第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

 

(1) 会社の経営方針

当社グループは「世界中をカッコよく、世界中に笑顔を。」という企業理念のもと、“想像”と“創造”を繰り返し、高付加価値なサービスを提供していくクリエイター集団であり続け、世界中の全ての尊い個性がファッションで繫がる未来を目指すことを基本姿勢に事業活動を行っております。また、ESG(Environment/環境・Society/社会・Governance/ガバナンス)に関する課題に積極的に対応していくことが、ステークホルダーをはじめ、一般社会との持続的な共存・共栄につながると考えており、「ファッションでつなぐサステナブルな未来へ」をサステナビリティステートメントとし、主に4つの重点的な取り組みを設定いたしました。これにより、ファッションとテクノロジーズが持つ力で、すべての人が可能性を発揮できるよう支援すると共に、社会・環境問題の解決を目指してまいります。これからも当社グループは、世界中の全ての尊い個性がファッションで繫がる未来を目指してまいります。

また、この企業理念の達成のため、「MORE FASHION」×「FASHION TECH」、「ワクワクできる『似合う』を届ける」という経営戦略を設定しており、当社グループの強みであるファッションを更に極め、テクノロジーで時代を進めることを実践することが、中長期的な企業価値の向上につながるものと考えております。

 

(2) 目標とする経営指標

当社グループが重視している経営指標は、EC事業から生み出される商品取扱高であります。なお、EC事業で計上する売上高のうち、受託商品の販売に係る収益は、商品取扱高に各手数料率を乗じた受託販売手数料のみを会計上の売上高として計上しております。そのため、当連結会計年度においては会計上の売上高が183,423百万円であるのに対し、商品取扱高は544,317百万円となっております。販売費及び一般管理費につきましては、商品取扱高に連動する変動費が多くを占めており、事業全体の規模を示す商品取扱高が売上高、利益それぞれに密接な関連を持っております。

また、当社グループでは資本コストを上回る利益を生み出すことが企業価値の増大につながると考えていることから、経営指標として自己資本当期純利益(ROE)も定めており、資本効率の高い経営に努めてまいります。具体的な目標値としては、世界的にみた場合に当社と類似する企業のROEの水準等を勘案し、ROE30%を目安としております。

当連結会計年度のROEは60.1%(前年同期実績62.5%)と引き続き高い水準を維持しており、目標値を大きく上回っております。株主への利益還元に関しては、財務基盤及び今後の投資計画等を鑑み、適切に対応してまいります。なお、当連結会計年度の配当額から算出される連結配当性向は49.3%となります。今後につきましても、株主還元施策の強化に努め、一層効率的な資本の運用を目指してまいります。

 

[補足情報]目標とする経営指標及びその他経営指標の推移

 

 

2019年3月

2020年3月

2021年3月

2022年3月

2023年3月

連結業績の推移

 

 

 

 

 

 

商品取扱高

(百万円)

323,819

345,085

419,438

508,876

544,317

商品取扱高(その他商品取扱高除く)

(百万円)

323,819

345,085

407,774

462,175

501,108

売上高

(百万円)

118,405

125,517

147,402

166,199

183,423

売上総利益

(百万円)

104,962

113,721

140,033

156,172

171,341

営業利益

(百万円)

25,654

27,888

44,144

49,656

56,421

経常利益

(百万円)

25,717

27,644

44,386

49,655

56,716

親会社株主に帰属する当期純利益

(百万円)

15,985

18,804

30,932

34,492

39,526

包括利益

(百万円)

16,082

18,706

30,806

34,615

39,434

EBITDA(注)1

(百万円)

27,649

30,379

46,570

52,038

58,931

期初計画

 

 

 

 

 

 

商品取扱高

(百万円)

360,000

367,000

409,000

472,800

543,800

売上高

(百万円)

147,000

136,000

145,000

162,600

181,300

営業利益

(百万円)

40,000

32,000

41,500

47,800

51,500

経常利益

(百万円)

40,000

32,000

41,600

47,800

51,500

親会社株主に帰属する当期純利益

(百万円)

28,000

22,500

28,500

33,300

35,900

連結財政状態

 

 

 

 

 

 

総資産

(百万円)

78,961

94,186

125,656

127,276

155,742

負債

(百万円)

56,304

59,651

70,149

72,177

79,048

純資産

(百万円)

22,656

34,534

55,507

55,099

76,693

自己資本

(百万円)

22,546

34,533

55,433

54,932

76,556

連結キャッシュ・フロー

 

 

 

 

 

 

営業活動によるキャッシュ・フロー

(百万円)

14,807

24,789

44,790

39,895

36,671

投資活動によるキャッシュ・フロー

(百万円)

△6,125

△5,987

△4,648

△1,283

△10,588

財務活動によるキャッシュ・フロー

(百万円)

△12,059

△6,771

△12,117

△34,823

△17,738

現金及び現金同等物の期末残高

(百万円)

21,560

33,602

61,648

65,520

74,145

1株当たり情報

 

 

 

 

 

 

1株当たり純資産(BPS)(注)2

(円)

73.85

113.11

181.53

183.23

255.31

1株当たり純利益(EPS)(注)2

(円)

52.20

61.60

101.30

115.02

131.83

潜在株式調整後1株当たり当期純利益(注)2

(円)

115.01

発行済株式数(自己株式を除く)(注)2

(株)

305,295,182

305,295,182

305,364,371

299,803,818

299,856,781

期中平均株式数 (注)2

(株)

306,214,590

305,295,182

305,343,395

299,891,989

299,837,990

安全性に関する指標

 

 

 

 

 

 

流動比率

(%)

110.8

125.5

153.1

154.6

171.0

固定比率

(%)

93.4

68.8

46.6

45.5

42.1

自己資本比率

(%)

28.6

36.7

44.1

43.2

49.2

成長性に関する指標

 

 

 

 

 

 

商品取扱高 前年同期増減率(注)3

(%)

19.4

6.6

18.2

13.3

8.4

営業利益 前年同期増減率

(%)

△21.5

8.7

58.3

12.5

13.6

経常利益 前年同期増減率

(%)

△21.4

7.5

60.6

11.9

14.2

当期純利益 前年同期増減率

(%)

△20.7

17.6

64.5

11.5

14.6

収益性に関する指標

 

 

 

 

 

 

対商品取扱高 売上総利益率(注)3

(%)

32.4

33.0

34.3

33.8

34.2

対商品取扱高 営業利益率(注)3

(%)

7.9

8.1

10.8

10.7

11.3

対商品取扱高 経常利益率(注)3

(%)

7.9

8.0

10.9

10.7

11.3

対商品取扱高 当期純利益率(注)3

(%)

4.9

5.4

7.6

7.5

7.9

対商品取扱高 EBITDAマージン(注)3

(%)

8.5

8.8

11.4

11.3

11.8

自己資本 当期純利益率(ROE)

(%)

50.5

65.9

68.8

62.5

60.1

総資産 経常利益率(ROA)

(%)

34.4

31.9

40.4

39.3

40.1

配当に関する情報

 

 

 

 

 

 

中間配当 (注)2

(円)

14.0

12.0

15.0

22.0

24.0

期末配当 (注)2

(円)

10.0

18.0

26.0

36.0

41.0

配当総額

(百万円)

7,327

9,158

12,519

17,387

19,490

配当性向

(%)

46.0

48.7

40.5

50.4

49.3

純資産配当率(DOE)

(%)

23.4

32.1

27.8

31.8

29.6

株価に関する情報

 

 

 

 

 

 

期末株価

(円)

2,086

1,451

3,270

3,285

3,015

株式時価総額

(百万円)

686,845

442,983

998,541

984,855

904,068

時価ベースの自己資本比率

(%)

806.5

474.1

794.7

773.8

580.5

株価収益率(PER)

(倍)

40.0

23.6

32.3

28.6

22.9

株価純資産倍率(PBR)

(倍)

28.2

13.1

18.0

17.9

11.8

 

(注)1 EBITDA=営業利益+減価償却費+のれん償却額

2 いずれも連結ベースの財務数値を基礎とした指標となっております。

3 商品取扱高前年同期増減率及び商品取扱高に対する割合は、商品取扱高(その他商品取扱高除く)を用いて算定しております。

 

(3) 優先的に対処すべき課題

当社グループの当面の課題は、①親会社であるZホールディングス㈱との連携深化によるシナジー創出、②ZOZOTOWNのリブランディング、③利益構造の多様化、④フルフィルメント及びECシステム機能強化、⑤システムエンジニアのリソース強化が必要であると考えております。

 

① 親会社であるZホールディングス㈱との連携深化によるシナジー創出

当社グループはZホールディングス㈱のグループ会社となって以降、同社グループ会社との連携を強めてまいりました。引き続きグループ会社間で更なるシナジー効果を最大化できるよう、最大限の取り組みを推進してまいります。

 

ⅰ.ZOZOTOWN Yahoo!ショッピング店の商品取扱高拡大

2019年12月17日にヤフー㈱が運営する「Yahoo!ショッピング(2022年10月にPayPayモールを吸収し統合)」へZOZOTOWNを出店いたしました。新たな顧客層の獲得によりZOZOTOWN Yahoo!ショッピング店の売上は徐々に成長しておりますが、まだ拡大余地が十分にあると認識しております。今後は、ZOZOTOWN Yahoo!ショッピング店にもZOZOTOWN本店に近しい機能の拡充を進め、幅広いユーザー層に対応するECサイトとして商品取扱高の拡大を目指してまいります。

 

ⅱ.開発リソースの共有

Zホールディングス㈱所属のエンジニアと当社所属のエンジニアの技術力の共有により、開発スピード及び開発クオリティの向上を目指してまいります。

 

② ZOZOTOWNのリブランディング

当社コアビジネスであるZOZOTOWNにおいては、「MORE FASHION」×「FASHION TECH」をテーマに掲げ、これまで以上にファッションを追求し、ただ売るだけではなく、新しい売り方や顧客体験を創るテクノロジーを使って、よりユーザーにもブランドにも当社ならではの付加価値を与えられるサービスとなるべくリブランディングを図ってまいります。

 

③ 利益構造の多様化

当社グループは、2021年4月に今後の戦略として、利益構造の多様化を目的とした戦略の3本柱(①「買う」以外のトラフィックも増やす②「生産支援」に踏み込む③「技術ライセンス販売」にトライ)を公表しました。

当社が独自に保有する顧客基盤、情報、ノウハウ、技術等の資産を最大限に活用することで収益機会の拡大を目指してまいります。

 

④ フルフィルメント及びECシステム機能強化

今後見込まれる商品取扱量の増加を視野に入れ、更なる物流キャパシティの拡大、業務効率化の促進を検討してまいります。2023年8月から新たな物流倉庫が稼働することで、物流キャパシティを拡大いたします。また、ECシステムのハード及び機能面に関しましては、ユーザー数の増加及びそれに伴うアクセス数の増加への対応、ユーザビリティ向上のため、適宜強化を図ってまいります。

 

⑤ システムエンジニアのリソース強化

今後のビジネスの拡張を図る上でシステムエンジニアのリソース強化が重要となります。現状、約450名程度のエンジニアが在籍しておりますが、今後の事業展開を鑑み、開発スピードの向上や新たなテクノロジーを取り入れるべく、エンジニアを増員してまいります。さらに、①-ⅱで記載したように、親会社であるZホールディングス㈱とのエンジニア等のリソース共有も積極的に行っていく予定です。

 

 

2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】

当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取り組みは、次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)サステナビリティに関する考え方

当社は2020年に、経営陣で構成するSDGs推進委員会を設置し、環境・社会に対して、ファッションを扱うプラットフォーマー企業として何ができるのか議論を重ね「ファッションでつなぐ、サステナブルな未来へ。」というサステナビリティステートメントを策定しました。このステートメントには、ファッションとテクノロジーを通じて、人と人をつなぎ、社会課題を革新的なやり方で解決していくという想いが込められています。

また、サステナビリティステートメント達成に向けてマテリアリティ19項目と、これまで大切にしてきたこととこれからの事業を通じて中長期で取り組むべきことをかけ合わせた4つの重点取り組みを掲げ、環境や社会に配慮した新しいファッションの世界の実現を目指していきます。

 

① マテリアリティ

当社では、ステークホルダーの皆様から日常的に当社に対する期待、要望、意見を収集しています。当社のサービスユーザー、クライアントからの期待などは、アンケートやインタビューを通じて収集し、株主および他の投資家からの期待も、株主総会や、エンゲージメント・ミーティング、当社への評価データを通じて収集しています。また、業界団体やNGOの方々からの期待などは、ミーティングやインタビューを行い把握に努めています。これらステークホルダーの期待や要望と、主要なESG評価項目などの社会からの要請を参考に、当社グループの特性や当社グループの成長への寄与の観点から議論・検討し、ステークホルダーと当社の双方にとって重要性の高いマテリアリティ項目を特定しました。

 


 

 

② 4つの重点取り組み・マテリアリティへの取り組み

当社は、サステナビリティステートメント「ファッションでつなぐ、サステナブルな未来へ。」の実現、マテリアリティ19項目の解決に向け、4つの重点取り組みを策定しております。

また当社は、4つの重点取り組みおよびマテリアリティへの取り組みを推進し、企業としての持続的な成長と環境・社会への課題解決に取り組んでいきます。

 

ⅰ.サステナブルなファッションを選択できる顧客体験の提供

当社がブランドとともに考える基準や生産背景まで含めた詳細情報を自社運営サービスに掲載することで、お客様に人権や環境に配慮されたサステナブルな商品やサービスを選択できる機会を提供する。

 

ⅱ.廃棄ゼロを目指す受注生産プラットフォームの構築

当社が計測技術や各種データを活かした受注生産プラットフォームを構築することで、アパレルにおける大量生産・大量廃棄を減らすための仕組みを実現する。

 

ⅲ.ファッションに関わるすべての人のダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン推進

当社が積極的な情報発信や取り組みを行い、当社の従業員、ファッション業界のプレイヤーや次世代層、マイノリティの人々、ファッションの生産者、汚染の影響を受けている人たち、ZOZOのお客様など、ファッションに関わるすべての人が可能性を発揮できる社会づくりに貢献する。

 

ⅳ.持続可能な地域づくりへの貢献

当社がファッションとテクノロジーを活用し、各地域の環境面・社会面の課題解決にステークホルダーとともに取り組み、地域の活性化、持続可能な地域の実現に貢献する。

 

(2)ガバナンス

当社グループでは、取締役会において気候変動の課題を扱うことにより、戦略の立案・実行が効果的に行われると考えており、気候変動を含めた環境に関する重要事項を取締役会で審議・決議しております。また、執行側でのマネジメント機関として設けたSDGs推進委員会では代表取締役社長兼CEOが委員長を務め、環境マネジメントの統括責任者として当社の気候変動に関するリスク・機会、取り組み方針、目標についての議論や、取り組み実績の進捗確認を行い、SDGs推進委員会で審議された重要事項を取締役会にて決議します。

なお、体制の具体的な構成は「第4 提出会社の状況 4 コーポレートガバナンスの状況等 (1)コーポレートガバナンスの概況 ③企業統治に関するその他の事項」に記載の図のとおりであります

 

(3)気候変動などに関する戦略及び具体的な取り組み

当社は、将来の気候変動のシナリオは気候変動に関する政府間パネル(IPCC)に基づいた「FASHION INDUSTRY CHARTER FOR CLIMATE ACTION」と「A Roadmap to Net-zero Emissions for the Apparel Sector」を使用してシナリオ分析を行い、気候変動に関連するリスク・機会の抽出を行いました。

 


 

リスクと機会において、環境配慮型のサービスや製品への移行、環境配慮型オペレーションの構築が重要であると考え、マテリアリティおよび重点取り組み「サステナブルなファッションを選択できる顧客体験の提供」「廃棄ゼロを目指す受注生産プラットフォームの構築」「持続可能な地域づくりへの貢献」への対応をより一層進めていきます。

なお、気候変動などに関する具体的な取り組みは、以下のとおりです。

 

① SBTi

当社は、2023年3月にパリ協定が定める目標に科学的に整合する温室効果ガスの排出削減目標「Science Based Targets(サイエンス・ベースド・ターゲット)(以下SBT)」を認定する機関「SBTイニシアティブ」に対しコミットメントレターを提出し、2年以内にSBTからの承認を目指すことを表明しました。今後は、パリ協定の「1.5℃目標」を達成するための目標を設定しネットゼロの実現に向けて取り組んでまいります。

 

② 当社拠点へ再生可能エネルギーを導入

2022年9月現在、当社拠点の電力消費量のうち9割以上が再生可能エネルギーとなっています。ZOZO本社屋では、2021年2月からみんな電力様の「ENECT RE100プラン」を採用し、トレーサビリティーが確保された再生可能エネルギー100%の電力を導入しています。また、2022年1月から物流拠点「ZOZOBASE習志野1」と「ZOZOBASEつくば1」、2022年6月から「ZOZOBASEつくば2」、2022年9月から「ZOZOBASE習志野2」、2023年3月から「ZOZOBASEつくば3」にも、トラッキング付・FIT非化石証書等が付与された、バイオマスや太陽光由来の再生可能エネルギーを100%導入しております。今後、その他拠点においても、再生可能エネルギーの導入を進め、カーボンニュートラルの達成を目指します。

 

③ 計測テクノロジーにおける取り組み

当社は、ECでの購入時のサイズへの不安を解決すべく3D計測用ボディースーツ「ZOZOSUIT」をはじめ、足の3D計測用マット「ZOZOMAT」、フェイスカラー計測ツール「ZOZOGLASS」などの計測ツールを提供しています。これにより購入後のサイズ不一致による返品を抑制、返品配送において発生するCO2を削減し環境負荷の低減へ繋げています。ZOZOMAT利用者は非利用者に比べ返品率が36.9%低いという結果も確認しております。また、身体の3Dモデル生成が可能な「ZOZOSUIT」を使い、ワークアウトの進捗をサポートするボディーマネジメントサービス「ZOZOFIT」を米国で提供を開始し、ファッションだけでなく健康医療分野などにも計測テクノロジーを活用しています。

 

④ 生産支援プラットフォーム「Made by ZOZO」による受注販売

当社はファッション業界の課題である大量生産・大量破棄を解決する取り組みとして、生産支援プラットフォーム「Made by ZOZO」を開発し、取引先ブランドへ提供しております。「Made by ZOZO」はお客様からの注文後に商品の生産(受注生産)を行う為、需要に応じた適正量の生産が可能、これにより商品の作りすぎによる生産材料への負荷や売れ残りによる廃棄が発生しません。また、「Made by ZOZO」は1点から生産、また注文から最短10日で配送可能のため、通常の受注生産と比べお客様へもストレスなく商品をお届けすることが出来ます。

 

⑤ ZOZOUSEDにおける取り組み

ZOZOTOWNで過去に購入したアイテムを下取りして、注文時に割引価格で購入できる「買い替え割」サービスを展開し、下取りしたアイテムをブランド古着ゾーン「ZOZOUSED」内で販売することによって、衣料品を循環させています。2022年度は約1,000万着を回収しました。仮に焼却・棄却処分した場合、二酸化炭素排出量に換算すると約21,500トンの削減効果があります。

 

⑥ ペーパーレス化の促進

ZOZOTOWNで注文頂いた際にお客様へお渡しする納品書兼領収書を全て電子化しています。2022年度の出荷件数で換算した場合、年間約6,400万枚の納品書兼領収書(紙)を削減したこととなり、焼却に伴う二酸化炭素排出量としては、約282トンの廃棄削減効果が見込まれます。また社内においても電子契約サービス「クラウドサイン」を導入し契約書などWeb完結型として紙の廃棄削減に取り組んでいます。

※詳細については当社コーポレートサイトをご覧ください。

 

 

⑦ 水資源保全の取り組み

当社グループでは、事業活動において大量に水を使用することはありませんが、水資源の管理を環境保全上の重要課題と捉え、リスク分析、取水・排水量管理を行っています。最も水を利用している用途は、データセンターでの冷却・加湿用の水と、事業所での生活用水に大別されます。うち、事業所については、職場生活に必要な量のみを消費しています。これら、事業にかかる水資源に関しては、世界資源研究所(WRI)のWater Risk Atlasを活用し定期的に水源地の水ストレスをチェックしております。また、自社の水消費量の大半を占めるデータセンターの水源地に関しては、リスクはLow-Mediumであり、水ストレスと全体の水リスクが高くないことを把握しております。今後も継続して水ストレスの変化をチェックする体制を敷いており、水ストレスが高いと判断された場合には、適切な対策を講じて参ります。

 

⑧ 生物多様性

当社グループでは、2023年1月、2050年までにCO2排出量実質ゼロを目指す「ネットゼロ」を発表しました。CO2排出量の削減は気候変動を緩和させるだけでなく、生態系の保全にもつながり、生物多様性の損失を抑えます。また、当社では「生物多様性」をマテリアリティの一つとして捉え、FSC認証取得済の段ボールや環境に配慮した梱包資材の採用、納品書兼領収書の電子化による紙の使用量の削減、商品を配送用段ボールに入れる際に使用する緩衝材をプラスチック素材から再生紙100%の素材に変更するなど企業活動において、森林破壊の抑制や、生物多様性/生態系の維持、強化、保全に努めています。今後も、関連する条約や法令を遵守し自然と共生する社会の実現を目指します。

※詳細については当社コーポレートサイトをご覧ください。

 

⑨ 第三者検証の受審

グループ企業であるソフトバンク株式会社とともに、「ISO14064-3」「ISAE3000」に準拠した第三者検証を受審しました。検証の保証水準は「限定的保証水準」において実施し、2021年度のスコープ1、2、3、温室効果ガス排出量、エネルギー使用量、水使用量について検証が行われた結果「算定ルール」に準拠せず、正確に算定されていない事項は発見されませんでした。今後、検証対象の範囲を拡大していきます。

 

(4)人的資本に関する戦略及び具体的な取り組み

当社グループにおける、人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針は、以下のように策定しております。

 

当社は「世界中をカッコよく、世界中に笑顔を。」を企業理念とし、世界中のすべての尊い個性がファッションでつながる未来を目指しております。ダイバーシティ経営を推進し、誰もが自分らしく自然に「自事(しごと)※」ができる仕組みづくりに取り組んでいます。事業の特性上、ファッションが好きな社員が多いことから、社員それぞれが個性豊かなファッションを楽しみ、ファッションを通じて互いの個性を理解し尊重し、多様性を大切にする独自の企業文化が醸成されております。また、役職や年次にとらわれることなく、フラットな組織の中でコミュニケーションが活発に生まれております。これにより、管理職や中核人材への登用においても性別や国籍、キャリア採用者等の枠を超えた多様性の確保がなされており、この環境を人材育成に活かしながら事業と共に社員も成長してまいります。

※当社では「仕事」を「自事」と表記します。

 

① 多様性の重視

当社は、人権に関する基本方針(人権ポリシー)で、多様性の重視について以下の宣言を行い取り組んでおります。

「私たちは、すべての人を個人として尊重し、政治的信念、思想、宗教、性・性自認・性的指向、身体的特徴、疾病、年齢、国籍、人種、民族などに拘らず、差別や不利益な取扱いを許容せず、採用、評価、育成、配置、昇給・昇進、役職登用等の機会を均等とし、多様な人材がいきいきと活躍できる職場環境を推進します。」

※詳細については当社コーポレートサイトをご覧ください。

 

② 女性の活躍推進に関する取り組み

当社は、女性社員のさらなる活躍のため、女性活躍指針法の定めに基づく一般事業主行動計画を策定し取り組んでおります。当社の社員構成比は女性42.2%、男性57.8%(2023年3月時点)、課長相当職以上の女性管理職比率は22.5%(2023年3月時点)となっており、全国平均の12.3%(2021年10月時点)に比べ、高い数値となっております。また、執行役員などのロールモデルとなる社員が中心となり、ミートアップを実施しています。引き続き多様性を大切にしながら、経営戦略を推進するために適切な人材登用を行うことを基本としつつ、女性社員のさらなる活躍のための施策を積極的に推進し、女性管理職比率を向上させることに努めてまいります。

※女性管理職比率の全国平均は、厚生労働省「令和3年度雇用均等基本調査」を参考

 

③ 外国人の中核人材への登用

当社は、アメリカ、ニュージーランド、タイ、ベトナム等にグループ会社を保有しており、各グループ会社の取締役に外国人を登用しております。引き続き多様性を大切にしながら、適切な人材登用を行ってまいります。なお、経営戦略の推進に海外ビジネスの経験者が必要な場合には、国籍にかかわらず、適切な人材の登用を行ってまいります。

 

④ キャリア採用者の中核人材への登用

当社の2022年度の新規キャリア採用者数は、112名(男性66名、女性46名)です。業務執行取締役および執行役員はすべて中途採用者である等、多くのキャリア採用者を管理職、中核人材として登用しております。なお、新卒採用者かキャリア採用者かにかかわらず、引き続き多様性を大切にしながら、適切な人材登用を行ってまいります。

 

⑤ 多様性の確保に向けた人材育成方針と社内環境整備方針

ⅰ.多様性の確保に向けた人材育成方針

人材育成に関する社内環境の整備については、一般社員、管理職、全社員を対象とした様々な研修を実施しており、事業推進に必要な基礎知識を学ぶための研修やダイバーシティ推進研修など、社員の学ぶ環境を整えております。また、管理職については、選任評価基準に沿ったフィードバックを定期的に実施し、管理職内での縦横の連携を深めると共に、家庭環境やライフステージに応じた働き方のサポートを実施するなど、細部に応じたフォローアップを行っております。今後は中長期的な企業価値の向上に向けた人材戦略、人的資本制度をより充実させてまいります。

 

ⅱ.多様性の確保に向けた社内環境整備方針

当社はダイバーシティ経営を推進しており、性別(性的指向や性自認も含む)や国籍、価値観など互いの多様性を理解しあい、個々のライフスタイルに合わせた多様な働き方を応援するような仕組みづくりに取り組んでいます。社内規程における配偶者の定義には同性パートナーも含まれ、当社の社員はパートナーの性別にかかわらず、休暇、慶弔などの社内制度の適用を受けることが可能となっております。これまでもZOZOグループの社員を対象に、LGBTQIA+に対する正しい認識と理解を促進するため社内セミナーの開催や、LGBTQIA+への連帯を示すため、ZOZOTOWNのサービスロゴをレインボーカラーに変更するなど様々な施策を進めてきました。こうした職場におけるLGBTQIA+への取り組みが評価され、「PRIDE指標2022」において最高評価「ゴールド」認定を獲得しています。

外国籍・宗教に関する取り組みも実施しており、要望に応じて祈祷用のスペースを用意するなど、国籍や宗教により対応が必要な場合は都度検討し整備・改善を行っています。また、性別を問わず子育てしながら働く社員が働きやすい環境づくりに力を入れております。当社の育休取得率は女性100%、男性(正規雇用労働者)34.6%(2023年3月時点)、産休・育休後の復職率は100%(2023年3月時点)と非常に高く、毎年復職者の多い春には、復職者に向けた休職中の情報共有と交流の機会を設けているほか、育休中も任意で参加できるイベントを企画し、育児との両立を支援する取り組みを行っています。

 

 

(5)リスク管理

気候関連リスクに関しては、サステナビリティを専任で担当しているコミュニケーションデザイン室(サステナビリティ推進ブロック)が把握、事業に影響を与える気候関連リスク・機会を洗い出し、その後、代表取締役社長兼CEOが委員長を務める「SDGs推進委員会」で議論を行い、取締役会に報告しております。また、リスクマネジメント委員会では、当社グループ横断で重要リスクを特定しリスク管理を実施しております。

 


 

 

(6)指標及び目標

当社は、自社の事業活動での温室効果ガス排出量(スコープ1、2)を2030年までに実質ゼロにする「2030カーボンニュートラル宣言」に加え、間接的に排出される温室効果ガス排出量(スコープ3)も含めたサプライチェーン排出量を、2050年までに実質ゼロにする「ネットゼロ」の実現に取り組んでいます。

(単位:t-CO2)

対象スコープ

基準年排出量

排出量実績

目標年排出量

2020年度

2021年度

2025年度

2030年度

2050年度

スコープ1

3,060

25

612(▲80%)

0(▲100%)

0(▲100%)

スコープ2

8,029

9,264

1,606(▲80%)

0(▲100%)

0(▲100%)

スコープ3

411,919

419,068

0(▲100%)

 

スコープ1:事業者自らによる温室効果ガスの直接排出(燃料の燃焼、工業プロセス)

スコープ2:他社から供給された電気、熱・蒸気の使用に伴う間接排出

スコープ3:スコープ1、スコープ2以外の間接排出(事業者の活動に関連する他社の排出)

 

また、当社グループでは、上記「(4)人的資本に関する戦略及び具体的な取り組み」において記載した、人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針に係る指標については、当社においては、関連する指標のデータ管理とともに、具体的な取組みが行われているものの、連結グループに属する全ての会社では行われてはいないため、連結グループにおける記載が困難であります。このため、次の指標に関する目標及び実績は、連結グループにおける主要な事業を営む提出会社のものを記載しております。

 

指標

目標

実績(当事業年度)

管理職に占める女性労働者の割合

2030年3月末までに40%

22.5%

男性労働者の育児休業取得率(正規雇用労働者)

2030年3月末までに100%

34.6%

男性労働者の育児休業取得率(パート有期労働者)

2030年3月末までに100%

100.0%

労働者の男女の賃金の差異(全労働者)

2030年3月末までに60%

58.4%

労働者の男女の賃金の差異(正規雇用労働者)

2030年3月末までに80%

72.4%

労働者の男女の賃金の差異(パート有期労働者)

2030年3月末までに106%

106.1%

 

 

 

3 【事業等のリスク】

 

投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。また、必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項につきましても、投資家の投資判断上、重要であると考えられる事項につきましては、投資家に対する積極的な情報開示の観点から以下に開示しております。

当社グループは、これらのリスク発生の可能性を十分に認識したうえで、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針ではありますが、当社グループ株式に関する投資判断は、本項及び本項以外の記載事項を慎重に検討したうえで行われる必要があると考えております。

なお、文中の将来に関する事項は、提出日現在において当社グループが判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅するものではありません。

 

①事業に関するリスクについて

ⅰ.業界の成長性について

現在、当社グループは「ZOZOTOWN」等のECサイトの運営を主力事業としております。新型コロナウイルス感染拡大をきっかけにオフラインの店舗を含むファッション小売市場全体の規模は縮小しましたが、EC市場に関しては成長が続き、オンライン化が急激に進んでおり、今後も順調に成長すると考えられます。

しかしながら、ファッションEC市場を制限するような法規制、景気動向、個人の嗜好の変化等により、当該市場の成長が鈍化し、それに伴い当社グループの売上の大部分を占めるEC事業全体の規模が順調に拡大しない場合、又はこれらの要因によりユーザー離れが生じ、当社グループのビジネスモデルを長期的に維持できない場合には、当社グループの事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

ⅱ.システムトラブルについて

当社グループの主力事業はECサイトの運営であり、ECサイトにおけるシステムトラブルの発生可能性を低減させるために、ECサイトの安定的な運用のためのシステム強化、セキュリティ強化及び複数のデータセンターへサーバーを分散配置する等の対策を行っております。

しかしながら、地震、津波、火災などの自然災害、外部からの不正な手段によるサーバーヘの侵入などの犯罪、事故、停電など予期せぬ事象の発生によって、当社グループの設備又は通信ネットワークに障害が発生した場合は当社グループの事業活動が不可能になります。これらの障害が発生した場合には、当社グループに直接的損害が生じるほか、サーバーの作動不能や欠陥等に起因する取引停止等については、当社グループに対する訴訟や損害賠償など、当社グループの事業及び経営成績並びに企業としての社会的信用に影響を及ぼす可能性があります。

ⅲ.物流機能の強化について

当社グループの商品取扱量の増加に応じて、物流に関わる業務システムの効率化及び物流スタッフの確保が必要となります。当社グループでは、今後の商品取扱高の成長を見据えて茨城県内に5拠点目となる物流拠点が稼働予定です。当該物流拠点は、延床面積や商品保管数などの設備能力が当社グループ内で最大規模となります。また、将来的な労働人口の減少傾向などに向けた取り組みとして、現在は人の手で実施している出荷時の商品仕分け業務などに設備投資を積極的におこない、自動化を推進いたします。本取り組みにより既存拠点と比較して約30%の省人化を見込んでいます。

しかしながら、これらの対応が商品取扱量の増加に追いつかない場合には、意図的に商品在庫数や自社EC支援の社数及び「ZOZOTOWN」等に掲載する商品数を物流が対応可能な業務量に合わせてコントロールする必要がありますが、これらが事業機会や販売機会のロスに繋がり、当社グループの事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

ⅳ.特定の業務委託に対する依存度の高さについて

当社グループは、商品購入者からの販売代金の回収業務について、クレジットカード決済分をSBペイメントサービス㈱に、コンビニ決済分をGMOペイメントゲートウェイ㈱に、また代金引換決済分をヤマトフィナンシャル㈱に、商品の配送業務について、ヤマト運輸㈱に委託しております。提出日現在において、これらの委託業者との間で何ら問題は生じておりませんが、今後各社の事業方針や戦略等の見直し、経営状況の変化や財務内容の悪化並びに取引条件の変更等があった場合、当社グループの事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

ⅴ.取り扱いブランドについて

当社グループでは、「ZOZOTOWN」等において多くの顧客の嗜好に合う有力ブランドの商品を取り扱っております。当社グループとブランドとの関係は良好であり、何ら問題は生じておりませんが、今後ブランドの事業方針や戦略等の見直し、経営状況の変化や財務内容の悪化、又は、当社との取引関係の悪化等を起因とした商品供給量及び委託量の減少、契約の不履行若しくは取引の中止等があった場合、当社グループの事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

ⅵ.顧客の嗜好への対応について

当社グループは、流行に敏感な顧客層に支持されるブランドに加え、ファッションに対して先鋭的な感性を持つ顧客層に支持されたブランドを取り扱っております。当社グループとしては多くの顧客の嗜好に応えるべく、取扱ブランドの拡大を図っておりますが、先鋭的な顧客の嗜好が変化した場合には、新たなファッション嗜好に対応するブランドや商材を扱っていく必要性が生じることも考えられ、当社グループが顧客の嗜好の変化に対応できなかった場合には、当社グループの事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

ⅶ.競合について

当社グループは、ファッション関連商材を取り扱うEC事業者として、単なる商品の流通だけではなく、ECサイトの利便性及びデザイン性を高めること並びに消費者及び商品サプライヤー(ブランド)と密な関係を構築することで、他のアパレルEC事業者との差別化を図っております。

しかしながら、EC市場の拡大に伴い、他のファッション関連商材を取り扱うEC事業者の拡大、その他新規事業者の参入等により、新たな高付加価値サービスの提供等がなされた場合、更なる競争の激化が予想され、当社グループの競争力が低下する可能性があります。また、これら競争の激化が、サービスの向上をはじめとした競合対策に伴うコスト増加要因となることで、当社グループの事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

ⅷ.買取・製造商品について

当社グループが「ZOZOTOWN」等で販売する買取・製造商品は、需要予測に基づいて買取・製造を行います。

しかしながら、ユーザーからの受注は流行、天候や景気その他様々な要因に左右されるため、受注が需要予測を上回った場合には販売機会を失うことになります。一方で、受注が需要予測を下回った場合には、当社グループに過剰在庫が発生し、商品評価損やキャッシュ・フローへの影響等、当社グループの事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

ⅸ.知的財産権について

当社グループは、当社が運営するサービスについて、特許権、意匠権、商標権などの知的財産権を適切に権利化し、管理しており、今後も新たなサービスを行う際には、適切に知的財産権を取得し、管理していく方針です。また、第三者の知的財産権を尊重し、当社グループが運営するサービスが第三者の知的財産権を侵害しないよう監視・管理を行っていますが、知的財産権の特性上、第三者の知的財産権の侵害を理由とする訴訟やクレームが提起されないという保証はなく、そのような事態が発生した場合には、当社グループの事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

ⅹ.個人情報保護について

当社グループはECサイト「ZOZOTOWN」等での通信販売、米国におけるZOZOSUITの販売と、これを用いた「ZOZOFIT」及び「WEAR」の運営を通じて保有した会員の個人情報並びにBtoB事業の受託を通じて保有する個人情報を管理しており、「個人情報の保護に関する法律」が定める個人情報取扱業者としての義務を課されております。当社グループは個人情報の第三者への漏洩、不適切な利用、改ざん等の防止のため、個人情報保護規程及び個人情報管理に関連する規程やマニュアルを制定することにより「個人情報保護マネジメントシステム」に準拠した管理体制を確立し、また、全社員を対象とした個人情報に関する教育を通じて個人情報の取扱いに関するルールを周知徹底し、個人情報保護に関する意識の向上を図ることで、同法及び関連法令等の法令遵守に努めております。なお、当社は2021年5月に情報セキュリティ基本方針を定め、同年7月に第三者機関の審査を受けて、ISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)の国際規格「ISO/IEC 27001:2013」および日本国内規格である「JIS Q 27001:2014」の認証を取得しております。システム面においては個人情報を管理しているサーバーはセキュリティ設備が強固な外部データセンターにて管理されており、更には外部からの不正アクセスに対するセキュリティの強化及び個人情報の閲覧にアクセス制限を設ける等により、厳重に個人情報の管理を行っております。

しかしながら、個人情報が当社グループ関係者、業務委託先等の故意又は過失により外部へ流出した場合、又は外部からの不正なアクセスや想定していない事態によって個人情報の外部流出等が発生した場合には、適切な対応を行うために相当な費用負担、当社グループヘの損害賠償請求、当社グループ並びに当社サービスの信頼性やブランドが毀損し、当社グループの事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、欧州連合(EU)の「一般データ保護規則(General Data Protection Regulation)」をはじめとする海外における個人情報保護に関する規制を遵守する必要がある場合には、適宜、外部専門家の助言などを得ながら対応してまいりますが、意図せず規制に違反し高額な制裁金を課された場合などには、当社グループの事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

ⅺ.海外事業の展開について

海外事業の展開については、当社グループとしてさらなる中長期的な成長の機会として位置付けております。

しかしながら、戦争やテロといった国際政治に関わるリスク、地域特性によるビジネスリスク、予期できない法律または規制の変更のリスク、知的財産権によるリスク、為替によるリスク、社会的なインフラの未整備によるリスクなど多岐にわたるリスクがあり、このようなリスクにより当社グループの事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

②経営に関するリスクについて

ⅰ.コンプライアンスについて

当社グループは、事業を展開するにあたり、様々な法律や諸規制、社会的要請の遵守を求められております。当社グループでは社内規程の整備と周知及びコンプライアンス教育を徹底し、グループ全体でかかる事案を含む重大な法令違反や不正行為等の未然防止に努めています。

しかしながら、当社グループのみならず取引先に起因するものも含むコンプライアンスに関するリスクは完全に排除できるものではなく、当社グループがこれらのリスクに対処できない場合には、行政機関からの行政処分や金銭的な損失及び損害の発生、社会的信用の低下により、当社グループの事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

ⅱ.インターネット事業及びECサイトの運営に関する法規制について

当社グループでは、主力事業であるECサイト「ZOZOTOWN」等の運営において「特定商取引に関する法律」、「不当景品類及び不当表示防止法」、「特許権、実用新案権、意匠権、著作権、商標権その他の知的財産に関する法令」及び「特定電子メールの送信の適正化等に関する法律」並びにSNSサービス「WEAR」の運営においては「電気通信事業法」による法的規制を受けております。当社グループは、社内管理体制の構築等によりこれら法令を遵守する体制を整備しておりますが、これらの法令の改正または新たな法令の制定が行われた場合には当社グループの事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

ⅲ.ファッション関連商材の販売に関する法規制について

当社グループは、ECサイト「ZOZOTOWN」等においてファッション関連商材の販売を行っており、「製造物責任法」及び「家庭用品品質表示法」等による法的規制を受けております。当社グループは、社内管理体制の構築及び取引先との契約内容にこれらの法令遵守義務事項を盛り込んでおりますが、これらの法令に違反する行為が行われた場合には、当社グループのブランドイメージの低下により、事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

ⅳ.訴訟等について

当社グループは、提出日現在において、重大な訴訟を提起されている事実はありません。

しかしながら、当社グループが保有する個人情報の管理不徹底等の人為的ミスの発生、第三者からの不正アクセスによる情報流出又はシステム障害及び第三者の知的財産権の侵害、販売した商品の不備等に起因して、訴訟を受ける可能性があります。その訴訟の内容及び結果、損害賠償の金額によっては当社グループの事業及び経営成績並びに企業としての社会的信用に影響を及ぼす可能性があります。

ⅴ.人材の確保について

当社グループの継続的な成長を実現させるためには、優秀な人材を十分に確保し、育成することが重要な要素の一つであると認識しております。そのため、積極的な新卒社員の採用、中途社員の採用及びアルバイト社員の受け入れ並びに社内公募制度の拡充及び社内教育体制の構築を行う等、優秀な人材の獲得、育成及び活用に努めております。

しかしながら、当社グループが求める優秀な人材を計画通りに確保出来なかった場合、当社グループの事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

ⅵ.自然災害等について

当社グループの本社及び主たる物流拠点は千葉県および茨城県内にあり、当地域内において地震、津波等の大規模災害や犯罪等の人為的脅威、事故、停電などが発生した場合、または当社施設内や取引先において、新型コロナウィルス感染症拡大のようなパンデミックが発生した場合等、当社の想定を超える異常事態が発生した場合には、当社の物流が停滞する可能性、従業員が出勤困難になることによりサービスレベルが低下する可能性等があり、その内容及び結果によっては当社グループの事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

ⅶ.のれんの減損について

当社グループは、企業買収に伴い発生した相当額ののれんを連結貸借対照表に計上しております。当該のれんについては将来の収益力を適切に反映しているものと判断しておりますが、事業環境の変化等により期待する成果が得られない場合は、当該のれんについて減損損失を計上し、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

ⅷ.親会社に関する利益相反について

当社は、Zホールディングス中間㈱の子会社であり、同社の親会社はヤフー㈱を子会社に持つZホールディングス㈱であります。当社は、ヤフー㈱との間で、ユーザー誘導による集客や「ZOZOTOWN」等のYahoo!ショッピング出店、「ZOZOTOWN」等でのスマートフォン決済サービスPayPayの導入などの取引を行っており、今後も当社グループの事業拡大を目的とした同社との取引を多数行っていく予定です。Zホールディングス中間㈱は、当社の株主総会の承認を必要とする事項に関し、普通決議事項について決定権及び拒否権を有し、また特別決議事項について拒否権を含む重大な影響力を有しておりますが、同社による議決権行使が、当社の他の株主の利益と必ずしも一致しない可能性があります。また、Zホールディングス㈱の代表取締役は、当社の取締役を兼務しており、当社の意思決定に影響を及ぼしうる立場にあります。そのため、当社は、少数株主の利益に配慮した公正性を確保することを目的として「親会社グループとの間の取引の公正性維持に関する規程」及び「グループ間取引審査委員会規程」を定めており、当社グループが親会社グループとの間で実施する取引に関する取扱いを定めて運用しております。グループ間取引審査委員会は、取締役会の諮問機関として位置付けられ、独立社外取締役及び独立社外監査役全員で構成されております。それにより、特別の利害関係を有する場合を含み、当社グループが親会社グループとの間で実施する取引は、法令や当該規程に従い事前に当該委員会で審議され、取締役会の決議につき議決から除外するなど仕組みを構築し、運用しておりますが、当該仕組みと運用が機能しない場合は、当社と取締役との間で利益相反が生じ、当社の利益が損なわれる可能性があります。

 

 

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

(1) 経営成績

 

 [表1]前年同期比                                          (単位:百万円)

 

前連結会計年度
(自 2021年4月1日
  至 2022年3月31日)

当連結会計年度
(自 2022年4月1日
  至 2023年3月31日)

前年同期比

 商品取扱高

508,876

(110.1%)

544,317

(108.6%)

7.0

 商品取扱高(その他商品取扱高除く)

462,175

(100.0%)

501,108

(100.0%)

8.4

 売上高

166,199

(36.0%)

183,423

(36.6%)

10.4

 売上総利益

156,172

(33.8%)

171,341

(34.2%)

9.7

 営業利益

49,656

(10.7%)

56,421

(11.3%)

13.6

 経常利益

49,655

(10.7%)

56,716

(11.3%)

14.2

 親会社株主に帰属する当期純利益

34,492

(7.5%)

39,526

(7.9%)

14.6

 

( )内は商品取扱高(その他商品取扱高除く)に対する割合です。

 

当社グループは、「世界中をカッコよく、世界中に笑顔を。」という企業理念のもと、日本最大級のファッションECサイト「ZOZOTOWN」、及びファッションメディア「WEAR」の運営を中心に事業活動を行っております。

当連結会計年度においては、新型コロナウイルス感染拡大の落ち着きに伴う外出機会の増加ならびに洋服に対する需要の増加により、アパレル業界が活気づいた市況となりました。この状況下で当社グループは、ZOZOTOWNにおいてはユニークユーザー数拡大及びコンバージョンレート(ユニークユーザーの購買率)向上を目指し、ユーザーとブランド双方にとって魅力的なサイト作りに一層注力してまいりました。具体的には、2022年5月・9月・11月にセールイベント「ZOZOWEEK」の実施(2022年5月14日~23日の10日間、同年9月13日~19日及び22日~25日の11日間、同年11月3日~13日及び17日~23日の18日間)ならびに夏・冬の本セール開始期間にはTVCMを放送し集客を強化する等、ZOZOTOWNにおける販売力の最大化に取り組みました。加えて、引き続き多様化するユーザーニーズに対応できるよう積極的に幅広いジャンルの新規ブランドの出店も進めてまいりました。

また、カテゴリー強化の取り組みとしては、コスメカテゴリー強化を図る「ZOZOCOSME」に注力しております。ZOZOCOSMEは2023年3月末時点において国内外の700以上のコスメブランドを取り扱っております。今後も、商品取扱高拡大のために新規ブランド出店を積極的に継続してまいります。また、高精度で肌の色を計測できるツール「ZOZOGLASS」を用いて、計測した肌の色に最も近いファンデーションならびにコンシーラーの色を提案する購入アシスト機能を実装し、ユーザーに新しい購入体験を提供しております。

Yahoo!ショッピングについては、前連結会計年度までに獲得した顧客の定着や、モールを運営するヤフー㈱による販促施策投下の効果で、売上を伸ばしております。

BtoB事業については、前第4四半期連結会計期間に商品取扱高の多くを占めるブランドの支援撤退があったものの、支援を継続しているブランド各社においては自社ECサイト活用の積極化が続いている状況です。

これらの結果、当連結会計年度における商品取扱高は544,317百万円(前年同期比7.0%増)、その他商品取扱高を除いた商品取扱高は501,108百万円(同8.4%増)となりました。売上高は183,423百万円(同10.4%増)、売上総利益は171,341百万円(同9.7%増)となりました。売上総利益の商品取扱高(その他商品取扱高除く)に対する割合(粗利率)は34.2%となり、前年同期と比較して0.4ポイント上昇いたしました。

売上高については、商品取扱高に対する売上高比率が高い買取・製造販売とUSED販売、広告事業の成長ならびに商品取扱高に対する売上高比率が低いBtoB事業の商品取扱高における構成比が減少した事ならびに広告事業における売上高の成長率が商品取扱高の成長率よりも高い水準であった事が主な要因となり、前年同期比で商品取扱高(その他商品取扱高除く)の成長率を上回る伸び率となりました。

粗利率上昇の主な要因は、売上高について記載の通り、買取・製造販売とUSED販売、広告事業の成長ならびに粗利率の低いBtoB事業の商品取扱高が商品取扱高(その他商品取扱高除く)における構成比が減少したためです。

販売費及び一般管理費は114,920百万円(前年同期比7.9%増)、商品取扱高(その他商品取扱高除く)に対する割合は22.9%と前年同期と比較して0.1ポイント低下しております。前年同期比で販管費率が低下している主な理由は以下のとおりです。なお、以下の対商品取扱高比は、各販管費項目を商品取扱高(その他商品取扱高除く)で除した結果となります。

・上昇(悪化)要因

   TVCM・WEB広告等の投下量増加に伴い広告宣伝費(対商品取扱高)が0.4ポイント上昇。

   システムリプレイスやサービス強化に伴うクラウドサーバ利用量増加に伴う通信費などに伴い、その他費用(対商品取扱高)が0.2ポイント上昇。

・低下(改善)要因

   物流拠点内の作業効率向上等により、人件費のうち物流関連費(対商品取扱高)が0.3ポイント低下。

   出荷単価が前期実績を上回った事ならびに商品配送時の梱包資材のサイズ適正化により、荷造運賃(対商品取扱高)が0.3ポイント低下。

以上の結果、当連結会計年度の営業利益は56,421百万円(前年同期比13.6%増)、営業利益率は対商品取扱高(その他商品取扱高除く)11.3%と前年同期と比較して0.6ポイント上昇しております。また、経常利益は56,716百万円(同14.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は39,526百万円(同14.6%増)となりました。

 

[表2]2023年1月31日開示 通期連結修正業績予想比

(単位:百万円)

 

当連結会計年度
(修正業績予想)

当連結会計年度
(実績)

修正業績

予想比

商品取扱高

543,800

(109.7%)

544,317

(108.6%)

0.1

商品取扱高(その他商品取扱高除く)

495,800

(100.0%)

501,108

(100.0%)

1.1

売上高

181,300

(36.6%)

183,423

(36.6%)

1.2

営業利益

55,000

(11.1%)

56,421

(11.3%)

2.6

経常利益

55,200

(11.1%)

56,716

(11.3%)

2.7

親会社株主に帰属する当期純利益

38,400

(7.7%)

39,526

(7.9%)

2.9

 

( )内は商品取扱高(その他商品取扱高除く)に対する割合です。

 

2023年1月31日に開示いたしました修正業績予想に対しては、商品取扱高が0.1%、商品取扱高(その他商品取扱高除く)が1.1%、売上高が1.2%、営業利益が2.6%、経常利益が2.7%、親会社株主に帰属する当期純利益が2.9%それぞれ上回りました。修正業績予想値達成の主な要因は、第4四半期連結会計期間における既存ユーザーのリテンション・新規ユーザーの獲得状況がともに良好に推移したためです。

 

なお、当社グループはEC事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しておりますが、単一セグメント内の各事業区分の業績を以下のとおり示しております。

 

各事業別の業績は、以下のとおりです。

 

 

[表3]事業別前年同期比

事業別

前連結会計年度
(自 2021年4月1日
  至 2022年3月31日)

当連結会計年度
(自 2022年4月1日
  至 2023年3月31日)

取扱高
前年同期比
(%)

売上高
前年同期比
(%)

取扱高
(百万円)

構成比
(%)

売上高
(百万円)

取扱高
(百万円)

構成比
(%)

売上高
(百万円)

ZOZOTOWN事業

391,647

77.0

122,976

435,542

80.0

136,075

11.2

10.7

 (買取・製造販売)

3,233

0.6

3,175

4,726

0.9

4,561

46.2

43.6

 (受託販売)

374,966

73.8

106,591

414,769

76.2

115,815

10.6

8.7

 (USED販売)

13,448

2.6

13,209

16,046

2.9

15,699

19.3

18.8

Yahoo!ショッピング

43,844

8.6

12,769

49,881

9.2

14,652

13.8

14.7

BtoB事業

26,682

5.2

4,945

15,684

2.9

2,587

△41.2

△47.7

広告事業

6,301

7,770

23.3

その他除く 小計

462,175

90.8

146,993

501,108

92.1

161,086

8.4

9.6

その他

46,701

9.2

19,206

43,209

7.9

22,336

△7.5

16.3

合計

508,876

100.0

166,199

544,317

100.0

183,423

7.0

10.4

 

 

① ZOZOTOWN事業

ZOZOTOWN事業は、「買取・製造販売」「受託販売」「USED販売」の3つの事業形態で構成されております。「買取・製造販売」は当社グループが仕入れを行い、在庫リスクを負担し販売を行う事業形態になります。各ブランドからファッション商材を仕入れる形態と、MSP(マルチサイズプラットフォーム)等、当社グループが商材を発注する形態がこちらに該当します。「受託販売」は各ブランドの商品を受託在庫として預かり、受託販売を行っております。「USED販売」は主に個人ユーザー等から中古ファッション商材を買取り、販売を行っております。新品商品購入促進のための付加価値サービスと位置付けております。

当社では、ZOZOTOWN事業を持続的に成長させていくためには「購入者数の拡大」及び「ファッション消費におけるZOZOTOWN利用率上昇」が重要なファクターであると認識しております。そのために、ユーザーとブランド双方にとって魅力的なサイト作りに取り組んでおります。

 

なお、ZOZOTOWN事業に係る主なKPIの推移は以下のとおりです。

 

(ショップ数等)

[表4]ショップ数、ブランド数の推移

 

前連結会計年度

当連結会計年度

第1四半期

第2四半期

第3四半期

第4四半期

第1四半期

第2四半期

第3四半期

第4四半期

ZOZOTOWN出店ショップ数(注)1

1,488

1,502

1,516

1,510

1,523

1,532

1,554

1,562

内)買取・製造販売

20

24

24

24

25

27

28

28

  受託販売

1,468

1,478

1,492

1,486

1,498

1,505

1,526

1,534

ブランド数(注)1、2

8,490

8,451

8,481

8,433

8,512

8,455

8,545

8,455

 

(注) 1 四半期会計期間末日時点の数値を使用しております。

     2 プライベートブランド「ZOZO」及び「マルチサイズ」は含んでおりません。

 

当連結会計年度に新規出店したショップ数は111ショップ(純増52ショップ)となりました。なお、第4四半期連結会計期間に新規出店したショップ数は31ショップとなりました。主な新規出店ショップは日本再上陸・アメリカ発のファストファッションを展開する「FOREVER21」、大手カタログ通販会社である株式会社ニッセンが展開する「nissen」、シンプルとコラーゲンを追求したスキンケアブランド「PERFECT ONE」です。

 

 

(年間購入者数)

[表5]年間購入者数の推移

 

前連結会計年度

当連結会計年度

第1四半期

第2四半期

第3四半期

第4四半期

第1四半期

第2四半期

第3四半期

第4四半期

年間購入者数(注)2

9,730,162

9,890,784

10,103,351

10,418,331

10,619,934

10,859,876

11,211,383

11,411,712

 (前年同期比)

1,067,602

1,085,629

963,555

932,662

889,772

969,092

1,108,032

993,381

 (前四半期比)

244,493

160,622

212,567

314,980

201,603

239,942

351,507

200,329

アクティブ会員数(注)3

8,367,073

8,507,997

8,711,879

9,043,194

9,269,080

9,545,087

9,935,769

10,192,333

 (前年同期比)

1,143,320

1,073,468

937,939

905,465

902,007

1,037,090

1,223,890

1,149,139

 (前四半期比)

229,344

140,924

203,882

331,315

225,886

276,007

390,682

256,564

ゲスト購入者数

1,363,089

1,382,787

1,391,472

1,375,137

1,350,854

1,314,789

1,275,614

1,219,379

 (前年同期比)

△75,718

12,161

25,616

27,197

△12,235

△67,998

△115,858

△155,758

 (前四半期比)

15,149

19,698

8,685

△16,335

△24,283

△36,065

△39,175

△56,235

 

(注) 1 集計期間は会計期間末日以前の直近1年間としております。

2 年間購入者数は過去1年以内に1回以上購入したアクティブ会員数とゲスト購入者数の合計です。

3 アクティブ会員数は過去1年以内に1回以上購入した会員数になります。

4 「Yahoo!ショッピング」の購入者は含んでおりません。

 

第4四半期連結会計期間において、アクティブ会員数が前年同期比及び前四半期比でそれぞれ増加したことにより、年間購入者数も増加いたしました。アクティブ会員数の順調な増加は、昨年度に新規獲得した会員の定着に加え、2022年5月・9月・11月に実施したZOZOWEEK開催期間ならびに同年6月開始の「夏本セール」、2023年1月に開始した「冬本セール」、2023年3月のCOSMEアイテム販売開始2周年企画の期間においてTVCM放送ならびにWEB上の広告等により集客を強化したことが要因です。

 

(年間購入金額及び年間購入点数)

[表6]年間購入金額、年間購入点数の推移

 

前連結会計年度

当連結会計年度

第1四半期

第2四半期

第3四半期

第4四半期

第1四半期

第2四半期

第3四半期

第4四半期

年間購入金額(全体)
(注)1、2、3、4

42,363

42,343

42,549

42,403

42,559

42,401

42,331

42,224

 (前年同期比)

△6.1%

△4.5%

△2.9%

△1.0%

0.5%

0.1%

△0.5%

△0.4%

 (前四半期比)

△1.1%

△0.0%

0.5%

△0.3%

0.4%

△0.4%

△0.2%

△0.3%

年間購入点数(全体)
(注)1、2、3

11.4

11.5

11.6

11.6

11.6

11.4

11.1

10.9

 (前年同期比)

△3.6%

△2.0%

△0.7%

0.1%

1.5%

△1.4%

△4.5%

△5.9%

 (前四半期比)

△1.3%

1.0%

0.9%

△0.4%

0.0%

△1.8%

△2.3%

△1.8%

年間購入金額(既存会員)
(注)1、2、3、4

49,257

49,037

49,064

49,254

49,407

49,331

49,336

48,716

 (前年同期比)

△5.6%

△4.8%

△3.9%

△1.8%

0.3%

0.6%

0.6%

△1.1%

 (前四半期比)

△1.8%

△0.4%

0.1%

0.4%

0.3%

△0.2%

0.0%

△1.3%

年間購入点数(既存会員)
(注)1、2、3 

13.2

13.3

13.4

13.4

13.4

13.2

12.9

12.6

 (前年同期比)

△2.8%

△2.2%

△1.7%

△0.7%

1.3%

△0.9%

△3.4%

△6.4%

 (前四半期比)

△2.2%

0.3%

0.8%

0.4%

△0.3%

△1.9%

△1.8%

△2.7%

 

(注) 1 集計期間は会計期間末日以前の直近1年間としております。

2 アクティブ会員1人当たりの指標となっております。

3「Yahoo!ショッピング」の購入者は含んでおりません。

4 円単位となっております。

 

第4四半期連結会計期間において、全体の年間購入金額が前年同期比・前四半期比で減少しておりますが、新規会員の獲得状況が良好に推移している事(新規会員は全体平均よりも年間購入金額が低い)が主な要因です。また、全体の年間購入点数が前年同期比・前四半期比で減少している要因は、新規会員の獲得状況が良好に推移している事(新規会員は全体平均よりも年間購入点数が低い)に加え、商品単価の上昇に伴う購入点数の減少が主な要因です。既存会員の年間購入金額は前年同期比・前四半期比でほぼ横ばいに推移している一方、年間購入点数が減少している要因は、商品単価の上昇に伴い複数商品を同時に注文する合わせ買いの割合が減少しているためです。

 

(平均商品単価等)

[表7]平均商品単価、平均出荷単価、1注文あたり購入点数、出荷件数の推移

 

前連結会計年度

当連結会計年度

第1四半期

第2四半期

第3四半期

第4四半期

第1四半期

第2四半期

第3四半期

第4四半期

平均商品単価
(注)1、2、3

3,490

3,264

4,167

3,752

3,552

3,487

4,438

3,987

 (前年同期比)

1.4%

△3.5%

△3.1%

0.1%

1.8%

6.8%

6.5%

6.3%

平均出荷単価
(注)1、2、3

7,501

7,346

8,592

7,974

7,699

7,566

8,961

8,300

 (前年同期比)

1.2%

△0.3%

0.9%

△0.2%

2.6%

3.0%

4.3%

4.1%

1注文あたり購入点数
(注)1、3

2.15

2.25

2.06

2.13

2.17

2.17

2.02

2.08

 (前年同期比)

△0.1%

3.2%

4.1%

△0.3%

0.9%

△3.6%

△2.1%

△2.1%

出荷件数(注)1、3

12,085,053

11,816,663

13,049,762

12,800,550

13,123,988

12,742,183

14,178,195

13,379,524

 (前年同期比)

5.3%

7.3%

9.1%

14.7%

8.6%

7.8%

8.6%

4.5%

 

(注) 1 四半期会計期間の数値を使用しております。

2 円単位となっております。

3「Yahoo!ショッピング」は含んでおりません。

 

第4四半期連結会計期間の平均商品単価につきましては、前年同期比で増加いたしました。一部の商品の定価の上昇ならびにセール商材の割引率が減少した事が主な要因です。平均出荷単価については平均商品単価が増加した影響が、1注文あたりの購入点数が減少した影響を上回った事によって前年同期比で増加しております。

 

ⅰ. 買取・製造販売

当連結会計年度の商品取扱高は4,726百万円(前年同期比46.2%増)、商品取扱高に占める割合は0.9%(前年同期実績0.6%)となりました。売上高は4,561百万円(前年同期比43.6%増)となりました。

2023年3月末現在、買取・製造販売のZOZOTOWN出店ショップは28ショップ(2022年12月末28ショップ)を運営しております。

 

ⅱ. 受託販売

当連結会計年度の商品取扱高は414,769百万円(前年同期比10.6%増)、商品取扱高に占める割合は76.2%(前年同期実績73.8%)となりました。売上高(受託販売手数料)は115,815百万円(前年同期比8.7%増となりました。2023年3月末現在、受託販売のZOZOTOWN出店ショップは1,534ショップ(2022年12月末1,526ショップ)を運営しております。

 

ⅲ. USED販売

当連結会計年度の商品取扱高は16,046百万円(前年同期比19.3%増)、商品取扱高に占める割合は2.9%(前年同期実績2.6%)となりました。売上高は15,699百万円(前年同期比18.8%増)となりました。

 

Yahoo!ショッピング

ヤフー㈱が運営するオンラインショッピングモール「Yahoo!ショッピング」へZOZOTOWNを出店しております。当連結会計年度の商品取扱高は49,881百万円(前年同期比13.8%増)、商品取扱高に占める割合は9.2%(前年同期実績8.6%)となりました。売上高(受託販売手数料)は14,652百万円(前年同期比14.7%増)となりました。

 

③ BtoB事業

BtoB事業では、ブランドの自社ECサイトの構築及び運営・物流業務を受託しております。当連結会計年度の商品取扱高は15,684百万円(前年同期比41.2%減)、商品取扱高に占める割合は2.9%(前年同期実績5.2%)となりました。売上高(受託販売手数料)は2,587百万円(前年同期比47.7%減)となりました。2023年3月末現在、受託サイト数は36サイト(2022年12月末37サイト)となっております。

 

④ 広告事業

広告事業は、ZOZOTOWN及びWEARのユーザーリーチ基盤を活用し、主に取引先ブランド各社に広告枠を提供し、広告収入を得る事業形態となります。当連結会計年度の売上高は7,770百万円(前年同期比23.3%増)となりました。

WEARについては、引き続きユーザーの拡大及びコンテンツの拡充に注力しております。

 

⑤ その他

その他商品取扱高には、Yahoo!ショッピングにおけるZOZOTOWN店を除いたファッションカテゴリーストアのうち、ZOZOオプション(当社提案をもとにYahoo!ショッピング内で実施する特集企画への参加等の営業支援の恩恵を受ける事が出来るサービス)の契約を結んだストアの流通総額、当社連結子会社の自社ECサイトにおける流通総額、ZOZOTOWNからオフライン店舗への送客をする仕組み「ZOZOMO」を経由した流通総額(前第4四半期連結会計期間より計上)及び米国で有料販売をしている「ZOZOSUIT」の流通総額を計上しております。当連結会計年度のその他商品取扱高は43,209百万円(前年同期比7.5%減)、商品取扱高に占める割合は7.9%(前年同期実績9.2%)となりました。その他売上高には、ZOZOTOWN事業に付随した事業の売上(送料収入、決済手数料収入等)及び前述のその他商品取扱高に関連した売上等が計上されており、当連結会計年度のその他売上高は22,336百万円(前年同期比16.3%増)となりました。

 

 (2) 財政状態の分析

     (単位:百万円)

 

前連結会計年度

当連結会計年度

増減率

総資産

127,276

155,742

22.4

負債

72,177

79,048

9.5

純資産

55,099

76,693

39.2

 

 

(総資産)

総資産については、前連結会計年度末に比べ28,465百万円増加(前連結会計年度末比22.4%増)し、155,742百万円となりました。流動資産は、前連結会計年度末に比べ21,187百万円増加(同20.7%増)し、123,493百万円となりました。主な増加要因としては、現金及び預金の増加3,605百万円、売掛金の増加12,385百万円、有価証券の増加5,000百万円などによるものであります。固定資産は、前連結会計年度末に比べ7,277百万円増加(同29.1%増)し、32,248百万円となりました。主な増減要因としては、有形固定資産の増加7,512百万円、繰延税金資産の減少1,009百万円などによるものであります。

(負債)

負債については、前連結会計年度末に比べ6,870百万円増加(前連結会計年度末比9.5%増)し、79,048百万円となりました。流動負債は、前連結会計年度末に比べ6,031百万円増加(同9.1%増)し、72,204百万円となりました。主な増加要因としては、受託販売預り金の増加2,142百万円、未払金の増加1,625百万円、未払法人税等の増加1,536百万円などによるものであります。固定負債は、前連結会計年度末に比べ838百万円増加(同14.0%増)し、6,844百万円となりました。主な増加要因としては、退職給付に係る負債の増加758百万円などによるものであります。

(純資産)

純資産については、前連結会計年度末に比べ21,594百万円増加(前連結会計年度末比39.2%増)し、76,693百万円となりました。主な増減要因としては、親会社株主に帰属する当期純利益の計上による増加39,526百万円、剰余金の配当による減少17,989百万円などによるものであります。

 

 

(3) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末から8,624百万円増加し、74,145百万円となりました。

当社グループは、自己資金及び金融機関からの借入等を資本の財源としております。また、当社グループの資金の流動性については、事業規模に応じた資金の適正額を維持することとしており、当社グループは運転資金の機動的かつ安定的な調達を可能とするため、取引銀行2行と貸越極度額7,900百万円の当座貸越契約を締結しております。

また、取引銀行3行と総額12,500百万円のシンジケートローン契約を締結しております。

当連結会計年度末における借入実行残高は、20,400百万円となっております。

 

各キャッシュ・フローの状況とその要因は、以下のとおりです。

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

当連結会計年度

増減率

営業活動によるキャッシュ・フロー

39,895

36,671

△8.1

投資活動によるキャッシュ・フロー

△1,283

△10,588

725.3

財務活動によるキャッシュ・フロー

△34,823

△17,738

△49.1

 

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動により得られた資金は36,671百万円となりました。主な増加要因としては、税金等調整前当期純利益56,641百万円の計上などによるものであります。一方、主な減少要因としては売上債権の増加額12,326百万円、棚卸資産の増加額1,001百万円、法人税等の支払額14,232百万円などによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動により使用した資金は10,588百万円となりました。これは有形固定資産の取得による支出8,957百万円、敷金及び保証金の差入による支出1,002百万円などによるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動により使用した資金は17,738百万円となりました。これは配当金の支払額17,986百万円などによるものであります。

 

(4)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。

連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。

 

① 繰延税金資産

当社グループは、繰延税金資産について定期的に回収可能性を検討し、当該資産の回収が不確実と考えられる部分に対して評価性引当額を計上しています。回収可能性の判断においては、将来の課税所得見込額と実行可能なタックス・プランニングを考慮して、将来の税金負担額を軽減する効果を有すると考えられる範囲で繰延税金資産を計上しています。

将来の課税所得見込額はその時の業績等により変動するため、課税所得の見積に影響を与える要因が発生した場合は、回収懸念額の見直しを行い繰延税金資産の修正を行うため、親会社株主に帰属する当期純損益額が変動する可能性があります。

 

② 退職給付債務及び退職給付費用

退職給付債務及び退職給付費用は、主に数理計算で設定される退職給付債務の割引率等に基づいて計算しています。割引率は、従業員の平均残存勤務期間に対応する期間の安全性の高い長期債利回りを参考に設定しています。割引率の変動は、将来の退職給付費用に影響を与える可能性があります。

 

 

5 【経営上の重要な契約等】

 

借入に関する契約

当社は、2023年3月31日開催の取締役会において、シンジケート方式によるコミットメントライン契約の締結について決議を行い、同日付けでシンジケート方式によるコミットメントライン契約を締結しております。

 

契約形態

シンジケート方式

組成金額

12,500百万円

コミットメント期間

2023年3月31日~2024年3月28日

アレンジャー

㈱三井住友銀行

エージェント

㈱三井住友銀行

参加金融機関

㈱三井住友銀行、㈱京葉銀行、㈱関西みらい銀行

 

 

6 【研究開発活動】

当連結会計年度の研究開発活動は、当社及び子会社の㈱ZOZO NEXT、ZOZO NEW ZEALANDLIMITEDで行っております。既存分野における新製品開発、既存製品の改良、新技術の開発及び技術サービス、新たな市場創出を目的として活動しております。

また、中・長期的展望に立って将来の事業領域を拡大するため、共同研究等により、先端技術を取り入れた基礎的研究を行っております。

当連結会計年度における当社グループが支出した研究開発費の総額は843百万円であります。

なお、当社グループは単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。