第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

(1)経営方針

 当社は、1973年コアグループ結成以来、独立系のITソリューションサービス会社として、大手コンピュータメーカーの枠組みにとらわれることなく、常にエンドユーザー主体のサービスを中心に、情報サービス産業の核(CORE)と位置付けられることを目指しております。「ソリューションビジネス」及び「SIビジネス」の2つの事業セグメントにおいて、40年以上にわたり蓄積した情報技術を駆使し、全方位のトータルソリューションを上流から下流まで一気通貫のサービスとして提供してまいります。

 

<企業経営に対する基本スタンス>

 当社グループは、Speed・Simple・Self・創(Creative)・技(Technology)・動(Action & Challenge)の精神に、創業期よりグループ社員の信条としてきたIdea・Fight・Serviceを加えた<3S-CTAC>+IFSを企業価値追求のスローガンとしております。

 お客様にとって、全方位で展開する当社グループのITサービスに、信頼と安心、継続的なイノベーションを伴わせた付加価値を提供する技術者集団として、さらなる顧客満足度の追求と技術革新、企業価値の高揚を図り、社会に貢献していく所存であります。

 

<企業指針>

・情報サービス産業の核(CORE)になれ

・常に前向きに進め

・<夢・理想・方向>を持って創造・実行せよ

 

(2)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 当社グループは、情報サービス業界平均を上回る成長率確保を念頭に、次の経営指標の目標値を達成すべく事業を推進しております。今後も収益力の向上と効率化の追求により、企業価値を高めてまいります。

 

 

 

 

 

(単位:%)

目標とする経営指標

(連結)

目標値

2019年

3月期

2020年

3月期

2021年

3月期

2022年

3月期

2023年

3月期

売上高営業利益率

10以上

7.9

8.6

9.8

10.9

12.0

自己資本利益率(ROE)

10以上

12.8

11.0

12.2

12.5

13.7

自己資本比率

50以上

58.8

61.0

66.6

68.0

69.7

配当性向

30

28.4

32.6

29.9

30.7

29.0

 

(3)経営戦略

 当社グループでは今年度より2026年3月期を最終年度とする「第14次コアグループ中期経営計画」を策定いたしました。

 基本方針として「ソーシャル・ソリューションメーカー ~ICTで社会課題を解決し、価値を共創する企業としてSX(サステナビリティ・トランスフォーメーション)を実現~」を掲げ、本計画に基づいて事業戦略、人材戦略、財務戦略の各戦略をグループ一丸となって実行してまいります。

 各戦略の方針は、次のとおりとしております。

 事業戦略・・・SX実現に向けた新しい価値を創出するソリューション提供で社会課題を解決する

 人材戦略・・・「個の力」を磨いて人的資本の価値向上を図り、SXを実現する人材を育成する

 財務戦略・・・中長期にわたる継続した企業成長を促すため積極的な戦略投資を実施する

 また、本計画を進めるにあたり、事業セグメントを変更し、次の3つを新たに設定しております。

 未来社会ソリューション事業・・・環境や生活基盤などの未来における社会課題に対し、自社の特長を活かして高付加価値なソリューションを創出

 産業技術ソリューション事業・・・顧客が有する業務課題に対し、IoT(AI)やGNSSなどの特化ICT技術を活かしたソリューションを提供

 顧客業務インテグレーション事業・・・顧客業務に対し、業務知識やノウハウを活かしたICTトータルサービスを提供

 これらの新セグメントにより社会課題・顧客課題を深掘りし新たな価値を創出することで事業規模の拡大を図ってまいります。

 

(4)経営環境

 情報サービス産業においては、人手不足を背景とした企業による合理化・省力化に向けた情報化投資の動きは持ち直しており、企業収益の改善によりその傾向が続くことが期待されます。

 このような状況の下、当社グループは、独創性と先端技術をもって付加価値の高いソリューションを創造し、ビジネスを推進することで顧客課題を解決し、理想の実現を共創する「ソリューションメーカー」として、高い競争力をもつソリューションの全国展開によるマーケット獲得と地域に根差した丁寧な対応による顧客からの信頼獲得の両輪により事業規模の拡大を図ってまいりました。

 また、現場力の強い事業基盤を確立するため、顧客課題を分析し適切な解決策を提案・実行できる上流工程を担い、かつ高い着想力や企画構築力を持つDX人材の育成や、製品・サービスの品質・競争力強化に向けた研究開発投資等の戦略投資を行うとともに、SDGsへの取り組みなどを通じて社会貢献に寄与すべく事業の推進を行ってまいりました。

 事業セグメントごとの成長戦略として、ソリューションビジネスでは、コアビジネスとして掲げるメディア、公共、医療、GNSS、IoT(AI)、エネルギー、DXインサイトの7つの事業分野において、各分野間の連携強化と規模拡大を図り、顧客にとって価値のあるソリューションを提供することで、事業の更なる発展を目指してまいりました。

 SIビジネスでは、選択と集中を行い重点的に推進する6分野(車載、デジタルテクノロジー、金融、社会基盤、農業、クラウド)において、地域拠点ごとに定めた戦略をもとに顧客満足度の向上に努め、業務ノウハウを蓄積して特化技術を洗練し、各々の特長を伸ばしてまいりました。

 

(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

① 競合他社との競争優位性

 当社グループでは、「ソーシャル・ソリューションメーカー ~ICTで社会課題を解決し、価値を共創する企業としてSX(サステナビリティ・トランスフォーメーション)を実現~」を掲げ、本計画に基づいて事業戦略、人材戦略、財務戦略の各戦略をグループ一丸となって実行してまいります。

 

② 人材確保

 当社グループでは、専門的な情報技術や業務知識を有する優秀な人材を確保することが重要となります。

 中長期ビジョンに基づく人材の定期採用と育成プログラムを設け、競争環境、事業推進に即応できる体制をとってまいります。また、一部開発においては、外注生産による技術者確保も併せ、需要に応じた柔軟な配置を行ってまいります。

 

2【サステナビリティに関する考え方及び取組】

 当社グループは、1973年の結成以来、独立系・全国ネットのICT企業として、顧客本位なサービス提供を行うことを基本に、幅広い業種・業務への事業を展開してまいりました。「コアグループは、ベンチャースピリッツによって育まれた技術と経験をもって社会に貢献し、併せて企業としての存続基盤を確固たるものとして次世代へ継承していく」という企業理念の下、ソーシャル・ソリューションメーカーとして、SX(サステナビリティ・トランスフォーメーション)を実現いたします。

①ガバナンス

 当社は、グループ業務執行状況の確認と経営方針への意思統一のため、取締役、執行役員、主要な連結子会社社長及び議長指名を受けた者が参加する業務執行会議と、業務執行会議の参加者に加えてグループの各部門長や管理職が参加する事業戦略会議を月例開催しております。これらの会議において、グループ経営執行及び中期経営計画の達成に向けた経営管理を実施しております。

 気候変動への対応を含むサステナビリティ施策については、経営企画部門と総務部門が企画・立案及び数値情報の管理を行います。施策の取り組み状況と識別・評価したリスクの課題・対策を業務執行会議に報告し、各課題の解決策については、事業戦略会議を通して関係部署及びグループ会社に対応を提起します。

 また、取組状況や設定した目標の進捗状況について、必要に応じて取締役会に報告します。取締役会では、施策の取り組み状況を評価し、組織全体のリスク管理の観点から対策の充分性を監督します。

 

②リスク管理

 当社グループは、直接的あるいは間接的に当社グループの経営または事業運営に支障をきたす可能性のあるリスクに迅速かつ的確に対処するため、経営企画部門と総務部門が主体となって事業所ごとに事業継続計画を策定しております。気候変動に関するリスクが顕在化する可能性がある場合には、事業継続計画に基づきリスクの程度に応じた対策本部を設置の上で、複数事業所と連携して対処することとしております。

 なお、当社グループにおけるリスクマネジメントの取組みについては「3 事業等のリスク」に記載しております。

 

人材育成方針及び社内環境整備方針に関する基本的な考え方

 当社グループでは、多様な視点や価値観が存在することは、会社の継続的な成長を確保する上で必要であると認識しており、社員一人ひとりの多様な価値観を重視する経営姿勢を取っております。年齢や性別、国籍を問わず、多様な人材が中核人材として活躍できるよう、社内制度や職場環境の整備について継続的に推進しております。

 

①人材育成方針

 当社グループでは、ソーシャル・ソリューションメーカーとして、ICTで社会課題を解決するとともに、顧客とともに新たな価値を共創する企業を目指しております。その方向性を実現するためには、社会課題を可視化し、高付加価値を創出する「SX人材」の育成が最重要課題と位置づけております。社員の「個」を尊重したうえで、「個の力」を磨いて人的資本の価値向上を図り、SXを実現する人材を育成してまいります。

 

 戦略的人材育成人数

 当社グループにおける「SX人材」について、アップスキリングによるソリューション力の向上、リスキリングによる活躍の場の拡大を通じ、3年をかけ全体の5%に当たる80名の育成を目指しております。

 

②社内環境整備方針

 当社グループは、創業以来、社員一人ひとりが高い価値観と倫理観を共有し、事業を展開する諸所の法令や規範を遵守することが前提との認識を持って、ビジネスに臨んできました。利益の追求を目標としたテクノロジスト集団であるとともに、グローバル社会の中での1つの小社会であり、人として企業としてあるべき精神的態度を備えたコンプライアンス経営の実現が不可欠であると認識しております。

 

 こうした考えの集約と表明として、2002年1月に「企業行動憲章」「企業行動基準」を制定し、これを企業行動の指針として定めております。

 また、当社グループでは「健康経営」も人的資本の土台として位置付けており、社員の健康増進について、積極的に取り組んでおります。社員一人ひとりが心身ともに健康で、持てる才能を最大限に発揮し、やりがいを持って働くことができる環境を実現するための活動を推進しております。当社は、健康保険組合連合会東京連合会より、健康経営づくりの取組みを積極的に行っている企業として2022年10月に健康優良企業「銀の認定」を取得しております。

3【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

 

(1)プロジェクト管理について

<リスク認識>

 当社グループでは、受注時に顧客との間で諸要件を確認し、作業工数及び外注金額等を検討した後、当社グループから各プロジェクトに係る見積金額及び納期等を顧客に提示し契約締結に至ります。また、各プロジェクトの進捗状況や実際の原価の発生額、あるいは顧客からの仕様変更指示に応じて、プロジェクト原価総額の見積りの見直しを行っております。

 プロジェクト単位ごとに適正利益の確保に努めておりますが、プロジェクト予算における原価総額の見積りは、人件費及び外注費の作業工数といったプロジェクト固有の状況に応じて変動しやすい重要な仮定を含むものであり、各プロジェクトに対する専門的な知識と経験を有するプロジェクトマネージャーによる判断に影響を受け不確実性を伴うものであります。そのため、プロジェクト原価総額の見積りに重要な変更が生じた場合には、業績に影響を与えることがあります。

 

<プロジェクトへのリスクマネジメント対策>

 当社グループでは、プロジェクトのリスク管理に際して早期のリスク認識を最優先に、プロジェクト予算の承認及び日常的モニタリングの状況に加え、月次のモニタリングプロジェクト審査会を含む定例会議を通じてリスク情報の迅速な把握に努めております。さらに、見積精度や作業範囲の明確化など、着手前にプロジェクト計画の精度向上を図るとともに、開発スキルや協力会社の選択等を含めた開発体制の適正化を図り、プロジェクト管理体制の強化に努めております。

 

(2)外注生産の活用について

<リスク認識>

 IT人材の慢性的な不足が進む中、当社グループでは、一部の開発について、外注管理基準等に従い業務遂行上必要に応じて協力会社に外注生産する場合があります。そのため、協力会社において質・量(技術力及び技術者数)が確保できない場合、経営成績へ影響を及ぼす可能性があります。

 

<外注生産の活用へのリスクマネジメント対策>

 当社グループでは、協力会社への品質管理・情報管理の徹底を図り、有力な協力会社との長期的かつ安定的な取引関係の維持に努めるとともに、これまで培ってきた特化技術に対応することができる技術者の育成を行っております。

 

(3)情報セキュリティについて

<リスク認識>

 当社グループでは、お客様及び当社グループの情報資産を保護し、セキュリティを保障したサービスを提供するよう努めておりますが、当社グループにおいて機密情報の漏洩、破壊、不正使用があった場合、それに伴う損害賠償責任により、当社グループの業績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

<情報セキュリティへのリスクマネジメント対策>

 当社グループでは、「企業行動憲章」「企業行動基準」「情報セキュリティ基本方針」に則り、個人情報をはじめとするお客様の機密情報を適切に保護することに努めております。また、具体的な対策として情報セキュリティ委員会を設置し、全社的な基本方針・マニュアルの周知徹底、情報セキュリティ維持のための監視活動及び諸施策を検討、実施しております。

 

(4)気候変動について

<リスク認識>

 当社グループでは、気候変動によるリスクとして、以下を認識しております。

 ・社内開発環境維持コストの増加

 ・情報開示不足による企業価値毀損

 ・原材料の高騰、調達リスクの増加

 ・再生可能エネルギーの導入による設備投資コストの増加

 ・脱炭素への取り組み遅れによる炭素税の負担増加等によるコスト増加

 ・自然災害等による自社ファシリティの倒壊、従業員の死傷等

 

<気候変動へのリスクマネジメント対策>

 当社グループでは、気候変動への対応を含むサステナビリティ施策は、経営企画部門と総務部門が企画・立案及び数値情報の管理を行い、月例の業務執行会議を通じて関係部署及びグループ会社に対応を指示します。施策の取り組み状況は、業務執行会議にて報告するとともに、必要に応じて取締役会へ報告します。

 

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

(1)経営成績の状況の概要

<当連結会計年度の業績概要>

 

連結業績

増減

(B)-(A)

増減率

(B)/(A)-1

2022年3月期(A)

2023年3月期(B)

 

百万円

百万円

百万円

売上高

21,798

22,848

1,050

4.8

営業利益

2,367

2,743

376

15.9

経常利益

2,451

2,812

361

14.7

親会社株主に帰属する

当期純利益

1,622

1,968

345

21.3

 

 当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響が残る中、ウィズコロナによる生活様式の変化に伴い、徐々に社会経済活動の正常化が進み、景気は一部に弱さが見られるものの、緩やかな持ち直しの動きがみられました。

 一方で、長引くウクライナ情勢やインフレによる世界的な金融引締め等により、海外景気の下振れがリスクとして考えられ、また、継続する物価上昇や供給制約、金融資本市場の変動等の懸念もあり、景気の先行きは不透明な状況となっております。

 情報サービス産業においては、人手不足を背景とした企業による合理化・省力化に向けた情報化投資の動きは持ち直しており、企業収益の改善によりその傾向が続くことが期待されます。

 このような状況の下、当社グループは、独創性と先端技術をもって付加価値の高いソリューションを創造し、ビジネスを推進することで顧客課題を解決し、理想の実現を共創する「ソリューションメーカー」として、高い競争力をもつソリューションの全国展開によるマーケット獲得と地域に根差した丁寧な対応による顧客からの信頼獲得の両輪により事業規模の拡大を図ってまいりました。

 また、現場力の強い事業基盤を確立するため、顧客課題を分析し適切な解決策を提案・実行できる上流工程を担い、かつ高い着想力や企画構築力を持つDX人材の育成や、製品・サービスの品質・競争力強化に向けた研究開発投資等の戦略投資を行うとともに、SDGsへの取り組みなどを通じて社会貢献に寄与すべく事業の推進を行ってまいりました。

 事業セグメントごとの成長戦略として、ソリューションビジネスでは、コアビジネスとして掲げるメディア、公共、医療、GNSS、IoT(AI)、エネルギー、DXインサイトの7つの事業分野において、各分野間の連携強化と規模拡大を図り、顧客にとって価値のあるソリューションを提供することで、事業の更なる発展を目指してまいりました。

 SIビジネスでは、選択と集中を行い重点的に推進する6分野(車載、デジタルテクノロジー、金融、社会基盤、農業、クラウド)において、地域拠点ごとに定めた戦略をもとに顧客満足度の向上に努め、業務ノウハウを蓄積して特化技術を洗練し、各々の特長を伸ばしてまいりました。

 この結果、当連結会計年度の売上高は22,848百万円(前連結会計年度比4.8%増)、営業利益は2,743百万円(同15.9%増)、経常利益は2,812百万円(同14.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,968百万円(同21.3%増)となりました。

 当社グループのセグメントの経営成績は次のとおりです。

セグメント別

2022年3月期(A)

2023年3月期(B)

増減率

(B)/(A)-1

金額

構成比

金額

構成比

 

 

百万円

百万円

 

ソリューションビジネス

11,630

53.4

13,190

57.7

13.4

売上高

SIビジネス

10,102

46.3

9,588

42.0

△5.1

 

その他

65

0.3

69

0.3

6.6

 

21,798

100.0

22,848

100.0

4.8

営業利益

ソリューションビジネス

2,162

91.3

2,573

93.8

19.0

SIビジネス

181

7.7

137

5.0

△23.9

その他

24

1.0

32

1.2

33.2

2,367

100.0

2,743

100.0

15.9

 

① ソリューションビジネス

 コアビジネスがソリューション全体の売上高の増加に寄与し、特に公共及び医療において、主力ソリューションの売上高が伸長し、IoT(AI)についても順調な伸びとなりました。また、自社ソリューションを提供する提案型ビジネスも堅調に推移し、その結果、売上高は13,190百万円(前連結会計年度比13.4%増)、営業利益は2,573百万円(同19.0%増)となりました。

 

② SIビジネス

 半導体関連装置等の開発案件や金融向けのシステム開発は堅調に推移しましたが、携帯端末分野での開発案件や流通系のWeb開発が縮小しました。また、ソリューションビジネスへビジネスモデルの転換が進んだことから、売上高は9,588百万円(前連結会計年度比5.1%減)、営業利益は137百万円(同23.9%減)となりました。

 

 生産、受注及び販売の実績は、次のとおりです。

① 生産実績

 当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

生産高(千円)

増減率(%)

ソリューションビジネス

8,863,413

12.7

SIビジネス

7,587,686

△5.1

その他

40,459

2.2

合計

16,491,559

3.7

(注) セグメント間の取引については、相殺消去しております。

 

② 外注実績

 当連結会計年度の生産実績に含まれる外注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

外注高(千円)

増減率(%)

ソリューションビジネス

2,414,665

30.8

SIビジネス

3,475,206

△2.8

合計

5,889,872

8.6

(注) セグメント間の取引については、相殺消去しております。

 

③ 仕入実績

 当連結会計年度における商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

商品仕入高(千円)

増減率(%)

ソリューションビジネス

361,780

△0.8

合計

361,780

△0.8

(注) セグメント間の取引については、相殺消去しております。

 

④ 受注実績

 当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

受注高(千円)

増減率(%)

受注残高(千円)

増減率(%)

ソリューションビジネス

13,069,637

8.9

4,798,568

△2.5

SIビジネス

9,696,020

△3.1

2,200,637

5.2

その他

70,949

27.9

66,468

2.2

合計

22,836,607

3.5

7,065,674

△0.2

(注) セグメント間の取引については、相殺消去しております。

 

⑤ 販売実績

 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

販売高(千円)

増減率(%)

ソリューションビジネス

13,190,601

13.4

SIビジネス

9,588,015

△5.1

その他

69,512

6.6

合計

22,848,129

4.8

(注) セグメント間の取引については、相殺消去しております。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたりましては、当連結会計年度末における資産、負債の報告金額及び収益、費用の報告金額に影響を与える見積り、判断及び仮定を過去の経験や状況に応じ合理的と判断される入手可能な情報により継続的に検証し、意思決定を行っております。

 

② 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

 当社グループの当連結会計年度の財政状態及び経営成績は、以下のとおりであります。

資産、負債及び純資産の状況

(資産)

 流動資産は、前連結会計年度末に比べ1,515百万円増加し、13,128百万円となりました。これは主に、現金及び預金が886百万円、契約資産が435百万円、売掛金が282百万円増加したことなどによるものです。

 固定資産は、前連結会計年度末に比べ241百万円増加し、8,592百万円となりました。これは主に、投資有価証券が174百万円、繰延税金資産が56百万円増加したことなどによるものです。

 この結果、総資産は前連結会計年度末に比べ1,757百万円増加し、21,720百万円となりました。

(負債)

 流動負債は、前連結会計年度末に比べ367百万円増加し、5,775百万円となりました。これは主に、買掛金が272百万円、賞与引当金が107百万円増加したことなどによるものです。

 固定負債は、前連結会計年度末に比べ192百万円減少し、746百万円となりました。これは主に、長期借入金が157百万円、リース債務が14百万円減少したことなどによるものです。

 この結果、負債合計は前連結会計年度末に比べ175百万円増加し、6,521百万円となりました。

(純資産)

 純資産は、前連結会計年度末に比べ1,581百万円増加し、15,198百万円となりました。これは配当金の支払498百万円がありましたが、親会社株主に帰属する当期純利益が1,968百万円となったことなどによるものです。

 この結果、当連結会計年度末の自己資本比率は69.7%となり、当連結会計年度末の1株当たり純資産額は1,059円34銭となりました。

 

 キャッシュ・フローの状況は、以下のとおりであります。

  当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ886百万円増加し、5,586百万円となりました。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果得られた資金は1,943百万円(前連結会計年度は1,799百万円の収入)となりました。これは主に、法人税等の支払額が940百万円ありましたが、税金等調整前当期純利益が2,796百万円となったことなどによるものです。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果使用した資金は378百万円(前連結会計年度は134百万円の使用)となりました。これは主に、投資有価証券の取得による支出が324百万円あったことなどによるものです。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果使用した資金は678百万円(前連結会計年度は602百万円の使用)となりました。これは主に、短期借入金の純増減額148百万円がありましたが、長期借入金の返済による支出が299百万円、配当金の支払498百万円があったことなどによるものです。

 

③ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

 当社グループは、営業活動によって獲得した現金と金融機関からの借入金によって、必要となる運転資金の確保と事業拡大の為の設備投資を行っています。

 当社グループのキャッシュ・フロー指標の推移は次のとおりであります。

 

2019年3月期

2020年3月期

2021年3月期

2022年3月期

2023年3月期

自己資本比率(%)

58.8

61.0

66.6

68.0

69.7

時価ベースの自己資本比率(%)

94.9

92.1

116.4

113.5

105.6

キャッシュ・フロー対有利子負債比率(%)

2.9

2.0

1.1

1.1

0.9

インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)

58.4

77.8

121.5

145.4

162.9

 

④ 経営戦略の現状と見通し

 今後の見通しにつきましては、新型コロナウイルス感染症の5類への分類引下げにより社会経済活動が緩やかな回復基調を継続し、徐々に正常化に向かうことが期待されますが、ロシアによるウクライナ侵攻等の地政学的リスクや資源高及び供給制約の継続によるインフレ圧力等、内外経済が下振れするリスクがあることから、先行き不透明な状況が続くことが見込まれます。

 情報サービス産業においては、旺盛な業務効率化ニーズやデジタルトランスフォーメーションに向けた戦略的投資など、企業業績の回復に伴うIT投資の継続が期待されます。

 このような状況の中、当社グループでは今年度より2026年3月期を最終年度とする「第14次コアグループ中期経営計画」を策定いたしました。

 基本方針として「ソーシャル・ソリューションメーカー ~ICTで社会課題を解決し、価値を共創する企業としてSX(サステナビリティ・トランスフォーメーション)を実現~」を掲げ、本計画に基づいて事業戦略、人材戦略、財務戦略の各戦略をグループ一丸となって実行し、事業規模の拡大を図ってまいります。

 以上により2024年3月期につきましては、売上高は24,000百万円(前連結会計年度比5.0%増)を見込み、営業利益は3,000百万円(同9.3%増)、経常利益は3,000百万円(同6.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は2,100百万円(同6.7%増)を見込んでおります。

 

5【経営上の重要な契約等】

 当連結会計年度において、経営上の重要な契約等は行われておりません。

 

6【研究開発活動】

 当社グループは、高度な科学技術を基礎とするイノベーションにより、大きく変化しようとする現代社会の市場を先取りするため、先端先進技術の導入と戦略的活用に力を入れております。研究成果は、当社グループの製品・商品化、さらには他企業との協業等に取り込んでおります。これまで特に研究開発投資してまいりましたソリューションビジネス分野においては、新たな市場開拓、さらにはこれまで培って来た事業分野の拡大を目指し、顧客ニーズの本質を見据えた戦略製品の一層の創出、ラインナップ強化を図ってまいります。

 

(1)研究開発体制

 当社グループにおける研究開発活動は、コア・コンピタンス拡大を基本方針としてテーマを選定し、事業計画化した上で、実行に必要なチームを都度編成しております。また、これを当社グループ全体のソリューション事業を統括するソリューションビジネス本部が取りまとめ、審査を行っており、このような社内体制によって日々進化するICTに関して全社的な技術追究を図っております。

 

(2)研究開発費用

 当連結会計年度における当社グループが支出した研究開発費の総額は223百万円であります。

 

(3)セグメント別の研究開発概要

ソリューションビジネス(当連結会計年度の研究開発費 223百万円)

・メディアソリューション

 電子テロップ中核技術の次世代化や、自社の特許技術を軸に特定の業種・業務分野での応用を前提とした新たなソリューション創出の研究開発を実施しております。

・GNSSソリューション

 MADOCA(※)・CLAS(※)に対応した防塵・防水機能を有するGNSS受信機「Cohac∞Ten+」の開発とともに、この技術を応用したドローン測量ソリューションや、重要社会インフラや製造設備・部材の精密位置管理ソリューションの立ち上げに向けた研究開発を実施しております。

・医療ソリューション

 医療介護分野向けの電子カルテソリューション「i-MEDIC」において、製品優位性と汎用性を向上させるための研究開発を実施しております。

・公共ソリューション

 全国の官公庁・自治体向けに提供している、異なる業務システム間のデータを一元管理する情報管理ソリューションの機能拡充に加え、新たな情報活用・分析ソリューションとして、行政のオープンデータや蓄積データを組み合わせて情報利活用を促進する地図AIや、データのインプットや蓄積・加工工程でのデータ利活用に対する横断検索製品の開発を実施しております。

・IoT(AI)ソリューション

 クラウド型点呼システム「Cagou ⅠT点呼」において、高い競争優位性の確保のため、道路交通法等の法改正対応や交通事故抑制という社会課題対応を進めております。

 

(※)MADOCA

 Multi-GNSS Advanced Demonstration tool for Orbit and Clock Analysisの略で、日本版GPSである「みちびき」の高精度測位補強サービス

(※)CLAS

 Centimeter Level Augmentation Serviceの略で、日本版GPSである「みちびき」の高精度測位補強サービス