第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2023年6月22日)現在において当社グループが判断したものです。

 

(1) 経営方針

当社グループは、「ニッポンのモノづくり品質を世界へ」をキーワードに、ともに成長をめざすという『経営理念』のもと、HS・EMS・PSの3つの事業セグメントを国内外で事業展開しています。

この多様化した事業構造は、お客様に新たな価値を提供するための源泉となるものであり、当社グループの特長です。これをさらに進化させ、変化に対し柔軟かつ機動的に対応できる基盤を強化し、企業価値・株主価値のより一層の向上を図るため、2017年4月より持株会社体制へ移行しました。

 

当社(持株会社)の経営方針は以下のとおりです。

① グループ経営と事業執行の分離による意思決定スピードの向上・責任の明確化

② 事業会社間のシナジーの追求

③ 迅速なM&A・グループ再編の実行

④ 間接部門の重複業務集約や事務効率改善によるコストの最適化

⑤ グループ各社の事業特性に応じた機動的な会社運営

 

(2) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

世界各国・地域において新型コロナウイルス感染症(以下、感染症)対策と経済活動の両立が進展する中、ウクライナ情勢の長期化や中国の経済成長の減速、また、インフレリスクに対応した欧米諸国での政策金利の引き上げやこれに伴う為替変動など、世界経済の先行きは依然として不透明な状況が続いています。

また、脱炭素社会の実現に向けた新たな技術開発や、仕組みの導入が世界各国で進められており、様々な産業分野において電動化への転換が加速していくことが見込まれます。

このような状況のもと、当社グループは、複合的、かつ、多様化する経営環境変化を好機に転換すべく、翌連結会計年度(第39期、2023年度)から3か年における中期経営計画を策定し、以下の取り組みを進めてまいります。

目標経営数値としては、中期経営計画最終年度となる2025年度において、売上高1,000億円、営業利益42億円(営業利益率4.2%)、当期純利益25億円を計画するとともに、運転資本マネジメントを強化しフリーキャッシュ・フローを創出、有利子負債20%削減および自己資本比率20%台を目標とし、財務体質の改善を進めてまいります。

 

(3) 経営戦略、事業上及び財務上の対処すべき課題

技術革新によるグローバリゼーションが進む中、市場はボーダーレス化し、地政学的リスクも絡み、世界経済は今後も目まぐるしく変化することが想定されます。

日本の製造業においては、技術力だけでなく、景況変動への機動的な対応力が求められる状況となっており、固定費の圧縮や事業の選択と集中に加え、ファブレス化への転換が進んでいます。雇用においても少子高齢化が進む中、外国人材の受け入れ・共生に関する政府施策を背景に、その推進が加速していくことが予想されます。

また、脱炭素社会の実現に向けたエネルギー政策の進展や、これに伴う産業製品の電動化、技術の高度化が進む見通しです。

このような状況のもと、これまで実行した施策の成果を定着させるとともに、当社グループが有する「独自性」「多様性」「多極化」、この3つの強みを活かすことで、事業環境の変化を好機に転換させ、持続的成長への転換をめざします。具体的には、以下の5点を重点項目および対処すべき課題として掲げ、その取り組みを実行してまいります。

 

① HS事業:多様な人材の確保・提供およびデジタル技術を活用した新たな仕組みの戦力化

② EMS事業:製造業のファブレス化に即応する拠点戦略および開発機能の強化

③ PS事業:産業機器分野への進出および売上成長を伴う安定的な収益体質へ転換

④ 成長を支える基盤づくり:財務体質の改善

⑤ 多様な人材の活躍:ダイバーシティ&インクルージョンの推進

 

① HS事業:多様な人材の確保・提供およびデジタル技術を活用した新たな仕組みの戦力化

少子高齢化が進む日本において、人材リソースの多様化は喫緊の課題です。外国人材の受け入れ・共生に関する政府施策を背景に、その推進が加速していくことが予想されます。これらを総合的、かつ、専門的に支援していくため、HS事業においては外国人材の定着支援に資する業務の拡大を図ります。

「外国人技能実習制度」においては、中国、タイ、ベトナム、インドネシアなどアジア各国の技能実習生送り出し機関と提携するとともに、入国後教育研修受託に加え、実習生受け入れ先企業に対する総務支援サービスの提供等の展開を行っています。実習生だけでなく、高度技能を有する外国人材の就業機会提供も継続的に行っており、人口減少が懸念される日本において、外国人材が活躍する機会も増えていくことが予想されており、これまで培ったネットワークを活かし、受け入れ先企業へのニーズに合った提案・サービス提供から母国帰国後の就業支援も行い、その取り組みを加速させます。

また、製造業の生産移管が年々増えているベトナムにおいては、住友商事株式会社と業務提携し、同社が運営する、ベトナム・タンロン工業団地において人材サービスも含めた、製造支援サービスの展開を進めています。当連結会計年度においては、当社グループが有するデジタル技術を活用した、エキスパート人材の育成や定着を支援する仕組み「グローバル・プラットフォーム・サービス」を立ち上げ、製造業の海外進出支援をワンストップで行うソリューションを提供してまいります。

製造業のファブレス化が進む中、グループ内EMS事業の製造受託ノウハウも融合させ、請負・受託の事業規模拡大を図るとともに、今後も人材リソースの多様化を図りながら、需要変動に耐え得る柔軟かつ強固な基盤を構築し、収益力強化を進めます。

 

② EMS事業:製造業のファブレス化に即応する拠点戦略および開発機能の強化

 当連結会計年度においては、ベトナム拠点の量産立ち上げの取り組みが進み、お客様のASEANへの生産移管ニーズもあり、順次新規量産プログラムの立ち上げを行いました。米国・メキシコ拠点においては、部材不足に起因するお客様の稼働停止や生産計画後ろ倒し等による影響が顕著となり、事業全体の停滞を余儀なくされていましたが、ポートフォリオの見直しを行い、車載関連分野だけでなく、市場規模が大きく、かつ、安定した市場であるエンジニアリングツール分野をターゲットとした顧客開拓を進めており、順次、新規量産プログラムを立ち上げてまいります。

 国内EMS事業においても、ポートフォリオの見直しを行っており、経営効率を高めるとともに、グローバル生産体制の機動力をあげる要として、営業・技術・調達・管理など、その機能をさらに強化してまいります。

 また、当事業においては、これまで各拠点の機能を、発展途上国において大量生産品を日本品質でより低価格で実現する「メガEMS」、熟成したマーケットにおける「オーダーメード型EMS」で定義づけし、有機的連携によりその機能を最大化することを行ってまいりましたが、中期経営計画においては、それをさらに進化させ、開発設計機能を強化、お客様とのパートナー戦略で持続的成長をめざします。

 当事業は製造業のファブレス化、生産の多極化ニーズに合致しており、トップライン成長への機動力を上げるとともに、運転資本マネジメントを強化し、強固な収益基盤を構築してまいります。加えて、各拠点で活躍する現地人材の登用も行い、ローカライゼーションを進め、多様な人材の成長とともに事業を進化させ、EMS事業全体の競争力強化を進めます。

 

③ PS事業:産業機器分野への進出および売上成長を伴う安定的な収益体質へ転換

 主軸の電源部品が立脚する複合機・複写機などドキュメント関連市場は、市場の成熟化もあり環境の変化が激しくなっています。安定した事業基盤の再構築が急務であり、そのためには新規市場への参入が急務となっています。

これを加速させるのが、脱炭素社会実現への産業界の取り組みです。最終製品の環境性能高度化および仕組みの構築において、電動化は重要な鍵であり、この中で当事業の新たなニーズが生まれています。

具体的には、新規市場分野として、産業機器分野における殺菌・滅菌機器の開発・投入を進めており、電源製品の需要が拡大しています。産業機器分野への参入は電源製品の新たな価値を創出するものであり、この需要拡大を背景に「既存コア市場」と「新ターゲット市場」を再定義するとともに、開発を高度化させ、売上成長を伴った安定的な収益体質への転換を進めます。

拠点戦略としては、2018年1月11日付で「松阪工場」(松阪本社敷地内)を開設し、開発・製造が一体となったマザー拠点機能を強化するとともに、既存製品の生産は中国・広東省(佛山)にて一極集中生産を行っていることから、チャイナリスクや国際情勢の変化に対応すべく、2020年3月、タイに販売拠点を設置しました。加えて、PS事業の販売体制一本化を目的として、2020年7月1日にPower Supply Technology(Hong Kong)Co., Limitedを設立、TKR Hong Kong LimitedからPS事業の販売機能および資産を譲受し、2021年1月より事業を開始しております。

また、2023年4月から、関東圏における開発設計機能として、神奈川県横浜市にR&Dセンターを設置しました。マーケティング機能を強化し、開発、設計、試作から量産、市場投入までのさらなるスピードアップを図り、事業全体の収益性向上を図ります。

 

④ 成長を支える基盤づくり:財務体質の改善

 中期経営計画においては、キャッシュマネジメントを強化、有利子負債削減を行い、財務体質の改善を進めます。

具体的には、質が伴った事業収益創出基盤とすべく、運転資本マネジメントを強化し、キャッシュを生み出す仕組みの定着を進めます。これらにより、有利子負債の削減を進め、社外流出キャッシュの抑制を図るとともに、投資の採算性、効率性のモニタリングを強化し、投資回収までの効率を高め、フリーキャッシュ・フロー創出への取り組みを強化します。

また、業績の変動要因となる、部品・部材調達リスク及び為替変動リスクについては、以下の取り組みを行ってまいります。

 

i)  部品・部材調達リスクについて

製造業各社においてグローバルでサプライチェーンの見直しが進められており、当連結会計年度においては、最先端の部材だけでなく、多岐にわたる部品・部材が調達難となった状況を踏まえ、これらの影響を最小限に抑えるため、部材調達リソースの多様化、顧客の生産変動に即応する当社グループのサプライチェーンマネジメントを強化し、グループ全体で機動的かつ柔軟に対応できる体制を高度化させてまいります。

ii) 為替変動について

当社グループはすべての事業セグメントにおいて、グローバル市場におけるビジネスを展開しており、為替変動リスクの構成要素である、グループ各社の為替持ち高(エクスポージャー)の圧縮を進めます。為替持ち高の圧縮は外貨建て資産・負債の増減により一定程度の圧縮が可能であり、金融取引・商取引の双方からの取り組みを進め、為替変動リスクの抑制に努めてまいります。

 

⑤ 多様な人材の活躍:ダイバーシティ&インクルージョンの推進

 当社は、経営理念において「人づくり」を掲げ「社員一人一人の成長が会社の発展につながる」との考えのもと、企業文化を発展させてきました。さまざまな国・地域で活躍する社員一人ひとりの活躍および成長が、お客様への価値創出の源泉であり、我々の成長を支えています。

これをさらに進化させ、持続的成長を実現していくために「ダイバーシティ&インクルージョン」を掲げ、その取り組みを加速してまいります。

具体的には、ダイバーシティでは多様性を主眼とし、様々な価値観を共有し、その違いを積極的に活かすことで多様なアイデアやニーズを経営に取り込み、柔軟、かつ、機動力ある企業文化へと進化させてまいります。

インクルージョンでは、多様な人材が活躍するための仕組みづくりを主眼とし、キャリア志向に合わせた啓発や場の提供、働き方改革や人事評価制度改革など、多様な人材が活躍する風土づくりとその定着を進めてまいります。

中期経営計画期間における指標として、女性管理職比率10%以上、海外拠点における現地ローカル人材の幹部登用比率50%以上、働き方改革の継続的な実践として年次有給休暇取得率60%以上、を設定しております。海外拠点におけるローカライゼーションの推進や女性人材の活躍推進など、すでに取り組みが進んでいる項目もありますが、指標設定および推進部署の設置等を行い、そのプロセスを可視化することで、多様な人材の活躍と仕組みの定着を加速させてまいります。

 

(4) 経営環境

当連結会計年度は、感染症による影響に加え、半導体関連をはじめとする部品不足や部材価格の高騰および物流コスト上昇等による影響があり、ウクライナ情勢の長期化や中国の経済成長率の減速、インフレリスクに対応した欧米諸国での政策金利引き上げおよびこれに伴う急激な為替変動等、景気は先行き不透明な状況が続きました。

また、当連結会計年度第2四半期後半から部品不足が緩和傾向に転じ、中国を中心にお客様の挽回生産の動きが活発となり、当社グループ事業においても生産量が増加しましたが、2023年に入り欧州における政策金利引き上げ実行されたことを機に、個人消費の減退を見込む動きが顕著となり、翌連結会計年度は当連結会計年度の挽回生産のあおりもあり、上半期は在庫調整が続く様相です。

このように、今後も不透明な事業環境が続く様相ですが、当連結会計年度に実行した事業構造改革の効果に加え、HS事業における売上・利益の回復やEMS事業の新規量産立ち上げ、PS事業の産業機器分野への電源製品需要拡大等を背景に、すべての事業セグメントで業績は着実に成長していく見込みです。

引き続き、グループ全体で事業基盤の強化を進めるとともに、戦略投資の立ち上げや新規事業、新市場への参入を進め、売上・利益の確保に努めてまいります。

 

2【サステナビリティに関する考え方及び取組】

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。

 

 サステナビリティへの取り組みは、企業が果たしていく社会的責任です。当社グループは、事業活動を通じ社会の持続的発展につながる価値を生み出していくことが責務であると認識しており、経営理念においてもこの考えを掲げており、今後もこの理念は不変です。

 しかしながら、社会の持続的発展は永続的なテーマであり、一朝一夕で成し遂げられるものではありません。社会が求めるニーズは年々高度化していくことが考えられ、サステナビリティへの取り組みは、短期的思考ではなく、長期的思考でとらえたものとしていくとともに、この取り組みが当社グループの持続的成長につながっていくことが重要であると考えております。

 したがい、当社グループの取り組みは、中期経営計画と同期化させ、期間(フェーズ)ごとにテーマを設定し、長期的視点で進めていくことを基本方針としております。翌連結会計年度から3年間となる中期経営計画期間では、取り組むテーマとして「環境」「社会」「ガバナンス」、この3つを柱として設定し活動を進めてまいります。

 この取り組みを通じ、事業活動の高度化を後押しするとともに、企業価値創造の源泉である技術や知財資産、人的資本、新事業の開発等、価値創造につながるものに継続的に経営資源を振り向け、将来キャッシュ・フロー創出力を高める基盤の構築を進めてまいります。

 

(1)ガバナンス

 当社は、当社グループにおけるサステナビリティ関連のリスクおよび機会は事業収益に直結することを鑑み、管理管掌取締役を統括責任者とするとともに、取締役会においてモニタリングを行う体制としております。取締役会において、課題事項の共有および取り組むテーマの設定や取り組み状況、課題事項の報告を行い、達成目標の設定、達成状況の管理を行ってまいります。なお、事業収益拡大の機会としての課題解決に対する取り組みについては、各事業セグメントを管掌する取締役と管理管掌取締役とが協議・連携のうえ、対応してまいります。

 

(2)リスク管理

 管理管掌取締役の指揮のもと、当社コーポレート本部をサステナビリティ関連のリスクの抽出、進捗管理を行う責任部門とし対応を進めてまいります。リスクの抽出、進捗管理に使用するモニタリングする指標については、各事業セグメントを管掌する取締役と共有し、当社グループ事業に与える影響について、討議・確認する対応といたします。

 

(3)戦略

①サステナビリティ関連のリスクおよび機会に対処するための取組

・環境(Environment)

 「環境負荷低減を実現するモノづくり」「環境性能の高度化に貢献する製品の設計開発・市場投入」を主眼とし、生産ラインの環境負荷状況可視化や、生産副資材を含む使用部品・部材の環境対応推進、電動化ニーズのさらなる取り込みによる製品ポートフォリオの高度化等、中期経営計画における事業戦略とも連動させ、取り組みを進めてまいります。また、先端技術を駆使し、様々な最終製品の環境性能高度化が進む中、製品の安全性、信頼性を高めるには、設計や部品モジュールにおける高度なアナログ技術の集積が必要であり、当社グループの強みを活かせる分野となります。こういったことを組み合わせながら、市場に投入される最終製品を通じ、環境対応製品の拡大および進化に貢献するとともに、お客様やサプライヤーとの連携で、その取り組みの高度化を進めてまいります。

 

・社会(Social)

 「安心して働くことができる職場環境づくり」「人権侵害の排除」「ダイバーシティ&インクルージョン」、この3点を主眼とし、取り組み進めてまいります。

 少子高齢化の進む日本における人材リソースとしての外国人材の重要性の高まり、また、当社グループのASEAN、北中米における事業展開推進に伴い、文化風習の相互理解、人権への配慮は、当社グループが対応しなければならない重要課題のひとつと認識しています。

 人権への対応は、国内外で事業を行う上で、最重要かつ最優先で対応すべき事項であり、全社員で人権への感度を上げていくことが必要です。当社グループに関係するすべての人々との信頼を築く基盤であり、意識の欠如は当社グループのレピュテーションリスクとなり、ビジネスにも影響を及ぼすものとなります。

 したがい、当社グループでは、その取り組みのひとつとして、当社グループが立脚するエレクトロニクス産業分野の事業者がその行動規範として採用しているレスポンシブル・ビジネス・アライアンス(RBA:Responsible Business Alliance)行動規範を支持し、人権尊重への対応を進めてまいります。

 当社グループは、経営理念において「人づくり」を掲げ「社員一人一人の成長が会社の発展につながる」との考えのもと、企業文化を発展させてきました。さまざまな国・地域で活躍する社員一人一人の活躍・成長が、お客様への価値創出の源泉であり我々の成長を支えています。これからも「人づくり」に向け、社員の能力発揮への取り組みを深化・加速させていきます。当社の経営理念は当社ウェブサイトに掲載しておりますので、ご参照ください(https://www.n-ms.co.jp/group/rinen.html)

 

・ガバナンス(Governance)

 「不正を起こさない、起こさせない組織づくり、しくみづくり」「誠実・公正な取引の徹底」を主眼とし、

不正行為の早期発見のしくみや継続的啓発、赤字取引の撲滅に加え、意思決定プロセスの透明化や承認プロセスの見直し、ルールの形骸化チェックなど、しくみも高度化させコンプライアンス意識の徹底を行ってまいります。また、当社グループは、海外における事業展開を積極的に推進しており、グループ全体の売上高に占める海外拠点売上高の割合は、現在50%を超える状況であり、今後もその割合は増えていく見込みです。海外拠点については、競争力強化に向け、ローカルスタッフの育成・キャリア開発・登用を継続的に行いながら、経営における多様性も追求、現地法人トップを含む経営層のローカライゼーションを進めていく方針です。ローカライゼーションにおいては、機動的かつ効率的な事業運営を実現するとともに、コンプライアンス違反を発生させないための規律維持をいかに継続、定着させていくかが重要課題であると認識しており、意思決定プロセスに関する規程の整備などガバナンス体制の構築・整備を進めてまいります。進出国・地域における法令遵守を徹底し、正道を歩むという価値観の共有を継続的に行ってまいります。

 

②人材の育成に関する方針および社内環境整備に関する方針

 「人づくり」に向け、社員の能力発揮への取り組みを深化・加速させるべく、「ダイバーシティ&インクルージョン」を取り組みの主眼に据え、多様な価値観を共有し、その違いを積極的に活かすことにより、個人のアイデアや社会のニーズを経営に取り込み、変革への対応力を強化するとともに、社員とその家族の安定した心豊かな生活実現に向け、社員それぞれのワークライフバランス、やりがいや一人ひとりのキャリア志向にあわせた活躍の場・能力発揮の場を提供すべく、その対応を進めてまいります。

 

(4)指標および目標

カテゴリ

指標

2022年度実績

2025年度達成目標

女性の活躍推進

女性管理職比率

6.7%

(注1)

10%以上

外国人材の活躍促進

海外現地法人ローカル幹部比率

29.6%

 

50%以上

働き方改革

年次有給休暇取得率(注2)

39.3%

(注1)

60%以上

人権対応

人権デューデリジェンスの導入と実施

--

--

(注)1.当社および以下の国内連結グループ会社5社の平均値です。

    ・日本マニュファクチャリングサービス株式会社

    ・nms エンジニアリング株式会社

    ・株式会社TKR

    ・株式会社志摩電子工業

    ・パワーサプライテクノロジー株式会社

   2.年次有給休暇取得率は、前年度繰越分を含めた当年度の付与日数に対し、当年度に取得された日数の割合を算定しています。

 

3【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、当社グループの財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりです。

なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2023年6月22日)現在において当社グループが判断したものです。

 

(1) 方針

当社グループは、独自のビジネスモデルである「人材ビジネスとモノづくりの融合」を基に、持続的成長を実現すべく、各種施策を進めています。当社グループにおける3つの事業セグメントそれぞれ特有のリスク事象はありますが、人材とモノづくりは有機的に連動するものと捉え、全社的な視点でリスクマネジメントを統括・推進することを目的に、あらゆるリスク情報を当社経営層に集約し、的確な初動対応、施策の実施を行うことにより、リスク発生および影響拡大の防止に努めています。

 

(2) 事業展開上のリスク

① 感染症の蔓延に係るリスク

当社グループは、グローバル市場において事業展開を行っており、世界的に蔓延する感染症の発生は、事業に深刻な影響を与える重要リスク事象として認識しています。

感染症蔓延防止のため、現地政府の指令・命令が国内外における人の移動制限や工場の稼働停止などに及ぶ場合は、顧客における新規製品の開発や生産計画にも影響が及び、これに伴い当社グループの事業計画が後ろ倒しとなり、事業計画の遅れに伴う投資計画の見直しを余儀なくされる可能性があります。

さらに、サプライチェーンの混乱等が発生し、顧客において原材料・部材の入手が困難となり生産調整が行われる場合、当社グループの事業においても稼働率低下、売上減少を招く可能性があるほか、現地においてロックダウンとなった際には、船舶・航空輸送便減便が発生し、これに伴う物流リードタイムの長期化や物流コストの上昇等、物流面での影響を受ける可能性があります。

また、国内外において多数の感染者が発生した場合には、人員確保難による稼働率低下、売上減少を招く可能性があります。

当社グループでは、感染症蔓延に伴う影響を低減させるため、生産地域の多様化、代替便や代替ルートによる輸送の実施、グループ内相互生産サポート体制、人材リソースの多様化等をはかるとともに、事業運営機能の停滞を回避すべく、テレワークや業務の電子化対応を推進し、事業への影響を最小限にするよう努めてまいります。しかしながら、急激かつ広範囲な感染症の蔓延が起きた場合や想定を超えて長期化した場合、もしくは想定外の事変となった場合には、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

② 顧客の生産変動に係るリスク

当社グループの事業は、顧客に対し請負・受託機能の提供を行っており、増産、減産といった生産変動にあわせてソリューションサービスを提供することで、顧客のコスト構造をより変動費化する役割を担っています。

当社グループの現在の主要取引業種である半導体・電子部品などエレクトロニクス分野や車載関連分野いずれにおいても、世界経済の動向に生産水準が大きく左右されることが想定され、かつ、依然として続く米中貿易摩擦やウクライナ情勢の影響のほか、経済安全保障上の観点による生産地域および品目の変更等がなされることも想定されます。

当社グループは、各業種、各国・地域における取引先の生産変動、拠点変更の動向を注視し、また、各事業セグメントから得られる情報を活用し、グループ全体で機動的かつ柔軟に生産変動に対応できるよう事業体制を整えてまいります。しかしながら、顧客の大規模かつ急激な生産変動、生産地域および品目の変更等が生じた場合には、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

③ 顧客の経営破綻・操業停止等に係るリスク

当社グループは、顧客の与信管理には万全を期していますが、仮に顧客が倒産し、多額の売上債権が回収不能となる場合、当社グループの財政状態、経営成績等に悪影響を及ぼす可能性があります。

また、上述のとおり、当社グループの事業は、顧客の操業状態に大きく影響を受けます。人材リソースの有効的な配置による余剰人員コストの発生低減、適正在庫管理による受託製造品目の滞留在庫化防止を図ってまいりますが、仮に、何らかの理由により顧客の操業が長期にわたり停止となった場合や生産規模の大幅な縮小があった場合には、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

④ 為替変動に係るリスク

当社グループは、北中米、中国、ASEAN諸国に海外連結子会社を有しており、連結財務諸表を作成するにあたっては、現地通貨建て財務諸表を円換算しています。当社グループにおける海外通貨取引は、仕入、製造、販売といった一連の製造プロセス全体に関わるものであり、当社グループでは、グループ内において外国通貨の融通を行う、顧客・取引先との間では同一通貨での取引を実施する等の対応を行っています。これに加え、為替変動リスクの構成要素である、グループ各社の為替持ち高(エクスポージャー)の圧縮を進めるなど為替変動のリスクを最小限に抑えるヘッジ手段を実行していますが、急激な為替変動が生じた場合には、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑤ 原材料・部材価格の変動に係るリスク

当社グループは、国内外において原材料、部材の調達を行っており、これらは市況によって価格が急激に変動する可能性があるほか、流通量が産出・生産国における資源政策その他の事情の影響を受ける可能性があります。

原材料および部材価格の高騰に対しては、販売価格に反映させる取り組みを行っていますが、原材料価格上昇と販売価格改定にタイムラグがあり、また、原材料および部材価格上昇部分を全て販売価格に反映できる保証はなく、原材料や部材価格の高騰が当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑥ 減損損失等に係るリスク

当社グループは、北中米、中国、ASEAN諸国に海外連結子会社を有しており、これら子会社は事業の維持・成長または新たな事業機会の獲得のために、継続的な設備投資を行っているほか、他社の事業買収等も必要に応じて実施しています。当社グループは過去において行った設備投資や他社の事業買収に伴い多額の固定資産を保有し、また、将来においても設備投資を行う可能性があります。設備投資や事業買収等にあたっては、その効果の早期刈り取りを行うよう、慎重に判断をしたうえで実行していますが、外部環境の変化等により回収が見込めなくなった場合には、減損損失として計上する可能性があり、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

また、当社は持株会社として、当社グループ各社の株式を直接的または間接的に保有していますが、当社グループ各社の株式の実質価格が著しく下落した場合には、その程度によっては、評価損の計上を行う可能性があり、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑦ 環境・人権に係るリスク

当社グループの事業は、顧客に対し請負・受託機能の提供を行っており、顧客の環境方針、人権方針、サプライチェーンの行動指針に準拠した対応を求められることがあります。当社グループでは適切な対応を図るよう努めていますが、国・地域や業種により対応には差がみられ、万一当社グループにおける対応が、顧客のこれら方針に準拠していないと判断された場合、一定期間の取引停止はもちろんのこと、顧客の減少を招く可能性があります。また、これらへの準拠対応のため運用上の大きな変更が強いられることとなった場合には、当社グループの運営コストを押し上げる要因となり、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑧ 資金調達に係るリスク

当社グループは、グループ内資金を一元管理し資金の効率化を図るため、国内の銀行借入窓口を原則として当社に一本化し、安定的資金調達を行っています。当社に対する金融機関からの信用が低下した場合、調達コストが上昇し、当社グループの財務状態等に影響を及ぼす可能性があり、当社グループの事業活動、財務状態に影響を及ぼす可能性があります。

また、当社グループの事業基盤と収益力の拡充による中長期的な企業価値の向上のため、設備投資やM&Aのための資金需要は引き続き存在しており、今後、借入金等が大幅に増加した場合、金利負担増加により当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑨ 法的規制等への対応に係るリスク

当社グループは、HS事業において製造派遣事業を行っており、当該事業は、労働者派遣法およびその他関係法令に基づく規制を受けます。労働者派遣法はたびたび改正され、近年の改正においては労働者の権利保護を目的とした規制、施策の強化が図られています。当社グループは、法改正情報を早期に確認し、適切な対応を図るよう努めていますが、万一法規制の遵守ができなかった場合、一定期間の稼働停止はもちろんのこと、顧客の減少も招く可能性があり、法改正により運用上の大きな変更が強いられることとなった場合には、当社グループの運営コストを押し上げる要因となり、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

また、当社グループは、北中米、中国、ASEAN諸国に海外連結子会社を有しており、当該国における事業活動は、当該国の法令の規制対象となります。現地における法令等を含む諸制度が日本国内におけるものと異なることにより、日本国内における事業展開では発生することのない費用や損失計上を伴うリスクがあります。海外における事業展開に伴う法令等については、事前に十分な調査・検証を行い対応していますが、これら法令の制定改廃は、当社グループの事業活動への制限や事業機会の損失につながる要因となり、さらに、万一法規制の遵守が認められなかった場合には罰金等を科されることも想定され、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑩ 海外への事業展開に係るリスク

当社グループは、コスト削減や顧客の海外進出に対応するため、北中米、中国、ASEAN諸国での事業展開を積極的に行っています。

当社グループが海外に事業を展開する場合、製造設備等多額の初期投資を必要とするとともに、稼動開始まで時間を要する場合が多くなっています。

また、海外への事業展開では、①法律や税制上の諸規制の変更、②未整備な社会制度・社会基盤、③その他の経済的、社会的、政治的な事情等に起因する事業活動に対する障害が顕在化するリスクが内在し、これらの問題が発生した場合、海外における事業活動に支障を来し、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑪ 品質クレームに係るリスク

当社グループは、顧客が求める品質の確保に努めていますが、当社グループが供給した製品に品質不良があった場合、多額の損害賠償責任を負う可能性や多大な対策費用(製品の補修、交換、回収等にかかる費用)を負担する可能性があります。また、当該問題が生じることにより、当社グループのイメージ・評判の低下、受注減少を招き、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑫ 競争優位性および新技術・新製品の開発・事業化に係るリスク

当社グループが展開する各事業においては、同種の製品・サービスを供給する競合会社が存在しており、また、一部の製品については市場の成熟化が進み、市場が縮小する可能性もあり、厳しい競争にさらされています。

当社グループでは、競争優位性を維持できるよう、顧客ニーズの把握、新技術・新製品の開発・事業化に努めていますが、技術や顧客ニーズの変化に適切に対応できなかった場合や新技術・新製品の開発・事業化に要する期間が長期化した場合には、当社グループの成長性や収益性を低下させ、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑬ 環境規制等に係るリスク

当社グループの顧客・取引先は、事業展開に当たり環境その他について広範囲にわたる規制を受けており、これらの規制は、より厳しくなる方向にあります。この影響を受け、当社グループが製品を製造する際に使用する材料、部品も規制への対応を行うべく、費用の支出を余儀なくされる可能性があります。

また、当社グループにおける事業には、自社工場における製品製造を含んでおり、当該事業においては、当社グループが様々な環境関連法令、労働安全衛生関連法令の適用を受け、自ら対応する責任を有しています。関係法令の規制が厳しくなり、これに対応する義務が追加された場合には、当該対応に係る費用の支出を余儀なくされ、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑭ 人材の育成・確保に係るリスク

当社グループは、請負・受託拡大を進めており、これには、有能なモノづくり人材を確保することが大前提となり、一定水準以上の技能を有する人員の確保、育成を一層推し進めていく必要があります。当社グループでは、人材の育成・確保のための施策を的確に展開してまいりますが、当該施策が目論見どおり機能せず、人材の育成・確保が計画通りに進まない場合には、受注機会の損失や採用コストの増加等の発生により、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑮ 大規模な自然災害・事故等に係るリスク

当社グループは、グローバル市場において事業展開を行っていますが、HS事業における製造派遣および製造請負、EMS事業における製造受託、PS事業における製造のいずれも、生産機能を有する拠点での就業を前提としていることから、当該拠点機能の損壊、または当該拠点において就業する人員の生活基盤となる住居の損害等をもたらすような大規模な自然災害、火災・爆発事故、戦争、テロ行為が生じた場合、当社グループの拠点の人員、設備等が大きな損害を被り生産稼働停止、就業維持困難といった状況に至る可能性があり、これに加え、感染症の蔓延等による外出制限の長期化によっても同様の状態に陥る可能性があります。

その結果、操業中断、生産・出荷の遅延による収益悪化、損害を被った設備等の修復費用の発生などにより、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑯ 情報セキュリティに係るリスク

当社グループは、製造派遣、製造請負を担う人員の個人情報ならびに当社グループおよび顧客の技術、研究開発、製造、販売および営業活動に関する機密情報を様々な形態で保持および管理しています。

当社グループにおいては、これらの機密情報を保護するために、入社時において機密保持の誓約書を提出させ、その上で当社グループに対して取引先が求める機密保持のための情報管理レベルを満たす運用を行い、その管理の徹底に努めていますが、当初想定していない事態が発生した場合には、有効に機能しなくなる可能性があります。万一、これらの情報が権限なく開示された場合には、当社グループが損害賠償を請求されまたは訴訟を提起される可能性があり、また、情報漏洩があった場合には、その事実自体が当社グループのイメージ・評判の低下、受注減少を招くことにもつながり、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社および持分法適用会社)の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という)の状況の概要は次のとおりです。

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において判断したものです。

 

① 財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度における世界経済は、感染症対策と経済活動の両立が進展する中、ウクライナ情勢の長期化や中国における感染症再拡大による景気への影響、また、インフレリスクに対応した欧米諸国での政策金利の引き上げやこれに伴う急激な為替変動など、景気の先行きは依然として不透明な状況が続きました。

わが国経済においても、感染症に伴う行動制限や入国制限の緩和により持ち直しの動きがみられるものの、原材料・エネルギー価格の高騰や世界的な金融引き締め下における為替市場の急激な円安進行など、経済活動への影響や物価上昇等、景気後退局面への転換懸念により先行き不透明な状況が続いています。

このような状況のもと、当社グループは、事業基盤の強化を図るべく、グループ全体で合理化、効率化を徹底的に進め、事業効率のよい体制への転換や抜本的コスト構造改革を行ってまいりました。加えて、製造請負事業の強化や新市場への参入、海外製造拠点における生産性改善など、各事業とも売上確保および収益性への取り組みを着実に進めてまいりました。

これらの結果、当連結会計年度の業績は、売上高は79,033百万円(前年同期比24.9%増)となり、営業利益は1,537百万円(前年同期は361百万円の損失)となりました。また、経常利益も営業利益の増加等により1,426百万円(前年同期は122百万円の利益)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は北米EMS事業における事業構造改革費用198百万円を特別損失に計上したこともあり505百万円(前年同期は1,980百万円の損失)となりましたが、前年同期に対し大幅な業績改善となりました。

 

② キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べ2,065百万円減少し3,041百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況は以下のとおりです。また、現金及び現金同等物に係る換算差額が332百万円増加しております。

「営業活動によるキャッシュ・フロー」は、253百万円の支出(前年同期は1,550百万円の支出)となりました。主なプラス要因は、税金等調整前当期純利益1,166百万円(前年同期は1,586百万円の損失)、減価償却費1,442百万円(前年同期は1,514百万円)、仕入債務の増加額1,424百万円(前年同期は892百万円の増加)等となり、主なマイナス要因は、為替差益417百万円(前年同期は486百万円の為替差益)、売上債権の増加額377百万円(前年同期は1,008百万円の増加額)、棚卸資産の増加額3,636百万円(前年同期は2,184百万円の増加額)等によるものです。

「投資活動によるキャッシュ・フロー」は、1,613百万円の支出(前年同期は926百万円の支出)となりました。主なプラス要因は定期預金の払戻による収入43百万円(前年同期は4百万円の収入)等となり、主なマイナス要因は、有形固定資産の取得による支出1,572百万円(前年同期は1,051百万円の支出)、無形固定資産の取得による支出65百万円(前年同期は208百万円の支出)等によるものです。

「財務活動によるキャッシュ・フロー」は、530百万円の支出(前年同期は2,601百万円の収入)となりました。主なプラス要因は、短期借入金の純増額554百万円(前年同期は3,945百万円の純増額)、長期借入れによる収入2,660百万円(前年同期は300百万円の収入)、セール・アンド・リースバックによる収入338百万円(前年同期は25百万円の収入)等となり、主なマイナス要因は、長期借入金の返済による支出3,390百万円(前年同期は848百万円の支出)、ファイナンス・リース債務の返済による支出614百万円(前年同期は347百万円の支出)等によるものです。

 

③ 生産、受注及び販売の実績

a. 生産実績

    当社グループは、製造アウトソーシング事業を主な事業として営んでいます。HS事業につきましては、その大部分が、請負業務・派遣業務であり、重要性が乏しいため、記載を省略しています。

 

 

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2022年4月1日

 至 2023年3月31日)

前年度比(%)

EMS事業 (千円)

36,179,198

134.05

PS事業 (千円)

14,808,222

133.57

合計(千円)

50,987,421

133.91

    (注)金額は、製造原価によっています。

 b. 受注実績

    当社グループは、受注から生産までの期間が短く受注管理を行う必要性が乏しく、受注実績と販売実績の差異が僅少のため、受注実績の記載を省略しています。

 c. 販売実績

        当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりとなります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2022年4月1日

 至 2023年3月31日)

前年度比(%)

HS事業 (千円)

23,260,347

105.30

EMS事業 (千円)

38,157,270

134.35

PS事業 (千円)

17,615,925

137.75

合計(千円)

79,033,542

124.90

    (注)1.セグメント間の取引については相殺消去しています。

       2.主な相手先別の販売実績および当該販売実績の総販売実績に対する割合については、総販売実績に対する割合が10%以上の相手先がいないため記載を省略しています。

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりです。

なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2023年6月22日)現在において判断したものです。

 

① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

当連結会計年度においては、感染症対策と経済活動の両立が進展する中、ウクライナ情勢の長期化や中国における感染症再拡大による景気への影響、また、インフレリスクに対応した欧米諸国での政策金利の引き上げやこれに伴う急激な為替変動など、景気の先行きは依然として不透明な状況であったものの需要は底堅く、売上高は79,033百万円(前年同期比24.9%増)の増収となりました。利益につきましても、グループ全体で合理化、効率化を徹底的に進め、事業効率のよい体制への転換や抜本的コスト構造改革を行った成果に加え、製造請負事業の強化や新市場への参入、海外製造拠点における生産性改善、また、部材価格高騰に伴う売価是正や、不採算取引からの撤退なども行い、収益性改善への取り組みを着実に進め、営業利益は1,537百万円(前年同期は361百万円の損失)となり大幅に改善し、経常利益も営業利益の増加に加え、為替差益の発生もあり、1,426百万円(前年同期は122百万円の利益)となりました。

親会社株主に帰属する当期純利益については、北米EMS事業の基盤強化を目的とした事業構造改革費用198百万円を特別損失に計上したこともあり、505百万円(前年同期は1,980百万円の損失)となりました。

 

■資産・負債及び純資産

1)資産

当連結会計年度末の資産合計は38,932百万円となり、前連結会計年度末に比べ、4,090百万円増加しました。

流動資産合計は30,020百万円となり、前連結会計年度末に比べ3,671百万円増加いたしました。これは主に、現金および預金が2,074百万円減少したものの、売掛金が1,280百万円、製品が373百万円、原材料及び貯蔵品が3,826百万円増加したことによるものです。

固定資産合計は8,885百万円となり、前連結会計年度末に比べ431百万円増加いたしました。これは主に有形固定資産が392百万円増加したことによるものです。

繰延資産は26百万円となり、前連結会計年度末に比べ13百万円減少いたしました。

2)負債及び純資産

当連結会計年度末の負債合計は36,417百万円となり、前連結会計年度末に比べ4,269百万円増加いたしました。

流動負債合計は28,519百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,185百万円増加いたしました。これは主に支払手形及び買掛金が2,228百万円増加したことによるものです。

固定負債合計は7,898百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,083百万円増加いたしました。これは主に長期借 入金が1,878百万円増加したことによるものです。

純資産合計は2,514百万円となり、前連結会計年度末に比べ179百万円減少いたしました。これは主に利益剰余金 が42百万円増加したものの、為替換算調整勘定が222百万円減少したことによるものです。

 

以上の結果、自己資本比率は、1.3ポイント低下し6.4%となりました。

持続的成長をめざす中、その基盤となる財務体質の改善は重要課題と認識しており、中期経営計画においてキャッシュマネジメントを強化、有利子負債の削減を計画しております。

具体的には、質が伴った事業収益創出基盤とすべく、運転資本マネジメントを強化し、キャッシュを生み出す仕組みの定着を進めます。これらにより、有利子負債の削減を進め、社外流出キャッシュの抑制を図るとともに、投資の採算性、効率性のモニタリングを強化し、投資回収までの効率を高め、フリーキャッシュ・フロー創出への取り組みを強化してまいります。

 

 

(単位:百万円)

前連結会計年度末

当連結会計年度末

増減

流動資産

26,349

30,020

3,671

固定資産

8,453

8,885

431

 

有形固定資産

6,697

7,089

392

 

無形固定資産

722

651

△70

 

投資その他の資産

1,033

1,143

109

繰延資産

39

26

△13

資産合計

34,842

38,932

4,090

負債合計

32,148

36,417

4,269

 

流動負債

26,333

28,519

2,185

 

固定負債

5,814

7,898

2,083

純資産合計

2,693

2,514

△179

負債・純資産合計

34,842

38,932

4,090

 

■売上高・利益

1)売上高

 売上高は、感染症の影響からの挽回生産や事業拡大に向けた施策効果もあり、前年同期比24.9%増の79,033百万円となりました。

 国内売上高は、前年度比2.4%増の28,491百万円、海外売上高は前年同期比42.5%増の50,542百万円となりました。感染症拡大影響や自動車・半導体関連を中心とした部品不足等による減産影響はありましたが、全体として需要は堅調に推移、感染症影響からの挽回生産やこれまで進めてきた事業規模拡大のための施策効果により、新規受注の立ち上げや量産開始等により、販売が大幅に増加しました。海外売上高比率については前連結会計年度の56.1%から7.9ポイント増加し、64.0%となりました。

 

2)売上原価、販売費及び一般管理費、営業利益

 売上原価は、売上高の増加による影響もあり前年同期比24.2%増の70,231百万円となりましたが、収益確保に向けた施策の実行により売上原価対売上高比率は前年同期比0.5ポイント減の88.9%となり、売上総利益は前年同期比31.0%増の8,802百万円となりました。

 販売費及び一般管理費はコスト構造改革の影響はあったものの、主に海外における物流コストの上昇等により、前年同期比2.6%増の7,264百万円となり、販売費及び一般管理費対売上高比率は、前年同期比2.0ポイント減の9.2%となりました。

 この結果、営業利益は前年同期比1,898百万円増の1,537百万円となりました。

 

3)経常利益、税金等調整前当期純利益、親会社株主に帰属する当期純利益

 当連結会計年度の経常利益は前年同期比1,303百万円増の1,426百万円となりました。

 受取利息及び受取配当金から支払利息、社債関連費用を控除した金融収支の純額費用は、前連結会計年度から173百万円費用が増加し、378百万円の負担となりました。

 また、営業外収益においては、主に海外子会社へのグループ内貸付金に対する為替差益の発生が前連結会計年度から361百万円減少し336百万円となったこと等により、前年同期比339百万円減の457百万円となりました。

 営業外費用については、支払利息が前連結会計年度から177百万円増加し384百万円となったこと等により、前年同期比255百万円増の568百万円となりました。

 親会社株主に帰属する当期純利益は、特別損失として前連結会計年度に発生した減損損失(1,433百万円)が当連結会計年度は発生しなかったこと等により、前年同期比2,485百万円増の505百万円となりました。

当連結会計年度に実施した事業構造改革の効果や需要拡大等を背景に次年度も引き続き経営基盤の強化を図りながら、当期純利益の増加につなげてまいります。

 

 

 

(単位:百万円)

前連結

会計年度

当連結会計年度

実績

前年度比

主なポイント

売上高

63,277

79,033

24.9%

HS事業 :感染症拡大や部品不足による稼働影響等が残ったものの、基盤強化策実行を進め収益性改善、海外では在籍人数の増加に加え、請負・受託の利益率改善効果もあり、前年同期に対し増収増益

EMS事業:お客様の減産や部材価格高騰の影響が残ったものの、需要は堅調に推移、中国やベトナムでの事業規模拡大により大幅に増収、生産性改善やコスト構造見直し等の成果もあり通期で黒字化

PS事業 :お客様の挽回生産の動きもあり、需要は堅調に推移、部材価格高騰に伴う売価是正や部材調達ソース拡大等、収益確保に向けた施策を着実に実行し増収増益

[経常利益]

営業外収益  457百万円(前年同期比  339百万円減)

営業外費用  568百万円(前年同期比  255百万円増)

 

[特別利益]    6百万円(前年同期比   29百万円減)

[特別損失]   266百万円(前年同期比 1,478百万円減)

営業利益

△361

1,537

経常利益

122

1,426

親会社株主に

帰属する当期純利益

△1,980

505

 

■当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因

当連結会計年度は、感染症による影響に加え、半導体関連をはじめとする部品不足や部材価格の高騰および物流コスト上昇等による影響があり、ウクライナ情勢の長期化や中国の経済成長率の減速、インフレリスクに対応した欧米諸国での政策金利引き上げおよびこれに伴う急激な為替変動等、景気は先行き不透明な状況が続きました。

また、当連結会計年度第2四半期後半から部品不足が緩和傾向に転じ、中国を中心にお客様の挽回生産の動きが活発となり、当社グループ事業においても生産量が増加しましたが、2023年に入り欧州における政策金利引き上げが実行されたことを機に、個人消費の減退を見込む動きが顕著となり、翌連結会計年度は当連結会計年度の挽回生産のあおりもあり、上半期は在庫調整が続く様相です。

このように、今後も不透明な事業環境が続く様相ですが、業績の変動要因となる、部品・部材調達リスクおよび為替変動リスクについては、以下の取り組みを行ってまいります。

 

 

 

1)部品・部材調達リスクについて

製造業各社においてグローバルでサプライチェーンの見直しが進められているものの、当連結会計年度におい

ては、最先端の部材だけでなく、多岐にわたる部品・部材が調達難となった状況を踏まえ、これらの影響を最

小限に抑えるため、部材調達リソースの多様化、顧客の生産変動に即応する当社グループのサプライチェーン

マネジメントを強化し、グループ全体で機動的かつ柔軟に対応できる体制を高度化させてまいります。

2)為替変動について

当社グループはすべての事業セグメントにおいて、グローバル市場におけるビジネスを展開しており、為替変

動リスクの構成要素である、グループ各社の為替持ち高(エクスポージャー)の圧縮を進めます。為替持ち高

の圧縮は外貨建て資産・負債の増減により一定程度の圧縮が可能であり、金融取引・商取引の双方からの取り

組みを進め、為替変動リスクの抑制に努めてまいります。

 

■セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識および分析・検討内容

 セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりです。

 

HS事業

 国内事業については、感染症拡大や半導体関連等の部品不足によるお客様の稼働影響等が残りましたが、既存取引における原価率の改善や適正販管費の管理強化等、基盤強化策の実行を進め収益性改善に努めました。海外事業においても、中国ロックダウン等感染症関連の影響はありましたが、新規顧客の獲得や既存取引のシェア拡大による在籍人数増加に加え、ベトナムでの請負・受託の利益率改善の効果もあり、前年同期に対し増収増益となり、全体として業績が大幅に改善致しました。

 この結果、当セグメントの売上高は、23,260百万円(前年同期比5.3%増)、セグメント利益は、1,066百万円 (前年同期比64.8%増)となりました。

 

EMS事業

 EMS事業は、中国・ASEAN・北米において生産活動を展開しており、戦略投資の実行期にあります。当連結会計年度においては、感染症再拡大に伴う各国政府方針によるロックダウン影響や部品不足等によるお客様の生産計画変更等の影響があったものの需要は堅調に推移し、中国における新規受注の立ち上げやベトナムにおける量産開始等、事業規模拡大により大幅な増収となりました。利益面では、生産性改善やコスト構造見直しの成果もあり前年同期に対し利益改善となりましたが、北米EMS事業における顧客の減産影響や部材価格高騰による製造コストの増加の影響がありました。しかしながら、北米EMS事業は当社グループの市場領域拡大を担う重点施策であり、お客様からの引き合いも順調に増えており、業績改善に向け引き続き基盤強化策の実行を進めてまいります。

 この結果、当セグメントの売上高は、38,157百万円(前年同期比34.4%増)、セグメント利益は、330百万円 (前年同期は536百万円の損失)となりました。

 

PS事業

 PS事業は、第2四半期連結累計期間まで、中国ロックダウンによる稼働影響やサプライチェーンの混乱、部品不足や部材価格および物流コストの上昇など、感染症拡大による影響を受けたものの、第3四半期連結会計期間に入り部品不足が緩和傾向となり、お客様が挽回生産に転じたことや為替による影響もあり、大幅な増収となりました。利益面では、売上の増加に加え、部材価格高騰に伴う売価の是正や部材調達ソースの拡大等により、安定した生産活動および収益確保に向けた施策を着実に実行しました。

 この結果、当セグメントの売上高は、17,615百万円(前年同期比37.8%増)、セグメント利益は、637百万円 (前年同期は1百万円の利益)となりました。

 

 

(単位:百万円)

前連結会計年度

当連結会計年度

前年度比

HS事業

売上高

22,088

23,260

5.3%

セグメント利益

647

1,066

64.8%

EMS事業

売上高

28,400

38,157

34.4%

セグメント利益

△536

330

PS事業

売上高

12,788

17,615

37.8%

セグメント利益

637

調整額

セグメント利益

△473

△496

合計

売上高

63,277

79,033

24.9%

セグメント利益

△361

1,537

 

■設備投資および減価償却費

当社グループは、グローバル市場における次の成長機会の創出および事業競争力強化に向け、戦略投資を行っています。

当連結会計年度の設備投資額は、前年度比28.2%増の1,663百万円となりました。これは、主にEMS事業及びPS事業にて実施した、海外生産拠点における能力拡充及び合理化を目的とした設備投資によるものです。

また、当連結会計年度の減価償却費は、前年度比4.8%減の1,442百万円となりました。

翌連結会計年度以降の設備投資(新規・拡充)については、先行き不透明な事業環境が続いている状況であり、戦略投資を継続する方針を維持するものの、投資内容および投資実行のタイミングについては案件ごとに投資後の事業環境や将来キャッシュ・フローによる回収期間の見極め等を行ったうえで判断を行っていきます。そのうえで、既存・新規を問わず、実行していく投資案件については、投下資本利益率(ROI)の引き上げを行い、投資効果の早期発現をめざします。

 

② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

 当社グループにおける営業活動によるキャッシュ・フローは、事業活動の資金需要、設備投資資金のための基本的財源となっています。

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べ2,065百万円減少し3,041百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況は「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。

 当社グループのキャッシュ・フローの状況に影響を与える事項として、売上債権及び棚卸資産等による運転資金の変動、また、戦略投資の実行があります。

 営業キャッシュ・フローにおいては、前連結会計年度は、税金等調整前当期純損失の計上に加えて、生産増や部材不足に向けた対応等による増加運転資金の発生により1,550百万円の支出となりましたが、当連結会計年度は、税金等調整前当期純利益の計上もあり、主に棚卸資産の増加による増加運転資金の発生はありましたが、253百万円の支出となりました。

 引き続き収益性の改善とともに適正な売上債権、在庫水準管理に取り組む体制を強化し、キャッシュ・フロー・マージンの向上を図ってまいります。

 投資活動によるキャッシュ・フローは、主にEMS事業及びPS事業における能力拡充及び合理化を目的とした設備投資の実行により1,613百万円の支出(前年同期は926百万円の支出)となり、財務活動によるキャッシュ・フローは、借入金やリース債務の返済等により530百万円の支出(前年同期は2,601百万円の収入)となりました。

 今後は運転資本マネジメントを強化し、投資の見極めおよび投資効果の刈り取り等を行いながら、キャッシュマネジメントを強化してまいります。

 

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

前連結会計年度

当連結会計年度

 

税金等調整前当期純利益

△1,586

1,166

 

減価償却費

1,514

1,442

 

運転資金の増減

△2,300

△2,590

 

その他

△611

△273

 

営業キャッシュ・フロー

△1,550

△253

 

固定資産の取得・売却

△881

△1,632

 

その他

△44

18

 

投資キャッシュ・フロー

△926

△1,613

フリーキャッシュ・フロー

△2,476

△1,867

 

借入金の増減

3,396

△176

 

配当金支払 他

△795

△354

 

財務キャッシュ・フロー

2,601

△530

現金及び現金同等物期末残高

5,106

3,041

 

資本の財源および資金の流動性の分析

当社の資金需要の主なものは運転資金、設備資金および法人税等の支払です。これに対しては、営業キャッシュ・フローから産み出した内部資金の活用を優先し、内部資金では不足する場合に外部からの借入や資本性の資金調達で対応することを原則としています。

 借入を行なう場合は、低コスト、長短のバランスの勘案、安定的な資金確保を方針としています。長短のバランスについては、運転資金等の短期資金需要については短期借入金で、設備資金やM&Aなどの長期資金需要については長期借入金で調達を行なうこととしています。

 当連結会計年度においては、運転資金を中心に786百万円の借入による資金調達(純増額)を行ないました。

 グループにおける資金調達は当社(持株会社)に原則一元化し資金効率を高めるようにし、グループ会社の運営資金は、事業戦略に基づき必要と判断した額を、取締役会で決議の上、貸付を行っています。

なお、2024年3月期から新規事業による投資回収も始まる計画であり、引き続き運転資本の改善を図り借入金を減少させ、これにより自己資本比率等の財務体質改善をめざします。

 

③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表を作成するにあたり重要となる会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載されているとおりです。連結財務諸表の作成においては、過去の実績やその時点で合理的と考えられる情報に基づき、会計上の見積りを行っております。重要な資産の評価基準および評価方法、重要な減価償却資産の減価償却の方法、重要な引当金の計上基準等において、継続性・網羅性・厳格性を重視して処理計上しており、繰延税金資産につきましては、将来の回収可能性を十分に検討したうえで計上しております。

特に、有形固定資産および無形固定資産の減損損失については重要な会計上の見積りが必要となります。当該見積りおよび仮定の不確実性の内容やその変動により経営成績等に生じる影響などは、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。

 

5【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

 

6【研究開発活動】

  当連結会計年度における当社グループの研究開発費は、1,639千円です。

  なお金額的重要性が乏しいため、セグメント別の記載は省略しています。