第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

 

(1) 経営の基本方針

当社グループは、企業理念として「社会的使命」を「最適整合の創造」、「企業目標」を「意欲あふれる快心企業」と定め、その達成のためのポリシーとして「1.顧客志向の実践」「2.理と情との調和」「3.社会との共感」、行動指針として「1.違いをつくる思考」「2.先を行く元気」「3.あたたかい言動」のもとに、社会課題を解決し、株主の期待に応える企業グループを目指しております。

 

(2) 経営環境

今後の国内外の景気動向は、前連結会計年度と同様に、グローバルサプライチェーンの動向、物価上昇、ウクライナ情勢等に左右されるため、先行き不透明な状況が続いていくと推測されます

当社グループのセグメントごとの経営環境の認識は、以下のとおりであります。

 

①塗料関連事業

当連結会計年度は、半導体等の部品供給難によって、先行き不透明な状況でありましたが、当社グループの主たるお客様である自動車メーカーをはじめとした各産業の生産は、前連結会計年度と比較すると堅調に推移しました。しかし、国内における塗料市場は既に成熟化しており、新型コロナウイルス感染症の拡大以前よりも大きな伸長は見込めないため、SDGsへの貢献やESG投資に向けた価値創造、ものづくりへの変化が加速していくと予測しております。

 

②電気・電子部品事業

新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、DX(デジタルトランスフォーメーション)の浸透が顕著となりました。ものづくり現場においても、DXによる効率化から新たな価値創造へのフェーズへ移行し、その流れは、ますます加速していくと予測しております。

 

(3) 中期経営戦略

当社グループは、2021年5月14日に、2021年度から2023年度までの中期経営計画「MAP21-23」を公表しております。当社グループでは、中期経営計画を、「My Action Plan=私の計画」の頭文字をとり、かつ、「進むべき地図=MAP」の意味を込めて「MAP」と称しています。また、「21-23」は2021年度から2023年度の3年間を表しています。

 

①ビジョン

当社グループは、「ものづくり現場のパートナーとなり、人々の未来を豊かにする- We are O-Well! -」をビジョンとし、お取引先様とともにつくる製品やサービスが、世界中の人々の生活を豊かにしていき、それが将来にわたって永続することを目指してまいります。

 

②方針

当社グループは、中期経営方針「取引先の課題を明らかにし、その課題を解決するために考動する」のもと、お取引先様の課題解決に的を絞り、解決に向け、考動してまいります。

 

その上で、塗料関連事業、電気・電子部品事業の両セグメントに共通する中期重点方針「マーケティング(需要創造)活動を強化する」のもと、顕在化した課題から、潜在化している課題までを抽出し、新たな需要を創造してまいります。

 

 

塗料関連事業においては、中期重点方針「提供価値を変革する」のもと、IoT等を活用し、塗装工程の高度化の実現に向け、開発・推進を加速してまいります。また、現在展開している海外拠点の配置や連携を踏まえ、更なるグローバル化を推進してまいります。

 

電気・電子部品事業においては、中期重点方針「DXのトレンドを掴む」のもと、自動車のCASE(Connected、Autonomous、Shared & Services、Electric)による車載センサービジネスの拡大や、ソフトウエアビジネスの展開を推進してまいります

 

経営基盤においては、中期重点方針「収益体質を強化する」のもと、事業構造や経営資源の配分を抜本的に見直し、収益体質の強化を図ります。また、事業活動を通じてSDGs等の社会課題の解決に貢献するとともに、当社らしい働き方を創出することで、やりがいと誇りを持てる企業となるべく、努めてまいります

 

(当社グループの事業領域)


 

 

(4) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社グループの経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標は、売上高、営業利益、経常利益、当期純利益を成長性と収益性の観点から、重要な経営指標としております。中期経営計画「MAP21-23」の最終年度である2023年度の目標値は売上高670億円、営業利益10億円、経常利益12億円、当期純利益8億円であります。各数値については有価証券報告書提出日現在において予測できる事情等を基礎とした合理的な判断に基づくものであり、その達成を保証するものではありません

なお、上記目標値は、当初設定から見直しを行っております。詳細につきましては、2023年5月12日付で公表しております「中期経営計画の見直しに関するお知らせ」をご参照ください。

 

(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

塗装現場管理システム(OLDAS)の開発力の強化と収益化の実現

OLDASをはじめとしたIoT等を活用し、塗装工程の高度化の実現を加速させるためには、ソフトウエアの開発力を強化するとともに、収益化の実現は急務であると考えております。その実効性を高めるためには、SDGs への貢献に向けた視点とパートナーとの協業が必要であり、当社グループの経営資源を集中し、開発・推進に取り組んでまいります

 

 

②お客様の課題抽出~共通課題の形成に向けた仮説構築力の向上

お客様が求める提供価値は、内外環境の影響によって変化し続けております。当社グループも共にその変化の中にあって、お客様の顕在化した課題から、潜在化している課題までを抽出し、解決するためには、仮説構築力を向上させなければならないと考えております。その課題に対応するため、お客様の課題抽出から共通課題形成に向けた仮説と検証を繰り返すPDCAサイクルをより小さく迅速に回し続けることで、お客様の課題解決に貢献してまいります。

 

電気・電子部品事業における収益性の改善

当社グループの電気・電子部品事業の収益性を向上させるため、取引先と協業した新商品の開発や、ホールICに次ぐ新しいビジネスを創造することが課題であると認識しております。その課題に対応するために、DXや自動車のCASEのトレンドから、次の柱となる新たなモジュール、ソフトウエアビジネスを創造し、収益性の改善に取り組んでまいります

 

④グローバルでの新しいビジネス創造

世界のものづくりにおけるグローバル化の波は、消費地や調達先の変化、その動向・影響を受けながら、大きく動いており、当社グループは、そのようなお客様の課題を明らかにし、その課題を解決できるパートナーとなることで、新しいビジネスを創造していかなければならないと考えております。そのため、国内外におけるマーケティング(需要創造)活動を当社グループ内で共有~連動していくことで、新しいビジネスの創造を企画・検討してまいります

 

エンゲージメントと収益性の向上

当社グループが継続的に事業を発展させ、企業価値を向上するためには、事業活動を通じて社会課題を解決することで利益を創出し、その利益を従業者や投資家に還元していき、新たな価値提供につなげ、国家社会に貢献し続けなければならないと考えております。そのため、当社グループの提供する価値の重要な構成要素の一つである人財の確保・育成をするため、当社らしい働き方を創出することで、エンゲージメントを向上させるとともに、物流課題解決のための企画やSDGsへの貢献に向けた施策を着手することで、収益性の向上に取り組んでまいります

 

 

2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】

当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組みは、次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

 

(1) ガバナンス

取締役会はサステナビリティ全般に関するリスク及び機会の監督に対する責任と権限を有しております。経営会議等で協議された内容の報告を受け、当社グループのサステナビリティのリスク及び対応方針並びに実行計画等についての審議・監督を行っております。

また、当社の環境方針に基づき、環境マネジメントシステム(EMS)を構築・運営しており、EMSの進捗、運用状況の管理、問題点の審議をする機関として、業務部門管掌役員を委員長とする環境管理委員会を設置しております。このEMSに基づき、事業の環境活動にかかわる法令・その他ルールの遵守、環境負荷低減並びに汚染の予防に努めております。

気候変動への対応に関する取組みとしては、環境管理委員会内に分科会を設置し、社会課題である2050年カーボンニュートラル実現に向けた取組み及び目標設定を検討しております。

 

(2) 戦略

当社グループは、中期経営計画「MAP21-23」において、中期重点方策に掲げた「事業活動を通じて、SDGsに貢献する」のもと、サステナビリティを巡る課題に積極的・能動的に取り組むよう検討を進めております。

また、当社グループにおける、人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針は、以下のとおりです。

① 多様性の確保

a.女性の管理職の登用

当社グループは、女性活躍推進法に基づき、女性の経営参画を促進するために、女性の管理職への登用を進めていきます。

b.外国人、中途採用者の管理職への登用

当社グループは、性別や国籍等の個人属性に関係なく人材活用することを基本としております。外国人、中途採用者につきましては、必要な人材を必要なポストに登用しております。

 

② 人材育成方針

性別や国籍に関係なく、計画的な研修や教育の実施、定期的な人事異動をもって知見を広げる育成を行っております。

 

③ 社内環境整備

女性活躍推進法及び次世代育成支援対策推進法に基づき、社員が仕事と子育てを両立させることができる雇用環境を整備することで、すべての社員が能力を発揮し、活躍できる職場環境にするための行動計画を定め、取り組みを進めております。

 

(3) リスク管理

当社グループの事業活動における環境影響のリスク管理については、環境管理委員会にて行っております。また、その他の全社的なリスク管理については、総務部担当役員を統括責任者として、総務部が行っております。重要なリスクの管理状況については、取締役会へ報告、監督されます

サステナビリティに係るリスクの識別、優先的に対応すべきリスクの絞り込みについては、毎年11月に実施されるマネジメントレビューにて、当社グループに与える財務的影響、当社グループの活動が環境・社会に与える影響、発生可能性を踏まえて詳細な検討を行い、その結果を取締役会で共有しております

 

(4) 指標及び目標

当社グループでは、上記「(2) 戦略」において記載した、人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針について、次の指標を用いております。当該指標に関する目標及び実績は、次のとおりであります。

指標

目標

実績(当連結会計年度)

管理職に占める女性労働者の割合

2024年3月までに8%以上

5.0%

 

 

 

 

3 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります

 

(1) 新型コロナウイルス等、感染拡大によるリスク

当社グループの従業員に新型コロナウイルス、インフルエンザ、ノロウイルス等の感染が拡大した場合、一時的に操業を停止するなど、当社グループの経営成績、財務状況等に影響を与える可能性があります。当社グループではこれらのリスクに対して、速やかにその状況を把握・確認し、迅速かつ適切に対処するとともに、被害を最小限に食い止めるための管理体制を構築しております。特に世界的に感染が拡大した新型コロナウイルスに関しては、新型コロナウイルス感染症予防マニュアルに基づき、速やかにその状況を把握・確認し、迅速かつ適切に対処することで、新型コロナウイルス感染症拡大の予防に努めております。

 

(2) 自然災害

当社グループが事業活動を展開する国や地域において、自然災害が発生し、社会のインフラ機能が低下し、業務の停止を余儀なくされた場合は、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループではこれらのリスクに対して、当社が定めた緊急事態対策要領や対策マニュアルに基づき、速やかにその状況を把握・確認し、迅速かつ適切に対処するとともに、被害を最小限に食い止めるための管理体制を構築しております。

 

(3) 経済状況、需要動向の急激な変動

当社グループは、様々な製品を広範な産業に供給しておりますが、現在、自動車業界向け取引が5割程度を占めており、自動車生産及び自動車販売動向の影響を受けております。また、需給環境の変動や取引先の購買方針の変更等により、当社グループの納入品に対する需要が減退する可能性があります。このようなリスクが顕在化した場合は当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループではこれらのリスクに対して、中期経営計画「MAP21-23」に沿って、新たな需要を創造すべく活動しております。中期経営計画「MAP21-23」につきましては、「第2 事業の状況 1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。

 

(4) 為替相場の変動

当社グループの電気・電子部品事業におけるホールICの取引については、外貨建の取引において為替変動リスクにさらされております。国内外で発生する外貨建取引につきましては、主に為替予約等によるヘッジ取引により、為替変動リスクの軽減に努めておりますが、為替相場の変動規模によっては、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5) 顧客の海外展開

当社グループの多くの顧客は、企業活動のグローバル展開を進めております。当社グループも顧客の動きに併せて海外の進出を進めておりますが、顧客の海外の製造拠点が閉鎖された場合や、国内の製造拠点が加速的に当社の進出していない海外に移管された場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6) カントリーリスク

当社グループが進出した国(中国、韓国、ベトナム、インドネシア、タイ、メキシコ、ドイツ、シンガポール)又は地域において、政治・経済・社会情勢等に起因して生じる予期せぬ事態により、社会的混乱が生じた場合は当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

(7) 特定の仕入先への依存

当社グループは、塗料関連事業については、日本ペイントグループ各社、関西ペイントグループ各社、大日本塗料株式会社、日本特殊塗料株式会社、神東塗料株式会社等、国内の主たる塗料メーカーを仕入先として、それぞれ特約店契約を締結し、仕入を行っております。電気・電子部品事業においては、ホールICはTDK-Micronas GmbH1社のみから仕入れており、同社とは非独占的代理店・販売店契約を締結しております。

現時点では継続的で良好な関係を構築しておりますが、今後、契約の維持に問題が生じた場合には、別の仕入先を選定し、既存顧客への代替商品の供給を確保することが必要となるため、当社グループの財政状態及び経営成績並びに事業展開に影響を及ぼす可能性があります。

 

(8) 株式市場の変動

当社グループは、事業上の関係緊密化を図るために取引先等の有価証券を保有しておりますが、2023年3月末時点で投資有価証券10,500百万円を保有しており、総資産に対して23.1%を占めております。当社では、保有している投資有価証券について定期的に保有方針の見直しを行うことにより、リスク低減を図っておりますが、保有する有価証券の多くは時価のある有価証券であるため、株価の動向によっては、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(9) 固定資産の減損

当社グループは、固定資産の減損に係る会計基準を適用しております。現時点において必要な減損等の処理はしておりますが、経営環境の著しい悪化による収益性の低下等により、減損損失が発生し、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(10) 売上債権の回収

当社グループは、取引先ごとに個別に与信限度額を設定し、その範囲内で取引を行う等、与信管理には細心の注意を払っております。しかし、取引先の急激な経営の悪化や倒産等により、売上債権の回収に支障が出た場合は、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(11) 法規制

当社グループの事業は、事業を展開する様々な国において、事業投資の許可、国家安全保障等による輸出入制限等の政府規制を受けるとともに、国内においても、主なものに、消防法に基づく危険物の取扱に関する規制、毒物及び劇物取締法に基づく保健衛生上の規制、産業廃棄物の処理及び清掃に関する法律に基づく環境汚染に対する規制、下請代金支払遅延等防止法に基づく親事業者の規制、建設業法に基づく営業許可の規制、関税法に基づく保税蔵置場の規制等の法的規制を受けております。これらの法規制の変更や規制の強化により、その対応のための設備投資や関連費用が発生する場合や今後法令違反等が発生することで、これらの許認可等が停止もしくは取消しとなった場合又は許認可が更新できない場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(12) 品質リスク

当社グループが、当社ブランドで製造委託し、販売している製品は、厳重な品質管理体制のもと製造、出荷しております。不具合等が発生した場合には迅速な対応を行う管理体制を構築していますが、製造物責任法に関する問題が発生した場合には、社会的評価、企業イメージ低下のリスクがあり、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(13) 重要な訴訟のリスク

当社グループは、コンプライアンス体制の構築に努めており、将来問題となる懸念のあるものについては、顧問弁護士と連携し、訴訟リスクに対しては細心の注意を払って業務を遂行しておりますが、何らかの要因により訴訟を提起される可能性があります。訴訟の内容及び結果によっては、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

(14) 情報管理に関するリスク

当社グループは、顧客情報等の重要な情報の管理については、「情報管理規程」、「個人情報取扱規程」等の社内規程を制定し、コンピュータシステム面においても十分なセキュリティ対策を講じておりますが、 不測の情報漏洩やシステム障害が発生する可能性は否めず、その場合には当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(15) 資金使途に関するリスク

当社グループが計画している自己資金の使途については、設備投資、子会社への融資、運転資金及び借入金の返済に充当することを予定しております。しかしながら、上記資金使途へ予定どおり投資した場合においても想定どおりの投資効果が得られない可能性があります。また、当社グループを取り巻く外部環境の急激な変化等により、現在計画している資金使途以外の目的に変更する可能性があります。

 

 

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります

 

財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度における国内外の景気は、ウクライナ情勢、原材料価格の高騰、半導体等の部品調達難等、先行き不透明な状況が継続した一方で、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止と経済活動の両立が進み、緩やかな回復傾向で推移しました

 

当社グループが主に関連する塗料業界におきましては、日本塗料工業会の集計によりますと、2022年度の出荷数量では前期比3.7%減の153万トン、出荷金額では前期比7.7%増の7,087億円となりました

 

このような経営環境の下で当社グループは、マーケティング活動を強化し、当社グループのコア事業である塗料関連事業と電気・電子部品事業のシナジーを高め、ものづくり現場のデジタル化、グローバル化を推進しました。また、お取引先様の課題解決に的を絞り、新型コロナウイルス感染症拡大の収束後の世界にも通用する価値を提供して、新たな需要を創造していくとともに、事業活動を通じてSDGs等の社会課題の解決に貢献してまいりました。なお、これらの事業を展開する上で、収益体質を強化することに努めてまいりました

 

その結果、財政状態及び経営成績は次のとおりとなりました

 

a.財政状態

(流動資産)

当連結会計年度末における流動資産の残高は、前連結会計年度末の26,951百万円に比べ2,706百万円10.0%)増加し、29,657百万円となりました。その主な内訳は、売掛金が1,671百万円、電子記録債権が216百万円、棚卸資産が833百万円それぞれ増加したことによるものであります。

 

(固定資産)

当連結会計年度末における固定資産の残高は、前連結会計年度末の14,695百万円に比べ1,116百万円7.6%)増加し、15,812百万円となりました。その主な内訳は、建物及び構築物(純額)が274百万円、ソフトウエアが350百万円、投資有価証券が1,020百万円それぞれ増加したことによるものであります。

 

(流動負債)

当連結会計年度末における流動負債の残高は、前連結会計年度末の18,472百万円に比べ3,506百万円19.0%)増加し、21,978百万円となりました。その主な内訳は、支払手形及び買掛金が1,382百万円、電子記録債務が847百万円、1年内返済予定の長期借入金が1,150百万円それぞれ増加したことによるものであります。

 

(固定負債)

当連結会計年度末における固定負債の残高は、前連結会計年度末の5,082百万円に比べ908百万円17.9%)減少し、4,173百万円となりました。その主な内訳は、長期借入金が1,150百万円減少し、繰延税金負債が290百万円増加したことによるものであります。

 

(純資産)

当連結会計年度末における純資産の残高は、前連結会計年度末の18,091百万円に比べ1,226百万円6.8%)増加し、19,318百万円となりました。その主な内訳は、利益剰余金が456百万円、その他有価証券評価差額金が655百万円それぞれ増加したことによるものであります。

 

 

b.経営成績

当連結会計年度の経営成績は、売上高は64,329百万円(前連結会計年度比13.0%増)、営業利益は691百万円(前連結会計年度比201.7%増)、経常利益は983百万円(前連結会計年度比96.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は650百万円(前連結会計年度比149.0%増)となりました。

 

セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。

(塗料関連事業)

塗料関連事業では、主たるお客様である自動車メーカーの生産台数が、前連結会計年度と比較して回復したこと及び環境対応商品の拡販、化成品の加工販売による売上高の増加に加えて、仕入価格の上昇について販売価格への転嫁が進んだこと等により売上高、セグメント利益ともに増加しました

その結果、塗料関連事業の業績は、売上高は前連結会計年度比10.6%増46,393百万円セグメント利益は前連結会計年度比17.4%増1,917百万円となりました。

 

(電気・電子部品事業)

電気・電子部品事業では、車載向けセンサーの新規獲得による売上高の増加に加えて、仕入価格の上昇について販売価格への転嫁が進んだこと、為替の影響等により売上高、セグメント利益ともに増加しました

その結果、電気・電子部品事業の業績は、売上高は前連結会計年度比19.5%増17,935百万円セグメント利益は前連結会計年度比124.8%増517百万円となりました。

 

②キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物は、4,360百万円と前連結会計年度末と比べ56百万円(1.3%)の減少となりました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、563百万円の収入となりました。これは主に、仕入債務の増加額2,185百万円及び税金等調整前当期純利益980百万円の収入、売上債権の増加額1,751百万円の支出によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは、319百万円の支出となりました。これは主に、固定資産の取得による支出339百万円によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは、332百万円の支出となりました。これは主に、短期借入金の純減少額79百万円、配当金の支払193百万円によるものであります。

 

③仕入、受注及び販売の実績

a.仕入実績

当連結会計年度における商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

金額(百万円)

前期比(%)

塗料関連事業

40,024

110.6

電気・電子部品事業

17,375

121.4

合計

57,400

113.7

 

(注)1.セグメント間取引については相殺消去しております。

2.金額は、仕入価格によっております。

 

b.受注実績

受注と販売との差異は僅少であるため、受注高の記載は省略しております。

 

c.販売実績

当連結会計年度における商品販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

販売高(百万円)

前期比(%)

塗料関連事業

46,393

110.6

電気・電子部品事業

17,935

119.5

合計

64,329

113.0

 

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、提出日現在において当社グループが判断したものであります。

 

①重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表を作成するにあたり、経営者によって一定の会計基準の範囲内で見積りを行い、その結果を資産・負債や収益・費用の数値に反映しておりますが、実際の結果はこの見積りと異なる場合があります。

重要な会計方針及び見積りの内容は、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等(注記事項)(連結財務諸表作成の基本となる重要な事項) 4.会計方針に関する事項」及び「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (注記事項) (重要な会計上の見積り)」に記載しております

 

②経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

当連結会計年度の経営成績は、売上高は64,329百万円(前連結会計年度比13.0%増)、営業利益は691百万円(前連結会計年度比201.7%増)、経常利益は983百万円(前連結会計年度比96.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は650百万円(前連結会計年度比149.0%増)となりました。

 

a.売上高及び売上総利益

主たるお客様である自動車メーカーの生産台数が、前連結会計年度と比較して回復したこと及び環境対応商品の拡販、化成品の加工販売、車載向けセンサーの新規獲得による売上高の増加に加えて、仕入価格の上昇について販売価格への転嫁が進んだこと等により売上高、売上総利益ともに増加しました。

その結果、売上高は64,329百万円(前連結会計年度比13.0%増)、売上総利益は8,089百万円(前連結会計年度比13.6%増)となりました。

 

b.販売費及び一般管理費、営業利益

販売費及び一般管理費は、7,398百万円(前連結会計年度比7.4%増)となりました。これは主に、売上高が増加したことに伴い、営業活動に必要な旅費交通費や物流費が増加したことによるものであります。この結果、営業利益は691百万円(前連結会計年度比201.7%増)となりました。

 

c.営業外収益、営業外費用及び経常利益

営業外収益につきましては、受取配当金や関連会社にかかる持分法による投資利益等の増加により、358百万円(前連結会計年度比9.0%増)となりました。営業外費用につきましては、支払利息等の増加により66百万円(前連結会計年度比17.5%増)となりました。その結果、経常利益は983百万円(前連結会計年度比96.1%増)となりました。

 

d.親会社株主に帰属する当期純利益

税金等調整前当期純利益が980百万円(前連結会計年度比120.1%増)となり、法人税、住民税及び事業税並びに法人税等調整額の計上により、親会社株主に帰属する当期純利益は650百万円(前連結会計年度比149.0%増)となりました。

 

e.キャッシュ・フローの状況の分析並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

(キャッシュ・フローの状況の分析)

(1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 

(資本の財源及び資金の流動性に係る情報)

当社グループの運転資金需要は、商品仕入の他、人件費、物流費等の販売費及び一般管理費が主なものであります。また、設備資金需要は、塗装技術開発機能の強化、営業所の維持管理・保守などを目的とした設備投資が主なものであります。今後、グローバルな事業展開の継続にあたり、成長市場への進出、事業拡大のための投資を行っていく予定であります。

当社グループは、事業活動のための適切な資金の調達及び適切な流動性を安定的に確保することを基本方針としております。短期的な運転資金の需要に対しては、主に自己資金やシンジケートローンによるコミットメントライン等により、また長期的な運転資金の需要に対しては、必要に応じて金融機関からの長期借入を行っております。

 

③経営成績に重要な影響を与える要因について

経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3.事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

④経営戦略の現状と見通し

中期経営計画につきましては、「第2 事業の状況 1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。

2024年3月期の連結業績予想につきましては、売上高は67,000百万円(当連結会計年度比4.2%増)、営業利益は1,000百万円(当連結会計年度比44.6%増)、経常利益は1,200百万円(当連結会計年度比22.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は800百万円(当連結会計年度比23.0%増)を見込んでおります。

 

⑤経営者の問題意識と今後の方針

経営者の問題意識と今後の方針につきましては、「第2 事業の状況 1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。

 

5 【経営上の重要な契約等】

  (仕入先との契約)

契約会社名

相手先
の名称

国名

契約の種類

契約内容

契約期間

提出会社

TDK-Micronas GmbH

ドイツ

非独占的代理店・販売店契約

半導体の販売契約

2007年1月1日から2008年12月31日まで

(1年ごと自動更新)

提出会社

日本ペイント・インダストリアルコーティングス㈱

日本

特約店取引契約

塗料類及びその他物品の取引契約

2021年4月1日から2022年3月31日まで

(1年ごと自動更新)

提出会社

日本ペイント・オートモーティブコーティングス㈱

日本

特約店取引契約

塗料類及びその他物品の取引契約

2021年4月1日から2022年3月31日まで

(1年ごと自動更新)

提出会社

関西ペイント㈱

日本

特約店取引契約

塗料類及びその他物品の取引契約

2018年7月30日から2019年7月29日まで
(1年ごと自動更新)

提出会社

関西ペイント販売㈱

日本

特約店取引契約

塗料類及びその他物品の取引契約

2018年7月30日から2019年7月29日まで

(1年ごと自動更新)

提出会社

大日本塗料㈱

日本

特約店取引契約

塗料類及びその他物品の取引契約

2013年1月1日から2013年12月31日まで

(1年ごと自動更新)

提出会社

日本特殊塗料㈱

日本

特約店取引契約

塗料類及びその他物品の取引契約

1998年11月1日から1999年10月31日まで

(1年ごと自動更新)

提出会社

神東塗料㈱

日本

特約店取引契約

塗料類及びその他物品の取引契約

2000年4月1日から2001年3月31日まで

(1年ごと自動更新)

 

 

 

6 【研究開発活動】

当社グループでは、当社塗膜形成部が主体となり、当社が長年蓄積してきた塗装技術に関するノウハウをベースとして、コーティングに関する技術開発を行っております。当社の研究開発は、顧客に対して最適塗装条件・工法の提案、新しいコーティング技術の開発等、塗膜形成に関する顧客の課題を解決できる商品、サービスを創出することを研究開発活動の方針としております。

当連結会計年度における当社グループの研究開発費は83百万円であり、塗料関連事業が80百万円、電気・電子部品事業が2百万円となっております。

当連結会計年度における主な研究成果は次のとおりであります。

 

(1) 塗料関連事業

塗料関連事業におきましては、塗装現場管理システム(OLDAS)のモジュールやソフトウエア開発を行っております。また塗膜形成部において、対象物の機能向上を目的とした表面処理技術及びその工法や、高い塗着効率を実現する塗装工法の開発を行っており、その中には、航空機の燃費改善によるCO2排出量削減を目指し、お客様と共同開発にて、世界で初めて機体外板の塗膜上にリブレットを施工した航空機による飛行実証実験を進めております。これまでのデカールやフィルムによるリブレット加工よりも重量の軽減や耐久性の向上が期待されており、飛行実証実験により、十分な耐久性を有することが確認されました。詳細につきましては、当社ホームページの2023年2月28日のニュースリリース「当社リブレット技術に関するお知らせ」に記載しております。いずれも将来の実用化に向けた開発、検討段階にあります。

 

(2) 電気・電子部品事業

電気・電子部品事業におきましては、LED照明製品のサンプル作成や、外部機関での評価試験費用を研究開発費として支出しております