第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

 

(1) 経営の基本方針

当社グループは、創業以来「会社は社会の公器であることの精神に立ち業界をリードする技術とサービスをもって広く社会の発展に貢献する。」ことを経営理念としてきております。今日の当社グループは顧客のニーズに応え得る提案営業力(サービス)と商品開発(技術)をもって「健康な生活づくり」に、主として「食」の分野で貢献することを目指しております。

為替変動リスクや市場の動向などの環境の変化にも柔軟に対応し、より一層の高収益体質への転換を図るため、当社グループ全事業部門での黒字化に向けた事業の選択と集中を推し進めていくことと考えております。具体的には、3ヵ年経営計画「第137期中期経営計画(Toward the next stage)」 の初年度として、経営方針「浜から食卓までを網羅し繋ぐ」をベースに、当社グループならではの一貫した体制で営業展開を推し進めてまいりました。

食品事業におきましては、引き続き利益体質の再構築を行うとともに、原料調達から製造・販売までの一貫した体制を整備し、徹底した品質管理のもと加工食品の拡販に注力してまいります。海洋・機械・資材の各事業におきましては、利益体質のさらなる安定化を図るとともに、新規商材の拡販や海外市場への販売強化など、積極的な営業活動に努めてまいります。その他、リスク管理や法令遵守を徹底するとともに、コーポレート・ガバナンス体制の整備や財務体質の改善を図ってまいります。

 

(2) 目標とする経営指標.

当社グループは、3カ年経営計画「第137期中期経営計画(Toward the next stage)」を作成し令和7年3月期の最終年における数値目標を、連結売上高1,300億円、連結営業利益33億円、連結経常利益35億円、連結ROE10%以上としております。

また、令和4年4月4日に東証プライム市場へ移行いたしました。上場維持基準への適合に向け、新たな3ヵ年経営計画の目標達成と併せて、資本政策やIR活動の拡充を通じて株主のみなさまとのエンゲージメントを高め、企業価値のさらなる向上を目指してまいります。

そのための主な各セグメントごとの施策は、食品事業では、助子部門、凍魚部門の再構築を行うとともに、拡大する可能性のある事業に資源を投下し、事業の選択と集中を推し進めてまいります。海洋事業では、漁業人口の減少が見込まれるなか、既存事業領域の見直しと合わせ、次の新規事業を推進してまいります。①船体一括事業、②漁網製造工程の省人・省力化、③海外漁網の製造・販売、④廃棄漁網のリサイクル、⑤次世代漁船の構築。機械事業では、更なる事業の拡大と業務基盤を強化するため、安定顧客の開拓、市場シェアアップの基盤作りならびに仕入先の強化を実践してまいります。資材事業では、既存関連商材および既存分野を基盤とした新規商材の拡販や新規顧客の開拓を行い、安定的な利益確保を確立してまいります。

 

(3) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題といたしましては、新型コロナウイルス感染症における新たな変異株の発生による感染の再燃、それにともない緊急事態宣言の発出等による経済活動の制限やウクライナ情勢の深刻化による資源価格の高騰をはじめとする様々な影響など、不透明かつ厳しい状況が続くものと見込まれております。

このような環境下ではありますが、当社グループは3ヵ年経営計画「第137期中期経営計画(Toward the next stage)」を策定し、その目標達成に向けて、経営方針であります「浜から食卓を網羅し繋ぐ」を基盤とし、人・事業・未来の3つの「繋ぐ」を具現化してまいります。また、本計画では「サステナブル経営」を推進し、水産資源管理を厳格に行い、海洋生態系を守りながら、世界的な水産物需要の拡大に応えるなど、持続可能な社会と当社グループの未来への航路を切り拓いていきたいと考えております。

 

具体的には、創業以来、漁業・水産業で積み上げてきた技術・経験・ノウハウを生かしたSDGs視点の取り組みとして、各事業横断の「環境に配慮した九州最大のサーモン陸上養殖事業の推進」、海洋事業の「海洋ごみ・CO2排出の削減に寄与するバイオマス漁網の実用化」、食品事業の「北海道の製造子会社に大規模投資を行い、水産物加工の安定供給体制の構築」などを推し進めてまいります。その他の既存事業におきましても、成長を続ける海外マーケットを見据えた販売強化に努めるなど、豊かで健康な生活づくりと新たな価値の創造に邁進していきたいと存じます。

当社は令和4年4月4日に東証プライム市場へ移行いたしました。上場維持基準への適合に向け、新たな3ヵ年経営計画の目標達成と併せて、資本政策やIR活動の拡充を通じて株主のみなさまとのエンゲージメントを高め、企業価値のさらなる向上を目指してまいります。

 

2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】

当社グループのサスティナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)ガバナンス

当社グループは、「サステナブル経営」の推進にあたり、令和4年10月にISO統合マネジメントシステム(ISO9001+14001)を認証取得し、品質および環境配慮を重視した取り組みを行っております。この取り組みは経営陣のみならず、各部門単位で運営を行うことで、社員一人ひとりのサステナビリティに対する意識を醸成するもので、全体で持続可能な社会の実現に貢献するものです。

このISO統合マネジメントシステムの事務局長として、専務取締役がISO管理責任者を担い、執行役員10名(取締役含む)で構成された執行役員会で、毎年4月に品質および環境に配慮した企業活動に対する目標設定を行い、四半期ごとに(計4回)進捗確認を実施。ISO事務局からのマネジメントレビューで代表取締役社長への報告を実施しています。今後、取締役会への報告体制の構築を目指し、サステナブル経営の全社横断的な推進に取り組んでまいります。


 

 

(2)戦略

TCFDが提唱するフレームワークに則り、シナリオ分析の手法を用いて、将来的に気候変動が当社事業にもたらす影響を特定・評価しました。シナリオ分析では、国際エネルギー機関(IEA)や、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)が公表する複数の既存シナリオを参照しています。

リスク・

機会種類

リスク・

機会要因項目

事業インパクト

時間軸

発生

確率

影響度

総合

評価

影響額

リスク

移行リスク

政策・

法規制

カーボンプライシングの導入

・カーボンプライシングが導入された場合、化石燃料の調達コストが増大する可能性がある。

※定量的財務影響の算出根拠:令和12年度、令和32年時点を想定したScope1排出量に1t-CO2あたりの炭素税価格を乗じて試算

中期

1.5℃シナリオ

試算結果

令和12年 0.89億円

令和32年 1.45億円

再エネ調達比率に対する規制の強化

・再エネ調達比率に関する規制が強化された場合、再生エネルギー開発コストや、Jクレジット、グリーン電力証書などの調達コストが増加する可能性がある。

※定量的財務影響の算出根拠:SBTの1.5℃水準を想定し、令和12年時点のScope2排出量の再エネ証書を購入した場合の試算

中期

1.5℃シナリオ

試算結果

令和12年 0.2億円

化石燃料由来のプラスチックに対する規制の強化

・化石燃料由来のプラスチックに対する規制が強化された場合、機資材に使用しているナイロン、ポリエステルなどプラスチック素材の調達コストが増大する可能性がある。

中期

 

技術

気候変動に対応した養殖技術の主流化

・気候変動により、海水温の上昇、海洋生物の回遊ルートの変更、海洋の酸性化などにより漁獲高の大幅な減少という影響を受ける可能性がある。その場合気候変動に対応した養殖技術が必要となるが、当社がこうした技術への対応に乗り遅れた場合、生産コストが増大する可能性がある。

短期

 

市場

環境配慮型製品需要の高まり

・今後、環境に配慮した海洋資材調達ニーズが高まる可能性がある。当社が適した製品を供給できない場合、環境配慮を証明できない水産物・漁網漁具・機資材の需要減退による売上・収益の減少や、市場シェアを失う可能性がある。

中期

 

・今後、環境に配慮した養殖用種苗・餌料調達ニーズが高まる可能性がある。当社が適した製品を供給できない場合、環境配慮を証明できない商品の需要減退による売上・収益の減少と、市場シェアを失う可能性がある。

中期

 

物理リスク

急性物理的リスク

異常気象の激甚化

・主要な養殖・加工施設の一部は沿岸部にあり、これらは海抜2~5m程度に存在する。気候変動により台風、洪水等の発生頻度が高まる場合、設備損壊等による稼働停止などのため、売上・収益が減少する可能性がある。

※定量的財務影響の算出根拠:過去の自然災害に伴う休業等による売上損失額に対して、洪水発生頻度を乗じて試算

短期

2℃シナリオ

試算結果

~令和32年

  7.8億円

4℃シナリオ

試算結果

~令和32年

 23.54億円

慢性物理的リスク

気候変動による生育環境の変化

・水温上昇など海洋環境の変化に伴う天然魚・海面養殖魚の漁獲・生産量の減少により売上・収益が減少する可能性がある。

短期

 

 

 

リスク・

機会種類

リスク・

機会要因項目

事業インパクト

時間軸

発生

確率

影響度

総合

評価

影響額

機会

製品および

サービス

認証済み製品や低炭素製品への嗜好変化(陸上養殖)

・温暖化による水温変化などの外部環境に左右されず、省エネ・エコシステムで安定的な生産を行う陸上養殖による売上・収益の増加の可能性がある。

短期

 

環境配慮型機資材への嗜好変化

・環境配慮認証を得た漁獲水産物・養殖魚や環境配慮型の機資材における需要向上による売上・収益の増加の可能性がある。

中期

 

低炭素製品への嗜好変化

(バイオマス漁網)

・当社では、石油由来の従来品と比較して製造・廃棄時のCO2排出量の約50%を削減するバイオ・生分解性素材を用いた海洋資材開発に取り組んでいる。これらはプラスチックに関する規制が強化された場合、売上・収益の増加の可能性がある。

短期

 

低炭素製品への嗜好変化

(リサイクルプラスチック)

・当社では、廃棄漁網のリサイクルネットワークの構築に取り組んでいる。ここでは高品質の再生ペレットの製造も行うため、プラスチックに関する規制が強化された場合、売上・収益の増加の可能性がある。

短期

 

市場

ブルーカーボン市場への参画

・藻場造成における資材の提供やコンサルティング、ブルーカーボンクレジットの販売による売上・利益の増加の可能性がある。

中期

 

 

 

また、当社グループにおける、人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針は、次のとおりであります。

①ニチモウの人材戦略について

100年以上の歴史を歩んできたニチモウにとって「従業員」は何よりも重要な経営資源=「人財」として位置付けており、企業価値向上の源泉です。漁業・水産業を主たる事業領域としているニチモウグループの強みは各事業分野における専門性、独自性が挙げられます。その強みを支えているのは、従業員一人ひとりがステークホルダーを巻き込んで業務を遂行する力量です。

これらを踏まえた人材戦略は、第137期中期経営計画の基本構想にもある「浜から食卓までを網羅し繋ぐ」のベースとなる『人(従業員)をより強い個に成長させて繋ぐ』ことです。

具体的に求める人物像は、価値観の異なる相手とも協力していける“柔軟性”、新たなビジネスチャンスに果敢に挑戦する“チャレンジ精神”、最後までやり遂げる“タフネスさ”を兼ね備えた人材を育成していくことです。

 

この考え方は、従業員一人ひとりの能力を最大限に発揮することで強い個を成長させて、その経験やノウハウを新たな価値を創造する事業に繋げて、中長期的な企業価値の向上、ひいては経営理念である「社会の公器」として業界を牽引していく未来へと繋いでいくということです。

 


 

②現在(いま)までの取り組み

(a)教育

階層別の教育に加え、現在の業務に必要な貿易、PCスキルなど専門的な教育を行っております。また、e-ラーニングを用いた全従業員向けの教育機会の確保なども行っております。

 (b)労働環境

少子高齢化、働き方改革、新型コロナウイルス感染症など、ニチモウを取り巻く事業環境は大きく変わっています。そのような状況下で法令や時代のニーズに沿った育児・介護への対応、時差出勤制度の導入など、より良い労働環境の実現に努めております。また、従業員との対話やアセスメントなどを通じて問題、課題の洗い出しを行っております。

 (c)女性活躍

育児世代への休職制度、男性従業員の育児休職取得の推進などを積極的に進めております。また、女性従業員の能力を発揮できる諸制度改定の検討を行っております。

  (d)健康管理

従業員の安全な労働環境の確保に努めるべく、産業医、看護師らの専門家と連携して、社員の心身の健康状態を把握し、問題のある場合には丁寧なフォローを行っております。また、労働時間管理システムにより長時間労働を未然に防止するなどの施策を行っております。

 

③未来(これから)の取り組み

 (a)教育(リスキリング)

VUCA※1時代においては、経済・ビジネス・個人のキャリアなどあらゆるものが複雑性を増し、将来予測が難しくなってきており、従前の経験が今後の課題解決には役立たない場合が想定されます。そのためにも従業員一人ひとりがスキルアップし成長(強い個)させていく事が不可欠です。その施策として従業員に必要な能力を可視化するとともに、リスキリングを推し進め、事業を横断して活躍できる人材の育成に繋げてまいります。また、明確な育成プランを作成し、その進捗・達成状況を確認してまいります。

 (b)労働環境

少子高齢化にともない、生産年齢人口の減少が顕著な国内において、より効率的な業務が遂行できる労働環境が必要になります。今後も選ばれる企業であるためにも、納得性の高い人事制度の導入、ジョブローテーションやグループ間交流により幅広い知見の習得など、新たな価値を創造できる労働環境の整備を行ってまいります。

 (c)女性活躍

生産年齢人口が減少していくなかで、企業の成長の観点においてもダイバーシティが重要な課題です。その中でも女性を主たる戦力として事業運営に組み込んでいく体制作りが重要になります。それに向けて、毎年の採用活動における女性採用率および女性管理職の比率を引き上げてまいります。

 (d)健康管理

重要な経営資源である「人財」であり続けるために、従業員の健康維持・増進活動に対する積極的な支援と健康作りの施策を推進してまいります。健康管理についても体系的な運営を行い、「健康経営優良法人」の取得を目指してまいります。従業員の健康こそが企業価値を向上させ、「未来」へ繋がっていくものと考えております。

 

④重要課題とKPIについて

令和12年までに当社が達成すべき人材育成の基盤整備における重要な課題として4項目を掲げ、それに対するKPIを設定いたしました。

これらKPIの進捗状況は、取締役会において監督を行ってまいります。

重要課題

KPI

 

(a)人事上の情報、施策の可視化
 
(b)グループ全体としてのビジョン共有

 

 

(c)人材定着、育成プランの作成

 

 

(d)ダイバーシティ

(a)ISO30414の認証取得

⇒社内外に対する人的資本の情報開示ガイドラインの制定

(b)理解度100%

⇒ニチモウグループ内での経営理念・ビジョンの発信

 (ER※2強化)

(c)離職率5%以下(2.8%)※3

⇒定年を除いた毎年の離職率を抑制、育成プランを作成し、

 その達成状況をモニタリング

(d)女性採用比率(一般職社員を含む) 50%(15.3%)、女性管理職比率 10%以上(0.0%)、育児休暇取得率100%(50.0%)※3

 

 

 

 

 

 

⑤長期ビジョン達成とロードマップ

「浜から食卓までを網羅し繋ぐ」を具現化する人材を育成するために、注力するポイント毎に区分けし、

二つのSTAGEで中長期的な人材の育成を行ってまいります。

・STAGE1としては、現在の人(=強い個)に対する教育の機会の提供を含め、今後ニチモウ

 グループに求められるスキルを明確にし、新たな施策を導入していく期間といたします。

・STAGE2として、ジョブローテーション制度や、グループ間での人員交流を活発化させて、

 個々の知識、経験をグループ全体に広めていく新たな仕掛け作りを行ってまいります。

 

令和5年

STAGE1(~令和7年)

STAGE2(~令和10年)

~令和12年

 

(現状把握)

・全社アセスメント、若手社員面談などを通した現状における課題・問題の洗い出し

(新たな施策の導入)

・長期的に求める能力の明確化

・新たな教育機会の提供

・人事評価制度の見直し

・社内DX化に向けた取り組み

(人材の新たな活用)

・女性管理職

・グループ間交流

・ジョブローテーション制度

(未来へ繋ぐ)

「浜から食卓までを網羅し繋ぐ」具現化できる人材を創出

 

 

 

 

 

 ※1 VUCA…Volatility(変動性)、Uncertainty(不確実性)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性)の  頭文字。

※2 ER…Employee Relations。企業の従業員や労働組合に対する広報活動。

※3 ()内の数字は令和5年3月期実績。

 

(3)リスク管理

当社が直面する具体的なリスクの識別・評価、方針の決定は、「内部統制委員会」がその役割を担っております。また、万が一問題が発生した場合の対応として「危機管理のガイドライン」を定め、不測の事態が発生した場合でも迅速な対応を行い、損失の拡大を最小限に防止する体制を整備しております。

「内部統制委員会」は取締役会の監督のもと、代表取締役社長を委員長として年4回開催しております。気候変動が事業に与えるリスクと機会の影響度評価を令和5年に開始しました。財務に及ぼす影響の開示を含め、今後取り組みを拡充いたします。

 


 

 

(4)指標及び目標

当社は気候変動への対応に関する「指標と目標」の設定を検討しており、その一環として、温室効果ガス排出量の把握に着手いたしました。

令和3年度の消費エネルギー実績をもとに、ニチモウおよび主要な連結子会社を範囲として、Scope1(燃料)とScope2(電力)の算出を実施。内訳は右表の通りです。

引き続き、算定範囲の拡大および、気候変動対応の拡充に取り組んでまいります。

                                          単位:t-CO2

 

 

令和3年度

Scope1

事業者自らによる温室効果ガスの直接排出

4,533

Scope2(マーケット基準)

他社から供給された電気、熱・蒸気の使用に伴う間接排出

6,109

Scope2(ロケーション基準)

5,287

Scope1+2(マーケット基準)小計

10,642

Scope1+2(ロケーション基準)小計

9,820

 

※GHGプロトコルに則り、Scope1,2算定を実施。Scope1,2範囲としては、連結子会社を含む国内主要拠点を

 対象に算定。事業所、営業所はScope1,2算定対象から除外しています。

※フロン類の排出は今回のScope1算定に含まれておりません。

※Scope3を含めた算定は今後の課題と認識しており、引き続き算定範囲の拡大に取り組んでまいります。

 

また、当社グループでは、上記「(2) 戦略」において記載した、人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針に係る指標については、当社においては、関連する指標のデータ管理とともに、具体的な取組みが行われているものの、連結グループに属する全ての会社では行われてはいないため、連結グループにおける記載が困難であります。このため、上記「(2) 戦略 ④重要課題とKPIについて」に、連結グループにおける主要な事業を営む提出会社のものを記載しております。

 

 

3 【事業等のリスク】

(1) 食品原料調達におけるリスク

当社グループの全売上高のおよそ6割前後を食品事業が占めておりますが、その中の主要商材は、その調達や販売において世界的な漁獲規制や漁獲量の変動及び水産物市況等の影響を受けております。従って、予期せぬ原料価格の高騰や漁獲量の変動等により、食品事業の主要商材の調達や販売が困難になった場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響が生じる可能性があります。

 

(2) 為替レートの変動によるリスク

当社グループで取り扱う食品事業の主要商材は、その原料の大部分を海外から買付けており、為替レートの変動による影響を受けております。そのため、円建て決済や為替予約等のリスクヘッジを行い、為替レートの変動による当社グループの業績への影響を可能な限り軽減しております。しかしながら予期せぬ為替レートの急激な変動が生じた場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響が生じる可能性があります。

 

(3) 食品の安全性におけるリスク

当社グループで取り扱う食品事業の主要商材は、その安全性を最重要課題として位置付け、グループ工場や国内外の提携工場へのHACCPの導入や徹底した品質保証体制の確保と実践に努めております。しかしながら予期せぬ品質事故等による原料等の大規模な回収や製造物責任賠償等が生じた場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響が生じる可能性があります。

 

(4) 自然災害の発生によるリスク

当社グループで取り扱う食品事業の主要商材は、国内はもとより、北米、南米、ロシア及び東南アジア等の海外のさまざまな地域から供給されております。従って、予期せぬ自然災害がそれらの地域において発生した場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響が生じる可能性があります。

 

(5) 海外事業におけるリスク

当社グループでは、食品事業における主要商材の安定的な確保を目的として、海外における投資や事業展開を進めておりますが、現地の経済環境の変化、法規制等(各国政府の許認可等も含みます。)の変更、政治的・社会的混乱などが発生した場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響が生じる可能性があります。

 

(6) 取引先の信用リスク

当社グループは、十分な信用調査の上多くの取引先と取引を行っておりますが、取引先の業績の悪化や突発的なM&A、あるいは自然災害や事故、さらには、法令違反などの企業不祥事等が発生した場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響が生じる可能性があります。

 

(7) 法的規制等に関するリスク

当社グループの事業活動の遂行は、国内及び海外の法規制等の影響を受けつつ事業活動を遂行しております。従って、予期せぬ法規制等の変更があった場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響が生じる可能性があります。

(8) 長期貸付金の回収に関するリスク

長期貸付金は、貸付先の信用リスクに晒されております。貸付先との取引を継続して行っており、貸付先の概況把握に努めることでリスクの軽減を行っておりますが、貸付先の財務状況が悪化した場合には、これらの貸付金の回収が困難となり、当社グループの業績及び財政状態に影響が生じる可能性があります。
 

 

(9) 新型コロナウイルス感染症の影響によるリスク

中国武漢に端を発した新型コロナウイルス感染症は新たな変異株の発生による感染再拡大のなか、ワクチン接種の普及により経済活動の正常化が期待されておりますが、当社グループを取り巻く経営環境は先行き不透明な状況となっております。

このような状況のなか、役員・従業員の健康と安全を最優先に、安全衛生の徹底(マスク着用、検温、手指のアルコール消毒等)、在宅勤務・時差出勤の推進、不要不急の国内・海外出張の禁止、ウェブ会議等の活用といった対策を講じるなど、感染拡大の防止に努めております。

なお、さらなる感染拡大など想定を超えるような事態が発生した場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響が生じる可能性があります。

 

(10) 繰延税金資産の回収可能性に関するリスク

当社グループでは、将来減算一時差異および税務上の繰越欠損金に対して、将来の課税所得を合理的に見積もった上で回収可能性を判断し、繰延税金資産を計上しております。将来の課税所得については、経営環境の変化等を踏まえ適宜見直しを行っておりますが、結果として繰延税金資産の全額または一部に回収可能性がないと判断し、繰延税金資産の取崩しが必要となった場合、当社グループ業績及び財政状態に影響が生じる可能性があります。

 

(11) ロシア・ウクライナ情勢の影響によるリスク

ロシアによるウクライナへの軍事侵攻により、原材料価格の高騰、物流の遅延および経済制裁にともなう金融市場の規制など、様々な影響が顕在化しております。

当社グループにおきましては、食品事業においてロシアの水産物を取り扱っておりますが、本情勢により輸入水産物の調達や市況の乱高下など、安定的な供給に支障をきたす事態が発生した場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響が生じる可能性があります。

 

 

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という)の状況の概要は次のとおりであります。

 

①財政状態及び経営成績の状況
(経営成績)

当連結会計年度におけるわが国の経済は、新型コロナウイルス感染症の影響が続くなか、行動制限の緩和等に伴う人流の再開によりサービス消費・インバウンド需要の回復が景気を押し上げ、総じて緩やかな回復基調が続きました。しかしながら、長期化するウクライナ情勢や原材料およびエネルギー価格の高騰、急激な円安によるインフレ圧力の強まりなどの激しい外部環境の変動により、先行きについては引き続き予断を許さない状況で推移いたしました。

このような経済環境のなか、当社グループの事業基盤であります水産、水産加工・流通、食品の各分野におきましても、外食を中心に個人消費や設備投資の拡大が見られたものの、対ロシア制裁の影響によるサプライチェーンの混乱や為替を含めた原材料価格の急激な変動など、不安定かつ厳しい環境下にありました。

こうした情勢のもとで、当社グループは、3ヵ年経営計画「第137期中期経営計画(Toward the next stage)」 の初年度として、経営方針「浜から食卓までを網羅し繋ぐ」をベースに、当社グループならではの一貫した体制で営業展開を推し進めてまいりました。

以上の結果、当連結会計年度の売上高は1,268億29百万円前連結会計年度比113億60百万円の増加となりました。営業損益は28億74百万円の利益となり前連結会計年度比3億26百万円の減少となりました。経常損益は32億20百万円の利益となり前連結会計年度比3億90百万円の減少となりました。

特別損益におきましては、特別利益として5億39百万円を計上し、特別損失として5億92百万円を計上いたしました結果、親会社株主に帰属する当期純損益は24億37百万円の利益となり前連結会計年度比3億17百万円の減少となりました。

 

セグメント別の概況は次のとおりであります。

<食品事業>

すり身部門では、南米すり身の生産は堅調に推移し、練り製品メーカーへの販売が伸長したことで売上は増加いたしましたが、下期から原料相場の断続的な下落の影響により、営業利益は減少いたしました。鮮凍水産物部門では、カニは全国旅行支援の実施などにより外食でも回復の兆しが見られたものの、米国でのロシア産水産物の禁輸措置などによる世界的な相場の下落を受け、売上、営業利益ともに減少いたしました。北方凍魚および助子は、物流コストの上昇で苦戦を強いられましたが、ホッケ・赤魚などの原料販売が好調に推移したことや人流の再開により明太子などの土産物向けの販売が回復してきたことで売上、営業利益ともに増加いたしました。加工食品部門では、養殖銀ザケや寿司種の販売が順調に推移したことで、売上、営業利益ともに増加いたしました。

これらの結果、売上高は829億7百万円となり前連結会計年度比103億23百万円の増加となりました。セグメント損益は21億70百万円の利益となり前連結会計年度比88百万円の減少となりました。

<海洋事業>

漁網・漁具資材部門では、依然として国内において漁獲不振の影響は続いているものの、北海道の一部では秋サケの豊漁により定置網の需要が回復基調となったほか、官公庁向け漁具資材の販売が堅調に推移いたしました。また、円安の状況下において中国向けまき網用漁具資材の販売が伸長し、売上、営業利益ともに増加いたしました。船舶・機械部門では、船用品の販売が堅調に推移したことで売上は増加いたしましたが、船体一括案件や船舶用機器類の大型案件獲得には至らず、営業利益は減少いたしました。養殖部門では、サケ科魚類を中心に魚価が堅調なことから種苗や養殖用資材、養殖用餌料の販売が順調に推移いたしました結果、売上、営業利益ともに増加いたしました。

 

これらの結果、売上高は209億78百万円となり前連結会計年度比25億63百万円の増加となりました。セグメント損益は6億17百万円の利益となり前連結会計年度比2億46百万円の増加となりました。

<機械事業>

機械事業におきまして、国内では冷凍食品業界での新工場向け案件を獲得するなど、継続している設備投資意欲のニーズに応えるべく、きめ細かな営業活動を努めてまいりました。海外では入出国制限が緩和されたことにより、豆腐業界・総菜加工業界向けを中心に据付、検収は順調に進みましたが、エネルギー価格の高騰などによる影響や前連結会計年度の大型案件による反動減が大きく影響し、それぞれ売上、営業利益ともに減少いたしました。

これらの結果、売上高は112億44百万円となり前連結会計年度比15億41百万円の減少となりました。セグメント損益は9億45百万円の利益となり前連結会計年度比2億94百万円の減少となりました。

<資材事業>

資材事業におきまして、化成品部門では、合成樹脂・包装資材ともに販売は堅調に推移し、売上は増加したものの、価格高騰に対して早期の手当てに努めましたが、営業利益は減少いたしました。農畜資材においては、肥料・資材価格の高騰がありましたが、ビニールハウスなどの販売が堅調に推移したことで、売上、営業利益ともに増加いたしました。

これらの結果、売上高は87億90百万円となり前連結会計年度比40百万円の増加となりました。セグメント損益は4億37百万円の利益となり前連結会計年度比18百万円の減少となりました。

<バイオティックス事業>

バイオティックス事業では、医療関係者向けや通信販売は堅調に推移しましたが、大手健康食品メーカー向け「アグリマックス」や「イムバランス」の素材および薬局向けOEM商品の販売が低迷いたしました結果、売上高は3億12百万円となり前連結会計年度比58百万円の減少となりました。セグメント損益は13百万円の利益となり前連結会計年度比44百万円の減少となりました。

<物流事業>

物流事業では、抜本的な業務効率の改善に取り組んでまいりましたが、引き続き菓子類の出荷低迷や燃料高騰などの車両に係る経費負担増により、売上高は24億89百万円となり前連結会計年度比33百万円の増加となりました。セグメント損益は46百万円の損失となり前連結会計年度比58百万円の減少となりました。

<その他>

その他の事業といたしまして、不動産の賃貸、人材派遣業などを行っており、売上高は1億7百万円となり前連結会計年度比1百万円の減少となりました。セグメント損益は86百万円の利益となり前連結会計年度比10百万円の増加となりました。

 

 

 

(財政状態)

資 産

当連結会計年度における資産の部は786億47百万円となり、前連結会計年度比37億83百万円の増加となりました。これは、主として、現金及び預金の増加14億60百万円、売掛金の減少11億22百万円、商品及び製品の増加23億81百万円などによるものであります。

負 債

負債の部は545億52百万円となり、前連結会計年度比2億45百万円の減少となりました。これは、主として短期借入金の減少14億39百万円、一年内償還社債及び社債の増加10億38百万円、一年内返済長期借入金及び長期借入金の増加17億64百万円などによるものであります。

純資産

純資産の部は240億95百万円となり、前連結会計年度比40億29百万円の増加となりました。これは、資本金の増加11億77百万円、利益剰余金の増加19億45百万円などによるものであります。

 

② キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物は、69億39百万円前連結会計年度比24.6%の増)となりました。

営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益31億68百万円、売上債権の減少19億24百万円、棚卸資産の増加22億96百万円、仕入債務の減少10億56百万円などにより9億12百万円のプラスとなりました。

投資活動によるキャッシュ・フローは、有形及び無形固定資産の取得による支出16億86百万円などにより、12億68百万円のマイナスとなりました。

財務活動によるキャッシュ・フローは、短期借入金の純減額16億39百万円、長期借入による収入28億30百万円、長期借入金の返済による支出10億65百万円、社債の発行による収入34億9百万円、社債の償還による支出24億62百万円、新株予約権の行使による株式の発行による収入11億59百万円などの増加より、16億18百万円のプラスとなりました。

 

 

③生産、受注及び販売の実績

a.販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

前連結会計年度

(自 令和3年4月1日

  至 令和4年3月31日

当連結会計年度
(自 令和4年4月1日
    至 令和5年3月31日

金額(百万円)

金額(百万円)

前年同期比(%)

食品事業

72,583

82,907

14.2

海洋事業

18,414

20,978

13.9

機械事業

12,785

11,244

△12.0

資材事業

8,749

8,790

0.4

バイオティックス事業

371

312

△15.8

物流事業

2,456

2,489

1.3

その他

108

107

△0.9

合計

115,469

126,829

9.8

 

(注)1 セグメント間取引については、相殺処理しております。

 

b.仕入実績

当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

前連結会計年度

(自 令和3年4月1日

  至 令和4年3月31日

当連結会計年度
(自 令和4年4月1日
    至 令和5年3月31日

金額(百万円)

金額(百万円)

前年同期比(%)

食品事業

68,495

75,227

9.8

海洋事業

13,679

14,933

9.1

機械事業

8,205

6,520

△20.5

資材事業

8,252

8,601

4.2

バイオティックス事業

96

75

△21.2

その他

34

33

△2.8

合計

98,764

105,391

6.7

 

(注)1 セグメント間取引については、相殺処理しております。

 

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものであります。

 

①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。

連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。

なお、新型コロナウイルス感染症による会計上の見積りへの影響については、入手可能な情報に基づき見積りを行っております。

 

②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

当社グループは、3ヵ年経営計画第137期中期経営計画(Toward the next stage)」の初年度として、人材と組織の連携強化を図るとともに、「浜から食卓まで」をカバーした当社グループならではの強みを生かしたきめ細かな営業活動に努めてまいりました。

 

経営成績等の分析

a.財政状態の分析

財政状態の分析につきましては、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。

b.経営成績の分析

当連結会計年度の経営成績は、売上高につきましては、1,268億29百万円前連結会計年度比9.8%増)となりました。損益につきましては、営業損益は28億74百万円の利益前連結会計年度比10.2%減)、経常損益は32億20百万円の利益前連結会計年度比10.8%減)、親会社株主に帰属する当期純損益は24億37百万円の利益前連結会計年度比11.5%減)となりました。

(売上高及び営業利益)

「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。 

(営業外損益)

営業外損益は、当連結会計年度は3億46百万円の利益(前連結会計年度は4億10百万円の利益)となりました。これは主に、営業外収益として受取配当金1億76百万円及び持分法による投資利益4億74百万円の計上があるものの、営業外費用として支払利息3億90百万円などの計上があったことによるものであります。

(特別損益)

特別損益は、当連結会計年度は52百万円の損失(前連結会計年度は1億67百万円の利益)となりました。これは主に、特別利益として投資有価証券売却益98百万円及び補助金収入3億2百万円、新株予約権戻入益1億30百万円の計上があるものの、特別損失として固定資産圧縮損3億2百万円及び役員株式給付引当金繰入額2億58百万円などの計上があたことによるものであります。

(親会社株主に帰属する当期純損益)

親会社株主に帰属する当期純損益は、当連結会計年度は24億37百万円の利益前連結会計年度は27億54百万円の利益)となりました。

c.キャッシュ・フローの分析

キャッシュ・フローの分析につきましては、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 

 

資本の財源及び資金の流動性についての分析

当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、次のとおりです。

当社グループの運転資金需要のうち主なものは、商品及び原料の仕入のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であり、事業上必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。必要な資金については、銀行借入またはコミットメントラインの利用によって流動性を保持しております。当連結会計年度末における有利子負債の残高は食品事業における棚卸資産が増加したことを主な要因として360億24百万円となり、前連結会計年度末比13億62百万円増加しましたが、当連結会計年度末のコミットメントライン未実行額120億円を確保している他にも各金融機関と個別に当座貸越契約を締結しており、資金の流動性は十分に保持されております。また、食品事業の北海道製造子会社における大規模投資等、投融資の長期的な資金については設備投資・事業投資計画に基づき、市場金利動向や既存長期借入金等の返済時期を総合的に勘案し、社債および長期借入金を個別に調達することによって流動性を保持しております。一方で事業活動に十分な流動性の確保を目的として当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は69億39百万円となっております。

 

経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社グループは、3ヵ年経営計画「第137期中期経営計画(Toward the next stage)」の初年度として、「浜から食卓までを網羅し繋ぐ」当社グループならではの強みを生かした営業活動に努めるとともに、事業横断による人材と組織の連携強化を図ってまいりました。各事業部門においても目標達成のための施策遂行に注力し、食品事業では対ロシア制裁によるサプライチェーンの混乱や為替を含めた原材料価格の急激な変動などのリスクを注視しつつ、鮮凍水産物部門(カニ、助子、北方凍魚)を中心に採算重視の販売に努めてまいりました。海洋事業では既存事業領域の見直しと合わせ、新規事業にあたり部門を横断した営業活動を推進し、機械事業および資材事業では更なる営業基盤の強化や顧客の開拓に努めてまいりました。以上の結果、当連結会計年度の売上高は1,268億29百万円、営業利益28億74百万円、経常利益32億20百万円、ROE11.1%となり、利益面において前年度を下回る結果となりましたが当初予想を上回ることができました。

 

 

5 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

6 【研究開発活動】

当連結会計年度における当社グループが支出した研究開発費の総額は169百万円であります。

セグメント別の研究開発活動は次のとおりであります。

 

①食品事業

当社において食品品質管理室を設置しており、その研究開発活動の主なものは次のとおりであります。

水産物を原料とする各種加工食品の商品開発、品質改良、各種調味料の開発・改良。各種水産加工品の諸検査及び基礎データ分析等。

当連結会計年度の研究開発費の額は管理費を含め78百万円であります。

 

②海洋事業

当社において研究開発室を、またノールイースタントロールシステムズINC.においてエンジニアリング部門を設置しており、その研究開発活動の主なものは次のとおりであります。

トロール漁具をはじめとする各種漁具類について漁獲効率の向上、省人省力化及び持続的資源利用等を目的とする技術開発・改良及び新商品開発等。

当連結会計年度の研究開発費の額は管理費を含め81百万円であります。

 

③機械事業

当社において、機械・資材事業部門の新商品開発を行っております。

当連結会計年度の研究開発費の額は管理費を含め0百万円であります。

 

④資材事業

当社において、機械・資材事業部門の新商品開発を行っております。

当連結会計年度の研究開発費の額は管理費を含め0百万円であります。

 

⑤バイオティックス事業

ニチモウバイオティックス㈱における研究開発活動の主なものは次のとおりであります。

国内外の大学の研究室、製薬会社・食品会社・動物医薬品会社の研究部門との共同研究等。

当連結会計年度の研究開発費の額は管理費を含め8百万円であります。