第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。なお、業績の見通し等の将来に関する記述は、当社が現時点で入手している情報や合理的であると判断する一定の前提に基づいており、実際の業績等は様々な要因により、大きく異なる可能性があります。

 

(1)  経営理念

「田岡化学は、化学技術を基盤として時代が求める新たな価値を創造し、生み出された化学製品を社会に供給することで、快適で豊かな暮らしの実現と社会の持続的な発展に貢献します。」

 

(2)  中期経営計画

  2022年度~2024年度新中期経営計画

a.経営基本方針

当社は、経営理念を実現し、社会に欠くことのできない企業として力強く発展を続けるために、当社自身がサステナブルな企業であり続けること、良き企業市民として社会のサステナブルな発展に貢献することにより社会的責任を果たすことの双方を経営の重要な目標と位置づけ、下記の通り基本方針を定めます。

 

◆当社は、サステナブルな企業であり続けるために、創業以来培ってきた有機合成技術と生産技術を常に進化させ、幅広い産業を支える基盤となる製品、豊かで快適な社会の実現に資する製品を提供・開発し続けます。

 

◆当社は、人権を尊重した事業活動を行います。また、明るく快適な職場づくり、従業員の公正な処遇、能力開発、安全と健康の確保に努めます。ダイバーシティの尊重を基本方針として掲げ、取り組んでいくとともに、国籍やジェンダー、年齢にかかわらず多様な人材が生き生きと活躍できる組織風土を作り上げていきます。

 

◆当社は、技術を重視し、創造した価値を知的財産権として適切に確保し、重要な財産として活用します。

 

◆当社は、顧客からの信頼を大切にし、製品の安定供給、優れた製品品質の確保、顧客や社会のニーズに即した製品の開発・改良を行います。

 

◆当社は、株主、取引先、工場周辺地域、従業員等ステークホルダーへの公正、適正な情報開示に努め、対話を図ることにより、適切な関係を保ちます。

 

◆当社は、社会の持続的な発展に欠かせない地球環境の保全・良化に貢献するために、CO₂をはじめとする温室効果ガスの削減などの気候変動問題への対応を始めとして、廃棄物量の削減、環境負荷低減、廃プラスチックリサイクルに取り組み、その進捗を適切に開示します。

 

◆当社は、安全を全てに優先させることをあらゆる事業活動の基本とし、無事故・無災害、工場の安全・安定操業の実現に努めます。

 

◆当社は、コンプライアンスを重視し、社会の一員としてそのルールの遵守を徹底するとともに、自由、公正、透明な取引を実践します。また、コンプライアンスに加え、自然災害への備え、原料の安定調達、事業BCPプランの不断の見直しなどリスクマネジメントを含む内部統制システムの充実に努めます。

 

◆当社は、多様な知見を有する取締役で取締役会を構成し、活発な議論を行うよう努めるとともに、その議論を経営に適正に反映させます。

 

b.中長期的な事業目標

当社は中長期的な事業目標として売上高500億円、およびROIC(投下資本利益率)10%以上の継続達成を目指します。

 

c.基本戦略

中長期的な事業目標の達成に向け、新中期計画では既存事業の収益拡大の取組みに加えて、新しい事業創出と既存事業の新しい展開を図ります。

基本戦略として、有機合成技術の知見や、機動性の高い生産対応、短期間での工業化を実現するなど当社の強みを生かし、成長分野での新規参入や既存分野での事業機会探索、更なる事業拡大など国内外のあらゆる事業機会を追求いたします。

また、アクションプランとして、人材確保・育成、DXの推進、リスクマネジメントの強化、社会のサステナブルな発展への貢献を掲げております。

 

d.事業戦略

事業戦略においては、当社の事業を既存事業、新規事業に区分し、下記の通りとしております。

既存事業

・注力事業…樹脂原料、ワニス

・受託事業…医薬・農薬中間体、電子材料等

・育成事業…ゴム薬品、接着剤、加工樹脂、可塑剤等

新規事業

・現在手掛ける新規開発品の早期立ち上げ…光学樹脂用原料等新規開発品

・新規事業探索機能の強化…グラフェンナノリボン等

 

e.業績目標および達成状況

 

2022年度

実績

2022年度

当初目標

差異

 

2024年度計画

売上高(百万円)

30,166

33,000

△2,833

 

37,300

営業利益(百万円)

451

1,250

△798

 

3,300

売上高営業利益率

1.5%

3.8%

△2.3%

 

9%

ROIC(注)

1.5%

3.9%

△2.4%

 

10%

 

 

 

 

 

 

ナフサ価格

76,500円/KL

50,000円/KL

 

50,000円/KL

為替レート

136円/USD

110円/USD

 

110円/USD

 

(注) ROICとは投下資本利益率のことであり、次のような式にて算出しております。

    親会社株主に帰属する当期純利益/(株主資本+有利子負債)

 

中期経営計画の初年度である2022年度は、中国でのワニス販売が通期で寄与したことや、原料価格の高騰に伴う販売価格の上昇はあったものの、需要家等の在庫調整等による樹脂原料の出荷数量の減少や、ゴム薬品や可塑剤の出荷数量の減少により、売上高をはじめとする各目標を達成することは出来ませんでした。

 

f.経営指標(KPI)

当中期経営計画におきましては、下記の経営指標(KPI)を設定しております。

・設備投資、研究開発計画

投融資計画…3ヵ年で100億円(新立地投資50億円を含む)

研究開発費…10億円/年

・業績目標値

売上高営業利益率9%超

ROIC(投下資本利益率)10%超

・新製品開発、海外事業規模目標

新製品開発目標…70億円/年

海外事業規模目標…70億円/年

 

 

2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】

当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(基本的な考え方)

当社グループは、当社自身がサステナブルな企業であり続けること、良き企業市民として社会のサステナブルな発展に貢献することにより社会的責任を果たすことを、当社経営の重要な目標と位置づけております。こうした考えにもとづき、2022年4月に新たな経営基本方針を定め、サステナビリティに関する諸課題に取り組んでおります。

(ガバナンス・リスク管理)

当社グループは、中長期的な企業価値向上の観点から、サステナビリティに関する取り組みを全社的に検討・推進する組織として、「サステナビリティ委員会」を設けております。本委員会は、当社のサステナビリティに関わる施策を計画・推進し、当該計画と推進状況を取締役会に適宜報告し、その指導・監督を受ける体制としております。(注1、2)

 

このような体制のもと、当社の中長期的なサステナビリティに関する重要な課題を検討しました。重要な課題のうち、気候変動問題への対応と、人的資本への投資に関しては、以下に記載の通りであります。これら以外の重要な課題であるコンプライアンス、レスポンシブルケア、リスククライシスマネジメント、内部統制、コーポレートガバナンス等については、当有価証券報告書および統合報告書等において開示しておりますのでご参照ください。

 

(注) 1.当社のサステナビリティに関する体制は、当有価証券報告書「コーポレートガバナンスの状況等」(P31)において、体制図を開示しておりますのでご参照ください。

2.統合報告書2022年度版は、https://www.taoka-chem.co.jp/sustainability/library.htmlに掲載しております。

 

(1)  気候変動問題への対応

(戦略)

当社は、親会社たる住友化学株式会社が推進する気候変動対応への取り組み方針に則り、自社のGHG排出削減を目的として、SBT推進委員会を設置し、2030年度を目標設定年度とする取り組みを推進しております。具体的なGHG排出削減の取り組みとして、①ボイラー、変電設備、ポンプ、熱交換器等エネルギー消費の大きい設備の高効率機器への更新、②製品の製法・設備の改良による生産効率向上によるエネルギー効率化、③太陽光発電の導入、④全社の照明のLED化、エアコン等の更新によるエネルギー高効率機器への変換、⑤再生可能エネルギーを含むエネルギー源の見直し、等があります。中長期的な取り組みとして全社的に実行し、適宜進捗状況を確認し、必要に応じて取り組み方法を見直す等により、着実に目標を達成していきたいと考えております。

 

(指標及び目標)

GHG排出量(Scope1+2)

当社グループは、GHG排出量(Scope1+2)に関して、2030年に2017年度比で15%削減することを目標と掲げております。また、2024年度の指標としてエチレン換算製品生産量当たりの原油換算エネルギー原単位及びCO2発生量原単位を1%/年の比率で削減する。(2019-21年度平均比3%削減)なお、2021年度実績は、2017年度比で10%の削減となりました。2022年度は排出量削減の諸取り組みに加え、工場における生産量減少が大きく影響し、GHG排出量は減少する見込みです。なお、将来的には生産量の増加を見込んでいることから、引き続きGHG排出量削減の諸取り組みを進め、2030年の目標達成を目指してまいります。


 

(2)  人的資本への投資(多様性の確保を含む人材育成方針および社内環境整備方針)

(戦略)

ビジネス環境の変化のスピードが加速し、事業構造が高度化、複雑化していくなかで当社の競争力と持続的な成長の源泉となる「人材」の重要性はかつてなく高まっており、当社では多様な人材を確保し、一人ひとりが働きがいを感じながら勤務できる制度や環境を整え、持てる能力・資質を最大限に引き出して育成していくことを最重要の事業戦略のひとつと位置付けています。

この基本戦略のもと、当社においてはより働きがいにつながる人事制度の策定、個と組織が『共創』し企業価値を高めていくことを目標とした研修・育成施策の充実、そしてダイバーシティの推進を通じて、多様なバックグラウンドを持つ従業員が互いに尊重しあいながら、個性と能力を発揮できるレジリエントな組織風土づくりを推進してまいります。

①  人事制度

当社の人事制度のポイントは、

a.従業員一人ひとりの業務成績や能力をより適正に評価し、処遇や育成に反映させること。

b.全社目標、部門目標の確実な展開を図るため、目標管理制度の一層の充実を図ること。

c,より公平性、納得性のあるものであること。

であり、こうした人事制度のもと、自らの役割を認識するなかで個々人が成果をあげていくことによって、所属する部門の目標の達成や会社業績の向上につなげていくことはもちろん、自分自身の成長と働きがい、やりがいの実現につなげていきます。


②  人材育成

当社では、自身のキャリアを自ら描き、経験学習サイクルを回していくことができる「自立・自律」した社員を目指すべき姿(ビジョン)として、このような人材を育成するために、各種育成・支援プログラムを実施するとともに、こうした人材を育む土壌としての組織風土(「学習する組織」)の醸成も進めてまいります。

 

        人材育成戦略の概念図                Off-JTプログラム企画の基本となる階層と能力の関係性


③  ダイバーシティ

当社では、重要な経営課題のひとつとしてダイバーシティの推進を掲げており、中核人材である部長・課長相当職における女性比率や女性が活躍できる職域の拡大を具体的な目標として設定し、その実現のために採用、研修、環境整備など各種取組みを推進しています。研修に関しては、「ダイバーシティ&インクルージョン経営セミナー」「女性活躍推進研修」等を実施するなど、社員の意識面での啓蒙にも取り組んでいます。

また、グローバル経営の一層の推進を図るうえで必要な能力・資質をもった人材については、国籍を問わず採用し登用することを基本方針としており、2023年5月時点で日本国内で勤務する外国出身者は5名(うち管理社員4名)となっております。

 

④  ワークライフバランスの推進

当社では、従業員の多様性を活かすことで、一人ひとりの意欲や能力を最大限発揮することを目指し、さまざまな取り組みを行っています。

多様な人材の活躍を支援するための施策として、柔軟な働き方を実現する各種制度「コアタイムのないフレックスタイム制度、在宅勤務制度」をはじめ、退職した社員の再雇用や系列転換制度、有期雇用者の正社員登用や障がい者雇用の推進等 働きやすい職場づくりなどを進めています。

 

⑤  健康

人材戦略を推進するうえで、心身の健康促進はその基盤として非常に重要な取組みであると考えております。このため当社グループでは、従業員の健康保持・増進のため、定期健康診断項目の追加、生活習慣病健診対象年齢の引き下げ、自己負担健診項目費用補助金支給など、様々な施策を推進するとともに、医師による講演会などを通じて意識面の啓発にも力を入れています。従業員の心身の健康状態については、会社と産業医、診療所医師が情報共有し、症状の改善や重篤化の防止に努めるとともに、ストレスチェックの継続実施などによるメンタルヘルスケアにも積極的に取り組んでいます。

 

(指標及び目標)

①  当社は、KPIとして「2020年度から5年間の目標として、a.課長相当職以上の女性社員の割合を、3ポイント(9.6%⇒13%)以上増加させる。b.製造部門(間接補助業務を除く)に女性スタッフもしくは管理社員を1名以上配置」を掲げております。2023年6月時点の課長相当職以上の女性社員の割合は10.6%となっていますが、当該目標の達成に鋭意取り組んでいきます。

 

②  男性の育児休業取得率

女性活躍推進法に基づく行動計画として男性の育児休業取得率を2020年度から5か年の目標として7%以上と掲げ、育児休業制度のニーズを調査し、拡充した制度「育児休業(一部)有給化」を導入しました。その結果取得率2020年度には0%であったものが、2021年度は36.4%、2022年度には62.5%となりました。更なる取得促進を図るため、行動計画を見直し2023年度からは男性社員の育児休業取得率70%以上を目標に鋭意取り組んでいきます。

 

③  男女間賃金格差(単体・出向受社員含む)

(2022年度)

男女の賃金差異

(男性の賃金に対する女性の賃金の割合)

全労働者

82.5%

正社員

85.9%

パート・有期社員

49.6%

 

対象期間:2022事業年度(2022年4月1日から2023年3月31日まで)

賃金:基本給、超過労働に対する報酬、賞与等を含み、退職手当、通勤手当等を除く。

正社員:出向者については、当社から社外への出向者を除き、他社から当社への出向者を含む。

パート・有期社員:パートタイマー、嘱託を含み、派遣社員を除く。

■差異についての補足説明:

<正社員>

当社の生産部門においては、交替勤務制を採っており、交替勤務者については休日・深夜労働等により交替勤務手当が支給されております。(現時点における女性の交替勤務従事者は0名)

そのほか、女性社員(制度対象者)の育児休業、育児短時間勤務制度の利用率は100%で、利用者の給与は減額となることや、管理職の男女比率も賃金差に影響しております。

当社としては、製造職場を含めて女性が働きやすい職場環境・制度の整備を推進し、①に掲げるKPI目標の達成に取り組んでいきます。

<パート・有期社員>

有期社員・パートの賃金についてはその職務内容等に応じて個別に設定しております。有期社員の多くを占めているのは、定年退職後再雇用嘱託社員であり、当社の年齢構成上、該当者は男性のみとなっております。一方、パートの職務には全員女性が従事しております。定年後再雇用嘱託とパートの職務内容はジョブサイズが異なり、前者の方が比較的賃金水準が高いため、賃金格差に影響しております。

 

*  人的資本への投資に関する指標及び目標については、当社の統合報告書2022年度版において開示しておりますのでご参照ください(https://www.taoka-chem.co.jp/sustainability/library.html)。

 

3 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。ただし、投資家の判断に影響を及ぼす可能性のあるリスクは、これらに限定されるものではありません。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

当社グループではこのようなリスクを最小化するとともに、これらの機会として活かすためのリスク管理体制の整備・充実に努めております。詳細は「第4  提出会社の状況  4  コーポレート・ガバナンスの状況等  (1)コーポレート・ガバナンスの概要  ③企業統治に関するその他の事項  (ロ)リスク管理体制の整備の状況」に記載しております。

 

(経営戦略に関わるリスク)

(1) 特定の取引先等への高い依存度に対するリスク

当社グループの売上高のうち、一部の取引先に対しての依存度が高く、それらの会社とは、納入数量、価格等に関する長期納入契約等は結んでおりません。取引先の製法転換等による製品の需要減退が発生した場合、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

なお、具体的対策としては、新製品等の開発や既存製品の競争力を強化しシェアの維持向上を図ることや、海外事業比率の向上等の施策を行っております。

 

(2) 国内および海外市場での需要変動によるリスク

当社グループは、直接的または間接的に製品を国内外に供給しているため、日本国内やアジアをはじめとする主要市場の景気動向から影響を受け、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) 原材料の価格の変動や調達によるリスク

当社グループは、原油・ナフサ価格に連動する石油化学製品のほか数多くの原料を国内外から直接または間接的に調達しております。原油価格の高騰や異常気象、感染症のまん延等、予測困難な問題によりさらなる原材料価格の上昇および調達が困難となった場合、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

購入原料価格の変動には、タイムリーに製品価格へ転嫁するように努力しており、調達が困難にならないよう代替原料、生産地域が異なる同一原料、複数の調達ルートの確保を図っておりますが、影響を完全に回避するものではありません。

 

(4) 為替相場の変動によるリスク

当社グループは、原材料の調達、製品販売における外貨建て取引等を行っており、為替リスクが存在します。当社は、海外からの原材料の調達が海外への製品販売を上回っているため、外国通貨に対して、円安になると当社に悪影響を及ぼす可能性があります。なお、当社では、外貨建て営業債権は、日本円に両替せず、外貨建て債務の支払いに充当しておりますが、為替リスクをすべて回避できる保証はありません。

また、海外の関係会社の経営成績は、連結財務諸表作成のために円換算しております。換算時の為替レートにより、円換算後の価値が影響を受ける可能性があります。その場合、当社グループの経営成績並びに財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(5) 研究開発におけるリスク

当社グループの研究開発は、中長期的な視点も織り込んで取り組んでおります。その範囲は既存製品群の改良研究から新規分野における研究まで多方面にわたっておりますが、研究開発という性格上、開発のスピードやタイミング、競争相手の存在等からの影響も受けるため、必ずしもその成果が直接的に経営成績へ反映されない場合があります。なお、具体的な研究開発活動は「第2  事業の状況  6研究開発活動」をご覧ください。

 

(事業継続に関わるリスク)

(1) 事故・災害のリスク

当社グループは、生産設備における定期検査、要員の教育、防災訓練等、適宜実施しておりますが、工場における火災等の事故や停電、地震、洪水等が生産活動へ影響することを完全に排除できる保証はありません。

 

(2) 製品の品質

当社グループは、世界的に認められている厳格な品質管理基準に従って、各種製品を製造しておりますが、すべての製品について予期し得ない重大な品質問題が発生しないという保証はありません。製造物責任賠償については、PL保険に加入し、万一の事故に備えておりますが、賠償額が保険の補償範囲を超える大規模な製造物責任につながるような品質問題が発生した場合、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) 知的財産権

当社グループは、他社と差別化できる技術とノウハウを蓄積し事業の競争力を強化してきましたが、当社グループ独自の技術・製品とノウハウの一部は、厳正な管理を行っているものの、第三者が類似製品を製造することを効果的に防止できない可能性があります。また、将来、知的財産に係る紛争が生じ、当社グループに不利な判断がなされる可能性があります。

 

(4) 海外生産拠点における事業展開に関するリスク

当社グループは、海外拠点に生産拠点や販売拠点を有し活動しておりますが、進出先において、予期しない法律または規制・制度等の変更、当社グループにとって不利な政治的または経済的要因、テロ、戦争その他の要因による社会的混乱等の発生により財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(5) 訴訟

当社グループは、国内および海外事業に関連して、訴訟、係争、その他の法律的手続きの対象となるリスクがあり、将来重要な訴訟等が提起された場合には、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(6) 工場立地上のリスク

当社グループの工場を取り巻く立地環境は、結果的に市街地となっております。騒音、臭気問題等に対して対策は取っているものの、それらに対するクレームや住民による反会社運動、係争事件への発展による賠償義務等予期できないリスクが存在し、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に悪影響を及ぼす可能性は否定できません。

 

(7) コンピューターシステムのリスク

当社グループは、会社運営の全般に亘ってコンピューターによる業務処理を実施しており、地震・火災等の災害によるハードウェアやネットワークの損傷、ならびに外部からのコンピューターウイルス攻撃やハッキングによるシステムトラブルやデータ破壊に対して、外部との接続制限、侵入防止、マルウエア感染防止、バックアップの確保、従業員の教育などの各種対策を取っております。しかしシステムトラブル、データ破壊、更には情報の盗難・漏洩等を完全に防げる保証はありません。

 

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)  経営成績等の状況の概要

①  経営成績の状況

当連結会計年度における世界経済は、多くの国々でコロナ禍における経済活動の制限が緩和されたものの、ウクライナ情勢をはじめとする地政学リスクの高まり、中国のゼロコロナ政策によるロックダウン、資源・エネルギー価格をはじめとする世界的な物価の高騰、米国の銀行破綻に端を発した欧米の金融不安など、不安定な状況が続き、前年度と比較して成長が鈍化しました。

国内経済については、物価高騰が家計や企業収益を圧迫しているものの、個人消費や設備投資が増加するなど、景気は緩やかな回復の途上にあります。

この結果、当連結会計年度の当社グループの売上高は、原料価格の高騰に伴う販売価格の上昇はあったものの、樹脂原料やゴム薬品の減収により301億66百万円前連結会計年度比22億7百万円6.8%減)となりました。損益面におきましては、営業利益は4億51百万円同22億57百万円83.3%減)、経常利益は4億57百万円同23億41百万円83.6%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は3億10百万円同17億53百万円84.9%減)となりました。

 


 

 


 

 

 

 


 

 


 

 

セグメント別の売上高の概況

区    分

前連結会計年度

当連結会計年度

増  減

金額

構成比

金額

構成比

金額

増減率

 

百万円

百万円

百万円

    精密化学品事業部

17,153

52.9

13,856

45.9

△3,296

△19.2

    機能材事業部

3,807

11.8

3,285

10.9

△522

△13.7

    樹脂添加剤事業部

10,813

33.4

12,403

41.1

1,590

14.7

化学工業セグメント

31,774

98.1

29,545

97.9

△2,228

△7.0

化学分析受託事業

599

1.9

620

2.1

21

3.6

合  計

32,374

100.0

30,166

100.0

△2,207

△6.8

 

(注)当連結会計年度より精密化学品部門は精密化学品事業部、機能材部門は機能材事業部となり、機能樹脂部門および化成品部門は樹脂添加剤事業部へと統合しております。また、従来「その他」を構成していた「化学分析受託事業」について量的な重要性が増したため報告セグメントとして記載する方法へ変更しております。前年同期につきましては、変更後の数値で比較しております。

<化学工業セグメント>

当セグメントの売上高は、295億45百万円となり、前連結会計年度と比べて22億28百万円の減収となりました。


(精密化学品事業部)

原料価格の高騰に伴う販売価格の上昇はあったものの、樹脂原料や医農薬中間体の出荷数量が減少したことにより、売上高は138億56百万円となり、前連結会計年度と比べて32億96百万円の減収となりました。


(機能材事業部)

接着剤およびゴム薬品ともに出荷数量が減少したことにより、売上高は32億85百万円となり、前連結会計年度と比べて5億22百万円の減収となりました。


 

 (樹脂添加剤事業部)

中国でのワニス販売が通期で寄与したことや原料価格の高騰に伴う販売価格の上昇により、売上高は124億3百万円となり、前連結会計年度と比べて15億90百万円の増収となりました。

 


 

<化学分析受託事業セグメント>

当セグメントの売上高は、石綿分析や危険物判定などが増加したことにより、6億20百万円となり、前連結会計年度と比べて21百万円の増収となりました。


 

 ②  財政状態の状況

(資産)

流動資産は、前連結会計年度末と比べて15億92百万円減少し、162億44百万円となりました。主として原材料及び貯蔵品の増加を売掛金やその他に含まれる未収入金の減少が上回ったことによるものです。

固定資産は、前連結会計年度末と比べて2億43百万円増加し、148億24百万円となりました。これは、主として新多目的プラント(N-2)の設備追加取得による増加です。

この結果、当連結会計年度末の総資産額は310億69百万円となり、前連結会計年度末と比べて13億48百万円の減少となりました。

(負債)

流動負債は、短期借入債務は増加したものの、買掛金やその他に含まれる設備関係未払金が減少したことから前連結会計年度末と比べて25億28百万円減少し、96億34百万円となりました。

固定負債は、前連結会計年度末と比べて13億58百万円増加し、48億64百万円となりました。これは、主として長期借入金の増加によるものです。

この結果、当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末と比べて11億70百万円減少し、144億98百万円となりました。

(純資産)

当連結会計年度末の純資産額は、前連結会計年度末と比べて1億78百万円減少し、165億70百万円となりました。これは、主として親会社株主に帰属する当期純利益の計上による利益剰余金の増加を配当の実施による減少が上回ったことによるものです。

 

 ③  キャッシュ・フローの状況

区分

前連結会計年度

当連結会計年度

増減(百万円)

金額(百万円)

金額(百万円)

営業活動によるキャッシュ・フロー

△1,329

1,478

2,807

投資活動によるキャッシュ・フロー

△2,075

△4,339

△2,264

財務活動によるキャッシュ・フロー

△273

2,995

3,269

現金及び現金同等物に係る換算差額

17

0

△17

現金及び現金同等物の増減額(△は減少)

△3,660

134

3,795

新規連結に伴う現金及び現金同等物の増加額

49

△49

現金及び現金同等物の期首残高

4,330

718

△3,611

現金及び現金同等物の期末残高

718

853

134

 

当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、資金という)は、前連結会計年度に比べて1億34百万円増加し、8億53百万円となりました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果、14億78百万円の収入(前連結会計年度は13億29百万円の支出)となりました。主な収入は、売上債権の減少額16億51百万円、減価償却費14億62百万円、その他に含まれる未収入金等の減少による収入13億39百万円、税金等調整前当期純利益4億78百万円、主な支出は、仕入債務の減少額24億98百万円、棚卸資産の増加額6億15百万円等であります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果、43億39百万円の支出(前連結会計年度は20億75百万円の支出)となりました。主なものは、有形固定資産取得による支出43億18百万円等であります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果、29億95百万円の収入(前連結会計年度は2億73百万円の支出)となりました。主なものは、長期借入れによる収入25億円、短期借入金の純増額15億91百万円、長期借入金の返済による支出5億70百万円、配当金の支払額5億15百万円等であります。

 

 ④  生産、受注及び販売の実績

a. 生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

前連結会計年度

当連結会計年度

増減率

金額(千円)

金額(千円)

(%)

  精密化学品事業部

13,367,137

10,447,739

△21.8

  機能材事業部

3,448,561

2,504,886

△27.4

  樹脂添加剤事業部

10,178,262

10,200,527

0.2

化学工業セグメント

26,993,961

23,153,153

△14.2

化学分析受託事業

合  計

26,993,961

23,153,153

△14.2

 

(注) 1  金額は、販売価格で表示しております。

2  セグメント間の取引については、相殺消去しております。

3  当連結会計年度より精密化学品部門は精密化学品事業部、機能材部門は機能材事業部となり、機能樹脂部門および化成品部門は樹脂添加剤事業部へと統合しております。また、従来「その他」を構成していた「化学分析受託事業」について量的な重要性が増したため報告セグメントとして記載する方法へ変更しております。前連結会計年度は変更後の数値で比較しております。

 

b. 受注実績

当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。なお、化学工業セグメントは、受注生産は行っておりません。

セグメントの名称

前連結会計年度

当連結会計年度

増減率

金額(千円)

金額(千円)

(%)

化学分析受託事業

 

 

 

受注高

600,961

624,179

3.9

受注残高

24,517

27,817

13.5

 

(注) 1  セグメント間の取引については、相殺消去しております。

2  従来「その他」を構成していた「化学分析受託事業」について量的な重要性が増したため報告セグメントとして記載する方法へ変更しております。

c.販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

前連結会計年度

当連結会計年度

増  減

金額(千円)

構成比(%)

金額(千円)

構成比(%)

金額(千円)

増減率(%)

精密化学品事業部

17,153,164

52.9

13,856,744

45.9

△3,296,420

△19.2

機能材事業部

3,807,999

11.8

3,285,290

10.9

△522,708

△13.7

樹脂添加剤事業部

10,813,318

33.4

12,403,606

41.1

1,590,288

14.7

化学工業セグメント

31,774,482

98.1

29,545,642

97.9

△2,228,840

△7.0

化学分析受託事業

599,534

1.9

620,879

2.1

21,344

3.6

合  計

32,374,017

100.0

30,166,521

100.0

△2,207,495

△6.8

 

(注) 1  セグメント間の取引については、相殺消去しております。

2  主な相手先別の販売実績および当該販売実績の総販売実績に対する割合は以下の通りです。

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

三菱瓦斯化学株式会社

11,242,878

34.7

7,652,354

25.4

住友化学株式会社

4,023,869

12.4

4,388,939

14.5

住友電工ウインテック株式会社

4,600,111

14.2

3,696,291

12.3

 

3  当連結会計年度より精密化学品部門は精密化学品事業部、機能材部門は機能材事業部となり、機能樹脂部門および化成品部門は樹脂添加剤事業部へと統合しております。また、従来「その他」を構成していた「化学分析受託事業」について量的な重要性が増したため報告セグメントとして記載する方法へ変更しております。前連結会計年度は変更後の数値で比較しております。

 

(2)  経営者の視点における経営成績等の状況に関する分析・検討内容

本項においては、将来に関する事項が含まれていますが、当該事項は有価証券報告書提出日現在において判断したものです。

 ①  財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

  経営成績

 

前連結会計年度

(百万円)

当連結会計年度

(百万円)

増  減

(百万円)

増減率

(%)

売上高

32,374

30,166

△2,207

△6.8

営業利益

2,708

451

△2,257

△83.3

経常利益

2,798

457

△2,341

△83.6

当期純利益

2,063

310

△1,753

△84.9

 

 

 


 

(売上高)

当連結会計年度の売上高は、ワニスの中国での販売の通期での寄与や原料価格の高騰に伴う販売価格の上昇はあったものの、需要家等の在庫調整等により樹脂原料が大幅に減収となったほか、ゴム薬品や可塑剤の出荷数量の減少により、前連結会計年度に比べ22億7百万円の減収となり、301億66百万円となりました。

なお、販売価格の上昇により前連結会計年度に比べ売価差は約33億50百万円の増収となりましたが、数量面では約55億円の減収となりました。

(営業利益)

営業利益の主な増減要因は下記の通りです。なお、当社グループでは全社での営業利益分析を行っております。

当連結会計年度の営業利益は、販売価格の上昇での増益約33億50百万円はあったものの、原料価格等の上昇による約30億円の減益、数量差による約18億円の減益、固定費の増加による約8億円の減益となり、結果として、前連結会計年度に比べ22億57百万円の減益の4億51百万円となりました。

(営業外損益)

当連結会計年度の営業外収益も、非連結子会社からの受取配当金や工場から産出される廃棄物の有価売却を行いましたが、受取補償金の減少により、前連結会計年度より40百万円減少の56百万円となりました。た。営業外費用は円安による為替差損の計上があったことなどから、前連結会計年度より43百万円増加の49百万円となりました。

(特別利益)

当連結会計年度の特別利益は、投資有価証券売却益26百万円を計上いたしました。これは政策保有株式の売却によるものです。

(特別損失)

当連結会計年度の特別損失は、経常的な固定資産の除却などをおこないましたが、固定資産除却損6百万円の計上にとどまり、前連結会計年度に比べ23百万円改善いたしました。

 

②  経営方針・経営戦略等又は経営上の目標の達成状況

「第2  事業の状況  1  経営方針、経営環境及び対処すべき課題等  (2)中期経営計画 」に記載の通りであります。

 

③  キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

(資本の財源及び資金の流動性に係る情報)

当社グループは、国内外における事業遂行のための設備投資計画等に照らして必要な長期資金を金融機関等からの借入により調達しております。また、短期的な運転資金は銀行借入による調達や自己資金を充当することとしております。調達にあたっては、必要な資金を適切な時期に過不足なく機動的に調達することを旨とし、資金の安定確保と金融費用の極小化を目指すこととしております。

資金調達に係る流動性リスク(支払期日に支払いを実行できなくなるリスク)の管理については、当社は、年度毎に資金繰り計画を作成するとともに、資金繰り表を日々更新したり、銀行と当座貸越契約を締結することで管理しております。

資金の配分方針については、適正な手許現金および現金同等物の水準を定め、企業価値向上に資する資金の配分に努めており、水準を超える部分については、成長投資、株主還元等への原資といたします。

成長投資については、2022年度にスタートした中期経営計画の3ヶ年において100億円の設備投資を計画しております。これらの資金は、自己資金の充当や銀行借入により調達する予定としております。なお、2022年度の設備投資は17億47百万円となり、銀行借入による調達や自己資金を充当しております。

株主還元については、株主の皆様への利益還元を重要な経営方針として位置づけ、財務体質の強化と今後の事業展開への対応を図るために必要な内部留保を確保しつつも、安定配当を実施していくことを基本方針としております。当社の配当政策については、「第4  提出会社の状況  3  配当政策」をご確認ください。

(キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容)

当連結会計年度における当社グループのフリー・キャッシュ・フロー(営業キャッシュ・フローと投資キャッシュ・フローの合計)は、28億61百万円の支出となりました。財務キャッシュ・フローでは、配当金の支払いや長期借入金の返済などを行った一方、新規の長期借入金の調達25億円を行いました。結果として、現金及び預金は8億53百万円となりました。また、流動比率は(流動資産/流動負債)は、168.6%であります。

なお、有価証券報告書提出日現在においては、新型コロナウイルス感染症の影響を限定的なものとして見込んでおり、今後の資金繰りにおいて大きな影響を与えるものでないと考えております。

 

④  重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、過去の実績や当連結会計年度の状況に応じて合理的に考えられる方法に基づき、貸倒引当金、賞与引当金、退職給付に係る負債、繰延税金資産等に関する見積りおよび判断を行っております。これら見積り等については、見積り特有の不確実性を伴うため、実際の結果は見積りと異なる場合がございます。当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、第5〔経理の状況〕の連結財務諸表の「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。また、以下の会計上の見積りについては、経営者の判断が、財政状態および経営成績に重要な影響を及ぼすと考えております。なお、当連結会計年度末において新型コロナウイルス感染症の影響を限定的なものとして仮定し見積りを行っており、連結財務諸表に重要な影響を及ぼしていないと考えております。

(繰延税金資産)

繰延税金資産の回収可能性は、将来の税金負担額を軽減する効果を有するかどうかで判断しております。当該判断は、収益力に基づく一時差異等加減算前課税所得の十分性、タックス・プランニングに基づく一時差異等加減算前課税所得の十分性および将来加算一時差異の十分性のいずれかを満たしているかどうかにより判断しております。収益力に基づく一時差異等加減算前課税所得の十分性を判断するにあたっては、一時差異等の解消見込年度および繰戻・繰越期間における課税所得を見積っております。当該見積りおよび当該仮定について、将来の不確実な経済条件の変動等の見直しが必要となった場合、認識する繰延税金資産および法人税等調整額の金額に重要な影響を与える可能性があります。

(固定資産の減損損失)

当社グループは、投資の決定単位である各社の事業別に資産のグルーピングを行っており、遊休資産等については、個々の資産を1つの単位として資産のグルーピングを行っております。減損の兆候がある資産グループについては、当該資産グループから得られる割引前キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。減損の兆候の把握、減損損失の認識および測定に当たっては慎重に検討しておりますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じた場合、追加の減損損失が発生する可能性があります。

 

5 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

 

6 【研究開発活動】

当社グループは、高い研究開発力を活かし、既存事業の拡大・発展とともに新規事業創出に取り組んでおります。新規事業に関しては、当連結会計年度において、新たに研究所内にNEXT事業開発・IP戦略部を創設し、マーケティング活動を強化するとともに、当社の強みを活かした新たな事業開発を推進します。

 


 

セグメントごとの研究開発活動を示すと、次のとおりであります。なお、従来、「その他」を構成していた「化学分析受託事業」について量的な重要性が増したため報告セグメントとして記載する方法へ変更しております。

<化学工業セグメント>

当連結会計年度の化学工業セグメントの研究開発トピックスは、下記の通りとなります。

光学レンズ用樹脂モノマーに関しては、開発品に関して着色の少ない新規製法を開発し、顧客から高評価を得ました。

ワニスに関しては、中国での製造が本格化し、新たなグレード開発にも鋭意取り組んでおります。可塑剤に関しては、生分解性樹脂製品の伸長を睨んで、生分解性可塑剤の開発に注力しており、いくつか開発品を作成し顧客に評価していただいております。

瞬間接着剤、エポキシ系接着剤、ゴム用添加剤に関しては、それぞれグローバルニーズに視点を置いた新規品目の開発を行っており、海外マーケットの開拓も合わせて取り組んでおります。

グラフェンナノリボンに関しては、量産化製法を開発すると共に、類似の炭素系材料への応用展開も実施中であり、他社へのサンプル提供を開始しました。

当連結会計年度末における化学工業セグメントの研究開発人員は59名であり、研究開発費は837百万円であります。

 

<化学分析受託事業セグメント>

特記事項はありません。