【連結財務諸表注記】

1.報告企業

 当社は、日本に所在する株式会社です。当社及び当社の連結子会社(以下「ソニー」又は「ソニーグループ」)は、様々な一般消費者向け、業務向け及び産業向けのエレクトロニクス製品・部品、具体的にはネットワークサービス、家庭用ゲーム機、ゲームソフトウェア、テレビ、オーディオ・ビデオレコーダー及びプレーヤー、静止画・動画カメラ、スマートフォン、イメージセンサー等を開発、設計、制作、製造、提供、販売しています。ソニーの主要な生産施設は日本を含むアジアにあります。ソニーは、また、特定の製品の製造を外部の生産受託業者に委託しています。ソニーの製品及びサービスは世界全地域において、販売子会社及び資本関係のない各地の卸売業者ならびにインターネットによる直接販売により販売、提供されています。ソニーは、音楽ソフトの企画、制作、製造、販売及び楽曲の詞及び曲の管理及びライセンスならびにアニメーション作品及びゲームアプリケーションの制作、販売を行っています。ソニーは、また、映画作品及びテレビ番組の製作又は制作、買付、販売ならびにテレビネットワーク及びDirect-to-Consumer(以下「DTC」)配信サービスのオペレーションを行っています。さらに、ソニーは、日本の生命保険子会社及び損害保険子会社を通じた保険事業、日本のインターネット銀行子会社を通じた銀行業などの様々な金融ビジネスを行っています。

 

2.作成の基礎

(1) 連結財務諸表がIFRSに準拠している旨の記載

 ソニーの連結財務諸表は「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和51年大蔵省令第28号)第1条の2に掲げる「指定国際会計基準特定会社」の要件を満たすことから、同規則第93条の規定により、IFRSに準拠して作成しています。

 

(2) 連結財務諸表の承認

 連結財務諸表は、2023年6月20日に、当社代表執行役会長CEOの吉田 憲一郎及び代表執行役社長COO兼CFOの十時 裕樹によって承認されています。

 

(3) 測定の基礎

 連結財務諸表は、注記3に別途記載のとおり、公正価値で測定されている金融商品等を除き、取得原価を基礎として作成しています。

 

(4) 機能通貨及び表示通貨

 連結財務諸表は、当社の機能通貨である日本円を表示通貨とし、百万円未満を四捨五入して表示しています。

 

(5) 見積り及び判断の利用

 IFRSに準拠した連結財務諸表を作成するにあたり、会計方針の適用、資産、負債及び収益・費用の報告金額ならびに偶発資産・偶発負債の開示に影響を及ぼす判断、見積り及び仮定の設定を行っています。実際の結果は、これらの見積り・仮定とは異なる場合があります。なお、見積りや仮定は、継続して見直しています。会計上の見積りの変更による影響は、見積りを変更した報告期間及びその影響を受ける将来の報告期間において認識されます。

 

 連結財務諸表に重要な影響を与える会計方針の適用に際して行った判断に関する情報は以下のとおりです。

・金融商品の分類(注記3 I 重要な会計方針(5))

 

 連結財務諸表に重要な影響を与える可能性のある会計上の見積り及び仮定に関する情報は、以下のとおりです。

・金融商品の公正価値(注記3 I 重要な会計方針(5)及び(15)、注記5)

・非金融資産の減損(注記3 I 重要な会計方針(10)、注記12)

・繰延保険契約費、保険契約債務及び生命保険ビジネスにおける契約者勘定の測定(注記3 I 重要な会計方針(11)、注記13)

・繰延映画製作費及び映画分野における未払分配金債務の測定(注記3 I 重要な会計方針(9)及び(12)、注記11、注記18)

・繰延税金資産の回収可能性(注記3 I 重要な会計方針(23)、注記25)

・企業結合により取得した資産、引受けた負債の測定(注記3 I 重要な会計方針(2)、注記30)

 

(6) 表示方法の変更

連結キャッシュ・フロー計算書関係

 前連結会計年度において、営業活動によるキャッシュ・フローの「その他」に含めていた金融分野における投資に係る為替変動の調整及びコンテンツ資産に係る為替変動の調整は、当該調整の金額的重要性及び性質を考慮し、当連結会計年度より営業活動によるキャッシュ・フローの「金融分野における投資及び貸付の増加」及び「コンテンツ資産の増加」にそれぞれ組み替えています。また、前連結会計年度において、営業活動によるキャッシュ・フローの「その他」に含めていた法人所得税以外の未払税金(純額)の変動の調整は、当連結会計期間において重要性が増したこと等を考慮し、当連結会計年度より営業活動によるキャッシュ・フローに「法人所得税以外の未払税金(純額)の増加」として独立掲記しています。これらの表示方法の変更にともない、2021年度に係る連結キャッシュ・フロー計算書の一部の金額を、2022年度の表示に合わせて営業活動によるキャッシュ・フローの中で組み替えています。

 この結果、2021年度に係る連結キャッシュ・フロー計算書において、従来営業活動によるキャッシュ・フローの「その他」に含めていた△189,295百万円は、営業活動によるキャッシュ・フローの「金融分野における投資及び貸付の増加」に△194,499百万円、「コンテンツ資産の増加」に△12,636百万円それぞれ組み替えており、「法人所得税以外の未払税金(純額)の増加」に17,840百万円を区分して表示しています。

 

3.重要な会計方針の要約

I.重要な会計方針

(1) 連結の基礎

i)子会社

 子会社とは当社により支配されている企業をいいます。支配とは、企業への関与により生じる変動リターンに対するエクスポージャー又は権利を有し、かつ企業に対するパワーにより当該リターンに影響を及ぼす能力を有している場合をいいます。

 子会社の財務諸表は、支配獲得日から支配喪失日までの間、ソニーの連結財務諸表に含まれています。

 連結会社間の取引高及び債権債務は、連結財務諸表の作成にあたり全て消去しています。

 子会社が適用する会計方針がソニーの適用する会計方針と異なる場合には、必要に応じて当該子会社の財務諸表を調整しています。

 支配が継続する子会社に対するソニーの持分変動は、資本取引として会計処理しており、非支配持分の調整額と対価の公正価値との差額は、ソニーの所有者に帰属する持分として資本に直接認識しています。支配を喪失した場合には、残存する持分の支配を喪失した時点の公正価値で測定したうえで、支配の喪失から生じた利得及び損失を純損益で認識しています。

 

ⅱ)関連会社及び共同支配企業

 関連会社とは、ソニーがその財務及び営業方針に対して重要な影響力を有しているものの支配もしくは共同支配をしていない企業をいいます。

 共同支配企業とは、ソニーを含む複数の当事者が共同支配の取決めにもとづき、それぞれの当事者が投資先の純資産に対する権利を有している場合の当該投資先をいいます。共同支配は、契約上合意された支配の共有であり、関連性のある活動に関する意思決定に、支配を共有している当事者全員の一致した合意を必要とする場合にのみ存在します。

 関連会社及び共同支配企業への投資は、重要な影響力又は共同支配を獲得した日から喪失する日まで持分法を用いて会計処理しています。持分法では、関連会社及び共同支配企業に対する投資は、重要な影響力又は共同支配を獲得した日から喪失する日までの投資先の純損益及びその他の包括利益の変動に対するソニーの持分額を取得価額に加減算して計上されます。これらの投資に関する純損益は税引後の金額で計上され、未実現内部利益を控除した金額が営業利益(損失)に含まれています。

 持分法で会計処理されている投資は、減損の客観的な証拠が存在する場合に、投資全体の帳簿価額を単一の資産として減損テストを行っています。

 関連会社又は共同支配企業が適用する会計方針がソニーの適用する会計方針と異なる場合には、必要に応じて当該関連会社又は共同支配企業の財務諸表を調整しています。

 関連会社又は共同支配企業に該当しなくなり、持分法の適用を中止した場合には、持分法の適用を中止したことから生じた利得又は損失を純損益として認識しています。

 

ⅲ)共同支配事業

 共同支配事業とは、ソニーを含む複数の当事者が共同支配の取決めにもとづき、それぞれの当事者が投資先の資産に対する権利及び負債に対する義務を有するものをいいます。

 ソニーは、共同支配事業に関する資産、負債、収益及び費用のうち、ソニーの持分相当額を認識しています。

 

ⅳ)ストラクチャード・エンティティ

 ストラクチャード・エンティティとは、議決権又は類似の権利が支配の有無の判定において決定的な要因とならないように設計された事業体をいいます。

 ソニーは、ストラクチャード・エンティティへの関与から生じる変動リターンに対するリスク又は権利を有している場合で、当該投資先に対するパワーを通じてこれらの変動リターンに影響を与えることができる場合、支配を有していると判断し連結しています。

 

(2) 企業結合

 被取得企業における識別可能資産及び負債は、限定的な例外を除き、取得日の公正価値で測定しています。

 企業結合で移転された対価、被取得企業の非支配持分の金額及びソニーが従来保有していた被取得企業の資本持分の公正価値の合計が、取得日における識別可能資産及び負債の正味価額を上回る場合にはその超過額がのれんとして認識され、下回る場合には純利益として認識されます。移転された対価は、移転した資産、引受けた負債及び発行した資本持分の公正価値の合計で算定されています。非支配持分は、個々の企業結合取引ごとに、公正価値又は被取得企業の識別可能な純資産に対する非支配持分の比例的持分として測定しています。

 また、取得関連費用は、発生した期間において費用として認識しています。

 

(3) 外貨換算

i)外貨建て取引

 外貨建て取引は、取引日における直物為替相場又はそれに近似するレートにより換算しています。決算日における外貨建て貨幣性資産及び負債は、決算日の為替レートで機能通貨に換算しています。通常、当該換算及び決済により生じる換算差額は純損益として認識しています。ただし、キャッシュ・フロー・ヘッジとして指定されるデリバティブに関する換算差額は、その他の包括利益として認識しています。

 

ⅱ)在外営業活動体の換算

 海外子会社や関連会社等の在外営業活動体の資産及び負債は、決算日の為替レートで、収益及び費用は、為替レートが著しく変動している場合を除き、期中の平均レートでそれぞれ換算しています。当該換算により生じる換算差額は、その他の包括利益として認識しています。

 在外営業活動体を処分する場合、当該在外営業活動体に関連する換算差額の累計額は、処分時に純損益に振り替えています。

 

(4) 現金及び現金同等物

 現金及び現金同等物は、表示された金額で容易に換金され、かつ価値変動リスクが僅少なもので、取得日から3ヵ月以内に満期の到来する流動性の高い全ての投資を含んでいます。

 

(5) 金融商品

 ソニーは、金融商品の契約の当事者になった時点で、金融商品を金融資産又は金融負債として認識しています。

 金融資産及び金融負債は公正価値で当初測定されます。純損益を通じて公正価値で測定する金融資産及び純損益を通じて公正価値で測定する金融負債を除き、金融資産及び金融負債の取得又は発行に直接起因する取引コストは、当初認識時に金融資産の公正価値に加算又は金融負債の公正価値から減算されます。

 

i)非デリバティブ金融資産

a.分類及び測定方法

 ソニーの保有する非デリバティブ金融資産は、償却原価で測定する金融資産、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する負債性金融商品、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融商品、純損益を通じて公正価値で測定する金融資産のいずれかに分類されます。

 

償却原価で測定する金融資産

 ソニーは、契約上のキャッシュ・フローを回収することを事業上の目的として保有され、かつ当該金融資産の契約条件により所定の日に元本及び元本残高に対する利息の支払いのみによるキャッシュ・フローを生じさせる金融資産を、償却原価で測定する金融資産に分類しています。当該金融資産は、当初認識後は実効金利法による償却原価により測定しています。また、償却原価で測定する金融資産の認識を中止した場合、資産の帳簿価額と受け取った対価又は受取可能な対価との差額は純損益に認識しています。

 

その他の包括利益を通じて公正価値で測定する負債性金融商品

 負債性金融商品のうち、契約上のキャッシュ・フローを回収することと売却の両方を事業上の目的として保有され、かつ金融資産の契約条件により所定の日に元本及び元本残高に対する利息の支払いのみによるキャッシュ・フローを生じさせる金融資産を、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産に分類しています。当該金融資産は当初認識後の公正価値の変動を、減損利得、減損損失及び為替差損益を除き、その他の包括利益として認識しています。また、当該金融資産から生じる実効金利法による金利収益は純損益に認識しています。その他の包括利益を通じて公正価値で測定する負債性金融商品の認識の中止が行われる場合、過去にその他の包括利益で認識した累計額を純損益として振り替えています。

 生命保険ビジネスにおいては、資産負債の総合管理(以下「ALM」)の観点から当該金融資産を保有しています。生命保険ビジネスにおいて金融資産を保有する目的は、主に保険契約債務と生命保険ビジネスにおける契約者勘定で構成される保険契約負債の金利感応度(デュレーション)と可能な限り一致させることにより、期限到来時の保険金等の支払原資を十分に確保することです。

 ソニーは、当該金融資産を、デュレーションと流動性ニーズを効率的に管理するという全体的な目的にもとづき、1つのポートフォリオとして管理しています。ポートフォリオには、より長期間にわたって保有される可能性のある金融資産が含まれていますが、ポートフォリオに含まれる全ての金融資産は、上記の全体的な目的を考慮して、キャッシュ・フローの回収と売却の両方によって目的が達成される1つのビジネスモデル内で保有されていると判断しています。

 

その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融商品

 売買目的以外で保有する資本性金融商品に対する投資については、当初認識時に、公正価値の事後の変動をその他の包括利益に表示するという取消不能の選択を行う場合があります。

 当該金融資産は公正価値で測定し、その事後的な変動はその他の包括利益に計上されます。なお、当該金融資産から生じる配当金については純損益で認識しており、認識を中止した場合は、その他の包括利益で認識した累計額を利益剰余金に振り替えています。

 

純損益を通じて公正価値で測定する金融資産

 償却原価で測定されるもの及びその他の包括利益を通じて公正価値で測定するもの以外の金融資産は、純損益を通じて公正価値で測定する金融資産に分類しています。当該資産には、売買目的で保有する金融資産が含まれています。

 生命保険ビジネスにおいては、変額保険及び変額個人年金保険に対する投資は主に株式、債券、投資ファンドで構成されており、純損益を通じて公正価値で測定しています。

 また、会計上のミスマッチを解消又は大幅に削減するために、通常純損益を通じて公正価値で測定しない金融資産に対し、当初認識時に、純損益を通じて公正価値で測定する金融資産として指定する取消不能な選択をする場合があります。

 銀行ビジネスにおいては、一部の固定金利付負債性証券の測定方法として上記の取消不能な選択を行っています。ソニーは、当該負債性証券に関する金利の不利な変動にともなう公正価値変動リスクをヘッジするためにデリバティブを利用しています。よって、当該負債性証券から生じる利得及び損失を純損益に計上することにより、負債性証券及びヘッジ手段として使用されているデリバティブの公正価値変動から認識される会計上のミスマッチを軽減しています。

 

b.認識の中止

 ソニーは、金融資産から生じるキャッシュ・フローに対する契約上の権利が消滅した場合、又は、金融資産から生じるキャッシュ・フローを受け取る契約上の権利を譲渡し、当該金融資産に係るリスクと経済価値のほとんど全てを移転した場合に、当該金融資産の認識を中止しています。

 

c.減損

 ソニーは、償却原価で測定する金融資産及びその他の包括利益を通じて公正価値で測定する負債性金融商品について、予想信用損失を見積もり、損失評価引当金の計上を行っています。各決算日において、ある金融商品に係る信用リスクが当初認識以降に著しく増大している場合には、当該金融商品に係る損失評価引当金を全期間の予想信用損失に等しい金額で測定しています。一方で、各決算日において、ある金融商品に係る信用リスクが当初認識以降に著しく増大していない場合には、当該金融商品に係る損失評価引当金を12ヵ月の予想信用損失に等しい金額で測定しています。信用リスクの著しい増大の有無については、当該金融商品の予想存続期間にわたる債務不履行発生リスクの変動を用いて判断し、過去の損失率及びマクロ経済状況が顧客の支払能力に与える影響を考慮し、その他合理的に利用可能な将来予測情報等を反映する方法で予想信用損失を見積もっています。

 ソニーは金融資産に対して、貨幣の時間価値を反映し、過去の事象、現在の状況及び将来の経済状況の予測について報告日時点で合理的で裏付け可能な入手できる情報を加味した、偏向のない確率加重を考慮した予想信用損失を測定しています。

 ただし、営業債権、その他の債権及び契約資産(映画分野におけるその他の非流動債権を含む)については、期日経過状況や取引相手の属性等に応じた集合的ベース又は個別の取引相手ごとに、信用リスクの増減にかかわらず、損失評価引当金を全期間の予想信用損失と等しい金額で測定しています。

 ソニーは金融資産の将来見積キャッシュ・フローに不利な影響を与える一つ又は複数の事象が発生している場合に金融資産が信用減損したと判断しています。ソニーの金融資産が信用減損していると判断する基準には、利息や元本の支払いにおいて債務不履行又は90日超の期日経過事象が生じていることを含みます。

 ソニーは金融資産の全部又は一部の回収が合理的に見込まれなくなった時点で、その資産の総額での帳簿価額を直接償却しています。

 

金融分野における負債性証券及び貸出金

 金融分野における負債性証券及び貸出金に係る予想信用損失は、バーゼルⅢ規制の枠組みや主要な信用格付機関が公表する外部情報を活用して、デフォルト率(以下「PD」)、デフォルト時損失率(LGD)及びデフォルト時貸出残高(EAD)を乗じて算出されています。また、PDの算定には将来の経済予測が含まれています。

 信用リスクの著しい増大の評価は、当初認識と報告日時点におけるデフォルト率を比較することによって実施されています。ソニーは、資産種別、信用格付け、担保の回収能力、期日経過状況や金融商品のその他の関連する特性等の過度なコストや労力をともなわずに入手できる合理的で裏付け可能な情報を用いて、集合的ベース又は個々の発行体ごとに予想信用損失を認識し測定しています。

 また、ソニーは報告日時点で主要な信用格付機関によって投資適格とみなされる一部の負債性証券について、低い信用リスクの例外を適用しています。そのような金融商品について、ソニーは信用リスクが当初認識時点より著しく増大していないと推定しています。

 貸出金の契約条件が変更される場合、総額の帳簿価額が当初の実効金利で再測定され、変更による利益又は損失は純損益として認識されています。

 

ⅱ)非デリバティブ金融負債

 ソニーは、非デリバティブ金融負債を実効金利法による償却原価で事後測定するもの又は純損益を通じて公正価値で測定するものに分類しています。

 ソニーは、金融負債が消滅した場合、すなわち、契約上の義務が免責、取消又は失効となった時に、金融負債の認識を中止しています。

 

ⅲ)デリバティブ及びヘッジ会計

 全てのデリバティブは公正価値により連結財政状態計算書上、資産又は負債として計上されています。デリバティブの公正価値の変動は、対象となるデリバティブがヘッジとして適格であるか否か、また適格であるならば公正価値変動もしくはキャッシュ・フロー変動のいずれをヘッジするために利用されているかにもとづき、直ちに純損益もしくはその他の包括利益に計上されています。

 ソニーが保有しているデリバティブの会計処理は、下記のとおりです。

 

キャッシュ・フロー・ヘッジ

 予定取引、又は認識された資産もしくは負債に関連するキャッシュ・フロー変動リスクに対するヘッジとして指定され、かつ有効なデリバティブの公正価値変動は当初、その他の包括利益に計上され、ヘッジ対象取引が純損益に影響を与える時に純損益に振り替えられています。公正価値変動のうち、ヘッジの効果が有効でない部分は直ちに純損益に計上されています。

 

ヘッジとして指定されていないデリバティブ

 ヘッジとして指定されていないデリバティブの公正価値変動は直ちに純損益に計上されています。

 

ヘッジの有効性の評価

 ヘッジ会計を適用する場合には、ソニーは様々なヘッジ活動を行う際のリスク管理目的及び方針を文書化するとともに、ヘッジとして指定される全てのデリバティブとヘッジ対象との間のヘッジ関係を文書化しています。ソニーはキャッシュ・フロー・ヘッジとして指定されるデリバティブを連結財政状態計算書の特定の資産及び負債、又は特定の予定取引と紐付けています。ソニーはまた、ヘッジの開始時及び継続期間中において、ヘッジとして指定されたデリバティブがヘッジ対象の公正価値変動もしくはキャッシュ・フロー変動を相殺するのに経済的関係があるかどうかの評価を行っています。なお、ソニーが契約するヘッジ取引については、信用リスクの影響が経済的関係から生じる価値変動の大部分を占めることはありません。さらに、ヘッジ関係の比率と、ソニーが実際にヘッジするヘッジ対象の数量とソニーがヘッジ対象の当該数量をヘッジするために実際に使用するヘッジ手段の数量の比率は同じとなるようにデザインされています。

 なお、デリバティブがヘッジ対象と経済的関係がないと認められた場合には、ヘッジ会計は中止されます。

 

ⅳ)金融資産と金融負債の相殺

 ソニーは、認識している金額を相殺する法的に強制可能な権利を現在有している場合であって、かつ、純額で決済する意図又は資産の実現と負債の決済を同時に実行する意図を有している場合にのみ、金融資産と金融負債とを相殺し、その純額を連結財政状態計算書上で表示しています。

 

(6) 棚卸資産

 棚卸資産は、取得原価と正味実現可能価額のうち、いずれか低い金額により測定しています。棚卸資産の取得原価は、加重平均法によって計算しています。正味実現可能価額は、通常の事業過程における見積販売価格から、完成までに要する見積原価及び販売に要する見積費用を控除した額です。

 

(7) 有形固定資産及び減価償却

 有形固定資産の測定においては原価モデルを採用し、取得原価から減価償却累計額及び減損損失累計額を控除した価額で表示しています。取得原価には、資産の取得に直接付随する費用、解体・除去及び原状回復費用が含まれています。減価償却は、耐用年数(建物及び構築物については2年から50年、機械装置及びその他の有形固定資産については2年から10年の期間)にもとづき、定額法で行っています。耐用年数及び残存価額は、各報告期間の末日、又は必要に応じて適時に見直しを行っています。

 

(8) リース

 契約開始時点において、ソニーは当該契約がリースを含んでいるかどうかを決定しています。対価の支払いと引き換えに、識別された資産の使用を一定期間支配する権利を契約が提供している場合には、その契約にはリースが含まれているものとしています。リースから認識した資産及び負債は、連結財政状態計算書上、使用権資産、1年以内に返済期限の到来する長期借入債務及び長期借入債務に含まれています。

 使用権資産は、リース期間にわたって原資産を使用する権利を表しており、リース負債はリース契約より発生するリース料の支払いに係る債務を表しています。使用権資産とリース負債は、リース開始日においてリース期間にわたるリース料の現在価値にもとづいて認識されます。また使用権資産は、リース開始日以前に発生したリース料と当初直接コストを含んでおり、リース・インセンティブを除いています。リース料の現在価値を計算するにあたって、大部分のリースについてリースの計算利子率は入手可能ではないため、ソニーは通常、借手の追加借入利子率を使用しています。ソニーは、リース開始日におけるそれぞれの国や地域の経済状況及びリース期間を考慮した上で、担保付借入の見積利子率をもとに借手の追加借入利子率を決定しています。リースを延長又は終了させる契約上のオプションの行使が合理的に確実な場合、リース期間は当該オプションを含みます。リースの原資産の所有権が、リース期間が終了する以前に借手へと移転する場合、もしくは借手の購入オプションの行使が合理的に確実である場合、ソニーは使用権資産を開始日から原資産の耐用年数の終了時まで減価償却しています。それ以外の場合には、ソニーは使用権資産を開始日から使用権資産の耐用年数の終了時又はリース期間の終了時のいずれか早い方の期間で減価償却しています。ソニーは、リース構成要素と非リース構成要素を単一のリース構成要素として会計処理しています。リース期間が1年以内のリースについて、ソニーは短期リースの認識に関する免除規定を適用しており、使用権資産及びリース負債を認識せず費用を定額で認識しています。

 

(9) 無形資産(コンテンツ資産を含む)及び償却

 無形資産は原価モデルを採用し、取得原価から償却累計額及び減損損失累計額を控除した金額で測定しています。個別に取得した無形資産は取得原価で当初測定しています。

 

 償却対象となる無形資産は、主に特許権、ノウハウ、ライセンス契約、顧客関係、商標、ソフトウェア、テレビ放送委託契約、繰延映画製作費、テレビ放映権、ミュージック・カタログ、アーティスト・コントラクト、音楽配信権及びゲームコンテンツからなっています。特許権、ノウハウ、ライセンス契約、商標及びソフトウェアは、主に3年から10年の期間で定額法により償却しています。顧客関係、テレビ放送委託契約、ミュージック・カタログ、アーティスト・コントラクト、音楽配信権及びゲームコンテンツは、主に10年から44年の期間で定額法により償却しています。繰延映画製作費は、作品ごとの予想総収益に対する各年度の収益割合に応じて償却しています。ソニーは、この予想総収益にもとづく償却方法は関連資産に関わる活動で生み出される経済的便益の消費割合の予想を反映しており、収益と無形資産の経済的便益の消費との相関が高いと考えています。テレビ放映権は、主に使用見込みにもとづき又は耐用年数にわたって定額法にもとづき償却しています。

 

 無形資産の償却費は、連結損益計算書の売上原価、販売費及び一般管理費に計上されています。耐用年数が確定できない無形資産及び未だ利用可能でない無形資産は償却していません。ソニーに正味のキャッシュ・インフローをもたらすと見込まれる期間について予測可能な限度がない無形資産を、耐用年数が確定できない無形資産とみなしています。

 

 繰延映画製作費、テレビ放映権、ミュージック・カタログ、アーティスト・コントラクト、音楽配信権及びゲームコンテンツは合わせて連結財政状態計算書のコンテンツ資産として表示されています。繰延映画製作費は、映画作品及びテレビ番組の両方に係る直接製作費、間接製作費、取得及び配信権に係る費用を含んでいます。テレビ放映権は、ソニーの世界的なチャネル及びDTC配信サービスで放映される買付作品を含み、ライセンス期間が開始され放映できる状態にある場合にこれらの放映権が認識されます。ミュージック・カタログは、原盤権もしくは音楽著作権に対する独占的権利です。原盤権もしくは音楽著作権には、様々な市場において利用及び販売することができる楽曲及び歌詞を含んでいます。アーティスト・コントラクトは、音楽アーティストもしくは作曲家がソニーに対し音楽作品に係る独占的権利を提供する契約です。音楽配信権は、第三者が所有する音楽コンテンツを配信する権利です。ゲームコンテンツは、自社制作又は第三者に制作を委託しソニーが権利を保有するゲームコンテンツ、第三者との契約により取得したゲームコンテンツ及び第三者が所有するゲームコンテンツを配信する権利です。

 

(10) 非金融資産の減損

 ソニーは、棚卸資産、契約コスト及び繰延税金資産を除く非金融資産について、個々の資産又は資金生成単位に係る減損の兆候が存在する場合には、当該資産の回収可能性の検討を行っています。これに加え、各資金生成単位に配分されているのれん、耐用年数が確定できない無形資産及び未だ利用可能でない無形資産の帳簿価額については、年に1回第4四半期に減損テストを実施しています。

 

 資金生成単位は、他の資産又は資産グループのキャッシュ・インフローからおおむね独立したキャッシュ・インフローを生成する最小の識別可能な資産グループです。のれんは、企業結合のシナジーから便益を得ると見込まれている資金生成単位又は資金生成単位グループのそれぞれに配分されています。のれんの資金生成単位又は資金生成単位グループは、事業セグメントの範囲内となっています。

 

 資産、資金生成単位又は資金生成単位グループの回収可能価額は、使用価値と処分コスト控除後の公正価値のいずれか高い方の金額としています。使用価値は、将来見積キャッシュ・フローの現在価値として算定しています。割引計算には、貨幣の時間価値及び当該資産に固有のリスクについての現在の市場評価を反映した税引前の割引率が用いられています。この手法は、将来見積キャッシュ・フロー(その支払・受取時期を含む)、将来見積キャッシュ・フローに固有のリスクを反映した割引率、永続成長率、利益倍率又は収益倍率、類似企業の決定、類似企業に対してプレミアムあるいはディスカウントが適用されるべきかどうかの決定等多くの重要な見積り・仮定を使用します。それぞれの資金生成単位における将来見積キャッシュ・フロー(その支払・受取時期を含む)に使用される仮定は、主に3ヵ年中期計画にもとづいており、過去の経験、市場及び産業データ、現在及び見込まれる経済状況等を考慮しています。永続成長率は主に3ヵ年予測期間後のターミナル・バリューを決定するために使用されています。

 

 回収可能価額が資金生成単位又は資金生成単位グループの帳簿価額を下回る場合、帳簿価額が回収可能価額を超過する金額を減損損失として認識します。識別された減損損失はまず当該単位に配分されたのれんの帳簿価額を減額し、それから当該資金生成単位内の各資産の帳簿価額を比例的に減額するように配分しています。コンテンツ資産を除く減損損失は連結損益計算書のその他の営業損(益)(純額)に、コンテンツ資産の減損損失は売上原価に含まれています。

 

 また、過去に減損損失を認識したのれん以外の資産について、減損損失が既に存在しないか、あるいは減少している可能性を示す兆候があるかどうかの検討を行っています。そのような兆候が存在する場合には、当該資産の回収可能価額を見積もり、回収可能価額が帳簿価額を上回るときは、減損損失を戻入れています。減損損失の戻入れによって増加した帳簿価額は、過去の期間において当該資産について認識した減損損失がなかったとした場合の減価償却又は償却額控除後の帳簿価額を超えることはありません。

 

(11) 保険関連科目

 保険契約に関しては、IFRS第4号「保険契約」(以下「IFRS第4号」)に準拠し、従前より適用していた米国において一般に公正妥当と認められた会計基準による用語、様式及び作成方法にもとづき会計処理を行っています。

 

i)繰延保険契約費

 新規保険契約の獲得もしくは保険契約の更新に直接関連し、かつそれに応じて変動する費用のうち、回収できると認められるものについては繰り延べています。繰り延べの対象となる新規契約費用は、保険契約募集手数料(費用)、診査及び調査費用等から構成されます。繰延保険契約費については、資産計上した金額が見積粗利益又は保険料から保険給付金及び事業費を控除した額の現在価値を超えていないことを検証するために、少なくとも年1回、回収テストが行われます。伝統的保険商品に関する繰延費用は、保険契約債務の計算と共通の基礎数値を用いて関連する保険契約の保険料払込期間にわたり償却されます。非伝統的保険商品に関する繰延費用は、見積期間にわたり関連する保険契約の見積粗利益の現在価値にもとづく一定の比率により償却されます。見積粗利益の現在価値算定における重要な仮定として資産運用利回り、死亡率、解約率及び割引率などを使用しています。

 

ⅱ)保険契約債務

 保険契約債務は、保険契約者に対する将来の予測支払額の現在価値として計上されています。これらの債務は将来の資産運用利回り、罹患率、死亡率及び解約率等の要因についての予測にもとづき平準純保険料式の評価方法により算定されます。これらの見積り・予測は定期的に検証されています。また、保険契約債務には変額個人年金保険契約及び変額保険契約における最低保証給付に対する債務を含んでいます。

 

ⅲ)生命保険ビジネスにおける契約者勘定

 生命保険ビジネスにおける契約者勘定に関する負債は、会計期間末日での契約者の給付に生じた契約の価値を表しています。負債は一般的に、累積的な積立額に付与利息を加え、契約者の引出額と残高に対して課せられるその他の手数料を差し引いたものです。生命保険ビジネスにおける契約者勘定には最低保証が付帯する変額個人年金保険契約及び変額保険契約に関する債務を含んでいます。

 

ⅳ)公正価値で測定される保険関連科目

 ソニーは、一部の保険契約債務及び生命保険ビジネスにおける契約者勘定を公正価値で測定しています。これは、変額個人年金保険契約のうち最低保証が付帯する契約の最低保証リスクの変動にともなう保険契約債務及び契約者勘定の公正価値の変動と、保険契約者のために運用する裏付投資資産及びデリバティブ取引の公正価値の変動を減殺することを目的としています。なお、公正価値の変動のうち信用リスクの変動から生じる公正価値の変動部分は、一部の子会社の信用格付けに応じた信用スプレッドにもとづいて算定され、税効果控除後の金額でその他の包括利益に認識されています。また、その他包括利益に認識された金額は、保険契約負債の認識が中止された際に純損益に振り替えています。

 

ⅴ)生命保険ビジネスにおけるシャドウ・アカウンティング

 保険契約負債に対応してその他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産を保有する場合に、保険契約負債と金融資産の会計上のミスマッチを解消することを目的に、当該金融資産をあたかも報告期間の末日時点で売却して評価損益を実現したものとして保険関連科目を評価するシャドウ・アカウンティングを適用しています。

 四半期ごとに生命保険契約におけるシャドウの負債十分性テストを実施しています。シャドウの負債十分性テストにおいては、主に、連結財政状態計算書の保険契約債務から繰延保険契約費を差し引いた金額が評価時点での最善の見積りにもとづいて計算された将来キャッシュ・フローにもとづく現在価値と比較して十分な水準であるかを確認しています。評価時点での最善の見積りにもとづいて計算された将来キャッシュ・フローにもとづく現在価値に不足する金額があれば、その他の包括利益を通じて繰延保険契約費を不足する範囲まで減額します。繰延保険契約費をゼロまで減額しても不足が残る場合は、その他の包括利益を通じて保険契約債務を残りの不足分増額します。

 シャドウ・アカウンティングは、ある資産に関して認識されている未実現利得又は損失について、実現利得又は損失と同様の方法で、保険関連科目の測定に影響を与える会計処理であり、資産に関する未実現利得又は損失がその他の包括利益で認識される場合、その結果として生じる保険関連科目の帳簿価額の変動も、その他の包括利益で認識されるという特徴があります。

 

(12) 引当金

 過去の事象の結果として、現在の法的又は推定的債務を有しており、当該債務を決済するために経済的便益を有する資源の流出が必要となる可能性が高く、その債務の金額について信頼性のある見積りができる場合に、引当金を認識しています。

 主な引当金は、映画分野における未払分配金債務、及び製品保証引当金です。

 

i)映画分野における未払分配金債務

 映画及びテレビコンテンツの製作及び配給に関与する当事者は、契約上の定めに従い映画及びテレビ番組の業績に応じた条件付支払及び団体協約の条項にもとづく条件付支払を報酬として受け取る場合があります。これらの当事者を総称して参加者(Participants)と呼び、これらの支払を総称して分配金と呼んでいます。分配金は、俳優又は作家等のクリエーター、出資者、あるいは配給権を許諾した企業に支払われる場合があります。

 未払分配金債務は予想総収益に対する各年度の収益割合に応じて計上されます。未払分配金債務は条件付支払が確定し、支払われた時点で使用されます。未払分配金債務のうち非流動部分の多くは将来10年以内に支払われると予想されます。

 ソニーは、他の製作会社と共同で映画を製作・配給する契約を締結しており、これらの契約において、各参加者は特定の地域ごとあるいは特定の流通方法ごとに映画を配給しています。他の参加者に帰属する映画製作及び配給に関する損益は、分配金の金額に含まれます。

 

ⅱ)製品保証引当金

 ソニーは、通常、引渡した製品の品質及びサービスの提供を一定の期間にわたり関連する支出に備えるために製品保証引当金を計上しています。製品保証引当金は、売上高、見積故障率及び修理単位あたりのアフターサービス費の見積額にもとづいて計算されています。製品保証引当金の計算に用いられた見積り・予測は定期的に見直されています。

 

(13) 従業員給付

i)退職後給付

 ソニーは、確定給付制度及び確定拠出制度を採用しています。

 

確定給付制度

 確定給付制度については、確定給付制度債務の現在価値から制度資産の公正価値を控除した金額を確定給付負債又は資産の純額として連結財政状態計算書に計上しています。

 確定給付制度債務の現在価値は、将来の見積給付額を割り引いて算定され、勤務費用は予測単位積増方式を用いて算定されます。制度資産の公正価値が確定給付制度債務の現在価値を超過している場合、資産計上額は、利用可能な制度からの返還及び将来掛金の減額の現在価値を上限としています。割引率は、確定給付制度債務とおおむね同じ支払期日を有し、かつ、給付の支払見込みと同じ通貨建ての優良社債の報告期間の決算日における市場利回りにもとづいて決定しています。確定給付負債又は資産の純額に係る利息純額は、確定給付負債又は資産の純額に割引率を乗じて算定しています。

 制度改訂又は縮小により生じた確定給付制度債務の現在価値の変動として算定される過去勤務費用は、純損益として認識しています。

 確定給付負債又は資産の純額の再測定にともなう調整額は、発生時にその他の包括利益として認識し、直ちに利益剰余金に振り替えています。

 

確定拠出制度

 ソニーは、確定拠出制度に支払う掛金を、従業員が関連する勤務を提供した時に費用として認識しています。

ⅱ)短期従業員給付

 給与、賞与及び年次有給休暇などの短期従業員給付については、勤務と交換に支払うと見込まれる金額を、従業員が勤務を提供した時に費用として認識しています。

 

(14) 株式にもとづく報酬

i)ストック・オプション制度

 ソニーは、ストック・オプションを付与日における公正価値で見積もり、付与日から権利が確定するまでの期間にわたり費用として認識し、同額を資本の増加として認識しています。付与されたオプションの公正価値は、オプションの諸条件を考慮し、ブラック・ショールズ・オプション・プライシング・モデルを用いて算定しています。

 

ⅱ)譲渡制限付株式制度

 ソニーは、譲渡制限付株式を付与日における公正価値で見積もり、付与日から権利が確定するまでの期間にわたり費用として認識し、同額を資本の増加として認識しています。

 

ⅲ)譲渡制限付株式ユニット制度

 ソニーは、譲渡制限付株式ユニットを付与日における公正価値で見積もり、付与日から権利が確定するまでの期間にわたり費用として認識し、同額を資本の増加として認識しています。

 

(15) 公正価値による測定

 ソニーは、測定日に市場参加者間で行われる通常の取引において、資産の譲渡の対価として受け取ると想定される金額又は負債を移転する際に支払うと想定される金額である出口価格にもとづき公正価値を測定しています。

 

 ソニーは、市場における観察可能性の程度にもとづき、評価に使用するインプットの階層を決定しています。観察可能なインプットは、独立した情報源から入手した市場データを反映したものですが、観察可能でないインプットは、市場参加者が資産あるいは負債を評価する際に通常使用するであろう情報を用いてソニーが独自に推定しているものです。過度なコストや労力をかけない範囲で観察可能な市場データが利用可能である場合には、観察可能な市場データが利用されています。全ての公正価値は下記3段階のレベルのいずれかで報告されますが、報告されるレベルは公正価値の測定に重大な影響を及ぼすインプットのレベルのうち最も低いレベルにもとづき決定されます。

 公正価値の3段階のレベルは以下のとおりです。

レベル1

 重大なインプットが活発な市場における同一の資産・負債の未調整の取引価格

レベル2

 重大なインプットがレベル1以外の観察可能なデータ

 例えば、活発な市場における類似商品の取引価格、活発でない市場における同一又は類似商品の取引価格、全ての重大なインプットが活発な市場で観察可能な場合のモデル計算による評価が含まれています。

レベル3

 1つあるいは複数の重大なインプットが観察可能でない

 

 ソニーは、活発な市場における取引価格が調整を加えることなく利用可能である場合には、それを利用して公正価値の測定を行い、その項目をレベル1に分類しています。取引価格が利用できない場合には、金利、為替レート、オプションのボラティリティ等、直近の市場もしくは独立した情報源から入手した市場パラメータを使用し、ソニー内部で組成した評価技法にもとづいて公正価値を測定しています。ソニー内部で組成したモデルを使用して評価した項目は、評価に使用した重大なインプットのうち、最も低いレベルに合わせてレベルの分類が行われます。一部の金融資産・負債については、ソニー内部で組成した価格との比較検証を含む評価手続にもとづいて、証券業者から得た指標価格や投資顧問会社から入手した定量的なインプット等の第三者の価格を使用し、公正価値を測定しています。また、ソニーは公正価値を測定する際に、取引相手及びソニーの信用力を考慮しています。ソニーは、ネッティング契約の締結や、与信限度の設定を通じ信用リスクの残高及び取引相手の信用力を積極的にモニターすることに加え、取引相手を各国の大手銀行や主要な金融機関に限定することにより、第三者に対する信用リスクを軽減する努力をしています。

 

 レベル間の移動は、移動が生じた各四半期連結会計期間の期首に生じたとみなしています。

 

(16) 収益認識

 ソニーは顧客との契約において約束した財又はサービスを顧客へ移転する履行義務を充足した時に、当該財又はサービスとの交換に権利を得ると見込んでいる対価を反映する金額で収益を認識します。これは、以下の5つのステップを用いて適用されます。

 

ステップ1.顧客との契約を識別する。

ステップ2.契約における履行義務を識別する。

ステップ3.取引価格を算定する。

ステップ4.取引価格を契約における履行義務に配分する。

ステップ5.ソニーが履行義務を充足した時に(又は充足するにつれて)収益を認識する。

 

 ソニーはいくつかの分野において多様な知的財産を保有しており、その知的財産のライセンスによる収益を認識します。ソニーは知的財産を使用する権利及び知的財産にアクセスする権利の供与を行っています。ソニーの知的財産を使用する権利を顧客に供与する場合、ソニーは顧客が支配を獲得し、そのライセンスからの便益を享受する権利を得た時点で履行義務を充足します。ソニーの知的財産にアクセスする権利を顧客に供与する場合、ソニーはライセンス期間にわたって履行義務を充足します。

 

 ソニーは契約獲得の増分コスト及び契約を履行するためのコストを回収すると見込んでいる場合には、当該コストを資産として認識します。契約獲得の増分コストは、当該契約を獲得しなければ発生しなかったものです。契約を履行するためのコストは、契約又は予想される契約に直接関連しており、ソニーが履行義務を充足するために使用する資源を創出もしくは増価するものです。ソニーは実務上の便法を適用しており、資産として認識するはずの契約獲得の増分コストの償却期間が1年以内である場合には、発生時に費用として認識します。

 

 エンタテインメント・テクノロジー&サービス(以下「ET&S」)及びイメージング&センシング・ソリューション(以下「I&SS」)分野においては、顧客との契約における履行義務とは、主には、様々なエレクトロニクス製品・部品を顧客に引き渡すことです。一般的に、当該履行義務から生じる収益は、約束された製品・部品を顧客に引き渡した時点で認識します。ただし、顧客との契約上、顧客による検収についての定めが存在する場合、顧客が検収を完了した時点又は検収猶予期間が終了し検収がなされたとみなされた時点で収益を認識します。また、インターネット関連サービスを利用者に提供する契約においては、加入契約期間にわたって収益を認識します。なお、予想される返品及びセールス・インセンティブが控除された後の純額で収益は認識されます。

 

 ゲーム&ネットワークサービス(以下「G&NS」)分野においては、ハードウェア、周辺機器及びソフトウェアディスクからの収益は、小売事業者又は販売業者へ支配を移転することによって履行義務を充足した時に、予想される返品、セールス・インセンティブ及び広告協賛金が控除された後の純額で認識されます。開発・販売事業者へのプラットフォームライセンスからの収益は、ソフトウェアディスクが引き渡された時に認識されます。また、ソニーの知的財産を使用する権利を与えるデジタルゲームコンテンツからの収益は、オンラインプラットフォームを通じたデジタルコンテンツがライセンシーによって使用可能になった時に、予想されるセールス・インセンティブ及びクレジットカード会社への支払いが控除された後の純額で認識されます。将来にコンテンツを利用可能にする履行義務などの複数の履行義務に関連するデジタルゲームコンテンツからの収益は、市場において観察可能な独立販売価格もしくはソニーの最善の見積りである独立販売価格にもとづき各履行義務に配分されます。サブスクリプション方式による収益は、その加入契約期間に応じて認識されます。

 

 音楽分野においては、ソニーの知的財産を使用する権利、もしくはソニーの知的財産にアクセスする権利を顧客に与える知的財産のライセンスを行っています。これらの収益は、顧客が知的財産を使用する権利もしくはアクセスする権利を保有し、そのライセンスの使用又はアクセスのための支配を獲得した時に認識されます。デジタルコンテンツからの収益は、デジタルストリーミングサービス契約からの収益が含まれており、デジタルストリーミングサービスは契約期間にわたって更新され続けるコンテンツライブラリにおける知的財産への継続的なアクセス権として通常は別個の履行義務として認識されます。これは、(1)特定のコンテンツの削除を、当該コンテンツを別のコンテンツに置き換える必要も、ロイヤルティに関する最低保証料への影響もなく、行うことができるビジネス上の慣行や契約上の権利、及び(2)ライセンス対象に特定のコンテンツリストを含まない契約であることにもとづいています。これらの契約からの収益は、契約期間にわたって定額法で認識される固定収入もしくは回収されないと予測されるロイヤルティに関する最低保証料がある場合を除いて、売上高及び使用量ベースのロイヤルティ収入にもとづき認識されます。CDなどの製品売上からの収益は、物品が移転し販売業者が販売可能となった時点で、予想される返品及びセールス・インセンティブが控除された後の純額で認識されます。

 映画分野においては、劇場映画収益は、劇場での上映に合わせて認識されます。映画作品及びテレビ番組の放映に係るライセンス契約による収益はライセンシーによって作品が放映可能となった時点で認識されます。複数の作品、地域、放映可能期間などの要素を持つ複数の履行義務に関わる映画作品及びテレビ番組の放映に係るライセンス契約による収益は、市場環境や価格設定に関する社内規程などの入手可能な情報にもとづくソニーの最善の見積りを使用し、各履行義務の独立販売価格にもとづいて配分されます。配給される各映画やテレビ番組は一般に別個の履行義務と識別されます。映画製作及びテレビ番組制作における現行契約の更新又は延長に関連するライセンス収益は、ライセンシーがその更改や延長されたコンテンツを使用し便益を享受する時に、認識されます。ソニーの知的財産にアクセスする権利に対する最低保証料に関連するライセンス収益は、ライセンス期間にわたって一定の比率で認識されます。ホームエンタテインメント用のDVD及びブルーレイディスクに係る収益は、物品が移転し販売業者が販売可能となった時点で、予想される返品及びセールス・インセンティブが控除された後の純額で認識されます。デジタルダウンロード及びビデオ・オン・デマンドからの収益は、作品がデジタル配信プラットフォームで閲覧可能となった時点で収益を認識します。テレビ広告収入は、広告が放映された時点で認識され、この収益に関わる履行義務は広告掲載の提供であり、インプレッション保証型広告を含む場合があります。もし保証した広告表示回数に達しなかった場合は、その広告表示回数を満たすための追加の広告掲載が行われるまで認識されません。テレビネットワーク及びDTC配信サービスに支払われた有料放送料金は、サービスが提供された時点で収益が認識されます。この収益に関わる履行義務は知的財産を使用する権利を与えることであり、契約期間にわたって番組が提供されるにつれて充足されます。

 

 金融分野においては、ソニーが生命保険ビジネスにおいて引受ける伝統的保険契約は、ほとんどが長期契約に分類され、主に終身保険、定期保険及び疾病・医療保険から構成されています。これらの契約から稼得する保険料収入は、保険契約者からの払込の期日が到来した時点で、収益として認識しています。利率変動型終身保険、変額保険、変額個人年金保険及び生命保険リスクのないその他の保険契約等非伝統的保険契約から受入れた保険料は、生命保険ビジネスにおける契約者勘定に計上しています。これら保険契約から稼得する収益は、保険契約期間にわたり認識される契約管理手数料からなり、金融ビジネス収入に含まれています。また、ソニーが損害保険ビジネスにおいて引受ける保険契約は、短期契約に分類され、主に自動車保険から構成されています。これらの契約から稼得する保険料収入は、保険契約の期間にわたり保障金額の比率に応じて認識しています。

 

 収益は、通常、顧客から徴収し政府機関へ納付される税金が控除された後の純額で認識されます。

 

(17) 売上原価

 売上原価に分類される費用は製品の製作と生産に関連するもので、材料費、外注加工費、有形固定資産の減価償却費、無形資産(コンテンツ資産を含む)の償却費、従業員給付費用及び研究開発費などが含まれます。

 

(18) 研究開発費

 研究開発費には、研究及び製品の開発に係る従業員給付費用、またその他の直接経費及び間接経費などが含まれます。開発費用は、開発を完成させる技術上の実行可能性があり、ソニーが開発を完成させ、その成果を使用又は販売する意図ならびにそのための資源及び能力を有し、開発に関する支出が信頼性をもって測定可能であり、成果が将来の経済的便益を得られる可能性が高い場合のみ、資産化しています。資産計上した開発費用は、上記の要件を最初に満たした時点から開発が完了した時点までの期間に発生した費用の合計として測定しています。研究活動に関する支出及びその他の上記資産化の要件を満たしていない開発費用は、発生時に費用として認識し、連結損益計算書上で売上原価に含まれています。

 

(19) 販売費及び一般管理費

 販売費に分類される費用は製品の販売促進と販売に係る費用で、広告宣伝費、販売促進費、運賃、製品保証費用などが含まれます。一般管理費には従業員給付費用、有形固定資産の減価償却費、販売、マーケティング及び管理部門のオフィス賃借料、営業債権に対する損失評価引当金繰入額ならびに無形資産の償却費などが含まれます。

 

(20) 金融ビジネス費用

 金融ビジネス費用は、責任準備金の繰入額、繰延保険契約費の償却の他、銀行ビジネスにおける支払利息、金融分野の子会社の従業員給付費用、有形固定資産の減価償却費及び支払賃借料等の営業費用を含んでいます。

 

(21) 広告宣伝費

 広告宣伝費は発生時に費用を認識しています。

 

(22) 物流費用

 製品の運賃、荷役料、保管料及びソニーグループ内の運搬費用等の大部分は販売費及び一般管理費に含まれています。ただし、映画分野においては、映画の製作又はテレビ番組の制作、及びこれらの配給に必要な構成要素となる一部の費用は売上原価に計上されています。原材料や仕掛品の運賃、仕入受取費用、検査費用及び保管料等のソニーの物流ネットワークに関わるその他の全ての費用は売上原価に含まれています。顧客が物品の支配を獲得した後に実行される発送活動は、約束された物品の移転とは別個の履行義務とみなされます。また、顧客が負担する物流費用は売上高に含まれています。

 

(23) 法人所得税

 法人所得税は、当期税金及び繰延税金から構成されています。当期税金と繰延税金は、企業結合から生じる場合、又は同じ期間又は異なった期間に純損益の外で(その他の包括利益に又は資本に直接に)認識される取引又は事象から生じる場合を除き、純損益で認識しています。

 当期税金は、当年度の課税所得にもとづいて計上しています。これらの税額は、報告期間の末日において制定又は実質的に制定されている税率にもとづいて算定しています。

 繰延税金資産及び負債は、税務上の金額と報告期間末日時点の資産・負債の帳簿価額との間の一時差異に対して認識しています。また、繰延税金負債は、子会社及び持分法適用会社の将来配当することを予定している未分配利益に係る負債を含んでいます。

 繰延税金資産及び負債は、報告期間の末日までに制定又は実質的に制定されている税率及び税法にもとづいて、繰延税金資産が実現する期又は繰延税金負債が決済される期に適用されると予想される税率で算定されます。企業結合以外の取引で、かつ取引時に会計上又は税務上のいずれの純損益にも影響を及ぼさない取引における資産又は負債の当初認識に係る一時差異については、繰延税金資産及び負債を認識していません。

 繰延税金資産は、将来それらを利用できる課税所得が稼得される可能性が高い範囲内で認識しています。したがって、繰延税金資産計上の要否は、繰延税金資産の回収可能性に関連する入手可能な証拠にもとづいて、定期的に評価されます。この評価に関するマネジメントの判断は、それぞれの税務管轄ごとの当期及び累積の損失の性質、頻度及び重要性、不確実な税務ポジションを考慮した将来の収益性予測、税務上の簿価を超える資産評価額、繰越欠損金の法定繰越可能期間、過去における繰越欠損金の法定繰越可能期間内の使用実績、繰越欠損金及び繰越税額控除の期限切れを防ぐために実行される慎重かつ実行可能な税務戦略などを考慮します。

 ソニーは、税務申告において採用した、あるいは採用する予定の不確実な税務ポジションに起因する資産・負債を計上しています。ソニーの納税額は、様々な税務当局による継続的な調査によって、更正処分などの影響を受ける可能性があります。加えて、いくつかの重要な移転価格税制の案件に関する事前確認申出を受けて、それぞれの国の税務当局同士が現在交渉しています。不確実な税務ポジションから起こり得る結果に対するソニーの見積りは、判断を必要とし、また高度な見積りが要求されます。ソニーは、税務調査の対象となる全ての年度の税務ポジションについて、決算日における事実、状況、及び入手可能な証拠にもとづき評価し、税務上の便益又は費用を計上しています。

 

(24) 1株当たり当社株主に帰属する当期純利益(損失)(以下「EPS」)

 基本的EPSは各算定期間の普通株式の加重平均発行済株式数にもとづいて計算されます。希薄化後EPSは、新株発行をもたらす権利の行使や約定の履行あるいは新株への転換によって起こる希薄化の影響を考慮して計算されます。当社株主に帰属する当期純損失の場合は全ての潜在株式をこの計算から除いています。

 

Ⅱ.新会計基準の適用

IAS第12号「法人所得税」の改訂

2023年5月、IASBは「国際的な税制改革-第2の柱モデルルールに関する基準」を公表しました。この改訂は、経済協力開発機構(OECD)が公表した第2の柱モデルルールの導入から生じる繰延税金の会計処理に対する一時的な例外を定めるとともに、追加の開示を要求しています。ソニーは、このうち繰延税金の会計処理に対する一時的な例外を当連結会計年度より遡及適用しています。また、追加の開示要求に関する一部の改訂は2023年度からソニーに適用されます。

 

Ⅲ.未適用の新たな基準書及び解釈指針

連結財務諸表の承認日までに公表されている主な基準書及び解釈指針の新設又は改訂は以下のとおりであり、2023年3月31日現在においてこれらを適用していません。

 

IFRS第17号「保険契約」

2017年5月、IASBは、IFRS第17号「保険契約」(以下「IFRS第17号」)を公表し、2020年6月及び2021年12月にIFRS第17号の修正を公表しました。IFRS第17号は、IFRS第4号を置き換え、IFRS第17号の範囲に含まれる保険契約の認識、測定、表示及び開示に関する原則を示しています。IFRS第17号は一般モデルを提供し、これに直接連動有配当性を有する保険契約特有のアプローチ(変動手数料アプローチ)と、主に短期の保険契約に対する簡素化されたアプローチ(保険料配分アプローチ)が加えられています。

IFRS第17号は、2023年4月1日からソニーに適用されます。移行にあたり、IFRS第17号では実務上不可能でない限り遡及適用することが求められます。ただし、遡及適用が実務上不可能な保険契約グループについては、合理的で裏付け可能な情報を用いる修正遡及アプローチ又は移行日(2022年4月1日)時点の公正価値を用いる公正価値アプローチが適用されます。ソニーは、修正遡及アプローチを適用するために必要な合理的で裏付け可能な情報を入手できない場合には、公正価値アプローチを適用する予定です。また、ソニーは、IFRS第17号の適用開始前にIFRS第9号「金融商品」(以下「IFRS第9号」)を適用しており、IFRS第17号の適用開始日(2023年4月1日)に存在する事実及び状況にもとづき、保険ビジネスにおける資産及び負債から発生する会計上のミスマッチを軽減する目的で、一部の金融資産の測定方法の再指定を行う予定です。

IFRS第17号の適用は、現在適用している基準であるIFRS第4号において、連結財政状態計算書上、主に保険契約債務その他、生命保険ビジネスにおける契約者勘定及び繰延保険契約費に計上されている保険関連科目の測定及び表示に影響を与えます。IFRS第17号の適用後、これら保険関連科目は、連結財政状態計算書上、主に保険契約負債として表示されます。また、IFRS第17号の適用後の金融ビジネス収入は、保険収益及びその他の金融ビジネス収入から構成され、連結損益計算書上、分けて表示されます。IFRS第17号の適用後の保険収益は、「(1)2023年度に適用予定のIFRS第17号における重要な会計方針」に記載しているとおり、預り金である投資要素を控除していること等により、IFRS第4号における保険料収入とは異なります。

IFRS第17号の適用によるソニーの資本合計への影響額としては、保険契約負債の測定にあたって使用する割引率の変更の影響等により、移行日である2022年4月1日時点において約1兆5千億円の減少を見込んでいます。

全ての移行作業が完了していないため、上記の評価及び影響額は暫定的なものであり、実際の影響額とは異なる可能性があります。

 

(1) 2023年度に適用予定のIFRS第17号における重要な会計方針

保険契約負債

i)保険契約の定義及び分類

ソニーは、保険契約を、所定の不確実な将来事象が保険契約者に不利な影響を与えた場合に、保険契約者への補償に同意することにより、重大な保険リスクを引受けている契約と定義します。保険リスクが重大であるかの評価にあたっては、ソニーは法律又は規則にもとづく権利及び義務を含め全ての実質的な権利及び義務を契約単位で考慮します。その上で、現在価値ベースでソニーが損失を被る可能性のある経済的実質を有するシナリオが存在するかどうか及びソニーが引受けた保険リスクが重大であるかどうかを評価します。なお、保険の法的形態を有しているものの重大な保険リスクをソニーに移転していない契約は、投資契約に分類され、金融負債として会計処理されます。

 

金融分野に含まれる生命保険ビジネスにおいてソニーが引受ける保険契約は、主に終身保険、定期保険、疾病・医療保険、変額保険及び変額個人年金保険から構成されます。ソニーは、変額保険及び変額個人年金保険が当初認識時に以下の全ての要件を満たす場合に、直接連動有配当保険契約に分類します。

・契約条件で、基礎となる項目の明確に識別されたプールに対する持分に保険契約者が参加する旨を定めている。

・基礎となる項目に対する公正価値リターンの相当な持分に等しい金額を保険契約者に支払うとソニーが予想している。

・保険契約者に支払う金額の変動の相当部分が、基礎となる項目の公正価値の変動に応じて変動するとソニーが予想している。

 

ソニーはそれ以外の全ての保険契約を、直接連動有配当保険契約以外の保険契約に分類します。

 

ii)保険契約の集約

保険契約の測定にあたっては、ソニーは保険契約をいくつかのグループに集約します。保険契約グループは、保険契約のポートフォリオを識別することによって決定されます。各ポートフォリオは、類似したリスクに晒されていて一括して管理されている複数の契約で構成され、ソニーは各ポートフォリオを保険契約の発行時期が属する四半期会計期間ごとに分割した上で、保険契約の収益性にもとづき以下の3つのグループのいずれかに分類します。

・当初認識時に不利な契約

・当初認識時において、その後に不利となる可能性が高くない契約

・残りの契約

 

iii)保険契約の認識及び認識の中止

ソニーは、発行した保険契約グループを以下のうちの最も早い時点から認識します。

・保険契約グループのカバー期間の開始時

・保険契約グループ内の保険契約者からの最初の支払の期限が到来した日

・事実及び状況が保険契約の属するグループが不利であることを示している日

ただし、契約上の支払期日がない場合には、保険契約者から最初の支払いを受けた日をもって支払期日とみなします。

また、報告期間末までに個別に認識要件を満たす契約のみが、保険契約グループに含まれ、契約が報告期間の末日以降に認識要件を満たす場合には、認識要件を満たした報告期間の保険契約グループに追加されます。保険契約グループの構成は、その後の期間に再評価はされません。

 

ソニーは、規則的かつ合理的な方法を用い、過大なコスト又は労力をかけずに利用可能な全ての合理的で裏付け可能な情報を偏りのない方法で考慮して、保険獲得キャッシュ・フローを保険契約グループに配分します。

ソニーは、保険獲得キャッシュ・フローが保険契約グループに直接帰属する場合には、当該グループに配分しており、保険契約グループではなくポートフォリオに直接帰属する場合には、規則的かつ合理的な方法を用いてポートフォリオ内のグループに配分します。

 

なお、ソニーは、保険契約が消滅する場合、すなわち、保険契約で定められた義務が消滅するか、免除されるか又は取り消される場合に、保険契約の認識の中止を行います。保険契約の認識の中止が行われる場合には、以下の会計処理を行います。

・保険契約グループに配分される履行キャッシュ・フローは、認識の中止が行われた権利及び義務に係る履行キャッシュ・フローを除去するように修正される。

・保険契約グループの契約上のサービス・マージン(以下「CSM」)は、履行キャッシュ・フローの変動について修正される。

・残存する保険契約サービスについて見込まれるカバー単位の数は、保険契約グループから認識の中止が行われたカバー単位を反映するように修正される。

 

iv)契約の境界線

ソニーは、保険契約グループの測定にあたり、グループ内の各契約の境界線内にある全ての将来キャッシュ・フローを含めます。保険契約者が保険料を支払う義務を負う報告期間中又はソニーがサービス(保険カバー及び投資サービスを含む)を提供する実質的な義務を有している報告期間中に存在する実質的な権利及び義務から生じるキャッシュ・フローは、契約の境界線内にあります。

 

以下のいずれかの場合には、サービスを提供する実質的な義務は終了します。

(a) ソニーが、特定の保険契約者のリスクを再評価する実務上の能力を有していて、その再評価したリスクを完全に反映した価格又は給付水準を設定できる場合

(b) ソニーが、当該契約を含むポートフォリオのリスクを再評価する実務上の能力を有していて、そのポートフォリオのリスクを完全に反映した価格又は給付水準を設定でき、かつ、その再評価日までの保険料の価格設定にその再評価日後の期間に係るリスクが考慮されていない場合

 

自動更新条項が付帯されている保険契約の契約更新後の期間に生じるキャッシュ・フローについては、ソニーは、契約の境界線を評価し、ソニーがこうしたリスクを再評価する実務上の能力を有していない場合には、既存の契約の境界線内にあるものと判断します。

 

v)保険料配分アプローチ(以下「PAA」)を適用せずに測定している保険契約の当初測定

ソニーは、当初認識時において、保険契約グループを以下の合計額で測定します。

 

(a)履行キャッシュ・フロー

保険契約グループの履行キャッシュ・フローは、将来キャッシュ・フローの見積り及び非金融リスクに係るリスク調整で構成されます。将来キャッシュ・フローの見積りは、貨幣の時間価値及び関連する金融リスクを反映するよう調整されますが、ソニーの不履行リスクを反映しません。割引率は、キャッシュ・フローの発生時期、通貨及び流動性を含む、保険契約グループから生じるキャッシュ・フローの特性を反映します。保険契約のキャッシュ・フローや流動性の特性を反映した割引率の決定には、重要な見積りが含まれます。非金融リスクに係るリスク調整は、他の見積りとは別に決定されるものであり、キャッシュ・フローの金額及び時期に関する非金融リスクから生じる不確実性の負担に対して要求される対価を反映するためのものです。

 

(b)CSM

保険契約グループのCSMは、ソニーがその契約にもとづき保険契約サービスを提供するにつれて認識することとなる未稼得利益を表します。

 

vi)PAAを適用せずに測定している保険契約の事後測定

各報告日現在の保険契約グループの帳簿価額は、発生保険金に係る負債と残存カバーに係る負債の合計です。発生保険金に係る負債は、既発生未報告の保険金を含む未払発生保険金及び未払費用に係る履行キャッシュ・フローから構成されます。残存カバーに係る負債は、以下の項目から構成されます。

 

(a)履行キャッシュ・フロー

保険契約グループの履行キャッシュ・フローは、将来キャッシュ・フローに関する現在の見積り、現在の割引率及び非金融リスクに係るリスク調整に関する現在の見積りを用いて、報告日時点で測定されます。

 

(b)CSM

直接連動有配当保険契約以外の契約については、各報告日におけるCSMの帳簿価額は、期首の帳簿価額を以下の項目で調整した金額です。なお、このうち(2)及び(3)1、(3)2、(3)4については、当初認識時に決定した割引率(ロックイン割引率)を用いて測定されます。

(1) 当期にグループに加えられた新しい契約の影響

(2) CSMの帳簿価額に対して当期に発生し、計上した利息

(3) 以下の事項を含む将来のサービスに関する履行キャッシュ・フローの変動

1. 将来のサービスに関して当期に受け取った保険料から生じた実績調整(保険獲得キャッシュ・フローや保険料ベースの税金等の関連するキャッシュ・フローに係るものを含む)

2. 残存カバーに係る負債の将来キャッシュ・フローの現在価値の見積りの変動(貨幣の時間価値、金融リスク及びそれらの変動にともなう影響を除く)

3. 当期に支払われると見込まれた投資要素と当期に支払いが確定した実際の投資要素との差異

4. 将来のサービスに関する非金融リスクに係るリスク調整の変動

(4) 為替差額の影響

(5) 上記の全ての調整後に算定された、当事業年度における保険契約サービスの提供により保険収益として認識した金額

 

また、直接連動有配当保険契約については、各報告日におけるCSMの帳簿価額は、期首の帳簿価額を以下の項目で調整した金額です。

(1) 当期にグループに加えられた新しい契約の影響

(2) 基礎となる項目の公正価値に対するソニーの持分の金額の変動

(3) 以下の事項を含む基礎となる項目に対するリターンにもとづいて変動しない履行キャッシュ・フローの変動

1. 貨幣の時間価値及び金融リスクの影響の変動(金融保証の影響を含む)

2. 将来のサービスに関して当期に受け取った保険料から生じた実績調整(保険獲得キャッシュ・フローや保険料ベースの税金等の関連するキャッシュ・フローに係るものを含む)

3. 残存カバーに係る負債の将来キャッシュ・フローの現在価値の見積りの変動(貨幣の時間価値、金融リスク及びそれらの変動にともなう影響を除く)

4. 当期に支払われると見込まれた投資要素と当期に支払いが確定した実際の投資要素との差異

5. 将来のサービスに関する非金融リスクに係るリスク調整の変動

(4) 為替差額の影響

(5) 上記の全ての調整後に算定された、当事業年度における保険契約サービスの提供により保険収益として認識した金額

 

なお、ソニーは、過去の期中連結財務諸表において行った保険契約における会計上の見積りについて、その後の年次及び期中の連結財務諸表において更新し、年次の会計上の見積りの結果は事業年度ごとに洗い替えて測定する会計方針を選択します。

 

現在又は過去のサービスに関する履行キャッシュ・フローの変動は、純損益として認識されます。また、将来のサービスに関する履行キャッシュ・フローの変動は、CSMの帳簿価額の範囲で、以下のとおり調整されます。

・履行キャッシュ・フローの増加がCSMの帳簿価額を上回る場合には、CSMはゼロに減額され、超過額は保険サービス費用として認識するとともに、当該超過額を残存カバーに係る負債における損失要素として計上します。

・CSMがゼロの場合には、履行キャッシュ・フローの変動は、残存カバーに係る負債の中の損失要素を保険サービス費用に対応させて調整します。

・履行キャッシュ・フローの減少が損失要素を超過する場合には、損失要素がゼロに減額され、超過額はCSMとして再認識されます。

 

損失要素が存在する場合、ソニーは、将来キャッシュ・アウトフローの見積りに関連する履行キャッシュ・フローに対する損失要素の比率にもとづき、以下の項目を各保険契約グループの残存カバーに係る負債の損失要素と残存カバーに係る負債の他の要素とに配分します。

(1) 当期に発生すると見込まれる保険金及びその他の直接起因する費用

(2) リスクからの解放による非金融リスクに係るリスク調整の変動

(3) 発行した保険契約からの保険金融収益又は費用

 

上記(1)及び(2)における損失要素の配分額は、保険収益のそれぞれの構成要素を減少させ、保険サービス費用において反映されます。

 

vii)PAAの適用

ソニーは、当初認識時にカバー期間が1年以内である保険契約グループ内の保険契約の一部に、PAAを適用して保険契約グループの測定を簡素化します。

 

PAAにおいては、各保険契約グループの当初認識時の残存カバーに係る負債の帳簿価額は、当初認識時に受け取った保険料から、その時点で当該保険契約グループに配分された保険獲得キャッシュ・フローを減額して測定します。ソニーは、保険獲得キャッシュ・フローを保険契約グループのカバー期間にわたり償却します。

 

その後、残存カバーに係る負債の帳簿価額は、受け取った保険料及び費用として認識した保険獲得キャッシュ・フローの償却によって増加し、提供したサービスに対する保険収益及び当初認識後に配分された追加的な保険獲得キャッシュ・フローによって減少します。

 

viii)表示

資産である保険契約のポートフォリオ及び負債である保険契約のポートフォリオは、連結財政状態計算書において区分して表示します。報告日において保険事故が未発生かつ解約オプションが行使されていない場合は、保険契約負債は非流動負債として分類されます。ただし、保険事故が発生、あるいは解約オプションが行使された場合、ソニーはこれらの支払いを延期する権利を失います。この場合、かかる保険契約負債は報告期間終了後12ヵ月以内に決済される予定となるため、流動負債として分類されます。

また、ソニーは、連結損益計算書及び連結包括利益計算書で認識する金額を、保険収益と保険サービス費用で構成される保険サービス損益及び保険金融収益又は費用に分解します。ソニーは、非金融リスクに係るリスク調整の変動については、保険サービス損益と保険金融収益又は費用とに分解せず、保険サービス損益に含めます。

 

(a)保険収益

保険収益は、投資要素を含んでおらず、以下のとおり認識します。

 

(1)PAAを適用せずに測定している契約

ソニーは、保険契約サービスの提供に応じて保険収益を認識します。PAAを適用せずに測定している契約の場合、各期間において提供したサービスに係る保険収益は、ソニーが対価の受領を見込むサービスに関連する残存カバーに係る負債の変動の合計額を表し、主に以下の項目で構成されます。

・当事業年度に提供したカバー単位をもとに測定したCSMの解放

・現在のサービスに関連する、非金融リスクに係るリスク調整の変動

・当事業年度に生じた保険金請求及びその他の保険サービス費用(当期首に見込んでいた金額で測定)

・時間の経過にもとづき規則的に配分された保険獲得キャッシュ・フローの配分

 

各事業年度において保険収益として認識される保険契約グループのCSMの解放金額は、当該グループのカバー単位を識別し、当事業年度に提供したカバー単位に配分したCSMの金額を純損益として認識することによって決定します。カバー単位の数は、当該グループ内の保険契約にもとづき提供されるサービスの量であり、当該グループ内の各保険契約にもとづき提供される給付の量及びカバーの予想存続期間を考慮して決定します。

保険契約にもとづき提供されるサービスには、保険カバーが含まれ、全ての直接連動有配当保険契約については、保険契約者に代わって基礎となる項目を管理する投資関連サービスが含まれます。また、直接連動有配当契約以外の保険契約には、保険契約者のための投資リターンを生むための投資リターン・サービスが含まれます。

 

(2)PAAを適用して測定する契約

PAAを適用して測定する契約の場合、各期間の保険収益は、当該期間におけるサービス提供の対価として受領することが見込まれる保険料の金額です。ソニーは、主に時間の経過にもとづき、かかる予想保険料受取額を各期間に配分します。

 

(b)保険サービス費用

保険契約から生じる保険サービス費用は、以下の項目から構成されます。

(1) 保険金及び給付金(投資要素を除き、損失要素の配分を減額)

(2) 保険サービスに直接起因して発生したその他の費用(損失要素の配分を減額)

(3) 保険獲得キャッシュ・フローの償却

(4) 過去のサービスに関する変動(例えば、発生保険金に係る負債に関する履行キャッシュ・フローの変動)

(5) 将来のサービスに関する変動(例えば、損失要素の変動から生じる不利な保険契約グループの損失及び戻入)

 

PAAを適用せずに測定している契約に係る保険獲得キャッシュ・フローの償却については、上記の保険収益の中で反映された保険獲得キャッシュ・フローの回収と同じ金額が、保険サービス費用にも反映されます。

 

(c)保険金融収益又は費用

保険金融収益又は費用は、貨幣の時間価値及び金融リスクならびにこれらの変動の影響から生じた、保険契約グループの帳簿価額の変動で構成されます。ソニーは、直接連動有配当保険契約以外の契約について、一部の変額保険及び変額個人年金保険を除き、保険金融収益又は費用を純損益とその他の包括利益とに分解することを選択します。純損益に含める金額は、見込まれる保険金融収益又は費用の合計額を保険契約グループの存続期間にわたり規則的に配分することによって算定します。規則的な配分額は、保険契約グループの当初認識時に決定した割引率を使用して算定します。CSMから生じる保険金融収益又は費用については、保険契約グループの当初認識時に決定した割引率を使用して算定します。この規則的な配分により、保険契約グループの存続期間にわたりその他の包括利益に認識される合計金額はゼロとなります。なお、いずれの時点においてもその他の包括利益に認識される累計金額は、保険契約グループの帳簿価額と規則的配分を適用する際に当該グループが測定される金額との差額です。

また、直接連動有配当保険契約については、保険金融収益又は費用は、基礎となる項目の価値の変動(追加払込み及び引出しを除く)を含んでおり、その全てを純損益として認識します。

 

(2) 2023年度に適用予定のIFRS第17号における重要な判断及び見積り

i)保険契約の測定方法及びインプット

ソニーは、直近の実績にもとづいて死亡率及び罹患率の見積りを行い、過去の経験及びデータの傾向を統計的手法により分析します。保険契約グループごとの死亡率及び罹患率の算出にあたっては、ソニーは、性別、健康状態及び喫煙習慣などの保険契約者の特性や経過期間による選択効果の影響などの当該保険契約グループの特性を考慮します。また、生活習慣の変化及び将来における死亡率及び罹患率の改善などの社会的状況の変化を反映するため、適時に見積りの見直しを行います。

ソニーは、直近の実績にもとづいて解約率及び失効率の見積りを行い、過去の経験及びデータの傾向を統計的手法により分析し、確率加重された解約率及び失効率を保険契約グループごとに算出します。解約率及び失効率の見積りにあたっては、通常の解約に加え、動的解約を考慮し、一部の保険契約において契約に付与する利回りが上昇する場合や、最低保証水準を上回る場合には、解約率が上昇する傾向を反映させます。解約率及び失効率の算出にあたっては、過去における実績データを考慮し、実績データから明確な相関関係が確認できない場合には、類似商品の実績や国内外の実務動向を参考にします。

ソニーは、当期の経費水準にもとづいて将来における経費の見積りを行います。当該経費は、固定間接費及び変動間接費の配分を含む、保険契約グループに直接起因する経費から構成されます。また、将来の保険金支払額の見積りについては、インフレの調整を行います。

 

ii)将来キャッシュ・フローにおける裁量権

直接連動有配当保険契約以外の一部の有配当保険契約について、裁量的な変更が履行キャッシュ・フローに与える影響は、契約上のサービス・マージンにおいて調整されます。こうした契約の投資方針については、ソニーに裁量権があるものの、市場状況に応じて設定されることから、金融リスクに関する仮定の変更が投資方針に与える影響を、保険金融収益又は費用に含めます。また、配当方針については、ソニーの裁量により変更することが可能であることから、配当方針の変更が履行キャッシュ・フローに与える影響は、契約上のサービス・マージンにおいて調整されます。

 

iii)非金融リスクに係るリスク調整

非金融リスクに係るリスク調整は、各保険子会社ごとに、非金融リスクを負担することに対する報酬を反映して決定し、保険契約グループのリスク・プロファイルの分析を基礎として各保険契約グループに配分します。また、非金融リスクに係るリスク調整には、当該保険会社が要求する報酬と整合的で、かつリスク回避の程度を反映する方法によって、分散効果を反映します。

ソニーは、非金融リスクに係るリスク調整を、主に資本コスト法により算定します。資本コスト法においては、将来の各報告日における必要資本額に資本コスト率を乗じ、非流動性を調整したリスクフリーレートで割り引くことにより、非金融リスクに係るリスク調整を決定します。当該必要資本額は、将来の各報告日において保険契約から生じる将来キャッシュ・フローの現在価値の確率分布を見積もった上で、99.5%の信頼水準において保険契約期間にわたって生じる保険金及び経費支払に関する契約上の義務の履行のためにソニーが必要とする資本を計算することによって決定します。資本コスト率は、投資家が非金融リスクに対するエクスポージャーに対して要求する追加的な報酬を表します。

 

iv)割引率

全てのキャッシュ・フローは、当該キャッシュ・フローの特性と保険契約の流動性特性を反映するように調整したリスクフリーのイールド・カーブを用いて割り引きます。ソニーは、国債利回りを用いてリスクフリーのイールド・カーブを算定します。当該イールド・カーブは、長期の実質金利とインフレ予想を反映して算定しますが、市場データのない期間の補外については、終局金利を用いて算定します。具体的には、終局金利を3.5%、補外開始年度を40年目(米ドルの場合は30年目)とし、41年目(米ドルの場合は31年目)以降のフォワードレートは、30年間で終局金利の水準に収束するようにSmith-Wilson法により補外されます。保険契約の流動性特性を反映するために、リスクフリーのイールド・カーブは非流動性プレミアムによって調整します。非流動性プレミアムは、ソニーの資産から参照ポートフォリオを設定して算定します。

 

v)投資要素

ソニーは、保険契約の投資要素を識別する際には、保険事故が発生するかどうかにかかわらず、全ての状況において、保険契約者に返済することが要求される金額を算出します。かかる状況には、保険事故が発生する場合や、保険事故が発生せずに契約が満期を迎えたり解除されたりする場合も含まれます。投資要素については、保険収益及び保険サービス費用から除外します。

 

vi)カバー単位の決定

各事業年度において保険収益として認識される保険契約グループのCSMの金額は、当該グループのカバー単位を識別し、当事業年度に提供したカバー単位に配分したCSMの金額を純損益として認識することによって決定します。カバー単位の数は、各契約について提供する給付の量及びカバーの予想存続期間を考慮して決定します。具体的には、ソニーは以下を基礎として給付の量を決定します。

・期間に応じて死亡保障の金額が逓増又は逓減する契約(例えば終身保険、定期保険、変額保険):死亡保険金額

・主契約と特約のカバー種類が異なる契約(例えば疾病・医療保険):保険期間で平準化した保険料

・投資関連サービスを有する年金契約(例えば変額個人年金保険):解約返戻金額(年金支払期間は保険料積立金額)

 

ソニーは、保険契約者に提供される保険カバー、投資リターン・サービス、投資関連サービスの給付の相対的なウェイト付けの決定において、保険契約の特性を考慮し、それぞれの保険契約サービスに関連する給付の量を合算します。

 

(3) IFRS第17号の経過措置

ソニーは、2022年4月1日のIFRS第17号への移行に際し、一部の保険契約グループについては、過去における契約データやシステム上の制約により必要な情報を入手できない、又は、過去における見積りについて事後的判断を使用せずに再現することができないことなどから、完全な遡及適用は実務上不可能と判断しました。移行日時点で完全な遡及適用が実務上不可能な保険契約グループについては、代替的な移行アプローチである修正遡及アプローチ又は公正価値アプローチを適用します。

 

ソニーは、IFRS第17号への移行に関して、以下のアプローチを適用します。

発行年度(会計年度)

移行措置

2015年度以降

全ての保険契約グループ:完全遡及アプローチ

1993~2014年度

直接連動有配当保険契約のグループ及び直接連動有配当保険契約以外の保険契約のグループの一部:公正価値アプローチ

上記以外の保険契約のグループ:修正遡及アプローチ

1992年度以前

全ての保険契約グループ:公正価値アプローチ

 

 

修正遡及アプローチ

修正遡及アプローチの目的は、過大なコストや労力を掛けずに利用可能な合理的で裏付け可能な情報を用いて、可能な限り遡及適用に最も近い結果を得ることにあります。ソニーは、IFRS第17号を遡及適用するための合理的かつ裏付けのある情報を有していない範囲でのみ、以下の各修正を行います。

 

ソニーは、一部の保険契約グループに対して以下の修正を行います。

・1993年度から2014年度の間に発行、開始又は取得した契約グループの場合、当初認識時の将来キャッシュ・フローは、遡及的に決定可能な2015年4月1日現在の金額を、同日以前に発生したことが判明しているキャッシュ・フローを調整することによって見積もります。

・1993年度から2012年度の間に発行、開始又は取得した契約グループの場合、当初認識時に観察可能なリスクフリーのイールド・カーブに適用する非流動性プレミアムは、観察可能なリスクフリーのイールド・カーブと遡及的に決定可能な2013年4月1日から2022年3月31日までの期間にわたり決定した割引率との間の平均スプレッドを算定することによって見積もります。なお、2022年4月1日における累積その他の包括利益に認識される保険金融収益又は費用の金額は、当該割引率を使用して算定します。

・当初認識時の非金融リスクに係るリスク調整は、2022年4月1日現在の金額を2022年4月1日以前の予想されるリスクの解放額で修正することによって算定します。

 

このような履行キャッシュ・フローの修正を行った上で、当初認識時の契約上のサービス・マージン(又は損失要素)を以下のように算定します。

・2022年4月1日以前に純損益として認識した契約上のサービス・マージンの金額は、移行日現在の残存カバー単位を移行日前の保険契約グループにもとづいて提供されたカバー単位と比較することによって算定します。

・2022年4月1日以前に損失要素に配分した金額は、当初認識時の将来キャッシュ・アウトフローの現在価値の見積りに、非金融リスクに係るリスク調整を加算した合計額に対する損失要素の割合を用いることによって算定します。

 

公正価値アプローチ

公正価値アプローチに従い、2022年4月1日時点の契約上のサービス・マージン(又は損失要素)は、同日現在の保険契約グループの公正価値と同日現在の履行キャッシュ・フローとの差額として算定します。

 

公正価値アプローチを適用して測定する全ての保険契約について、ソニーは、2022年4月1日時点で利用できる合理的で裏付け可能な情報を使用して以下の事項を判断します。

・契約グループを識別する方法

・契約が直接連動有配当保険契約の定義を満たすか否か

・直接連動有配当保険契約以外の契約についての裁量的なキャッシュ・フローを識別する方法

 

公正価値アプローチで測定された契約グループの当初認識時の割引率は、当初認識日ではなく2022年4月1日現在において決定されます。

 

公正価値アプローチを適用して測定する全ての保険契約について、2022年4月1日における累積その他の包括利益に認識される保険金融収益又は費用の金額は、ゼロとします。

 

IAS第1号「財務諸表の表示」の改訂

 2020年1月、IASBは「流動又は非流動負債の分類」(IAS第1号の改訂)を公表しました。この改訂は、負債を流動又は非流動に分類する際の要件の1つである、負債の決済を延期する企業の権利を明確化するものです。この改訂は2024年4月1日からソニーに適用されます。この改訂の適用がソニーの業績及び財政状態に与える影響は評価中です。

 

 2022年10月、IASBは「特約条項付の非流動負債」(IAS第1号の改訂)を公表しました。この改訂は、特約条項付の非流動負債に関して、一年以内に返済すべきこととなる可能性があるというリスクを投資者が理解できるようにするために、特約条項に関する情報の開示を要求しています。この改訂は2024年4月1日からソニーに適用されます。この改訂の適用がソニーの業績及び財政状態に与える影響は評価中です。

 

4.セグメント情報

 以下の報告セグメントは、そのセグメントの財務情報が入手可能なもので、その営業利益(損失)が最高経営意思決定者によって経営資源の配分の決定及び業績の評価に通常使用されているものです。最高経営意思決定者は、個別の資産情報を使用してセグメント評価を行っていません。ソニーにおける最高経営意思決定者は、会長兼社長CEOです。

 

 2022年4月より、従来のエレクトロニクス・プロダクツ&ソリューション分野を、エンタテインメント・テクノロジー&サービス(ET&S)分野に名称変更しました。なお、この変更にともなうセグメント間の事業組替えはありません。

 

 G&NS分野には、主にネットワークサービス事業、家庭用ゲーム機の製造・販売及びソフトウェアの制作・販売が含まれています。音楽分野には、主に音楽制作、音楽出版及び映像メディア・プラットフォーム事業が含まれています。映画分野には、主に映画製作、テレビ番組制作及びメディアネットワーク事業が含まれています。ET&S分野には、主にテレビ事業、オーディオ・ビデオ事業、静止画・動画カメラ事業、スマートフォン事業及びインターネット関連サービス事業が含まれています。I&SS分野には、主にイメージセンサー事業が含まれています。金融分野には、主に日本市場における個人向け生命保険及び損害保険を主とする保険事業ならびに日本における銀行業が含まれています。その他分野は、ディスク製造事業、記録メディア事業等の様々な事業活動から構成されています。ソニーの製品及びサービスは、一般的にはそれぞれのオペレーティング・セグメントにおいて固有のものです。

 

ビジネスセグメント情報

セグメント別売上高及び金融ビジネス収入

項目

2021年度

2022年度

金額(百万円)

金額(百万円)

売上高及び金融ビジネス収入:

 

 

ゲーム&ネットワークサービス:

 

 

外部顧客に対するもの

2,674,356

3,538,533

セグメント間取引

65,407

106,065

 計

2,739,763

3,644,598

音楽:

 

 

外部顧客に対するもの

1,100,532

1,364,815

セグメント間取引

16,417

15,817

 計

1,116,949

1,380,632

映画:

 

 

外部顧客に対するもの

1,236,399

1,364,887

セグメント間取引

2,512

4,535

 計

1,238,911

1,369,422

エンタテインメント・テクノロジー&サービス:

 

 

外部顧客に対するもの

2,297,886

2,436,739

セグメント間取引

41,300

39,286

 計

2,339,186

2,476,025

イメージング&センシング・ソリューション:

 

 

外部顧客に対するもの

992,200

1,301,481

セグメント間取引

84,224

100,706

 計

1,076,424

1,402,187

金融:

 

 

外部顧客に対するもの

1,524,811

1,443,996

セグメント間取引

9,018

10,550

 計

1,533,829

1,454,546

その他:

 

 

外部顧客に対するもの

82,264

72,338

セグメント間取引

16,519

15,285

 計

98,783

87,623

全社(共通)及びセグメント間取引消去

222,332

275,196

 連結合計

9,921,513

11,539,837

 

 G&NS分野におけるセグメント間取引は、主としてET&S分野に対するものです。

 ET&S分野におけるセグメント間取引は、主としてG&NS分野に対するものです。

 I&SS分野におけるセグメント間取引は、主としてG&NS分野及びET&S分野に対するものです。

 全社(共通)及びセグメント間取引消去には、ブランド及び特許権使用によるロイヤルティ収入が含まれています。

 

セグメント別損益

項目

2021年度

2022年度

金額(百万円)

金額(百万円)

営業利益(損失):

 

 

ゲーム&ネットワークサービス

346,089

250,006

音楽

210,933

263,107

映画

217,393

119,255

エンタテインメント・テクノロジー&サービス

212,942

179,461

イメージング&センシング・ソリューション

155,597

212,214

金融

150,111

223,935

その他

17,981

16,849

 計

1,311,046

1,264,827

全社(共通)及びセグメント間取引消去

108,707

56,621

連結営業利益

1,202,339

1,208,206

金融収益

19,304

31,058

金融費用

104,140

58,951

連結税引前利益

1,117,503

1,180,313

 

 上記の営業利益(損失)は、売上高及び金融ビジネス収入から売上原価、販売費・一般管理費及びその他の一般費用を差し引き、持分法による投資利益(損失)を加えたものです。

 

その他の重要事項

項目

2021年度

2022年度

金額(百万円)

金額(百万円)

持分法による投資利益(損失):

 

 

ゲーム&ネットワークサービス

14

144

音楽

4,073

7,063

映画

664

515

エンタテインメント・テクノロジー&サービス

1,103

1,076

イメージング&センシング・ソリューション

603

1,128

金融

その他

19,723

16,779

 連結合計

23,646

24,449

 

 

項目

2021年度

2022年度

金額(百万円)

金額(百万円)

減価償却費及び償却費:

 

 

ゲーム&ネットワークサービス

61,219

87,201

音楽

61,465

67,240

映画

396,251

506,697

エンタテインメント・テクノロジー&サービス

91,759

97,448

イメージング&センシング・ソリューション

172,842

196,674

金融(繰延保険契約費の償却を含む)

94,169

110,856

その他

4,300

4,376

 計

882,005

1,070,492

全社(共通)

22,465

18,621

 連結合計

904,470

1,089,113

 

製品カテゴリー別売上高内訳:

 下記の表は、各セグメントにおける製品カテゴリー別の外部顧客に対する売上高及び金融ビジネス収入です。ソニーのマネジメントは、各セグメントをそれぞれ単一のオペレーティング・セグメントとして意思決定を行っています。

項目

2021年度

2022年度

金額(百万円)

金額(百万円)

 ゲーム&ネットワークサービス

 

 

デジタルソフトウェア・アドオンコンテンツ

1,424,459

1,523,045

ネットワークサービス

409,355

464,676

ハードウェア・その他

840,542

1,550,812

 計

2,674,356

3,538,533

音楽

 

 

音楽制作(ストリーミング)

462,368

598,868

音楽制作(その他)

206,412

286,270

音楽出版

200,334

276,665

映像メディア・プラットフォーム

231,418

203,012

 計

1,100,532

1,364,815

映画

 

 

映画製作

518,840

464,043

テレビ番組制作

419,494

536,250

メディアネットワーク

298,065

364,594

 計

1,236,399

1,364,887

エンタテインメント・テクノロジー&サービス

 

 

テレビ

858,837

733,251

オーディオ・ビデオ

326,704

391,608

静止画・動画カメラ

414,898

565,018

モバイル・コミュニケーション

365,864

356,771

その他

331,583

390,091

 計

2,297,886

2,436,739

イメージング&センシング・ソリューション

992,200

1,301,481

金融

1,524,811

1,443,996

その他

82,264

72,338

全社(共通)

13,065

17,048

連結

9,921,513

11,539,837

 

 G&NS分野のうち、デジタルソフトウェア・アドオンコンテンツカテゴリーにはSony Interactive Entertainmentがネットワークを通じて販売するソフトウェアタイトル及びアドオンコンテンツ、ネットワークサービスカテゴリーにはゲーム、ビデオ及び音楽コンテンツ関連のネットワークサービス、ハードウェア・その他カテゴリーには家庭用ゲーム機、パッケージソフトウェア、家庭用ゲーム機と同梱販売されるソフトウェア、周辺機器及び外部プラットフォーム向け自社制作ソフトウェアなどが主要製品として含まれています。音楽分野のうち、音楽制作(ストリーミング)にはストリーミングによるデジタルの音楽制作物の販売、音楽制作(その他)にはパッケージ及びダウンロードによるデジタルの音楽制作物の販売やアーティストのライブパフォーマンスからの収入、音楽出版には楽曲の詞、曲の管理及びライセンス、映像メディア・プラットフォームにはアニメーション作品及びゲームアプリケーションの制作・販売、音楽・映像関連商品の様々なサービス提供などが含まれています。映画分野のうち、映画製作には実写及びアニメーション映画作品の全世界での製作・買付・配給・販売、テレビ番組制作にはテレビ番組の制作・買付・販売、メディアネットワークには全世界でのテレビネットワーク及びDTC配信サービスのオペレーションなどが含まれています。ET&S分野のうち、テレビカテゴリーには液晶テレビ、有機ELテレビ、オーディオ・ビデオカテゴリーにはブルーレイディスクプレーヤー/レコーダー、家庭用オーディオ、ヘッドホン、メモリ内蔵型携帯オーディオ、静止画・動画カメラカテゴリーにはレンズ交換式カメラ、コンパクトデジタルカメラ、民生用・放送用ビデオカメラ、モバイル・コミュニケーションカテゴリーにはスマートフォン、インターネット関連サービス、その他カテゴリーにはプロジェクターなどを含むディスプレイ製品、医療用機器などが主要製品として含まれています。

 

【地域別情報】

 顧客の所在国又は地域別に分類した2021年度及び2022年度における売上高及び金融ビジネス収入ならびに2022年3月31日及び2023年3月31日現在の非流動資産(有形固定資産、使用権資産、のれん、コンテンツ資産及びその他の無形資産)は以下のとおりです。

項目

2021年度

2022年度

金額(百万円)

金額(百万円)

売上高及び金融ビジネス収入:

 

 

日本

2,764,321

2,691,972

米国

2,766,021

3,401,402

欧州

1,870,091

2,190,311

中国

771,006

855,437

アジア・太平洋地域

1,149,261

1,563,414

その他地域

600,813

837,301

 計

9,921,513

11,539,837

 

 

項目

2022年3月31日

2023年3月31日

金額(百万円)

金額(百万円)

非流動資産(有形固定資産、使用権資産、のれん、コンテンツ資産及びその他の無形資産):

 

 

日本

1,592,981

1,875,354

米国

1,830,602

2,417,228

欧州

565,044

603,338

中国

34,029

34,322

アジア・太平洋地域

158,030

186,359

その他地域

91,001

107,162

 計

4,271,687

5,223,763

 

 日本、米国ならびに中国以外の各区分に属する主な国又は地域は以下のとおりです。

(1) 欧州       :イギリス、フランス、ドイツ、ロシア、スペイン、イタリア

(2) アジア・太平洋地域:インド、韓国、オセアニア、タイ、マレーシア

(3) その他地域    :中近東/アフリカ、ブラジル、メキシコ、カナダ

 

 売上高及び金融ビジネス収入、非流動資産(有形固定資産、使用権資産、のれん、コンテンツ資産及びその他の無形資産)に関して、欧州、アジア・太平洋地域、その他地域において個別には金額的に重要性のある国はありません。なお、2023年3月31日現在において、ソニーはロシアにおける事業を中断しています。

 報告セグメント間及び地域間の取引は、市場の実勢価格を参考にして、その都度交渉の上で決定しています。

 2021年度及び2022年度において、単一顧客として重要な顧客に対する売上高及び金融ビジネス収入はありません。

 

5.金融商品

(1) 金融商品の測定方法ごとの帳簿価額

 2022年3月31日及び2023年3月31日現在、ソニーが保有する資産及び負債の測定方法ごとの帳簿価額は以下のとおりです。

項目

2022年3月31日

2023年3月31日

金額(百万円)

金額(百万円)

資産

 

 

償却原価で測定する金融資産

 

 

金融分野における投資及び貸付

 

 

負債性証券

358,238

422,025

銀行ビジネスにおける住宅ローン

2,752,985

3,129,393

その他の貸出金

230,516

229,666

営業債権及びその他の債権 *

 

 

営業債権

1,617,323

1,761,025

その他の債権

2,736

2,712

その他の金融資産

 

 

定期預金

39,223

36,671

保証金

121,856

95,813

映画分野におけるその他の非流動債権

166,279

152,619

その他

16,425

19,582

純損益を通じて公正価値で測定することが要求される金融資産

 

 

金融分野における投資及び貸付

 

 

負債性証券

1,012,057

1,059,718

資本性証券

1,798,536

2,123,062

その他の金融資産

 

 

負債性証券

16,013

20,905

資本性証券

120,274

125,590

デリバティブ資産

61,023

70,144

 

 

項目

2022年3月31日

2023年3月31日

金額(百万円)

金額(百万円)

純損益を通じて公正価値で測定するものと指定した金融資産

 

 

金融分野における投資及び貸付

 

 

負債性証券

267,169

188,906

その他の包括利益を通じて公正価値で測定することが要求される金融資産

 

 

金融分野における投資及び貸付

 

 

負債性証券

12,378,244

11,615,862

その他の金融資産

 

 

負債性証券

522

125

その他の包括利益を通じて公正価値で測定するものと指定した金融資産

 

 

金融分野における投資及び貸付

 

 

資本性証券

8,016

5,453

その他の金融資産

 

 

資本性証券

303,992

421,845

資産合計

21,271,427

21,481,116

流動資産合計

2,130,033

2,203,044

非流動資産合計

19,141,394

19,278,072

(注)* 営業債権及びその他の債権の金額は、連結財政状態計算書の営業債権、その他の債権及び契約資産より契約

         資産の金額を除いた金額です。

上記の表には、現金及び現金同等物は含まれていません。注記27をご参照ください。

 

 

項目

2022年3月31日

2023年3月31日

金額(百万円)

金額(百万円)

負債

 

 

償却原価で測定する金融負債

 

 

短期借入金

1,976,553

1,914,934

1年以内に返済期限の到来する長期借入債務

171,409

187,942

営業債務及びその他の債務

 

 

営業債務

1,716,316

1,701,598

その他の債務

126,926

162,475

銀行ビジネスにおける顧客預金 *1

3,004,215

3,306,981

長期借入債務

1,203,646

1,767,696

繰延対価 *2

87,937

その他の金融負債

63,281

61,128

純損益を通じて公正価値で測定することが要求される金融負債

 

 

その他の金融負債

 

 

デリバティブ負債

72,120

34,123

条件付対価

21,552

51,512

純損益を通じて公正価値で測定するものと指定した金融負債

 

 

その他の金融負債

 

 

償還可能非支配持分

34,995

47,326

負債合計

8,391,013

9,323,652

流動負債合計

6,975,408

7,205,678

非流動負債合計

1,415,605

2,117,974

(注)*1 銀行ビジネスにおける顧客預金には、連結財政状態計算書のその他の金融負債に含まれる非流動負債も含ま

          れます。

   *2 繰延対価は、連結財政状態計算書上、その他の金融負債、又は営業債務及びその他の債務に計上されていま

          す。

 

(2) 継続的に公正価値で測定する金融商品

 ソニーが各金融商品の公正価値測定に利用している評価技法、それが通常どの公正価値のレベルに分類されているかは以下のとおりです。

 

負債性金融商品、資本性金融商品

 活発な市場における取引価格が利用可能である金融商品の公正価値の階層はレベル1に分類されます。レベル1の金融商品には上場されている資本性金融商品が含まれています。取引価格を利用できないもしくは市場が活発でない金融商品については、価格モデル、類似の特徴をもつ金融商品の取引価格あるいは割引キャッシュ・フローモデルを使用して見積もり、主にレベル2に分類しています。レベル2の金融商品には公社債の大部分など、上場されている金融商品ほどには活発に取引されていない取引価格により評価された負債性金融商品が含まれています。取引量が少ないもしくは評価に使用するインプットの観察可能性が低い金融商品についてはレベル3に分類しています。レベル3の金融商品には、主に、レベル1・レベル2に分類されなかったプライベートエクイティ投資、投資信託及びファンド投資、証券化商品及び市場における取引価格が利用できずインプットの観察可能性が低い国内外の社債が含まれています。ソニーはプライベートエクイティ投資の公正価値を主に類似企業の評価倍率や、割引キャッシュ・フローモデルを使用して見積もっています。類似企業の株価純資産倍率及び株価収益率ならびに割引キャッシュ・フローモデルにおいて使用する資本コスト及び継続価値算定に用いるEBITDA倍率等は、レベル3に分類された資本性金融商品の公正価値評価において重大な観察可能でないインプットとして使用されています。類似企業の株価純資産倍率及び株価収益率の増加(減少)や、割引キャッシュ・フローモデルにおいて使用する資本コストの減少(増加)及びEBITDA倍率の増加(減少)により、公正価値は増加(減少)します。ソニーは、投資信託及びファンド投資の公正価値を測定するにあたり、主に純資産価値を使用します。ソニーは、証券化商品及び市場における取引価格が利用できずインプットの観察可能性が低い国内外の社債の公正価値を測定するにあたり、主に証券業者から得た指標価格等の第三者の価格に調整を加えることなく使用、あるいは割引キャッシュ・フローモデルを使用して見積もっています。ソニーは、レベル3の金融商品の公正価値の検証のため、主として市場参加者が公正価値の測定に使用すると想定される仮定についてのマネジメントの判断や見積りを含む内部の価格モデルを使用しています。

 

デリバティブ

 上場されているデリバティブで、その取引価格を使用して公正価値を評価されているデリバティブの公正価値の階層はレベル1に分類されます。しかしながら上場されているデリバティブ契約は少数であり、ソニーが保有するデリバティブ契約の多くは、容易に観察可能な市場パラメータを基礎として利用したソニー内部のモデルによる評価を行っています。利用しているパラメータには、活発に価格が形成されているものや、価格情報提供者のような外部業者から入手したものが含まれています。デリバティブの種類や契約条項に応じて、ブラック・ショールズ・オプション・プライシング・モデル等の評価技法により公正価値を測定するとともに、その技法を継続的に適用しています。ソニーは、開発後一定期間を経過しているようなデリバティブ商品について、金融業界において広く受け入れられている評価モデルを使用しています。これらのモデルは、満期までの期間を含むデリバティブ契約の条項や、金利、ボラティリティ、取引相手の信用格付け等の市場で観察されるパラメータを使用しています。さらに、これらのモデルの多くは、その評価方法に重要な判断を必要としないものであり、モデルで使用しているインプット自体も活発な価格付けが行われる市場で容易に観察可能なものであるため、主観性の高いものではありません。これらの技法で評価されている金融商品は、通常、レベル2に分類されています。

 ソニーは、金利スワップの公正価値を決定するにあたり、市場において観察可能で、該当する金融商品の期間に対応する金利のイールド・カーブを使用した将来見積キャッシュ・フローの現在価値を使用しています。ソニーは、外国為替のデリバティブについて、直物相場及び時間価値等、市場で観察可能なインプットを利用した先物為替予約の評価モデルを使用しています。これらのデリバティブは、そのデリバティブ資産・負債の公正価値の測定に際して、主に観察可能なインプットを使用しているため、レベル2に分類されています。

 

 2022年3月31日及び2023年3月31日現在、ソニーにおいて継続的に公正価値で測定されている資産・負債の公正価値は、以下のとおりです。

項目

2022年3月31日

金額(百万円)

レベル1

レベル2

レベル3

合計

連結財政状態計算書計上科目

金融分野に

おける投資

及び貸付

(流動)

その他の

金融資産

(流動)

金融分野に

おける投資

及び貸付

(非流動)

その他の

金融資産

(非流動)

資産

 

 

 

 

 

 

 

 

純損益を通じて公正価値で測定することが要求される金融資産

 

 

 

 

 

 

 

 

負債性証券

 

 

 

 

 

 

 

 

日本国債

368,273

368,273

368,273

日本地方債

600

600

600

日本社債

15,350

18

15,368

15,317

51

外国国債

29,237

185,238

214,475

214,475

外国社債

117

117

117

証券化商品

3,713

3,713

3,713

投資信託及びファンド投資

377,004

48,520

425,524

3

409,676

15,845

資本性証券

1,906,244

9,349

3,217

1,918,810

1,798,536

120,274

デリバティブ資産

 

 

 

 

 

 

 

 

金利契約

26,795

26,795

32

26,763

外国為替契約

30,204

30,204

28,147

2,057

株式契約

4,024

4,024

3,669

355

純損益を通じて公正価値で測定するものと指定した金融資産

 

 

 

 

 

 

 

 

負債性証券

 

 

 

 

 

 

 

 

日本国債

48,711

48,711

4,002

44,709

日本地方債

26,612

26,612

5,315

21,297

日本社債

7,228

7,228

3,907

3,321

外国国債

17,598

17,598

1,466

16,132

外国社債

163,395

3,625

167,020

33,690

133,330

その他の包括利益を通じて公正価値で測定することが要求される金融資産

 

 

 

 

 

 

 

 

負債性証券

 

 

 

 

 

 

 

 

日本国債

9,667,158

9,667,158

9,667,158

日本地方債

36,369

36,369

12,435

23,934

日本社債

746,223

154,245

900,468

10,257

890,211

外国国債

1,353,394

1,353,394

1,353,277

117

外国社債

318,699

20,837

339,536

65,000

274,131

405

証券化商品

41,982

39,859

81,841

81,841

その他の包括利益を通じて公正価値で測定するものと指定した金融資産

 

 

 

 

 

 

 

 

資本性証券

106,499

205,509

312,008

8,016

303,992

資産合計

2,041,980

13,440,182

483,684

15,965,846

136,075

31,848

15,327,947

469,976

 

 

項目

2022年3月31日

金額(百万円)

レベル1

レベル2

レベル3

合計

連結財政状態計算書

計上科目

その他の

金融負債

(流動)

その他の

金融負債

(非流動)

負債

 

 

 

 

 

 

純損益を通じて公正価値で測定することが要求される金融負債

 

 

 

 

 

 

デリバティブ負債

 

 

 

 

 

 

金利契約

7,530

7,530

471

7,059

外国為替契約

36,582

36,582

36,582

株式契約

11,903

16,105

28,008

28,008

条件付対価

21,552

21,552

1,475

20,077

純損益を通じて公正価値で測定するものと指定した金融負債

 

 

 

 

 

 

償還可能非支配持分

34,995

34,995

2,435

32,560

負債合計

11,903

60,217

56,547

128,667

68,971

59,696

 

 

項目

2023年3月31日

金額(百万円)

レベル1

レベル2

レベル3

合計

連結財政状態計算書計上科目

金融分野に

おける投資

及び貸付

(流動)

その他の

金融資産

(流動)

金融分野に

おける投資

及び貸付

(非流動)

その他の

金融資産

(非流動)

資産

 

 

 

 

 

 

 

 

純損益を通じて公正価値で測定することが要求される金融資産

 

 

 

 

 

 

 

 

負債性証券

 

 

 

 

 

 

 

 

日本国債

422,739

422,739

422,739

日本地方債

600

600

600

日本社債

16,872

38

16,910

16,872

38

外国国債

30,100

173,393

203,493

203,493

外国社債

5,515

3,377

8,892

5,515

3,377

証券化商品

投資信託及びファンド投資

367,193

60,796

427,989

410,499

17,490

資本性証券

2,236,646

5,217

6,789

2,248,652

2,123,062

125,590

デリバティブ資産

 

 

 

 

 

 

 

 

金利契約

43,844

43,844

438

43,406

外国為替契約

21,318

21,318

19,978

1,340

株式契約

290

4,692

4,982

4,982

純損益を通じて公正価値で測定するものと指定した金融資産

 

 

 

 

 

 

 

 

負債性証券

 

 

 

 

 

 

 

 

日本国債

8,830

8,830

1,001

7,829

日本地方債

16,038

16,038

2,010

14,028

日本社債

3,315

3,315

3,315

外国国債

15,325

15,325

15,325

外国社債

141,857

3,541

145,398

21,227

124,171

その他の包括利益を通じて公正価値で測定することが要求される金融資産

 

 

 

 

 

 

 

 

負債性証券

 

 

 

 

 

 

 

 

日本国債

9,095,550

9,095,550

9,095,550

日本地方債

43,655

43,655

1,369

42,286

日本社債

736,204

171,622

907,826

6,815

901,011

外国国債

1,166,279

1,166,279

1,166,154

125

外国社債

307,717

24,672

332,389

46,367

286,022

証券化商品

29,697

40,591

70,288

70,288

その他の包括利益を通じて公正価値で測定するものと指定した金融資産

 

 

 

 

 

 

 

 

資本性証券

103,270

324,028

427,298

5,453

421,845

資産合計

2,370,306

12,621,158

640,146

15,631,610

78,789

25,398

14,914,212

613,211

 

 

項目

2023年3月31日

金額(百万円)

レベル1

レベル2

レベル3

合計

連結財政状態計算書

計上科目

その他の

金融負債

(流動)

その他の

金融負債

(非流動)

負債

 

 

 

 

 

 

純損益を通じて公正価値で測定することが要求される金融負債

 

 

 

 

 

 

デリバティブ負債

 

 

 

 

 

 

金利契約

5,656

5,656

427

5,229

外国為替契約

19,876

19,876

18,679

1,197

株式契約

3,321

5,270

8,591

8,591

条件付対価

51,512

51,512

14,790

36,722

純損益を通じて公正価値で測定するものと指定した金融負債

 

 

 

 

 

 

償還可能非支配持分

47,326

47,326

47,326

負債合計

3,321

30,802

98,838

132,961

42,487

90,474

 

 上記の表には、現金及び現金同等物は含まれていません。注記27をご参照ください。

 一部の負債性証券は活発な市場における取引価格が利用可能になったため、レベル2からレベル1へ移動しました。2021年度及び2022年度の移動額はそれぞれ1,953百万円及び2,704百万円です。また、一部の負債性証券は活発な市場における取引価格が利用できなくなったため、レベル1からレベル2へ移動しました。2021年度と2022年度の移動額はそれぞれ2,523百万円及び1,982百万円です。

 一部の資本性証券は活発な市場における取引価格が利用可能になったため、レベル2からレベル1へ移動しました。2021年度と2022年度の移動額はそれぞれ12,276百万円及び24,958百万円です。

 

 レベル3に分類されている資産・負債の公正価値測定に用いた評価技法、重大な観察可能でないインプット、及びその範囲は以下のとおりです。

 

評価技法

重大な観察可能でないインプット

範囲

 

2022年3月31日

2023年3月31日

その他の包括利益を通じて公正価値で測定することが要求される金融資産

 

 

 

 

負債性証券

 

 

 

 

日本社債

割引キャッシュ・フロー

クレジット・スプレッド *

26bp~67bp

34bp~63bp

外国社債

0bp~170bp

10bp

証券化商品

100bp~160bp

150bp~190bp

(注)* bp=ベーシス・ポイント

 

 公正価値はクレジット・スプレッドの上昇(低下)により減少(増加)します。

 なお、レベル3に分類されている上記の資産について、重大な観察可能でないインプットを、合理的に考え得る代替的な仮定を反映するように変更した場合の公正価値の変動は重要ではありません。

 

 2021年度及び2022年度におけるレベル3に分類されている資産・負債の公正価値の変動は以下のとおりです。

項目

2021年度

金額(百万円)

期首残高

利得又は損失 *1

購入

売却又は

決済

レベル3

への移動

*4

レベル3

からの移動

 *5

その他

期末残高

純損益に

含まれる

金額 *2

その他の

包括利益に

含まれる

金額 *3

資産

 

 

 

 

 

 

 

 

 

純損益を通じて公正価値で測定することが要求される金融資産

 

 

 

 

 

 

 

 

 

負債性証券

 

 

 

 

 

 

 

 

 

日本社債

62

20

△34

△30

18

外国社債

213

5

10

△111

117

証券化商品

6,142

△2,429

3,713

投資信託及びファンド投資

37,254

5,678

394

22,079

△16,885

48,520

資本性証券

3,172

△395

△15

477

△22

3,217

デリバティブ資産

 

 

 

 

 

 

 

 

 

株式契約

10,176

△6,629

477

4,024

純損益を通じて公正価値で測定するものと指定した金融資産

 

 

 

 

 

 

 

 

 

負債性証券

 

 

 

 

 

 

 

 

 

外国社債

337

3,288

3,625

その他の包括利益を通じて公正価値で測定することが要求される金融資産

 

 

 

 

 

 

 

 

 

負債性証券

 

 

 

 

 

 

 

 

 

日本社債

93,288

△1

△13,006

73,964

154,245

外国社債

18,066

700

△5

12,000

△9,868

△56

20,837

証券化商品

9,402

279

△82

41,763

△10,625

3,166

△4,044

39,859

その他の包括利益を通じて公正価値で測定するものと指定した金融資産

 

 

 

 

 

 

 

 

 

資本性証券

104,541

25,614

89,274

△5,825

63

△7,884

△274

205,509

負債

 

 

 

 

 

 

 

 

 

純損益を通じて公正価値で測定することが要求される金融負債

 

 

 

 

 

 

 

 

 

条件付対価

6,161

297

1,645

15,221

△1,762

△10

21,552

純損益を通じて公正価値で測定するものと指定した金融負債

 

 

 

 

 

 

 

 

 

償還可能非支配持分

8,179

2,008

2,978

27,240

△5,285

△125

34,995

 

 

項目

2022年度

金額(百万円)

期首残高

利得又は損失 *1

購入

売却又は

決済

レベル3

への移動

*4

レベル3

からの移動

 *5

その他

期末残高

純損益に

含まれる

金額 *2

その他の

包括利益に

含まれる

金額 *3

資産

 

 

 

 

 

 

 

 

 

純損益を通じて公正価値で測定することが要求される金融資産

 

 

 

 

 

 

 

 

 

負債性証券

 

 

 

 

 

 

 

 

 

日本社債

18

20

38

外国社債

117

△14

3,434

△70

△90

3,377

証券化商品

3,713

△3,713

投資信託及びファンド投資

48,520

△2,541

395

17,254

△2,832

60,796

資本性証券

3,217

△413

4,021

△36

6,789

デリバティブ資産

 

 

 

 

 

 

 

 

 

株式契約

4,024

△393

356

705

4,692

純損益を通じて公正価値で測定するものと指定した金融資産

 

 

 

 

 

 

 

 

 

負債性証券

 

 

 

 

 

 

 

 

 

外国社債

3,625

△84

3,541

その他の包括利益を通じて公正価値で測定することが要求される金融資産

 

 

 

 

 

 

 

 

 

負債性証券

 

 

 

 

 

 

 

 

 

日本社債

154,245

6

△30,203

47,574

171,622

外国社債

20,837

598

24,362

△21,125

24,672

証券化商品

39,859

△389

6

13,575

△15,048

6,712

△4,124

40,591

その他の包括利益を通じて公正価値で測定するものと指定した金融資産

 

 

 

 

 

 

 

 

 

資本性証券

205,509

△24,913

143,611

△126

146

△600

401

324,028

負債

 

 

 

 

 

 

 

 

 

純損益を通じて公正価値で測定することが要求される金融負債

 

 

 

 

 

 

 

 

 

条件付対価

21,552

△475

1,240

43,455

△13,951

△309

51,512

純損益を通じて公正価値で測定するものと指定した金融負債

 

 

 

 

 

 

 

 

 

償還可能非支配持分

34,995

△1,410

2,877

13,670

△2,802

△4

47,326

(注)*1 負債項目は利得を負の値、損失を正の値で表示しています。

*2 連結損益計算書上、金融ビジネス収入、その他の営業損(益)(純額)、金融収益及び金融費用に含まれています。

*3 連結包括利益計算書上、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融商品の変動、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する負債性金融商品の変動及び在外営業活動体の換算差額に含まれています。

*4 インプットの観察可能性が低下したため、一部の金融資産がレベル3へ移動しました。

*5 観察可能な市場データが利用可能となったため、一部の金融資産がレベル3から移動しました。

 

 

 2021年度及び2022年度末に保有するレベル3に分類されている資産・負債に関連する純損益に計上した未実現利益(損失)の変動は以下のとおりです。

項目

2021年度

2022年度

金額(百万円)

金額(百万円)

資産

 

 

純損益を通じて公正価値で測定することが要求される金融資産

 

 

負債性証券

 

 

外国社債

5

△14

投資信託及びファンド投資

4,562

△2,420

資本性証券

98

△413

デリバティブ資産

 

 

株式契約

△6,629

△393

純損益を通じて公正価値で測定するものと指定した金融資産

 

 

負債性証券

 

 

外国社債

337

△84

その他の包括利益を通じて公正価値で測定することが要求される金融資産

 

 

負債性証券

 

 

日本社債

6

外国社債

700

598

証券化商品

238

△389

負債

 

 

純損益を通じて公正価値で測定することが要求される金融負債

 

 

条件付対価

△513

△2,683

純損益を通じて公正価値で測定するものと指定した金融負債

 

 

償還可能非支配持分

△1,878

1,410

(注) 連結損益計算書上、金融ビジネス収入、その他の営業損(益)(純額)、金融収益及び金融費用に含まれています。

 

 ソニーは関係事業推進及び関係維持・強化等のための資本性金融商品への政策投資については、その保有目的に鑑み、主にその他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産として指定しています。

 

 2022年3月31日及び2023年3月31日現在、その他の包括利益を通じて公正価値で測定するものと指定した資本性金融商品の内訳は以下のとおりです。

項目

2022年3月31日

2023年3月31日

金額(百万円)

金額(百万円)

市場性あり

106,499

103,270

市場性なし

205,509

324,028

合計

312,008

427,298

 

 2022年3月31日及び2023年3月31日現在、市場性のあるその他の包括利益を通じて公正価値で測定するものと指定した主要な資本性金融商品は以下のとおりです。

項目

2022年3月31日

2023年3月31日

金額(百万円)

金額(百万円)

Bilibili Inc.

54,162

54,214

東映アニメーション㈱

8,371

10,407

ANYCOLOR㈱

10,061

㈱KADOKAWA

9,161

8,017

 

 2022年3月31日及び2023年3月31日現在、ソニーが保有する市場性のないその他の包括利益を通じて公正価値で測定するものと指定した資本性金融商品の主要な業種別情報は以下のとおりです。

項目

2022年3月31日

2023年3月31日

金額(百万円)

金額(百万円)

エンタテインメント *1

148,283

259,214

製造業 *2

35,406

35,182

情報技術・通信・サービス業 *3

20,327

27,136

(注)*1 主な銘柄はEpic Games, Inc.及びScopely, Inc.です。

*2 主な銘柄は日亜化学工業㈱です。

*3 主な銘柄は㈱半導体エネルギー研究所です。

 

 ソニーは、保有資産の効率化及び有効活用を図るため、その他の包括利益を通じて公正価値で測定するものと指定した資本性金融商品の売却による認識の中止を行っています。2021年度及び2022年度中に認識を中止したものに係る情報は以下のとおりです。

項目

2021年度

2022年度

金額(百万円)

金額(百万円)

認識の中止時の公正価値

11,015

625

その他の包括利益で認識した累計額(税効果考慮後) *

5,784

△298

受取配当金

70

8

(注)* 累積その他の包括利益(税効果考慮後)は、資本性金融商品の認識の中止時に利益剰余金に振り替えていま

         す。

 

(3) 償却原価で測定されている金融商品

 2022年3月31日及び2023年3月31日現在、償却原価で測定されている金融商品のレベルごとの公正価値は以下のとおりです。

項目

2022年3月31日

金額(百万円)

公正価値

帳簿価額

レベル1

レベル2

レベル3

資産

 

 

 

 

 

負債性証券

 

 

 

 

 

日本国債

86,622

86,622

75,634

日本地方債

1,963

1,963

1,717

日本社債

3,727

3,727

3,583

外国社債

5,121

5,121

5,047

証券化商品

269,376

269,376

271,308

その他

41

909

950

949

銀行ビジネスにおける住宅ローン

2,837,349

2,837,349

2,752,985

資産合計

97,474

3,107,634

3,205,108

3,111,223

負債

 

 

 

 

 

長期借入債務(1年以内に返済期限の到来する長期借入債務を含む)

841,249

60,873

902,122

909,706

負債合計

841,249

60,873

902,122

909,706

 

 

項目

2023年3月31日

金額(百万円)

公正価値

帳簿価額

レベル1

レベル2

レベル3

資産

 

 

 

 

 

負債性証券

 

 

 

 

 

日本国債

83,357

83,357

79,550

日本地方債

1,803

1,803

1,618

日本社債

3,337

3,337

3,483

外国社債

4,814

4,814

4,796

証券化商品

324,153

324,153

331,354

その他

41

1,173

1,214

1,224

銀行ビジネスにおける住宅ローン

3,184,060

3,184,060

3,129,393

資産合計

93,352

3,509,386

3,602,738

3,551,418

負債

 

 

 

 

 

長期借入債務(1年以内に返済期限の到来する長期借入債務を含む)

1,343,077

67,844

1,410,921

1,423,392

負債合計

1,343,077

67,844

1,410,921

1,423,392

 

 上記の表には、償却原価で測定する金融商品のうち、主として短期取引であり帳簿価額が公正価値と近似するものを含めていません。

 

 レベル2に分類されている1年以内返済予定分を含む長期借入債務の公正価値は、主に類似した負債のソニーの現在の利率を使って、将来キャッシュ・フローを割引いた金額で見積もられています。

 レベル3に分類されている金融商品は、主に銀行ビジネスにおける住宅ローン、証券化商品及びソニーが発行した一部の社債です。ソニーはこれらの金融商品の公正価値を決定するにあたり、将来キャッシュ・フローを見積もり、リスクフリーレートのイールド・カーブに一定の信用リスク等を加味した割引率で割り引いて算定しています。

 

(4) 金融分野における金融商品に関連する収益及び費用

 金融分野における金融商品に関連する収益及び費用は、連結損益計算書上、金融ビジネス収入及び金融ビジネス費用として計上されます。金融分野以外の分野に含まれる金融商品に関連する収益及び費用は、連結損益計算書上、金融収益及び金融費用として計上されます。注記24をご参照ください。

 

 2021年度及び2022年度の金融分野における金融商品に関連する収益及び費用の内訳は以下のとおりです。

項目

2021年度

金額(百万円)

純損益を

通じて公正

価値で測定

することが

要求される

金融商品

純損益を

通じて公正

価値で測定

するものと

指定した

金融商品

償却原価で

測定する

金融資産

償却原価で

測定する

金融負債

その他の

包括利益を

通じて公正

価値で測定

する負債性

金融商品

その他の

包括利益を

通じて公正

価値で測定

する資本性

金融商品

合計

収益

 

 

 

 

 

 

 

純損益に認識した正味利得(損失)

225,922

△6,673

14,765

△49,110

148,813

333,717

金利収益総額

32,839

180,006

212,845

配当収入

85

85

費用

 

 

 

 

 

 

 

金利費用総額

3,838

3,838

金融資産の

減損損失(利得)

19

24

43

 

項目

2022年度

金額(百万円)

純損益を

通じて公正

価値で測定

することが

要求される

金融商品

純損益を

通じて公正

価値で測定

するものと

指定した

金融商品

償却原価で

測定する

金融資産

償却原価で

測定する

金融負債

その他の

包括利益を

通じて公正

価値で測定

する負債性

金融商品

その他の

包括利益を

通じて公正

価値で測定

する資本性

金融商品

合計

収益

 

 

 

 

 

 

 

純損益に認識した正味利得(損失)

47,709

△2,493

14,944

△58,484

140,589

142,265

金利収益総額

47,054

198,549

245,603

配当収入

195

195

費用

 

 

 

 

 

 

 

金利費用総額

29,774

29,774

金融資産の

減損損失(利得)

144

8

152

 

6.金融商品に関連するリスク管理

(1) 資本リスク

 ソニーが資本リスク管理として用いる指標として株主資本利益率(以下「ROE」)があります。

 

2022年3月31日

2023年3月31日

ROE *

12.8%

13.0%

(注)* ROEは当社株主に帰属する資本を用いて算出しています。

 

 なお、金融分野においては以下のとおり法令の規制を受けることから、資本については金融分野と金融分野以外を区別して管理しており、財務健全性維持の観点から、金融分野を除いた株主資本比率を参照しています。

 

 金融分野においては、ソニーは保険業法、銀行法にもとづき自己資本規制比率や純資産等の額を一定水準以上に保つことが義務付けられています。ソニーが遵守すべき重要な指標は以下のとおりです。

保険ビジネス:ソルベンシー・マージン比率の維持

生命保険子会社及び損害保険子会社は、日本国内の基準にもとづく最低ソルベンシー・マージン比率の要求と比較して、高いソルベンシー・マージン比率を維持しています。

銀行ビジネス:自己資本比率の維持

銀行子会社は、日本国内の基準にもとづく自己資本比率を維持しています。

 

 したがって、金融分野の子会社と金融分野以外のソニーグループ会社間で資金の貸借を行うことは厳格に制限されています。2022年3月31日及び2023年3月31日現在のソニーフィナンシャルグループ㈱(以下「SFGI」)における総資産の帳簿価額は、それぞれ20,974,027百万円及び20,805,535百万円です。また、2022年3月31日及び2023年3月31日現在のSFGIの負債総額は、それぞれ18,392,874百万円及び18,990,548百万円です。

 

(2) 金利リスク

 金融分野に含まれる保険ビジネスの金利リスクについては、注記13をご参照ください。また、金融分野に含まれる銀行ビジネスの金利リスクについては、(7)銀行ビジネスにおける市場リスクをご参照ください。

 

 リスク管理方針とエクスポージャー

 金利リスクは、市場金利の変動により、金融商品の公正価値もしくは金融商品から生じる将来キャッシュ・フローが変動するリスクとして定義されています。

 

 金融分野を除くソニー連結における金利リスクのエクスポージャーは、主に借入金や社債などの債務に関連しています。利息の金額は市場金利の変動に影響を受けるため、ソニーは、利息の将来キャッシュ・フローが変動する金利リスクにさらされています。

 主に金利の上昇による将来の利息の支払額の増加を抑えるために、社債を固定金利で発行することにより資金調達を行っています。

 

 また、主に資金調達コストの引き下げ、資金調達手段の多様化、金利及び外国為替レートの不利な変動ならびに金融商品の公正価値変動がもたらす借入債務及び負債性証券に係るリスクを軽減するために金利スワップ契約を利用しています。

 これらにより、金融分野を除くソニー連結において、金利リスクはキャッシュ・フローにとって重要ではありません。

 

(3) 価格変動リスク

 金融分野に含まれる保険ビジネスの価格変動リスクについては、注記13をご参照ください。また、金融分野に含まれる銀行ビジネスの価格変動リスクについては、(7)銀行ビジネスにおける市場リスクをご参照ください。

 

① リスク管理方針とエクスポージャー

 ソニーは、保有する国内外の企業等の株式から生じる価格変動リスクにさらされています。ソニーでは、資本性金融商品について、定期的に公正価値や発行体の財務状況等を把握し、保有状況を継続的に見直しています。

 

② 感応度分析

 2022年3月31日及び2023年3月31日における市場性のある資本性金融商品(株式)の市場価格が10%下落した場合に、税引前利益及びその他の包括利益(税効果考慮前)に与える影響は以下のとおりです。

 

2022年3月31日

2023年3月31日

金額(百万円)

金額(百万円)

税引前利益

△11,604

△11,734

その他の包括利益(税効果考慮前)

△9,871

△9,800

 

(4) 流動性リスク

 金融負債に係る満期分析以外の金融分野に含まれる保険ビジネスの流動性リスクについては、注記13をご参照ください。

 

① リスク管理方針

 以下の基本方針及び数値情報は、独自に流動性を確保している金融分野及び一部の子会社を除いたソニーの連結事業にもとづいて説明しています。なお、金融分野に含まれる銀行ビジネスについては当該項目の最後に別途説明しています。

 

流動性マネジメントと資金の調達

 ソニーは、事業活動に必要な流動性を保ちながら健全な財政状態を維持することを財務の重要な目標と考えています。ソニーは、現金及び現金同等物(以下「現預金等」。ただし、国の規制等で資金の移動に制約があるものを除く)及びコミットメントラインの未使用額を合わせた金額を流動性として位置づけています。

 流動性の保持に必要な資金は、営業活動及び投資活動(資産売却を含む)によるキャッシュ・フロー及び現預金等でまかないますが、ソニーは必要に応じて社債、コマーシャル・ペーパー(以下「CP」)、銀行借入などの手段を通じて、金融・資本市場からの資金調達を行っています。

 当社、英国の子会社Sony Global Treasury Services Plc(以下「SGTS」)及び米国の子会社Sony Capital Corporation(以下「SCC」)は日本・米国・欧州の各市場へアクセス可能なCPプログラム枠を有しています。2022年度末時点で当社、SGTS及びSCCは、円換算で合計1兆1,663億円分のCPプログラム枠を保有しています。2022年度末における発行残高はありません。

 金融・資本市場が不安定な混乱状況に陥り、前述の手段により十分な資金調達ができなくなった場合に備え、ソニーは、多様な金融機関との契約によるコミットメントラインも保持しています。2022年度末の未使用のコミットメントラインの総額は円換算で6,415億円です。未使用のコミットメントラインの内訳は、日本の銀行団と結んでいる2,750億円の円貨コミットメントライン、日本の銀行団と結んでいる1,700百万米ドルの複数通貨建てコミットメントライン、外国の銀行団と結んでいる1,050百万米ドルの複数通貨建てコミットメントラインです。金融・資本市場の流動性がなくなった場合でも、ソニーは現預金等及びこれらのコミットメントラインを使用することによって十分な流動性を維持することができると現時点では考えています。

 ソニーは、流動性及び資本政策に対する財務の柔軟性を確保し、金融・資本市場を通じた十分な資金リソースへのアクセスを保持するため、安定した一定水準の信用格付けの維持を重要な経営目標の一つと位置づけています。ただし、グループ全体の主要な資金調達に関する金融機関との契約において、ソニーの信用格付けが低下した場合に、強制的に早期弁済を求められるものはありません。また、これら契約のうち一部のコミットメントライン契約については、ソニーの信用格付けにより借入コストが変動する条件が含まれているものがありますが、未使用のコミットメントラインからの借入を禁ずる条項を含んでいるものはありません。

 

キャッシュ・マネジメント

 ソニーは日本においては当社、米国においてはSCC、それ以外の地域においてはSGTSを中心にグローバルな資金管理を行っています。資本取引に規制があり資金移動を制限されている国や地域は一部存在しますが、大部分の子会社における資金の過不足は、当社、SGTS及びSCCにより純額ベースで運用又は調達をしています。ソニーは資金の効率化をめざし、各子会社に資金余剰が出た場合は当社、SGTS及びSCCに預け、また各子会社に資金不足が生じた場合には当社、SGTS及びSCCを通じて資金の貸し借りを行うことで、余剰資金を活用し、外部借入を削減することができます。関係会社間の効率的な資金移動が制限されている国や地域では、ソニーは当社、SGTS及びSCCの外に資金を残していますが、必要な流動性資金はキャッシュ・フローや外部からの借入(もしくはその両方)によって調達しています。ソニーは、海外に所在する移動を制限されている資金が、ソニー全体の流動性や財務状況ならびに業績に重大な影響を与えるとは考えていません。

 

金融分野に含まれる銀行ビジネス

 金融分野に含まれる銀行ビジネスにおいては、流動性リスクに関する管理諸規程を整備し、同諸規程に従い、各種流動性リスクの管理を実施しています。流動性リスクには、資金繰りリスクと市場流動性リスクがあります。資金繰りリスクとは、決済日に必要な資金が確保できなくなり、資金決済が履行できなくなることや、資金の確保に通常よりも著しく高い金利での資金調達を余儀なくされることにより損失を被るリスクです。資金繰りの状況をその資金繰りの逼迫度に応じてフェーズ分けし、各フェーズにおける管理手法、報告方法などを定めるとともに、必要に応じて、ガイドラインなどの設定と見直しを行っています。市場流動性リスクとは、市場の混乱などにより市場において取引ができなくなり、当社が保有するポジションを解消することが不可能となることや、通常よりも著しく不利な価格での取引を余儀なくされることにより損失を被るリスクです。各種取扱商品に対する市場流動性の状況を把握し、必要に応じて、商品ごとのガイドラインなどの設定と見直しを行っています。加えて、流動性リスクの管理及び十分な流動性バッファーを確保するため、定期的なストレステストを実施しています。同テストでは、流動性ストレスのシナリオを作成、同環境下での資金流出額を見積もることで、流動性確保に必要なバッファーの金額を把握、管理しています。流動性バッファーは、現金や国債といった、流動性危機下であっても直ぐに現金化できる、流動性の高い資産で構成されています。これらの流動性リスク管理は、リスク管理部門が行い、また、その管理状況を、銀行子会社の取締役会や経営会議に、定期的に報告しています。さらに、内部監査部門による監査を実施しています。

 

② 満期分析

 2022年3月31日及び2023年3月31日現在、ソニーが保有する金融負債は以下のとおりです。

 

2022年3月31日

 

金額(百万円)

 

帳簿価額

合計

1年以内

1年超~

2年以内

2年超~

3年以内

3年超~

4年以内

4年超~

5年以内

5年超

銀行ビジネスにおける顧客預金 *1

3,004,215

3,004,215

2,886,361

48,676

15,860

3,038

1,186

49,094

社債

216,103

218,676

36,976

25,363

40,326

20,303

35,243

60,465

借入金

2,670,156

2,687,135

2,053,340

58,767

76,434

115,460

23,813

359,321

ローン・コミットメント

33,587

33,587

デリバティブ負債 *2

72,120

72,118

66,017

688

718

753

721

3,221

預り保証金

39,296

39,296

28,872

345

27

8

8

10,036

償還可能非支配持分

34,995

37,046

2,435

19,927

9,046

2,381

3,257

 

 

2022年3月31日

 

金額(百万円)

 

帳簿価額

合計

1年以内

1年超~

2年以内

2年超~

3年以内

3年超~

4年以内

4年超~

5年以内

リース負債

465,349

511,883

81,421

69,791

59,214

45,063

37,363

5年超~

6年以内

6年超~

7年以内

7年超~

8年以内

8年超~

9年以内

9年超~

10年以内

10年超

35,841

32,369

30,593

27,864

19,913

72,451

(注)*1 要求払預金は1年以内に含まれています。

*2 デリバティブ負債の純額決済・総額決済の内訳は以下のとおりです。

 

2022年3月31日

 

金額(百万円)

 

合計

1年以内

1年超~

2年以内

2年超~

3年以内

3年超~

4年以内

4年超~

5年以内

5年超

純額で決済するデリバティブ契約

 

 

 

 

 

 

 

支出

72,118

66,017

688

718

753

721

3,221

総額で決済するデリバティブ契約

 

 

 

 

 

 

 

収入

支出

 

 

 

2023年3月31日

 

金額(百万円)

 

帳簿価額

合計

1年以内

1年超~

2年以内

2年超~

3年以内

3年超~

4年以内

4年超~

5年以内

5年超

銀行ビジネスにおける顧客預金 *1

3,306,981

3,316,556

3,171,377

30,215

14,933

1,060

2,410

96,561

社債

349,332

354,169

26,039

40,986

110,862

35,591

80,416

60,275

借入金

2,988,994

3,025,480

1,998,315

70,690

147,447

270,268

62,571

476,189

ローン・コミットメント

35,831

35,831

デリバティブ負債 *2

34,123

33,766

28,886

623

1,041

912

918

1,386

預り保証金

40,568

40,568

31,085

272

19

58

13

9,121

償還可能非支配持分

47,326

48,616

24,844

10,397

4,572

198

8,605

 

 

2023年3月31日

 

金額(百万円)

 

帳簿価額

合計

1年以内

1年超~

2年以内

2年超~

3年以内

3年超~

4年以内

4年超~

5年以内

リース負債

532,246

593,967

90,244

80,476

68,143

55,189

47,665

5年超~

6年以内

6年超~

7年以内

7年超~

8年以内

8年超~

9年以内

9年超~

10年以内

10年超

56,603

37,539

34,588

25,798

18,384

79,338

(注)*1 要求払預金は1年以内に含まれています。

*2 デリバティブ負債の純額決済・総額決済の内訳は以下のとおりです。

 

2023年3月31日

 

金額(百万円)

 

合計

1年以内

1年超~

2年以内

2年超~

3年以内

3年超~

4年以内

4年超~

5年以内

5年超

純額で決済するデリバティブ契約

 

 

 

 

 

 

 

支出

32,881

27,820

769

1,076

912

918

1,386

総額で決済するデリバティブ契約

 

 

 

 

 

 

 

収入

29,092

25,894

156

3,042

支出

29,977

26,960

10

3,007

 

(5) 為替変動リスク

 金融分野に含まれる保険ビジネスの為替変動リスクについては、注記13をご参照ください。また、金融分野に含まれる銀行ビジネスの為替変動リスクについては、(7)銀行ビジネスにおける市場リスクをご参照ください。

 

① リスク管理方針とエクスポージャー

 外貨建てで取引されている製品・サービスなどのコスト及び価格は為替相場の変動により影響を受けるため、それにより、ソニーの事業、業績及び財政状態が悪影響を受ける可能性があります。ソニーは、主に為替予約等のデリバティブの利用や同一通貨建ての有価証券などで運用することにより、為替リスクの緩和に努めています。

 

 ソニーにおける為替変動リスクのエクスポージャー(純額)の主なものは、以下のとおりです。なお、デリバティブにより為替リスクがヘッジされている金額は除いています。

 

2022年3月31日

2023年3月31日

金額(百万円)

金額(百万円)

米ドル

△6,384

45,316

ユーロ

△22,713

1,459

(注)負債側のエクスポージャー(純額)を負の値、資産側のエクスポージャー(純額)を正の値と表示しています。

 

② 感応度分析

 ソニーが2022年3月31日及び2023年3月31日現在において保有する外貨建て金融商品について、日本円が、米ドル及びユーロに対してそれぞれ10%円高になった場合に、税引前利益に与える影響額は、以下のとおりです。なお、日本円が米ドル及びユーロに対してそれぞれ10%円安になった場合は、以下の表と同額で反対の影響があります。

 本分析は、その他全ての変数が一定であることを前提としています。

 

2022年3月31日

2023年3月31日

金額(百万円)

金額(百万円)

米ドル

638

△4,532

ユーロ

2,271

△146

 

(6) 信用リスク

① リスク管理方針とエクスポージャー

 ソニーでは、営業債権に係る顧客の信用リスク及び営業債権の為替リスクをヘッジするために保有するデリバティブに係る取引相手である金融機関の信用リスクにさらされています。

 

 営業債権については、与信管理に関する社内規程に従い、取引開始前に取引相手の経営内容の把握や信用度の判定を行って取引の適否の検討、与信限度額の設定及び債権保全策の検討をしています。取引開始後は、債権管理に関する社内規程に従い、取引相手ごとの期日管理及び残高管理を行うとともに、取引の経過、回収の内容、債権残高の推移動向を継続して記録管理し、また、取引相手の経営内容及びビジネス動向等の情報を積極的に収集することで、財務状況の悪化等による回収懸念の早期把握や軽減を図っています。営業債権のうち、将来損失の発生が予想される部分に対して計上される損失評価引当金の計算にあたり、過去の回収率、現在の状況及び将来の経済状況の予測に加え、継続的な信用リスク評価にもとづいて顧客の信用力を判断しています。

 

 また、デリバティブ取引については、信用度の高い金融機関や中央清算機関等としか取引を行っておらず、取引時には担保の受取がされていることから、信用リスクは小さいと考えています。

 

 金融分野においては、「リスク管理基本規則」を制定し、子会社の規模、特性、及び業務内容に応じたリスク管理を行っています。金融分野のリスク管理に関する具体的な体制等は「リスク管理ガイドライン」に定めており、金融分野の子会社において、金融資産の特性に応じて、負債性証券の発行体の信用リスク、カウンターパーティーリスク、個別案件ごとの与信審査、信用情報管理、信用格付け、保証や担保の設定、問題債権への対応等に関する体制を整備して、それぞれ自律的なリスク管理を行っています。これらの管理状況は、金融分野の子会社における関連部署より、それらの取締役会や経営会議に定期的に報告しています。

② 信用リスク・エクスポージャー

(i)損失評価引当金の変動

営業債権、その他の債権及び契約資産等(映画分野におけるその他の非流動債権を含む)

 

2021年度

2022年度

全期間の予想信用損失

(百万円)

全期間の予想信用損失

(百万円)

期首残高

30,066

31,341

期首現在で認識されている金融資産の変動:

 

 

―認識の中止が行われた金融資産

△935

△4,568

組成又は新規購入した新規の金融資産

5,998

6,401

直接償却

△9,501

△6,647

モデル/リスク変数の変更

4,269

△1,409

外国為替及びその他の変動

1,444

2,416

期末残高

31,341

27,534

 

負債性証券

 

2021年度

2022年度

12ヵ月の予想信用損失 *

(百万円)

12ヵ月の予想信用損失 *

(百万円)

期首残高

29

53

期首現在で認識されている金融資産の変動:

 

 

―認識の中止が行われた金融資産

△6

△4

組成又は新規購入した新規の金融資産

44

13

モデル/リスク変数の変更

△14

△1

外国為替及びその他の変動

期末残高

53

61

(注)* 全ての負債性証券は当初認識時点より信用リスクが著しく増加していないため、損失評価引当金は12ヵ月の

         予想信用損失に等しい金額で測定されています。

 

 2022年3月31日及び2023年3月31日現在において、ほとんど全ての負債性証券に係る損失評価引当金は、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する損失評価引当金です。

 

貸出金

 

金額(百万円)

12ヵ月の

予想信用損失

全期間の

予想信用損失

合計

2021年4月1日残高

122

946

1,068

2021年4月1日現在で認識されている金融資産の変動:

 

 

 

―全期間の予想信用損失への振替

△1

1

―12ヵ月の予想信用損失への振替

103

△103

―認識の中止が行われた金融資産

△59

△97

△156

組成又は新規購入した新規の金融資産

33

17

50

モデル/リスク変数の変更

△34

163

129

外国為替及びその他の変動

2022年3月31日残高

164

927

1,091

2022年3月31日現在で認識されている金融資産の変動:

 

 

 

―全期間の予想信用損失への振替

△1

1

―12ヵ月の予想信用損失への振替

80

△80

―認識の中止が行われた金融資産

△6

△285

△291

組成又は新規購入した新規の金融資産

51

20

71

モデル/リスク変数の変更

25

241

266

外国為替及びその他の変動

2023年3月31日残高

313

824

1,137

 2022年3月31日及び2023年3月31日現在における信用減損している貸出金で、重要なものはありません。

 

(ⅱ)担保及びその他の信用補完の説明

 ソニーは、各顧客の信用度を案件ごとに評価しています。与信の拡大が必要と判断された際に、入手した担保の金額はマネジメントによる顧客の信用評価にもとづいています。保有される担保は変動するものの、主に下記のようなものを含んでいます。

 

・全資産に対する浮動担保及び事業

・特定の、又は関連する保証

・顧客の債務保証、有利及び不利な制約を含むローン契約

 

 担保及びその他の信用補完考慮前の金融資産に係る総額での帳簿価額は、これらの金融資産に係る信用リスクに対するソニーの最大エクスポージャーです。IFRS第9号の減損の要求事項が適用されない有価証券に係る担保及びその他の信用補完考慮前の信用リスクに対する最大エクスポージャーについては、注記5に記載しています。

 

 金融分野において、住宅ローンは十分な担保を受け取っており、重要な損失評価引当金は認識されません。債券貸借取引の担保として受け入れている有価証券のうち、売却又は担保として自由に処分できる権利を有し、当該処分を行わず所有しているものの公正価値は、2022年3月31日及び2023年3月31日現在において、それぞれ530,589百万円及び4,691百万円です。各事業年度において当該処分を行った担保はありません。なお、これらの担保は、当該処分が行われるまで連結財政状態計算書には認識されません。

 

(ⅲ)リスクの等級ごとの信用リスク・エクスポージャー

 2022年3月31日及び2023年3月31日現在におけるリスクの等級ごとの信用リスク・エクスポージャーは、以下のとおりです。

 

営業債権、その他の債権及び契約資産等(映画分野におけるその他の非流動債権を含む)

 

2022年3月31日

2023年3月31日

金額(百万円)

金額(百万円)

債権の期日経過後日数別残高(総額での帳簿価額)

 

 

期日経過なし又は期日経過後30日以内

1,732,371

1,849,112

期日経過後30日超90日以内

52,895

46,332

期日経過後90日超

45,269

63,519

合計

1,830,535

1,958,963

 

負債性証券

 金融分野で保有している負債性証券について、各社のリスク管理上、ほとんど全てが投資適格先から構成されており、IFRS第9号の減損の要求が適用される金融商品として、12ヵ月の予想信用損失が計上されています。

 

 2022年3月31日及び2023年3月31日現在において、金融分野における主に外部の信用格付けによる信用格付けシステムにもとづく償却原価又はその他の包括利益を通じて公正価値で測定する負債性証券の総額での帳簿価額の分析は以下のとおりです。

 

2022年3月31日

2023年3月31日

金額(百万円)

金額(百万円)

負債性証券の信用格付け別残高(総額での帳簿価額)

 

 

AAA

488,275

559,271

AA

2,431,758

2,807,508

A

8,560,523

8,695,883

BBB

12,948

9,625

その他

32,422

6,434

合計

11,525,926

12,078,721

 

貸出金

 金融分野の銀行ビジネスで保有している貸出金について、リスク管理上、債務者の信用区分を定期的に見直しており、IFRS第9号の減損の要求が適用される金融商品として、債務者の信用リスクが当初認識時点から著しく増加しているか否かによって、12ヵ月又は全期間の予想信用損失が計上されています。

 

 2022年3月31日及び2023年3月31日現在において、金融分野の銀行ビジネスにおける債務者の信用区分にもとづく償却原価で測定する貸出金の総額での帳簿価額の分析は以下のとおりです。

 

2022年3月31日

 

金額(百万円)

 

正常先 *

正常先以外

合計

 

12ヵ月の

予想信用損失

全期間の

予想信用損失

小計

12ヵ月の

予想信用損失

全期間の

予想信用損失

小計

貸出金

 

 

 

 

 

 

 

住宅ローン

2,747,406

156

2,747,562

2,532

3,423

5,955

2,753,517

その他

24,522

282

24,804

11

85

96

24,900

合計

2,771,928

438

2,772,366

2,543

3,508

6,051

2,778,417

 

 

2023年3月31日

 

金額(百万円)

 

正常先 *

正常先以外

合計

 

12ヵ月の

予想信用損失

全期間の

予想信用損失

小計

12ヵ月の

予想信用損失

全期間の

予想信用損失

小計

貸出金

 

 

 

 

 

 

 

住宅ローン

3,124,410

140

3,124,550

2,173

3,350

5,523

3,130,073

その他

16,852

242

17,094

4

74

78

17,172

合計

3,141,262

382

3,141,644

2,177

3,424

5,601

3,147,245

(注)* 正常先は、業況が良好であり、かつ財務内容にも特段の問題がないと認められる債務者です。

 

(ⅳ)純損益を通じて公正価値で測定するものと指定した負債性証券に係る信用リスク

 2022年3月31日及び2023年3月31日現在の純損益を通じて公正価値で測定するものと指定した負債性証券に係る信用リスクのエクスポージャーは、それぞれ267,169百万円及び188,906百万円です。当該金融資産について、信用リスクの変化に起因する公正価値の変動額は、2021年度及び2022年度において、それぞれ1,425百万円の増加及び509百万円の増加です。またその変動の累計額は、2022年3月31日及び2023年3月31日現在において、それぞれ2,026百万円及び2,535百万円です。

 

(7) 銀行ビジネスにおける市場リスク

 ソニーは銀行ビジネスにおいて、市場リスクに関する管理諸規程を整備し、同諸規程に従い、金利・為替・株式等の様々な市場のリスク・ファクターの変動による資産・負債(オフバランスを含む)の価値及び資産・負債から生み出される収益への悪影響により損失を被るリスクを管理しています。市場リスクに関する管理諸規程において、リスク管理方法や手続等の詳細を明記しています。ALM及びリスク管理に関する方針は銀行子会社の取締役会にて決定されます。これら諸規程にもとづき、原則として1ヵ月に1回開催されるALM委員会及びリスク管理委員会において実施状況の把握・確認、今後の対応、リスクの状況等について協議を行っています。日次では総合リスク管理部門が、金融資産及び金融負債の金利や為替レート、デュレーション等を総合的に把握し、一定の保有期間及び信頼区間における予想最大損失額であるバリュー・アット・リスク(以下「VaR」)や金利感応度分析等により、モニタリングならびに規程の遵守状況等の管理を行っています。また、金利・為替の変動リスクをヘッジするための金利スワップ等のデリバティブ取引も行っています。VaRの算出にあたっては、ヒストリカル法(観測期間:250日間、信頼区間:99.0%)を採用し、市場リスク量として金利・為替変動リスク及び市場価格変動リスクが算定されます。2022年3月31日及び2023年3月31日現在の市場リスク量は、それぞれ8,230百万円及び21,433百万円です。なお、VaRは、過去の一定期間の市場変動データにもとづき、将来のある一定期間のうちに被る可能性のある最大損失額を統計的手法により推定したものであるため、通常では考えられないほど市場環境が激変する状況下におけるリスクは捕捉できない場合があります。

 

(8) 金利指標改革による影響

 LIBOR(London Interbank Offered Rate)や、その他の銀行間取引金利(IBOR)など、ベンチマーク金利の改革及びその移行が世界の規制当局の優先事項になりました。米ドルLIBORにおける一部のテナーを除いて、パネル行によって算出されるLIBORは、2021年12月31日末をもって公表停止となりました。なお、パネル行によって算出される1ヵ月、3ヵ月、6ヵ月の米ドルLIBORは2023年6月末以降に公表停止となり、代表性を喪失するほか、オーバーナイト及び12ヵ月の米ドルLIBORは2023年6月末後ただちに恒久的に廃止となります。ソニーは2023年3月31日現在、米ドルLIBORを参照する契約を結んでいます。

 

 前述のとおり、日本円及び英ポンドのIBORは2021年12月31日をもって廃止されており、TONA(Tokyo Overnight Average Rate)やSONIA(The Sterling Overnight Index Average)といった代替金利に移行しています。現在、米ドルにおいてはLIBORに代わってSOFR(Secured Overnight Financing Rate)を参照する取引が徐々に増えています。米ドルLIBORとSOFRの間には重要な違いがあり、米ドルLIBORは「タームレート」となっています。つまり、特定の借入期間(3ヵ月又は6ヵ月など)で発行され、借入期間の開始時に発行されるため、先決め金利です。他方で、SOFRは実際の取引からオーバーナイト・レートにもとづく後決め金利であり、借入期間の終了時に決定されます。さらに、LIBORにはリスクフリーレートに加えて、クレジット・スプレッドが含まれていますが、SOFRには含まれていません。米ドルLIBORを参照する既存の契約をSOFRに移行するには、移行時に二つのベンチマークレートを経済的な価値が同等となるように期間及びクレジットの差異の調整をSOFRに適用する必要があります。

 

 2023年3月31日時点で、米ドルLIBORからより堅固な参照金利への移行に向けた検討を行っているワーキンググループであるARRC(代替参照金利委員会)は、LIBORの代替指標としてSOFRを推奨しています。一方で、一部の市場関係者は、クレジット・スプレッドが含まれた信用リスク感応的な金利指標(CSRs)の使用も求めており、これらの指標はSOFRに加えて使用される可能性があります。

 

 2021年以降、銀行ビジネスにおいてはLIBOR移行プロジェクト計画を策定しました。当初、この移行プロジェクトでは、米ドルも含むLIBOR移行を計画していましたが、米ドルの主要テナーの公表停止時期が2023年6月末となったことから、2023年3月31日現在、米ドルLIBORの移行は完了していません。そのため、引き続き移行プロジェクトを推進しており、米ドルLIBORの公表停止時期に合わせた移行を予定しています。この移行プロジェクトでは、業務プロセス、リスク管理及び評価モデルの変更を検討しているほか、関連する税務及び会計上の影響を管理しています。2023年3月31日現在、評価モデルの一部を除いて、業務プロセス、リスク管理の変更はおおむね完了していますが、米ドルLIBORを参照する証券取引やデリバティブ取引など、一部の契約変更はまだ行われていません。したがって、1ヵ月、3ヵ月、6ヵ月などの米ドルLIBORが廃止される2023年6月末までに、円滑な契約変更ができないリスクがあります。また、負債性証券においてはSOFR以外のCSRsが代替金利として使用される可能性もあり、その場合には短期間でのシステム変更が必要となります。上記のリスクを回避するために、ソニーは、取引相手とは密にコミュニケーションをとっています。また、プロジェクトメンバーや他部署との連携より、システム的な問題にも柔軟に対応しています。

 

 ソニーは、一部のローン契約、及びその金利リスクを管理する目的で有している金利スワップ契約で、米ドルLIBORを参照金利としていた契約については、2023年3月31日から本書提出日現在までの期間において、代替金利指標への移行に向けた変更契約の締結を完了しています。

 

 以下の表は、2023年3月31日現在、当社が保有する米ドルLIBOR及びSOFRを参照する金融商品のうち、SOFR又は代替金利指標に移行していない商品の詳細です。

 

2023年3月31日

 

帳簿価額

(内訳)

代替ベンチマーク金利に移行していないもの

 

百万円

百万円

負債性証券

 

 

その他の包括利益を通じて公正価値で測定

18,529

3,291

償却原価で測定

290,178

223,111

長期借入債務

△159,918

△159,918

デリバティブ*

35,483

34,375

合計

184,272

100,859

(注)* デリバティブについては純額で表示しています。

 

7.棚卸資産

 棚卸資産の内訳は以下のとおりです。

項目

2022年3月31日

2023年3月31日

金額(百万円)

金額(百万円)

製品

533,612

1,028,614

仕掛品

163,206

244,140

原材料・購入部品

177,189

195,288

合計

874,007

1,468,042

 

2021年度及び2022年度における棚卸資産の評価損計上額はそれぞれ80,546百万円、110,901百万円です。

 2021年度及び2022年度において費用として認識され、売上原価に含まれている棚卸資産の金額は、それぞれ2,495,769百万円、3,317,553百万円です。2021年度及び2022年度におけるこれらの金額には、従業員給付費用がそれぞれ282,765百万円、238,133百万円、減価償却費及び償却費がそれぞれ201,860百万円、189,230百万円含まれています。その他の売上原価は主に材料費、外注加工費及び業務委託料等から構成されています。

 

8.関連会社及び共同支配企業に対する投資

 ソニーにとって個々に重要性のある関連会社及び共同支配企業はありません。

 

 2022年3月31日及び2023年3月31日現在における、ソニーにとって個々には重要性のない関連会社及び共同支配企業への投資の帳簿価額は以下のとおりです。

項目

2022年3月31日

2023年3月31日

金額(百万円)

金額(百万円)

持分法で会計処理されている投資

 

 

関連会社

235,671

279,640

共同支配企業

32,842

45,580

 計

268,513

325,220

 

 2021年度及び2022年度におけるソニーにとって個々には重要性のない関連会社及び共同支配企業の包括利益(純損益及びその他の包括利益)に対するソニーの持分は以下のとおりです。

項目

2021年度

2022年度

金額(百万円)

金額(百万円)

純損益に対する持分

 

 

関連会社

21,920

22,637

共同支配企業

1,726

1,812

 小計

23,646

24,449

その他の包括利益に対する持分

 

 

関連会社

2,077

3,659

共同支配企業

1

40

 小計

2,078

3,699

包括利益に対する持分

 

 

関連会社

23,997

26,296

共同支配企業

1,727

1,852

 計

25,724

28,148

 

9.有形固定資産

 2021年度及び2022年度における有形固定資産の変動は以下のとおりです。

 

金額(百万円)

 

土地

建物及び

構築物

機械装置及び

その他の

有形固定資産

建設

仮勘定

合計

2021年4月1日残高

 

 

 

 

 

取得原価

76,077

755,115

1,864,034

102,310

2,797,536

減価償却累計額及び減損損失累計額

△37

△491,156

△1,314,220

△1,582

△1,806,995

帳簿価額

76,040

263,959

549,814

100,728

990,541

帳簿価額の変動

 

 

 

 

 

取得

2,461

25,434

91,189

229,094

348,178

企業結合による取得

1,946

1,437

3,383

科目振替

24

48,600

134,660

△185,979

△2,695

処分又は売却目的保有資産に分類 *1

△1,628

△2,248

△4,690

△158

△8,724

減価償却費 *2

△29,906

△205,920

△235,826

減損損失

△235

△579

△74

△888

外貨換算調整額

1,226

9,640

7,032

1,036

18,934

その他

282

22

6

310

変動額合計

2,083

53,513

23,151

43,925

122,672

2022年3月31日残高

 

 

 

 

 

取得原価

78,160

832,785

1,953,985

145,940

3,010,870

減価償却累計額及び減損損失累計額

37

515,313

1,381,020

1,287

1,897,657

帳簿価額

78,123

317,472

572,965

144,653

1,113,213

帳簿価額の変動

 

 

 

 

 

取得

700

17,369

112,351

364,450

494,870

企業結合による取得

168

2,480

5,939

8,587

科目振替

75

75,608

232,218

△314,742

△6,841

処分又は売却目的保有資産に分類 *1

△876

△1,610

△2,793

△644

△5,923

減価償却費 *2

△33,682

△234,530

△268,212

減損損失

△317

△570

△52

△939

外貨換算調整額

1,232

8,931

5,315

531

16,009

その他

△4,636

△1,264

△5,900

変動額合計

1,131

61,831

113,207

55,482

231,651

2023年3月31日残高

 

 

 

 

 

取得原価

79,291

921,156

2,202,010

201,299

3,403,756

減価償却累計額及び減損損失累計額

37

541,853

1,515,838

1,164

2,058,892

帳簿価額

79,254

379,303

686,172

200,135

1,344,864

 

(注)*1 継続的な使用によってではなく主に売却を通してキャッシュ・フローが生じると予想される資産又は処分グループは、売却目的保有資産として流動資産に分類されています。

 

*2 減価償却費は、棚卸資産の取得原価に配分され、棚卸資産が販売されると売上原価として認識されます。また、資産の使用状況によっては、連結損益計算書の販売費及び一般管理費、研究開発費に直接計上されています。

 

10.リース

 ソニーは、情報関連及びその他の機器、工場施設、事務所、倉庫、従業員の住居施設及びその他の資産をリースとして賃借しています。

 

(1) リース契約の借手として認識した使用権資産

 2021年度及び2022年度における使用権資産の変動は以下のとおりです。

項目

金額(百万円)

土地

建物及び

構築物

機械装置

合計

2021年4月1日残高

15,394

327,350

15,290

358,034

帳簿価額の増減

 

 

 

 

新規リース契約及びリース負債の再測定にともなう増加

2,908

104,456

12,816

120,180

リース契約の中止及びリース負債の再測定にともなう減少

△159

△5,685

△356

△6,200

減価償却費

△1,140

△72,944

△7,700

△81,784

その他

797

22,091

312

23,200

純変動額

2,406

47,918

5,072

55,396

2022年3月31日残高

17,800

375,268

20,362

413,430

帳簿価額の増減

 

 

 

 

新規リース契約及びリース負債の再測定にともなう増加

1,533

90,395

36,604

128,532

リース契約の中止及びリース負債の再測定にともなう減少

△3,323

△10,654

△214

△14,191

減価償却費

△1,171

△77,368

△7,808

△86,347

その他

399

35,422

818

36,639

純変動額

△2,562

37,795

29,400

64,633

2023年3月31日残高

15,238

413,063

49,762

478,063

 

(2) リース契約の借手及び貸手として生じる収益、費用、キャッシュ・フロー(減価償却費を除く)に関する情報は以下のとおりです。

項目

2021年度

2022年度

金額(百万円)

金額(百万円)

リース負債に係る支払利息

8,223

10,382

短期リースの例外処理によるリース費用

19,764

36,807

サブリース収入

△2,256

△1,784

リースに係るキャッシュ・アウトフローの合計額

83,546

89,681

 

 リース負債を含む金融負債の満期分析については、注記6をご参照ください。

 

11.のれん及び無形資産

(1) のれん

 2021年度及び2022年度におけるのれんの変動は以下のとおりです。

項目

2021年度

2022年度

金額(百万円)

金額(百万円)

期首残高

 

 

取得原価

1,073,178

1,312,615

減損損失累計額

△347,069

△359,720

帳簿価額

726,109

952,895

帳簿価額の変動:

 

 

取得

197,644

274,499

処分又は売却目的保有資産に分類 *

△40,201

△445

減損損失

外貨換算調整額

69,343

48,163

その他

期末残高

 

 

取得原価

1,312,615

1,649,041

減損損失累計額

359,720

373,929

帳簿価額

952,895

1,275,112

(注)* 2021年度の処分又は売却目的保有資産に分類における金額は、主に映画分野の完全子会社であるGame Show Network, LLCの一部事業譲渡に関するものです。当該譲渡に関する詳細は注記31に記載しています。

 

 なお、2022年3月31日及び2023年3月31日現在におけるセグメントごとののれんの帳簿価額は以下のとおりです。

 

2022年3月31日

2023年3月31日

金額(百万円)

金額(百万円)

ゲーム&ネットワークサービス *1

200,206

407,121

音楽 *2

539,055

579,969

映画 *3

187,658

259,055

エンタテインメント・テクノロジー&サービス

11,949

14,654

イメージング&センシング・ソリューション

3,193

3,479

金融

10,834

10,834

その他

合計

952,895

1,275,112

(注)*1 ゲーム&ネットワークサービス

 G&NS分野における全てののれんは、G&NS分野全体を資金生成単位グループとするG&NS事業に配分されています。

 G&NS事業における耐用年数が確定できない無形資産の2022年3月31日及び2023年3月31日現在の帳簿価額はそれぞれ57,217百万円及び57,409百万円であり、これらはその他の無形資産として計上されています。プレイステーション®の商標は耐用年数が確定できない無形資産に含めていますが、これはプレイステーション®の商標はG&NS分野における製品・サービスの中核として使用されるものであり、ソニーは予測できる将来においてもプレイステーション®の商標を継続使用していく意向があるためです。

 資金生成単位グループの回収可能価額は、使用価値により測定しています。使用価値は、ターミナル・バリューを含む将来見積キャッシュ・フローの割引現在価値として算定しています。将来見積キャッシュ・フローは、資金生成単位グループの3ヵ年の中期計画にもとづいて作成され、予測期間最終年度後のターミナル・バリューは、永続成長率を使用して決定されています。2022年3月31日における成長率及び税引前割引率はそれぞれ1.5%及び9.6%、2023年3月31日における成長率及び税引前割引率はそれぞれ1.5%及び10.8%です。

 

*2 音楽

 音楽分野におけるのれんは、主に資金生成単位である国内での事業を除いた音楽制作事業及び音楽出版事業に配分されています。

 資金生成単位である音楽制作事業における2022年3月31日及び2023年3月31日現在ののれんの帳簿価額は、それぞれ235,746百万円及び255,834百万円です。資金生成単位の回収可能価額は、使用価値により測定しています。使用価値は、ターミナル・バリューを含む将来見積キャッシュ・フローの割引現在価値として算定しています。将来見積キャッシュ・フローは、資金生成単位の3ヵ年の中期計画にもとづいて作成され、予測期間最終年度後のターミナル・バリューは、永続成長率を使用して決定されています。2022年3月31日における成長率及び税引前割引率はそれぞれ1.0%及び8.9%、2023年3月31日における成長率及び税引前割引率はそれぞれ1.0%及び12.8%です。

 資金生成単位である音楽出版事業における2022年3月31日及び2023年3月31日現在ののれんの帳簿価額は、それぞれ270,116百万円及び290,833百万円です。資金生成単位の回収可能価額は、使用価値により測定しています。使用価値は、ターミナル・バリューを含む将来見積キャッシュ・フローの割引現在価値として算定しています。将来見積キャッシュ・フローは、資金生成単位の3ヵ年の中期計画にもとづいて作成され、予測期間最終年度後のターミナル・バリューは、永続成長率を使用して決定されています。2022年3月31日における成長率及び税引前割引率はそれぞれ2.5%及び8.5%、2023年3月31日における成長率及び税引前割引率はそれぞれ3.0%及び11.1%です。

 

*3 映画

 映画分野におけるのれんは、主に資金生成単位であるアニメーション配信事業に配分されています。

 資金生成単位であるアニメーション配信事業における2022年3月31日及び2023年3月31日現在ののれんの帳簿価額は、それぞれ102,590百万円及び124,265百万円です。資金生成単位の回収可能価額は、使用価値により測定しています。使用価値は、ターミナル・バリューを含む将来見積キャッシュ・フローの割引現在価値として算定しています。将来見積キャッシュ・フローは、資金生成単位の3ヵ年の中期計画にもとづいて作成されます。その際、3ヵ年予測期間後の予測収益の見積りにあたっては、逓減する成長率を用いています。ターミナル・バリューは、予測期間最終年度の見積キャッシュ・フローに適用される収益倍率にもとづいて算定されています。2022年3月31日における3ヵ年予測期間後の成長率は5.0%から15.0%、税引前割引率は13.5%、2023年3月31日における3ヵ年予測期間後の成長率は5.0%から15.0%、税引前割引率は16.2%です。

 

 使用価値の算定手法には、税引前割引率、永続成長率、競争及び規制環境ならびに技術動向などの重要な仮定を使用しています。各仮定について、過去の経験、外部情報、競合相手及び業界動向を考慮しています。また、使用価値の算定に用いた成長率及び税引前割引率について合理的な範囲内で変動があった場合においても、回収可能価額が帳簿価額を下回ることはありません。

(2) コンテンツ資産

 2021年度及び2022年度におけるコンテンツ資産の変動は以下のとおりです。

 

金額(百万円)

 

繰延映画

製作費

テレビ放映権

ミュージック

・カタログ

アーティスト

・コント

ラクト

音楽配信権

ゲーム

コンテンツ

コンテンツ

資産合計

2021年4月1日残高

 

 

 

 

 

 

 

取得原価

2,909,102

304,036

724,513

26,709

32,019

14,178

4,010,557

償却累計額及び減損損失累計額

△2,514,627

△239,403

△167,761

△14,232

△7,008

△4,979

△2,948,010

帳簿価額

394,475

64,633

556,752

12,477

25,011

9,199

1,062,547

帳簿価額の変動

 

 

 

 

 

 

 

取得 *

313,648

75,841

87,350

2,209

20,997

500,045

企業結合による取得

11,724

32,124

28,194

9,760

10,797

92,599

処分又は売却目的保有資産に分類

△932

△4,747

△5,679

償却費

△294,350

△70,514

△25,182

△604

△1,648

△8,602

△400,900

減損損失

△13,870

△738

△14,608

外貨換算調整額

42,782

4,619

57,676

1,161

938

866

108,042

その他

変動額合計

59,002

36,585

148,038

2,766

9,050

24,058

279,499

2022年3月31日残高

 

 

 

 

 

 

 

取得原価

3,549,934

395,045

914,418

30,278

43,219

46,086

4,978,980

償却累計額及び減損損失累計額

3,096,457

293,827

209,628

15,035

9,158

12,829

3,636,934

帳簿価額

453,477

101,218

704,790

15,243

34,061

33,257

1,342,046

帳簿価額の変動

 

 

 

 

 

 

 

取得 *

526,273

83,491

27,839

942

35

10,725

649,305

企業結合による取得

419

7

607

1,171

46,079

48,283

処分又は売却目的保有資産に分類

△38,899

△7

△38,906

償却費

△381,753

△76,824

△31,686

△1,285

△2,755

△15,820

△510,123

減損損失

△13,815

△236

△152

△14,203

外貨換算調整額

27,228

4,665

50,980

1,086

937

294

85,190

その他

290

290

変動額合計

119,453

11,339

47,504

743

△612

41,409

219,836

2023年3月31日残高

 

 

 

 

 

 

 

取得原価

4,320,022

419,025

1,008,942

32,484

45,988

97,386

5,923,847

償却累計額及び減損損失累計額

3,747,092

306,468

256,648

16,498

12,539

22,720

4,361,965

帳簿価額

572,930

112,557

752,294

15,986

33,449

74,666

1,561,882

(注)* 繰延映画製作費の取得には、内部製作した映画に係る製作費及び第三者から取得した金額が含まれていま

         す。繰延映画製作費全体に占める第三者から取得した金額の割合に重要性はありません。テレビ放映権、

         ミュージック・カタログ、アーティスト・コントラクト及び音楽配信権の取得は、主に第三者との契約に

         より取得したものです。ゲームコンテンツの取得は、2021年度は主に第三者との契約により取得したもの

         で、2022年度は主に自社制作したものです。

 

(3) その他の無形資産

 2021年度及び2022年度におけるその他の無形資産の変動は以下のとおりです。

 

金額(百万円)

特許権、

ノウハウ、

ライセンス

契約

顧客関係

商標

ソフト

ウェア

テレビ放送

委託契約

その他

合計

2021年4月1日残高

 

 

 

 

 

 

 

取得原価

218,192

41,494

24,250

827,210

55,752

148,729

1,315,627

償却累計額及び減損損失累計額

△200,406

△36,775

△6,397

△582,875

△27,162

△70,957

△924,572

帳簿価額

17,786

4,719

17,853

244,335

28,590

77,772

391,055

帳簿価額の変動

 

 

 

 

 

 

 

取得

4,668

639

158

93,642

3,538

102,645

企業結合による取得

2,488

19,121

7,076

6,895

8,132

43,712

内部開発

15,681

15,681

処分又は売却目的保有資産に分類

△49

△565

△550

△2,599

△107

△3,870

償却費

△5,576

△4,975

△1,875

△87,113

△3,361

△6,904

△109,804

減損損失

△6

△313

△3,218

△202

△3,739

外貨換算調整額

216

2,146

2,280

5,534

2,829

1,577

14,582

その他

140

1

819

△1,119

△159

変動額合計

1,881

16,366

6,777

29,641

△532

4,915

59,048

2022年3月31日残高

 

 

 

 

 

 

 

取得原価

213,649

58,427

32,683

952,153

61,939

155,479

1,474,330

償却累計額及び減損損失累計額

193,982

37,342

8,053

678,177

33,881

72,792

1,024,227

帳簿価額

19,667

21,085

24,630

273,976

28,058

82,687

450,103

帳簿価額の変動

 

 

 

 

 

 

 

取得

6,432

17

117,019

3,323

126,791

企業結合による取得

2,056

9,237

16,655

26,298

38,394

92,640

内部開発

19,835

19,835

処分又は売却目的保有資産に分類

△8

△112

△14

△2,907

△129

△3,170

償却費

△8,152

△9,437

△4,290

△94,821

△3,954

△14,566

△135,220

減損損失

△8

△93

△342

△66

△509

外貨換算調整額

156

1,483

1,516

3,715

2,176

613

9,659

その他

△1,121

158

699

4,299

△322

3,713

変動額合計

△645

1,236

14,583

73,096

△1,778

27,247

113,739

2023年3月31日残高

 

 

 

 

 

 

 

取得原価

201,243

66,593

51,747

1,045,743

66,583

199,311

1,631,220

償却累計額及び減損損失累計額

182,221

44,272

12,534

698,671

40,303

89,377

1,067,378

帳簿価額

19,022

22,321

39,213

347,072

26,280

109,934

563,842

 

12.非金融資産の減損

 2021年度及び2022年度において計上されている減損損失の中には個々に重要な項目はありません。