第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2023年6月22日)現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 経営環境

今後は新興国の経済成長も緩やかになり、世界全体が低成長経済の時代へ向かう中、いわゆる高効率スマート社会(Society 5.0)の到来が予測されております。また、新型コロナウイルスの影響により、人々の生活スタイルや労働環境の見直しを余儀なくされ、「リモート」による対応や情報の共有・処理等に対する課題を解決していくための様々な施策が講じられましたが、アフターコロナにおいても、デジタルトランスフォーメーションの動きは加速しており、デジタル技術を活用した新たな製品、サービスの提供やAI技術の進化など、企業はさらなる変化が求められている中、今後将来に渡り企業が求められる技術要素(Digital Transformation Technology)は、次のようなものが考えられます。

 

・AI用ハードウエア

・AIの応用による自立進化型セキュリティやサービスインフラ

・高効率なデータストレージ及びネットワークシステム

・自動運転システム

・高度な協働型ロボットシステム

・デジタル モノづくりに向けた革新的な計測システム

・次世代型製造システム

 

これらに必要とされる要素の多くは、当社グループが従来から取り扱ってきた製品・サービスや独自の技術開発分野と重なっており、これまで培ってきたアドバンテージを活かすことができると考えております。

 

(2) 経営方針

当社グループでは社会が向かう方向性を捉え、「デジタルトランスフォーメーションを実現する製品及びサービスを提供し、高効率スマート社会の持続的発展に貢献する」ことを経営方針としております。

 

(3) 中期経営計画

当社では、企業価値向上に向けた中期経営計画「VISION2025」(目標年度:2025年3月期)を策定しております。

前述の「経営方針」に基づき、当社では事業の軸足を「技術商社機能を持つメーカー」へシフトしてまいります。

技術商社機能はデータビジネス・サービスビジネス・ストックビジネスを利益源泉とする高収益ビジネスへ移行し、成長分野の技術進展を支える半導体の販売を通じた顧客基盤の維持・拡大により、高収益ビジネスの礎へと進化させてまいります。また、当社がイメージするメーカーとしての重点ポイントは、次のとおりとなります。

 

・データサイエンス・画像処理・ロボティクスを駆使した モノづくりシステムメーカー

・設計量産受託サービスで培われた技術に基づくODMメーカー

・強力なシステム開発力・提案力を有する 設計開発部門

・マスカスタマイゼーション対応の 高効率スマート工場

 

 

これらを踏まえた、各事業分野の主な取組みは次のとおりとなります。

[半導体及び電子デバイス事業]

・強固な販路を通じ、取り扱い製品をベースとした課題の解決を顧客に提供

・主力製品を核としたデザインマニュファクチャリングサービスによる収益向上

・自社開発プラットフォームをベースとしたクラウドIoTビジネスの確立

・更なる業務の高効率を追求

 

[プライベートブランド(PB)事業※]

・データサイエンス・画像認識・ロボティクスを駆使した「モノづくりシステム」 の開発により、産業機器における知能化の実現/提供

・豊富な開発経験と高品質な製造基盤により顧客と共に成長が続けられる「受託開発・製造サービス」 を提供

※現在のセグメント区分上、プライベートブランド事業は半導体及び電子デバイス事業に含まれております。

 

[コンピュータシステム関連事業]

・新しいテクノロジーを取り込み、信頼性の高いコンサルティングとエンジニアリングを提供

・セキュリティやAIプロダクトビジネスに対する継続的な投資

・サブスクリプションビジネスやプロフェッショナルサービスの実現による収益性の向上と安定化

 

(4) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当初の計画では増益増収による持続的成長を目指し、2025年3月期を目標年度とした「財務モデル」を次のとおり設定しております。

 

財務指標

 

事業構造

 

 

売上構成

経常利益率

売上高

200,000百万円 ± 10%

 

コンピュータシステム関連事業

20%

 > 13%

経常利益率

       >  5%

 

半導体及び電子デバイス事業

70%

 >  2%

ROE

       > 15%

 

プライベートブランド事業

10%

 > 10%

 

 

当連結会計年度の業績や今後の事業環境を勘案し、当社が中期経営計画「VISION2025」で設定した「財務モデル」のうち、「財務指標」の最新の見通しを2023年4月27日に次のとおり公表いたしました。

 

財務指標

 売上高

≧ 250,000百万円

経常利益率

≧ 5.5%

ROE

≧ 20%

 

 

(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

IoT・ロボット・AI・ビッグデータといった先端技術をあらゆる産業や社会生活に取り入れて経済発展と社会的課題の解決を両立していく高効率スマート社会(Society 5.0)の到来を見据え、当社グループではデジタルトランスフォーメーション(DX)、即ち「データとデジタル技術を活用した製品やサービス、ビジネスモデルの変革等」に貢献していくための製品・サービスを提供してまいります。

中期経営計画「VISION2025」では、目指す将来像として「DRIVING DIGITAL TRANSFORMATION」をミッションとして掲げ、高効率スマート社会(Society 5.0)の持続的発展に貢献し、技術商社機能を持つメーカーへの進化を図ってまいります。

当社では、サステナビリティに関する取組みに関して、「会社が培ってきたリソースを活かしたサステナブルな社会への貢献」、「基本的人権の尊重を根幹に据えた労働環境・人事制度の構築」及び「社会と会社の持続可能な関係を継続させていくための環境負荷の軽減」の3項目を、現時点におけるマテリアリティ(重要課題)として設定しており、新設した「サステナビリティ委員会」を主軸として取り組んでまいります。

特に気候変動リスクについては重要性の高い課題であると認識し、関連リスク及び機会を踏まえた戦略と組織のレジリエンスについて検討するため、IEA(国際エネルギー機関)やIPCC(気候変動に関する政府間パネル)による気候変動シナリオ(2℃シナリオ及び4℃シナリオ)を参照し、2040年までの長期的な当社への影響を考察し、半導体及び電子デバイス事業を中心にシナリオ分析を実施いたしました。

課題の解決に取り組むことで会社の持続的な発展(企業価値の向上)を目指してまいります。当社グループにおけるサステナビリティへの方針及び取組みの詳細については、「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」をご参照ください。

なお、メーカーへの進化を志向する上で必要と考えられる将来的な事業成長のための投資を実行していくためにも、まずは利益率の高いビジネスを推進して一定の内部留保を蓄積するとともに、必要な資金を資本構成も考慮した最適な調達手段により確保していくことが課題であると認識しております。

 

 

2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】

 

(1) サステナビリティを巡る取組みの基本方針

当社グループが策定した中期経営計画「VISION2025」では、その目指す将来像として「DRIVING DIGITAL TRANSFORMATION」をミッションとして掲げ、データとデジタル技術を活用した高効率スマート社会である「Society 5.0」の到来と持続的な発展への貢献を目指しております。この観点に基づく当社グループにおけるサステナビリティに関する取組みの基本方針は、次のとおりです。

 

(サステナビリティを巡る取組みの基本方針)

自らの企業価値の向上及び事業の継続性と社会の持続的な成長は相互に関連し合うものであるとの認識のもと、当社グループは、事業を通じて提供する様々なソリューションによって、豊かな暮らしと持続的な社会の発展へ貢献してまいります。また、ESGの視点やSDGsの目標を参照しつつ、次の内容をマテリアリティ(重要課題)として認識し、課題の解決に取組むことで当社グループの持続的な発展・企業価値の向上を目指します。

 

(マテリアリティ)

・当社グループが培ってきたエレクトロニクス及びITを中心としたリソースを活かし、持続的な社会の実現に貢献してまいります。

・基本的人権の尊重を根幹に据え、働きやすさ・働きがいを意識した労働環境と人事制度を構築し、会社の永続的な発展を目指します。

・企業活動により生じる環境負荷(環境リスク)を軽減し、社会と会社が持続可能な関係を継続できるように努めます。

 

(2) サステナビリティ全般に関するガバナンス及びリスク管理

当社グループでは、事業を通じた持続的な社会の発展に貢献するため、2022年6月に社長直轄の組織として、サステナビリティ委員会を設置し、取締役会へ報告する体制を構築しております。全社的なリスク管理は、リスク管理委員会において行っておりますが、気候変動リスク対応を含むサステナビリティに関連する情報収集、リスクと機会の識別、事業戦略への反映及び推進活動についてはサステナビリティ委員会を中心に行い、取締役会へ報告することとしております。サステナビリティ委員会を含むコーポレート・ガバナンス体制の概要については、「第4 提出会社の状況」の「4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1) コーポレート・ガバナンスの概要」をご参照ください。

 

(3) 重要なサステナビリティ項目

当社グループにおけるサステナビリティへの主な取組みは次のとおりです。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

① 気候変動関連

(ガバナンス)

気候変動に関わる基本方針や重要事項、リスク/機会などの検討・審議については、関連部署の代表者が「TCFDワーキンググループ」を組成して検討を進めてまいりました。

TCFDワーキンググループで審議・検討した事項はサステナビリティ委員会が取りまとめ、取締役会に報告しております。

取締役会で審議・決定された議案は、各部門に展開され、それぞれの経営計画・事業運営に反映いたします。

 

(戦略)

中長期的なリスクの一つとして「気候変動」を捉え、気候変動に関連するリスク/機会を踏まえた戦略と組織のレジリエンスについて検討するため、当社グループはIEA(国際エネルギー機関)やIPCC(気候変動に関する政府間パネル)による気候変動シナリオ(※2℃シナリオ及び4℃シナリオ)を参照し、2050年度までの長期的な当社グループへの影響を考察し、まずは半導体及び電子デバイス事業並びにプライベートブランド事業を中心にシナリオ分析を実施いたしました。詳細は後述の「気候変動に関する主なリスク/機会及び対策」をご参照ください。

※2℃シナリオ:気温上昇を最低限に抑えるための規制の強化や市場の変化などの対策が取られるシナリオ

  4℃シナリオ:気温上昇の結果、異常気象などの物理的影響が生じるシナリオ

 

 気候変動に関する主なリスク/機会及び対策


 

 

(リスク管理)

TCFDワーキンググループを組成して気候変動リスクに関するシナリオ分析を実施いたしました。気候関連リスクの優先順位付けとして、リスク/機会の発生可能性と発生した際の影響を踏まえ、特に優先度の高い事項に注力して取り組んでまいります。今後は、サステナビリティ委員会において継続的な確認等を行ってまいります。

今後の気候関連リスクの管理プロセスとしては、サステナビリティ委員会及びTCFDワーキンググループを通じて、気候関連リスクに関する分析、対策の立案と推進、進捗管理等を実践していく予定です。サステナビリティ委員会及びワーキンググループで分析・検討した内容は取締役会に適宜報告し、全社で統合したリスク管理を推進してまいります。

 

(指標及び目標)

当社グループでは、環境問題への対応等を考慮し、環境に優しい製品の提供及び汚染の予防をはじめとした各種取組みを実施しております。

当社グループは、気候変動対応を経営上の重要課題と認識し、気候関連問題が経営に及ぼす影響を評価・管理するため、温室効果ガス(GHG)の総排出量(Scope1・2)を指標として設定いたしました。

国内連結グループにおける2021年度及び2022年度の総排出量実績は次のとおりです。また、2050年度のカーボンニュートラルを目指して、2030年度の目標を設定いたしました。

再生可能エネルギーの導入等により、2030年度時点において2021年度対比で50%削減を目指します。

 

2021年度実績

2022年度実績

2030年度目標

Scope1・2排出量

1,629t-CO2

1,748t-CO2

2021年度対比50%削減

 

 

② 人的資本/多様性

(戦略)

当社グループでは、人材育成の基本方針を次のとおり定めております。

 

・社員の成長が個人のやりがい、達成感に寄与するという前提に立った上で、グローバルな視点を持ちかつ顧客満足を得ることやニーズを満たすことができる人材を育成する

・社員の学びたいという向上意欲を重視した社員の能力開発を推進する

・個人の強みや専門性を伸ばすことで全社員が最大限に力を発揮できる環境作りを推進する

 

これらの方針に従い、従来より階層別教育、キャリア研修、語学研修、ビジネススキル研修、実務研修、技術研修を実施しております。加えて、技術商社機能を持つメーカーを目指し、将来的な社会価値創出を結びつけることのできるリーダー像を次のとおり定めております。

 

・未来に向けた全社変革を推進できる人材

・メーカーへの転換となる事業変革の先導ができる人材

・当社グループの強みを活かし、事業拡大を先導できる人材

 

次世代のリーダー養成のため、「パーパス」、「リーダーシップ」、「イノベーション」、「成果志向」、「チームビルディング」、「外部共感力」をキーワードとした人材育成計画を始動しております。

採用に関しては、毎年一定数の新卒採用を行うほか、人材補充や業容の拡大のため、中途採用を行っております。また、事業セグメントごとに前述のテーマに関する進捗や課題を把握し、適宜必要な対策(データサイエンス・画像認識・ロボティクス・AI/IoT及びセキュリティ等の先端技術など専門性を有する中途人材の獲得や社員の専門技術力向上プログラム推進)を講ずるPDCAサイクルを通じて、人材面の強化を図ってまいります。

人材配置の観点からは、毎年実施する異動希望申告制度を基に、各事業セグメントを統括する責任者が参加する定期ローテーション会議において短・中・長期レンジでの適材適所を実現する枠組みを運営しております。当社グループは、文化・民族及び個人の人格などを尊重するとともに、国籍や性別、性的指向、障害、年齢などの区分によって活躍の場が制限されることなく、多様な視点や価値観に基づく社員の特性や経験など、各々の能力を最大限引き出すことが当社グループの持続的成長につながるものと考えております。

 

社員の役割に応じた処遇を実現する柔軟な報酬体系を構築し、社員が主体性をもって業務に取り組むことができる環境を提供することで、市場環境変化への柔軟な対応を推進しております。また、2022年4月より、社員のワークライフバランスの向上などを目的として、利用制限のないテレワークを恒常的な制度として実施しております。

その他の人的資本/多様性に係る取組みは、次のとおりです。

 

・新規採用時における女性積極採用のPR活動

・会社独自の育児や介護に関する休暇・休業制度の支援

・各種ハラスメント、コンプライアンス教育

・業務効率化や有給休暇取得促進、ノー残業デー設定等による労働時間削減推進

・仕事と家庭の両立を支援する職場風土醸成として、男性社員の育児休業取得促進

 

(指標及び目標)

人的資本/多様性に係る実績及び目標は次のとおりであり、連結グループにおける主要な事業を営む提出会社のものを記載しております。

項目

2022年度実績

2024年度目標

女性管理職比率

  8.4%

(注1)

離職率

  0.9%

       3.0% 以内

リフレッシュ休暇利用率(注2)

 65.4%

      70.0% 以上

有給休暇消化率

 65.8%

      70.0% 以上

健康診断受診率

 99.9%

100.0%

 

(注) 1 女性管理職比率については、2025年度で10%以上、2029年度で12%以上を目標としております。

2 リフレッシュ休暇とは、勤続年数に応じて連続休暇を取得できる特別休暇制度であります。

 

③ サイバーセキュリティ/データセキュリティ

当社グループでは、顧客や取引先からお預かりした情報資産及び当社グループが保有する情報資産を守ることを重大な社会的責務と認識し、情報セキュリティに関連する法令、その他の社会的規範の遵守に努めるとともに、情報セキュリティ方針を策定・整備しております。当該方針に従い、技術的なセキュリティ対策の導入等、情報資産への不正なアクセスを未然に防ぐ対策のほか、メール誤送信対策、記録媒体の利用制限、機密情報・個人情報の棚卸等、情報資産の紛失・盗難・改ざん・漏洩等を防ぐための適切な情報管理を行っております。また、マルウェア被害、フィッシング詐欺メール等の注意喚起及びインシデント発生時の対処法等も含めた情報セキュリティ教育を継続的に実施し、サイバーインシデントを想定した訓練についても実施するなど、全役員及び従業員の意識の向上と徹底に努めております。

これらの取組みをコンプライアンス委員会において定期的にモニタリングを行い、取締役会へ報告することで、情報セキュリティの確保に必要な取組みを定期的に見直し、継続的な改善に努めております。

 

④ 腐敗防止/贈収賄防止

当社グループでは、役員及び従業員が遵守すべき行動の基準・規範を示した倫理方針、また、法令・規則及び社内ルールを正確に理解し、法令等に則した行動を継続的に実践することを目的としたコンプライアンス規程を策定、周知しており、コンプライアンス違反防止と企業倫理の向上に努めております。倫理方針において、「独占禁止法及び関連諸法の遵守」、「下請法の遵守」、「不正競争の禁止」、「香典、見舞金等の社会通念上相当と認められるものを除く金銭や金券の授受の禁止」及び「顧客、仕入先等との社会通念上認められた常識の範囲を超えた過剰な接待や贈答品の受贈等の禁止」等を行動指針として定めております。不正防止への取組みとして、贈答接待に関する取扱いを規定し、内容を精査する仕組みや、リスクを伴う取引の取扱基準に基づき、適否を確認することで、循環取引等の不正取引を防止する体制を構築しております。

また、違反となる事例等を示した社内教育を継続的に実施し、違反の未然防止に努めるとともに、倫理方針に反する行動の内部通報制度を整備し、腐敗、贈収賄等のコンプライアンスに逸脱した行動の早期発見、是正への取組みを推進しております。これらの取組みをコンプライアンス委員会において定期的にモニタリングを行い、取締役会へ報告することで、当社グループにおける腐敗、贈収賄防止等への監視体制の強化を図っております。

 

3 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2023年6月22日)現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 業績の変動要因について

① 需要動向又は商品価格による影響

当社グループでは、主として大手エレクトロニクスメーカーに対し集積回路を中心とした半導体製品、ボード・電子部品、ソフトウェア・サービスの販売、プライベートブランド(PB)製品の製造・販売、ネットワーク関連製品、ストレージ関連製品、セキュリティ関連製品の販売及び保守・監視サービス等を行っております。半導体及び電子デバイス事業では、顧客が大手エレクトロニクスメーカー等であることから、半導体需要や設備投資動向に影響を受ける可能性があります。コンピュータシステム関連事業では、顧客がネットワークやシステムの構築・整備に関連した企業や団体等であることから、IT投資等の設備投資に係る動向に影響を受ける可能性があります。

特に当社グループの主要市場である国内、アジア及び北米地域における市況変動が大きくなった場合、業績に影響を及ぼすリスクが高くなります。

これらのリスクに対して当社グループでは従来より、付加価値が高く、価格変動が比較的少ない商品の取り扱いを増やすこと、及び将来の販売可能性低下に備え長期滞留商品の簿価を切り下げることなどを通じ、業績への影響を回避する方策を採っております。

 

② 事業環境変化及び人材の確保による影響

当社グループの属するエレクトロニクス業界は、技術革新及び事業環境の変化のスピードが速く、高度な開発力、技術力、サポート力が必要とされます。当社グループにおいても、このような環境変化に対応すべく、社内の技術力を高め、販売活動・技術サポート・設計開発ビジネス・保守サービス等における付加価値の向上によって競争力の強化に努めております。しかしながら、会社が望む人材の獲得が困難になった場合や想定を超えて人材が流出した場合、商品やサービスを事業計画どおりに提供することが困難となり、当社グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。

これに対して当社グループでは、新卒採用においてはインターンシップの活用、中途採用においては人材紹介サービスの利用等による採用活動強化のほか、個々の役割や成果に応じた公平な報酬制度の導入、教育制度の充実等、社員一人一人のモチベーション向上のための環境構築に努めております。

 

③ 販売先の海外生産移管による影響

当社グループは、顧客の生産拠点が海外へ移管することに伴い、アジア及び北米地域を中心に営業拠点を展開することで、現地におけるマーケティングや販売促進活動に取り組んでおりますが、当社グループの営業拠点がない地域への顧客の生産移管、現地における生産・販売に係る制約等により販売活動が困難になった場合には、当社グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。

これに対して当社グループでは、顧客との情報交換を通じて最新の生産・所要動向等を注視し、状況に応じて新たな営業拠点の開設(または既存営業拠点の廃止)の要否を判断する等、顧客に密着した営業体制の強化に努めております。

 

 

(2) 為替及び金利変動の影響について

当社グループは、エレクトロニクス商品の輸出入取引及び一部の国内顧客との外貨建取引につき為替変動リスクに晒されています。外貨建取引のほとんどは米ドル建てであり、米ドル/円相場に短期間で急激な変動が生じる等の場合、当社グループの業績に影響を及ぼすリスクが高くなります。

これに対して当社グループでは、一定の方針に基づく為替予約を実施することや為替変動による仕入価格の変動を勘案した販売価格の改定を行う等の方策により、為替変動が業績に与える影響を最小限とするオペレーション体制を構築しております。

また、当社グループは、運転資金の一部を金融機関からの借入れにより調達しており、金利変動リスクに晒されています。日本円又は米国ドルの金利が急激に変動した場合、当社グループの業績に影響を及ぼすリスクが高くなります。

これに対して当社グループでは、借入金の一部を長期固定化する等資金調達手段の多様化により金利変動リスクを軽減するよう努めております。

 

(3) 仕入先の依存度について

当社グループの主要な仕入先は、テキサス・インスツルメンツ社及びNXPセミコンダクターズ社であり、2023年3月期における当社グループの総仕入実績に対する割合はそれぞれ39.3%、12.4%となっております。両社との販売代理店契約は非独占となっており、他の有力な販売代理店が当社グループに代わる取引先として指定される場合や仕入先の製品需要の動向、仕入先の統合再編等により、当社グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。

これに対して当社グループでは、両社との良好で安定的な取引関係の構築に努める一方、最先端製品のマーケティング活動を強化する等、製品の仕入先やラインアップの拡充を図ることにより多様な収益源の確保に努めております。

 

(4) 売上債権等の貸倒れの影響について

当社グループでは、国内外の顧客に対して製品販売及びサービスの提供後に代金回収を行うことがほとんどであり、顧客の信用不安等により債権の貸倒損失等が発生した場合には、当社グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。

これに対して当社グループでは、外部信用調査機関の情報活用による徹底した与信管理を行うとともに、債権保証サービスの利用や営業保証金の受入等によりリスク低減を図っております。

 

(5) 投資有価証券等の減損による影響について

当社グループは、ビジネス上のパートナーシップを強化するための政策保有等を目的とする投資有価証券等を計上しております。これらの資産について、収益性の悪化等による価値の毀損により、当該投資有価証券等の減損処理を実施する場合は、当社グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。

 

 

(6) その他の事項について

① 法的規制による影響

当社グループは、国内外に事業を展開しており、国内及び事業を展開する諸外国の輸出入に関する規制、独占禁止法等の様々な法令・規制を受けております。これらの法令・規制を遵守できなかった場合、当社グループの活動が制限され、業績に影響が及ぶ可能性があります。

これに対して当社グループでは、法令・規制に関する最新の情報を入手するなど対応を行い、従業者への周知や教育活動等を含め、法令等の遵守に努めております。

 

② 各国税務による影響

当社グループは、各国の税法に準拠し適正な納税を行っておりますが、税務申告における税務当局との見解の相違等により、追加での税負担が生じ業績に影響を及ぼす可能性があります。

これに対して当社グループでは、特に移転価格税制等の国際税務リスクについて注意を払い、外部専門家の助言を仰ぎ移転価格文書を整備する等の対策に努めております。

 

③ 情報漏洩・流出による影響

当社グループは、顧客や取引先に関する機密情報及び個人情報を有しております。万が一情報漏洩等の問題が発生した場合には、社会的信用の失墜や損害賠償責任のために多額の費用負担が発生する可能性があり、当社グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。

これに対して当社グループでは、これらの情報を守ることを重大な社会的責務と認識し、情報の適切な取扱い・管理・保護・維持に努めております。

 

④ 自然災害等による影響

当社グループは、地震等の災害に備え、事業継続計画の策定や防災訓練等の対策に取り組んでおりますが、想定外の大規模地震や洪水等の自然災害が発生した場合、業務の全部又は一部の停止、若しくは仕入先・販売先の生産機能及び物流機能不全等により、当社グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。

これに対して当社グループでは、テレワークの推進や衛生管理の徹底を行う等の対策を行い、また顧客の生産・所要動向や物流機能の混乱等について常に情報収集に努め、適宜対応を行っております。

 

 

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用関連会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

① 財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症による行動制限の緩和等に伴い、社会活動の正常化が進み、持ち直しの動きが見られるものの、ウクライナ情勢の長期化、資源価格の高騰や円安による物価の上昇、各国の政策金利の引き上げによる世界的な景気後退懸念、米国による対中半導体輸出規制等により、景気の先行きについては不透明な状況で推移しました。

当社グループにおける当連結会計年度の経営成績については、売上高240,350百万円(前期比33.6%増)、営業利益14,227百万円(前期比75.0%増)、経常利益12,478百万円(前期比70.5%増)、親会社株主に帰属する当期純利益8,778百万円(前期比72.6%増)となりました。

 

当社グループにおける報告セグメントに係る業績については、次のとおりであります。

[半導体及び電子デバイス事業]

逼迫していた半導体の需給状況は徐々に改善傾向となる中、当社グループ取扱いの産業機器向け、車載向け、通信機器向け半導体製品への需要は好調に推移しました。また、円安による押し上げ効果もあったことに加え、部品逼迫による設計変更のための開発受託も増加したことなどから、当連結会計年度は外部顧客への売上高211,094百万円(前期比34.9%増)、セグメント利益(経常利益)10,459百万円(前期比105.7%増)となりました。

 

[コンピュータシステム関連事業]

クラウドの利用やセキュリティ対策といった企業のIT投資は引き続き堅調であり、ネットワーク、ストレージ、セキュリティ関連製品の販売が堅調に推移したことに加え、サブスクリプション型ライセンス及びサービス販売も拡大傾向にあることなどから、当連結会計年度は外部顧客への売上高29,255百万円(前期比24.7%増)となりましたが、円安の進行に伴い仕入原価が上昇したことや、IT技術者の採用に伴い人件費が増加したことなどからセグメント利益(経常利益)は2,019百万円(前期比9.6%減)となりました。

 

当連結会計年度末の流動資産は前期末に比べ35,413百万円増加し134,309百万円となりました。これは主に、商品及び製品が14,464百万円増加したことに加え、受取手形、売掛金及び契約資産が10,519百万円増加したことによります。
 固定資産は前期末に比べ237百万円増加し9,143百万円となりました。
 この結果、総資産は前期末に比べ35,650百万円増加し143,452百万円となりました。
 流動負債は前期末に比べ13,973百万円増加し70,595百万円となりました。これは主に、前受金が6,605百万円増加したことに加え、短期借入金が6,428百万円増加したことによります。
 固定負債は前期末に比べ14,698百万円増加し33,859百万円となりました。これは主に、長期借入金が14,736百万円増加したことによります。
 純資産は前期末に比べ6,978百万円増加し38,997百万円となりました。以上の結果、自己資本比率は26.4%となり、前連結会計年度末に比べ2.3ポイント低下いたしました。

 

 

② キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前期末に比べて1,414百万円増加し、6,442百万円となりました。

 (営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果使用した資金は12,185百万円(前期は891百万円の支出)となりました。これは主に、棚卸資産の増加や売上債権及び契約資産の増加等の資金減少要因が、税金等調整前当期純利益や前受金の増加等の資金増加要因を上回ったためであります。

 (投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は199百万円(前期は155百万円の支出)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出によるものであります。

 (財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果得られた資金は13,746百万円(前期は606百万円の収入)となりました。これは主に、長期借入金及び短期借入金の増加等の資金増加要因が、配当金の支払等の資金減少要因を上回ったためであります。

 

③ 仕入、受注及び販売の状況

a.仕入実績

当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

仕入高 (百万円)

前期比 (%)

半導体及び電子デバイス事業

200,821

42.1

コンピュータシステム関連事業

21,176

35.1

合計

221,997

41.4

 

   (注) セグメント間取引については、相殺消去しております。

 

b.受注実績

当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

受注高
(百万円)

前期比
(%)

受注残高
(百万円)

前期比
(%)

半導体及び電子デバイス事業

225,920

△13.7

166,508

9.8

コンピュータシステム関連事業

37,554

10.2

35,384

30.6

合計

263,474

△10.9

201,892

12.9

 

   (注) セグメント間取引については、相殺消去しております。

 

c.販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

販売高 (百万円)

前期比 (%)

半導体及び電子デバイス事業

211,094

34.9

コンピュータシステム関連事業

29,255

24.7

合計

240,350

33.6

 

   (注) セグメント間取引については、相殺消去しております。

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2023年6月22日)現在において当社グループが判断したものであります。

① 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たりまして、当社グループは特に以下の重要な会計方針が、当社グループの連結財務諸表作成において行われる判断と見積りに大きな影響を及ぼすと考えております。

a.収益の認識

当社グループの売上高は通常、注文書に基づき顧客に対して商品を引渡した時点、またはサービスが提供された時点で計上されます。なお、仕入先から顧客への商品直納販売については顧客受領時、預託在庫販売については顧客使用時、受託開発取引等検収確認が必要な取引については顧客検収完了時に計上されます。

b.貸倒引当金

当社グループは、顧客の債務不履行等により発生する損失の見込額について、貸倒引当金を計上しております。顧客の支払能力低下による入金遅延が生じ、その後速やかに回収が見込まれない等の場合は、当該顧客への債権金額の50%以上引当金設定を行うことを原則としています。また、その他一定の信用悪化が認められた顧客に対する債権については個別に評価を行い、保守的な見積もりに基づく引当金設定を行う方針としています。

c.棚卸資産の評価

当社グループは、棚卸資産の評価について原則として原価法(貸借対照表価額については収益性の低下に基づく簿価切下げの方法)を採用しております。販売価格の低下や販売が困難と認められる棚卸資産については個別に簿価の切り下げを行う他、仕入日から一定期間を経過した棚卸資産が陳腐化したものと仮定し、期間の経過に応じ機械的に簿価の切り下げを行う等、早期に評価減を実施する方針としています。なお、期間の経過に応じた機械的な簿価切り下げ額は、当社グループが定めた商品の一般的なライフサイクル期間(5年~6年)での均等償却により算定していますが、当該期間よりも早く陳腐化等が進む棚卸資産が発生した場合は追加的な切り下げが必要となります。

d.固定資産の減損

当社グループは、減損会計の対象となる建物及び構築物、工具、器具及び備品、ソフトウェア等を有しております。現状、2022年3月期に減損処理を行った固定資産以外に減損の兆候がみられる資産はありませんが、今後、受注状況や市場動向に基づき見積られた将来キャッシュ・フローの総額の見積りが帳簿価額を下回った場合に、減損損失の計上が必要となる可能性があります。

有価証券等への投資につきましては、株式及びゴルフ会員権等の保有があります。金融商品の投資価値の下落がその時点の帳簿価額のおおむね50%相当額を下回ることとなり、かつ、近い将来その価額の回復が見込まれない場合には投資の減損又は貸倒引当金の計上を行っております。なお、将来の市況悪化等により、投資の減損又は貸倒引当金の計上が必要となる可能性があります。

e.繰延税金資産

当社グループは、繰延税金資産について、入手可能な情報や資料に基づき将来の課税所得の発生の可能性を毎決算期に見積もり、回収可能性を検討した上で計上しております。今後、業績の悪化等により繰延税金資産の全部又は一部の回収可能性に懸念が生じた場合、繰延税金資産の取崩額が費用として計上される可能性があります。

なお、評価性引当額の設定は主に、関係会社株式評価損、ゴルフ会員権評価損及び貸倒引当金に対して行っております。

 

f.退職給付に係る負債又は資産

当社グループの退職給付に係る負債又は資産については、数理計算上で設定される前提条件に基づいて算出されております。これらの前提条件には、割引率、将来の報酬水準、退職率、直近の統計数値に基づいて算出される死亡率及び年金資産の長期期待運用収益率等が含まれます。割引率は、期末における安全性の高い債券の利回りを基礎として決定しております。長期期待運用収益率は、年金資産が投資されている資産の種類毎の長期期待運用収益率の加重平均に基づいて計算しております。実際の結果が前提条件と異なる場合、又は前提条件が変更された場合には、将来期間において認識される費用及び計上される債務に影響を及ぼします。

 

② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

当連結会計年度の業績に関し、半導体及び電子デバイス事業では半導体の旺盛な需要に対して供給逼迫の状態が徐々に改善へと向かうことによって販売が伸長するとともに商権移管による商流の追加が寄与し、また、ドル円の為替レートが前連結会計年度に対して円安基調で推移したことも売上高を押し上げる形となりました。また、半導体及び電子デバイス事業におけるプライベートブランド事業では医療機器や半導体製造装置向けの設計・量産・受託サービスが好調に推移いたしました。一方でコンピュータシステム関連事業においてはIT機器に対する納期の長期化が続いたものの、クラウドやエンドポイント向けのセキュリティ製品の販売が堅調であり、システムインテグレーター、データセンター及びクラウド事業者向けのネットワーク製品が好調に推移いたしました。以上の結果、グループ全体としては売上高・利益とも前連結会計年度に比べて大幅に増加し、業績予想を上回る結果となり、当連結会計年度は売上高240,350百万円(前期比33.6%増)、経常利益12,478百万円(前期比70.5%増)、経常利益率5.2%(前期は4.1%)、親会社株主に帰属する当期純利益8,778百万円(前期比72.6%増)となり、ROE(株主資本利益率)については26.1%(前期は17.2%)となりました。
 現在進行中の中期経営計画「VISION2025」(計画最終年度:2025年3月期)では、世界全体の経済成長率が逓減していく一方で高効率スマート社会(Society 5.0)の到来を事業環境として予測・想定し、「DRIVING DIGITAL TRANSFORMATION」として、デジタルトランスフォーメーションを実現する製品・サービスの提供によって社会の持続的な発展への貢献を当社グループのミッションとして掲げております。この計画のミッションを全うしていくためにもメーカー機能を持つ技術商社から技術商社機能を持つメーカーへの移行を推し進め、技術商社機能としては、データ・サービス・ストックビジネスを利益の源泉とするビジネスモデルを確立し、安定的な利益の基盤を構築してまいります。また、メーカーへの移行に向け、当社では以下の内容を重点ポイントとしております。

 a.データサイエンス・画像処理・ロボティクスを駆使した モノづくりシステムメーカー

 b.設計量産受託サービスで培われた技術に基づくODMメーカー

 c.強力なシステム開発力・提案力を有する 設計開発部門

 d.マスカスタマイゼーション対応の 高効率スマート工場

なお、当初の計画では以下の財務モデルを設定し、増益率が増収率を上回る増益増収を基本方針として会社の持続的な成長を目指してまいりましたが、当連結会計年度の業績や今後の事業環境を勘案し、最新の見通しを2023年4月27日に公表いたしました。

 

 

(中期経営計画「VISION2025」の最終年度(2025年3月期)における財務モデルと最新の見通し)

 

VISION2025

財務モデル

(2025年3月期)

最新の見通し

(2025年3月期)

   売上高

200,000百万円±10%

≧ 250,000百万円

 

(事業別構成比)

コンピュータシステム関連事業

20%

同左

半導体及び電子デバイス事業

70%

同左

プライベートブランド事業

10%

同左

   経常利益率

>  5%

≧ 5.5%

 

(事業別経常利益率)

コンピュータシステム関連事業

> 13%

同左

半導体及び電子デバイス事業

>  2%

同左

 

プライベートブランド事業

> 10%

同左

   ROE(株主資本利益率)

> 15%

≧ 20%

 

 

2023年3月期の業績は、前述のように半導体需要が極めて旺盛な状態が続く中、IT投資も堅調であったことに加え、ドル円の為替レートが前期に比べ円安で移行したことなどを背景として前連結会計年度に続き好調さを維持する結果となり、中期経営計画「VISION2025」で掲げていた財務指標については2年前倒しで達成することができました。続く2024年3月期については、コンピュータシステム関連事業は堅調であるものの、半導体市場が調整局面に入ることなどから、いわゆる「踊り場」の状態になると見込んでおり、調整フェーズに入ると予想しております。なお、中期経営計画「VISION2025」の最終年度である2025年3月期については、再び増益増収の成長フェーズに戻るものと考えております。今後も引き続きコンピュータシステム関連事業におけるサービス型ビジネスと半導体及び電子デバイス事業における最先端半導体と設計・量産受託ビジネスを組み合わせたサービス、そしてプライベートブランド事業におけるメーカー機能の強化に取り組み、利益成長を加速させていくような有望な事業を推進してまいります。

 

(2024年3月期における通期連結業績予想)

売上高

経常利益

経常利益率

230,000百万円

12,000百万円

5.2%

 

 

③ 資本の財源及び資金の流動性

当社グループの事業活動における主な資金需要は商品の仕入代金、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。その他、プライベートブランド事業におけるメーカー機能の強化を図るための設備投資や研究開発投資、M&A投資等があります。上記、運転資金については内部資金、銀行からの短期借入金及び売上債権の流動化により調達を行い、投資資金については内部資金及び銀行からの長期借入金により調達を行うことを基本としております。一方、銀行借入金の一部を長期固定金利契約とすることにより、金利変動リスクの軽減を図っております。

日常的な手元流動性は金利費用削減のため必要最小限の残高で運用する方針としております。なお、取引銀行6行と当座貸越契約(2023年3月31日現在、極度額合計59,261百万円)を締結しており、資金の流動性は十分確保されております。

今後につきましては、安定的な内部留保の蓄積等により財政状態の健全化を図るとともに、資本効率を高めてまいります。

 

5 【経営上の重要な契約等】

(1) 仕入先との主要な契約

当社が締結している仕入先との主要な契約は次のとおりであります。

 

契約の名称

相手先

契約の概要

契約期間

DISTRIBUTOR AGREEMENT

テキサス・インスツルメンツ社

代理店 (非独占) として製品を販売するため

1年

DISTRIBUTOR AGREEMENT

NXPセミコンダクターズ社

代理店 (非独占) として製品を販売するため

1年

 

 

(2) 重要な金銭消費貸借契約の締結

 

取引先

契約締結日

使途

契約期間

借入金額

担保

㈱みずほ銀行

2020年6月25日

運転資金

2020年6月29日から
2024年6月29日まで

1,000百万円

特段の定めは

ありません。

㈱三井住友銀行

2020年6月26日

運転資金

2020年6月30日から

2024年6月30日まで

2,500百万円

特段の定めは

ありません。

㈱横浜銀行

2020年6月30日

運転資金

2020年6月30日から
2024年8月31日まで

1,000百万円

特段の定めは

ありません。

㈱山梨中央銀行

2020年6月30日

運転資金

2020年6月30日から
2024年6月28日まで

500百万円

特段の定めは
ありません。

㈱三井住友銀行

2020年12月28日

運転資金

2020年12月30日から

2024年12月30日まで

700百万円

特段の定めは

ありません。

㈱横浜銀行

2020年12月30日

運転資金

2020年12月30日から
2025年2月28日まで

700百万円

特段の定めは

ありません。

㈱山梨中央銀行

2020年12月30日

運転資金

2020年12月30日から
2024年12月30日まで

600百万円

特段の定めは
ありません。

㈱三井住友銀行

2021年12月28日

運転資金

2021年12月30日から

2025年12月30日まで

800百万円

特段の定めは

ありません。

㈱横浜銀行

2021年12月30日

運転資金

2021年12月30日から
2026年2月27日まで

800百万円

特段の定めは

ありません。

㈱肥後銀行

2021年12月30日

運転資金

2021年12月30日から
2025年12月30日まで

500百万円

特段の定めは

ありません。

㈱みずほ銀行

2021年12月30日

運転資金

2021年12月30日から
2025年12月30日まで

300百万円

特段の定めは

ありません。

㈱山梨中央銀行

2021年12月30日

運転資金

2021年12月30日から
2025年12月30日まで

300百万円

特段の定めは
ありません。

㈱三井住友銀行

2022年12月28日

運転資金

2022年12月30日から
2026年12月30日まで

4,500百万円

特段の定めは
ありません。

㈱三菱UFJ銀行

2022年12月30日

運転資金

2022年12月30日から
2029年12月28日まで

3,000百万円

特段の定めは
ありません。

㈱三菱UFJ銀行

2022年12月30日

運転資金

2022年12月30日から
2026年12月30日まで

2,500百万円

特段の定めは
ありません。

㈱横浜銀行

2022年12月30日

運転資金

2022年12月30日から
2026年12月30日まで

2,000百万円

特段の定めは
ありません。

㈱横浜銀行

2022年12月30日

運転資金

2022年12月30日から
2027年12月30日まで

2,000百万円

特段の定めは
ありません。

㈱肥後銀行

2022年12月30日

運転資金

2022年12月30日から
2027年12月30日まで

500百万円

特段の定めは
ありません。

㈱山梨中央銀行

2022年12月30日

運転資金

2022年12月30日から
2027年12月30日まで

500百万円

特段の定めは
ありません。

 

 

 

6 【研究開発活動】

[半導体及び電子デバイス事業]

当社グループは、高付加価値ビジネスを志向し、プライベートブランド事業を充実させるための継続的な研究開発投資を行っております。1985年に開設した設計開発センターの豊富な経験を活かした設計開発力に加え、2017年にグループ企業となった東京エレクトロン デバイス長崎株式会社、及び2018年にグループ企業となった株式会社ファーストの開発部門と連携することで、付加価値の高いプライベートブランド「inrevium(インレビアム)」製品の開発に引き続き注力しております。また、中期経営計画「VISION2025」において、当社のビジョンを「技術商社機能を持つメーカーへ」と定め、メーカー機能をより強靭なものにするための研究開発活動の強化推進に努めております。

その主な内容として、お客様のニーズにマッチした新規製品の開発、他社との差別化を図るコア技術の研究、既存製品のラインアップ拡充・機能強化に注力しております。また高品質の製品を低コストで製造することを目指した生産技術の研鑽にも取り組んでおります。さらにはオープンイノベーション型の開発を強化するために、グループ外の企業、大学、各種研究機関等と協力し産学連携の研究開発も実施しております。

当社が開発・販売する主な製品としては、マクロ検査技術を応用した化合物系半導体ウェハの欠陥を高速・高感度に検出することが可能な画像検査装置「RAYSENS」、不定形対象物のピッキング・搬送を自動化する知能化ビジョンロボットシステム「TriMath」を開発し販売を行っております。さらにビジョンロボット技術を応用した金属加工品の仕上げ処理を自動化する新しい企画製品の開発も進めており、これらの製品の競争優位性をより高めるための性能改善、機能拡張に取り組んでおります。

また従来から拡販に取り組んでおります産業機器の異常検知・予知保全を目的としたデータ収集・AI分析を自動化する「CXシリーズ製品」の機能拡張を図り、お客様の製造現場の生産性向上、DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進に貢献したいと考えております。

連結子会社である東京エレクトロン デバイス長崎株式会社が販売する主な製品としては、IVR(電話の自動音声応答)システムやFAXサーバなど様々なCTIシステムを構築できるネットワーク対応型の「CT-BOX・CTカードシリーズ」、データセンターやマシンルームのセキュリティ対策、遠隔監視を実現する「RMSシリーズ GoriRack(TM)」、太陽光・風力発電等の再生可能エネルギーを効率よく電力変換、蓄電、系統連系を行う「SmartPowerシリーズ」があり、製品の拡充、機能強化を行っております。特にSmartPower製品に関しては、大規模オフグリッドシステム電源として必要とされるインバータ並列同期運転による大電力制御技術の開発に注力しております。この研究開発を通して、SDGsの重要課題であるカーボンニュートラル達成に向けて再生可能エネルギーの活用を促し、社会に貢献したいと考えております。

また、連結子会社である株式会社ファーストが販売する主な製品としては、画像処理ソフトウェアライブラリ「WIL」、液晶・有機ELパネル検査システム「FV-pixellence」、ロボットビジョン関連の画像処理アプリケーションライブラリ「3Dpackage」「Dispense checker」、その他汎用画像処理装置、各種画像入力ボード等があり、製品拡充、性能改善を行っております。特に画像検査分野では従来のルールベースの検査手法に加えて、AI技術を併用して検査精度を向上させる新たな手法が注目されるようになり、それらを具現化するAI検査を組み込んだ新製品開発を推し進めております。新たに、お客様のAI開発からインライン展開までをワンストップで支援する開発ツールと推論ライブラリで構成される「AIプラットフォーム」を製品リリースいたしました。

当連結会計年度における研究開発費は512百万円となっております。今後も引き続き、当社グループ各社の連携による新製品の開発、既存主力製品を軸としたラインアップの拡充を行うとともに、成長市場へ向けた新たな事業拡大を目指して、マーケティング活動、研究開発活動を推進していく計画であります。

 

[コンピュータシステム関連事業]

該当事項はありません。