第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

    文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社企業グループが判断したものである。

(1)会社の経営の基本方針

 当社企業グループは、大きく変化する市場環境に適応するため、主力の百貨店業において、マーケット対応力の強化と顧客基盤の拡大を基軸として、生活者の意識変化の予兆を他社に先駆けて予知し提案していく「ライフスタイル・ソリューション型百貨店」の構築を目指し、その確かな実行を通して安定的収益・財務基盤の確立に繋ぐことを経営方針としている。

 新鮮で話題性のある企画や品揃えの充実を図るとともに、常にお客様目線に立ったサービスの提供に努める等、顧客満足の実現に向けた「ソリューション発想」に立った営業活動を推進していく。

 また、当社企業グループは、グループ内各社それぞれが自立的に経営効率向上と利益創出を目指すとともに、個人情報保護管理をはじめとしたコンプライアンス等、CSR経営の徹底に取り組み、広く社会への貢献を通じて、企業グループの発展を目指していくこととしている。

 

(2)目標とする経営指標

 当社企業グループの経営目標数値は以下の通りである。

  2023年度

   ・連結売上高   164億円

   ・連結営業利益  2億5千万円

 

(3)経営環境

 当連結会計年度のわが国経済は、新型コロナウイルス感染症が次第に収束に向かったが、エネルギー資源や原材料高騰の影響等から、先行きは不透明な状況が続いた。

 百貨店業においては、売上高は次第に回復基調となり、秋にはインバウンド需要も戻り始めたが、物価上昇に伴う顧客の節約志向の高まり等から本格的な回復には至らなかった。

 この期間、当社企業グループとしては、主力の百貨店業においては、断続的な感染再拡大が集客に影響したものの、売上高は概ね順調に推移した。

 ホテル業においては、国内旅行に動きが見られたが、インバウンドや大型宴会需要の回復が遅れたことから、引き続き厳しい業績推移となった。

 今後については、当社を取り巻く経営環境は、コロナ禍収束への期待感が高まる一方で、物価上昇に伴い節約志向がますます強まることが予測されるとともに、電気料金等のコスト上昇が見込まれる等、引き続き厳しい状況が続くものと予測される。

 

(4)中長期的な会社の経営戦略

 当社企業グループとしては、主力の百貨店業において、ますます多様化・個性化するお客様のご要望を捉え、上質で専門性ある商品とデイリー商品とのバランス感のとれた営業活動に努め、地域に根ざす百貨店として、地域の生活文化発展に寄与すべく、百貨店らしい質の高い商品と魅力ある企画の提案を強化し、お客様の暮らしに役立つ情報を発信していく。具体的には顧客要望の高い「地域オンリーワンショップ」の導入や北陸初となる人気洋菓子ブランドの期間限定販売会を開設する等、本物志向の顧客ニーズに対応していく。併せて、地域の有力企業や生産者との取り組みを拡大し、地域密着営業を推進していく。

 また、グループ各社は営業力強化とローコスト経営の両輪により、それぞれが確実に利益を生み出す「自主自立経営」の確立を目指していく。

 

 

(5)会社の対処すべき課題

 当社を取り巻く経営環境は、コロナ禍収束への期待感が高まる一方で、物価上昇に伴う顧客の節約志向の強まりが懸念されるとともに、電気料金等の値上げが見込まれる等、引き続き厳しい状況となることが予測される。

 こうした状況の中、更なる営業力の強化に向け、下記の課題に取り組んでいく。

 

①商品・企画の開発力強化

・北陸オンリーワン、地域初のブランド・商品の導入を軸とした差別化の推進

・地域商材の発掘、地域企業との協業による地域密着営業の推進

・実効性ある創業100周年企画の取組み

②販売力強化

・全従業員参加での販売企画の推進・確立

・商品知識・販売技術向上への勉強機会の創出

・SNSを活用した販促取組みの推進

③営業推進力の強化

・香林坊店・富山店の企画融合、一体運営による販売機会の拡大

・全社挙げての重点企画の推進徹底

④成長戦略の推進

・高級家具・インテリア・建装事業、人材派遣・販売代行事業等、新たなビジネスモデルに挑戦

・EC事業の業容拡大およびデジタル販促の強化

⑤CSR経営の推進

・法令遵守の業務推進の徹底

 

2【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の概況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりである。ただし、事業等のリスクをすべて網羅したものではなく、これらに限定されるものではない。また、以下に記載のリスクが顕在化する可能性の程度や時期、業績に与える影響について、合理的に予測することは困難であるため記載していない。

 なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末(2023年2月28日)現在において、当社企業グループが判断したものである。

 

(1)事業環境について

   当社企業グループの主要なセグメントは、店頭販売を主とする百貨店業を営んでおり、国内における景気や消

  費動向等さらに業際を超えた競合他社との市場競争の激化に加え、新しい生活様式の定着やデジタル社会の進展

  に伴い顧客ニーズがますます多様化する等の状況により、当社企業グループの財政状態、経営成績及びキャッシ

  ュ・フローの状況等に影響を及ぼす可能性がある。

   こうした状況に対し、収益力の回復と将来の安定的収益基盤を確立すべく、営業力の強化に取り組み、地域顧

  客の価値観やライフスタイルニーズに対応した品揃えの充実を図り、店舗の魅力向上と存在価値を高めていくと

  ともに、Webビジネスを中心としたデジタル戦略の推進等、成長分野の強化を図っていく。

 

(2)法的規制等

   当社企業グループは、大規模小売店舗立地法や独占禁止法の他、食品の安全管理、消費者保護、環境・リサイ

  クル等に関する法令等に十分留意した営業活動を行っている。

   万一、不測の事態が生じた場合には、企業活動が制限される可能性がある他、法令上の規制に対応するため経

  営コストが増加する可能性があり、当社企業グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況等に

  影響を及ぼす可能性がある。

   このため、「大和コンプライアンスマニュアル」の活用による法令遵守の意識向上や、定期的にコンプライア

  ンス委員会を開催する等、コンプライアンスの徹底に取り組んでいる。

 

(3)自然災害等

   当社企業グループの主要なセグメントである百貨店業等は、店舗による事業展開を行っているため、自然災害・事故・感染症の拡大等により、店舗の営業継続に悪影響をきたす可能性がある。自然災害等の事故に対しては、緊急時の社内体制の整備や事故発生防止の教育体制を整備しているが、大規模な自然災害や事故・感染症

  が発生した場合には、当社企業グループの営業活動に著しい支障が生じ、財政状態、経営成績及びキャッシュ・

  フローの状況等に影響を及ぼす可能性がある。

   なお、新型コロナウイルス感染症に対しては、店内入口への消毒液の設置、客用・従業員施設等の換気徹底、

  大型集客催事及びレストラン街における密対策等、感染症拡大防止対策を徹底するとともに、今後も政府・行政

  の要請や感染状況を慎重に見極めながら、お客様・従業員の安全の確保に最大限配慮し、安心してお買物いただ

  ける環境づくりに努めていく。

 

(4)商品取引

   当社企業グループの主要なセグメントである百貨店業は、消費者と商品取引を行っている。提供する商品につ

  いては、適正な商品であることや安全等に十分留意しているが、万一欠陥商品や食中毒を引き起こす商品等、瑕

  疵のある商品を販売した場合、公的規制を受ける可能性があるとともに、製造物責任や損害賠償責任等による費

  用が発生する場合がある。また、消費者から信用失墜による売上高の減少等、当社企業グループの財政状態、経

  営成績およびキャッシュ・フローの状況等に影響を及ぼす可能性がある。

   販売商品の品質管理・衛生管理については、「表示」や「安全衛生」に関して全社的に第三者機関の現状調査

  による指導および研修を定期的に開催している。

 

(5)顧客情報の管理

   顧客情報の管理については、社内規程等の整備や従業員教育等によりその徹底を図っているが、万一、不測の事態が生じた場合には、損害賠償による費用の発生や信用の低下による売上高の減少等、当社企業グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況等に影響を及ぼす可能性がある。

   個人情報保護管理については、「個人情報保護管理規程」をはじめ関連規準・マニュアルを遵守すると共に、施錠管理の徹底や定期的な監査および自己点検を実施している。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

  当連結会計年度における当社企業グループ(当社、連結子会社及び持分法適用関連会社)の財政状態、経営成績

 及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりである。

  なお、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日。以下「収益認識基準」という。)等を当連結会計年度の期首から適用している。この結果、前連結会計年度と収益の会計処理が異なることから、以下の経営成績に関する説明において増減額及び前期比(%)を記載せずに説明している。

 

 ①財政状態及び経営成績の状況

  当連結会計年度のわが国経済は、新型コロナウイルス感染症が次第に収束に向かったが、エネルギー資源や原材料高騰の影響等から、先行きは不透明な状況が続いた。

  百貨店業界においては、売上高が次第に回復傾向となり、秋にはインバウンド需要も戻り始めたが、物価上昇に伴う顧客の節約志向の高まり等から本格的な回復には至らなかった。

  この期間、当社企業グループとしては、主力の百貨店業においては、断続的な感染再拡大が集客に影響したものの、売上高は概ね順調に推移した。

  ホテル業においては、国内旅行に動きが見られたが、インバウンドや大型宴会需要の回復が遅れたことから、引き続き厳しい業績推移となった。

  この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなった。

 

 a.財政状態

  当連結会計年度末における総資産は、271億4千3百万円となり、前連結会計年度末に比べ4億1千万円増加した。これは主に、現金及び預金や受取手形及び売掛金が増加した一方、有形固定資産が減価償却費の計上等により減少したこととの差し引きによるものである。

  また、負債については、236億1千3百万円となり、前連結会計年度末に比べ1億4千4百万円減少した。これは主に、支払手形及び買掛金が増加した一方、借入金の返済により有利子負債が減少したこととの差し引きによるものである。

  純資産については、35億3千万円となり、前連結会計年度末に比べ5億5千4百万円増加した。これは主に、収益認識に関する会計基準の適用に伴う利益剰余金の増加によるものである。

 

 b.経営成績

  連結業績は、売上高158億5千2百万円(前連結会計年度は376億9千8百万円)、営業利益1億3百万円(前連結会計年度は4億9百万円の営業損失)、経常利益1億3千7百万円(前連結会計年度は2億8千3百万円の経常損失)、親会社株主に帰属する当期純利益7千万円(前連結会計年度は3億3百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)となった。

 

  報告セグメントごとの状況は次のとおりである。

  百貨店業においては、重点顧客層の深掘りと次世代顧客層の拡大を図るべく、引き続き、新しい「商品と企画」の開発を機軸とする営業強化策に取り組んできた。

  香林坊店では、昨年3月の「ロエベ」ブティックの改装に続き、11月には「クロエ」ブティックを新規導入する等、好調なラグジュアリーブランドの充実を図ってきた。また、9月には2階婦人服フロアに若い世代を意識したファッションブランド、本年2月には、紳士フロアの強化に向け海外ブランドを導入する等、顧客要望の高い「地域オンリーワンショップ」の導入を進めてきた。

  富山店においても、本物志向の顧客ニーズに対応するため、9月に富山地区初となるラグジュアリーブランドの特別販売会を開催、11月には北陸初となる若い世代の関心が高い人気洋菓子ブランドの期間限定販売会を開催し、広く次世代顧客の獲得に努めてきた。

  また、本年2月には「創業100周年記念」の催事企画として、人気陶芸作家「山本一洋の世界展」を香林坊店で開催し、富山店を含めた全社取組みにより全国トップクラスの売上高となった。

  こうした取組みにより、売上高については、香林坊店、富山店とも増収となり、香林坊店においてはほぼコロナ禍以前の水準となった。

  また、利益面についても、売上高の回復と合わせ販売管理費の圧縮に努めてきた。

  この結果、百貨店業の業績は、売上高137億8千9百万円(前連結会計年度は361億4千1百万円)、経常利益2億2千4百万円(前連結会計年度は1億4千7百万円の経常損失)となった。

  ホテル業においては、売上高8億8千8百万円(前連結会計年度は6億2千2百万円)、経常損失1億9千6百万円(前連結会計年度は2億4千万円の経常損失)となった。

  出版業においては、売上高7億4千1百万円(前連結会計年度は7億7千2百万円)、経常利益4千3百万円(前連結会計年度は8千1百万円の経常利益)となった。

  飲食業においては、売上高3億1千9百万円(前連結会計年度は2億7千8百万円)、経常利益4千3百万円(前連結会計年度は1千7百万円の経常利益)となった。

  その他事業では、売上高7億3千5百万円(前連結会計年度は6億9千7百万円)、経常利益6千8百万円(前連結会計年度は2千4百万円の経常利益)となった。

 

②キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度における「現金及び現金同等物の期末残高」は、税金等調整前当期純利益が1億7千8百万円(前連結会計年度は2億6千8百万円の税金等調整前当期純損失)の計上となったことに加え、仕入債務の増加などにより、前連結会計年度末と比較して、3億3千7百万円増加し、23億3千万円となった。

 当連結会計年度の「営業活動によるキャッシュ・フロー」は、仕入債務の増加等により、5億6千9百万円の増加(前連結会計年度は7億2百万円の減少)となった。

 「投資活動によるキャッシュ・フロー」は、有形固定資産の取得による支出1億4千8百万円等により、1億1百万円の減少(前連結会計年度は1億4千7百万円の減少)となった。

 「財務活動によるキャッシュ・フロー」は、長期借入金の返済による支出6億1千1百万円等により、1億3千1百万円の減少(前連結会計年度は4億1千万円の増加)となった。

 

   ③生産、受注及び販売の実績

   a.販売実績

 当連結会計年度における販売実績を報告セグメントごとに示すと、次のとおりである。

報告セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2022年3月1日

至 2023年2月28日)

前期比(%)

百貨店業(百万円)

13,789

ホテル業(百万円)

888

出版業(百万円)

741

飲食業(百万円)

319

その他(百万円)

416

調整額(百万円)

303

合計(百万円)

15,852

(注)1.セグメント間の取引については、「調整額」欄で調整している。

   2.当連結会計年度より「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日。以下「収益認識基準」という。)等を適用しており、収益認識に関する会計基準第84項ただし書きに定める経過的な取扱いに従い、当連結会計年度の期首から新たな会計方針を適用している。これにより、当連結会計年度と比較対象となる前連結会計年度の収益認識基準が異なるため、販売実績の前期比の記載は省略している。

 

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

  経営者の視点による当社企業グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりである。

  なお、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日。以下「収益認識基準」という。)等を当連結会計年度の期首から適用している。この結果、前連結会計年度と収益の会計処理が異なることから、以下の経営成績に関する説明において増減額及び前期比(%)を記載せずに説明している。

  また、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものである。

 

 

 ①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

 a.経営成績等

 1)財政状態

  当連結会計年度末における総資産は、271億4千3百万円となり、前連結会計年度末に比べ4億1千万円増加した。これは主に、現金及び預金や受取手形及び売掛金が増加した一方、有形固定資産が減価償却費の計上等により減少したこととの差し引きによるものである。

 

  また、負債については、236億1千3百万円となり、前連結会計年度末に比べ1億4千4百万円減少した。これは主に、支払手形及び買掛金が増加した一方、借入金の返済により有利子負債が減少したこととの差し引きによるものである。

  純資産については、35億3千万円となり、前連結会計年度末に比べ5億5千4百万円増加した。これは主に、収益認識に関する会計基準の適用に伴う利益剰余金の増加によるものである。

 

 2)経営成績

  連結業績は、売上高158億5千2百万円(前連結会計年度は376億9千8百万円)、営業利益1億3百万円(前連結会計年度は4億9百万円の営業損失)、経常利益1億3千7百万円(前連結会計年度は2億8千3百万円の経常損失)、親会社株主に帰属する当期純利益7千万円(前連結会計年度は3億3百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)となった。

 

 (売上高)

  百貨店業においては、重点顧客層の深掘りと次世代顧客層の拡大を図るべく、引き続き、新しい「商品と企画」の開発を機軸とする営業強化策に取り組んできた。

  香林坊店では、昨年3月の「ロエベ」ブティックの改装に続き、11月には「クロエ」ブティックを新規導入する等、好調なラグジュアリーブランドの充実を図ってきた。また、9月には2階婦人服フロアに若い世代を意識したファッションブランド、本年2月には、紳士フロアの強化に向け海外ブランドを導入する等、顧客要望の高い「地域オンリーワンショップ」の導入を進めてきた。

  富山店においても、本物志向の顧客ニーズに対応するため、9月に富山地区初となるラグジュアリーブランドの特別販売会を開催、11月には北陸初となる若い世代の関心が高い人気洋菓子ブランドの期間限定販売会を開催し、広く次世代顧客の獲得に努めてきた。

  また、本年2月には「創業100周年記念」の催事企画として、人気陶芸作家「山本一洋の世界展」を香林坊店で開催し、富山店を含めた全社取組みにより全国トップクラスの売上高となった。

  こうした取組みにより、売上高については、香林坊店、富山店とも増収となり、香林坊店においてはほぼコロナ禍以前の水準となった。

  また、ホテル業においては、国内旅行に動きが見られたが、インバウンドや大型宴会需要の回復が遅れたことから、引き続き厳しい業績推移となった。

 

 (販売費及び一般管理費)

  連結の販売費及び一般管理費は、80億3千6百万円(前連結会計年度は84億1千1百万円)となった。宣伝費を中心に費用対効果を見極めた運営に努める等、きめ細かな経費管理の徹底による販売管理費の圧縮に取り組んできた。また、収益認識基準の適用に伴い、従来販売費及び一般管理費として計上していたポイント費用については、付与したポイントを履行義務として識別し、将来の失効見込み等を考慮して算定された独立販売価格を基礎として取引価格の配分を行う方法に変更している。

 

 (特別損益)

  特別利益として、保有上場株式の売却に伴う、投資有価証券売却益4千8百万円及び差入保証金の一部返還に伴う、貸倒引当金戻入額3千万円を計上している。

  また、特別損失として、機械設備の操業を停止したことによる減損損失3千2百万円及び保有株式に係る投資有価証券評価損2百万円のほか、改装工事等に係る固定資産除却損2百万円を計上している。

 

 

 b.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

  当社企業グループの経営に影響を与える可能性のある要因としては、以下のようなものがある。

 ①事業環境

  当社企業グループの主要なセグメントは、店頭販売を主とする百貨店業を営んでいるため、国内における景気や消費動向等さらに市場競争等の状況に影響を受けると予測される。こうした状況に対し、収益力の回復と将来の安定的収益基盤を確立すべく、営業力の強化に取り組み店舗の魅力向上と存在価値を高めていくとともに、Webビジネスを中心としたデジタル戦略の推進等、成長分野の強化を図っていく。

 ②法的規制等

  当社企業グループは、大規模小売店舗立地法や独占禁止法の他、食品の安全管理、消費者保護、環境・リサイクル等に関する法令等に十分留意した営業活動を行っているが、不測の事態が生じた場合には、企業活動が制限される等、経営成績等に影響を与える可能性がある。このため、厳正な業務運営の推進を徹底するとともに、法令遵守の意識向上に取り組んでいく。

 ③自然災害等

  主要なセグメントである百貨店業等は、店舗による事業展開を行っているため、自然災害・事故・感染症の拡大等により、店舗の営業継続に悪影響を来たす可能性がある。緊急時の社内体制の整備や事故発生防止の教育体制を整備し、自然災害等の事故の発生に備える取り組みを進めていく。

  また、新型コロナウイルス感染症に対しては、感染症拡大防止対策を徹底し、お客様・従業員の安全の確保に最大限配慮し、安心してお買物できる環境づくりに努めていく。

 ④商品取引

  主要なセグメントである百貨店業は、消費者と商品取引を行っており、万一欠陥商品や食中毒を引き起こす商品等、瑕疵のある商品を販売した場合、公的規制を受けるとともに、製造物責任や損害賠償責任等による費用の発生、消費者からの信用失墜による売上高の減少等のリスクがある。このため提供する商品については、適正な商品であることや安全等に十分留意しているほか、「表示」や「安全衛生」に関して、全社的に第三者機関の現状調査による指導および研修を定期的に開催している。

 

 c.報告セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

  百貨店業の業績は、断続的な感染再拡大が集客に影響したものの、香林坊店、富山店とも増収となり、香林坊店においてはほぼコロナ禍以前の水準となる、売上高137億8千9百万円(前連結会計年度は361億4千1百万円)となった。利益面では、販売管理費の圧縮に努めた結果、経常利益2億2千4百万円(前連結会計年度は1億4千7百万円の経常損失)となった。

  ホテル業においては、国内旅行に動きが見られたが、インバウンドや大型宴会需要の回復が遅れたことから、引き続き厳しい業績推移となった結果、売上高8億8千8百万円(前連結会計年度は6億2千2百万円)、経常損失1億9千6百万円(前連結会計年度は2億4千万円の経常損失)となった。

  出版業においては、売上高7億4千1百万円(前連結会計年度は7億7千2百万円)、経常利益4千3百万円(前連結会計年度は8千1百万円の経常利益)となった。

  飲食業においては、売上高3億1千9百万円(前連結会計年度は2億7千8百万円)、経常利益4千3百万円(前連結会計年度は1千7百万円の経常利益)となった。

  その他事業では、売上高7億3千5百万円(前連結会計年度は6億9千7百万円)、経常利益6千8百万円(前連結会計年度は2千4百万円の経常利益)となった。

 

 ②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

  当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりである。

 

  資本の財源及び資金の流動性については、次のとおりである。

  当社企業グループの運転資金需要の主なものは、商品、原材料等の仕入、販売費及び一般管理費等の営業費用に係るものである。

  また投資資金需要の主なものは、営業用店舗の売場改装・設備の修繕、機械装置等の更新に係る設備投資資金である。

  運転資金と設備投資資金については、営業キャッシュ・フロー獲得額による自己資金での充当を基本としているが、必要に応じて取引金融機関からの資金調達を実施し、手元流動性の充実を図っている。

 

 

 ③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

  当社企業グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されている。その作成にあたっては、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債や収益・費用の金額に影響を与える見積りを必要としている。経営者はこれらの見積りについて、過去の実績等を勘案し、合理的に判断しているが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合がある。

  当社企業グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、第5「経理の状況」 1「連結財務諸表等」(1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)に記載しているが、会計上の見積り及び仮定のうち、主要なものは以下のとおりである。

 

  a.固定資産の減損処理

   当社企業グループは重要な店舗資産等を保有しており、営業活動から生ずる損益が継続してマイナスである等により、減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上している。回収可能価額の算定にあたっては、外部の情報等を含む、決算時点で入手可能な情報や資料に基づき合理的に判断しているが、将来の不確実な経済条件の変動等により、利益計画の見直しが必要となった場合、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において追加の減損損失が発生する可能性がある。

 

  b.繰延税金資産の回収可能性

   将来の利益計画に基づいた課税所得の見積りを行い、税務上の繰越欠損金を含む、将来減算一時差異等に対して繰延税金資産を計上している。繰延税金資産の回収可能性は、決算時点で入手可能な情報や資料に基づき合理的に判断しているが、将来の不確実な経済条件の変動等により、利益計画及び課税所得の見直しが必要となった場合、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において認識する繰延税金資産及び法人税等調整額の金額に影響を与える可能性がある。

 

 

4【経営上の重要な契約等】

 該当事項なし

 

5【研究開発活動】

 該当事項なし