当社グループは、理念の共有化・浸透を図り、行動のべクトルをあわせることを基本方針とし、経営や商品・サービスの品質向上により、選ばれる企業集団を目指し、積極的な事業展開による企業価値の増大を図ります。
また、事業展開にあたっては「技術」をドライビングフォースとし、新たな価値を生み出し、市場の創造に挑戦し続けます。そして一人ひとりの社員が、企業革新の担い手となることによって成長し、人と企業が共に生かされる経営を目指します。
当社グループは、原材料や物流費の高騰、半導体不足による自動車生産の変動等、厳しい経営環境の一方で、当社のコア技術が活かせる電動化ニーズの高まりを機会と捉え、2023年度から始まる新たな中期経営計画を策定しました。その中期経営計画では、「モビリティ社会の期待に応え持続的成長企業へ」をスローガンとして、①モビリティ進化への対応、②経営基盤の強化、③財務体質の健全化を柱とする3つの経営方針を定め、ミツバビジョン2030の実現に向け、グループ一丸となり推し進めてまいります。
①モビリティ進化への対応
技術の進化、ライフスタイルの変化に対応し、モビリティに求められる要求も高度化されてきています。特に電動化分野においては、従来にはなかったニーズや新たなプレイヤーが出現していることで、新規のビジネスチャンスが拡がっており、当社のコア技術であるモーター技術と制御技術の進化・融合によりこれらの期待に対応してまいります。
②経営基盤の強化
これまでも収益管理の高度化や構造改革による企業体質の強化を進めてまいりましたが、さらに深化させるべく、グローバル品質コストの最適化やPSI(生産、販売、在庫)管理の高度化といった基本的な管理体制の強化や、グローバルでの生産供給体制の再構築により、強固な経営基盤を築いてまいります。
③財務体質の健全化
モビリティ進化への対応や製品競争力の向上、経営基盤の強化によりキャッシュ・フロー改善を図り、財務の健全化に取り組んでまいります。財務規律を維持しながら、成長分野への経営資源シフトを推し進め、将来の事業を支える強い財務基盤を構築してまいります。
厳しい外部環境が続きますが、世界のモビリティ進化やモーター需要は益々拡大・複雑化し、当社にとってはビジネスチャンスに繋がる引合いテーマも増えてまいりました。今後とも「世界の人々に喜びと安心を提供する」という当社理念のもと、脱炭素社会への貢献を掲げたミツバビジョン2030の達成に向け、コンプライアンスの徹底とコーポレート・ガバナンスの強化により、社会の期待に応え、信頼される企業となるよう努めてまいります。
当社は、次のとおり「ガバナンス」、「戦略」、「リスク管理」及び「指標及び目標」の観点からサステナビリティに関する考え方を整理し、取り組んでおります。
なお、文中に記載の将来に関する事項は、本有価証券報告書提出日現在(2023年6月22日)において当社が判断したものであります。
当社はサステナビリティに関する重点課題を確認し、適切な運用を推進・統制するため、取締役会及び経営会議の下、副社長を議長とするESG会議を年4回開催し、当社において発生し得る損失危機に対する分析及び評価を行い、サステナビリティ経営の方針、戦略及び推進計画策定のための議論を行っております。また、推進計画の進捗状況をモニタリングし、改善を指示しております。また、ESG会議の下部会議体として、各領域別に課題解決のための委員会を設置し、各分野のエキスパートが活動しています。特に気候変動問題は最重要課題の1つと考え、サプライチェーン全体で取り組むべく、執行役員を委員とするカーボンニュートラル委員会(年4回)を設置し、脱炭素社会への貢献に積極的に取り組んでおります。

(2)戦略
サステナビリティに関する課題は、社会や企業のリスクを減少するだけでなく、収益向上の機会につながる重要な経営課題であると認識しております。そのため当社事業及びステークホルダーの双方の観点から様々な社会課題の重要度を検討し、マテリアリティ(重要課題)を特定しております。
このマテリアリティに基づき、着実に取り組みを推進し、企業としての持続的な成長と、社会課題の解決・社会的責任を果たすことを両立させてまいります。詳細は、
特にミツバビジョン2030で掲げる脱炭素社会の実現への貢献に向けて、カーボンニュートラルの推進を目指し、従来のグループCO2排出量の削減から、材料調達から製品・部品の輸送、さらに製品の使用段階まで拡大し、サプライチェーン全体での削減に挑戦していきます。
また、当社における人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針として、ミツバグループ人権労働方針を策定しております。詳細は、
その方針を受けて、安全衛生や健康経営については安全衛生・防災委員会及び健康経営推進委員会を通じて、職場環境の整備に取り組み、人材育成や多様性等については人事機能が戦略や計画を議論しております。
CSR報告書2022
https://www.mitsuba.co.jp/jp/sustainability/files/csr_2022.pdf
当社はサステナビリティに関する課題を含む事業のリスクについて、ESG会議にてリスク項目の見直しと自己点検及び評価を定期的に実施しております。詳細は、「
(4)指標及び目標
当社は、サステナビリティに関する課題を各機能の方針及び業務計画、又は課題解決のための会議体計画に指標及び目標を織り込み、取り組んでおります。
特にカーボンニュートラルに関しては、カーボンニュートラル方針を策定し、その達成に向けて意欲的に推進しております。
また、当社では、上記(2)戦略において記載した、人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針について、次の指標を用いております。当該指標に関する目標及び実績は、次のとおりであります。
当社は、当社グループ標準である「グループコンプライアンス・リスクマネジメント規定」に基づき、業務上のリスクの予見、評価、回避又は軽減等に関する措置を講じると共に、当社「ESG会議」において、かかるリスク項目の見直しと自己点検及び評価を定期的に実施しております。
本有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項については、以下のようなものがあります。
また、2023年5月10日付「A種種類株式およびC種種類株式の転換制限解除事由等発生のお知らせ」にて公表しましたとおり、当社定款に基づくA種種類株式及びC種種類株式に付されている普通株式を対価とする取得請求権及びA種種類株式に付されている金銭及びB種種類株式を対価とする取得請求権については、当社と種類株式の株主であるジャパン・インダストリアル・ソリューションズ第弐号投資事業有限責任組合(以下、「JISファンド」という。)との間で締結した引受契約(以下、「本引受契約」という。)において、2024年7月1日以降においてのみ行使できるとの転換制限が付されておりますが、一定の転換制限解除事由が発生した場合には、2024年7月1日の到来前であっても、JISファンドは取得請求権を行使できることが合意されております。このたび、当連結会計年度の当社の営業利益の額が、本引受契約に規定する水準に達しなかったため、転換制限解除事由が生じております。当該事象により、普通株式を対価とする取得請求権が行使された場合には、既存株主の皆様が保有する普通株式について希薄化が生じる可能性があります。
なお、上述した将来に関する事項は、本有価証券報告書提出日現在(2023年6月22日)において当社が判断したものであります。
当連結会計年度における世界経済は、新型コロナウイルス感染症収束後の回復基調の中、ロシア・ウクライナ情勢の長期化による高インフレとそれに伴う欧米各国の金融引き締め、また中国でのゼロコロナ政策緩和後の感染再拡大により、景気回復のペースが鈍化しました。国内においては、年末にかけて外需の低迷が景気の下押し要因となるものの、政府の支援策もあり個人消費は持ち直し、新型コロナウイルス感染症の感染抑制と経済活動の両立が図られました。
自動車業界におきましては、半導体供給不足の影響により、2022年のグローバル四輪車販売が暦年で80,976千台(前年比0.4%減)となりました。米国は、暦年で13,903千台(前年比7.8%減)と2年ぶりに前年を下回りました。欧州はロシアのウクライナ侵攻とエネルギー価格の上昇が重なり、暦年で11,309千台(前年比4.0%減)と2年ぶりに前年を下回りました。中国は内燃機関車に対する減税と電気自動車に対する補助金などの政策により、暦年で26,864千台(前年比2.2%増)と2年連続で前年を上回りました。日本においては、2022年度は4,386千台(前年度比4.0%増)と4年ぶりに前年を上回りました。登録車は2,693千台(前年度比1.2%増)と6年ぶりに増加、軽自動車は1,693千台(前年度比8.9%増)と4年ぶりに増加となりました。
また、グローバル二輪車販売は、最大市場であるインドが新型コロナウイルス感染症の収束などにより、暦年で15,608千台(前年比7.9%増)と2年連続で前年を上回りました。インドネシアは下期に挽回し、暦年で5,221千台(前年比1.6%増)と2年連続で前年を上回りました。
日本は、原付第二種と軽二輪車の減少により、2022年度で363千台(前年度比4.2%減)と2年ぶりに前年を下回りました。
このような状況の下、当社グループにおきましては、2020年度からスタートした中期経営計画の重点施策である「事業構造改革の推進」、「企業体質の強化」、「次世代に向けた取り組み」を着実に推進し、当連結会計年度においては、事業の選択と集中の一環として、2022年4月1日付で子会社である株式会社大嶋電機製作所の全出資持分を株式会社村上開明堂へ譲渡し、ドアミラー・四輪車用ランプ事業から撤退するとともに、2023年3月31日付で当社子会社のミツバ・ヨーロッパ・リミテッドを清算いたしました。また、財務体質強化のため、原材料価格高騰等のコスト増加に対応するための価格改善やグローバルでの経費削減等により採算改善に取り組むとともに、資産効率化の観点から、在庫削減、設備投資抑制、政策保有株式縮減などに取り組み、2023年3月31日付で優先株式の一部について早期償還を実施いたしました。
この結果、当連結会計年度の連結業績は、新型コロナウイルス感染症影響の緩和、半導体供給不足による自動車メーカーの減産幅縮小や円安効果などもあり、連結売上高は319,500百万円(前期比11.5%増)と前年を上回りましたが、原材料価格高騰による材料費上昇などにより、連結営業利益は6,718百万円(前期比6.5%減)、連結経常利益は、6,049百万円(前期比19.7%減)と前年を下回りました。一方、前連結会計年度において計上した、新型コロナウイルス感染症影響による費用や事業構造改善引当金繰入などの特別損失計上がなかったことから、税金等調整前当期純利益は5,855百万円(前期比19.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,185百万円(前期は親会社株主に帰属する当期純利益83百万円)と前年を上回りました。
事業の種類別セグメント業績は次のとおりであります。
輸送用機器関連事業は、前述のとおり、売上高は299,540百万円(前期比11.7%増)と前期比で増加しましたが、コスト増加要因が重なり、セグメント利益は4,564百万円(前期比15.6%減)と減益となりました。
情報サービス事業は、警察向け、自治体向け、ガス事業者向け、製造業向けのソフトウエア開発・システム販売が堅調に推移したことから、売上高は17,234百万円(前期比11.2%増)となり、セグメント利益は1,760百万円(前期比23.4%増)となりました。
その他事業は、半導体供給不足により用品事業は減収となったものの、セグメント全体では、売上高は6,697百万円(前期比0.3%増)となり、セグメント利益は377百万円(前期比8.8%増)となりました。
当社は、現在及び将来の事業活動のための適切な水準の流動性の維持及び機動的・効率的な資金の確保を財務活動の基本的な方針とし、連結営業利益計画の達成と、営業キャッシュ・フローの確保を優先に活動しております。
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ1,034百万円増加し、当連結会計年度末には74,301百万円となりました。
なお、当連結会計年度におけるフリー・キャッシュ・フローは、20,449百万円のプラス(前期は4,903百万円のプラス)となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、29,618百万円(前期比152.1%増)となりました。この主な要因は、税金等調整前当期純利益5,855百万円及び減価償却費16,816百万円、売上債権の減少2,916百万円、棚卸資産の減少6,046百万円です。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動に使用した資金は、9,168百万円(前期は6,842百万円)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出9,837百万円によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動に使用した資金は、20,677百万円(前期は12,775百万円)となりました。これは主に長期借入金の返済による支出10,874百万円及び自己株式の取得による支出5,900百万円、配当金の支払額2,982百万円(非支配株主への配当金含む)によるものです。
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 金額は販売価格に換算しており、セグメント間の取引については相殺消去しております。
当連結会計年度における受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 金額は販売価格に換算しており、セグメント間の取引については相殺消去しております。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
(経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)
(1) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠し作成されております。この連結財務諸表の作成に当たっては、資産、負債及び収益、費用等の額の算定に際して、過去の実績や状況を分析し、様々な要因を考慮して、その時点で最も合理的であると考えられる基準に基づいて見積りや判断を行っておりますが、実際の結果は、見積りに内在する不確実性があるため、これら見積り時の計上金額と大幅に異なる結果となる可能性があります。
ウクライナをめぐる現下の国際情勢の影響に関して、当社及び連結子会社は、現時点では収束時期等を予測することは困難なことから、当連結会計年度末時点で入手可能な外部の情報を踏まえて、2024年3月期の一定期間にわたり当該影響が継続するとの仮定の下、会計上の見積りを行っております。
連結財務諸表に関して、当社グループが認識している特に重要な会計方針は、以下のとおりです。
(繰延税金資産の回収可能性)
繰延税金資産は、主として将来の課税所得の見込に基づき、回収可能性を慎重に検討し計上しております。回収の実現性が低いと判断した場合には、適正と考えられる金額へ減額する可能性があります。
(製品保証引当金)
製品保証引当金は、販売された製品のうち、返品による交換費用や再生産出来なくなった場合に発生する廃棄費用、さらに取引先において当社製品取り付け後に不具合が生じた場合に発生する取り外し工賃等に備えるため、過去3年間の製品保証費及び売上高から計算される平均返品率に基づき計上しております。また、発生額を個別に見積ることができる費用については、販売台数や販売単価、回収可能率に基づき見積額を試算し、計上しております。
当社及び連結子会社は、製品保証引当金が適切な金額かどうかを常に確認しており、発生が見込まれる製品保証関連費用について、必要かつ十分な金額を計上していると考えております。
実際に発生する製品保証関連費用は、それらの見積りと異なることがあり、製品保証引当金の計上が大きく修正される可能性があります。
(事業構造改善引当金)
事業構造改善引当金は、事業構造の改善に伴い発生することが見込まれる損失に備えるため、当連結会計年度末で合理的に見積ることが可能なものについて、翌連結会計年度以降に発生が見込まれる損失額を計上しております。当該見積りには、事業構造改革に基づき実施する、拠点統廃合により発生する設備移設等の業務移管関連費用及び拠点移転等の不動産関連費用、人員異動等の人件費の見込みなどの仮定を用いております。
当社及び連結子会社は、発生が見込まれる事業構造改善費用について、必要かつ十分な金額を計上していると考えておりますが、当該見積り及び当該仮定について、事業戦略の見直しや外部環境の変化等により見直しが必要となった場合、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において認識する事業構造改善引当金の金額に重要な影響を与える可能性があります。
(固定資産の減損)
固定資産については、「固定資産の減損に係る会計基準」に基づき、資産グループに関連する営業損益、営業キャッシュ・フローの水準を基に減損の兆候の検討を行い、減損の兆候が認められる場合、減損損失を認識するかどうかの判定を行っております。判定の結果、当初想定した投資回収が見込めなくなり、減損の必要性を認識した場合には、固定資産の減損処理を行う可能性があります。
(2) 財政状態の分析
(資産・負債・純資産)
当連結会計年度における資産の合計は、328,452百万円(前連結会計年度は342,750百万円)となり、14,298百万円減少しました。流動資産は198,189百万円となり8,522百万円減少し、固定資産は130,262百万円となり5,776百万円減少しました。
流動資産の減少は、受取手形が1,956百万円、商品及び製品が1,966百万円、原材料及び貯蔵品が1,520百万円、それぞれ減少したことが主な要因です。
固定資産の減少は、有形固定資産の減価償却進行により、建物及び構築物が637百万円、機械装置及び運搬具が3,712百万円、工具、器具及び備品が442百万円、それぞれ減少したことが主な要因です。
当連結会計年度における負債の合計は241,493百万円(前連結会計年度は254,549百万円)となり、13,055百万円減少しました。流動負債は130,513百万円となり15,066百万円増加し、固定負債は110,980百万円となり28,121百万円減少しました。
流動負債の増加は、1年内返済予定の長期借入金が増加したことにより短期借入金が19,086百万円増加したことが主な要因であり、固定負債の減少は、金融機関への返済及び借入金の1年内返済予定の長期借入金が短期借入金に振り替わったことにより長期借入金が28,255百万円減少したことが主な要因です。
当連結会計年度における純資産の合計は、86,958百万円(前連結会計年度は88,201百万円)となり、1,243百万円減少しました。為替換算調整勘定が5,650百万円増加しましたが、A種種類株式5,000株を取得及び消却したことにより資本剰余金が7,101百万円減少したことが主な要因です。
(3) 経営成績の分析
(売上高・営業利益)
当連結会計年度における連結業績は、新型コロナウイルス感染症の影響緩和、半導体供給不足による自動車メーカーの減産幅縮小や円安効果などにより、売上高は319,500百万円(前連結会計年度は286,482百万円)となり、33,018百万円増加しましたが、原材料価格高騰による材料費上昇などにより、営業利益は6,718百万円(前連結会計年度は7,187百万円)となり、468百万円減少しました。
(経常利益)
当連結会計年度は、営業外収益が3,311百万円となり、801百万円減少しました。主なものは受取利息1,002百万円、為替差益746百万円になります。営業外費用は3,981百万円となり、210百万円増加しました。主なものは支払利息2,126百万円、外国源泉税765百万円になります。経常利益は6,049百万円で、前期比1,480百万円の減少となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度は、在外子会社の事業休止に伴う棚卸資産評価損245百万円、在外子会社の清算による割増退職金等の事業構造改善費用113百万円などを特別損失として計上し、税金等調整前当期純利益は5,855百万円(前連結会計年度は4,898百万円)となりました。
また、親会社株主に帰属する当期純利益は1,185百万円(前連結会計年度は83百万円)となり、前期比1,101百万円の増加となりました。
(4) 資金の財源及び資金の流動性についての分析
当社の営業活動によるキャッシュ・フローは、主に製品を生産するための原材料や部品調達の支出と、製造費用や販売費及び一般管理費に計上する費用に資金を消費しております。また、設備投資資金は、生産設備を取得し生産体制の構築や情報システムの整備等に支出しております。これらの必要資金は、利益と減価償却費の内部資金により賄うことを基本方針としております。
当連結会計年度におきましては、2022年9月30日に取引金融機関との間のコミットメントライン契約150億円の契約の期日更新をおこなっており、直近の資金繰りに支障は生じておりません。当連結会計年度末における当社グループの現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度の73,267百万円から1,034百万円増加し、74,301百万円となりました。また、流動比率は151.9%となり前連結会計年度に比べ27.2ポイント減少しました。
(1) 技術援助等を受けている契約
該当事項はありません。
当社グループは、「社会と環境に調和した技術の創造を通して世界の人々に喜びと安心を提供する」という企業理念に基づき、輸送用機器関連事業及び情報サービス事業を中心に、研究開発活動を推進しております。
当連結会計年度における当社グループが支出した研究開発費の総額は
輸送用機器関連事業では、マーケットインをベースに事業拡大を図る為、「オリジナリティのある開発型企業」を目指して、将来における商品及び技術の動向を予測した開発戦略に基づき、研究開発テーマを推進しております。
当社の強みとするモーター技術、制御技術、機構技術を相互に融合したトップランナー商品の開発を強化し、お客様に信頼される製品の研究開発に取り組んでおります。多様化していくモビリティ社会や、国際的に関心の高まっている環境・安全問題への技術的課題に対し、社会のニーズを先取りした独自性や優位性のある魅力的で新しい価値の商品を提供していきたいと考えており、従来の四輪事業・二輪事業に加え、電動化ソリューション事業を新設し、三事業制で研究開発を推進しております。
四輪事業においては、希土類マグネットの資源リスクを回避するため、安定供給可能なフェライトマグネット仕様のブラシレス制御ワイパーモーターの開発に世界で初めて成功し、量産を開始しております。
二輪事業においては、主力製品である燃料ポンプの生産地集約により、ASEAN地域でのシェア拡大を推進しております。また、ブラジル市場で実績があり、当社が得意とするバイオエタノール対応可能な高品質燃料ポンプについても、有望なインド市場からの引き合いに対し、開発を行っております。他にもACGスターターのアルミ線化開発、LEDシグナルランプ&リレーなど、軽量化・低燃費化を図ることで、内燃機関車でのカーボンニュートラル実現に貢献しながら、加速するEV化に対しても、コントローラーとモーターをセットにしたシステム開発を推進しております。
電動化ソリューション事業においては、BEV車用のブラシレスファンモーターを開発し、受注獲得することができました。また、電動パワーステアリングモーターにおいては、新規顧客との共同開発により設計仕様が決定し、量産化に向けた対応を推進中です。
今後も自動車を取り巻く環境変化への対応、サステナビリティな進化に適応する製品開発を通じて、社会のニーズに対応した商品のラインナップの充実を図り、新たな分野へも拡販を目指してまいります。
一方、生産技術分野においては、自社で設備、金型を開発している強みを活かし、製品設計へ造りの技術を反映しながら、高効率で高品質な生産システムの開発を推進しております。
信頼性の高い生産システムを短期間で開発できるよう、デジタルエンジニアリングを活用した開発プロセスの効率化に取り組み、ロボット、AI、IoTなどの先端技術を駆使したフレキシブルで合理的な設備開発を行っております。
社会と環境に調和した技術の進化を目指し、カーボンニュートラル実現に向けた生産設備の省電力化、原材料や副資材の歩留まり向上、サステナブル/リサイクル材の活用など、CO2排出量削減を推進しております。
また、以前より取り組んでおります、海外拠点における設備・金型製作自前化を拡大することにより、グローバルでの生産技術力が向上してまいりました。
今後も、安心・安全をお届けするため、日々生産システムの進化を目指した研究・開発を進めてまいります。