当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日時点において当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当社グループは、経営の基本方針として、次のミッション、共有する価値観(Our Values)を掲げております。
<ミッション>
世界中のデータをつなぎ、誰もがデータを活用できる社会を作る。
Connect the world’s data and make it useful for everyone.
<共有する価値観(Our Values)>
・Customer Centric 現場に立ちお客様のためを考え抜く。
・Proactive 自ら考え自ら行動する。
・Respect 互いを尊重し会話をする。
(2)目標とする経営指標
当社グループは、中長期において魅力的で稀有な高収益IT企業となり、企業価値を向上させていくことを経営の目標としており、具体的にはROE20%以上を恒常的に達成することを経営指標としております。また、中長期的な企業価値を要因として、株主の最終的な利益に整合した指標であるため、TSR(株主総利回り)を経営指標に加えております。
(3)中長期的な会社の経営戦略
社会全体が大きな変革を迎えるなか、DX推進が喫緊の課題であるとの認識が業界を問わず各方面で急速に広まっております。当社グループがこれまで第一線でご提供してきた「つなぐ価値とテクノロジー」は、その推進を支える基盤を担うものとして益々重要度が増しております。特に、iPaaSとしての「HULFT Square」は、DX推進を力強くサポートするデータ連携プラットフォームとして、期待を寄せられています。
こうした状況を踏まえ、当社グループの原点を見直し在るべき姿の輪郭をより明確にするため、2023年4月1日に新たなミッションとして「世界中のデータをつなぎ、誰もがデータを活用できる社会を作る。」を制定しました。また同時に、組織体制についても、CTO(最高技術責任者)、CFO(最高財務責任者)、CHRO(最高人事責任者)を設置するとともに、事業別組織を機能別組織に改組することにより、全社を挙げてデータ連携ビジネス(当社製品・サービス群の販売から導入支援、周辺システム開発・運用)をより機能的に展開できる体制に変更いたしました。
今後の経営方針につきましては、かねてよりデータ連携ビジネスに特化していたHULFT事業及びデータプラットフォーム事業と、特定顧客向けにシステム開発・運用等を提供してきた流通ITサービス事業及びフィナンシャルITサービス事業をそれぞれ発展させ、かつ強みの融合を図ってまいりましたが、これからは、「HULFT Square」を基盤として、事業構造の変革をさらに推し進めるべく、「4つのシフト」を行ってまいります。
・事業シフト (全社を挙げたデータ連携ビジネスの注力、ブランディング強化)
・技術シフト (次世代データエンジニア育成、Web3.0を見据えた“超分散処理技術”
に向き合う、未来を切り開くテクノロジーの探索)
・組織シフト (機能型組織への再編と強化、意思決定スピード向上)
・人材シフト (リスキリング、エンジニアリング)
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日時点において当社グループが判断したものであります。
当社グループは、2023年4月に制定したミッションのもと、サステナビリティ方針の策定及びマテリアリティ(重要課題)の特定をしております。
当社グループが世界中のデータをつなぎ、お客様のデータ活用を強力にサポートする戦略を推し進める過程で、全てのステークホルダーの皆様、更に未来のステークホルダーの皆様からも共栄を期待される存在であり続けるべく、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。
(1)ガバナンス
当社グループは、2023年4月にサステナビリティ方針として「私たちは、ミッション『世界中のデータをつなぎ、誰もがデータを活用できる社会を作る。』のもと、地球規模の視点で未来を共創し、持続可能な社会の発展に取り組みます。」を制定しております。この方針のもと、取り組むべき重要課題であるマテリアリティとして、「多様な人材による価値創造の促進」「安心安全なデータ連携により社会の発展へ貢献」「ガバナンスの透明性・実効性強化」「地球環境・資源の保全と災害対策強化」を定めております。
この方針及びマテリアリティを踏まえて、サステナビリティを日常の経営活動の一環としてより積極的・能動的に推進すべく、2023年4月より、代表取締役 社長執行役員CEOを委員長とした「サステナビリティ経営委員会」を設置しております。同委員会は、当社グループの企業価値向上に向け、実効的なサステナビリティ経営の推進を図ることを目的としております。この実現のため、同委員会は多様性を考慮したメンバーで構成されております。同委員会では、サステナビリティに関する重要事項(方針、マテリアリティ、目標とすべき指標等)の審議及び目標への取組み状況のモニタリングを行い、その内容を経営会議及び取締役会へ付議・報告しております。
(2)リスク管理
当社グループは、当社経営に関わるリスクを総合的に特定・評価するための「リスク管理規程」を定めており、サステナビリティ経営推進において想定されるリスクも含めて全体的に管理し、必要な対策を講じております。
(3)戦略
当社グループの競争力を高めるために注力すべきテーマは、前述のマテリアリティの内、「多様な人材による価値創造の促進」です。当社グループがグローバルに事業を発展させていくとともに、事業活動を通じてさまざまな社会課題の解決に貢献するため、多種多様な強みやバックグラウンドを持ち能力を発揮できる人材や、自律的に未来を共創できる次世代を担う人材の採用・育成施策を実施しています。また、職場の安全と社員の心身の健康を守るとともに、人権を尊重し、差別のない健全な職場環境の確保に取り組んでいます。
(人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針)
① 人材育成・採用の取組み
当社グループは、2020年9月に設立50年を迎え、記念スローガンとして「and always will be」を制定し、次の50年も全ての人々の期待に応えられる価値を提供し続けることを誓いました。50年後も世の中から必要とされる企業であるため、若手人材を積極的に登用し、最先端テクノロジーや次世代の経営を担う人材の育成に注力しています。また、当社グループは中長期の戦略として「4つのシフト」(事業シフト・技術シフト・組織シフト・人材シフト)を掲げ、エンジニアの成長と活躍をサポートし未来を切り開くテクノロジーの会社を目指しております。そのため、事業革新を推進できるDXやAI人材、お客さまの課題に対して最適なソリューションを提案する技術営業や、製品開発などを担える高い専門的知識を持った高度人材の採用・育成を積極的に推進しています。具体的には、これまで培ってきたシステム開発のスキルに加え、データエンジニアリングに必要なスキルを習得すべく、リスキリングを実施しております。また、Web3.0時代を見据えた技術者のアップスキリング等、個人のキャリア開発を支援しております。更には、次世代経営幹部候補の早期育成を図るためのプログラムや、データインテグレーション事業に不可欠な先進技術の習得サポート、データエンジニア・クラウドエンジニアの育成等、未来に向けた人材育成への投資も積極的に行っております。
② 多様な働き方の支援
当社グループは、多様な人材が時間や場所にとらわれず柔軟に働き続けられる環境を提供するため、「在宅勤務」や「フルフレックスタイム」等を早期に導入・運用してきました。これに加え、高度デジタル人材を全国から確保することを目的として、「遠隔地勤務制度」を導入しています。これにより、地元を離れられない、若しくは離れたくない優秀な人材の採用や、家族の転勤への帯同、介護・看病等のため退職せざるを得なかった社員に継続して活躍の場を提供できるなど、ますます多様化する個人の働き方を支援しています。
③ 環境整備の取組み
当社グループは、自由、公平、安全と人間としての尊厳を条件とした、全ての人のための生産的で働きがいのある職場環境づくりを推進しており、特に仕事と子育て・介護等との両立や多様な働き方への制度見直しなど、あらゆる環境整備を進めております。またセクシュアル、パワー、マタニティ、ジェンダー、モラルといったハラスメント等、人権を侵害し職場環境を害する行為についても一切これを禁じ、管理職だけでなく全社員を対象にハラスメント研修を積極的に実施しています。
また、世界情勢や社会からの要請も踏まえて、「地球環境・資源の保全と災害対策強化」においても、リスクと機会をとらえた上で、取組みを拡充すべきと考えております。具体的には、リスクとしては、自然災害によりデータセンター運用に不具合が発生した場合の損害賠償等リスク、世間意識に追従できない場合のレピュテーションリスク及びカーボンプライシングによるコストの増加等、一方機会としては、温室効果ガス排出量算定の内、特にScope3データ取得のための事業者間のデータ連携ニーズに対して、「HULFT Square」等のサービスの提供の機会を想定しております。これらの取組み等をサステナビリティ経営委員会を中心に議論しております。
(4)指標及び目標
また、当社グループは、気候関連リスク及び機会の評価に用いる指標を「温室効果ガス排出量(Scope1・2)」、「消費電力量に占める再生可能エネルギー電力比率」としています。
<温室効果ガス排出量(Scope1・2)(単位:t-CO2)>
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2022年3月期 |
2023年3月期 |
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Scope1 |
7.23 |
12.15 |
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Scope2 |
2,995.05 |
2,424.28 |
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合計(Scope1・2) |
3,002.29 |
2,436.43 |
※Scope1:事業者自らによる温室効果ガスの直接排出(燃料の燃焼、工業プロセス)
※Scope2:他社から供給された電気、熱・蒸気の使用に伴う間接排出
※当社個別数値を記載しております。
<消費電力量に占める再生可能エネルギー電力比率>
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2022年3月期 |
2023年3月期 |
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消費電力量に占める 再生可能エネルギー電力比率 |
- |
8.9% |
※再生可能エネルギー電力の利用は、2023年3月期より開始しております。
※当社個別数値を記載しております。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日時点において当社グループが判断したものであります。
(1)情報システムの支障又は情報セキュリティの不備に関するリスク
当社グループは、クレジット業、流通・サービス業の情報システム等の開発・運用受託及び外部パブリッククラウドサービスを利用した自社サービスの提供を行っております。そのため、当社グループは、最新の設備と強固なセキュリティを備えたデータセンターの構築、サービス提供に必要十分な要件を備えたパブリッククラウドサービスの選定及び情報セキュリティや技術面での社員教育に取組んでおりますが、万一、これらの通信ネットワークや電源系統を含む情報システムの支障又はコンピュータウイルスやサイバー攻撃等による個人情報漏洩を含む情報セキュリティ上の不備が生じた場合、当社グループにおいて、信用の失墜、お客様の喪失、損害の賠償等の影響を生じる可能性があります。
当社グループでは、当該リスクへの対応策として、ファイアウォール、VPN等、不正アクセスを防止するシステム対策を実施するとともに、ISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)に準拠した体制やCSIRT(Computer Security Incident Response Team)構築、個人情報保護教育の実施を行っております。また経営戦略でグローバルへの投資継続を掲げていることから、GDPR(EU一般データ保護規則)等、各国/地域の法規制等に対応した情報管理体制を構築しております。
(2)気候変動及び災害に関するリスク
当社グループは、サステナビリティ方針において、地球規模の視点で未来を共創し、持続可能な社会の発展に取り組むことを掲げております。地球規模の気候変動は、お客様、ビジネスパートナーおよび当社社員の生活基盤を変化させ、ひいては事業環境変化を引き起こすことが考えられます。中長期的視点において、当社サービスがお客様の事業課題改善に貢献し続けるために考慮すべき重要なリスクと考えております。
また、当社グループは、データセンターを中核にしたシステム運用、サポートサービス運営において、火事、地震、戦争、感染症、セキュリティ等に関するリスクを認識しております。当社データセンターにおきましては耐震・耐火等の対策を講じており一定の安全性を確保しておりますが、大地震、火災、その他の自然災害及び設備の不具合、運用ミス等が発生した場合、サービスの提供に重大な支障が生じ、損害賠償や信頼喪失等により、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。また、感染症等によりサポート対応する当社社員やビジネスパートナーが必要なリソースにアクセスできない場合、事業継続が不能となるリスクがあります。
当社グループでは、このようなシステム運用、サポートサービスの障害や停止を回避するために、設備投資、セキュリティ対策、ビジネスパートナーからの情報収集、社外からのリソースへのアクセス経路の確保、社内教育の充実等の諸施策を実施しています。なお、当対策はシステム運用、サポートにとどまらず、システム開発、パッケージ販売及び社内のバックヤード部門全てに実効性のあるものとしております。
(3)技術者の確保、育成に関するリスク
情報システムの設計、構築等は、知識集約型の業務であると同時に労働集約的な面があり、事業拡大のためには一定水準以上のスキルを有する優秀な技術者の確保が不可欠なものと認識しております。現時点では、当社グループの人事制度・教育制度により、必要な技術者は確保されておりますが、労働市場の逼迫により当社グループが必要とする優秀な技術者又は労働力を確保できない場合、テレワーク環境における入社者のフォローが不足した場合、又は当社グループの従業員が大量に退職した場合には、当社グループの事業展開が制約される可能性があります。
当社グループでは、当該リスクへの対応策として、採用権限委嘱や採用管理ツールの活用による採用効率の向上、ウェルネスサーベイ等による社員の心身状態把握と対応、入社者に対するメンターの明確化、また事業部別に有識者を特定し、スキルトランスファー計画策定・実行を行っております。
(4)受託開発に関するリスク
当社グループは、一定の規模以上の受託開発プロジェクトに対し「当該プロジェクトに関与しない者による見積りの適正性に関するレビュー」を実施するとともに、プロジェクト開発手法の標準化推進、プロジェクト管理者の育成等、プロジェクトの品質向上及び管理体制の強化に継続して取組んでおります。しかしながら、受託開発プロジェクトでは、受託時に適正な採算が見込まれると判断したプロジェクトであっても、開発段階におけるプロジェクト管理の問題、想定外の開発範囲の拡大及び作業工数の増加等の理由により不採算プロジェクトとなることがあり、その場合、受注損失の計上や納期遅延に伴う損害の賠償、関連する資産に係る減損損失の計上等、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
当社グループでは、当該リスクへの対応策として、プロジェクト編成会議、マイルストーンレビュー等によるプロジェクト進捗のモニタリング、関連規則等の整備、全社開発標準・開発手順の浸透、認定PM制度の運用等を実施しております。
(5)新規製品・サービスのためのソフトウェア開発に関するリスク
当社グループは、市場競争力を強化・維持する為の重要な投資として自社サービス・ソフトウェアの開発に注力しておりますが、特に新規サービスの開発は不確実性も高く将来収益計画の下方修正又は開発計画の遅延・コスト増等により、投資回収計画が当初計画に達しない見込みとなった場合には、固定資産の評価減を実施する可能性があります。
当社グループでは、当該リスクへの対応策として、プロジェクト編成会議、マイルストーンレビュー等によるプロジェクト進捗のモニタリング、関連規則等の整備、モダン開発の推進等を実施しております。また、社内の専門会議体や経営会議では、お客様ニーズ把握のため、新規案件の状況等について、レビュー、情報共有を毎月複数回実施しております。
(6)特定の取引先の動向に関するリスク
当社グループは、株式会社クレディセゾン向けの売上高が売上高全体の31.4%(当連結会計年度)を占めており、当該企業向けの販売額が縮小した場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
当社グループでは、経営方針に掲げている新技術・新領域への事業展開を推進し、新たな市場・顧客へより収益性の高い事業を展開することで、当該リスクへの対応を図ってまいります。
(7)知的財産に関するリスク
当社グループの主力製品である「HULFT」「DataSpider」等の販売において、HULFT事業の経営戦略に掲げているとおり、グローバル展開とお客様DX領域への注力を推進しております。このような新技術・新領域へ事業を展開するうえで、当社グループでは独自の技術・ノウハウ等の保護・保全や第三者の知的財産権を侵害しないよう十分な注意を払っていますが、一部地域の法的制度の違い等により、知的財産権に関する問題が起きる可能性があります。これにより、他者の保有する知的財産権を侵害したとして、損害賠償請求を受ける可能性があります。また、知的財産権等の保有者よりライセンス等を受けられず、その結果、特定の技術、商品、又はサービスが提供できなくなる可能性があります。いずれの場合も当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、このようなリスクを回避するために、コンプライアンス部門及び品質向上担当部門を中心とした他社の知的財産の確認及び当社グループが保有する知的財産の適切な管理を実施しています。
(8)為替変動に関するリスク
当社グループは、海外拠点への製品サービス提供や開発委託等グループ内の取引及び海外ベンダーのサービス利用等グローバルな企業活動において、急激な為替変動が発生した場合、経営成績及び財務状況等に影響を受ける可能性があります。
(9)その他経営に関わるリスク
当社はスタンダード市場に上場する企業として東京証券取引所のガイドラインに従い、また適切な情報開示を行い、株主、お客様等様々なステークホルダーからの信頼をより強固なものとしております。なお、東京証券取引所の市場区分の変更にあたり、移行先であるスタンダード市場の上場維持基準のうち、流通株式比率を充たしていなかったことから、「新市場区分の上場維持基準の適合に向けた計画書」を2021年12月15日に開示した上で、同市場に移行しております。2023年3月31日時点においても、流通株式比率は上場維持基準の充足に至っていないことから、2023年5月11日に「新市場区分の上場維持基準の適合に向けた計画書」を更新しております。本計画に従い、引き続き上場維持基準適合に向けた取組みを進めてまいります。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症による行動制限の段階的緩和等により個人消費に持ち直しの動きが見られます。一方で、世界的な金融引締め等が続く中、海外景気の下振れがわが国の景気を下押しするリスクとなり、またウクライナ情勢をはじめとする地政学リスクに関連した供給制約や円安進行に伴う物価上昇等、先行きは依然不透明な状況にあります。
このような中、当社グループが属する情報サービス産業においては、IT投資の抑制や先送りの懸念がありつつも、DXを活用したビジネスモデル変革や事業領域拡大を優先度の高い経営課題として掲げる企業が増加していることから、引き続き成長が予想されております。
当社グループは、安全・安心・柔軟なデータ連携基盤サービス提供により、世界中のデータやサービスをつなぎ、お客様のタイムリーな意思決定推進に貢献しております。このため、2021年3月期から、HULFT製品及びクラウド技術を活用しファイル連携やデータ連携サービスをクラウド上で提供する日本発のiPaaS(Integration Platform as a Service)として「HULFT Square(ハルフトスクエア)」の開発に着手し、2023年2月にリリースをいたしました。
このような中、当連結会計年度における当社グループの業績は、売上高は23,952百万円(前連結会計年度比3.2%増)、営業利益は2,183百万円(同25.1%減)、経常利益は2,223百万円(同24.5%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,440百万円(同29.8%減)となりました。
売上高は、堅調なDX関連システム需要を受けて、HULFT事業及びデータプラットフォーム事業が拡大したこと等により、増収となりました。営業利益及び経常利益は、「HULFT Square」等製品サービスの開発及び人的資本への投資に関わる費用投下等により、前連結会計年度比は減益となりました一方、売上高が増加したこと等により、当初予想は上回りました。親会社株主に帰属する当期純利益は、営業利益及び経常利益の減益に加えて、基幹システム導入計画の見直しにより特別損失が発生したため、減益となりました。
当連結会計年度におけるセグメント別の業績は次のとおりであります。以下、セグメント間取引については相殺消去しておりません。
なお、当連結会計年度からリンケージ事業を、データ連携領域を中心としたプラットフォームビジネスに拡大させることを目的に、データプラットフォーム事業へセグメントの名称を変更しております。この報告セグメントの名称変更がセグメント情報に与える影響はありません。前連結会計年度との比較・分析は、変更後の名称により行っております。
(HULFT事業)
HULFT事業は、国内データ連携ソフトウェアのスタンダードである当社グループの主力製品「HULFT」製品群及び「DataSpider」製品群の販売・サポートサービス等を提供しております。当連結会計年度において、「DataSpider」の更なる機能拡張のためバージョン4.4をリリースしており、また「HULFT」の追加開発も進めております。
当連結会計年度における出荷本数は、堅調なDX関連システム需要を受けて、「HULFT」は7,806本、「DataSpider」は506本を新たに出荷し、2023年3月末現在のサポートサービス契約本数については、「HULFT」は59,892本、「DataSpider」は5,160本となりました。また、売上高は、主力製品のライセンス販売、サブスクリプションサービス及びサポートサービス更新が順調に推移したこと等により、9,314百万円(前連結会計年度比6.1%増)となりました。営業利益は、売上高の増加等により、3,613百万円(同11.3%増)となりました。
(データプラットフォーム事業)
データプラットフォーム事業は、当社グループの強みである「HULFT」「DataSpider」を活用し、企業内・企業間のシステムやデータと有力SaaSをつなぐことで、お客様業務の効率化、経営情報の可視化による意思決定支援及び経営刷新に繋げる各種サービスを提供しております。当連結会計年度より提供開始した、データ連携・活用の分析・構想立案といった上流工程を短期コンサルティングする「コンセプトデザインサービス」により、データ連携事業を推進してまいります。
売上高は、データ連携基盤構築サービスが拡大したこと等により、2,115百万円(同8.3%増)となりました。一方で、今後のDX案件需要増に対応する体制強化に伴う原価の増加等により、691百万円の営業損失(前連結会計年度は221百万円の営業損失)となりました。
(流通ITサービス事業)
流通ITサービス事業は、流通小売業向けにシステム開発・運用等を提供しつつ、そこで培ったノウハウを活かしたパブリッククラウド環境への移行やDX業務改善等、新規サービスの提供をしております。
売上高は、当社グループの強みが活きるDX領域の規模拡大等により、3,086百万円(前連結会計年度比0.9%増)となりました。営業利益は、既存領域に関わる情報処理サービスの減少等により、29百万円(同80.1%減)となりました。
(フィナンシャルITサービス事業)
フィナンシャルITサービス事業は、クレジットカード会社向けシステム開発・運用等を提供しつつ、「HULFT Square」と連携した新規サービス開発やパブリッククラウド上へのインフラ環境構築等の新規サービス提供をしております。
売上高は、情報処理サービスが底堅く推移したこと等により、9,482百万円(同0.1%減)となりました。営業利益は、前連結会計年度に利益率の高い案件があったことから対前年では減少し、802百万円(同45.8%減)となりました。
(重点施策の主な取組み状況)
当社グループは、既存事業の徹底した生産性向上によって収益性を高め、また新たな市場・顧客へ事業拡大することで、更なる事業成長を目指しております。具体的には、①DXデータ連携基盤ビジネスの全部門への展開 ②新規ビジネス創造のための競争戦略 ③アライアンス強化 ④「HULFT Square」リリースに伴う体制強化 ⑤人材戦略の5つの重点施策を実行してまいりました。トピックスは以下のとおりです。
・iPaaS「HULFT Square」リリース
グローバル対応するiPaaSとしての「HULFT Square」を、2023年2月9日より、国内向けにリリースいたしました。「HULFT Square」は、データ活用のための自由で安全なプラットフォームサービスです。高度なセキュリティのもと、クラウド同士・オンプレミス/クラウド間等のデータの連携を容易にし、データ活用のリスクと手間を削減することで、お客様のDX推進を力強くサポートいたします。リリース後も引き続きサービス品質の更なる安定やパフォーマンス改善のため、また追加機能のための開発を継続してまいります。
・事業拡大
当連結会計年度より本格的に提供を始めている「コンセプトデザインサービス」を中心に、全社での提案活動が進展し、民間企業や行政機関のDX推進に活用され始めております。DX推進の柱になるデータプラットフォーム事業においては、お客様数は220社(2023年3月末現在)、当連結会計年度の売上高は2,115百万円まで拡大いたしました。今後もデータの利活用やカーボンニュートラル等の経営課題・社会課題の解決に資するソリューション提供を推進してまいります。
・人的資本の拡充
当社は、企業価値向上に向けて、サステナビリティ方針の策定及びマテリアリティ(重要課題)の特定を行い、これを推進するためのサステナビリティ経営委員会を設置いたしました。当社グループにとって人的資本の拡充は特に重要であり、当連結会計年度においては、社員が場所にとらわれず柔軟な働き方を可能にする「遠隔地勤務制度」を導入する等、積極的な人材採用・育成に取組んでまいりました。その結果、国内で77名を新たに内定・採用いたしました。引き続き人的資本の拡充を図ってまいります。
当連結会計年度の財政状態の概要は次のとおりであります。
a.資産
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末より465百万円増加し、21,299百万円となりました。主な増加要因は、システム開発案件の進捗に伴い契約資産が同542百万円増加したこと、現金及び預金が同287百万円増加したこと、売掛金が同194百万円増加したこと等によるものであります。また、主な減少要因は、減価償却や基幹システム導入計画の見直しに伴う減損等により有形及び無形固定資産が同543百万円減少したこと等によるものであります。
セグメントごとの資産は、次のとおりであります。
(HULFT事業)
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末より436百万円減少し、3,366百万円となりました。主な減少要因は、減価償却等により有形及び無形固定資産が同328百万円減少したこと、現金及び預金が同196百万円減少したこと等によるものであります。
(データプラットフォーム事業)
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末より107百万円増加し、656百万円となりました。主な増加要因は、売掛金が同102百万円増加したこと等によるものであります。
(流通ITサービス事業)
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末より508百万円増加し、1,273百万円となりました。主な増加要因は、システム開発案件の進捗に伴い契約資産が同575百万円増加したこと等によるものであります。
(フィナンシャルITサービス事業)
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末より21百万円減少し、2,722百万円となりました。主な減少要因は、減価償却等により有形及び無形固定資産が同155百万円減少したこと等によるものであります。
b.負債
負債合計は同470百万円増加し、6,556百万円となりました。主な増加要因は、サポートサービスが順調に推移したこと等により前受金が同144百万円増加したこと、未払法人税等が同139百万円増加したこと、流動負債のその他に含まれる未払金が同131百万円増加したこと等によるものであります。また、主な減少要因は、流動負債のその他に含まれる未払消費税等が同62百万円減少したこと等によるものであります。
c.純資産
純資産合計は同5百万円減少し、14,742百万円となりました。この要因は、利益剰余金が、剰余金処分による配当財源への割当てにより同1,457百万円減少した一方で、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により同1,440百万円増加したこと等によるものであります。
以上の結果、自己資本比率は前連結会計年度末より1.6ポイント減少し、69.2%となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末より287百万円増加し、13,199百万円となりました。各キャッシュ・フローの増減状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は2,203百万円(前連結会計年度は3,236百万円の獲得)となりました。
主な増加要因は、税金等調整前当期純利益が1,896百万円となったこと、減価償却費736百万円を計上したこと等によるものであります。また、主な減少要因は、売上債権及び契約資産が732百万円増加したこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は565百万円(前連結会計年度は865百万円の使用)となりました。
主な減少要因は、ソフトウェア開発やハードウェア購入等に587百万円を支出したこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は1,462百万円(前連結会計年度は1,502百万円の使用)となりました。
主な減少要因は、配当金の支払1,457百万円があったこと等によるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
前連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
増減 |
|
|
生産高(千円) |
生産高(千円) |
生産高 (千円) |
増減率 (%) |
|
|
HULFT事業 |
8,770,769 |
9,310,485 |
539,716 |
6.15 |
|
データプラットフォーム事業 |
1,957,919 |
2,104,874 |
146,955 |
7.51 |
|
流通ITサービス事業 |
3,068,990 |
3,080,343 |
11,352 |
0.37 |
|
フィナンシャルITサービス事業 |
9,436,606 |
9,450,362 |
13,755 |
0.15 |
|
合計 |
23,234,286 |
23,946,066 |
711,779 |
3.06 |
(注) 金額は販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しておりません。
b.受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
前連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
増減 |
|||
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受注高 (千円) |
受注残高 (千円) |
受注高 (千円) |
受注残高 (千円) |
受注高 (千円) |
受注残高 (千円) |
|
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HULFT事業 |
9,245,370 |
4,001,121 |
9,947,214 |
4,298,478 |
701,843 |
297,356 |
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データプラットフォーム事業 |
2,278,731 |
850,590 |
2,012,594 |
747,578 |
△266,137 |
△103,012 |
|
流通ITサービス事業 |
3,438,939 |
1,653,464 |
3,406,822 |
1,856,037 |
△32,116 |
202,573 |
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フィナンシャルITサービス事業 |
11,404,490 |
5,523,011 |
8,784,692 |
4,924,203 |
△2,619,797 |
△598,808 |
|
合計 |
26,367,531 |
12,028,188 |
24,151,323 |
11,826,297 |
△2,216,207 |
△201,890 |
(注) セグメント間の取引については相殺消去しておりません。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
前連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
増減 |
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販売高(千円) |
販売高(千円) |
販売高 (千円) |
増減率 (%) |
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HULFT事業 |
8,775,432 |
9,314,392 |
538,960 |
6.14 |
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データプラットフォーム事業 |
1,953,029 |
2,115,701 |
162,672 |
8.33 |
|
流通ITサービス事業 |
3,059,730 |
3,086,360 |
26,629 |
0.87 |
|
フィナンシャルITサービス事業 |
9,490,042 |
9,482,242 |
△7,799 |
△0.08 |
|
合計 |
23,278,235 |
23,998,697 |
720,462 |
3.10 |
(注)1 セグメント間の取引については相殺消去しておりません。また、セグメント間の振替高を含めて表示しております。
2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
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相手先 |
前連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
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販売高(千円) |
割合(%) |
販売高(千円) |
割合(%) |
|
|
株式会社クレディセゾン |
7,907,319 |
34.1 |
7,527,178 |
31.4 |
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日時点において当社グループが判断したものであります。
① 当連結会計年度の財政状態及び経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
・「当連結会計年度の経営成績等」及び「セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況」に関する分析・検討内容
「(1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
・経営成績に重要な影響を与える要因
「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
・キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容
「(1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
・資本の財源及び資金の流動性
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、外注費や労務費等の製造経費、人件費や借地借家料等の販売費及び一般管理費によるものであります。投資を目的とした資金需要は、設備投資、国内及び海外拠点における製品開発、研究開発投資等によるものであります。運転資金及び投資資金は、主として自己資金で調達しております。
なお、当連結会計年度末における有利子負債残高は、リース債務13百万円となっております。また、現金及び現金同等物の残高は13,199百万円となっております。
③ 重要な会計方針及び見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しております。
連結財務諸表の作成に際し、当連結会計年度末日における資産・負債の報告数値及び当連結会計年度における収入・費用の報告数値に影響を与える見積りは、過去の実績や当社グループを取り巻く環境等に応じて合理的と考えられる方法により計上しておりますが、見積り特有の不確実性があるために実際の結果は異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しておりますが、特に下記の会計方針が連結財務諸表作成における重要な見積りの判断等に影響を及ぼすと考えております。
a.市場販売目的のソフトウェアの減価償却の方法
市場販売目的のソフトウェアの減価償却は、製品ごとに未償却残高を、見込販売収益を基礎として当連結会計年度の実績販売収益に対応して計算した金額と残存有効期間に基づく均等配分額のいずれか多い金額で償却を行うものとしております。見込販売収益が減少した場合、ソフトウェアの減価償却費が増加する可能性があります。
b.固定資産の減損
固定資産については、「固定資産の減損に係る会計基準」に基づき、減損処理の要否を検討しております。資産計上したサーバー等のハードウェアやサービスの提供に用いるソフトウェア、開発仕掛中のソフトウェア等について、事業環境の悪化や開発コストの増加等で当初想定した投資回収が見込めなくなり、減損の必要性を認識した場合には、固定資産の減損処理を実施する可能性があります。
c.繰延税金資産
繰延税金資産は毎期、過去の課税所得の推移や将来の課税所得の見込等を勘案し、回収可能性を慎重に検討し計上しております。回収の実現性が低いと判断した場合には適正と考えられる金額へ減額する可能性があります。
④ 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、中長期において魅力的で稀有な高収益IT企業となり、企業価値を向上させていくことを経営の目標としており、具体的にはROE20%以上を恒常的に達成することを経営指標としております。
当連結会計年度は、「HULFT Square」等製品サービスの開発及び人的資本への投資に関わる費用投下等により、親会社株主に帰属する当期純利益が減少(前連結会計年度比29.8%減)いたしましたので、ROEは9.8%となりました。なお、親会社株主に帰属する当期純利益が当初計画値を上回ることにより、ROEも同様に計画値を上回っております。
2024年3月期も引き続き当社グループの製品サービス開発及び人的資本への費用投下を行うことから、ROEの計画値は8.9%を計画しております。
(ROE推移)
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2020年3月期 |
2021年3月期 |
2022年3月期 |
2023年3月期 |
2024年3月期 |
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計画 |
15.3% |
15.0% |
14.0% |
8.9% |
8.9% |
|
実績 |
8.5% |
18.3% |
14.3% |
9.8% |
- |
また、当社グループは、中長期的な企業価値を要因として、株主の最終的な利益に整合した指標であるため、TSR(株主総利回り)を経営指標の1つに設定しております。
当社グループの事業構造は、システム開発・運用と自社パッケージソフトウェア販売とがバランスしており、
情報技術産業の中でも類似の事業構造を持つ企業が少ないと考えます。したがって、ベンチマークとするTSRは
一定数の上場企業を含み、恣意性を排除した対象とするため、GICS(世界産業分類基準)における当社が属する
産業グループ(4510:ソフトウェア・サービス)に同様に属する国内上場企業のTSRとしております。
評価期間は、2018年3月末を基準(100%)として評価をしておりその推移は次のとおりです。
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2019年3月末 |
2020年3月末 |
2021年3月末 |
2022年3月末 |
2023年3月末 |
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当社 |
83.36% |
99.39% |
133.84% |
124.68% |
125.94% |
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同業他社 平均 |
102.80% |
92.01% |
141.04% |
127.19% |
131.85% |
なお、2021年3月末以降、当社のTSR評価はベンチマークを下回っております。これは、「HULFT Square」等の開発に伴う費用投下によりEPS(1株当たり当期純利益)が低下し、それが当社の株価を引き下げている要因と推察されます。
当社グループは、かねてより受託開発型からサービス提供型へ事業構造の変革を進めており、今後も新たな事業構造の基盤になる「HULFT Square」のサービス提供拡大に取組んでまいります。この取組みが当社グループの将来の利益成長につながることをご理解いただけるように、引き続き資本市場との対話に努めてまいります。
該当事項はありません。
当社グループは、強みである“つなぐ”技術をキーにした新技術・新市場への新たな製品・サービスの創出を推進しており、データプラットフォーム事業、HULFT製品及びクラウド技術の活用を通じたiPaaS「HULFT Square」をはじめとした新たなサービス構築に取り組んでおります。
当連結会計年度における当社グループが支出した研究開発費の総額は