国際事業における個人ローンの拡大により貸出金が1,234億23百万円増加したことに加え、現金及び預金が1,038億32百万円増加した一方、銀行業における有価証券が756億76百万円減少したこと等によるものです。

 

(負債の部)

 負債合計額は、前連結会計年度末より3,488億4百万円増加し、6兆1,183億35百万円となりました。これは営業債権拡大による資金需要に伴い有利子負債が1,231億73百万円増加したこと、及び資金決済口座としての利用拡大により預金が2,194億9百万円増加したこと等によるものです。

 

(純資産の部)

 純資産合計額は、前連結会計年度末より320億78百万円増加し、5,411億33百万円となりました。これは親会社株主に帰属する当期純利益の計上により306億77百万円、為替換算調整勘定が138億86百万円、及び非支配株主持分が215億19百万円増加した一方、その他有価証券評価差額金が251億11百万円、利益剰余金が期末及び中間配当金の支払いにより110億7百万円減少したこと等によるものです。

 

(3)資本の財源及び資金の流動性についての分析

①キャッシュ・フロー

 営業活動によるキャッシュ・フローについては、資金決済口座としての利用拡大により預金が増えた一方で、カードショッピング取扱高が伸びたことで割賦売掛金が増加したこと等により、前連結会計年度に比べ288億51百万円収入が増加し、1,051億38百万円の収入となりました。投資活動によるキャッシュ・フローについては、有価証券の売却・償還による収入が有価証券の取得による支出を上回ったこと等により、117億96百万円の収入(前連結会計年度は335億62百万円の支出)となりました。財務活動によるキャッシュ・フローについては、配当金の支払額が増加したこと等により、前連結会計年度に比べ10億50百万円支出が増加し、145億59百万円の支出となりました。

 以上の結果により現金及び現金同等物は1,070億64百万円増加し、8,046億93百万円となりました。

②資金需要

 当社グループの主な資金需要は、個人向けの金融サービスの提供に係る、貸出金及び割賦売掛金、並びにお客さま利便性向上のためのIT、デジタル投資等であります。

③財務政策と資金調達

 当社は事業拡大と効率化に向けた投資と株主の皆さまに対する株主還元に関して適正な利益配分のため、内部留保、投資資金、配当金をそれぞれ三分の一ずつ配分する旨を基本的な考え方としております。株主の皆さまに対する利益還元は、当社における経営の最重要施策の一つと位置付けており、配当性向30~40%程度を目安として、安定的かつ継続的な株主還元の充実を目指してまいります。投資については、イオン生活圏の構築に向けたインフラ作りのためのIT、デジタル投資を継続する等、今後も企業価値向上、経営基盤の強化に努めてまいります。

 資金調達においては、円滑な事業運営のための流動性の確保と財務の健全性・安定性維持を調達の基本方針としております。当社からの貸付による子会社資金調達の一元化や、調達期間の長期化、調達手法の多様化等により、手元流動性と財務安定性を確保することに注力しています。

 国内は銀行業における預金に加え、メガバンクを中心とした金融機関から間接調達のほか、社債やコマーシャル・ペーパーの発行及び債権流動化による直接金融により資金調達を実施しております。海外は主に邦銀、現地銀行からの間接調達等により資金調達を実施しております。コマーシャル・ペーパーによる調達は連結借入総額の10%程度とし、資金調達の直接間接比率は50%:50%、長期短期比率は65%:35%のバランスを目指します。さらに資産の信用力を活かした債権流動化による資金調達も実施し、調達の多様化に加え、資産効率性の向上を図ります。

 また当社グループは国内2社の格付機関から格付を取得しており、本報告書提出時点において、日本格付研究所の格付はA(安定的)、格付投資情報センターの格付はAマイナス(安定的)となっております。また主要な金融機関とは良好な関係を維持していることから、引き続き、事業拡大や投資、運転資金の調達に対して安定的な外部資金調達が可能であると認識しております。

 

(4)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものは、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

 

 

(5)社会貢献、環境保全活動

 当社グループは、誰もが心豊かで幸せに暮らせる持続可能な社会を実現し、平和に貢献することを旨とする「サステナビリティ基本方針」を掲げ、取締役会からの委嘱を受けたサステナビリティ委員会において、サステナビリティに関する事項を総合的・専門的に協議・検討した上で事業活動を通じた社会課題の解決を推進しております。2021年11月、中長期的に当社事業へ影響を及ぼす可能性のある重要な社会課題(マテリアリティ)を特定し、「革新的な金融サービスを通じた幸せの追求」や「人材の多様性と可能性の発揮」、「レジリエントな経営基盤の確立」、「気候変動等への対応」を経営の重要課題に位置づけ、グループ各社が主体的に事業戦略へ統合を進めております。

 まず、「革新的な金融サービスを通じた幸せの追求」に対し、日本国内において、コード決済サービス「AEON Pay」を開始し、お買い物の利便性向上に取り組んでいます。海外では、マレーシアにおいて、AIを活用した審査や与信の自動化によりイオングループのお客さまに新たな金融体験や価値をご提供するデジタルバンク事業を始動しました。

 また、日本での成人年齢の引き下げ等に伴い、若年層の金融リテラシー向上に貢献すべく、高校生や大学生、専門学校生等を対象とした資産形成や金融取引上のリスクに関する出張授業や寄付講座等に継続して取り組みました。

 AEON CREDIT SERVICE (M) BERHAD(以下、ACSM)及びAEON CREDIT SERVICE (ASIA)は、当社グループで初となるサステナビリティ・リンク・ローン(以下、SLL)の融資契約を締結しました。環境・社会面において持続可能な経済活動及び経済成長を促進・支援することを目指し、金利等の借入れ条件をサステナビリティ目標達成に連動させることで実効性を高めてまいります。

 次に、「人材の多様性と可能性の発揮」については、当社及び各子会社がイノベーションを通じて戦略目標を達成し、事業を持続的に成長させるため、高度で幅広い知見を有する従業員の育成とマネジメントの強化を推進しました。この一環として開設したAFSアカデミーは、従業員の育成並びに金融リテラシー教育の中心的な役割を担います。また、当社グループは、常にお客さま満足を追求するために一人ひとりの従業員が、心身ともに健康で、活力に満ちた存在であることが必須であると考え、グループを挙げて健康経営の推進に努めております。今年度においてはイオンクレジットサービス株式会社、及びエー・シー・エス債権管理回収株式会社が健康経営優良法人2023の「ホワイト500」に認定されたほか、グループ8社が健康経営優良法人2023に認定されました。

 「レジリエントな経営基盤の確立」については、当社グループ各社のビジネス及び展開地域ごとに関連する法規制、業界の自主規制や慣行及びステークホルダーの状況等の整理と把握を行い、臨機的に対応できるよう準備を進めました。また、当社グループが提供する各種サービスの安定的かつ継続的な提供のため、サプライチェーンの整理と把握を行い、各関係先との連携強化に取り組みました。さらに、世界各地での政情不安やサイバーリスクの顕在化を踏まえ、国内外グループ各社において研修による知識習得や不審メール対応訓練等情報セキュリティ対策の強化に取り組みました。地震、水害、その他の事象を想定した危機対応訓練は、展開地域ごとに多様な被害シナリオをもとに実施しました。

 最後に「気候変動等への対応」については、イオングループの「脱炭素ビジョン」に則り、2040年を目途に、店舗で排出するCO2をネットゼロとする取り組みを推進しております。また、気候変動に係る国際的な情報開示フレームワーク「気候関連財務情報開示タスクフォース(Task Force on Climate-related Financial Disclosures:「TCFD」)に則り、温室効果ガス(GHG)排出量の算定や気候変動シナリオ分析等を通じて、気候変動が当社グループ事業へ及ぼすリスクと機会を把握し、取り組みの進化と情報開示の充実を図り、脱炭素社会の実現への貢献を進めております。

 さらに、世界的な海洋プラスチックごみ問題の解決に向け、イオングループが今年度より全国各地で開始した海ごみクリーンアップ活動(ハートフルボランティア)に当社グループ従業員も積極的に参加し、地域住民の皆さまとともに活動しました。加えて、従業員による森づくりの推進や環境教育、並びに里山・森林活動の普及・啓発を目的に、公益財団法人イオン環境財団及びイオン株式会社と連携しながら、千葉県君津市において「イオンの森づくり」を実施しました

 当社グループは、社会貢献活動として、東日本大震災による津波で農地に大きな塩害を受けた地域での復興支援活動として2017年より福島県いわき市で綿花収穫ボランティアを実施しています。2020年よりコロナ禍により休止していた本活動を再開し、グループ従業員が参加しました。このほか、不要になった本の売却益を寄付する「本棚チャリティ」や雑巾の資材を寄贈する「復興ぞうきんプロジェクト」等、東北復興へ向けたグループ従業員の思いを届けるボランティア活動を継続して実施しております。

 

 また、当社グループを含むイオングループの主要企業が税引前利益の1%相当額を拠出する公益財団法人イオンワンパーセントクラブと協働し、「イオン ウクライナ子ども救済募金」において、クレジットカードによるキャッシュレスでの寄付を募ったほか、各地のイオンモールにて子どもたちへの金融教育イベントを開催しました。

 

4【経営上の重要な契約等】

(連結子会社の吸収合併について)

 当社は、2022年10月4日開催の取締役会において、当社の連結子会社であるイオンクレジットサービス株式会社を吸収合併することを決議し、2022年12月1日付で合併契約を締結いたしました。

 なお、詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(追加情報)」に記載のとおりであります。

 

5【研究開発活動】

該当事項はありません。