本書に記載されるその他の情報と併せて、本書に参照することにより組み込まれる2022年12月31日に終了した事業年度についての有価証券報告書における「事業等のリスク」で記された、当社の事業、財務状況又は将来の業績に重大な影響を与えうる様々な要素を慎重に考慮することを推奨いたします。当社が直面するリスクは、有価証券報告書に記載されるリスクだけではありません。当社が現在認識していない又は現在重大だと考えていない新たなリスク及び不確実性が、当社の事業、財務状況及び業績に重大な悪影響を与える可能性があります。2022年12月31日に終了した事業年度についての有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」について、重要な変更はありません。
2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
下記の内容については、第5「経理の状況」並びに本書に含まれる四半期財務書類及び関連する注記と併せてお読みいただくことを推奨いたします。下記に記載する内容には、リスク及び不確定事項といった将来についての記述が含まれております。1「事業等のリスク」で記された様々な要素により、当社の実際の業績が、これらの将来の見通しに関する記述で明示的又は黙示的に示されたものとは大幅に異なる結果となる可能性があります。
概況
当社は、米国市場に重点を置き、まだ十分に有効な治療法がない重篤な疾患に対する治療のために新規の医薬品の開発に特化する生物医薬品企業です。当社は現在、進行型多発性硬化症(MS)、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、化学療法誘発性末梢神経障害、変性性頸椎脊椎症、グリオブラストーマ(神経膠芽腫)、薬物依存症・中毒(メタンフェタミン依存症、オピオイド依存症及びアルコール依存症等)、急性呼吸窮迫症候群の予防、及びLong COVID(新型コロナ後遺症)等の神経疾患・その他疾患治療薬のMN-166(イブジラスト)、及びNASH、肺線維症など線維症疾患のほか、糖尿病による高脂血症やNAFLDなどを適応とするMN-001(タイぺルカスト)の開発活動に重点を置くことを戦略としています。また、当社のパイプラインには、喘息急性発作治療薬のMN-221(ベドラドリン)及び固形癌に関するMN-029(デニブリン)が含まれます。当社は、2000年9月にデラウェア州で設立されました。
当社は、設立以来多額の純損失を負ってきました。2023年3月31日現在、設立以来、当社の累積赤字は410.0百万米ドルでした。当社は、特定の既存の製品開発候補の開発を継続することにより、今後数年間相当な純損失を計上することを見込んでおり、また、研究開発プログラムの拡張、及び当社の製品、技術若しくは事業を補完するような製品、技術若しくは事業の取得又はライセンス導入が実施された場合にも、長期間にわたり相当な純損失を計上する可能性があります。
当社は、まだ十分に有効な治療法がない重篤な疾患に対する高付加価値な治療分野における差別化された製品の開発の成功によって、持続可能な生物薬剤事業を構築することを目標としております。当社の戦略の主要な要素は以下のとおりです。
・非希薄化の資金援助を受けての、複数の潜在的適応疾患に関するMN-166(イブジラスト)の開発の推進
当社は、治験責任医師から資金援助を受けた臨床治験、政府の助成金又はその他の助成金を通じて資金援助を受けた治験及び当社の資金供与による治験の組み合わせにより、多様なMN-166(イブジラスト)プログラムを前進させるつもりです。当社は、MN-166(イブジラスト)の臨床開発をさらに進めるため、新たな戦略的提携を推進することを企図しています。
・線維症及びその他の疾患に関するMN-001(タイペルカスト)の開発の推進
当社は、助成金による資金調達の有無を問わず、治験責任医師から資金援助を受けた治験及び当社の資金供与による治験を含む様々な手段により、MN-001(タイペルカスト)の開発を前進させる予定です。
・製品開発の完了及び当社の製品の商品化の成功に向けた大手製薬会社との戦略的提携の検討
当社は、大手製薬会社と関係を築き、それを維持してきました。当社は、MN-166(イブジラスト)、MN-001(タイペルカスト)、MN-221(ベドラドリン)及びMN-029(デニブリン)等の製品候補を求めている大手製薬会社との間で、当社の臨床開発及び製品の商品化の支えとなりうる戦略的提携関係を協議する予定です。
当社の事業に対するCOVID-19及びマクロ経済環境の影響
COVID-19のパンデミックは、重大な国内及び世界的な経済的混乱をもたらしており、今後も引き続きもたらすものと予想されます。COVID-19のパンデミックはまた、当社の事業に悪影響を及ぼしており、今後も引き続き悪影響を及ぼす可能性があります。これまでに、パンデミックは、当社の事業に一定の悪影響を及ぼし、また、一定の機会を与えてきました。パンデミックによって、一部の臨床治験施設において患者の来院数が減少しましたが、これによって、パンデミックの発生前よりも臨床治験への登録が遅くなったと考えられます。しかしながら、パンデミックの初期に比べて患者の来院数が増加しており、臨床治験に患者を登録し続けています。パンデミックの期間中、当社は、新たな臨床治験契約の締結、予算交渉、治験審査委員会(IRB)の承認、施設の訓練、新規臨床治験の開始及び新規臨床治験施設の開設に関連するその他の活動を含む日常的な臨床治験活動を継続してきましたが、これらの活動の一部は、パンデミックの発生前よりも完了までに時間がかかりました。
パンデミックは、当社の臨床開発に一定の機会を創出し、当社は、その機会を追求してきました。パンデミックの発生後、当社は、COVID-19による急性呼吸窮迫症候群(ARDS)の予防薬としてMN-166(イブジラスト)を評価する臨床治験を設計しました。2022年6月、当社は、MN-166(イブジラスト)が、プラセボと比較して、分析された4つの臨床エンドポイント全てについて大きな改善を示した、フェーズ2臨床治験の肯定的な結果を発表しました。また、2022年8月、当社は、Long-COVID(COVID-19の後遺症)の治療薬としてMN-166(イブジラスト)及びその他の治療法を評価する、政府からの助成を受けた臨床治験であるRECLAIM(Recovering from COVID-19 Lingering Symptoms Adaptive Integrative Medicine Trial)への参加を発表しました。2023年2月、当社は、カナダ保健省が臨床治験申請の審査を完了し、RECLAIMの治験の開始を承認したことを発表しました。
当社は、引き続き、パンデミックの状況並びに当社の財政状態、流動性、事業運営、供給業者、業界及び従業員に対する潜在的な影響を積極的に監視します。COVID-19のパンデミックの再流行又は他の保健衛生上のエピデミック若しくはアウトブレイクが発生した場合、当社の業務に支障が生じ、当社の事業に悪影響が及ぶ可能性があります。
さらに、COVID-19のパンデミック及びそれに対する政府の対応は、資本市場及び信用市場に下方圧力、極端な変動及び混乱をもたらしており、今後も引き続きもたらす可能性があり、当社の株式、株式連動債又は借入金による追加資金調達能力を低下させ、ひいては当社の短期及び長期の流動性、資本市場へのアクセス、並びに営業計画に沿って営業する能力又はそもそもの営業能力に悪影響を与える可能性があります。
また、当社は金融機関への預金に関し、口座残高が連邦預金保険公社の保証額を超える範囲について信用リスクにさらされる可能性があります。当社は、流動性の制限、デフォルト、不履行又はその他金融機関に影響を与える不利な状況に関する動向を監視しています。
研究開発及びパテント費
当社の研究開発及びパテント費は、主に当社の製品候補に関するライセンス料、給与及び関連従業員手当、当社の製品開発プログラムの前臨床及び臨床開発に関連する費用、並びに薬事申請等の非臨床活動及び商品化に先立つ製造開発活動にかかる費用から構成されております。当社は、臨床治験並びに当社の製品候補の前臨床及び臨床開発に関して行われる業務の大部分において使用される当社の化合物の製造を、外部業務提供業者に委託しております。研究開発及びパテント費には、当社の知的財産に関する法律業務、特許及び特許出願に伴う顧問報酬及び費用を含む、顧問、委託研究機関、委託製造業者その他外部業務提供業者に支払われる報酬が含まれます。内部の研究開発費用には、研究開発人員に支払う報酬その他費用、備品、設備費用及び減価償却費が含まれます。研究開発及びパテント費は、発生の都度、費用に計上されており、当社は自社の開発プログラムの進展に伴い、2023年末にかけて、かかる費用が増加することを見込んでいます。
下表は、当社の各製品開発プログラムに関する研究開発及びパテント費を下記期間についてまとめたものです。人件費を含め、特定の製品開発プログラムに割り当てられない費用は、「その他の研究開発費」の項目に含まれます。
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(単位:上段/千米ドル 下段/千円) |
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3月31日に終了した四半期 |
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2023年 |
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2022年 |
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外部開発費: |
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MN-221 |
10 1,398 |
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2 280 |
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MN-166 |
822 114,891 |
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1,617 226,008 |
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MN-001 |
63 8,806 |
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7 978 |
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MN-029 |
1 140 |
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1 140 |
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外部開発費合計 |
896 125,234 |
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1,627 227,406 |
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研究開発人員の費用 |
475 66,391 |
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270 37,738 |
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研究開発設備費用・減価償却費 |
10 1,398 |
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15 2,097 |
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パテント費 |
73 10,203 |
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87 12,160 |
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その他の研究開発費 |
23 3,215 |
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113 15,794 |
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研究開発及びパテント費合計 |
1,477 206,440 |
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2,112 295,194 |
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一般管理費
当社の一般管理費は、主に給与、株式報酬費用、扶助金並びに当社の総務、財務、人事、事業開発、法務、情報システムなどのサポート機能に関して顧問及び専門職に支払う費用、設備費及び保険料から構成されております。一般管理費は、発生の都度、費用に計上されます。
当社の製品開発プログラムが成功し当社のインフラストラクチャーを拡張する必要が出てきた場合、並びに当社の製品開発プログラムを支援するために資金を調達する際、又は当社の提携、ライセンス導出若しくは製品処分に関連して増加する事業開発活動に関連して、当社の一般管理費が将来的に増加する可能性があります。
重要な会計方針及び見積り
当社の財務状態及び経営成績の分析は当社の連結財務書類に基づいており、これらは米国において一般に公正妥当と認められている会計原則に従って作成されております。連結財務書類の作成にあたり、当社は見積り、判断及び仮定を行わなければならず、これらの見積り、判断及び仮定は、財務書類の日付、現在計上された資産及び負債の額、偶発資産、負債の開示、並びに報告期間について計上された費用の額に影響を与えます。当社の見積りは、これまでの経験並びに見積もりの時点で当社が状況に応じて合理的であると判断するその他の要因及び仮定に基づいており、これが他の情報源からは容易に判断できない資産及び負債の簿価に関する判断の基礎となります。異なる仮定又は条件の下では、実際の業績がこれらの見積りとは異なる場合があります。当社は、状況の変化、事実及び経験に照らして、当社の見積もり及び判断を定期的に見直しております。
当社の重要な会計方針は、米国において一般に公正妥当と認められている会計原則です。この会計原則により、当社は、不確かであり、当社の財務状態及び経営成績並びに当社がかかる会計原則を適用する具体的な方法に重大な影響を与える可能性がある事項について主観的な見積もり及び判断を行わなければなりません。当社の重要な会計方針については、当社の2022年12月31日終了事業年度の報告書様式10-Kの年次報告書に含まれる「財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析―重要な会計方針及び見積り」をご参照ください。2023年3月31日に終了した四半期において、重要な会計方針に重大な変更はありませんでした。
業績
2023年及び2022年各3月31日に終了した四半期の比較
(研究開発及びパテント費)
2023年及び2022年各3月31日に終了した四半期の研究開発及びパテント費は、それぞれ1.5百万米ドル及び2.1百万米ドルでした。かかる0.6百万米ドルの減少は、主に、MN-166関連製造費用の減少によるものです。
(一般管理費)
2023年及び2022年各3月31日に終了した四半期の一般管理費は、それぞれ1.5百万米ドル及び1.3百万米ドルでした。かかる0.2百万米ドルの増加は、主に、業績連動型ストック・オプション費用の増加によるものです。
(利子所得)
2023年及び2022年各3月31日に終了した四半期の利子所得は、それぞれ0.5百万米ドル及び0.0百万米ドルでした。かかる0.5百万米ドルの増加は、主に、現金及び銀行預金証書の金利が上昇したことによるものです。利子所得は、現金、現金同等物及び投資から得る金利により構成されました。
(その他の費用)
2023年及び2022年各3月31日に終了した四半期のその他の費用は、それぞれ0.5百万米ドル及び0.0百万米ドルでした。かかる0.5百万米ドルの増加は、主に、銀行預金証書の早期処分に伴う違約金によるものでした。
流動性及び資本資源
2023年3月31日に終了した四半期において営業活動に使用された現金純額は、2022年同期の3.7百万米ドルに対し、3.2百万米ドルでした。かかる0.5百万米ドルの差異は、主に、純損失の減少、並びにこれらの期間の営業資産及び負債の増減に関連するものです。
2023年3月31日に終了した四半期において投資活動により調達された現金純額は、2022年同期の0.0百万米ドルに対し、39.9百万米ドルでした。これは、銀行預金証書の処分によるものです。
2023年3月31日現在、当社の現金及び現金同等物は、55.3百万米ドル、運転資金は53.3百万米ドルでした。当社は、本書の日付現在当社が有する運転資金が、少なくとも2024年度末までの事業運営の資金需要を充足すると考えています。しかしながら、予定されている当社のすべての研究開発プログラムを実施するためにかかる資本資源が十分であると保証することはできません。
株式による資金調達
当社は、2019年8月23日付で、B. Riley FBR, Inc.(「B. Riley FBR」)との間でAt-The-Market新株販売代理契約(その後の変更を含みます。)(「ATM契約」)を締結し、2022年8月26日付で同契約を変更しました。当社は、同契約に基づき、B. Riley FBRを通じて発行価格総額75.0百万米ドルを上限とする当社普通株式を随時売却することができます。B. Riley FBRを通じた当社普通株式の売却(もしあれば)は、1933年連邦証券法(その後の改正を含みます。)に基づき公布される規則415に定義される「時価」株式募集であるとみなされるあらゆる方法により行われます。その中には、NASDAQにおける直接の売却、普通株式のその他の既存取引市場における直接の売却又はマーケットメーカーに対するものか若しくはそれを通じた直接の売却が含まれます。B. Riley FBRはまた、当社から事前に承認を得た場合、相対取引において普通株式を売却することができます。当社は、同契約に基づき売却される普通株式による手取金総額の3.5%を上限とした手数料をB. Riley FBRに支払うことに合意しました。普通株式の売却による収益は、B. Riley FBRに売却される普通株式の数及び各取引の1株当たりの購入価格に左右されます。
2023年及び2022年各3月31日に終了した四半期において、ATM契約に基づき売却された普通株式はありませんでした。
市場リスクに関する量的及び質的開示
該当事項はありません。
経営上の重要な契約等については、第2「企業の概況」2「事業の内容」の「知的財産権及びライセンス契約」及び本第3「事業の状況」の2「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」をご参照ください。