当社グループにおける経営方針、経営環境及び優先的に対処すべき課題等は次のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループ(当社及び連結会社)が判断したものであります。
(1) 第一三共の価値創造プロセスとESG経営
当社グループでは、ESG経営を「ESGの要素を経営戦略に反映させることで、財務的価値と非財務的価値の双方を高める、長期目線に立った経営」と定義し、実践しております。
社会からの多様な要請に応えるため、社内外の様々な経営資源を価値創造プロセスに投入し、サイエンス&テクノロジーを競争優位の最大の源泉として、各ステークホルダーや社会への価値を提供しております。この価値創造プロセスを循環させることで、企業と社会の持続的成長を両立させることができると考えております。
中長期的な企業価値へ影響を及ぼす重要度と、様々なステークホルダーを含む社会からの期待の両面から、8つの重要課題をマテリアリティとして特定し、事業に関わるマテリアリティと事業基盤に関わるマテリアリティに整理しております。
(2) 2030年ビジョン
ESG経営のもと、新たに「サステナブルな社会の発展に貢献する先進的グローバルヘルスケアカンパニー」となることを2030年ビジョンとして掲げました。
パーパス(存在意義)である「世界中の人々の健康で豊かな生活に貢献する」の実現に向けて、当社グループに期待される社会課題の解決(革新的医薬品の創出、SDGsへの取り組みなど)を目指し、われわれの強みであるサイエンス&テクノロジーに基づき、イノベーティブなソリューション提供に挑戦し続けます。
(3) 第5期中期経営計画(2021年度-2025年度)
ESG経営を実践しつつ、2025年度目標「がんに強みを持つ先進的グローバル創薬企業」を達成し、2030年ビジョン実現に向けた成長ステージに移行することを目指した計画として、第5期中期経営計画を策定し、4つの戦略の柱を設定いたしました。
① 4つの戦略の柱
(ⅰ) 3ADC最大化の実現
第5期中期経営計画においては、エンハーツ、Dato-DXd、HER3-DXdの3ADC(注1)の最大化の実現が最重要課題となります。
エンハーツについては、アストラゼネカとの戦略的提携を通じた市場浸透と新適応の取得を加速して参ります。また、HER2を標的とする競合品に対する優位性を確立するとともに、乳がん治療におけるHER2低発現コンセプトの定着を目指しております。
Dato-DXdについては、アストラゼネカとの戦略的提携を通じて、より早いタイミングでの承認取得とその後の適応追加を目指しております。また、効果的な上市計画を策定・実行するとともに、TROP2を標的とする競合品に対する優位性を確立して参ります。
HER3-DXdについては、自社開発による最速での上市を目指しております。また、効果的な上市計画を策定・実行した上で、がん治療ターゲットとしてのHER3を確立して参ります。
以上の取り組みに加え、注意すべき副作用の一つである間質性肺疾患(ILD)のモニタリングとリスク分析を通じた適正使用を促進するとともに、製品ポテンシャルに合わせて効率的かつ段階的に要員と供給キャパシティを拡大して参ります。
前連結会計年度及び当連結会計年度におきましては、エンハーツでは、着実な市場浸透とHER2陽性乳がんの2次治療、化学療法既治療のHER2低発現乳がん等の新適応の取得により、当初計画を上回るペースで売上収益が拡大いたしました。加えて、乳がんの早期治療をはじめとする更なる新適応の取得に向けた臨床試験も進捗いたしました。Dato-DXd及びHER3-DXdでは、上市に向けた臨床試験が進捗するとともに、上市後の適応追加を目指す複数の臨床試験を開始し、開発を加速いたしました。今後も、3ADCへの効果的な開発投資により、第5期中期経営計画後半における飛躍的成長に繋げるよう、3ADCの最大化の実現に向けた取り組みを着実に進めて参ります。
(注)1.ADC:
Antibody Drug Conjugateの略、抗体薬物複合体。抗体医薬と薬物(低分子医薬)を適切なリンカーを介して結合させた医薬品で、がん細胞に発現している標的因子に結合する抗体医薬を介して薬物をがん細胞へ直接届けることで、薬物の全身曝露を抑えつつ、がん細胞への攻撃力を高めた薬剤。
(ⅱ) 既存事業・製品の利益成長
持続的な成長に向けた投資を継続していくために、がん事業のみならず、既存事業・製品における利益成長も重要な課題であります。
リクシアナについては、収益性の高い、安定した利益を生み出す製品であることから、当該製品より得た収益を、3ADC及び3ADCに次ぐ成長ドライバーへの投資の源泉とすべく、売上収益の更なる拡大に取り組んで参ります。
タリージェ、Nilemdo等の新製品については、適応追加等を通じた、早期拡大を目指しております。リクシアナに加え、これら新製品の早期拡大により、がん以外の新薬事業においても持続的な成長を目指しております。
各国・各地域においては、新薬を軸とした収益構造へのトランスフォーメーションを強化することで、持続的な利益成長を支える事業構造へと転換を図って参ります。
アメリカン・リージェントについては、インジェクタファー、ジェネリック注射剤を中心とした利益成長を目指しております。第一三共ヘルスケアについては、国内店舗販売や通販事業を中心とした利益成長を目指しております。
前連結会計年度及び当連結会計年度におきましては、リクシアナは、用法及び用量の追加により製品価値が向上し、順調に売上収益が拡大いたしました。さらに、各国・各地域においてタリージェ、インジェクタファー、ヴェノファー、Nilemdo等も着実に成長を遂げました。加えて、エムガルティをはじめとする新製品の上市や、各国・各地域における独占販売期間満了後の製品譲渡が進展し、新薬を軸とした事業構造へのトランスフォ-メーションが進みました。今後も、収益性の高い製品の売上を拡大することで、持続的な利益成長を支える事業構造へと転換を図って参ります。
(ⅲ) 更なる成長の柱の見極めと構築
持続的成長を図るため、3ADCに次ぐ成長ドライバーを見極めるとともに、マルチモダリティ研究戦略によりポストDXd-ADCモダリティを選定することも重要な課題であります。
3ADCに次ぐ成長ドライバーについて、DXd-ADCファミリー、第二世代・新コンセプトADC、改変型抗体、ENAファミリー(注2)等の領域から見極めて参ります。
様々なモダリティ技術の中から、持続的成長のためのポストDXd-ADCモダリティを選定して参ります。LNP-mRNAについては、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)以外でのワクチンにも活用して、ワクチン事業の成長につなげて参ります。
前連結会計年度及び当連結会計年度におきましては、DS-7300(抗B7-H3 ADC)、DS-6000(抗CDH6 ADC)の開発が進捗し、3ADCに次ぐ成長ドライバーとなる期待が高まりました。加えて、第二世代ADC DS-9606の臨床試験を開始する等、ポストDXd-ADCモダリティ選定も進展いたしました。今後も、当社独自のADC技術を用いた更なる成長の柱の見極めと構築を進めて参ります。
(注)2.ENAファミリー:
2'-O,4'-C-Ethylene-bridged Nucleic Acidsの略。第一三共の独自技術を用いた修飾核酸。
(ⅳ) ステークホルダーとの価値共創
長期視点でESG経営を進めていく上で、患者さん、株主、社会・環境、従業員といったステークホルダーとの価値共創も重要な課題であります。
3ADCによる様々ながん種への展開や、希少疾患の比重が高まる中、医薬品開発のみならずバリューチェーン全体で、患者さんを中心としたマインド(Patient Centric Mindset)による取り組みを強化し、患者さんへの貢献を果たして参ります。
持続的な企業価値の向上を図るため、バランスのとれた成長投資と株主還元を実現して参ります。
脱炭素社会、サーキュラーエコノミー、自然共生社会といった、社会・環境課題に対し、研究開発から営業に至るバリューチェーン全体で、環境負荷の低減に向けた様々な取り組みにチャレンジし、社会・環境へ貢献して参ります。
平時における自社生産拠点からの季節性インフルエンザワクチン等の安定供給に加え、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)及び将来の新興・再興感染症ワクチンにも応用可能な技術の確立、将来のパンデミック時のワクチン供給体制の整備を通じて、社会へ貢献して参ります。
グループ共通の核となる行動様式(Core Behavior)を定め、グループ全体で実践していくことで、独自の企業文化「One DS Culture」の醸成を図り、グローバル組織と人材における強みを更に強化して参ります。
前連結会計年度及び当連結会計年度におきましては、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対するmRNAワクチンであるDS-5670について、起源株ワクチンによる追加免疫投与に係る承認申請を行う等、パンデミックリスクへの対応も進捗いたしました。また、事業活動で消費する電力を100%再生可能エネルギーにすることを目指す国際的イニシアチブである「RE100(注3)」に加盟するとともに、国内自社拠点における使用電力を再生可能エネルギー化する等、環境課題に対する取り組みが進展いたしました。引き続き、ステークホルダーとの価値創造プロセスの強化に向けた諸施策を実践して参ります。
(注)3.RE100:
国際環境NGOであるThe Climate Groupと企業に気候変動対策に関して情報開示を促しているCDPによって運営される、企業の再生可能エネルギー100%を推進する国際的イニシアチブ。
② 戦略の実行を支える基盤
4つの戦略の柱の実行を支える基盤を強化するため、DX推進によるデータ駆動型経営を実現するとともに、先進デジタル技術による変革を進めて参ります。加えて、新たなグローバルマネジメント体制により迅速な意思決定を実現して参ります。
前連結会計年度及び当連結会計年度におきましては、社内外のエンハーツの統合データ分析が可能な分析基盤をグローバルで運用開始いたしました。また、オンコロジービジネスユニットを新設し、がん領域における治療体系や市場環境の急速な変化に対し、ビジネスとサイエンスの両面から迅速に対応いたしました。今後も、業容の変化と拡大にあわせてデータ駆動型経営を加速するとともに、グローバル体制を強化して参ります。
③ 株主還元方針
普通配当1株当たり27円の維持に加え、利益成長に応じた増配や機動的な自己株式取得を実施することで、株主還元のさらなる充実を図って参ります。
KPIとして、株主資本を基準とする株主資本配当率(DOE)を採用し、安定的な株主還元を行う方針とし、2025年度のDOEは株主資本コストを上回る8%以上を目標に掲げ、株主価値の最大化を目指しております。
当連結会計年度におきましては、第5期中期経営計画における最重要製品であるエンハーツの売上収益が想定以上に拡大していることを受け、当初計画で想定していた増配時期を前倒しし、2022年度の1株当たり年間配当予想を27円から30円に増配することを決定いたしました。引き続き、利益成長に応じた増配や機動的な自己株式取得により、株主還元のさらなる充実を図って参ります。
④ 計数目標
第5期中期経営計画における2025年度の計数目標として、売上収益1兆6,000億円(うち、がん領域において6,000億円以上)、研究開発費控除前コア営業利益率40%以上、ROE16%以上、DOE8%以上を目指しております。なお、2025年度の為替レートの前提は1USD=105円、1EUR=120円であります。
当社グループは、企業行動憲章に基づき、事業と一体となってサステナビリティ課題へ取り組むとともに、持続的な成長に向けた重要課題(マテリアリティ)を特定し、ESG経営を推進しています。当社グループを取り巻く環境変化や社会要請・期待を踏まえ、毎年、マテリアリティの改善を図るとともに、環境・安全衛生やコンプライアンス等の課題に特化した各委員会を通じてグループ全体での取り組みを推進しています。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループ(当社及び連結会社)が判断したものであります。
(1)サステナビリティに関する考え方
① 企業行動憲章を基軸としたサステナビリティ方針とESG経営の推進
当社グループは、企業理念実践のために、すべての企業活動において遵守すべき行動原則を定め、事業を通じてサステナビリティ課題に取り組んでいます。各原則に基づき、法令及びルールなどを遵守し、生命関連企業としてふさわしい高い倫理観と社会的良識をもって行動し、多様な社会からの要請・期待に積極的に応えることで、持続可能な社会への貢献とともに、持続的な企業価値の向上を図ります。
また、当社グループのESG経営「ESGの要素を経営戦略に反映させることで、財務的価値と非財務的価値の双方を高める、長期目線に立った経営」を推進して参ります。
参照箇所:第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (1) 第一三共の価値創造プロセスとESG経営
② マテリアリティ
(ⅰ) マテリアリティの特定とKPI目標設定
当社グループでは、当社グループの中長期的な企業価値に影響を及ぼす重要度と、当社グループのさまざまなステークホルダーを含む社会からの期待の両面から、中長期的取り組み課題を抽出し、取締役会メンバーによる複数回の議論を経て、2020年3月、持続的な成長に向けて取り組むべきマテリアリティを特定しました。そして、第5期中期経営計画と連動したマテリアリティ毎の長期目標、取り組み指標「KPI」を設定し、2021年4月に公表しています。
「事業マテリアリティ」として、当社グループの価値創造の根幹である「革新的な医薬品の創出」のほか、「高品質な医薬品の安定供給」、「高品質な医療情報の提供」、「医療アクセスの拡大」を定めています。また、「事業基盤マテリアリティ」として、「環境経営の推進」、「コンプライアンス経営の推進」、「企業理念の実現に向けたコーポレートガバナンス」、「競争力と優位性を生み出す多様な人材の活躍推進と育成」を定めています。
(ⅱ) マネジメントサイクル
毎年、KPI目標への取り組みの情報開示を通じ、ステークホルダーとの建設的な対話・ESG評価結果等から、新課題を抽出し、取締役会・経営会議での議論・承認を経て、マテリアリティの特定・進化・KPI設定を行っています。
2022年度の議論においては、当社の創出する「革新的な医薬品」を患者さんにより早く治療薬として届けることで、当社の掲げるMissionを体現しパーパスの実現を示す、新たなKPI項目として、「優先審査制度への指定数累計」を2023年度より追加することを決定しました。また、近年、脱炭素社会の実現に向け、サプライチェーン(Scope1・2・3)全体のCO2排出削減への要請が一層高まっていることを背景に、「ビジネスパートナー(Scope3、Cat.1)の70%以上が1.5℃水準(SBTレベル)の目標を設定」することを決定しました。
(ⅲ) 指標及び目標
各マテリアリティの長期目標、実現に向けた課題、KPI指標、2025年度の目標値、2022年度実績はコーポレートウェブサイトに示しています。
《コーポレートウェブサイト 関連ページ》
株主・投資家の皆さま- IRライブラリ- 第一三共株式会社 (daiichisankyo.co.jp)
(2023年7月上旬公表予定)
③ サステナビリティにおけるガバナンス体制
当社グループにおけるマテリアリティマネジメントでは、業績評価・目標管理制度や各委員会等を通じて各KPI目標値の進捗を確認するとともに、経営会議・取締役会にて全KPI目標値についての進捗報告や、KPI項目・目標値の追加や改善に関する審議を実施し、社内外役員における活発な意見交換が行われています。また、コンプライアンス経営、EHS経営、社会貢献活動に関わる事項については、各委員会(企業倫理委員会、EHS経営委員会、社会貢献委員会)にて活動方針を決定し全社推進を図るとともに、サステナビリティに関する重要事項については、経営会議や取締役会に報告しています。
・企業倫理委員会(事務局:コンプライアンス・リスク管理部)
国内外の法令及び企業倫理を遵守し、企業の社会的責任を果たすべく経営を推進し、役員及び従業員によるコンプライアンスの実践を確保するために設置
委員長:コンプライアンスオフィサー(ヘッド オブ グローバル コンプライアンス・リスク)
委員 :委員長が指名した社内委員12名のほかに、委員会運営の透明性、信頼性を確保するために社外弁護士1名を加え13名で構成
・EHS経営委員会(事務局:サステナビリティ推進部、人事部)
当社グループの企業活動全般において、環境の保全と健康と安全の確保に努め、持続可能な社会に貢献すると同時に、リスクが発生する可能性の高い環境(Environment)、健康(Health)、安全(Safety) マネジメントを一体的に運営、推進するために設置
委員長:EHS経営最高責任者(ヘッド オブ グローバル コーポレートストラテジー)
委員 :委員長が指名した14名で構成
・社会貢献委員会(事務局:サステナビリティ推進部)
良き企業市民として、企業の社会的責任の観点より社会貢献活動を推進するために設置
委員長:ヘッド オブ グローバル コーポレートストラテジー
委員 :委員長が指名した6名で構成
(2)人的資本への取組
① 人材育成方針
当社グループは、「人」を最重要な「資産」と位置付け、社員の高い参画意欲と貢献を促進することで、社員と会社相互の長期的な成長を実現します。当社の強みとなるサイエンス&テクノロジーを支える人材を育て、Core Behaviorの1つ「Develop & Grow」に基づき社員のキャリア自律を促し、継続的に必要な知識やスキルを研鑽するリスキリングのマインドを醸成しております。具体的には、仕事を通じた成長を人材育成の基本とし、上長による支援(役割付与や権限委譲、フィードバック)と、各育成施策(研修・セミナー、Learning Platform)を通じて、当社グループが求める人材を輩出しております。社員が業務経験から得られた学びを仕事に活かす「経験学習サイクル」を適切に回し、いかなる環境においても自律的に能力を高め、活躍できる人材を育てるため、必要な教育機会の提供と支援を行っております。加えて、持続的な社員の活躍と会社の成長を目的として、ビジネスニーズや環境変化に適応した人材も育成しております。
・グローバル人材の育成
グローバルな視野や異文化理解の知識を深められるプログラムを提供するなど、グローバルで働くビジネスパーソンに求められる要件を定め、それに基づき育成施策を展開しております。更に、国や地域を跨いだ人材交流(海外赴任や海外留学等)により、実際に異なる文化や考え方に触れ、多様性を尊重しながらパフォーマンスを発揮できる(グローバル連携によるシナジーが創出できる)人材を育てていきます。
・次世代リーダーの育成
ビジョンや中期経営計画の実現にあたり重要なポジションを特定し、後継候補人材の育成課題に沿ったリーダー育成施策(研修、役割付与など)を推進することで、人材の確保・定着を図って参ります。海外の各地域でも次世代リーダー育成の仕組みを整えており、その一例として、アジア・中南米地域では、一部の子会社トップマネジメントのサクセッションプラニングで、次世代リーダー候補者のリーダーシップ強化・開発に必要な育成機会を提供しております。
② インクルージョン&ダイバーシティ(I&D)
当社グループでは、国籍・人種・性別・年齢などの属性面に加え、考え方・価値観・ライフスタイルなども含んだ多様な社員が共存し、そのすべての社員が受け容れられ、最大限に実力を発揮することが、グローバルな事業展開やイノベーション創出に繋がると考えております。Core Behaviorの1つに「Be Inclusive & Embrace Diversity(当社グループは一人一人を個として大切にし、仕事を進める上で多様な視点を積極的に受け入れることで、より大きな目標を達成します。)」を定めるとともに、2022年3月の国際女性デーには「Global I&D Statement」を発表し、社内外に当社グループのI&Dに対する姿勢や考え方を明示しています。2022年度は Core Behavior Monthを設け、「Be Inclusive & Embrace Diversity」をテーマに、グローバル全体で職場対話会を実施し、社員1人ひとりの相違点や類似点を認識・尊重する大切さを学ぶなど、I&Dの理解浸透・定着を図りました。また、多様性のあるインクルーシブな組織づくりを通じて、社員の柔軟性や探求心を高め、「学ぶ風土」の醸成にも注力しております。
・女性活躍推進
日本では、女性活躍推進の一環として、女性マネジメント職同士が互いの悩みを分かち合い切磋琢磨する場(ネットワーク)を構築し、リーダーシップやマネジメントの研鑽、経営との意見交換、次世代女性リーダーの育成支援などの活動を行っております。
・LGBT等セクシャルマイノリティ
当事者や周囲の社員が働きやすい職場を目指し、日本においてLGBT支援制度の導入や外部相談窓口の設置などを行っております。またグローバルでは、2022年6月のプライド月間に、グローバルリーダーからのビデオメッセージをSNSで全世界へ発信するなど、幅広い取り組みを進めています。
③ 社内環境整備方針
当社グループでは、多様な人材がいきいきと活躍できる環境の整備に取り組んでいます。
(ⅰ)社員の健康と安全
「健康・安全宣言」を社内外に発信するとともに、必要な投資を積極的に行い、社員の健康・安全の保持・増進に取り組んでいます。
<健康宣言・安全宣言>
「当社グループの企業理念およびビジョンの実現に向けて会社と従業員が共に成長を遂げるためには、従業員の心と体の健康・安全が不可欠であり、当社グループは、全ての従業員が安全に就業し、健康を保持・増進するための環境づくりに積極的に取り組むことをここに宣言します。」
健康経営体制として、EHS経営委員会にてグローバルで健康・労働安全に関する方針・目標・施策を定め、その方針に基づき、国内では最高健康経営責任者である社長をトップとした健康経営推進体制にて、会社と労働組合で合意した安全衛生管理の中期方針に基づいた安全衛生施策を推進しています。具体的には、現在、解決したい健康課題を、社員一人ひとりがいきいきと働けること、つまり生産性高く働けることと定めています。その上で、国内での重点領域を生活習慣病、がん、メンタルヘルス、運動機能の4つに定め、経営課題に対応した施策とその期待成果を図示化した健康・労働安全戦略マップに基づき、安全衛生施策を推進しています。なお、積極的な取り組みの結果、当社グループは、2018年から6年連続で「健康経営優良法人~ホワイト500~」に認定されています。
(ⅱ)ワークライフサイクル(働き方)
当社国内グループでは、仕事と生活の好循環を生み出すという意味を込めて「ワークライフサイクル(WLC)」というコンセプトを提唱し、社員のWLC支援に取り組んでいます。仕事での経験はもちろん、仕事以外の時間から相乗的にもたらされる、やりがいや充実感、多様な経験や視点・知識・考え方は、個人と組織の相互成長や継続的な価値創造を支える重要な源泉だと考えています。社員一人ひとりが目指すWLCの実現に向け、時間や場所に縛られない柔軟な働き方の推進(多様な労働時間制度・テレワーク制度など)や仕事とライフ(育児・介護・治療など)の両立支援、キャリア形成支援(キャリア支援休職・副業など)に加え、各種セミナーや対話会の実施などに取り組んでいます。
また、近年では、国・地域を跨いだコミュニケーションや会議の機会が増えてきたことを踏まえ、グローバルでの働き方に関する課題(文化、言語、仕事の習慣の違いや時差による負荷など)の解決を図る「Global Work Style」というプロジェクトを2021年度第4四半期からスタートしました。そして、2022年4月にGlobal Work Styleの基本コンセプト「Global Meeting Guideline」を、さらに9月に国・地域、ユニットを跨る共通施策「Global Meeting Measures」を、それぞれCEOメッセージとともにグローバル展開して、グローバルでの働き方に関する取り組みを推進しています。
(3) 気候変動への取組(TCFD*1に基づく開示)
地球温暖化や異常気象などの気候変動について、生活や仕事に影響する重要な課題と認識し、様々な環境問題に対し責任ある企業活動を行うために、第一三共グループ企業行動憲章及び第一三共グループEHSポリシーに基づき、環境経営を推進しています。 また、2019年5月にTCFD提言への賛同を表明し、2020年にはガバナンスやシナリオ分析結果など、TCFDの開示枠組みに沿った情報開示を行いました。さらに2021年10月に改訂されたTCFD提言に対応した情報開示を進めると共に、グローバルな課題である気候変動に積極的に応えていくため、気候変動に関するガバナンスや事業戦略の更なる強化を目指します。
*1: Task Force on Climate-related Financial Disclosures:気候関連財務情報開示タスクフォース
① ガバナンス
企業活動全般において、環境(Environment)の保全と健康と安全(Health & Safety)の確保に努めマネジメントを一体的に運営・推進するため、EHS経営最高責任者を委員長とし、関係組織長(取締役含む)、グループ会社社長を委員として構成する「EHS経営委員会」を設置しています。年2回グローバルEHS経営に関する方針や目標設定、活動の審議・報告を実施しており、審議・報告事項については、取締役会に報告し監督される体制となっています。2022年度は、Scope3削減に向けたビジネスパートナーエンゲージメントの推進及びインターナルカーボンプライシングの導入検討などについて審議しました。
② 戦略
地球への環境負荷が増大する中、持続可能な社会が実現されなければ、企業活動を行っていくことはできません。特に、生命関連製品である医薬品は、気象災害の激甚化に伴うサプライチェーンの寸断や医薬品供給能力の低下は大きな事業リスクであり、社会リスクでもあります。したがって、当社事業の環境負荷低減・脱炭素化を推し進めていくと同時に、ビジネスパートナーとの協働によりサプライチェーン全体の脱炭素化も推進し、カーボンニュートラルの達成と物理的影響を緩和することが重要であると考えています。
一方で、CO2排出量は事業から直接排出される排出量(Scope1、Scope2)は少なく、サプライチェーンから排出される排出量(Scope3)が多いことが特徴です。このような認識に基づき、気候変動に伴う当社ビジネスへの影響を把握し、当社のレジリエンス(強靭性)を明確にするため、シナリオ分析を実施しました。
(ⅰ)シナリオ分析の方法
2021年度には部門横断のタスクチームを立ち上げ、関係部門に対し、シナリオ分析の概要及びIEA(国際エネルギー機関)・ IPCC(気候変動に関する政府間パネル)が公表するネットゼロシナリオなどに関する勉強会を実施し、2030年以降の事業リスク及び機会について検討を行いました。IEA・ IPCCのシナリオを用い、「移行」及び「物理」双方について、バリューチェーン全体のリスク・機会を洗い出し、洗い出されたリスク・機会については、2022年度にEHS経営委員会で審議・評価を行い、承認を受けています。具体的には「調達」「直接操業」「製品・サービス需要」の観点からリスク・機会を洗い出し、6つに分類しました。IEA・IPCCの脱炭素化シナリオ(1.5℃)と、脱炭素化が達成されないシナリオ(4℃)について選択したのは、移行リスク・物理的リスクの両方において、その極端なケースを想定し、予め備えることが重要であると判断したためです。それぞれについて、「発生頻度」「事業影響・財務影響」「投資家の関心有無」の観点から2030年と2050年までを対象に総合的なリスク・機会の評価を実施し、事業への潜在的影響及びレジリエンスを整理しました。
(ⅱ)シナリオ分析の結果と第一三共のレジリエンス
1.5℃シナリオ(移行が進んだ世界)
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環境の変化 |
リスク・機会 |
当社グループへの潜在的影響 |
影響度 |
当社グループのレジリエンス |
事業リスク |
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脱炭素関連の政策・法規制強化 |
炭素税導入 |
2030年時点の炭素税が130$/t-CO2に上昇すると想定しても、年間のコスト負担は約15億円~30億円。 |
小 |
財務的インパクトは限定的であり、1.5℃目標に引き上げた気候変動対策を推進することで更に軽微なものにしていく。 |
低 |
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再エネ導入に伴う炭素税負担回避 |
将来的な炭素税導入・上昇の対策として、再エネ調達による排出量削減が重要。 |
小 |
再生可能エネルギーを積極的に活用することにより、2030年時点の年間の炭素税負担回避額は約16億円~32億円。 国内外事業所の電力は、2030年度までに100%再生可能エネルギー由来に転換する。 |
機会 |
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再エネ設備導入コスト増 |
エネルギー源は電気・ガスが中心。地域によっては既に再エネ電力を調達。 既存の電力をすべて再エネにした場合、年間のコスト負担は約3~6億円。 |
小 |
再エネ・省エネ設備の追加費用は低下傾向であり、対策の推進によりコスト削減に繋げる。 |
低/機会 |
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エネルギーコスト等増加 |
エネルギー事業会社の脱炭素対策が実施されるが、対策自体の導入・運用コストが増加すると将来的なエネルギー調達コスト増を予想。 |
小 |
化石燃料由来のエネルギーコストの上昇が予想されるが、現時点では影響は限定的。 |
低 |
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調達コストへの価格転嫁 |
ビジネスパートナーが自らの炭素税負担を価格転嫁することで調達コストが上昇する可能性があり、供給網全体での排出量削減が重要。 |
中 |
ビジネスパートナーとの協働により、Scope3の削減を進め、炭素税負担の回避に繋げることで調達コストの上昇を抑える。 |
低/機会 |
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企業評価に対する脱炭素への取組の影響増大 |
企業価値の増大 |
脱炭素への取組がESG投資家から評価され、株価上昇など企業価値向上。 |
大 |
脱炭素社会に向けた取り組み、TCFD提言への積極的な対応、株主・投資家の期待に応える情報開示を行うことで評価向上に繋げる。 |
機会 |
4℃シナリオ(物理的影響が大きくなる世界)
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環境の変化 |
リスク・機会 |
当社グループへの潜在的影響 |
影響度 |
当社グループのレジリエンス |
事業リスク |
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気象災害(大雨・洪水・台風)の発生頻度増、規模拡大 |
サプライチェーン寸断 |
安定供給に支障をきたすリスクの高まり。 生産・出荷不能により、工場停止や売上減などのリスク。 |
大 |
在庫管理を強化し、災害時でも安定供給に努める 複数社からの購買を実施、複数社から購買できていない原料については今後検討していく。 |
中 |
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自社拠点の一時操業停止 |
重要な研究・製造拠点が浸水する可能性(水災リスクは総計約94億円)。 製造拠点の一部は河川に近くとも浸水の可能性は低いが、交通寸断などにより一時操業停止の可能性。 |
大 |
事業継続計画(BCP)の観点から拠点の水災リスク評価を実施し、強靭化を進めている。 緊急事態訓練における洪水対応・減災対策を強化し、水災マニュアルの整備・実証を担保してレジリエンスを高める。 |
低 |
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異常気象(浸水)による不良在庫化 |
物流拠点などの浸水に伴い、操業停止に加えて製品在庫も被害を受ける可能性。 |
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気温上昇 |
気候変動に伴う疾患増加等 |
悪性黒色腫、循環器、呼吸器疾患、各種熱帯病などに対する関連医薬品の需要拡大と社会からの要請・期待の高まり。 疾病構造の変化に伴う既存製品の需要減少の可能性。 |
大 |
需要拡大に応える生産ラインの確保、在庫管理強化に努める。 疾病構造の変化やパンデミックも含め、アンメットメディカルニーズ・社会要請の高い疾患に対する研究開発を外部リソースとの連携も合わせ検討する。 |
中/機会 |
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空調設備のコスト増 |
本社、研究開発、製造拠点ともに屋内作業が基本であり、気温上昇に伴い空調コスト増が予想されるが影響は限定的。 |
軽微 |
コスト増は吸収可能な範囲であり、財務影響は軽微であるが、引き続きエネルギー効率改善に努める。 |
低 |
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保険料/BCPコストの増加 |
気温上昇に伴う風水害の激甚化により、現在でも火災保険料が上昇傾向にある。ただし、将来的な保険料の上昇見通しは限定的。 |
軽微 |
日本では4℃上昇時、洪水発生頻度が4倍上昇すると予想されているが、その結果、保険料が数倍に上昇したとしても財務影響は軽微である。 |
低 |
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環境の変化 |
リスク・機会 |
当社グループへの潜在的影響 |
影響度 |
当社グループのレジリエンス |
事業リスク |
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水不足 |
自社拠点の一時操業停止 |
最も取水リスクの高い工場である中国とブラジルでの操業停止の可能性。 その他地域で想定を超える短期的な渇水の可能性。 |
中 |
雨水タンク設置・リサイクル水活用などの渇水対策を推進する。 長期に渡り渇水となった場合、薬事規制の動向をみつつ、他拠点活用・製造委託などの緊急時供給対応を検討する。 |
中
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生物多様性の喪失 |
天然化合物由来製品の生産性低下 |
生物多様性の喪失により原料が入手できず生産が止まってしまった場合、約20億円/年の損失を予想。 |
中 |
数年分の原料在庫は確保されており、リスクが顕在化する前に迅速な対応を実施する。 |
低 |
*影響度は、軽微(1億円未満)、小(1億円~50億円)、中(50億円~100億円)、大(100億円~300億円)を基準に評価
*事業リスクは影響度と発生頻度を考慮し総合的に評価
事業活動に対する直接的な移行リスクは限定的であると認識していますが、サプライチェーンについては、今後、炭素税や移行対策などのコスト上昇がリスクとして考えられます。また、物理的リスクについては、気象災害などの激甚化による安定供給についての懸念があります。このような分析結果に基づき、移行リスクについてはこれまでの省エネ対策の推進に加え、再生可能エネルギーの活用や脱炭素技術の導入、ビジネスパートナーとの協働により、炭素税などの負担回避によるコスト低減を機会として創出していきます。また、物理的リスクについては、水害対策を含めたBCPの深化、サプライチェーンの安定性を高める予防策の実施、多様性の確保、支援策の確保、代替策の確保等の対策を実施することで、当社グループにおける毀損を回避し、持続的な企業価値向上を目指していきます。 シナリオ分析で評価・特定された重要なリスク対策については、EHS経営委員会及び取締役会でグループ全体の進捗管理を行っていきます。
③ リスク管理
気候変動や水に関するリスクなど、事業活動の変更を余儀なくされる可能性のあるリスクを把握し、当社グループのリスクマネジメントシステムの一環としてリスク対応策を実施しています。EHS経営委員会は、気候変動による影響が当社ビジネスにどのようなリスクと機会をもたらすのか、その財務的なインパクトを評価・管理し、レジリエンスを高める重要な役割を果たしており、重大リスクの懸念がある場合は取締役会に報告し、総合的リスク管理に統合されます。加えて、長期的なカーボンニュートラルへの移行を目指し、中期及び短期での目標・実施計画を審議・決定しています。
<リスク>
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1.5℃シナリオ IEA SDS(WEO2021), IEA NZE 2050 |
炭素税導入、再エネ設備導入コスト増、不十分な開示によるレピュテーショナルリスク発生 |
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4℃シナリオ IPCC RCP8.5 |
サプライチェーン寸断、自社拠点の一時操業停止、気温上昇に伴う空調コスト増、取水リスクによる操業困難化、天然化合物由来製品の生産性低下 |
<機会>
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1.5℃シナリオ |
SBT達成に向けた各種施策によるコスト削減や負担回避・投資家からの評価向上 |
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4℃シナリオ |
気候変動に伴い増加する疾患への貢献 |
④ 指標及び目標
バリューチェーンごとに事業への潜在的影響及び気候関連のリスク・機会を評価・管理する指標と目標として、第5期中期経営計画におけるKPI及び環境に関する目標を定めています。第5期中期経営計画の進捗を踏まえ、2021年度に気候変動に関わるKPIの見直しを行った結果、Scope1及びScope2については1.5℃の世界に対応した目標水準へ引き上げを行うとともに、2022年度には、Scope3についてもサプライヤーエンゲージメント目標として、サプライヤーに要請するCO2排出量削減目標の設定を「1.5℃水準」へと更新しました。
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CO2排出量(Scope1+Scope2) |
2025年目標:2015年度比42%減 2030年目標:2015年度比63%減 |
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CO2排出量(Scope3、Cat.1) |
2025年目標:2020年度比売上高原単位15%減 |
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ビジネスパートナー・エンゲージメント(Scope3、Cat.1) |
2025年目標:2025年目標:ビジネスパートナーの70%以上が1.5℃水準の目標を設定 |
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再生可能電力利用率 |
2025年目標:60%以上 2030年目標:100% |
CO2排出量 単位:t-CO2
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2020年 |
2021年 |
2022年 |
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Scope1 |
86,785 |
88,249 |
84,558 |
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Scope2 |
96,080 |
103,150 |
23,418 |
*2022年度から国内自社拠点における使用電力を再生可能エネルギー化し、Scope2のCO2排出量を大幅に削減
第一三共グループでは、組織の目的・目標の達成を阻害する可能性を有し、かつ事前に想定し得る要因をリスクとして特定し、企業活動に潜在するリスクへの適切な対応(保有、低減、回避、移転)を行うとともに、リスクが顕在化した際の人・社会・企業への影響を最小限に留めるべく、リスクマネジメントを推進しております。具体的には、企業活動に潜在するリスクへの適切な対応を定めるリスクマネジメント体制を構築するとともに、事業に影響を与えかねない災害等が万が一起こった場合においても事業の継続を可能とするためのBCPや、想定以上のリスクが顕在化した際の損失を最小とするクライシスマネジメント体制を整えております。
(1) リスクマネジメント
当社グループのリスクマネジメントの推進にあたっては、ヘッド オブ グローバル コンプライアンス・リスクがリスクマネジメント推進責任者として当社グループ全体のリスクマネジメントを統括し、事業計画策定・実行の年次サイクルに合わせたリスクマネジメント体制を運営しております。
各ユニットにおいてはユニットの責任者が、組織の目的・目標の達成に向け、リスクの抽出、対応策の策定・実行、組織内でのリスクマネジメントに関わる情報提供・教育・啓発等自律的にリスクマネジメントを推進しております。
リスクマネジメント事務局では、各ユニットから抽出されたリスクについて、影響度と発生可能性の観点からリスクアセスメントを実施し、企業経営に重大な影響が想定されると評価したリスク項目を、毎年、経営会議及び取締役会において重大リスクとして特定いたします(下図「当社グループにおけるリスクレベル分類の概念図」参照)。さらに特定した重大リスクごとに担当責任者が任命され、関係組織と連携の上、リスク対応策を実行しております。その進捗状況は、年2回のリスクモニタリングを通じて確認され、必要に応じた是正・改善がなされます。重大リスク顕在化の予兆が確認された際は、速やかにリスクマネジメント推進責任者に情報が集約され、CEOに報告される体制としております。

(2) 事業継続計画(BCP)
当社グループのBCPは、事業継続へ影響を及ぼす様々な脅威に対処するべくオールハザード型BCPとして整備し、有事においても社会からの要請に応えるために医薬品等の安定供給及び品質確保を可能とする体制、並びに研究開発の継続性を確保できる体制を構築しています。当社グループでは、クライシスの多様化とビジネスのグローバル化に対応するべく、脅威が顕在化した際により適切に対応できるよう継続的な改善を図っています。また、優先して供給する品目については、製薬企業としての社会的責任の大きな製品や、事業継続のために重要な製品等について速やかな供給の実現を目指し、定期的に見直しを行っています。
① サプライチェーンにおけるBCP施策
当社グループでは、ビジネスのグローバル化に伴い、原材料等の調達や製品の製造・物流等のサプライチェーンが複雑化する中で、医薬品の安定供給を継続するために必要な設備、在庫、要員、情報システム等の経営資源に対し、予防策の実施、多重性の確保、支援策の確保、代替策の確保の4つの視点からそれぞれ対策を行っています。
② 新型インフルエンザ行動計画
当社グループでは、新型インフルエンザウイルスの世界的な大流行(パンデミック)に備え、従業員及びその家族の安全を確保し、医薬品の供給を継続することを目的とした「新型インフルエンザ行動計画」を2009年より策定しております。また、当社は、新型インフルエンザ等対策特別措置法において指定公共機関に指定されており、国や地方の行政機関が行う対策に協力する責務があります。医薬品の供給継続により、医療体制の維持に貢献することで、社会的責任を果たして参ります。
(3) クライシスマネジメント
当社グループのグローバルクライシスマネジメントポリシーでは、企業活動に潜在するリスクのうち、顕在化し緊急な対応が必要な事象、発生可能性が極めて高くなった事象を総称して「クライシス」と定義しており、その発生による損失の最小化を図ることを目的に、クライシスマネジメントに関わる基本的事項を定めております。基本方針として、「クライシス発生時は、『第一三共グループの社員及び関係者の生命や地域社会の安全を確保する』『生命関連企業の一員としての責任を全うする』ことを基本に、迅速かつ確実にクライシスマネジメントを展開し、人・社会・企業への影響を最小限に止め、事業の継続や早期復旧を図るべく努力する」ことを定めております。
当社グループでは、クライシスの種類(災害・事故、事件<テロを含む>・不祥事・法令違反、情報管理に関する問題、製品に関する問題)やクライシスの影響度合いに応じて、機動的な対応を可能とする体制を構築しております(下図「クライシス発生時の初期対応」参照)。報告基準や報告ルートを明確に定め、クライシスマネジメント責任者(CEO又はCEOが指名した者)、クライシス初期対応責任者(コンプライアンス・リスク管理部長)を設置し、グローバルに影響が大きく、全社対応の必要性があるクライシスについては、リスクマネジメント推進責任者(ヘッド オブ グローバル コンプライアンス・リスク)とも当該情報を共有し、迅速かつ的確な初期対応により、事態の拡大防止と早期収束に努めて参ります。また、クライシス収束後は、事後分析により、再発の防止や対応の改善を図って参ります。
(4) 重大リスクとして認識している事項
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、次のようなものがあります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループ(当社及び連結会社)が判断したものであり、既知若しくは未知のリスク、不確実性又はその他の要因により、実際の結果とは乖離する可能性があります。
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① 研究開発・他社とのアライアンス等に関するリスク |
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・リスク 新薬候補品の研究開発には、多額の費用と長い年月が必要ですが、その間に期待された有用性が確認できず研究開発を中止する可能性があります。また、臨床試験で良好な結果が得られても承認審査基準の変更等により承認が得られなくなる可能性があります。さらに、第三者との研究開発に係る提携に関して契約の条件変更・終了等が起こった場合、経営成績、財政状態等に悪影響を及ぼす可能性があります。 当社は、重点領域であるがん領域において、特にエンハーツ(一般名:トラスツズマブ デルクステカン T-DXd/DS-8201)とダトポタマブ デルクステカン(Dato-DXd/DS-1062)をフラグシップアセットと位置付け、開発の拡大・加速化に取り組んでおり、それぞれ2019年3月、2020年7月にアストラゼネカ社と戦略的提携を開始いたしました。当該品目について、研究開発・承認申請・上市の遅延、期待した有効性・安全性が得られない、あるいは販売計画からの進捗遅延等が生じた場合、経営成績、財政状態等に悪影響を及ぼす可能性があります。 |
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・対応 当社ではアストラゼネカ社との戦略的提携を統合的にガバナンスする仕組みとして両社共同でJoint Executive Committeeを設置しており、その傘下で専門領域を担当する複数のSub Committeeと連携して、ビジョンと戦略の策定、提携事業の損益管理、開発面及び営業面での投資判断、業績と主要マイルストーン管理、グローバルな上市準備等を推進しております。また、当局との継続的なコミュニケーションを通じた薬事リスクの管理・低減にも努めております。 |
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② 医薬品の副作用や品質問題に関するリスク |
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・リスク 医薬品は医薬品医療機器等法を含む国内外の法規制等の下で製造販売されておりますが、品質問題や、予期せぬ副作用発現の問題が発生した場合は、当社グループの医薬品の売上が減少するとともに、製品回収や販売中止、健康被害に関する賠償責任等に係る多額の費用が発生する等、経営成績、財政状態等に悪影響を及ぼす可能性があります。 |
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・対応 品質について、安全で高品質の製品を患者さんにお届けし、安心して使用いただくために、GMP(Good Manufacturing Practice: 医薬品の製造管理及び品質管理に関する基準)及びGDP(Good Distribution Practice: 輸送・保管における医薬品の品質を確保することを目的とした基準)に適合する管理体制を強化し、原材料の調達から保管、医薬品の製造に加え、流通段階も含め一貫した品質保証に取り組んでいます。また、グループ会社の事業所及びビジネスパートナーに対して定期的に監査を行い、適切な品質マネジメント体制の維持・向上及びリスク低減に努めています。 安全性について当社グループでは、国内外の安全管理情報(副作用情報等)を収集し、客観的に評価・検討・分析した結果を医療現場へ情報提供することで医薬品の適正使用を推進しております。さらに、全従業員を対象とした安全管理情報についての研修を毎年実施し、安全管理を徹底することで、患者さんの安全性リスクの最小化に努めております。 |
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③ 海外における事業展開に関するリスク |
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・リスク 当社グループは、医薬品の開発、製造、販売等の分野で、海外においても積極的に事業を展開しており、このような海外事業においては、当該地域における政治不安や経済情勢の悪化等の地政学的な要因、当該地域の法規制や行政指導等に抵触するリスク、現地の労使関係等に関するリスクが存在します。これらのリスクが顕在化した場合には、経営成績、財政状態等に悪影響を及ぼす可能性があります。 |
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・対応 当社グループでは、海外子会社に対してリスク管理に関連する窓口担当者を任命しており、定期的に情報収集・情報交換を実施しております。また、各地で問題が発生した場合には、この窓口担当者をハブとする現地子会社との連携により、迅速な課題解決を行っております。 |
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④ 製造・仕入れに関するリスク |
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・リスク 地震、水害、暴風雨等の自然災害、火災、原子力発電所の事故、長時間の停電等社会インフラの障害、戦争、テロ等の発生により、当社グループの工場、研究所、事業所等の施設の損壊又は事業活動の停滞等が発生した場合、経営成績、財政状態等に悪影響を及ぼす可能性があります。 また、製品の一部は当社グループの工場において独自の技術により製造しており、商品及び原材料の一部は、特定の取引先にその供給を依存しております。このため、何らかの理由により製造活動や仕入れが遅延又は停止した場合、経営成績、財政状態等に悪影響を及ぼす可能性があります。 |
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・対応 当社グループのBCPは、事業継続へ影響を及ぼす様々な脅威に対処するべくオールハザード型BCPとして整備し、有事においても医療体制維持のための医薬品安定供給と品質確保を可能とする体制を整備しております。 当社は、行政の防災計画改定や社会的要請の変化に対応して、優先供給品目に関わる業務・組織体制を見直す等、脅威が顕在化した際により適切に対応できるよう継続的なBCPの改善を図っております。また、優先供給品目については、製薬企業としての社会的責任の大きな製品や、事業継続のために重要な製品等の速やかな供給を実現するべく、定期的に見直しを行っております。 特に医薬品の安定供給においては、生産・物流拠点の分散や主要原材料の複数購買の実施といったバックアップ体制を構築するとともに、自家発電装置の設置等、電力供給が停止した際の影響を最小限に抑える施策等にも取り組んでおります。また、主要システムの二重化等、IT基盤の強化も行っております。 |
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⑤ 環境、安全に関するリスク |
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・リスク 医薬品の研究、製造の過程等で使われる化学物質の中には、人の健康や生態系に悪影響を与える物質も含まれております。当社グループでは化学物質を用いた実験、製造、保管管理等に万全を期しておりますが、万一、社内外の人への暴露、土壌汚染、大気汚染、水質汚濁等、深刻な問題が発生した場合、経営成績、財政状態等に悪影響を及ぼす可能性があります。また、気候変動に伴う気象災害や温暖化、生物多様性の喪失等により、医薬品のサプライチェーン寸断、製造コスト上昇等のリスクが顕在化した場合、医薬品の安定供給、財政状態等に悪影響を与える可能性があります。 |
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・対応 当社グループでは、人体への影響、土壌汚染、大気汚染、水質汚濁等を防ぐため、化学物質の保管や取扱い方法を厳格に定め、グループの各工場・研究所において法規制より厳しい自主管理基準値を設定し、モニタリングによる適正管理を実施しております。また、関連法規制に基づく調査義務が発生した場合の的確な対応はもとより、事業所閉鎖・用途の変更等において法的な調査義務がない場合でも、法令に準拠した方法で調査を実施しております。万が一、汚染が判明した場合には、行政に報告するとともに、近隣の方々に対しても、適切に情報を開示し、汚染状況に応じた適切な対応(拡散防止、浄化対策等)を行います。既に浄化対策等を終了した事業所では、継続的にモニタリングを行い、分析結果を行政、近隣の方々に報告しております。 気候変動に伴うリスクについては、シナリオ分析に基づき対策を実施しております。計画規模の洪水で浸水が想定される日本国内の研究所及び生産施設のある事業場については、事業場ごとの水災マニュアルの作成、施設の嵩上げなどの対策を進めており、2023年度中に完了する予定です。その他の気候変動対策についてはサステナビリティ情報に記載したTCFD提言に基づく情報開示をご参照ください。また、パリ協定にも賛同し2022年度に1.5℃目標に整合した野心的な目標に改め、温室効果ガス削減に取り組んでおります。気候変動を含む環境パフォーマンスデータについては、投資判断にも影響する重要指標と捉え、データの信頼性を高めるために第三者保証を取得しております。 生物多様性の喪失に関するリスクについては、天然化合物由来原料が入手できず生産が停止するリスクは想定されますが、すでに数年分の原料在庫は確保しており影響は限定的と考えております。 |
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⑥ 知的財産権に関するリスク |
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・リスク 当社グループの事業活動が他者の特許権その他の知的財産権に抵触するとして第三者から指摘を受けた場合には、事業の断念や係争の可能性があります。一方、第三者が当社グループの知的財産権を侵害する場合には、その保護のため訴訟提起等をすることがあります。それらの動向は経営成績、財政状態等に悪影響を及ぼすことがあります。ADCに代表されるバイオ医薬品や新規モダリティ医薬品のパイプラインの増大や、ジェネリック医薬品市場の拡大を背景に、訴訟提起等を含め、当社グループの知的財産権に関するリスクが一層増大する可能性があります。 |
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・対応 当社グループでは、知的財産の創造と保護によってその価値の最大化とリスクの最小化を図っております。また、知的財産係争が発生したときには、社内外の関係者と協力し、事業への影響を最小限にとどめるよう対応しております。 当社は、過去に実施したSeagen Inc.とのADCの共同研究に関して、当社ADC技術に関する特定の知的財産権の帰属について同社から異議の通知を受けたことから、2019年11月にデラウェア州連邦地方裁判所に同社を被告として確認訴訟を提起いたしました。一方でSeagen Inc.は、2019年11月に当該異議に関して仲裁を申立て、その後、仲裁の手続きが進行しておりました。2022年8月に仲裁廷がSeagen Inc.の主張を全面的に否定する判断を下したことにより、今後本件に関して経済的便益の流出の可能性はなくなりました。 2020年10月、Seagen Inc.は、エンハーツを含む当社ADCがSeagen Inc.の保有する米国特許を侵害するとして特許侵害訴訟をテキサス州東部地区連邦地方裁判所に提起しました。2022年7月、同裁判所はエンハーツが当該特許を侵害していること、Seagen Inc.に42百万米ドルの損害が発生したこと、及び当該特許の故意侵害を認定しましたが、損害賠償額は増額しないとする判決を下しました。また、2022年4月から当該特許が期間満了する2024年11月までの期間の、エンハーツ等の当社ADCの将来売上に対するロイヤリティーの支払について、同裁判所は、まだ判決を下してはおりません。当社は、今回の判決に承服いたしかねますので、判決後の申立て等を行っております。なお、仮にSeagen Inc.に当該米国特許の侵害に係る賠償金を支払うこととなった場合には、アストラゼネカ社と締結したエンハーツの共同開発及び販売提携に関する契約に基づき、これをアストラゼネカ社と折半して負担いたします。 一方で、2020年12月、当社らは、Seagen Inc.の当該米国特許が無効であるとして、米国特許商標庁に当該米国特許の有効性を審査する特許付与後レビュー(Post Grant Review、以下「PGR」という。)の請求を行いました。2023年2月、米国特許商標庁はPGR手続の開始を決定し、現在、当該特許が無効か否かを判断する審理が進んでおります。 |
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⑦ 訴訟に関するリスク |
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・リスク 当社グループの事業活動に関連して、医薬品の副作用、製造物責任、労務問題及び公正取引に関する問題等に関し、訴訟を提起される可能性があり、その動向によっては、経営成績、財政状態等に悪影響を及ぼす可能性があります。 |
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・対応 当社グループでは、法令、契約、紛争防止・紛争解決等の観点からリーガルリスクの最小化とビジネス機会の最大化に努めております。 |
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⑧ 法規制、医療費抑制策等の行政動向に関するリスク |
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・リスク 国内医療用医薬品は、薬事行政の下、種々の規制を受けております。薬価基準の改定をはじめとして、医療制度や健康保険に関する行政施策の動向によっては、経営成績、財政状態等に悪影響を及ぼす可能性があります。また、海外においても同様に、医薬品として各種の規制を受けており、行政施策の動向による悪影響を受ける可能性があります。 |
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・対応 当社では、薬価制度改革並びに流通改善ガイドラインを踏まえた仕切価格・割戻改定を実施しております。また、適切な販売条件を設定・実行し、新薬創出加算品、重点品を中心に売上を拡大するよう努めております。なお、薬価の毎年改定を含めた薬価制度改革の他、海外を含めた行政動向を継続的に注視しており、即時に対応策を検討する体制としております。 |
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⑨ 法令違反等に関するリスク |
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・リスク 当社グループは、グループ企業行動憲章及びグループ個人行動規範のもとに、コンプライアンス行動基準等を制定しているほか、企業倫理委員会や従業員ホットラインの設置等、コンプライアンス体制を構築し、販売情報提供活動ガイドライン等、事業活動に関連する法規制が遵守されるよう徹底しておりますが、役員及び従業員の個人的な不正行為等を含め重大な法令違反が発生した場合、経営成績、財政状態等に悪影響を及ぼす可能性があります。 |
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・対応 当社グループでは、事業活動のモニタリングを適切に実施し、不適切な活動を早期に発見し、対応するよう努めております。また、必要に応じて教育・啓発等の再発防止の対応を講じる体制としております。また、コンプライアンス違反の未然防止策制定、違反があった場合の厳正な対応を通じて、健全な企業文化の醸成を推進しております。 |
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⑩ 金融市況及び為替変動に関するリスク |
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・リスク 株式市況の低迷等により保有する株式等の売却損や評価損が生じ、金利動向により退職給付債務の増加等が生じる可能性があります。また、為替相場の変動により、不利な影響を受ける可能性があります。当社グループはグローバルに事業を展開し、生産・販売・輸出入を行っておりますので、為替相場の変動は経営成績、財政状態等に悪影響を及ぼす可能性があります。 |
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・対応 当社では政策保有株式の削減、年金基金資産配分の期中見直しの実行及び為替ヘッジ取引により、損失額を減少させるよう努めております。 また、退職給付に関するリスクの整理と運用状況のモニタリング及び雇用関連法制動向の把握や、不動産市場のモニタリングを実施する等により、リスク低減に向けた方針を早期から準備対応しております。 |
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⑪ ITセキュリティ及び情報管理に関するリスク |
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・リスク 当社グループは、業務上、各種ITシステムを利用しており、また、個人情報を含む多くの機密情報を保有しております。ネットワークウイルスの感染、サイバー攻撃他によるコンピュータシステムの休止等、及び機密情報の漏洩事象が発生した場合、経営成績、財政状態等に悪影響を及ぼす可能性があります。 |
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・対応 当社グループでは、CDXOが情報分野におけるグローバルな専門機能の統括責任者としてデータ活用・デジタルテクノロジー活用の統括と推進、情報戦略の策定と実行を担うとともに、機密情報管理、情報セキュリティ対策の推進を情報管理最高責任者が担い、新たなデジタル技術、法規制やガイドラインを取り込んだ情報管理に関するポリシー・ルールの整備を進めております。 情報管理に関する規程等を整備して従業員へ情報管理の重要性を周知徹底するとともに、ITシステムへのサイバー攻撃等への対策強化として、防御機能、侵害の検知機能と対処機能等のセキュリティシステムの整備を実施していることに加え、クラウド系サービス利用への対応や情報セキュリティ基盤の強化、運用の改善を図っております。 個人情報に関しては、定期的な管理台帳更新状況の把握・委託先の安全管理措置評価等により、保有個人データ、特定個人情報等の適正な管理状況をモニタリングするとともに、監査部門による監査結果に基づく適切な指導及び従業員研修による周知・徹底を図っております。 |
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⑫ 繰延税金資産の回収可能性に関するリスク |
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・リスク 当社グループは、将来減算一時差異及び税務上の繰越欠損金に対して、将来の課税所得を見積った上で回収可能性を判断し、繰延税金資産を計上しております。しかし、実際の課税所得が減少した場合や税制改正等により、回収可能性の見直しを行った結果、繰延税金資産の全部又は一部に回収可能性がないと判断した場合には、繰延税金資産が減額され、経営成績、財政状態等に悪影響を及ぼす可能性があります。 |
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・対応 当社では、将来の課税所得の見積りに関して、経営環境の変化等を踏まえ適宜見直しを行っており、回収可能性については合理的に判断しております。 |
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⑬ 人材に関するリスク |
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・リスク 当社グループが事業活動を推進し事業目標を達成する上では、各職務に必要な高度な専門性と高い業務遂行能力を持った人材、またデジタルトランスフォーメーションを牽引するデジタル人材等を育成・採用・確保する必要がありますが、採用市場の競争激化などによりこれらの人材を十分に確保できない場合には、当社グループの経営成績、財政状態等に悪影響を及ぼす可能性があります。 |
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・対応 当社グループでは、事業目標を達成する上で必要となる人材の要件を明確に定義し、計画的な採用活動を強化するとともに、社内教育プログラムを始めとする多様なアプローチを活用して人材の育成・確保を図っております。また、CEOのコミットメントの下、国・地域の垣根を越えた当社グループ共通の「One DS Culture」の醸成やInclusion & Diversity (I&D)を推進し、グローバル共通のエンゲージメント調査による分析・改善施策を実施しております。 |
文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2023年6月19日)現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループは、積極的なグローバル事業の展開による企業価値の向上に資するために、基準とすべき会計及び財務報告のあり方を検討した結果、資本市場における財務情報の国際的な比較、グループ内での会計処理の統一、グローバル市場における資金調達手段の多様化等を目的として、2014年3月期よりIFRSを適用しております。
当社グループの連結財務諸表の作成には経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としており、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記 3 重要な会計方針」に記載しております。
(1) 業績等の概要
当社グループの当連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)の連結業績は、次のとおりであります。
<連結業績(コアベース)>
(単位:億円)
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前連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
増減 |
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売上収益 |
10,449 |
12,785 |
2,336 22.4% |
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売上原価 |
(注) |
3,480 |
3,491 |
10 0.3% |
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販売費及び一般管理費 |
(注) |
3,521 |
4,701 |
1,180 33.5% |
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研究開発費 |
(注) |
2,541 |
3,367 |
826 32.5% |
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コア営業利益 |
(注) |
906 |
1,226 |
320 35.3% |
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一過性の収益 |
(注) |
39 |
219 |
180 459.7% |
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一過性の費用 |
(注) |
215 |
239 |
24 11.3% |
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営業利益 |
730 |
1,206 |
476 65.1% |
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税引前利益 |
735 |
1,269 |
533 72.6% |
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親会社の所有者に帰属する 当期利益 |
670 |
1,092 |
422 63.0% |
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当期包括利益合計額 |
1,303 |
1,490 |
187 14.4% |
|
(注)当社グループは、経常的な収益性を示す指標として、営業利益から一過性の収益・費用を除外したコア営業利益を開示しております。一過性の収益・費用には、固定資産売却損益、事業再編に伴う損益(開発品や上市製品の売却損益を除く)、有形固定資産及び無形資産並びにのれんに係る減損損失、損害賠償や和解等に伴う損益の他、非経常的かつ多額の損益が含まれます。
本表では、売上原価、販売費及び一般管理費、研究開発費について、一過性の収益・費用を除く実績を示しております。
<主要通貨の日本円への換算レート(期中平均レート)>
|
|
前連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
|
米ドル/円 |
112.38 |
135.48 |
|
ユーロ/円 |
130.56 |
140.97 |
売上収益
売上収益は、前連結会計年度比2,336億円(22.4%)増収の1兆2,785億円となりました。国内における共同販促終了(2021年9月)に伴うネキシウムの減収影響があったものの、グローバル主力品エンハーツ(一般名:トラスツズマブ デルクステカン:T-DXd/DS-8201)、リクシアナ(一般名:エドキサバン)等の伸長及び円安の進行による為替の増収影響等により、増収となりました。売上収益に係る為替の増収影響は939億円でありました。
コア営業利益
コア営業利益は、前連結会計年度比320億円(35.3%)増益の1,226億円となりました。売上原価は、売上収益が増加したものの、製品構成の変化に伴う原価率改善により、前連結会計年度並みの3,491億円となりました。販売費及び一般管理費は、エンハーツに係るアストラゼネカとのプロフィット・シェアの増加による費用増等により、1,180億円(33.5%)増加の4,701億円となりました。研究開発費は、3ADC(トラスツズマブ デルクステカン、ダトポタマブ デルクステカン:Dato-DXd/DS-1062、パトリツマブ デルクステカン:HER3-DXd/U3-1402)への研究開発投資の増加等により、826億円(32.5%)増加の3,367億円となりました。コア営業利益に係る為替の減益影響は65億円でありました。
営業利益
営業利益は、前連結会計年度比476億円(65.1%)増益の1,206億円となりました。第一三共九州支店ビル売却益や第一三共製薬(北京)有限公司譲渡益等の計上により、一過性の収益が増加したため、コア営業利益に比べて増益額が増加いたしました。
税引前利益
税引前利益は、前連結会計年度比533億円(72.6%)増益の1,269億円となりました。受取利息の増加等により、営業利益に比べて増益額が増加いたしました。
親会社の所有者に帰属する当期利益
親会社の所有者に帰属する当期利益は、前連結会計年度比422億円(63.0%)増益の1,092億円となりました。
当期包括利益合計額
当期包括利益合計額は、前連結会計年度比187億円(14.4%)増益の1,490億円となりました。前連結会計年度に比べ、海外子会社の純資産に係る為替換算差額の増加額が減少したため、親会社の所有者に帰属する当期利益に比べて増益額が減少いたしました。
<連結業績(IFRSベース)>
(単位:億円)
|
|
前連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
増減 |
|
売上収益 |
10,449 |
12,785 |
2,336 22.4% |
|
売上原価 |
3,534 |
3,635 |
101 2.9% |
|
販売費及び一般管理費 |
3,625 |
4,712 |
1,088 30.0% |
|
研究開発費 |
2,603 |
3,416 |
812 31.2% |
|
その他の収益 |
43 |
191 |
148 342.0% |
|
その他の費用 |
0 |
7 |
7 - |
|
営業利益 |
730 |
1,206 |
476 65.1% |
|
税引前利益 |
735 |
1,269 |
533 72.6% |
|
親会社の所有者に帰属する 当期利益 |
670 |
1,092 |
422 63.0% |
|
当期包括利益合計額 |
1,303 |
1,490 |
187 14.4% |
<グローバル主力品売上収益>
(単位:億円)
|
一般名 (主な製品名) |
前連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
増減 |
|
トラスツズマブ デルクステカン (エンハーツ) 抗悪性腫瘍剤 (抗 HER2 抗体薬物複合体) |
808 |
2,584 |
1,776 219.7% |
|
エドキサバン (リクシアナ) 抗凝固剤 |
2,056 |
2,440 |
383 18.6% |
エンハーツは、既上市国での市場浸透及び上市国の拡大により、前連結会計年度比1,776億円(219.7%)増収の2,584億円となりました。エドキサバンは、日本、欧州等で売上が伸長し、前連結会計年度比383億円(18.6%)増収の2,440億円となりました。当社は、第5期中期経営計画でエンハーツを始めとした「3ADC最大化の実現」及び「既存事業・製品の利益成長」を戦略目標として定めております。第5期中期経営計画の内容につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しております。
当社グループのユニット別売上収益状況は次のとおりであります。
① ジャパンビジネスユニット(JBU)
ジャパンビジネスユニットの売上収益には、イノベーティブ医薬品事業、ワクチン事業及び第一三共エスファ株式会社が取り扱うジェネリック事業の製品売上収益が含まれております。
当ユニットの売上収益は、リクシアナ、タリージェ等が伸長したものの、ネキシウムの共同販促終了や薬価改定の影響等により、前連結会計年度比316億円(6.4%)減収の4,579億円となりました。
当連結会計年度における主な進捗は次のとおりであります。
・2022年4月、片頭痛発作の発症抑制薬エムガルティが在宅自己注射の対象薬剤に指定されました。
・2022年6月、片頭痛治療剤レイボ―を新発売いたしました。
・2022年11月、エンハーツのHER2陽性乳がんの2次治療を対象とした承認の取得及びプロモーションを開始いたしました。
・2022年12月、抗悪性腫瘍剤エザルミアを新発売いたしました。
・2023年3月、エンハーツのHER2低発現乳がん(化学療法既治療)を対象とした承認の取得及びプロモーションを開始いたしました。
<ジャパンビジネスユニット主力品売上収益>
(単位:億円)
|
製品名 |
前連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
増減 |
|
リクシアナ 抗凝固剤 |
925 |
1,051 |
127 13.7% |
|
タリージェ 疼痛治療剤 |
301 |
385 |
84 27.8% |
|
プラリア 骨粗鬆症治療剤・関節リウマチに伴う骨びらんの進行抑制剤 |
379 |
402 |
23 6.1% |
|
エフィエント 抗血小板剤 |
167 |
209 |
42 24.9% |
|
テネリア 2型糖尿病治療剤 |
237 |
219 |
△17 △7.3% |
|
ビムパット 抗てんかん剤 |
183 |
219 |
37 20.0% |
|
ランマーク がん骨転移による骨病変治療剤 |
204 |
204 |
△1 △0.3% |
|
カナリア 2型糖尿病治療剤 |
168 |
163 |
△5 △3.0% |
|
ロキソニン 消炎鎮痛剤 |
222 |
185 |
△36 △16.4% |
|
エンハーツ 抗悪性腫瘍剤 (抗 HER2 抗体薬物複合体) |
96 |
117 |
22 22.5% |
|
エムガルティ 片頭痛発作の発症抑制薬 |
46 |
63 |
16 35.1% |
② 第一三共ヘルスケアユニット(DSHCU)
第一三共ヘルスケアユニットの売上収益は、ルル、ロキソニン等の伸長により、前連結会計年度比56億円(8.7%)増収の703億円となりました。
③ オンコロジービジネスユニット(OBU)
オンコロジービジネスユニットの売上収益には、第一三共Inc.(米国)の製品売上収益及び第一三共ヨーロッパGmbHのがん製品売上収益が含まれております。
当ユニットの売上収益は、欧米におけるエンハーツの伸長により、前連結会計年度比1,158億円(166.4%)増収の1,854億円、現地通貨ベースでは、749百万米ドル(121.0%)増収の1,369百万米ドルとなりました。
当連結会計年度における主な進捗は次のとおりであります。
・2022年5月、エンハーツのHER2陽性乳がんの2次治療を対象とした米国における承認の取得及びプロモーションを開始いたしました。
・2022年7月、エンハーツのHER2陽性乳がんの2次治療を対象とした欧州における承認の取得及びプロモーションを開始いたしました。
・2022年8月、エンハーツのHER2低発現乳がん(化学療法既治療)を対象とした米国における承認の取得及びプロモーションを開始いたしました。
・2022年8月、エンハーツのHER2遺伝子変異を有する非小細胞肺がんの2次治療を対象とした米国における承認の取得及びプロモーションを開始いたしました。
・2022年12月、エンハーツのHER2陽性胃がんの2次治療を対象とした欧州における承認の取得及びプロモーションを開始いたしました。
・2023年1月、エンハーツのHER2低発現乳がん(化学療法既治療)を対象とした欧州における承認の取得及びプロモーションを開始いたしました。
<オンコロジービジネスユニット主力品売上収益>
(単位:億円)
|
製品名 |
前連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
増減 |
|
|
エンハーツ 抗悪性腫瘍剤 (抗 HER2 抗体薬物複合体) |
544 |
1,816 |
1,272 233.7% |
|
|
|
エンハーツ(米) |
454 |
1,446 |
992 218.5% |
|
エンハーツ(欧) |
90 |
371 |
280 310.0% |
|
|
TURALIO 抗腫瘍剤 |
28 |
38 |
10 36.6% |
|
④ アメリカンリージェントユニット(ARU)
アメリカンリージェントユニットの売上収益は、ヴェノファー等の増収により、前連結会計年度比379億円(25.4%)増収の1,874億円、現地通貨ベースでは、53百万米ドル(4.0%)増収の1,383百万米ドルとなりました。
<アメリカンリージェントユニット主力品売上収益>
(単位:億円)
|
製品名 |
前連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
増減 |
|
インジェクタファー 鉄欠乏性貧血治療剤 |
531 |
540 |
9 1.7% |
|
ヴェノファー 鉄欠乏性貧血治療剤 |
338 |
513 |
175 51.9% |
⑤ EUスペシャルティビジネスユニット(EUSBU)
EUスペシャルティビジネスユニットの売上収益には、がん製品を除く第一三共ヨーロッパGmbHの製品売上収益が含まれております。
当ユニットの売上収益は、リクシアナの順調な伸長により、前連結会計年度比222億円(17.3%)増収の1,504億円、現地通貨ベースでは85百万ユーロ(8.6%)増収の1,067百万ユーロとなりました。
<EUスペシャルティビジネスユニット主力品売上収益>
(単位:億円)
|
製品名 |
前連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
増減 |
|
リクシアナ 抗凝固剤 |
969 |
1,171 |
202 20.8% |
|
Nilemdo / Nustendi 高コレステロール血症治療剤 |
31 |
71 |
39 126.0% |
|
オルメサルタン 高血圧症治療剤 |
203 |
200 |
△3 △1.4% |
⑥ ASCAビジネスユニット(ASCABU)
ASCA(注)ビジネスユニットの売上収益には、海外ライセンシーへの売上収益等が含まれております。
当ユニットの売上収益は、ブラジルにおけるエンハーツ、中国におけるオルメサルタン等の伸長により、前連結会計年度比286億円(25.1%)増収の1,428億円となりました。
(注)Asia, South & Central Americaの略。
ユニット別売上収益構成比は次のとおりであります。
(2) 生産、受注及び販売の実績
① 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
金額(百万円) |
前年同期比(%) |
|
医薬事業 |
682,216 |
129.2 |
|
合計 |
682,216 |
129.2 |
(注)1.金額は正味販売価格によっております。
2.エンハーツ及びリクシアナの生産量が増加したこと等により、生産実績が著しく増加しております。
② 受注実績
当社グループは、主に販売計画に基づいて生産計画を策定し、これにより生産を行っております。受注生産は一部の連結子会社で行っておりますが、受注残高の金額に重要性はないため、記載を省略しております。
③ 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
金額(百万円) |
前年同期比(%) |
|
医薬事業 |
1,278,478 |
122.4 |
|
合計 |
1,278,478 |
122.4 |
(注)主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
|
相手先 |
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
||
|
金額(百万円) |
割合(%) |
金額(百万円) |
割合(%) |
|
|
アルフレッサ ホールディングス 株式会社及びそのグループ会社 |
187,782 |
18.0 |
180,523 |
14.1 |
(3) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
① 財務戦略の基本的な考え方
当社グループは、ESG経営のもと、新たに「サステナブルな社会の発展に貢献する先進的グローバルヘルスケアカンパニー」となることを2030年ビジョンとして掲げております。2025年ビジョンである「がんに強みを持つ先進的グローバル創薬企業」を実現し、2030年ビジョン達成に向けた持続的な成長ステージへの移行を可能とするべく、2021年に第5期中期経営計画(2021~2025年度)を策定いたしました。今般、その後2年間の事業状況変化を踏まえ、2025年度経営目標を達成する見通しを得ました。具体的には、売上収益2兆円(第5期中計策定時プラス4,000億円)、がん領域売上収入9,000億円以上(同プラス3,000億円)、研究開発費控除前コア営業利益(注)率40%(同変更なし)、ROE16%以上(同変更なし)を見込んでおります。また、期間中のキャッシュ・アロケーションについても、成長投資と株主還元の双方をバランス良く実施するという基本方針は変更しておりません。
成長投資については、DXd-ADC開発を優先する形で5年間総額1兆8,000億円規模の研究開発投資(同プラス3,000億円)、また、ADCの供給体制強化を中心とした同じく6,000億円規模の設備投資(同プラス1,000億円)を見込んでおります。
株主還元については、2022年度はエンハーツの想定以上の売上拡大を受け、年間配当を1株当たり3円増配の30円とし、2023年度については、2025年度主要計数目標の達成確度が高まっていることから、4円増配の34円とする計画としております。今後も利益成長に応じた増配、あるいは機動的な自己株式取得を実施することで、株主還元のさらなる充実を図っていきます。株主還元に関するKPIとして採用している、株主資本を基準とする株主資本配当率(DOE)についても2025年度に8%以上(株主資本コストを上回る水準)という目標を変更することなく、引き続き株主価値の最大化を目指します。
(注)固定資産売却、事業再編、減損、訴訟等に関連する特殊要因を除く
② 資金調達の方法及び状況
当社グループは、円滑な事業活動に必要なレベルの流動性の確保と財務の健全性・安定性維持を資金調達の基本的な考えとしており、手元資金及び外部資金を有効に活用しております。当社グループは、戦略的投資もしくは資金調達にあたって外部借入への依存度合いを測る目的から、手元流動性残高(現預金及び短期投資債券等)から有利子負債を控除した、ネット・キャッシュを重視しております。
手元資金としては、事業展開に伴う資金需要に対する機動的な対応のため、十分な現金及び現金同等物を保有しております。適正な現金及び現金同等物の保有額は、月商の3ヶ月程度を考えており、これを超える部分については企業価値向上に資する事業戦略投資に対する資金として確保しております。これらは金融情勢などを勘案しつつ、安全性並びに流動性の極めて高い短期金融商品で運用しております。
外部からの資金調達の手段としては、直接金融又は間接金融の多様な手段の中から、その時々の市場環境を考慮した上で当社にとって有利な手段を機動的に選択し、資金調達を行っております。直接金融としては、国内社債発行登録枠として3,000億円及びコマーシャル・ペーパー発行枠として1,500億円を有しております。2016年には超低金利の環境を活かし、国内ヘルスケアセクターでは初となる償還年限が20年、30年の超長期無担保社債を発行し、1,000億円の長期低コスト資金を確保いたしました。間接金融としては、当社は取引先金融機関と良好な取引関係を維持しており、複数の銀行から資金調達をしております。また、複数の銀行との間で当座貸越契約及び200億円のコミットメントラインを設定し、緊急時の流動性担保の手段も確保しております。
なお、円滑な外部資金調達を行なうため、当社は株式会社格付け投資情報センター(R&I)と、ムーディーズ・ジャパン株式会社(Moody's)の2社から格付けを取得しております。
当連結会計年度末時点での当社の長期及び短期の信用格付けは次のとおりであります。
|
|
長期 |
短期 |
|
格付投資情報センター(R&I) |
AA/安定的 |
a-1+ |
|
ムーディーズ・ジャパン(Moody's) |
A2/安定的 |
- |
なお、連結子会社は、原則として銀行などの外部からの資金調達を行わず、親会社もしくは現地法人などの資金調達拠点を通じたキャッシュ・マネジメント・サービスやグループ・ファイナンスの活用により、資金調達の集約と資金効率化、流動性の確保を図っております。
③ 財政状態及びキャッシュ・フローの状況の分析
(ⅰ)財政状態
当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末から2,875億円増加し、2兆5,089億円となりました。
現金及び現金同等物が2,206億円減少した一方で、その他の金融資産(流動)が2,018億円、並びに棚卸資産が837億円それぞれ増加いたしました。
当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末から1,925億円増加し、1兆630億円となりました。
シンジケートローンの返済等により社債及び借入金(流動負債及び非流動負債)が204億円減少した一方で、エンハーツの承認マイルストーン及びダトポタマブ デルクステカンの戦略的提携の契約一時金の入金等によりその他の非流動負債が1,029億円、並びに営業債務及びその他の債務が993億円増加いたしました。
当連結会計年度末における資本合計は、前連結会計年度末から950億円増加し、1兆4,459億円となりました。
配当金の支払による減少があった一方で、当期利益の計上及びその他の資本の構成要素の増加等により増加いたしました。
以上の結果、親会社所有者帰属持分比率は57.6%となり、前連結会計年度末より3.2%減少いたしました。
当社グループでは、これまで非事業用固定資産の売却、政策保有株式の解消や長期収載品の譲渡など、ノンコア資産の圧縮を進めて参りました。今後も事業活動上の重要性と代替可能性に加え、維持・改修費用などのライフサイクルコストや事業継続計画(BCP)を考慮し、適切なタイミングも踏まえて売却の可否判断を行い、事業ポートフォリオの見直しを含めたノンコア資産の圧縮に努め、成長投資と株主還元のための原資創出を強化して参ります。
(ⅱ)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、2,206億円減少の4,419億円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、1,145億円の収入(前連結会計年度は1,392億円の収入)となりました。
税引前利益1,269億円、減価償却費及び償却費678億円等の非資金項目の他、エンハーツの販売及び承認マイルストーン、ダトポタマブ デルクステカンの戦略的提携の契約一時金の収入等がありました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、2,578億円の支出(前連結会計年度は2,123億円の収入)となりました。
設備投資や無形資産の取得による支出があった一方で、定期預金の払戻等による収入等がありました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払及び借入金の返済等により、896億円の支出(前連結会計年度は862億円の支出)となりました。
(4) 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、2025年度における計数目標として、売上収益1兆6,000億円(うち、がん領域において6,000億円以上)、研究開発費控除前コア営業利益率40%以上、ROE16%以上、株主資本配当率(DOE)8%以上を目指しております。
当連結会計年度においては、売上収益12,785億円、研究開発費控除前コア営業利益率35.9%、ROE7.8%、DOE4.1%となりました。また、エンハーツの当初計画を上回る売上拡大等により、2023年4月時点において、以下の通りの達成を見込んでおります。
なお、目標達成に向けた主な取り組み課題と実績については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しております。
(5) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、IFRSに基づいて作成しております。連結財務諸表の作成にあたり行った重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 4 重要な会計上の判断、見積り及び仮定」に記載しております。
(1) HBT Labs, Inc.の株式取得
当社の連結子会社であるアメリカン・リージェントInc.は、製品ポートフォリオ強化を目的として、2022年8月
17日付でHBT Labs, Inc.の全株式を取得し、同社を完全子会社化いたしました。詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記 7. 企業結合」をご参照ください。
(2) 第一三共エスファ㈱の株式譲渡
当社は、2023年5月16日開催の取締役会において、当社の子会社である第一三共エスファ㈱の全株式をクオールホールディングス㈱に譲渡することを決議し、同日付で株式譲渡契約を締結いたしました。詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記 37.後発事象」をご参照ください。
(3) 技術導入
|
契約会社名 |
相手先 |
国名 |
技術内容 |
対価 |
契約期間 |
|
第一三共㈱ (当社) |
Amgen Inc. |
アメリカ |
抗RANKL抗体「デノスマブ」に関する技術 |
契約一時金 マイルストーン 一定料率の実施料 |
自 2007年7月 至 2027年6月 |
|
第一三共㈱ (当社) |
Amgen Inc. |
アメリカ |
バイオ後続品に関する技術 |
マイルストーン |
自 2016年7月 至 製品ごとに商業化の終了日 |
|
第一三共㈱ (当社) |
Cell Therapy Ltd. |
イギリス |
虚血性心不全の細胞治療薬「ハートセル」に関する技術 |
契約一時金 マイルストーン 一定料率の実施料 |
自 2016年4月 至 商業化の終了日 |
|
第一三共㈱ (当社) |
Kite Pharma, Inc. |
アメリカ |
悪性リンパ腫の細胞治療薬「イエスカルタ」に関する技術 |
契約一時金 マイルストーン 一定料率の実施料 |
自 2017年1月 至 開発又は販売の中止日 |
|
第一三共㈱ (当社) |
MedImmune, LLC |
アメリカ |
鼻腔噴霧インフルエンザ弱毒生ワクチンに関する技術 |
契約一時金 マイルストーン |
自 2015年9月 至 上市後10年 |
|
第一三共㈱ (当社) |
Ultragenyx Pharmaceutical Inc. |
アメリカ |
AAVベクターを用いた遺伝子治療薬製造技術 |
契約一時金 マイルストーン 一定料率の実施料 |
自 2020年3月 至 実施料支払期間満了日まで |
|
アメリカン・リージェントInc. (連結子会社) |
Vifor (International) Ltd. |
スイス |
貧血治療剤「ヴェノファー」及び「インジェクタファー」に関する技術 |
製品購入価格 |
自 1997年12月 至 2040年12月 |
(4) 販売契約等(導入)
|
契約会社名 |
相手方の名称 |
国名 |
契約の内容 |
対価 |
契約期間 |
|
第一三共㈱ (当社) |
UCB Biopharma Sprl |
ベルギー |
同社のてんかん治療薬「ビムパット」の日本国内における独占販売及び共同販促 |
契約一時金 マイルストーン |
自 2014年11月 至 上市後10年 |
|
第一三共㈱ (当社) |
キッセイ薬品工業㈱ |
日本 |
同社の排尿障害治療剤「ユリーフ」の日本国内における共同販売 |
契約一時金 マイルストーン 一定料率の実施料 |
自 2004年6月 至 販売中止日 |
|
第一三共㈱ (当社) |
田辺三菱製薬㈱ |
日本 |
同社の血糖降下剤「テネリア」の日本国内における独占販売及び共同販促 |
契約一時金 マイルストーン |
自 2012年3月 至 上市後10年 (但し、テネリアとカナグルの両方を共同販売、共同販促する場合には、カナグルの上市から10年経過する日まで) (以後1年ごとの自動更新) |
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第一三共㈱ (当社) |
田辺三菱製薬㈱ |
日本 |
同社の血糖降下剤「カナグル」の日本国内における共同販促 |
契約一時金 マイルストーン |
自 2012年3月 至 上市後10年 (以後1年ごとの自動更新) |
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第一三共㈱ (当社) |
田辺三菱製薬㈱ |
日本 |
同社の2型糖尿病治療用配合剤「カナリア」の日本国内における独占販売及び共同販促 |
マイルストーン 製品育成費用 |
自 2017年3月 至 上市後10年 (以後1年ごとの自動更新) |
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第一三共㈱ (当社) |
日本イーライリリー㈱、 Eli Lilly and Company |
日本 アメリカ |
同社の片頭痛発作の発症抑制薬「エムガルティ」の日本国内における独占販売及び共同販促 |
契約一時金 製品購入価格 |
自 2020年10月 至 2031年3月 (以後後発品の上市か合意解約されるまで1年ごとの自動更新) |
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第一三共㈱ (当社) |
日本イーライリリー㈱、 Eli Lilly and Company |
日本 アメリカ |
同社の片頭痛治療剤「レイボー」の日本国内における独占販売及び共同販促 |
製品購入価格 |
自 2021年8月 至 2031年3月 (以後後発品の上市か合意解約されるまで1年ごとの自動更新) |
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第一三共㈱ (当社) |
Esperion Therapeutics, Inc. |
アメリカ |
高コレステロール血症治療剤「ベムペド酸」の韓国、ブラジル、台湾、香港、マカオ、タイ、ベトナム、ミャンマー及びカンボジアにおける独占販売 |
契約一時金 マイルストーン 一定料率の実施料 |
自 2021年4月 至 対象特許の満了日、データ保護期間の満了日又は上市後12年のうちいずれか遅く到来する日 |
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第一三共ヨーロッパGmbH (連結子会社) |
Esperion Therapeutics, Inc. |
アメリカ |
高コレステロール血症治療剤「ベムペド酸」の欧州における独占販売 |
契約一時金 マイルストーン 一定料率の実施料 |
自 2019年1月 至 対象特許の満了日又は上市後12年のうちいずれか遅く到来する日 |
(5) 販売契約等(導出)
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契約会社名 |
相手方の名称 |
国名 |
契約の内容 |
対価 |
契約期間 |
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第一三共㈱ (当社) |
AstraZeneca UK Limited |
イギリス |
抗がん剤「エンハーツ」の全世界での共同開発及び販売提携 |
契約一時金 マイルストーン 一定料率の実施料 日本を除く全世界における利益と開発・販売等費用の折半 |
自 2019年3月 至 国ごとに販売を中止するまで |
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第一三共㈱ (当社) |
AstraZeneca UK Limited |
イギリス |
抗がん剤「Dato-DXd」の全世界での共同開発及び販売提携 |
契約一時金 マイルストーン 一定料率の実施料 日本を除く全世界における利益と開発・販売等費用の折半 |
自 2020年7月 至 国ごとに販売を中止するまで |
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第一三共㈱ (当社) |
Servier Canada inc. |
カナダ |
抗凝固剤「リクシアナ(エドキサバン)」のカナダにおける独占販売 |
契約一時金 マイルストーン 一定料率の実施料 |
自 2016年6月 至 対象特許の満了日、データ保護期間の満了日又は2031年6月のうちいずれか遅く到来する日 |
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アメリカン・リージェントInc. (連結子会社) |
Fresenius USA Manufacturing, Inc. |
アメリカ |
貧血治療剤「ヴェノファー」の米国内における販売 |
契約一時金 一定料率の実施料 |
自 2008年11月 至 2023年12月 |
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第一三共ヨーロッパGmbH (連結子会社) |
Menarini International Operations Luxembourg S.A. |
ルクセンブルク |
血圧降下剤「オルメテック(オルメサルタン)」の欧州における共同販売 |
契約一時金 製品供給代金 一定料率の実施料 |
自 2001年6月 至 2024年12月 |
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第一三共ノーザンヨーロッパGmbH (連結子会社) |
Organon Trade LLC |
アメリカ |
抗凝固剤「リクシアナ(エドキサバン)」の欧州一部地域における独占販売 |
契約一時金 製品供給代金 |
自 2016年2月 至 2026年2月又は対象特許の満了日のうちいずれか遅く到来する日 |
(6) 業務委託契約
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契約会社名 |
相手方の名称 |
国名 |
契約の内容 |
対価 |
契約期間 |
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第一三共㈱ (当社) |
㈱日立製作所 |
日本 |
IT業務の同社への委託 |
業務委託費 |
自 2022年4月 至 2025年3月 |
当社グループは、3ADC(トラスツズマブ デルクステカン:T-DXd/DS-8201、ダトポタマブ デルクステカン:Dato-DXd/DS-1062、パトリツマブ デルクステカン:HER3-DXd/U3-1402)の製品価値最大化を目指してリソースを集中投入するとともに、持続的成長の実現に向けてSOC(注1)を変革する製品群(Alpha)の創薬を目指す「3 and Alpha」戦略のもと、外部との積極的な協業も含め、研究開発に取り組んでおります。また、グローバル臨床開発の加速化にも注力しております。
中長期的には、がんに加え、当社のサイエンス&テクノロジーの優位性を活かして様々な疾患に対する治療薬創製を目指し、新規モダリティ(注2)の技術研究等を通じた創薬力の強化に取り組んでおります。
(注)1.Standard of Careの略。現在の医学では最善とされ、広く用いられている治療法。
2.ADC、核酸医薬、治療用ウイルス、細胞治療等の新規治療手段。
当連結会計年度の研究開発費(IFRSベース)は、
(1) 3ADC
当連結会計年度における3ADCの臨床開発の状況は次のとおりであります。
① トラスツズマブ デルクステカン(T-DXd/DS-8201:抗HER2 ADC、製品名:エンハーツ)
製品名エンハーツとして販売しております。がん領域のグローバル事業において豊富な経験を持つアストラゼネカと本剤を共同で開発しております。
当連結会計年度における主な進捗は次のとおりであります。
・2022年4月、HER2遺伝子変異を有する非小細胞肺がんの2次治療を対象とした米国における承認申請を受理いたしました。
・2022年4月、HER2低発現乳がん(化学療法既治療)を対象とした米国食品医薬品局(FDA)からの画期的治療薬(注3)の指定を獲得いたしました。
・2022年5月、HER2陽性乳がんの2次治療を対象とした米国における承認を取得いたしました。
・2022年6月、米国臨床腫瘍学会(ASCO)におけるHER2低発現乳がん(化学療法既治療)を対象としたフェーズ3試験(試験名:DESTINY-Breast04)の最新データを発表いたしました。
・2022年6月、HER2低発現乳がん(化学療法既治療)を対象とした国内と欧州における承認申請を受理いたしました。
・2022年6月、HER2陽性乳がんの2次治療を対象とした欧州医薬品局(EMA)の医薬品委員会(CHMP)による承認の勧告を受領いたしました。
・2022年7月、HER2陽性乳がんの2次治療を対象とした欧州における承認を取得いたしました。
・2022年7月、HER2低発現乳がん(化学療法既治療)を対象とした米国における承認申請を受理いたしました。8月、同適応を対象とした米国における承認を取得いたしました。
・2022年8月、HER2遺伝子変異を有する非小細胞肺がんの2次治療を対象とした米国における承認を取得いたしました。
・2022年8月、HER2陽性乳がんの3次治療を対象としたフェーズ3試験(試験名:DESTINY-Breast02)における主要評価項目を達成いたしました。
・2022年8月、HER2遺伝子変異を有する非小細胞肺がんの2次治療以降を対象とした中国におけるフェーズ2試験(試験名:DESTINY-Lung05)を開始いたしました。
・2022年9月、欧州臨床腫瘍学会(ESMO)における非小細胞肺がんを対象としたフェーズ2試験(試験名:DESTINY-Lung01、DESTINY-Lung02)のデータを発表いたしました。
・2022年9月、HER2遺伝子変異陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺がんを対象とした厚生労働省からの希少疾病用医薬品(注4)の指定を獲得いたしました。
・2022年11月、HER2陽性胃がんの2次治療を対象としたEMAのCHMPによる承認の勧告を受領いたしました。
・2022年11月、HER2陽性乳がんの2次治療を対象とした国内における承認を取得いたしました。
・2022年12月、サンアントニオ乳がんシンポジウム(SABCS)におけるHER2陽性乳がんの2次治療を対象としたフェーズ3試験(試験名:DESTINY-Breast03)の最新データ及び3次治療を対象としたフェーズ3試験(試験名:DESTINY-Breast02)の初のデータを発表いたしました。
・2022年12月、HER2遺伝子変異を有する非小細胞肺がんの2次治療を対象とした国内における承認を申請いたしました。
・2022年12月、HER2低発現乳がん(化学療法既治療)を対象としたEMAのCHMPによる承認の勧告を受領いたしました。
・2022年12月、HER2陽性胃がんの2次治療を対象とした欧州における承認を取得いたしました。
・2023年1月、HER2遺伝子変異を有する非小細胞肺がんの2次治療を対象とした欧州における承認申請を受理いたしました。
・2023年1月、HER2低発現乳がん(化学療法既治療)を対象とした欧州における承認を取得いたしました。
・2023年2月、HER2陽性乳がんの2次治療を対象とした中国における承認を取得いたしました。
・2023年3月、HER2発現の複数の固形がん患者を対象としたフェーズ2試験(試験名:DESTINY-PanTumor02)の中間解析における所期の目標を達成いたしました。
・2023年3月、HER2低発現乳がん(化学療法既治療)を対象とした国内における承認を取得いたしました。
(注)3.重篤な疾患を対象に、既存の治療薬よりも高い治療効果を示す可能性のある薬剤の開発と審査を促進し、患者により早く新薬を届けるために定められた制度。
4.国内における患者数が5万人未満であり、医療上特にその必要性が高いものなどの条件に合致するものとして、開発の支援・促進を目的として指定される制度。
② ダトポタマブ デルクステカン(Dato-DXd/DS-1062:抗TROP2 ADC)
がん領域のグローバル事業において豊富な経験を持つアストラゼネカと本剤を共同で開発しております。
当連結会計年度における主な進捗は次のとおりであります。
・2022年6月、トリプルネガティブ乳がんの1次治療を対象としたフェーズ3試験(試験名:TROPION-Breast02)を開始いたしました。
・2022年7月、非小細胞肺がん及びトリプルネガティブ乳がんを対象とした中国におけるフェーズ1/2試験(試験名:TROPION-PanTumor02)を開始いたしました。
・2022年8月、世界肺がん学会(WCLC)における非小細胞肺がんを対象とした免疫チェックポイント阻害剤との併用療法のフェーズ1b試験(試験名:TROPION-Lung02)の初のデータを発表いたしました。
・2022年9月、複数の固形がんを対象としたフェーズ2試験(試験名:TROPION-PanTumor03)を開始いたしました。
・2022年12月、SABCSにおけるホルモン受容体陽性かつHER2低発現又は陰性の転移性乳がんを対象としたフェーズ1試験(試験名:TROPION-PanTumor01)の初のデータを発表いたしました。
・2022年12月、SABCSにおけるトリプルネガティブ乳がんを対象とした単剤療法のフェーズ1試験(試験名:TROPION-PanTumor01)及び免疫チェックポイント阻害剤との併用療法のフェーズ1/2試験(試験名:BEGONIA)の最新データを発表いたしました。
・2022年12月、トリプルネガティブ乳がんの術前薬物療法後の治療を対象とした単剤療法及びデュルバルマブ併用療法のフェーズ3試験(試験名:TROPION-Breast03)を開始いたしました。
・2023年1月、アクショナブル遺伝子変異がなくPD-L1の発現率が50%未満の非小細胞肺がんの1次治療を対象とした、免疫チェックポイント阻害剤との併用療法のフェーズ3試験(試験名:TROPION-Lung07)を開始いたしました。
③ パトリツマブ デルクステカン(HER3-DXd/U3-1402:抗HER3 ADC)
当連結会計年度における主な進捗は次のとおりであります。
・2022年6月、ASCOにおける乳がんを対象としたフェーズ1/2試験及び非小細胞肺がんを対象としたフェーズ1試験の最新データを発表いたしました。
・2022年8月、EGFR遺伝子変異を有する非小細胞肺がんの2次治療を対象としたフェーズ3試験(試験名:HERTHENA-Lung02)を開始いたしました。
・2023年3月、日本臨床腫瘍学会(JSMO)における転移性非小細胞肺がん患者を対象としたグローバルフェーズ1試験及びHER3発現を有する転移性乳がん患者を対象とした日米フェーズ1/2試験の最新データを発表いたしました。
(2) Alpha
当連結会計年度におけるAlphaの臨床開発の主な進捗は次のとおりであります。
・2022年6月、ASCOにおけるDS-6000(抗CDH6 ADC)の卵巣がん及び腎細胞がんを対象としたフェーズ1試験の最新データを発表いたしました。
・2022年6月、欧州血液学会議(EHA)におけるキザルチニブ(AC220:FLT3阻害剤、国内製品名:ヴァンフリタ)の急性骨髄性白血病(AML)の1次治療を対象としたフェーズ3試験(試験名:QuANTUM-First)の最新データを発表いたしました。
・2022年6月、DS-2325(KLK5阻害剤)の健康成人を対象としたフェーズ1試験を開始いたしました。
・2022年6月、DS-7300(抗B7-H3 ADC)の小細胞肺がんの2次治療を対象としたフェーズ2試験を開始いたしました。
・2022年6月、DS-9606(ターゲット非開示 ADC)の固形がんを対象としたフェーズ1試験を開始いたしました。
・2022年8月、キザルチニブのAMLの1次治療を対象とした国内及び欧州における承認申請を受理いたしました。
・2022年9月、ESMOにおけるDS-7300の固形がんを対象としたフェーズ1/2試験の最新データを発表いたしました。
・2022年9月、バレメトスタット(DS-3201:EZH1/2阻害剤、製品名:エザルミア)の再発又は難治性の成人T細胞白血病リンパ腫(ATLL)を対象とした国内における承認を取得いたしました。
・2022年10月、キザルチニブのAMLの1次治療を対象とした米国における承認申請を受理いたしました。
・2022年11月、DS-1211(TNAP阻害剤)の弾性線維性仮性黄色腫(PXE)患者を対象としたフェーズ2試験を開始いたしました。
・2022年12月、アキシカブタゲン シロルユーセル(Axi-Cel:抗CD19 CAR-T細胞、国内製品名:イエスカルタ)の再発又は難治性の大細胞型B細胞リンパ腫の2次治療を対象とした国内における承認を取得いたしました(注5)。
・2022年12月、DS-2325(KLK5阻害剤)のネザートン症候群を対象としたFDAからの希少疾病用医薬品(注6)の指定及び2023年2月、FDAからのファストトラック(注7)の指定を獲得いたしました。
・2023年3月、経鼻弱毒性インフルエンザワクチン(VN-0107、製品名:フルミスト)の国内における承認を取得いたしました。
(注)5.2022年12月、当社、Kite Pharma, Inc.及びギリアド・サイエンシズ株式会社は、当社の保有するイエスカルタの国内製造販売承認を2023年中にギリアド・サイエンシズ株式会社へ承継することに合意いたしました。
6.米国における患者数20万人未満の希少疾病に対する治療、診断、予防を目的とした医薬品を対象として指定され、税制優遇、助成金等の優遇措置を受けることができる制度。
7.重篤で未充足の医療ニーズが高い疾患に対し、高い治療効果が期待できる薬剤の開発・審査の迅速化を目的とした米国における制度。
(3) 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)への取り組み
当社グループは、社会的に課題となっている国内での新型コロナウイルス感染症(COVID-19)(以下「COVID-19」という。)に対するワクチン生産体制の確立に向けて積極的に取り組んでおります。当社の持つ研究財産、技術及び知識を最大限に活用し、外部機関とも連携して、以下の研究開発を推進しております。
DS-5670(COVID-19 mRNAワクチン)
DS-5670は、当社が独自に見出したカチオン性脂質を用いたCOVID-19に対するmRNAワクチンであります。ワクチン未接種健康成人を対象とした初回免疫並びに国内既承認mRNAワクチンを2回接種済みで、接種から6ヶ月以上経過した健康成人及び高齢者を対象とした追加免疫を確認する臨床試験を実施しております。なお、DS-5670の研究開発は、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)の「ワクチン開発推進事業」及び厚生労働省の「ワクチン生産体制等緊急整備事業(注8)」の支援を受けて実施しております
(注)8.COVID-19をはじめとした予期せぬ感染症の流行阻止・重症化予防に必要なワクチンを可能な限り迅速に製造し、日本国民のために確保するため、ワクチンを含むバイオ医薬品の実生産(大規模生産)体制を早期構築することを目的とした事業。
当連結会計年度における主な進捗は次のとおりであります。
・2022年5月、ワクチン未接種健康成人を対象とした起源株ワクチンのフェーズ2試験の試験結果を入手いたしました。
・2022年5月、追加免疫投与によるブースター効果を確認する起源株ワクチンのフェーズ1/2/3試験において、健康成人及び高齢者を対象とした国内既承認mRNAワクチンを用いた実薬対照非劣性試験を開始いたしました。
・2022年9月、ワクチン未接種健康成人を対象とした起源株ワクチンのフェーズ3試験を開始いたしました。
・2022年11月、追加免疫投与によるブースター効果を確認する起源株ワクチンのフェーズ1/2/3試験における主要評価項目を達成いたしました。
・2022年11月、ワクチン未接種の12~17歳の健康小児を対象とした起源株ワクチンのフェーズ3試験を開始いたしました。
・2023年1月、起源株ワクチンの健康成人及び高齢者を対象とした追加免疫投与に係る承認を申請いたしました。