第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

自動車業界は現在、自動車業界は現在、カーボンニュートラル実現に向けた世界的な動きが急速に広がる中、電気自動車(EV)を中心とした電動車の販売が急速に拡大しています。これは、他社に先駆けた12年以上におよぶEV販売経験によって蓄積したノウハウがあることや、軽からSUVまでのEVに加え、e-POWER車も含めた豊富な電動車のラインナップを持つ当社グループにとりまして、大きなビジネスチャンスにつながるものと考えております。

一方、世界的な半導体などの部品の供給不足を主たる要因とした車両供給不足の問題は、いまだ不透明な状況が続いており、当社ビジネスに少なからず影響を及ぼしています。

 

そのような中、当社グループにおきましては、新車販売・中古車販売・整備事業・保険事業等、カーライフのワンストップサービスを主とする自動車関連事業を中心に、当社のお客さまを基盤とする安定したストックビジネスを土台に、当社の強みであるベストプラクティス(好事例)の推進によりグループ間のシナジーを深化させながら、収益の拡大を図ってまいりました。

 

既存ビジネスのさらなる強化と持続的な成長を目指した2023年3月までの前・中期経営計画期間においては、新型コロナウイルスの感染拡大等、想定外の影響により、計画通りに施策を実行することは困難な状況が続きました。そのような環境下でも、お客さまのニーズに応じたカーライフ商品や個人リースの拡販、販売会社3社統合による収益力向上などの施策が着実に成果を上げ、計画最終年度となる2022年度の営業利益および配当性向は当初目標を達成することができました。

 

市場環境やお客さま・社会のニーズが変化する中、今後、当社グループが持続的成長を果たしていくため、2022年11月に新たな企業理念を策定しました。

 

[企業理念]
 モビリティの進化を加速させ、新しい時代を切りひらく
 笑顔あふれる未来のために、わたしたちは走り続ける
 

当社グループの社員一人ひとりがこの企業理念を鑑に自らが考え行動する企業文化を築くため、ワークショップなどによって理解浸透を図っています。

さらにこの企業理念を踏まえ、持続的成長のために長期視点で対処すべき4つのマテリアリティ(重要課題)を特定しました。

 

[4つのマテリアリティ]

・気候変動への対応

・安心・安全な社会の実現

・人権の尊重と人的資本の充実

・地域社会への貢献

 

2023年4月にスタートした新・中期経営計画では、世界規模で進行するCASEの潮流を捉え、「電動化リーダー」「安全・運転支援技術」「モビリティ事業」の3つを重点戦略とし、将来を見据えた成長戦略を確実に推進してまいります。

 

当社グループは、2021年12月に公表した「プライム市場上場維持基準の適合に向けた計画書」に則り、サステナブル経営、より強固なガバナンス、株主還元の強化の視点に基づき、企業価値のさらなる向上を目指してまいります。

 

2023年4月からの新4ヵ年中期経営計画(2022年11月11日発表)の詳細は弊社ホームページをご覧ください。

(https://www.nissan-tokyo-hd.co.jp/ir/news.html)

 

 

2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】

当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。

  なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

 (1) サステナビリティ全般に関するガバナンス及びリスク管理

サステナビリティに関する取り組みはリスクの減少のみならず収益機会にもつながり企業価値の向上に資するものとして認識しており、2021年12月に次のサステナビリティ基本方針を取締役会で決議しております。

<サステナビリティ基本方針>

当社グループは、モビリティおよび関連の商品・サービスの提供を通してお客さまに快適な暮らしをお届けし、また地域・社会への積極的な貢献により、地域・社会の皆さまと共に繁栄することを目指します。また、法令と社会のルールを順守し、公平・公正で高い透明性を持った効率的な事業活動のもと、お客さま、株主、取引先、従業員、地域社会などすべてのステークホルダーを尊重しながら、社会の一員として、持続可能な社会の発展を目指します。

 

また、当社グループの重要課題の解決に向けた取組を着実に進捗させ、中長期的な成長力・持続可能性を向上させるとともに、事業を通じて持続可能な社会の実現に貢献していくことを目的として、2022年9月に社外取締役を委員長とするサステナビリティ委員会を設置しました。同委員会の委員は5名で構成され、その内4名が社外役員となります。

サステナビリティ委員会は取締役会の諮問機関として設置され、サステナビリティに関する方針や目標、実行計画の策定、目標に対する進捗管理・評価、個別施策の審議などを行い、取締役会に対して答申を行います。また、サステナビリティ委員会において、事業活動におけるサステナビリティに関するリスクの洗い出しと、影響度・発生可能性の観点から評価を行っております。発生した場合に事業に大きな影響を与えるリスクや、当社の事業戦略との関連性が高いリスクについては、シナリオ分析を実施し、対応戦略を検討します。経営の継続に対する甚大な影響を及ぼし得るリスク(パンデミックの拡大、個人情報大量漏えい、経営層による重大なコンプライアンス違反等)については、すでにグループ危機管理規定やBCP(事業継続計画)を基に発生に備えた対策を講じております。今後、サステナビリティに関連するリスクを全社的リスクマネジメントに統合する必要があるものと認識しております。

 

(2) 重要なサステナビリティ項目

当社グループは、モビリティとその関連商品・サービスの提供を通してお客さまに快適な暮らしをお届けすると同時に、地域・社会への積極的な貢献によって地域の皆さまと共に繁栄することを目指しております。

その実現にあたってはサステナビリティの視点が不可欠であり、近年は当社グループが担うべき社会的責任もより大きくなってきております。また、サステナビリティに関する取り組みは、リスクの減少のみならず収益機会にもつながり、企業価値の向上に資するものと捉えております。

以上を踏まえて、サステナビリティに関する取り組みにあたっては、当社グループの事業特性や事業環境などを踏まえ、次の4つマテリアリティ(重要課題)を特定いたしました。

「気候変動への対応」

「安心・安全な社会の実現」

「人権の尊重と人的資本の充実」

「地域社会への貢献」

 

(3) 戦略

上記「(2) 重要なサステナビリティ項目」において記載した4つのマテリアリティに関して当社グループの取組は以下のとおりであります。

 

① 気候変動への対応

カーボンニュートラル社会の実現に向けて、当社グループの強みを活かし、電気自動車(EV)をはじめとする電動車の普及など、環境にやさしい活動に取り組んでおります。

当社グループの事業に影響を及ぼす気候関連リスク・機会を特定し、それらの財務影響度を定性的に評価しました。特定した気候関連リスク・機会は、次のとおりであります。これらの内、重要性や当社グループの事業との関連性が高いものについて、今後シナリオ分析を実施し対応戦略の検討を進めてまいります。

 

リスク・機会の主要因

事業影響

リスク・機会発現

までの期間

影響度

移行リスク

炭素価格等の

GHG排出規制強化

炭素価格上昇が車両製造の原材料価格等を押し上げ、
それらが仕入価格に転嫁されることによるコスト増加

中期

自社ビル、工場などの操業における炭素価格上昇によるコスト増加

中期

省エネ法規制の強化

設備更新・投資などの対応コストの増加

短期

化石資源の価格の変化

自社拠点(建物、整備工場など)が使用するエネルギー価格の上昇、および物流・輸送コストの増加

中期

電力価格の変化

燃料価格上昇に伴う電力価格の上昇によるコスト増加

中期

物理的リスク

洪水、高潮、台風等の

異常気象の激甚化

自社拠点の被災、および、操業停止(社員被災による
操業停止を含む)

短期

移行機会

化石資源の価格の変化

販売車両の省エネ化によるコスト優位性(対他社)の
確立、販売機会の拡大

中期

電気自動車(EV)需要の増加

EV普及による販売車種の多様化、高価格化

中期

EV販売に関する経験を持つ従業員が多いことによる
販売機会の拡大

中期

 

(リスク・機会発現までの期間) ・短期:3年以内 ・中期:4年~9年 ・長期:10年以上

(影響度) ・小:1億円未満 ・中:1億円以上10億円未満 ・大:10億円以上

 

② 安心・安全な社会の実現

当社グループは、安全・運転支援技術の普及や交通安全・防災への取り組みなどを通じて、安心・安全な暮らしができる社会を目指しております。その実現に向けては、「プロパイロット」に代表される先進の運転支援技術をより多くのお客さまに提供するとともに、それを支える整備体制によって毎日の安心・安全をサポートすることに重点を置いて取り組んでおります。

そうしたなかで、中期経営計画においては、ゼロ・フェイタリティにつながる商品・サービスを積極的にご提案していくと同時に、より万全な整備体制を整えていく方針であります。具体的には、お客さまに先進運転支援システムを知って、見て、体感していただくために、体感試乗やバーチャルリアリティを活用した試乗機会をより多く提供するなど、リアルとバーチャルを組み合わせた効果的な訴求に取り組みます。また、特定整備制度の認証取得に向けた整備機器導入や整備士の技術習得、「電子制御システム整備」の体制構築などを推進し、安心・安全なカーライフとモビリティ社会の実現に貢献いたします。

 

 

③ 人権の尊重と人的資本の充実

自動車業界が大変革期を迎えるなか、企業の成長には多様な人財の確保とその人財が活躍できる環境の整備が不可欠という認識のもと、外国籍人財の採用拡大や女性活躍の推進に取り組んでおります。また、社員一人ひとりが持つ個性を活かし、それぞれの視点や思考を価値として、個人の能力を最大限に発揮し、活躍できる風土の醸成、社員が活き活きと働ける職場環境づくりを目指しております。具体的な取組は次のとおりであります。

1) 人財育成の取組

当社グループでは、HR委員会を設けて人財育成の方針や方法についての議論を行い、求職者に向けた積極的な広報活動、インターンシップの実施、内定者フォローなどによる優秀な人財の採用、意欲・能力のある社員の育成とキャリア形成支援、多様な人財が長く活躍できる環境整備などの取り組みを継続的に実施しております。とくに、中核となる日産東京販売㈱では、『組織の持続的成長を実現するため、持続的に成果を上げ、向上心を持って自ら考え行動できる人財育成』を目指し、各等級に求められる知識・スキルを習得するための教育を実施しております。そして2022年度においては、販売会社統合後の一体感の醸成や人財の活性化を目的として、新任教育から次期リーダー育成までの階層別研修や、販売を担う「カーライフアドバイザー」や整備を担う「テクニカルスタッフ」など専門性の高い職種向けの研修などを実施しました。さらに、希望制の研修『チャレンジプログラム』を新たに導入し、社員一人ひとりが主体的に向上心を持って成長でき、めざすキャリアを実現できる環境を整備しました。今後は、マネジメント力の強化を含めた新たな階層別研修やテーマ別希望制研修などを実施しながら、人財育成体系のさらなる拡充を図ってまいります。

2) 働きやすい環境づくり

当社グループでは、多様な人財がそれぞれの持つ能力を最大限に発揮できるよう、ワークライフバランスを尊重した働きやすい職場づくりに取り組んでおります。その一環として、自宅でも社内と同様のネットワーク環境が利用できるテレワーク勤務体制の整備などに加えて、業務におけるDX推進、プロセスの見直しなどの継続的業務の見直しに取り組んでおります。また、育児・介護が必要な社員向けの休職や短時間勤務制度の拡充にも取り組み、2022年4月からは育児短時間勤務の対象期間を小学校6年生卒業までに延長いたしました。子育てしながら働き続けられるのはもちろん、その時々の状況に合わせて無理なく活躍し続けられる環境整備を進めております。今後も、すべての社員が安定して長く活躍でき、新たな働き方にもチャレンジしやすい環境を目指して改善を図ってまいります。

3) ダイバーシティ&インクルージョン
 ① 外国籍従業員の活躍支援

当社グループでは、国籍を問わない人財採用を継続的に進めております。そのなかで、日産東京販売㈱には79名(2023年3月末現在)の外国籍人財が在籍し、主にお客さまが安心・安全なカーライフを送れるよう、高い技術力を持って点検・整備などのアフターサービスを行う「テクニカルスタッフ」として活躍しており、クルマの技術が環境対応やIT化など日々進化していくなか、欠かせない人財となっております。また、2022年度の新人教育においては、新たに設置した外国籍専用クラスにおいて、職場のマナー研修や自主的な学習に使用する日本語学習ドリルの配付などを実施しました。そして、外国籍新入社員の配属店舗に対しては、それぞれの出身国の食文化や特徴などの情報を共有して理解を促進し、多国籍の人財がお互いを尊重しながら成長できる環境づくりを進めております。

 ② 女性の活躍推進

当社グループが展開するサービスにおいて、多様なお客さまのカーライフを支えるためには多様な視点や感性が不可欠であります。そうした考えのもと、まずは女性従業員の採用に注力し、人員数を増やすことで、女性管理職の積極的な登用につなげてまいります。

4) 社員のエンゲージメント向上

当社グループでは、社員のエンゲージメント向上のため、複数の意識調査を実施しております。その一つである「社員意識調査※」は、日産東京販売㈱の正社員を対象に、年1回・Web回答方式で実施しております。社員の現状を把握することで経営や人財戦略上の課題を発見し、社員の働く意欲やマネジメントの質の向上につなげております。また、「若年層向け意識調査※」は、日産東京販売㈱に在籍する入社1~5年目の社員を対象に、毎月1回(年12回)・Web回答方式で実施しております。人事アドバイザーが結果数値の変化やコメントを確認・検討し、個別店舗への訪問やヒアリングを通して、マネジメント力向上や職場環境改善につなげております。

※「社員意識調査」は日産グループ全体での実施、「若年層向け意識調査」は日産東京販売㈱での実施

 

 

 ④ 地域社会への貢献

当社グループは、モビリティを通じてお客さまに快適な暮らしをお届けし、地域・社会の皆さまと共に繁栄することを目指しております。また、事業活動においてはさまざまな取引先やパートナーとの関係強化も不可欠と考え、ともに成長・繁栄し続けられる関係づくりに取り組んでおります。具体的な取組は次のとおりであります。

1) 各自治体へのEVおよびパワー・ムーバーの貸与

当社グループでは、人々の安心・安全な暮らしをサポートするため、各自治体と連携し、さまざまな取組を進めております。すでに一部の自治体や警察署と災害連携協定を締結しており、今後も提携先を拡大していく方針であります。具体的な取り組みとしては、各店舗に食品や水、簡易トイレなどを備蓄し、災害時には一時滞在場所として開放するほか、非常用の電源としてEVや可搬型給電器「パワー・ムーバー」を貸与するなどの支援体制を整えており、2019年には台風15号の被害にあった千葉県に対して、当社グループからEV「日産リーフ」とパワー・ムーバーを貸与しました。また、災害発生時に限らず平時においても、地域のイベントで使用する電力をEVやパワー・ムーバーから提供する取り組みなどを行っております。パワー・ムーバーは、2023年6月現在、新車店舗の約8割にあたる83店舗に配備しております。こうした取組は、地域社会への直接的な貢献だけでなく、EVの認知度向上や理解促進にもつながります。今後も当社グループの事業成長に資する重要な取組として、積極的に推進していく方針であります。

2) 地域社会貢献活動

東京都をマーケットにしている企業として地域に貢献するため、しながわCSR推進協議会が開催する各種イベントへの参画を通じて地域の企業、住民と共に社会貢献活動に関する情報発信・交換を行いながら、環境・防災・教育・福祉・地域活動などさまざまな分野において、社会貢献活動を進めております。また、この活動を皮切りとして、品川区や大田区内の子ども食堂への飲料水や食材の提供などを行っており、高い評価をいただいております。

地域との協力・連携及び未来の消費者である子どもたちへのブランディング、海外の同業者との人財交流を目的とし、近隣の中学校・小学校・幼稚園や、海外政府・海外整備専門学校などからの、職場体験や視察を受け入れております。

また、すべてのお客さまに安心・安全にご来店いただくため、ショールームへのバリアフリートイレ、授乳室の設置を推進しております。

 

(4) 指標及び目標

当社グループでは、上記「(3) 戦略」において記載したマテリアリティの内、「気候変動への対応」及び「人権の尊重と人的資本の充実」について次の指標を用いております。当該指標の目標及び実績は、次のとおりであります。なお、「安心・安全な社会の実現」及び「地域社会への貢献」における指標につきましては、現在検討を進めており、今後公表する予定です。

 

マテリアリティ

指標

目標

実績(当連結会計年度)

①気候変動への対応(注1)

EVの年間販売台数

2026年度10,000台

2,270台

乗用車における電動車販売比率

2026年度90%以上を維持

92.3%

EV販売によるCO2排出削減量

2026年度1.6万トン
(注2)

0.5万トン

(注2)

②人権の尊重と

 人的資本の充実

(注1)

営業職(サービスフロント職を含む)の新卒・中途採用における女性比率

2024年度50%以上

31.3%

女性管理職の候補群(課長補佐・係長)登用人数

2022年度から2024年度の
3年間で12名登用

13名

女性管理職の登用人数

2022年度から2024年度の
3年間で5名登用

0名

男性労働者の育児休業取得率

2025年度30%以上

5.9%

有給休暇取得率

2025年度50%以上

46.1%

 

(注) 1.当社グループの中核会社である日産東京販売㈱における指標です。

2.販売したEVによるCO2排出削減貢献量(カーライフサイクル全体)です。

 

 

3 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

なお、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、「グループ危機管理規程」や「事業継続計画(BCP)」を元に、発生に備えての対策を講じてまいります。

文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 景気及び需要動向について

① 景気動向について

当社グループでは、自動車関連事業が主な収益源であり、日本国内、特に東京都内における自動車の販売が中心となっており、日本の景気動向は、法人・個人の需要に大きな影響があるため、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

② 需要動向について

現時点では安定的に推移しているものの、少子高齢化に伴う自動車運転免許取得人口の減少や東京都内において顕著な若年層の車離れなどを要因として、将来的に需要が減少した場合は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 法的規制等について

① 当社グループの自動車整備事業における車検及び法定点検は道路運送車両法に準拠しております。そのため、車検の有効期間の延長や点検項目の減少等の法改正が行われた場合は、自動車整備事業の収益に影響を及ぼす可能性があります。
② 規制緩和に伴い自動車整備事業や中古車販売事業に対する異業種からの参入があった場合は、競争の激化による売上・収益単価の減少を招き、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
③ 将来、消費税や重量税等自動車関連諸税がさらに引き上げられた場合は、自動車販売事業の需要や車種構成に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) 特定の取引先等について

当社グループの新車販売事業は、当社グループ自動車販売会社各社と特定取引先(日産自動車㈱等)との間で締結している特約販売契約により営んでおり、新型車の発表、発売、モデルチェンジなどの投入サイクルは特定取引先の主導となっております。また、商品である自動車は、「特定取引先」及び「特定取引先への商品の供給元」により生産・供給されております。従って、当社グループの業績は、「特定取引先」及び「特定取引先への商品・部品等の供給元」の経営戦略、災害又は不正行為等によって発生する生産・供給状況の変動や、販売停止等による影響を受ける可能性があります。

また、災害や「特定取引先」又は「特定取引先への商品・部品等の供給元」による不正行為、重大な過失等によって新車商品である自動車の一部が販売停止等になった場合には、中古車販売事業や自動車整備事業にもその影響が及ぶ可能性があります。

 

(4) 自然災害等の発生に伴う事業中断について

地震、洪水等の大規模な自然災害発生や新型感染症のパンデミック発生等によって、店舗設備及びサービス設備の損壊又は人的被害により事業中断が発生した場合は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

なお、新型コロナウイルス感染拡大の状況下におきまして、当社グループではお客さまと従業員の安全確保を最優先に考え、衛生管理を徹底した店舗運営を継続してまいりました。行動制限が緩和された状況下におきましても、引き続き必要な衛生管理を行ってまいります。

 

 

(5) 個人情報及び経営情報等について

当社グループでは、多数のお客さまの情報を取り扱っているほか、さまざまな経営情報等の内部情報を保有しております。これらの情報について万一重大な漏えいが発生した場合は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6) 風評について

当社グループ、日産グループ又は自動車販売業界に対する風評が、マスコミ報道やインターネット掲示板への書き込み等によって流布した場合は、その内容が正確であるか否かにかかわらず、企業イメージが下落し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7) 資金調達について

① 資金調達の金利は市場環境の変化等の要因で変動するため、将来の金利変動によっては当社グループの資金調達コストが増加し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
② 当社グループの業績、財政状況及び事業環境等の悪化や信用の低下によって、金融機関からの資金調達が困難になったり資金調達条件が悪化した場合は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(8) その他

上記のほか、システム障害、事務ミス、不正行為、法令違反、外部からの犯罪行為、訴訟に伴う賠償金の支払い等が発生したことにより、①直接・間接のコストが発生する、②業務の運営に支障が生じる、③当局等から処分・措置を受ける等の事象が発生した場合は、その状況によっては、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。

(1) 経営成績

当連結会計年度における全国の新車販売台数は、引き続き半導体不足等により車両供給が不足する状況でありましたが、前年比では4.0%増、当社グループのマーケットである東京都内では同0.2%増となりました。

このような状況の中、当社グループでは電動車(e-POWER車・EV)を中心に受注の確保に継続して取り組んだ結果、新車販売台数は前年比4.1%増となっております。

当連結会計年度の経営成績は、連結子会社1社の除外の影響があり、売上高が137,659百万円前年同期比718百万円減0.5%減)となりましたが、利益につきましては、新型車投入とお客さまのニーズに合わせた提案型営業のさらなる徹底、中古車販売での収益力の向上等に加え、2021年度に実施した日産販売会社3社の統合を通じて、販売費・一般管理費の適正化に引き続き取り組んだ結果、営業利益が6,399百万円前年同期比1,992百万円増45.2%増)、経常利益が6,090百万円前年同期比1,902百万円増45.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益が3,261百万円前年同期比1,161百万円増55.3%増)となりました。

 

 

セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。

① 自動車関連事業

当連結会計年度はEVのサクラがカーオブザイヤー三冠を受賞いたしました。また、ノート・ノートオーラは暦年に続いて年度でも電動車販売台数No.1となるなど、引き続きお客さまから高い評価をいただいております。当社グループではこのような商品力を背景に、また、EV販売台数累計1万台超の「電動化リーダー」として電動車を中心に受注台数と収益の拡大に取組んでまいりました。この結果、連結子会社1社の除外があり、売上高は129,673百万円前年同期比1,859百万円減1.4%減)となりましたが、セグメント利益(営業利益)は6,667百万円前年同期比1,919百万円増40.4%増)となりました。

② 情報システム関連事業

IT投資が活況を呈する中、マネージドサービス事業が堅調に推移するとともにソフトウェアの売上が伸長した結果、売上高は7,605百万円前年同期比1,119百万円増17.3%増)、セグメント利益(営業利益)は612百万円前年同期比188百万円増44.6%増)となりました。

③ その他

その他の事業である不動産事業につきましては、賃貸契約の増加および賃料改定などにより、売上高は380百万円前年同期比21百万円増6.0%増)、セグメント利益(営業利益)は153百万円前年同期比9百万円増6.3%増)となりました。

 

販売及び仕入の実績は次のとおりであります。

① 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

販売台数(台)

金額(百万円)

前年同期比(%)

自動車関連事業

 

 

 

 新 車

25,597

71,099

108.6

 中古車

24,829

20,922

75.0

 その他

37,651

98.7

129,673

98.6

情報システム関連事業

7,605

117.3

報告セグメント計

137,279

99.5

その他

380

106.0

合計

137,659

99.5

 

(注) セグメント間取引については、相殺消去しております。

 

② 仕入実績

当連結会計年度における仕入実績は、次のとおりであります。

なお、仕入実績については、事業の性質上「自動車関連事業」の新車および中古車について示しております。

セグメントの名称

金額(百万円)

前年同期比(%)

自動車関連事業

 

 

 新 車

58,382

118.4

 中古車

14,941

72.6

合計

73,324

105.0

 

(注) セグメント間取引については、相殺消去しております。

 

 

(2) 財政状態
① 資産

当連結会計年度末における総資産は87,201百万円となり、前連結会計年度末に比べ7,557百万円減少しております。主な内容は、受取手形及び売掛金が1,378百万円、商品が1,672百万円、その他流動資産が825百万円、有形固定資産が161百万円、投資有価証券が127百万円増加し、現金及び預金が4,188百万円、退職給付に係る資産が7,553百万円減少しております。

② 負債

当連結会計年度末における負債は36,191百万円となり、前連結会計年度末に比べ10,255百万円減少しております。主な内容は、買掛金が687百万円、未払法人税等が969百万円増加し、1年内返済予定の長期借入金が400百万円、契約負債が800百万円、その他流動負債が485百万円、長期借入金が1,800百万円、長短リース債務が356百万円、退職給付に係る負債が8,255百万円減少しております。

③ 純資産

当連結会計年度末における純資産は51,010百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,697百万円増加しております。主な内容は、配当金の支払による減少がありましたが、親会社株主に帰属する当期純利益を計上したことにより利益剰余金が2,396百万円、その他有価証券評価差額金の増加などによりその他の包括利益累計額が132百万円、非支配株主持分が142百万円増加しております。

 

(3) キャッシュ・フロー

当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の期末残高は18,116百万円前年同期比4,188百万円減18.8%減)となりました。

① 営業活動によるキャッシュ・フロー

営業活動による資金の増加は3,095百万円前年同期比8,364百万円の収入減)であります。主な資金の増加は、税金等調整前当期純利益が5,513百万円、減価償却費が2,549百万円、仕入債務の増加が537百万円であり、主な資金の減少は、退職給付に係る資産負債の減少が632百万円、売上債権の増加が1,384百万円、棚卸資産の増加が665百万円、契約負債の減少が800百万円、未払消費税等の減少が642百万円、法人税等の支払額が1,625百万円であります。

② 投資活動によるキャッシュ・フロー

投資活動による資金の減少は3,816百万円前年同期比1,067百万円の支出増)であります。主な資金の減少は、有形固定資産の取得による支出が3,822百万円であります。

③ 財務活動によるキャッシュ・フロー

財務活動による資金の減少は3,468百万円前年同期比16百万円の支出減)であります。主な資金の減少は、1年内を含む長期借入金の返済による支出が2,200百万円、リース債務の返済による支出が319百万円、配当金の支払による支出が861百万円、その他財務活動による支出が43百万円であります。

 

当社グループの資本の財源につきましては、当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローにおいて3,095百万円の資金の増加があり、十分な投資余力を有しております。

資金の流動性につきましては、経常運転資金にも十分対応できる程度の資金を有しております。また、資金の流動性に一部支障をきたす事象が発生した場合にも、金融機関との間で締結している当座貸越契約およびコミットメントライン契約を利用することで一定の流動性を維持できると判断しております。

 

(4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成にあたって採用している重要な会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。

 

5 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

6 【研究開発活動】

特記すべき事項はありません。