第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

当社グループは、引き続き「Revitalize Plan(黒字体質復活計画)」に取り組み、収益改善を進め黒字体質を定着させていく所存であります。

コア事業である卸売(BtoB)事業については、マルチタスク人材(1人の社員が複数のアイテムを提案するとともに、企画・提案・生産・販売に至る一連の業務プロセスを体得)を育成し、得意先毎に少数精鋭で対応できるチームを並列させてまいります。またグローバルトレード(貿易)について、欧米の著名ブランド、中国の大手先に向け、サステナブルの要素と独自性を加味した開発素材の販売を強化してまいります。加えて、「ZOY」「WAAC」「G/FORE」のゴルフウエア3ブランドについて、各々の特長を磨き、市場での位置づけを確立させてまいります。

また、当社が客観的指標として位置づけておりますのは営業利益であります。

 

2 【事業等のリスク】

事業等のリスク情報につきましては、以下の通りであります。

なお、以下に記載している将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものであります。

 ① 継続企業の前提に関する重要事象等

 当社グループは、継続してマイナスの営業キャッシュ・フロー(3期連続)を計上しております。当連結会計年度において営業損益は、4期ぶりに黒字転換したものの通期で親会社株主に帰属する当期純損失を計上いたしました。

 したがいまして、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせる事象又は状況が引き続き存在していると認識しております。このような状況を早期に解消するために当社グループは、「1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載の取り組みを進めてまいります。

 なお、資金面においては、当連結会計年度末に現金及び預金3,333百万円を有するとともに、運転資金の効率的な調達のために取引銀行と当座借越契約を締結し、必要な資金枠を確保しております。加えて、投資有価証券3,000百万円、担保に供していない土地16,660百万円を保有しております。更に、純資産残高27,868百万円と十分な財務基盤を有することから、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないものと判断しております。

 

 ② 消費者の嗜好の変化などに伴うリスク

 当社グループが取り扱う衣料品は、ファッショントレンドの変化による影響、景気動向が消費意欲に与える影響、他社との競合による販売価格の抑制などを受けやすい傾向にあります。このような状況下におきまして、当社グループは情報力、分析力の強化による企画精度の向上や生産期間の短縮化を図り、売れ筋商品の開発に努めておりますが、さらなる競合の激化や、予測と異なるトレンドの変化に対して適切な商品政策が実施できない場合、当社グループの業績は影響を受ける可能性があります。

 

 ③ 為替に関するリスク

 当社グループは、仕入高に占める海外商品の依存度が高く、主として米ドル決済を行っております。為替リスクヘッジのために四半期ごとに仕入れ予測に基づいた実需の範囲で為替予約を実施しております。しかしながら、予期せぬ為替レートの変動が生じた場合、当社グループの業績は影響を受ける可能性があります。

 

 ④ 生産地に関するリスク

 当社グループは、中国等のアジア地域における生産の依存度が高くなっております。そのため、予期しない法律または規制の変更、不測の政治体制または経済政策の変化、テロ・戦争・天災・その他要因による国・地域の混乱、重大な影響を及ぼす流行性疾患の蔓延などにより、商品の調達に支障が生じた場合、当社グループの業績は影響を受ける可能性があります。

 

 

 ⑤ 販売先に関するリスク

 ⅰ)売上高依存度

当社グループの販売先上位5社における売上高依存度は約47.1%であります。当社グループは主力販売先との緊密な関係を強化するよう常に心掛けるとともに、新規販路の拡大を重要な営業政策としておりますが、販売先の経営方針の変更等予期せぬ事態により取引の中断や取引の継続に支障が生じた場合、当社グループの業績は影響を受ける可能性があります。

 

 ⅱ)与信面

当社グループにおける主要な販売先は、量販店、専門店、通販、百貨店等の小売業者及び衣料品卸売業者と多岐にわたります。当社グループにおいては、これらの販売先に対して、社内規定等に基づいた与信管理を徹底し、万全な債権の保全に努めておりますが、予期せぬ経営破綻等により貸倒損失の発生や、売上高の減少が生じた場合、当社グループの業績は影響を受ける可能性があります。

 

 ⑥ 天候に関するリスク

 レディス・アパレルをはじめとした当社グループの主要製品は、シーズン性が強いアパレル製品の割合が高く、冷夏・暖冬等の天候不順によりシーズン商品の販売が予測と大きく異なった場合、当社グループの業績は影響を受ける可能性があります。

 

 ⑦ 個人情報に関するリスク

 当社グループは、個人情報保護に関して、情報の利用や管理等について社内で安全管理体制を整えておりますが、予期せぬ事由によって外部漏洩が発生し、社会的信用の低下や損害賠償責任が生じた場合、当社グループの業績は影響を受ける可能性があります。

 

 ⑧ 新規事業に伴うリスク

 当社グループは、企業価値を高めていくために、顧客や市場の変化に柔軟に対応した業態開発や、ブランド開発などの事業投資に積極的に取り組んでおります。事業投資については予め充分な調査・研究を行っておりますが、市場環境の変化により、事業活動が計画どおりに進捗しなかった場合、当社グループの業績は影響を受ける可能性があります。

 

 ⑨ 品質に関するリスク

 当社グループは、商品の品質管理におきまして、厳しい品質基準を設け適切な管理体制のもと対応しておりますが、当社グループまたは仕入先などに原因が存する予期せぬ事由により、商品の製造物責任を問われる事故が発生し、当社グループの企業・ブランドイメージの低下や損害賠償責任が生じた場合、当社グループの業績は影響を受ける可能性があります。

 また、商品の品質不良発生により主力販売先と取引が継続できない状態が生じた場合、当社グループの業績は影響を受ける可能性があります。

 

 ⑩ ライセンス契約に関するリスク

 当社グループは様々な企業からライセンス供与を受けておりますが、契約の満了、解除または大幅な条件変更があった場合、当社グループの業績は影響を受ける可能性があります。

 

 ⑪ 感染症に関するリスク

 新型コロナウイルス感染症は概ね収束傾向にありますが、今後再拡大した場合や別の感染症の流行が発生した場合は、生産拠点・物流体制・経済活動停滞や個人消費の減少等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。なお、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、当該会計基準等を遡って適用した後の数値で前連結会計年度との比較・分析を行っております。

 

(1) 経営成績

当連結会計年度におけるわが国の経済は、ウクライナ情勢の長期化、OPEC(石油輸出機構)による減産措置、コロナ禍後の需要の急回復、各国の金融政策の見直しに伴う円安傾向の定着などの要因により、原料価格、工賃、海上運賃などが高止まりし、先行きが不透明な状況が続いております。個人消費においては、経済活動が正常化しつつあり、消費マインドの回復が見込まれるものの、食品・光熱費などを中心とした物価の上昇により、衣料品に対して慎重な購買行動が継続しております。

こうした状況のなか当社は、収益力の挽回に向け、品番毎の適正利益確保、原価上昇分の販売価格への反映に取り組むとともに、商品企画からデザイン、生産までトータルで提案できる体制づくりを進めてまいりました。加えて当連結会計年度から「Revitalize Plan(黒字体質復活計画)」をスタートさせ、希望退職者の募集、本社オフィスの縮小、東京支店の移転を行うとともに、海外拠点の統廃合を実施するなど、固定費削減に取り組んでまいりました。

この結果、当連結会計年度の売上高は、61,813百万円(前期比15.0%増)となりました。損益面では、売上総利益率の改善(19.1%、前期比2.4ポイントアップ)により、営業利益は94百万円(前期は営業損失2,231百万円)、経常利益は303百万円(前期は経常損失2,015百万円)と赤字を大きく圧縮し黒字を計上することができました。親会社株主に帰属する当期純損益は、特別損失として減損損失および希望退職関連費用を計上したことなどに伴い、282百万円の純損失(前期は純損失2,027百万円)となりました。

 

 セグメント別の業績は、以下のとおりであります。

<アパレル・テキスタイル関連事業>

上記の取り組みの結果、売上高は56,146百万円(前期比14.4%増)、営業損失は398百万円(前期は営業損失2,642百万円)となりました。

<賃貸事業>

概ね前年並みに推移し、売上高は858百万円(前期比1.0%増)、営業利益は561百万円(前期比0.2%減)となりました。

<マテリアル事業>

化成品販売等が堅調に推移し、売上高は3,737百万円(前期比31.9%増)、営業利益は211百万円(前期比203.2%増)となりました。

<ライフスタイル事業>

売上高は967百万円(前期比7.8%増)、営業損失は303百万円(前期は営業損失239百万円)となりました。

<その他>

売上高は103百万円(前期比25.4%増)、営業利益は18百万円(前期比30.1%増)となりました。

 

なお、当連結会計年度から、報告セグメントとして記載する事業セグメントを変更しており、当連結会計年度の比較・分析は、変更後の区分に基づいております。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)セグメント情報 2.報告セグメントの変更等に関する事項」に記載しております。

 

 

生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。

 ① 生産実績

 当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

金額(百万円)

前期比(%)

アパレル・テキスタイル関連事業

974

△9.0

賃貸事業

マテリアル事業

ライフスタイル事業

その他

合計

974

△9.0

 

(注) 金額は製造原価であります。

 

 ② 仕入実績

 当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

金額(百万円)

前期比(%)

アパレル・テキスタイル関連事業

46,202

+13.6

賃貸事業

マテリアル事業

3,403

+27.5

ライフスタイル事業

690

+4.1

その他

合計

50,296

+14.2

 

 

 ③ 受注状況

 該当事項はありません。

 

 ④ 販売実績

 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

金額(百万円)

前期比(%)

アパレル・テキスタイル関連事業

56,146

+14.4

賃貸事業

858

+1.0

マテリアル事業

3,737

+31.9

ライフスタイル事業

967

+7.8

その他

103

+25.4

合計

61,813

+15.0

 

(注) 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

販売高(百万円)

割合(%)

販売高(百万円)

割合(%)

㈱しまむら

18,785

34.9

20,839

33.7

 

 

(2) 財政状態

  総資産

流動資産は、前連結会計年度末比1,273百万円増加し、22,912百万円となりました。これは主として、現金及び預金が1,200百万円減少しましたが、受取手形及び売掛金が1,341百万円、商品及び製品が1,639百万円増加したことなどによるものであります。
 固定資産は、前連結会計年度末比1,240百万円減少し、24,208百万円となりました。これは主として、有形固定資産が796百万円、投資有価証券が205百万円、長期差入保証金が206百万円減少したことなどによるものであります。
 この結果、総資産は、前連結会計年度末比33百万円増加し、47,121百万円となりました。

 

 

  負債

負債は、前連結会計年度末比1,315百万円増加し、19,252百万円となりました。これは主として、借入金が1,075百万円減少しましたが、支払手形及び買掛金が2,410百万円増加したことなどによるものであります。

 

  純資産

純資産は、前連結会計年度末比1,282百万円減少し、27,868百万円となりました。これは主として、利益剰余金が470百万円、繰延ヘッジ損益が945百万円減少したことなどによるものであります。

 

(3) キャッシュ・フロー

  当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)につきましては、前連結会計年度末に比べ1,070百万円(24.3%)減少の3,333百万円となりました。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における営業活動により減少した資金は、1,333百万円(前期は5,167百万円の減少)となりました。これは主に、税金等調整前当期純損失が162百万円、売上債権が1,332百万円増加、棚卸資産が1,666百万円増加、仕入債務が2,410百万円増加となったことなどによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における投資活動により増加した資金は、1,570百万円(前期は118百万円の減少)となりました。これは主に、有形固定資産の売却による収入787百万円、投資有価証券の売却による収入820百万円となったことなどによるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における財務活動により減少した資金は、1,358百万円(前期は5,729百万円の増加)となりました。これは主に、長期借入れによる収入が3,000百万円となった一方で、短期借入金の純増減額が2,000百万円の減少、長期借入金の返済による支出が2,075百万円となったことなどによるものであります。

 

(4) 資本の財源及び資金の流動性に係る情報

 ① 主要な資金需要および財源

 当社グループの運転資金需要のうち主なものは、商品の仕入、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、賃貸不動産の取得、設備新設・改修等によるものであります。
 これらの資金の財源につきましては、営業活動によるキャッシュフロー及び自己資本のほか、金融機関からの借入による資金調達にて対応していくこととしております。

 

 ② 資金の流動性

 当社及び国内連結子会社においてCMS(キャッシュ・マネージメント・システム)を導入することにより、各社における余剰資金の一元管理を行うことで、資金効率の向上を図っております。

 

(5) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。これらの見積りについては過去の実績等を勘案し、合理的に判断しておりますが、見積りには不確実性が伴い、実際の結果と異なる場合があります。

また、新型コロナウイルス感染症に関する会計上の見積りについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (追加情報)」に記載しております。

会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。

 

(固定資産の減損)

当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定にあたっては慎重に検討しておりますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積りの前提とした条件又は仮定に変更が生じ減少した場合、減損処理が必要となる可能性があります。

 

4 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

5 【研究開発活動】

該当事項はありません。