当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
森六グループは、未来を先取りする創造力と優れた技術で高い価値を共創し、時を越えて、グローバル社会に貢献します。
|
・行 動 指 針 |
|
|
(法令遵守) |
国内外の法令を遵守し、公平で公正な企業活動を通じ、信頼される企業グループをめざします。 |
|
(人間尊重) |
社員一人ひとりが自主性、創造性を発揮し、一緒に働く仲間の人格や個性を尊重します。 |
|
(顧客満足) |
お客様に満足いただける、価値ある情報、質の高いサービス、優れた製品を提供します。 |
|
(社会貢献) |
地球環境に配慮し、地域に根ざした企業活動を通し、「良き企業市民」として社会に貢献します。 |
|
・大切にする価値観 |
|
|
(進取の精神) |
時代を先取りし、継続的に企業価値向上に努めます。 |
|
(同心協力) |
チームワークを尊重し、理想を追求する企業グループをめざします。 |
(2)経営戦略等
当連結会計年度においては、コロナ感染が落ち着きを見せている一方で世界的に深刻な半導体不足が発生しました。加えてロシアのウクライナ侵攻に端を発した物流網の混乱や原材料価格の高騰等により、当社グループの事業運営も大きな影響を受けました。当社グループはそうした中でも引き続き国内外の社員とご家族、関係者の健康や安全確保を最優先としながら事業活動を継続し、製品とサービスの安定供給に努めてまいりました。
世界各国において脱炭素モビリティへのシフトが一段と進み、自動車業界では、カーボンニュートラルに貢献する生産技術革新、再生可能資源への原材料シフト、再生可能エネルギーの活用拡大などが加速しています。また、大手の完成車メーカーが大胆な電動化シフトを相次いで発表し、事業拡大と環境対策の両立を目指す事業戦略を進めている一方、限られたリソースでの全方位的な開発には限界があることから、自動車部品の業界では、再編や統合を伴う水平分業化が進んでおります。
このような状況の中、当社グループは、2023年3月期よりスタートした第13次中期経営計画(2023年3月期~2025年3月期)において、『森六グループ サステナビリティ方針』を中心に据え、特に環境と人材への取り組みに重点を置いて進めております。
第13次中期計画においては、次世代自動車の安全性、快適性、環境性能の向上に繋がる技術、製品、材料開発を推進するとともに、カーボンニュートラルの達成に貢献するGHG削減、再生可能エネルギー導入の拡大、グローバルでの安全な供給網の構築などサステナビリティ活動を通じて経営のレジリエンス向上に取り組みます。また、人権を尊重し、成長戦略を支える多様な人材の採用と育成を強化するとともに、その人材が生き生きと活躍できる企業文化を醸成するなど、人材に関する多角的な取り組みを行い、「働きがいのある会社」への進化を目指してまいります。
第13次中期経営計画の概要につきましては、以下のとおりであります。
・スローガン
CREATE THE NEW VALUE
STEP1 強みのある事業の強化・成長分野の絞り込み
・基本方針
独自技術を強みとした価値創造で持続可能な未来社会に貢献するグローバル企業集団へ
・基本戦略
Ⅰ.安定した財務基盤の確立・収益力の強化
Ⅱ.研究開発の強化による価値創造と、2030年に向けた種まき
Ⅲ.サステナビリティ活動の推進による経営のレジリエンス向上
(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループでは主な経営指標として、企業の事業活動の成果を示す営業利益に注視し、収益性判断の指標に営業利益率を掲げているほか、資本および資産の効率性判断の指標にROE(自己資本利益率)、財務の安定性判断の指標に自己資本比率を掲げております。
また、プライム上場企業としてのマネジメント機能向上に注力し、グループ連携によってサステナビリティ経営を深化させるため、サステナビリティに関する指標を導入しており、環境に配慮した事業活動の視点においてGHG排出量の削減、再生可能エネルギーの導入比率、多様な人材の確保と育成の視点において社員エンゲージメントの向上を掲げております。
第13次中期経営計画におきましては、最終年度である2025年3月期の目標値を営業利益率7.7%以上、ROE(自己資本利益率)9.0%以上、GHG排出量を2019年度比30%削減、全消費電力に占める再生可能エネルギー由来の電力量の割合を35%以上、社員エンゲージメントは2021年度実施の社員意識調査での肯定回答率より10ポイント上昇に設定しております。
(4)経営環境
今後の世界経済は、ウクライナ情勢の長期化や原材料価格の高騰、海外経済の下振れリスク等により、先行き不透明な状況が続くものと思われます。
自動車業界では、半導体不足の回復状況や資源価格の動向、景気減速に伴う需要減退懸念などが懸念されるものの、2024年3月期の後半から回復基調に転じることが期待されます。また、脱炭素社会に向けた環境規制の強化により、欧米や中国を中心に電気自動車の需要が拡大しており、自動運転車を含む次世代自動車に対する技術革新は、業種の垣根や地域を越えて広がりを見せています。これに伴い、モビリティ領域では新たな部品開発ニーズが期待されており、部品調達におけるサプライチェーンの多様化も進んでいます。
資源価格の高止まりが続く化学業界では、環境課題の解決や、5G・DX・生成AIといった技術革新の鍵となる画期的な新素材への期待が高まっています。
当社グループを取り巻く事業環境につきまして不安要素は残るものの、中長期的には自動車業界、化学業界における需要増が予想され、市況の強含みが見込まれます。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当面は、原材料価格の高騰をはじめとする市況影響の最小化に注力するとともに、主要顧客の生産変動への迅速な対処ができるよう、合理的な稼働体制の確保を実施します。さらに次世代自動車の安全性、快適性、環境性能の向上に繋がる技術、製品、材料開発をグループ横断で追求し、グローバルで持続的な成長に向けた新たな市場獲得を進めることで、強固な経営基盤を構築してまいります。
当社グループは、持続的に成長する企業集団を目指し、第13次中期経営計画において全従業員の総力を結集して、以下の課題に重点的に取り組んでまいります。
・フレキシブル生産体制の進化
主要顧客の挽回生産に対応し、フレキシブルな生産体制を構築してまいります。
・高効率生産の推進
グローバル各拠点において生産効率向上のための製造プロセスの最適管理を推進してまいります。
・技術領域の拡張、独自技術の保有
自社研究所を活用し現有技術領域をその周辺から拡張するとともに、独自技術を磨き上げ、知財戦略と連動した付加価値創造を実施してまいります。
・サプライチェーンを通じた強みの創出
サプライチェーンにおける川上原料から川下製品まで弊社グループが一気通貫に介在するビジネスモデルを構築し、強みを創出してまいります。
・企業価値の向上
オープンイノベーションによる取り組みや競争優位性の強化により新規事業を創出し、成長軌道に乗せて時価総額向上を目指してまいります。
・ガバナンス機能の強化
コーポレート・ガバナンスの高度化、ステークホルダーとの意思疎通、リスクマネジメント、コンプライアンス体制の強化を推進してまいります。
・多様な人材の確保と育成
成長戦略に連動した多様な価値観を持った人材を確保、育成しエンゲージメント向上を目指してまいります。
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
■サステナビリティ全体に関する考え方及び取組
当社グループは、『森六グループ サステナビリティ方針』に基づき、すべてのステークホルダーに配慮した事業活動に取り組み、社会課題解決に貢献することで持続可能な社会の実現を目指しております。
サステナビリティ推進にあたっては、当社グループが中長期に目指す姿、国際社会やステークホルダーからの要請、事業環境を踏まえてサステナビリティ重要課題を定め、課題全般および施策ごとに、「ガバナンス」・「戦略」・「リスク管理」・「指標及び目標」の観点から整理し、取り組みを強化しております。
今後も当社グループ全体で、事業を通じた「共通価値(社会・経済)の創造」に取り組み、事業を通じた社会課題の解決に貢献してまいります。
■森六グループ サステナビリティ方針
私たちは、経営理念に基づき、新たな時代に必要とされる価値をステークホルダーと共創し、社会の持続的成長に貢献します。
1.グループの機能・リソースを最大限に活用し、
従来のビジネス領域を越えた社会課題解決に挑戦します。
2.カーボンニュートラルおよび資源の循環利用に貢献する革新的なものづくりで、
持続可能なモビリティ社会を目指します。
3.サプライチェーン全体を通してグリーンケミカルを提供し、
エコロジカルな循環型社会の実現に貢献します。
4.人権の尊重を基盤にすべての従業員の幸福を追求し、
多様な人材が働きがいをもって活躍する組織から、新たな価値を生み出し続けます。
5.ステークホルダーとの対話を通じて社会の期待・要請を理解し、
透明性が高く誠実な企業活動によって相互の信頼を育みます。
■ガバナンス:サステナビリティ推進体制
森六ホールディングス㈱に社長直轄の「サステナビリティ推進室」を設置し、森六グループ全体のサステナビリティ活動を主導しています。また、主要2事業会社(森六テクノロジー㈱・森六ケミカルズ㈱)にも同様に社長直轄の「サステナビリティ推進室」を設け、森六テクノロジーグループ・森六ケミカルズグループの活動推進・浸透を図っております。
なお、森六ホールディングス㈱は、サステナビリティ推進室が事務局を務める「サステナビリティ委員会」を設け、方針策定・モニタリングを行うとともに、取締役会への報告を行います。「サステナビリティ委員会」の委員長は森六ホールディングス㈱の社長が務め、議題に応じてグループ各社の経営陣や他メンバーを招集するとともに、社外取締役・監査役とも議論を行っています。
■リスク管理:森六グループ サステナビリティ重要課題
サステナビリティ重要課題の特定にあたっては、社会・業界動向調査ののち、ISO26000等の国際的なガイドラインに沿った現状調査を実施し、当社グループを取り巻くサステナビリティ課題の整理を行いました。そのうえで、「社会(ステークホルダー)にとっての重要度」と「事業(収益成長)にとっての重要度」の両面を、リスク・機会の観点で評価し、優先的に取り組むサステナビリティ最重要課題9項目を特定しました。これらの課題を中期経営計画に反映のうえ、現在各施策を展開しております。
<サステナビリティ重要課題の特定プロセス>
<サステナビリティ最重要課題>
|
サステナビリティ最重要課題 |
|
(1)社会課題解決型製品・ソリューションの開発・販売 |
|
(2)働きがいのある職場づくり |
|
(3)気候変動問題への対応 |
|
(4)資源の循環利用 |
|
(5)CSRマネジメントの確立 |
|
(6)D&Iの推進 |
|
(7)労働安全衛生の強化 |
|
(8)人権の尊重 |
|
(9)CSR調達の推進 |
※2023年3月期~2025年3月期(第13次中期経営計画)にて課題設定のうえ、各種施策について取組み中
また、上記に記載の(1)~(9)の中でも、気候変動・人的資本に係る課題は、最重要であると位置づけ、2030年までに目指すKPIとして以下を設定のうえ、グループ全体で目標達成に向けた取り組みを加速しております。なお、KPIの進捗については、中期経営計画・年度ごとに落とし込み、モニタリングを行いながら進捗を管理しており、サステナビリティ推進活動の実効性を高めるため、最重要KPIを役員報酬とも連動させております。
|
最重要KPI |
対象 |
基準年 |
ターゲット |
|
① 社員意識調査の |
森六ホールディングス㈱ |
- |
2030年度末 |
|
② GHG排出量削減率 50% |
森六グループ |
2019年度 |
|
|
③ 再生可能エネルギー導入比率 55% |
森六グループ |
- |
〔気候変動問題への対応〕
当社グループは、責任あるグローバル企業として気候変動の緩和と適応を加速させ、あらゆるステークホルダーへの責任を果たしていくため、TCFD提言へ賛同しております。
本提言のフレームワークに沿い、将来起こりえるシナリオを想定したうえで気候変動関連のリスク・機会を評価し、当社グループの戦略や施策に反映しております。
<ガバナンス>
気候変動問題はグローバル社会の最重要課題の1つであるとともに、当社グループの事業においても解決すべき重要な課題です。この認識のもと、上記に示したサステナビリティ推進体制にて、課題解決戦略を策定のうえ中期経営計画に反映し、取締役会で決議しております。
<戦略>
当社グループは脱炭素社会の実現に向け、気候変動に関する重要リスク・重要機会を洗い出し、それらに対する対応策の検討を行い戦略に反映しております。具体的には省エネ化はもちろん、原材料や生産設備の低炭素化、再生可能エネルギーの導入などの取り組みも加速させ、気候変動への緩和と適応の両面から課題解決に挑み、2030年目標の達成を目指しております。
リスクと機会
|
気候変動関連リスク項目 |
リスク |
機会 |
対応策 |
||
|
移行リスク |
政策・規制 |
プラスチック規制 |
・プラスチック規制によるプラスチック製品需要減および収益減 |
・プラスチック代替材料での新規部品開発等による競争力向上 |
・低炭素材料開発への取り組み |
|
技術 |
低炭素技術の進展 |
・既存の製品・サービスが低炭素製品に置き換わることによる、既存の製品・サービスの需要低下 |
・バイオマスプラスチック材料の開発を行うことでの環境配慮製品・材料の需要増・収益増加 |
・低炭素製造設備の導入 |
|
|
市場 |
製品とサービス |
・資源循環型材料開発の遅れによる機会損失 |
・資源循環型原料開発による収益増加 |
・低炭素材料開発への取り組み |
|
|
物理リスク |
急性 |
異常気象の激甚化(台風、豪雨、土砂等) |
・異常気象による製造停止やサプライチェーンの遮断 |
・グローバル複数拠点での供給対応力を活かした調達リスク回避・優位性確保 |
・サプライチェーンのリスク評価 |
事業環境の変化や事業戦略の進捗に応じて、引き続きリスク・機会の見直しを行い、サステナビリティ委員会にて審議を行ったのち、取締役会に提議してまいります。
<リスク管理>
気候変動関連リスクについては、当社の代表取締役社長を委員長とするサステナビリティ委員会(年4回開催)において議論するとともに、課題解決に向けた取り組み状況やKPIのモニタリングを行っています。本委員会で決定した内容は、取締役会へ報告し、社外取締役の監督・アドバイスも踏まえて、中期経営計画へ反映しております。
<指標及び目標>
・GHG排出量削減率
30%(ターゲット:2024年度末)
50%(ターゲット:2030年度末)
・再生可能エネルギー導入比率
35%(ターゲット:2024年度末)
55%(ターゲット:2030年度末)
〔人的資本〕
当社グループでは、中期経営計画に掲げた経営のレジリエンス向上を実現するうえで、多様な人材が集まり、社員一人ひとりが森六グループでの仕事を通じて成長し、活躍することが不可欠であると考えています。具体的な内容の1つ目は、戦略を先取りした人材の確保と育成です。外部からの獲得やM&Aによる補完も選択肢として、人材確保を進めます。2つ目は、人材と組織の活性化です。当社グループを支える人材や組織がポテンシャルを最大限発揮できるよう社員エンゲージメント向上に取り組みます。3つ目は、ダイバーシティの推進です。多様な人材が活躍してこそイノベーションが生まれるという考え方のもと、性別・年齢・国籍を問わない人材の採用・登用を積極的に進めております。
<人材育成方針>
当社グループでは、会社と社員の関係において、ともに目指す姿、ありたい姿を明文化した「森六グループ・グローバル人事ポリシー」を制定しております。この人事ポリシーは、森六グループの経営理念と行動指針を源流に持ちます。この人事ポリシーを、グループ共通の価値基準として共有することで、森六グループの強みを伸ばし、グループの一体感をより強固なものにしていきたいと考えております。
1.主体的なチャレンジと成長への取り組みを応援します。
高い能力・スキル・情熱のある人材にストレッチした役割を与え、個人の成長が、会社の成長につながる環境をつくります。
2.チャレンジへの行動・プロセス・スタンスをフェアに評価します。
役割に応じた高い目標を設定し、成し遂げた成果や、成果につながる行動を評価します。
3.個々の能力を集結し、チーム力を発揮できる環境を整えます。
チーム内での対話力を向上し、多様な価値観や新たなアイディアを受け入れ活用する企業文化をつくります。
4.グローバルな視点で様々な能力、スキルを発揮できる人材を育てていきます。
国内外を問わず活躍する機会を積極的に提供し、世界で通用するプロフェッショナル人材を計画的に育成していきます。
<社内環境整備方針>
当社グループでは、従業員それぞれの能力や個性を最大限発揮し、いきいきと働く環境・職場づくりを実現するため、多様な価値観や新たなアイディアを受け入れ活用する企業風土づくりや、そのための管理職向け研修の実施、フレックスタイム制や在宅勤務等働く時間や場所にとらわれない柔軟な働き方を推進しております。また、ダイバーシティ&インクルージョン推進活動を通じて、多様な人材の活躍が『未来を先取る創造力』へつながる姿を描きながら、新たな制度や仕組みづくりに積極的に取り組んでおります。
<指標及び目標>
・「社員エンゲージメント」、「社員を活かす環境」 肯定回答率 60%(ターゲット:2030年度末)
・女性管理職比率 森六ホールディングス㈱ 20%以上(ターゲット:2024年度末)
森六テクノロジー㈱ 2%以上(ターゲット:2024年度末)
森六ケミカルズ㈱ 5%以上(ターゲット:2024年度末)
(注)指標及び目標は、連結グループにおける主要な事業を営む会社のものを記載しております。
なお、女性管理職比率の実績は、「
当社グループの事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。ただし、以下の事項は当社グループのリスクのうち主要なものを記載しており、当社グループのリスクを網羅的に記載したものではなく、これら以外にも予測しがたいリスクが存在する可能性があると考えております。
なお、記載事項のうち将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
|
リスク項目 |
リスクの説明 |
リスク対策 |
|
市場の変化 |
当社グループは、日本、北米、欧州およびアジアを含む世界各国で事業を展開しております。これらの市場における景気低迷、疫病の流行による社会的かつ経済的混乱、およびそれに伴う需要の低下は、当社グループの経営成績および財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。 |
当社グループでは、世界各国の経済状況の変化を随時把握し、本社と各海外拠点が一体となり、状況に応じた対策を行っております。
|
|
海外活動 |
当社グループは、海外市場への進出を積極的に進めており、海外では予期しない法的規制の変更、慣習等に起因する予測不能な事態の発生等、当社グループの経営成績および財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。 |
当社グループでは、現地の法的規制や慣習等へ適切に対応するために、現地情報の収集を積極的に行い、当社グループ内で情報共有しております。これらについて、社内セミナー等を開催し、社員教育をさらに充実させてまいります。 |
|
特定の得意先への依存 |
当社グループの主要な販売先は、本田技研工業㈱およびそのグループ会社(以下、「同社」)であり、樹脂加工製品事業においては、売上高の90%以上を占めております。 同社の自動車生産台数および販売動向の変動は、当社グループの経営成績および財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。 |
当社グループでは、独自の樹脂加工技術、ケミカル材料技術を融合することで新たな技術革新を行い、モビリティ領域での新規顧客獲得を推進しております。 また、新事業育成への資源配分やポートフォリオの最適化を進め、他業種への参入を目指しております。 |
|
原材料、部品および商品の一部の取引先への依存 |
当社グループは、多数の外部取引先から原材料、商品および部品(以下、「購入品」)を購入しております。製品の製造および販売に使用するいくつかの購入品については、一部の取引先に依存しております。このため、これらの購入品について、何らかの理由により主要な取引先から安定的な供給を受けられない場合は、当社グループの生産活動および販売活動に影響を及ぼし、当社グループの経営成績および財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。 |
当社グループは、購入品の安定調達において、顧客との確認を行いながら複数の調達先を確保できるよう、サプライチェーンの多様化を推進しております。 ・国内および海外の複数拠点からの調達 ・拠点がある地域でのサプライヤー確保 ・購入品を同一品質で供給できるサプライヤーの複数確保 |
|
製品の品質 |
当社グループは、世界的に認められた品質管理基準に従って製品を製造しております。製造する製品に、重大な品質不具合が発生した場合には、多額のコストや当社グループの評価に影響を与え、当社グループの経営成績および財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。 |
当社グループは、品質マネジメントシステムISO9001や自動車産業品質マネジメントシステムISO/TS16949の認証を受け、当該規格下において各種製品の製造、品質管理を行い、品質の保持、向上に努めております。 万一、問題が発生したときには、市場対応が迅速かつ確実に行われるよう体制を整備しております。 |
|
リスク項目 |
リスクの説明 |
リスク対策 |
|
取引先の信用 |
当社グループは、多様な商取引により国内外の販売先に対して信用取引を行っており、信用リスクを負っております。安定かつ継続的な商品・製品の調達に努めておりますが、仕入先等の財務状況の悪化や経営破綻等により、商品・製品の継続的な供給が困難となる場合もあります。これらのリスクが顕在化することによって、当社グループの経営成績および財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。 |
当社グループでは、取引先の信用情報を随時収集し、当社グループ内で情報共有しております。これらの情報より、取引条件の見直し、事業推移や財務状況に応じた取引金額の制限を実施することで、信用リスクの軽減につながる与信管理、仕入先管理を行っております。 |
|
研究開発活動 |
当社グループは、顧客の満足が得られるように新製品の開発を進めております。開発した新製品または新技術が顧客や市場からの支持を獲得できなかった場合には、将来の成長と収益性を低下させ、当社グループの経営成績および財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。 |
当社グループは、独創的な新製品、新技術の開発を展開しております。顧客への技術プレゼンテーション、国内外の展示会への開発製品の出展などにより、業界関係者との意見交換を行い、市場ニーズを捉えながら研究開発活動を実施しております。 |
|
原材料の価格変動 |
当社グループは、ナフサを原料として製造される石油化学製品の取扱いを樹脂、工業薬品、有機化学、塗料、油脂加工、電子材料、自動車分野など広範に行っております。石油化学製品はこれら原料市況ならびに需給バランスの要因から、製品ごとに固有の市況を形成しており、その変動は当社グループの経営成績および財務状況等に影響を与える可能性があります。 |
当社グループは、石油化学製品の価格設定をナフサ価格に連動する方式に基づく取引契約を締結するなど、市況変動のリスクの低減化を行っております。 在庫商品は、当該ロットに関して、数量・価格を決めた契約を取引先と締結するなど、市況影響を受けない取引条件締結を進めております。 |
|
為替レートの変動 |
当社グループは、外貨建による取引を行っており、外貨建取引については為替変動により円換算後の価格が、当社グループの経営成績および財務状況等に影響を与える可能性があります。また、当社グループは海外に現地法人を有しており、外貨建の財務諸表を作成しております。連結財務諸表の作成にあたっては、これらを日本円に換算する際の為替レート変動に伴う換算リスクがあります。 |
当社グループでは、外貨建による取引での為替変動リスクを最小限にするために、為替予約によるヘッジを実施しております。 |
|
金利の変動 |
当社グループは、営業活動や投資活動に係る資金を金融機関からの借入等により資金調達しておりますが、有利子負債には変動金利条件となっているものがあり、今後の金利動向によっては、当社グループの経営成績および財務状況等に影響を与える可能性があります。 |
当社グループは、今後の金利上昇に備えて、長期資金については、固定金利を選択するなど、金利動向に伴うリスクの軽減に努めております。 |
|
株価の変動 |
当社グループは、市場性のある株式を有しており、これら株価の変動により、当社グループの経営成績および財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。 |
当社グループでは、保有株式を継続的に見直し、縮減する等リスクを軽減する施策を講じております。 |
|
リスク項目 |
リスクの説明 |
リスク対策 |
|
知的財産権 |
当社グループは、独自の技術とノウハウの蓄積および知的財産権の取得に努めております。第三者による知的財産権侵害により、当社グループの事業活動に影響を与える可能性があります。また、当社グループでは、第三者の知的財産権に配慮しながら製品や技術の開発を行っていますが、第三者の知的財産権を侵害していると判断され、損害賠償等の訴訟等を起こされた場合、当社グループの経営成績および財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。 |
当社グループは、製造する製品に関する特許および商標を保有もしくはその権利を取得することで、当社グループが保有する技術等について保護しております。また、他社の知的財産権に対する侵害のないようリスク管理に努めております。 |
|
自然災害等・戦争・テロ・感染症・暴動・ストライキ等 |
当社グループは、世界各国において事業展開しており、大規模な自然災害や感染症、戦争、テロ、暴動、ストライキ等が発生した地域においては、原材料や部品の購入、製品の生産・販売および物流サービス等に遅延、混乱および停止が生じる可能性があります。それらが長引く場合には、当社グループの経営成績および財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。 |
当社グループでは、従業員の健康と安全確保を最優先とし、事象発生内容に応じて危機管理に関する方針とガイドラインに従い、対策を実施しております。事象の被害内容によっては、社長を本部長とする対策本部を設置し、グループ一体で事態対応を行っております。 |
|
法的規制 |
当社グループは、事業展開する各国において、商品の販売、安全基準、有害物質や生産工場からの汚染物質排出レベルなどの様々な法的規制の適用を受け、これらの関連法規を遵守した事業活動を行っております。 しかしながら、将来においてこれらの法的規制の強化や新たな規制の制定が行われた場合には、当社グループの事業活動が制限される可能性や、これらの規制を遵守するための費用増加につながる可能性があり、当社グループの経営成績および財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。 |
当社グループでは、法的規制等の変化へ適切に対応するために、情報の収集を積極的に行い、当社グループ内で情報共有しております。 万一、法的規制に抵触したときには、市場対応が迅速かつ確実に行われるよう体制を整備しております。 |
|
情報セキュリティ |
当社グループは、業務上必要な機密情報や個人情報を有しております。外部からのサイバーテロやコンピュータウイルスの侵入、自然災害によるインフラ障害等により機密情報の漏洩や喪失があった場合、当社グループの経営成績および財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。 |
当社グループでは、情報システム資源に対する適切な取り扱い方法を明確にした情報システムセキュリティ規定を策定し、ハードウエア、ソフトウエア、データなどの情報資産を保護するための安全対策を実施しております。また、従業員へ情報セキュリティ教育を実施し、情報セキュリティの知識と意識付けの定着を推進しております。 |
|
固定資産の減損損失 |
当社グループは、有形固定資産などの固定資産を保有しております。このため、当該資産または資産グループが属する事業の経営環境の著しい変化や収益状況の悪化などにより、固定資産の減損損失を計上する必要が生じた場合には、当社グループの経営成績および財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。 |
当社グループでは、固定資産のうち減損の兆候があるかどうかの判定を実施し、減損の兆候がある資産または資産グループについて、当該資産または資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額することとし、随時適切に減損処理しております。 |
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社および持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①経営成績の状況
当連結会計年度における世界経済は、経済活動の制限緩和に伴い、緩やかな回復基調で推移しました。一方、世界的な物価上昇や金融引締め、ウクライナ情勢の長期化に伴う原材料・エネルギー価格の高騰など様々な課題に直面し、先行きは依然として不透明な状況が続いています。
当社グループの主な事業領域である自動車業界では、半導体不足や中国のロックダウン等によるサプライチェーンの混乱により、完成車メーカーの生産調整が長期化し、厳しい状況で推移しました。一方、化学業界では、ナフサ価格に連動した販売価格の上昇や経済活動の再開に伴う需要の回復等により、堅調に推移しました。
このような事業環境のもと、当社グループは、生産性の向上や、需要変動に対応したフレキシブルな生産・供給体制の構築を進め、収益確保に努めてまいりました。
2022年5月に公表した第13次中期経営計画(2023年3月期~2025年3月期)に基づき、樹脂加工製品事業では、次世代自動車の快適性やデザイン性、環境性能の向上に繋がる研究開発を推進するとともに、ケミカル事業では、既存事業の深掘りと新規商材の拡大に注力しました。また、新規事業の創出、カーボンニュートラルに向けた取組み、グローバルでの安全な供給網の構築など、持続的な企業価値向上に向けた施策にも取り組んでまいりました。
以上の結果、当連結会計年度における売上高は、主要顧客の減産はあったものの、円安による為替影響等により、142,019百万円(前期比10.2%増)となりました。利益面では、減産影響に加えて、インフレ影響や北米の人件費高騰に伴うコスト増が響き、営業利益は1,335百万円(前期比53.1%減)、為替差益を計上した影響で経常利益は1,596百万円(前期比46.2%減)となりました。また、投資有価証券売却益を計上したものの、海外子会社における減損損失の計上により、親会社株主に帰属する当期純利益は1,346百万円(前期比68.4%減)となりました。
(単位:百万円)
|
|
前連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
増 減 |
|
売上高 |
128,842 |
142,019 |
13,177 |
|
営業利益 |
2,846 |
1,335 |
△1,510 |
|
営業利益率(%) |
2.2 |
0.9 |
△1.3pt |
|
経常利益 |
2,965 |
1,596 |
△1,369 |
|
親会社株主に帰属する当期純利益 |
4,259 |
1,346 |
△2,912 |
|
1株当たり当期純利益(円) |
258.92 |
86.34 |
△172.58 |
|
1株当たり配当金(円) |
94.00 |
100.00 |
6.00 |
|
為替(円/ドル) |
112.4 |
135.5 |
23.1 |
|
為替(円/中国元) |
17.0 |
19.5 |
2.5 |
|
KL当たりナフサ価格(円/KL) (期中平均) |
56,100 |
76,500 |
20,400 |
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
(樹脂加工製品事業)
樹脂加工製品事業においては、半導体不足や中国のロックダウン等による主要顧客の減産の影響を受けたものの、円安による為替影響により、売上高は前期を上回りました。利益面では、市況影響の価格転嫁を進めるとともに、生産工程の見直しや自動化・省人化による生産性の向上に努めたものの、減産や生産計画の変動に伴う稼働ロス、原材料・エネルギー価格の高騰、北米の人件費高騰や要員確保のための労務費負担など生産コストの増加が重なり、前期比で減益となりました。
このような結果、当連結会計年度の売上高は112,259百万円(前期比10.3%増)、営業利益は100百万円(前期比92.0%減)となりました。
(ケミカル事業)
ケミカル事業においては、完成車メーカーの減産の影響を受け、モビリティ分野の取引が減少したほか、スマホ需要の低迷により電子機器向けの原材料販売が伸び悩みました。ライフサイエンス・ファインケミカル分野も、顧客の在庫調整の影響等により、下期にかけて需要が低迷しました。一方、ナフサ価格は高い水準で推移し、販売価格の上昇と円安による為替影響により、売上高は前期を上回りました。利益面では、原材料・エネルギー価格の高騰によるものづくり分野の収益性の低下や、運賃・出張費等の増加による販売費及び一般管理費の増加等により、前期比で減益となりました。
このような結果、当連結会計年度の売上高は29,759百万円(前期比10.0%増)、営業利益は1,575百万円(前期比14.2%減)となりました。
また、地域別の売上高の状況は次のとおりであります。
(日本)
日本では、半導体不足の状況は徐々に回復し、生産台数は前期比で増加しました。しかしながら、ケミカル事業では、モビリティ分野の取引減少や、スマホ需要の低迷により電子機器向けの原材料販売が伸び悩みました。その結果、売上高は33,592百万円(前期比6.0%減)となりました。
(北米)
北米では、半導体不足が次第に改善され、生産台数は前期比で増加し、さらに、新機種の金型売上も計上しました。その結果、売上高は62,946百万円(前期比27.3%増)となりました。
(アジア)
アジアでは、中国においてロックダウンにより生産台数は減少しましたが、一方でタイやインドネシアでは生産台数が増加しました。その結果、売上高は45,121百万円(前期比4.9%増)となりました。
(その他)
その他の地域の売上高は359百万円(前期比40.3%減)となりました。
②財政状態
(単位:百万円)
|
|
前連結会計年度 (2022年3月31日) |
当連結会計年度 (2023年3月31日) |
増 減 |
|
流動資産 |
77,058 |
73,679 |
△3,379 |
|
固定資産 |
60,066 |
58,117 |
△1,948 |
|
資産合計 |
137,125 |
131,797 |
△5,327 |
|
流動負債 |
55,961 |
53,502 |
△2,459 |
|
固定負債 |
9,095 |
7,611 |
△1,483 |
|
負債合計 |
65,057 |
61,114 |
△3,943 |
|
純資産合計 |
72,067 |
70,683 |
△1,384 |
|
自己資本比率(%) |
51.6 |
52.6 |
1.0pt |
|
自己資本額 |
70,690 |
69,326 |
△1,363 |
|
負債純資産合計 |
137,125 |
131,797 |
△5,327 |
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は73,679百万円となり、前連結会計年度末に比べ3,379百万円減少しました。これは主に、仕掛品が2,400百万円、原材料及び貯蔵品が1,102百万円減少したこと等によるものであります。
また、固定資産は58,117百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,948百万円減少しました。これは主に、機械装置及び運搬具が742百万円増加した一方、投資有価証券が3,391百万円減少したこと等によるものであります。
これらの結果、資産合計は131,797百万円となり、前連結会計年度末に比べ5,327百万円減少しました。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債は53,502百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,459百万円減少しました。これは主に、支払手形及び買掛金が2,258百万円減少したこと等によるものであります。
また、固定負債は7,611百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,483百万円減少しました。これは主に繰延税金負債が752百万円、長期借入金が752百万円減少したこと等によるものであります。
これらの結果、負債合計は61,114百万円となり、前連結会計年度末に比べ3,943百万円減少しました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は70,683百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,384百万円減少しました。これは主に、為替換算調整勘定が2,033百万円増加した一方、その他有価証券評価差額金が1,881百万円減少し、自己株式が1,275百万円増加したこと等によるものであります。
③キャッシュ・フローの状況
(単位:百万円)
|
|
前連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
増 減 |
|
営業活動によるキャッシュ・フロー |
3,434 |
9,495 |
6,061 |
|
投資活動によるキャッシュ・フロー |
△1,140 |
△5,311 |
△4,171 |
|
フリー・キャッシュ・フロー |
2,294 |
4,184 |
1,890 |
|
財務活動によるキャッシュ・フロー |
△2,824 |
△5,310 |
△2,485 |
|
現金及び現金同等物の増減額(△減少) |
425 |
△699 |
△1,125 |
|
現金及び現金同等物の期末残高 |
18,358 |
17,658 |
△699 |
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末より699百万円減少し、17,658百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは9,495百万円となり、前連結会計年度より6,061百万円増加しました。これは主に、税金等調整前当期純利益の減少があった一方、棚卸資産が減少したこと等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは△5,311百万円となり、前連結会計年度より4,171百万円減少しました。これは主に、投資有価証券の売却による収入が減少したこと等によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは△5,310百万円となり、前連結会計年度より2,485百万円減少しました。これは主に、自己株式の取得による支出が減少した一方、短期借入金の返済が進んだこと等によるものです。
④生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
樹脂加工製品事業(百万円) |
119,707 |
107.1 |
|
ケミカル事業(百万円) |
11,749 |
100.1 |
|
合計(百万円) |
131,456 |
106.4 |
(注)金額は販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。
b.受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
受注高(百万円) |
前年同期比(%) |
受注残高(百万円) |
前年同期比(%) |
|
樹脂加工製品事業 |
105,653 |
108.4 |
3,837 |
99.8 |
|
ケミカル事業 |
76,247 |
102.7 |
2,055 |
89.2 |
|
合計 |
181,900 |
106.0 |
5,892 |
95.8 |
(注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.当社グループの役割が代理人に該当する取引については純額で収益を認識しておりますが、受注高及び受注残高については総額の数値を記載しております。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
樹脂加工製品事業(百万円) |
112,259 |
110.3 |
|
ケミカル事業(百万円) |
29,759 |
110.0 |
|
合計(百万円) |
142,019 |
110.2 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績および当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
|
相手先 |
前連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
||
|
金額(百万円) |
割合(%) |
金額(百万円) |
割合(%) |
|
|
Honda Development & Manufacturing of America, LLC |
37,386 |
29.0 |
44,618 |
31.4 |
|
本田技研工業株式会社 |
19,625 |
15.2 |
17,373 |
12.2 |
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識および分析、検討内容
経営成績等の状況に関する認識および分析、検討内容については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。
経営成績に影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおり、様々なリスク要因が当社グループの経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。
そのため、当社グループは常に市場動向に留意しつつ、コーポレート・ガバナンス体制を強化し、優秀な人材を確保し、市場のニーズに合った商品・製品を提供することにより、経営成績に重要な影響を与えるリスク要因を分散・低減した上で、適切な対応を図ってまいります。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容ならびに資本の財源および資金の流動性に係る情報
(キャッシュ・フロー)
「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
(資金需要)
当社グループの資金需要は、大きく分けて運転資金と設備資金の二つです。運転資金の主なものは、製造子会社で製品を製造するための原材料仕入と製造費、商社として機能するための商品の仕入、共通するものとして販売費及び一般管理費等があります。設備資金の主なものは、増産や自動化・効率化、生産品目のモデルチェンジ対応のための建物や機械装置、金型等の有形固定資産取得に加え、情報処理のための無形固定資産取得等があります。
(財務政策)
当社グループは、事業活動のために健全なバランスシートと適正な流動資産の保持を財務方針としております。運転資金、設備資金については、まず営業キャッシュ・フローで獲得した資金を充当し、不足分について有利子負債での調達を実施しております。長期借入については、事業計画に基づく資金需要、金利動向、既存借入金の返済時期等を考慮の上、調達を行っており事業継続に必要な資金を十分に賄えていると考えております。なお、投資有価証券の売却により調達した資金は、設備資金のほか、新規事業投資、環境投資に充当いたします。
また、不測の事態に備え、取引金融機関と当座貸越契約を締結し、代替流動性を確保しております。
③経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループでは、主な経営指標として、企業の事業活動の成果を示す営業利益に注視し、収益性判断の指標に営業利益率を掲げているほか、資本および資産の効率性判断の指標にROE(自己資本利益率)、財務の安定性判断の指標に自己資本比率を掲げております。また、当社グループは2023年3月期から2025年3月期までの中期経営計画を策定しており、最終年度である2025年3月期の目標値を営業利益率7.7%以上、ROE(自己資本利益率)9.0%以上に設定しております。
当連結会計年度を含む、直近2会計年度の各指標の推移は、次のとおりであります。引き続きこれらの指標について、改善されるよう取り組んでまいります。
|
|
前連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
|
営業利益率 |
2.2% |
0.9% |
|
ROE(自己資本利益率) |
6.1% |
1.9% |
|
自己資本比率 |
51.6% |
52.6% |
|
株主総還元性向 |
62.1% |
214.3% |
④重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
該当事項はありません。
研究開発体制
当社グループでは、多様化・高度化する顧客ニーズに応える製品を研究開発し、提案・提供することを目的とし、顧客や社会の要請に応える新製品や高品質化技術およびコスト競争力強化のための製造技術の研究開発を行っております。
樹脂加工製品事業においては、主に自動車樹脂部品の研究開発を行っており、森六テクノロジー㈱開発センターを中心に、北米はGreenville Technology, Inc.(米国・オハイオ州/2023年4月1日付でMoriroku Technology North America Inc.へ商号変更)、中国は広州森六塑件有限公司、アジアはMoriroku Technology (Thailand) Co.,Ltd.に研究開発部門を設置しており、設計部門を主体とする新機種開発や開発部門を主体とする新製品および新技術の開発など各地域の顧客ニーズに合わせた取り組みを行っております。
また、ケミカル事業においては、四国化工㈱に共押出多層技術を核とした研究開発部門を設置しており、未来を見据えた環境に優しい製品、顧客ニーズに応える製品、顧客への提案製品、今までの包装という分野とは異なる新たな機能製品を研究開発しております。また、化学品の受託合成事業を行う五興化成工業㈱において、研究室と技術開発部を立ち上げ、受託合成事業に留まらないオリジナル製品の開発にも注力しております。
当連結会計年度の研究開発費は総額
(1)樹脂加工製品事業
日本国内では、当事業の強みである樹脂製品の成形および加工技術の活用拡大に向けて、大型で付加価値の高い外装・内装部品を対象とした開発品製作や品質試験等の研究開発活動を展開しております。また、北米、中国、タイの各開発拠点においても、日本国内の研究開発活動と連携しながら、現地生産機種を対象とした企画や提案モデルの試作品を製作し、現地の主要顧客や他の自動車メーカーに対してプレゼンテーションを実施しており、この活動は今後も他の開発拠点への拡大を予定しております。主な研究開発活動の内容は下記に記載しております。
これにより、樹脂加工製品事業に係る研究開発費は
①自動車の軽量化
自動車業界では環境に対する配慮から燃費向上とCO₂排出量削減が大きな課題となっており、EV・PHV等の次世代自動車へシフトする動きがグローバルで展開されております。これに伴い、自動車メーカー各社は車両の「軽量化」に取り組んでおり、当社グループも樹脂部品サプライヤーの強みを生かした貢献ができるよう注力しております。
近年取り組んできた新領域部品となるドアライニング(ドアの内側部分)においては、軽量化技術と車両側面衝突要件などが両立した社内開発を完了させ、順調に量産対応を行っております。その後の新機種においても受注実績を増やしており、現在、中、大型機種に向けた研究開発に着手しております。また国内での実績から海外も含めた受注拡大に向けた取り組みと、さらに当社グループで対応できる樹脂成形技術を進化させた研究開発を継続展開しております。
外装部品においては、既に自社開発が完了したテールゲートの樹脂化技術を生かした更なる樹脂エリアの拡大を目標に新規受注に向けた商品競争力・価値向上の進化に取り組んでおります。
この様な「軽量化」への取り組みは今後も継続させて行くとともに、主要顧客へのプレゼンテーションを国内外で適宜実施しております。
② 加飾技術
従来からある塗装技術、また当社グループが得意とするフィルムシートを用いた真空貼合、インモールド、インサートなど幅広い加飾技術を生かし、魅力ある意匠と廉価な工法を兼ねそろえた開発を進化継続させ、世界各地域での多様なニーズに適応しております。
また、自動運転が普及する中、車内の快適さや居住性を高める「内装のリビング化」に向けた研究も進めております。当社がグループ得意とする加飾技術と、電装やイルミネーション技術を融合させることで、更なる魅力ある商品を展開してきます。
③ 地球環境保護への対応
当社グループは、自動車産業に携わる一員として、地球環境保護を重要課題と認識しており、環境に配慮した工法や素材開発に注力しております。
メッキ加工の代替技術として、既に自社技術として採用されているホットスタンプ工法(箔押し)を用いた内装部品への適用拡大と大型外装部品への新規適用に向けた開発を完了させ、海外拠点への提案も実施し、環境へ配慮した工法の適用拡大提案を進めております。
また、森六ケミカルズ㈱と共同で、サスティナブル材料として期待される植物繊維の活用に向けた基礎研究にも取り組んでおります。植物由来繊維は、その特徴を生かした外観部品や、剛性素材としての活用が期待されています。各々の自動車部品性能に適した材料の研究・選定を行い、適用に向けたアクションを進めていきます。
④ 顧客ニーズの吸上げ
近年激変する自動車業界において主要顧客と定期的にニーズや情報を共有、当社グループ独自の要素を反映した商品企画開発につなげております。
この様な最新の市場ニーズやトレンドを考慮した製品コンセプトの企画から設計、具現化、試作モデルの製作を行い、主要顧客と他の自動車メーカーへのプレゼンテーションを日本国内および海外において実施しております。また公共展示会へも出展し、積極的なPR活動を進めるとともに、魅力ある製品としての高付加価値化に取り組んでおります。
(2)ケミカル事業
当事業の主な研究開発活動は、四国化工㈱において、食品加工業界および医療業界向け用途拡大を図るべく、同社の中核技術である「共押出多層フィルム」の製造設備、生産技術の質的拡大および新製品の研究開発等を展開しております。
これにより、ケミカル事業に係る研究開発費の金額は