第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

当行グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当行グループが判断したものであります。

(1)経営方針

当行は、1932年5月の創業以来、基本姿勢である「地域社会の発展に貢献する」ならびに「健全経営に徹する」の2つを経営理念として堅持し続けております。

(2)前中期経営計画の総括

前中期経営計画(以下、「前中計」といいます。)は、2013年4月に掲げた10年間の長期ビジョンの最終ステージとして、地域における「CSV(Creating Shared Value:共通価値の創造)の実践」をテーマに掲げ、2019年4月にスタートさせました。4年計画の前半2年を、「経営体質強化プロジェクト」による収益体質強化と事業領域の拡大に向けた基盤整備に取り組む期間とし、後半2年を、前半2年の施策効果を収益に結び付ける期間として位置付け、各種施策を進めました。

営業体制の面では、預り資産業務の営業人員を統括店に集約させることで効率的な運営体制としたほか、「事業性理解に基づく法人営業業務」を将来的な収益増強分野と位置付け、優先的に人員を配置しました。

業務改革の面では、新端末の全店導入や、相続業務や個人ローン分野の本部集中の拡大など、営業店業務のスリム化を進めました。

グループ戦略の面では、コンサルティング会社と地域商社を設立し事業の領域を拡大した一方、不採算部門の解散や譲渡、拠点の集約など、経営の面からもコスト構造改革に取り組みました。

これらの取組みにより、前中計における以下4つの主要計数目標は、全ての項目を達成しました。

指標 

2022年度(最終年度)計画

2022年度実績

連結当期純利益 

50億円

53億円

OHR ※1

70%台

74.8%

連結自己資本比率 ※2

10%以上

11.64%

事業承継・M&A支援先数(累計)

2,400先

2,723先

 

※1 経費(除く臨時処理分)÷コア業務粗利益

※2 自己資本の額÷リスクアセット等の額

(3)経営環境

現在の地域金融機関を取り巻く環境は、低金利の長期化により預金と貸出を主体とする従来のビジネスモデルが先細りしていることに加え、異業種からの参入、ネット銀行の拡大など変化への対応が求められる状況にあります。また、気候変動への取組みがグローバル化しているほか、食料や燃料、資材などの価格高騰、キャッシュレスの進展やAIをはじめとした新技術の発展など、環境は目まぐるしく変動し予測が困難となっています。

当行が主要な営業基盤とする岩手県におきましては、都市部への人口流出や働き手不足、事業の後継者不在等を理由とした廃業・解散が増加し事業所数が減少するなど課題がより顕在化・深刻化しています。一方で、岩手県は豊かな自然を有するほか、食料自給率も100%以上を維持する数少ない県として食料やエネルギーの生産・供給拠点としての存在感が高まっています。また、県南部では半導体・自動車産業などの産業集積が進み、県北部では地域エネルギーや森林・海洋資源を活用した地域循環共生圏の実現に向けた動きが加速するなど、県内全域で産業構造変革や社会経済の変革が進みつつあります。このほか観光面では、世界遺産の登録数が3件と都道府県単位では一番多いほか、NYタイムズ紙の「2023年に行くべき52か所」に県庁所在地である盛岡市が選出されるなど、大きな魅力があります。

(4)対処すべき課題

① 長期ビジョン

このような環境の下、当行グループは、2023年度から向こう10年の長期ビジョン「お客さまの課題解決と地域社会の持続的成長を牽引する価値共創カンパニー」を掲げました。今回策定した長期ビジョンは、地域の賑わいや安心、魅力ある企業、身近で便利な金融インフラなど、当行が抱く、地域社会やお客さまにとっての「理想的な地域像」が起点となっており、こうした地域像を実現していくため10年先に当行グループがありたい姿を表現しております。

当行グループは、地域の事業者や行政自治体と連携しながら、産業構造変革によって生じる好機を逃すことなく、再生可能エネルギー、農林水産、観光など、岩手特有の地域資源の強みを活かしさらなる可能性を引き出していくことで、地域に新たな価値を生み出し、豊かで活力ある、そしてサステナブルな地域社会を実現していきたいと考えております。



② 新中期経営計画
○ 新中期経営計画の位置付け

長期ビジョンの実現を目指し、2023年4月から3年間の新中期経営計画(以下、「新中計」といいます。)「第21次中期経営計画~地域価値共創プラン~」をスタートさせました。新中計では、前中計において取り組んだグループの基盤整備や事業の再構築等を通じて備わった経営基盤を土台として、CSV(共通価値の創造)の理念を踏襲し、「金融サービス領域の深化」と金融の枠を超えた「新たな事業領域への挑戦」を推し進める期間と位置付けています。そして長期目標である連結当期純利益100億円、ROE5%の到達に向けた第1フェーズとして、高い水準にある自己資本の有効活用と事業ポートフォリオの変革を通じて、利益成長軌道をつくり出します。

○ 新中期経営計画の基本方針と主な取組内容

新中計は「地域を支える進化した金融のカタチをつくる期間」として、以下の3つの基本方針を掲げております。

[基本方針Ⅰ:ソーシャルソリューションビジネスの高度化]

コア事業である金融仲介機能を最大限に発揮しながら地域経済の再生・発展を主導し、包括的なソリューションメニューを提供できる体制を構築するほか、良質なデータの利活用と異業種連携による付加価値の高い金融サービスを提供するとともに、事業ポートフォリオを地域の脱炭素への取組みや新たな事業領域に拡大していきます。

主な取組内容は以下のとおりです。

<資金繰りや本業支援>

お客さまの事業内容や成長可能性などを理解するとともに、経営課題を把握し解決策を提案する「事業性理解」を通じて、保証や担保に依存しない融資に取り組みます。また、グループ会社機能の活用や外部事業者・団体等との連携を深めることで、包括的ソリューションを一層強化し、お客さまの多様化・複雑化するニーズに対応していきます。

<データ利活用>

お客さまとの接点であるアプリをもう一段階進化させ、豊富なお客さまの情報をもとに、行動を先回りした情報提供(レコメンドサービス、ダイレクトマーケティング)を行うことで、アプリやサービスの価値向上を図っていきます。また、将来的な取組みとして、ソーシャルメディア、決済、送金、医療や自治体サービスなど日常生活のあらゆる場面で利用できる統合的なアプリである「スーパーアプリ」の導入を目指します。

データ利活用による新事業の展開としては、広告・マーケティング支援事業を伸長させていくほか、データ分析事業を展開していきます。

<CVC(コーポレートベンチャーキャピタル)の活用>

投資専門子会社を設立し、協業を目的とした、スタートアップや異業種への出資を通じて、新規事業開発・オープンイノベーションの推進体制を構築します。

CVCの活用イメージとしては、先端技術・新規事業立上げを得意とするスタートアップ企業と協業することで、当行グループのDX・データ利活用、新規事業を加速させるほか、人材派遣や協業を通じて人材育成や事業ノウハウを蓄積し、次の新規事業を興すなど、中長期的な視点での事業領域拡大に向けた足掛かりを作ることにつなげます。

[基本方針Ⅱ:地域を支える盤石な経営基盤の確立]

キャピタルアロケーションの最適化によるアセットビジネスの強化とDX推進による経営効率の向上、事業リストラクチャリングとコスト構造改革を断行します。また、現状の総合金融グループ体制を基盤として、地域の循環型経済を支える新たな企業群を形成し、ステークホルダーの皆さまとの対話を重視するほか、高い水準のコーポレートガバナンスを確立します。

主な取組内容は以下のとおりです。

<ストラクチャード・ファイナンスの強化>

ストラクチャード・ファイナンスの取組みを強化するため、企画・立案・推進等のフロント業務や案件管理、人材育成までを一気通貫で統括する専担部署「ストラクチャード・ファイナンス室」を2023年4月に新設しました。今後、さらなる残高の積み上げを図り、新中計の主要計数目標項目の一つである「顧客向けサービス業務利益」の黒字化に向けた収益の柱の一つに成長させていきます。

<業務運営体制>

人口減少に伴う来店客の減少や過疎の進行など、広い県土の岩手県を地盤とする当行が直面している環境変化に対応しつつ、「地域への金融インフラ維持」と「生産性向上」を両立させた持続可能な営業店経営を実現させるため、地域統括型店舗運営体制を導入します。

営業店経営の単位を「個店」から「地域」へ移行し、地域統括店に人員と業務を集約することで、コンサルティング機能と生産性を高めます。また、地域特性に応じた業務方針・予算を策定し、地域単位で施策を展開することで、営業店が地域再生と地域産業の成長支援に専念して取り組める体制を整備します。

[基本方針Ⅲ:多様な人材が働きがいを持ち続ける組織づくり]

地域課題を解決できるプロフェッショナル人材の育成と個人の成長を促す人材投資を積極的に行うとともに、チャレンジ性にあふれた企業風土を組織全体に浸透させ、全ての従業員が誇りと働きがいを持ち続け、安心して活躍できる組織づくりに取り組んでいきます。

主な取組内容は以下のとおりです。

<人材育成とチャレンジ性にあふれた企業風土への変革>

コンサルティングスキルを高める研修会の新設やグループ内留学制度の実施のほか、データ利活用の基盤の一つであるデータ分析人材やマーケティング人材の育成にも積極的に投資を行っていきます。

また、チャレンジ性にあふれた企業風土へ変革する取り組みとして、ジョブチャレンジ制度(社内公募制度)を新設するほか、チャレンジを後押しする企業風土変革に向けた管理職育成にも取り組んでいきます。

<ダイバーシティ&インクルージョンの推進>

新しい人事制度の導入により、上司・部下間の対話を通じ「人材育成」が主眼となる仕組みを構築し、職員の働きがいやエンゲージメントを高め、一人ひとりの実力を最大限に引き出す組織の実現を目指します。また、職員のライフプランや価値観などに応じた柔軟な働き方の実現に取り組みます。

○ 主要計数目標(新中期経営計画、長期目標)

長期目標達成に向けた第1フェーズとして、以下の主要計数目標を設定し、各種施策に取り組みます。

指標

2022年度実績

2025年度計画

長期目標(2032年度まで)

連結当期純利益 

53億円

70億円

100億円

連結ROE(株主資本ベース) ※1

3.0%

4%以上

5%以上

連結自己資本比率 ※2

11.64%

10%程度

OHR(単体) ※3

74.8%

60%台

顧客向けサービス業務利益 ※4

△9億円

10億円以上

 

※1 連結当期純利益÷株主資本平均残高

※2 自己資本の額÷リスクアセット等の額

※3 経費(除く臨時処理分)÷コア業務粗利益

※4 貸出金平残×預貸金利回り差+役務利益-営業経費

 


当行は、「地域社会の発展に貢献する」「健全経営に徹する」の経営理念を堅持し、地域との共存共栄を目指してまいりました。創立100周年に向かうこれからも、豊かで活力ある、そしてサステナブルな地域社会の実現に向け当行の使命を果たしてまいります。

 

 

2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】

当行グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当行グループが判断したものであります。

(1)サステナビリティ方針

サステナビリティ(sustainability、持続可能性)は、経済価値を創造する企業が持続可能であるためには、土台となる環境価値と社会価値が持続可能であることを前提とし、環境、社会、経済の3つの要素に与える影響を考慮することが自らの事業活動の長期的な維持継続に欠かせないとする共通理念です。

企業においては経営戦略の根幹にサステナビリティを置くことが求められている中、当行グループは2023年3月に策定したサステナビリティ方針に則り、地域社会とともに環境、社会、経済それぞれの共通価値を創造し、長期的かつ持続的に企業価値を高めていくとともに、地域のリーディングカンパニーとして内外のサステナビリティを巡る諸課題に積極的かつ組織的に取り組んでまいります。

サステナビリティ方針

岩手銀行グループ(以下、当行グループという)は、持続的な地域社会の実現に向けて、地域、お客さま、株主・投資家のみなさま、当行グループ職員をはじめとするすべてのステークホルダーの権利や立場を尊重しながら、事業活動を通じてみなさまとともに環境、社会、経済のそれぞれの共通価値を創造してまいります。

1.地域やお取引先における多様な課題の解決に資する事業活動を通じて、「地域経済の発展」と「当行グループの企業価値の向上」の好循環を創出します。

2.お客さまや地域のニーズに合った良質な金融機能の開発、提供に努め、当行グループの使命である地域経済の活性化や豊かな暮らしの実現を目指します。

3.豊かな自然環境を有する岩手県を主たる営業地盤とする企業グループとして環境に配慮した経営を実践し、経済成長と環境保全の両立を目指します。

4.経営の透明性の向上や監督機能の強化など、より高い水準のコーポレート・ガバナンス体制の確立を目指し、全ての職員が高い倫理観をもって職務を遂行します。

5.人材はあらゆる価値の源泉であるとの認識のもと、職員一人ひとりの能力を最大限に発揮できる環境を整え、多様性、人格、個性を尊重する働き方を実現します。

6.経営情報の積極的かつ公正な開示に努め、あらゆるステークホルダーとの継続的かつ建設的な対話を通じて、当行グループに対する期待と信頼に応えていきます。

 

 

(2)マテリアリティ(重点分野)と経営方針

2032年の当行創立100周年に向けた新たな長期ビジョン「お客さまの課題解決と地域社会の持続的成長を牽引する価値共創カンパニー」を実現していくにあたり特定したマテリアリティは次のとおりです。また、これらの課題への対応を進めていくにあたっての土台とするとともに当行グループが目指す経営方針として、ESGに、SX(Sustainability transformation:地域および企業グループとして持続可能性向上のための変革)を加えた「ESG&SX経営」を掲げています。


<参考1>サステナビリティに関連する当行のこれまでの主な指針・表明事項

制定・表明時期

内  容

2013年7月

CSRの基本方針

(コンセプトワード「みどりの銀行のイーハトーヴ宣言」を制定)

2017年1月

岩手銀行イクボス宣言

2019年9月

いわぎんグループSDGs宣言

2021年8月

TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)提言への賛同

2021年8月

いわぎん健康経営宣言

2022年4月

ダイバーシティ&インクルージョン(D&I)の推進

2023年4月

人事ポリシー

 

(3)ガバナンス

① サステナビリティ推進委員会の設置

当行は、気候変動がお客さまや当行に及ぼすリスクおよび機会を分析・評価し、地域社会のカーボンニュートラルを実現するため、2021年8月にTCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)提言に賛同しました。2022年8月には、TCFD提言への対応を促進するとともに、ESG経営に関する基本方針や施策を協議・進捗管理することにより持続的な地域社会の実現に資することを目的に、「サステナビリティ推進委員会」(以下、委員会)を設置しています。

委員会は頭取を委員長、取締役専務執行役員を副委員長、その他の常勤取締役や本部各部室長、グループ会社代表者を委員として構成しています。また、施策の企画・立案・研究を行う機関として、本部職員、営業店職員、グループ会社職員で構成する分科会を設置しており、随時開催する分科会において策定した具体的な推進施策等を委員会に対して提言しています。

委員会は原則として年2回開催しており、委員会での協議の内容、進捗状況およびその他必要な事項については取締役会に対し適時・適切に報告していますが、報告を受けた取締役会ではその内容について意見交換のうえ、適宜委員会に対して指示・提言・助言などを行っています。取締役会からの指示等を委員会や分科会の活動はもとより経営全般に反映させていくことで、サステナビリティ全般への取り組みの質の向上に努めています。

 

 


② サステナビリティに係る委員会・取締役会等開催状況(2022年8月~2023年3月)

日 付

会 議

主な協議事項・報告事項等

10月19日

第1回委員会

サステナビリティ経営体制に関する事項、気候変動対応に係る開示事項、CO排出量計測の範囲・計測の方法、物理的リスク・移行リスクシナリオ分析の方法、特定セクターに対する融資方針案、サステナブルファイナンスへの取組方針、地域の脱炭素支援策

1月23日

第2回委員会

TCFD対応に関する各分科会からの協議事項、サステナビリティ方針の策定、人的資本の開示に係る対応、推進ロードマップ

2月24日

取締役会

サステナビリティ推進委員会の開催状況・協議内容、サステナビリティ方針案、当行グループの温室効果ガス(GHG)削減方針、気候変動リスク分析の方法・開示方針、特定セクターに対する融資方針案、サステナブルファイナンスへの取組方針、地域の脱炭素支援策、人的資本の開示に係る対応方針

3月23日

取締役会

サステナビリティに係る方針の策定と気候変動への対応に関する目標の設定について審議、決定

分科会

集合形式の分科会を延べ26回開催しています。

 

(4)環境課題・社会課題関連

① 戦略

a.リスクと機会

リスクの種類

事業へのインパクト

機  会

移行リスク

・炭素税などの対価の発生・増加

・設備投資や新しい技術への対応

・消費行動の変化

・政策や規制、技術、市場、評判の観点から、当行および企業の財務面に影響を及ぼす短期的、中長期的なリスク

・環境課題や社会課題の解決ならびに持続可能な社会の実現に資する融資等のファイナンス

・気候変動に関する課題の解決に向けたコンサルティングやソリューションの提供

・当行グループのGHG排出量削減を含む脱炭素社会実現に向けた先導的・革新的対応

物理的リスク

・洪水、強風、熱波、雪害など極端な事象の発生頻度の高まり

・平均気温の上昇や海水面の上昇

・不動産担保物件の毀損や事業の停止に伴い当行および企業の財務面への影響を及ぼす急性・慢性の物理的なリスク

 

b.特定セクターに対する融資方針

サステナビリティ方針や温室効果ガス(GHG)に関連する指標等の算定を踏まえ、環境・社会に対して負の影響を助長する可能性の高い特定セクターへの融資を制限することについて、次のとおり明確化しています。

特定セクターに対する融資方針

1.石炭火力発電事業

石炭火力発電所の新設案件への融資は、原則としていたしません。

ただし、エネルギー安定供給に必要不可欠で温室効果ガスの削減を実現する案件※については、慎重に対応を検討します。

※超々臨界圧などの環境へ配慮した技術を有する案件

2.パーム油農園等開発事業

パーム油農園等の開発事業において、違法な森林伐採や生物多様性を毀損する案件への融資はいたしません。

3.非人道兵器製造関連事業

クラスター弾等の非人道兵器の開発・製造に関与する事業者に対しては、資金使途を問わず融資いたしません。

4.人権侵害に関与する事業

人身売買、児童労働または強制労働に関与する事業者に対しては、資金使途を問わず融資いたしません。

 

② リスク管理

a.移行リスク

当行は、一般的に直接的または間接的なGHG排出量が比較的高いとされる炭素関連資産のセクターに限定されることなく、あらゆるセクターにおいて脱炭素社会への移行に関するリスクがあることを認識しています。

例えば、GHG排出量の削減がなされずに炭素税などの対価が発生・増加していくこと、脱炭素化に向けた設備投資や新しい技術が必要となること、消費者がこれまで以上に環境や社会への影響を重視するようになり従来の商品やサービスが利用されなくなることなど、政策や規制、技術、市場、評判の観点から、当行および企業の財務面に影響を及ぼす短期的、中長期的なリスクがあると考えています。

こうしたなか、当行における与信の状況を踏まえ、脱炭素化の影響が最も大きいと考えられる電力セクターを対象としてリスク量を算定しています。なお、算定にあたっては、「2050年IEA(国際エネルギー機関)ネットゼロシナリオ(NZE)1.5℃」を使用しています。

今回の分析の結果、移行リスクによる与信コストへの影響は累計7億円の増加を見込んでいます。

b.物理的リスク

当行は、地球温暖化に伴い、洪水、強風、熱波、雪害など極端な事象の発生頻度の高まり、平均気温の上昇や海水面の上昇など、急性・慢性の物理的なリスクがあることを認識していますが、こうしたリスクが顕在化することにより、不動産担保物件の毀損や事業の停止に伴う当行および企業の財務面への影響が懸念されます。

そこで、岩手県内所在の担保取得建物が毀損するケースおよび岩手県内の法人が事業の停止を余儀なくされるケースを想定し、百年に一度の洪水が今後25年以内に発生するIPCC4℃シナリオにて、リスク量を算定しています。

今回の分析の結果、物理的リスクによる与信コストへの影響は最大15億円の増加を見込んでいます。

c.対応

当行は、再生可能エネルギー(太陽光・風力・バイオマス・水力が対象、地熱は除く)および火力発電向けのプロジェクトファイナンスについて総与信額や個別案件の取組基準を設定しています。また、「石炭火力発電事業向けの新規融資は行わない。但し、環境負荷が小さい高効率発電技術を備えた石炭火力案件に限り取組検討を可能とする。」との方針を定めていますが、取組基準や方針の運用状況等について、資金の運用、調達両面にわたる基本方針等を協議することにより収益の向上とリスク管理に資すること等を目的に設置しているALM委員会で協議しています。

今後、炭素関連資産、GHG排出量(特にスコープ3カテゴリー15「投融資」)、移行リスク、物理的リスクの状況を踏まえ、サステナビリティ推進委員会やALM委員会における協議テーマに設定するなどして、気候関連リスクを統合的に管理する予定としています。

③ GHGに関連する指標等の算定

a.炭素関連資産

炭素関連資産は、一般的に直接的または間接的なGHG排出量が比較的高い資産または組織とされており、当行では次のセクターに関連する資産を炭素関連資産としています。

〈金額単位:百万円)

セクター

項 目

2021年度

2022年度

エネルギー

金 額

48,233

57,655

貸出金に占める割合

2.47%

2.85%

運輸

金 額

72,125

62,327

貸出金に占める割合

3.69%

3.08%

素材・建築物・資本財

金 額

261,928

277,099

貸出金に占める割合

13.43%

13.73%

農業・食料・林産物

金 額

64,298

67,382

貸出金に占める割合

3.29%

3.33%

炭素関連資産合計

446,584

464,465

貸出金に占める割合

22.90%

23.01%

 

<参考2>炭素関連資産の算定プロセス

●  セクターと主な業種

取引先ごとに主たる業種に基づき設定している業種コードおよび業種の名称について、GICS(世界産業分類基準)も参考にして「エネルギー」、「運輸」、「素材・建築物・資本財」、「農業・食料・林産物」、「その他」の5つのセクターに当てはめてから、「その他」を除くセクターごとに複数の主な業種に分類しています。

主な業種について、エネルギーセクターは「石油、ガス」「石炭」「電力事業」、運輸セクターは「航空貨物輸送」「航空旅客輸送」「海運」「鉄道輸送」「トラックサービス」「自動車、部品」、素材・建築物・資本財セクターは「金属、鉱業」「化学品」「建材」「資本財(建物等)」「不動産管理、開発」、農業・食料・林産物セクターは「飲料」「農業」「包装食品、肉」「紙・林産物」としています。

なお、石油卸売業、運輸に附帯するサービス業、産業用機械器具関連事業は炭素関連資産に含めており、再生可能エネルギー関連、上下・工業用水道事業、内陸水運業は炭素関連資産に含めていません

●  金額

各年度末時点で主たる業種が上記のセクター・主な業種に該当する法人および個人事業主向けの事業性貸出金(割引手形、手形貸付、証書貸付、当座貸越)の残高としています。

 

b.GHG排出量

当行は、サステナビリティ推進委員会における温室効果ガス対策分科会と、GHG排出量算定・可視化クラウドサービスを提供する株式会社ゼロボードとの協働により、GHG排出量の算定対象範囲、算定方法等についてGHGプロトコルに則り検討を重ねてきましたが、今回算定・推定したGHG排出量は次のとおりです。なお、温室効果ガスはすべてCO(二酸化炭素)に換算しています。

ア.スコープ1、2(連結子会社を含む、単位:t-CO

区  分

2021年度

2022年度

スコープ1

1,082

1,113

スコープ2

4,166

3,547

合 計

5,248

4,660

 

 

<参考3>スコープ1、2の算定プロセス

スコープ1は直接排出(ガソリン、灯油、重油、ガス)、スコープ2は間接排出(電気)であり、それぞれの使用量に対して最も適切と考えられる排出原単位を乗じて算定しています。

排出原単位は、環境省が公表している「算定・報告・公表制度における算定方法・排出係数一覧」ならびに「電気事業者別排出係数(特定排出者の温室効果ガス排出量算定用)」を利用しています。

 

イ.スコープ3(カテゴリー3は連結子会社を含む、それ以外は当行単体、単位:t-CO

カテゴリー

2021年度

2022年度

1.購入した製品・サービス

8,773

7,909

2.資本財

5,563

1,502

3.スコープ1、2に含まれない燃料およびエネルギー活動

746

710

4.輸送、配送(上流)

249

218

5.事業から出る廃棄物

46

43

6.出張

107

135

7.雇用者の通勤

552

535

15.投融資

1,434,777

1,513,178

合 計

1,450,816

1,524,234

 

 

<参考4>スコープ3の算定対象範囲、基礎データ、算定方法

●  カテゴリー2、3、7、15以外の基本的事項

当行で利用している経費管理システムから得られるデータについて、勘定科目と摘要コードの組み合わせをもって、経費支出項目(以下、支出項目)と算定要否を判定したうえで、カテゴリーごとに算定しています。

●  カテゴリー3、15以外の排出原単位

環境省が公開している「サプライチェーンを通じた組織の温室効果ガス排出等の算定のための排出原単位データベース」を利用しています。また、排出原単位については、各支出項目に照らして最も適切と考えられるものを選定しています。

● 消費税の取り扱い

消費税は控除せずに算定しています。

● カテゴリー1「購入した製品・サービス」

当行の経費管理システムにおいて管理されている支出項目のうち、何らかの形でGHG排出を伴う活動かつ他のカテゴリーに属さないと考えられるものを抽出し、その支出金額に排出原単位を乗じています。

●  カテゴリー2「資本財」

各年度において取得した有形固定資産・無形固定資産の金額に、資本形成部門「金融・保険」の排出原単位を乗じています。

●  カテゴリー3「スコープ1、2に含まれない燃料およびエネルギー活動」

ガソリン、ガス、灯油、重油の使用量に対して、「LCIデータベースIDEAv2(サプライチェーン温室効果ガス排出量算定用)」の排出原単位を乗じています。なお、電気の使用量に対しては、「サプライチェーンを通じた組織の温室効果ガス排出等の算定のための排出原単位データベース」の排出原単位を乗じています。

●  カテゴリー4「輸送、配送(上流)」

支出項目のうち、通信費(郵便料)、運送費(メール負担金)に排出原単位を乗じています。

●  カテゴリー5「事業から出る廃棄物」

支出項目のうち、廃棄物の収集料・処理料に対し廃棄物処理に係る排出原単位を乗じています。

● カテゴリー6「出張」

出張、研修、会議出席等に係る支出項目(日当を含む)に対して、公共交通機関の利用を優先していることや排出原単位の交通区分および実態面を考慮し、旅客鉄道の排出原単位を乗じています。なお、過去に公表した2021年度の結果と異なっていますが、算定対象カテゴリーを拡大したことにあわせて今回推計方法を見直したことによるものです。

●  カテゴリー7「雇用者の通勤」

人事給与情報システムにて管理されている「通勤手当」「嘱託等通勤費」「その他の通勤費」の金額に基づき算定しています。公共交通機関の利用を優先していますが、2022年度に距離範囲の拡大を含む自家用車通勤の要件の見直しを行ったこと、排出原単位の交通区分および実態面を考慮し、支出項目(通勤手当額)に対して自動車・バス(営業用乗合)の排出原単位を乗じています。なお、過去に公表した2021年度の結果と異なっていますが、カテゴリー6と同様に今回推計方法を見直したことによるものです。

●  カテゴリー8「リース資産(上流)」、カテゴリー9「輸送、配送(下流)」、カテゴリー10「販売した製品の加工」、カテゴリー11「販売した製品の使用」、カテゴリー13「リース資産(下流)」、カテゴリー14「フランチャイズ」

該当ございません。

●  カテゴリー12「販売した製品の廃棄」

使用済預金通帳の廃棄などが考えられますが、算定シナリオを組成していないため算定していません。

 

 

 

 

●  カテゴリー15「投融資」

今回は、事業法人向け融資ならびに住宅ローンを対象に、PCAF※スタンダードの方法論に準拠して算定しています。

 ※「Partnership for Carbon Accounting Financials」金融機関の投融資ポートフォリオにおけるGHG排出量を計測・開示する方法を開発する国際的なイニシアティブ

具体的には次の手順のとおりです。

<事業法人向け融資>

炭素関連資産に関連付け、そのセクターや主な業種ごとに、当行に融資取引がある代表的な事業法人が開示している売上高とそれに対するGHG排出量(スコープ1、2)の割合を算出し、その割合を排出係数(炭素強度)として各事業法人の直近決算時点の売上高に乗じる方法を基本に各事業法人における総排出量を推定しています。そして、その推定結果をアトリビューション・ファクター(各事業法人の負債と純資産の合計に占める当行融資残高)に乗じて算定しています。

事業法人ごとの排出量=炭素関連資産に基づくセクターや主な業種ごとの排出係数(炭素強度)×事業法人ごとの売上高×アトリビューション・ファクター(事業法人ごとの当行融資の寄与度)

したがって、データクオリティはスコア4(企業の売上高とセクターの売上高あたりの排出係数より推計)相当となっています。

<住宅ローン>

住宅ローン1件ごとに、各年度末時点の残高を分子、当行の住宅ローン関連システムから得られる購入時評価額を分母として当行寄与分を算出し、その結果に対して世帯当たりの年間CO排出量を乗じて算定しています。

なお、購入時評価額を管理の対象としていない住宅ローンなど、住宅ローン関連システムから購入時評価額が抽出されないものについては、それを当初貸出額で代替しています。

また、世帯当たりの年間CO排出量は、環境省が公表している「令和3年度 家庭部門のCO排出実態統計調査結果の概要(確報値)」(東北地方、算定対象年度末において把握できる直近の排出量、2022年度分については2021年度の4.02t-CO/世帯・年)を引用しています。

 

 

 

また、カテゴリー15「投融資」の詳細は次のとおりです。(単位:t-CO

セクター

主な業種

2021年度

2022年度

エネルギー

・石油、ガス

・石炭

・電力事業

6,486

1,029

375,928

15,421

780

378,274

小計

383,444

394,476

運輸

・航空貨物輸送

・航空旅客輸送

・海運

・鉄道輸送

・トラックサービス

・自動車、部品

 ―

15,118

1,885

3,451

7,660

10,958

18,447

1,420

3,617

10,267

8,596

小計

39,074

42,349

素材・建築物・資本財

・金属、鉱業

・化学品

・建材

・資本財(建物等)

・不動産管理、開発

184,701

17,040

46,529

36,325

3,984

200,557

21,735

54,239

39,526

4,399

小計

288,582

320,457

農業・食料・林産物

・飲料

・農業

・包装食品、肉

・紙・林産物

2,654

14,046

42,429

72,821

3,369

13,086

46,230

86,053

小計

131,952

148,740

その他の事業法人向け融資

508,940

525,607

住宅ローン

82,782

81,546

合計

1,434,777

1,513,178

 

 

今後は、GHG排出量の大部分を占めるスコープ3カテゴリー15におけるデータクオリティ(スコア)とともに、その他のカテゴリーについても精度・粒度の向上を図っていく予定としています。

<ご留意いただきたい事項>

上述の指標やリスク量の算定結果は、一定の仮定や前提を置いて導き出したものです。また、独立した第三者による保証・検証を取得しているものではありません。

今後、算定や分析対象セクターの範囲の拡大、精度や粒度の向上、リスクシナリオ分析の高度化、適用する排出係数・排出原単位の変更、算定方法に係る国際的な基準の明確化に対する議論の動向等により、当行で把握・公表する数値についても将来的に変更となる可能性があります。

 

④ 指標と目標

a.サステナブルファイナンス

脱炭素社会への移行にあたって必要となり得る設備投資、技術革新、消費行動の変化については、事業活動における機会にもつながるものであると考えます。

当行では、前述のとおり特定セクターに対する融資を制限する一方で、地域の脱炭素社会実現に向けた先導的・革新的対応、グリーントランスフォーメーションを重点分野の一つとしていることや、地域金融機関にはSDGsやESGに対する地域の取り組みを促す役割が期待されており、融資等のファイナンスを通じて環境・社会課題の解決に貢献していくため、ファイナンスの実行目標を設定し積極的に推進しています。

項 目

内   容

サステナブル

ファイナンス

環境課題や社会課題の解決ならびに持続可能な社会の実現に資する投融資・リース取引

目標額

実行等累計額 5,000億円

期間

2021年度~2030年度

 

 <参考5>サステナブルファイナンスの補足

●  サステナブルファイナンスは、農林漁業、社会保険・社会福祉、医療・保健衛生、教育・学習支援業ならびに再生可能エネルギー関連に対する融資とリース取引、事業承継・M&A資金、政府・自治体・民間企業などが発行するSDGs債(グリーンボンド、ソーシャルボンド、サステナビリティボンド)への投資、いわぎん脱炭素応援ローン等としています。

● 期間は、当行がTCFD提言に賛同した2021年度からSDGs達成期限の2030年度までの10年間としています。

●  2021年度実績は356億円(うち再生可能エネルギー関連の融資・リース取引は167億円)、2022年度実績は608億円(同127億円)です。

 

b.当行グループのGHG排出量の削減

2023年度においては、再生可能エネルギー由来の電力である「いわて復興パワー水力プレミアム」を当行グループに導入することで、基準年(2013年度)対比で▲58%まで削減が図られる見通しですが、以降もさらに削減を推し進め、当行グループが地域の脱炭素社会の実現に向けて先導的役割を果たす姿勢を示すため、GHG排出量の削減について次のとおり目標を定めています。

時 期

内   容

2030年度

スコープ1、2 ネットゼロ

2050年度

スコープ1~3 ネットゼロ

 

豊かな森林・海洋資源の保全や、地域の再生可能エネルギー由来電源開発、CO2貯留などへの取り組み・関与を通じて、GHG排出量の削減に貢献していきます。

これらの取り組みにより、将来的に社会全体のGHG排出量が吸収量を下回る状態「カーボンネガティブ」の実現を目指していきます。

さらに、当行はスコープ3を含むGHG排出量ネットゼロやカーボンネガティブを目指すにあたり、自治体との脱炭素社会の実現に向けた基本合意の推進等、面的企業支援および関係者間の連携強化に向けて積極的に取り組むとともに、事業性理解や本業支援、エンゲージメントを通じて、いわぎんSDGs評価・宣言サポートサービス、GHG排出量算定・可視化サービス、J-クレジット、自家消費型太陽光発電など、ファイナンス以外においても取引先の気候変動に関する課題の解決に向けたコンサルティングやソリューションを幅広く提供していきます。

(5)人的資本

① 人事ポリシー

当行では、当行における人と組織に対する基本的な考え方として、「人事ポリシー」を制定しており、「目指す組織像」や「求める人材像」を実現するための人事制度や各種人事施策の根幹と位置づけています。

<人事ポリシー>

・当行にとって「人」こそが最も重要な財産であり、あらゆる価値の源泉です

・お客さまの信頼と期待に応え、地域の未来を切り拓くために、職員一人ひとりと銀行がともに成長し続けます

 

このポリシーに基づき、当行では次の観点から個人としての成長や組織としての成長を促進するとともに、個人と組織の成長を支える環境・風土の醸成に取り組んでいます。

●  自律と挑戦(個人としての成長)

・自ら考え、自ら行動することを求め、挑戦の機会を提供します

・能力や専門性の向上と発揮を求め、その環境を提供します

●  人材総活躍(組織としての成長)

・対話の重視によりエンゲージメントを高め、一人ひとりの実力を最大限引き出します

・仕事の成果と行動、挑戦と創意の発揮に対し適正に報います

●  多様な個性・価値観の尊重(成長を支える環境・風土)

・多様な個性や価値観を尊重しあい、新たな発想を生み出します

・個人の希望や事情に合わせた、柔軟な働き方を可能とします

 

② 人材育成方針および社内環境整備方針

当行創立100周年に向けての長期ビジョン「お客さまの課題解決と地域社会の持続的な成長を牽引する価値共創カンパニー」を実現するために、前記した人事ポリシーを踏まえながら「人材育成」と「社内環境整備」に取り組んでいます。

a.人材育成

 価値共創カンパニーを目指すうえで「人」こそが最も重要な財産であるとの認識のもと、従業員の価値観と職場の多様性を重視しながら、地域課題を解決できるプロフェッショナル人材の育成と個人の成長を促す投資を積極的に行います。

〔指標〕

・年間の人材育成投資額:100百万円(2022年度実績 61百万円)

 

<参考6>プロフェッショナル人材育成の取組実績

当行ではコンサル人材、高度専門人材などの戦略的人材を計画的に育成すべく、専門機関等への長期トレーニー派遣に加え、若手行員を主体として中小企業診断士等の公的資格の取得を支援する「いわぎんエキスパートパス(IEP)」の制度を設けており、地域課題を解決できるプロフェッショナル人材の育成と個人の成長を促す人材投資を行っております。

 

2020年度

2021年度

2022年度

中小企業診断士資格取得者数

3名

4名

年間人材育成投資額

44百万円

55百万円

61百万円

 

b.社内環境整備

チャレンジ性にあふれた企業風土を組織全体に浸透させ、全ての従業員が誇りと働きがいを持ち続け、自由闊達に意見を述べ、安心して活躍できる組織づくりに取り組みます。

〔指標〕

・役席者の新規登用女性割合30%以上(2022年度実績 26.6%)

・健康診断等の結果を踏まえた再検査受診率90%以上(2022年度実績 93.9%)

・習慣的な運動実施率20%以上(2022年度実績 20.9%)

 

<参考7>2023年度を始期とする中期経営計画における人的資本に係る基本方針ならびに重点戦略

<人的資本に係る基本方針>

 多様な人材が働きがいを持ち続ける組織づくり

<重点戦略>

・地域課題を解決できる人材の育成

 研修プログラムの拡充、グループ内留学制度の実施、マーケティング人材などの育成

・チャレンジ性にあふれた企業風土への変革

 社内公募制度の新設、チャレンジを後押しする企業風土変革に向けた管理職育成

・働きがいを持ち続け、安心して活躍できる組織の実現~ダイバーシティ&インクルージョン(D&I)の推進~

 キャリア支援体制の構築、人材育成を主眼とした評価制度の導入、職員のライフプランや価値観などに応じた柔軟な働き方の実現

 

③ D&Iの推進

当行では、多様な価値観を受け入れ柔軟な発想を創出することや、行員の経営参画意識と生産性の向上により企業価値を高めることなどを目的としてD&Iに取り組んできていますが、2022年度より「目指す姿」ならびに「指標と目標」を次のとおり設定し、取り組みのさらなる充実に向けて推進しています。

1.目指す姿

  行員一人ひとりが安心して成長と活躍ができる組織づくり

2.推進キーワード

(1)対話機会の創出

(2)キャリア開発の支援

(3)人材の積極的登用

3.2030年度までに向けた指標と目標

(1)女性行員の役席者登用

   役席者の新規登用女性割合   30%以上

※2025年度以降は40%以上としています

(2)男性行員の育児休業等取得

   男性行員の育児休業等取得率  100%以上

※当初目標設定時は80%としていましたが、2023年度を始期とする中期経営計画において100%に上方修正しています

 

④ いわぎん健康経営宣言

2021年8月、「健康経営」への取り組みの基本方針として、「いわぎん健康経営宣言」を制定しています。内容は次のとおりです。

1.「いわぎん健康経営宣言」

岩手銀行は「従業員の心身の健康」が「地域社会の発展に対する貢献」と「当行の持続的な成長」に不可欠であるとの考えに立ち、「健康経営」を推進してまいります。

また、健康経営の推進のため、従業員一人ひとりの健康意識の向上と働きやすい環境や体制整備に取り組んでまいります。

2.主な取り組み

(1)からだ

  ・定期健康診断の完全実施

  ・各種検診、再検査等の受診率向上

  ・禁煙の推進による喫煙率減少と敷地内全面禁煙の継続

  ・運動習慣の定着支援および情報提供

(2)こころ

  ・ストレスチェックの継続実施によるメンタルヘルス不調の予防

  ・ストレスチェック結果を活用した職場巡回の強化

  ・メンタルヘルス不調者の職場復帰支援(組織的体制の構築)

  ・職場内コミュニケーションの促進による働きやすい職場環境の整備

 

⑤ 岩手銀行イクボス宣言

2017年1月、育児や介護へのさらなる理解、ワーク・ライフ・バランスの充実、多様な人材の活躍をとおした地域貢献について積極的に取り組んでいくため、そして全ての役職員が仕事と生活の両立ならびに充実を促す「イクボス」の理念を実現させていくために「岩手銀行イクボス宣言」を次のとおり策定し宣言しています。

一、 私たちは、「イクボス」の精神に則り、育児や介護と仕事を両立しやすい環境づくりに努めます。

一、 私たちは、共に働く職員のワーク・ライフ・バランスを尊重し、自らもその充実に向けて率先して取り組みます。

一、 私たちは、男女ともに多様な人材の活躍をとおして、地域社会の発展に貢献します

(ご参考)イクボスについて

 職場で共に働く部下・スタッフのワーク・ライフ・バランス(仕事と生活の両立)を考え、その人のキャリアと人生を応援しながら、仕事でも結果を出しつつ、自らも仕事と私生活を楽しむことができる上司(経営者・管理職)のことをいいます。

 

⑥ 働き方改革(休暇・休職制度など)への取組み

導入・新設時期

内 容

備 考

2020年4月

フレックスタイム制度の新設

 

2021年4月

時間単位年休の導入

 

就業時における服装の多様化導入

同時に女子行員事務服を廃止

2022年10月

産後パートナー休暇の新設

出生後8週間以内における28日間を限度とした休暇制度

あんしん積立休暇制度の新設

時効消滅する年休積立制度の使用目的を拡大

ライフデザイン休職制度の新設

キャリア形成、家族の介護等のイベント発生時における休職選択制度

テレワーク制度の新設

新型コロナウイルス感染症対策として運用していた仕組みを制度化

 

⑦ 賃上げへの取組み

当行における最も重要な経営資本は「人」であるとの認識のもと、昨今の物価上昇により多大な影響を受けている従業員の生活を守るとともに、従業員が働きがいを持ち、安心して活躍できる環境を整えること、および優秀な人材確保を目的として、2023年4月に約30年ぶりとなる規模のベースアップならびに初任給の引上げを実施しました(定例給与対比で約3%のベースアップ)。

 

 

3 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が当行(グループ)の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。当行は、リスクの管理にあたってコンプライアンスを根幹とし、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避および発生した場合の対応に努める所存であります。

なお、主なリスク管理体制等を「第4 提出会社の状況 4 コーポレートガバナンスの状況等」に記載しております。また、金融商品に係るリスク管理体制、リスク量等を「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項」の(金融商品関係)に記載しております。

以下の項目には将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は当連結会計年度の末日現在において判断したものであります。

(1)信用リスク

① 不良債権の状況

当行の当連結会計年度末における金融再生法に基づく不良債権比率は2.23%であります。景気動向、不動産価格および株価の変動、融資先の経営状況の悪化等によっては予想以上に不良債権が増加し、当行の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

② 貸倒引当金の状況

当行は、融資先の経営状況、担保価値、過去の貸倒実績率等に基づき貸倒引当金を計上しておりますが、著しい経済情勢の悪化、融資先の経営状況の悪化、担保価値の下落、その他予期せざる理由等によって貸倒引当金の積み増しが必要になり、当行の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

③ 地域経済動向に影響を受けるリスク

当行は、地域金融機関として主たる営業基盤を岩手県を中心とした周辺地域に置いております。このため信用リスクの増減等はこれらの地域における経済の影響を受けやすく、地域経済情勢が悪化した場合は、取引先の経営状況の悪化を通じて、当行の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

(2)市場リスク

① 金利リスク

当行の資産および負債は主要業務である貸出金、有価証券および預金であり、主たる収益源は資金運用と資金調達の利鞘収入であります。これらの資産と負債の金利または期間のミスマッチが存在している中で、金利が変動することによって利益の低下ないし損失を被り、当行の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

② 価格変動リスク

当行は、市場性のある国債等の債券や市場価格のある株式等の有価証券を保有しております。これらの債券や株式等の価格変動に伴い資産価値が減少することによって損失を被り、当行の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

③ 為替リスク

当行は、外貨建ての資産・負債を保有しております。外貨建ての資産・負債についてネットベースで資産超または負債超のポジションが造成されていた場合に、為替の価格が当初予定されていた価格と相違することによって損失を被り、当行の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

(3)流動性リスク

① 資金繰りリスク

当行は、信用力の向上、緊急時の体制整備等の適切な資金繰り管理を行っておりますが、予期せぬ資金の流出等により資金繰りがつかなくなる場合や、通常よりも著しく高い金利での資金調達を余儀なくされることによって損失を被り、当行の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

② 市場流動性リスク

当行は、市場で取引される債券等の資産を保有しておりますが、市場の混乱等により市場において取引が出来なかったり、通常よりも著しく不利な価格での取引を余儀なくされることによって損失を被り、当行の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(4)オペレーショナル・リスク

① 事務リスク

当行は、正確な事務処理は銀行業の基本であることを認識のうえ、事務リスクの顕在化による経済的損失および信用失墜等を回避するため、厳正な事務リスク管理態勢の確立、維持発展に取り組んでおりますが、役職員が正確な事務を怠る、または事故・不正等を起こすことによって損失を被り、当行の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

② システムリスク

当行は、コンピュータシステムの機密性、完全性、可用性を確保するとともに、障害発生時の影響を最小限に抑え、早期の回復を図るための安全対策を講じる等、システムリスク管理態勢の確立、維持発展に取り組んでおりますが、コンピュータシステムのダウン、誤作動、システムの不備、コンピュータの不正使用等によって損失を被り、当行の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

③ 法務リスク

当行は、法令遵守を業務遂行上遵守すべき基本事項であることを認識し、厳格な法務リスク管理態勢の確立、維持発展に取り組んでおりますが、法令遵守違反や契約不履行の行為等によって損失を被り、当行の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

④ 人的リスク

当行は、役職員の雇用形態等に応じた適切な人事管理および人事運営を行い、適切な人的リスク管理態勢の確立、維持発展に取り組んでおりますが、人事運営上の不公平・不公正・差別的行為等によって当行が損失を被り、当行の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

⑤ 有形資産リスク

当行は、所有または賃借する動産・不動産の管理を適切に行い、災害や不法行為等による被害を最小限に抑える等、有形資産リスク管理態勢の確立、維持発展に取り組んでおりますが、想定を超える災害、不法行為等の影響を受け有形固定資産の毀損等によって損失を被り、当行の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

⑥ 風評リスク

当行は、風評による預金の流出や株価の下落等被害を未然に防止するため、透明性の高い情報開示を積極的に行う等、風評リスク管理態勢の確立、維持発展に取り組んでおりますが、事実と異なる風説、風評の影響を受け評判が悪化すること等によって当行の信用が低下し損失を被り、当行の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

(5)情報漏洩リスク

当行は、お客さまの情報の取扱いについて「個人情報保護宣言」により基本方針を策定し、顧客情報の適切な利用と厳正な管理の徹底により漏洩等の発生を未然に防ぐよう努めておりますが、万が一、顧客情報等の漏洩や不正利用等が発生した場合には、当行の財政状態および経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

(6)自己資本比率にかかるリスク

当行の連結自己資本比率および単体自己資本比率は、「銀行法第14条の2の規定に基づき、銀行がその保有する資産等に照らし自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断するための基準」(2006年金融庁告示第19号)に定められた算式に基づき算出しております。当行は同告示の国内基準が適用され、連結自己資本比率および単体自己資本比率を4%以上に維持する必要がありますが、2023年3月31日現在の連結自己資本比率は11.64%、単体自己資本比率は11.33%となっております。当行では健全性の維持に努めておりますが、仮に自己資本比率が要求される水準の4%を下回った場合には、早期是正措置により、業務の全部または一部停止等を含む様々な命令を金融庁長官から受けることとなり、その結果、当行の業務運営や業績、財務状況に著しい悪影響を及ぼす可能性があります。

具体的には、以下のような要因により影響を受ける可能性があります。

① 融資先の経営状態の悪化等に伴う不良債権処理費用の増加
  ② 有価証券ポートフォリオの価値の低下
  ③ 自己資本比率の基準および算出方法の変更等
  ④ 繰延税金資産の回収可能性
  ⑤ 退職給付債務
  ⑥ その他の不利益な展開

 

(7)自然災害、感染症等のリスク

地震、洪水、津波等の自然災害や感染症の流行により、当行の正常な業務運営に支障が生じる可能性があります。こうした事態に備え、当行では「業務継続計画」、感染症発生時の対応計画等を策定し、緊急時の体制整備に努めておりますが、想定を超える状況となった場合は業務の全部または一部が停止し、当行の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

(8)繰延税金資産にかかるリスク

当行は、合理的かつ保守的な条件の下で繰延税金資産を計上しておりますが、この計算は将来の課税所得などの様々な予測・仮定に基づいているため、実際の結果がかかる予測・仮定とは異なる可能性があります。仮に繰延税金資産の一部または全部の回収ができないと判断された場合には、当行の財政状態および自己資本比率等に悪影響を及ぼす可能性があります。

(9)退職給付債務にかかるリスク

当行は、企業年金基金制度および退職一時金制度を設けておりますが、運用利回り低下に伴い年金資産の時価が下落した場合や、退職給付債務を計算する前提となる数理上の前提条件に変更があった場合には、数理計算上の差異が発生し、これに伴って将来の退職給付費用が増加する可能性があり、当行の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

(10)固定資産の減損等にかかるリスク

当行は「固定資産の減損に係る会計基準」を適用しておりますが、当行が保有する固定資産について、経済情勢の変動や使用方法の変更に伴う収益性の低下、市場価格の著しい下落等があった場合には、減損処理に伴う損失が発生し、当行の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

(11)格付にかかるリスク

当行は、外部格付機関から格付を取得しております。当行では中期経営計画等の諸施策の実行により、収益性および健全性の向上に鋭意取組んでおりますが、その進捗の状況によっては格付機関の判断により格付が引き下げとなり、資金調達コストの上昇や資金調達が困難になるなどの悪影響を及ぼす可能性があります。

(12)規制・制度変更に伴うリスク

当行は、各種の規制・制度下において業務を遂行しており、今後、法令や実務慣行、解釈等の変更があった場合には、当行の業務運営や業績、財政状態、自己資本比率等に影響を及ぼす可能性があります。なかでも、バーゼル銀行監督委員会および金融監督当局等による自己資本規制の強化や、現在進められている国際的な会計基準とのコンバージェンスおよびIFRS(国際財務報告基準)の強制適用等については、その適用時期と規制内容次第では、当行の業績、財政状態、自己資本比率等に大きな影響を及ぼす可能性があります。

 

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

  この「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」は、当行グループ(当行及び連結子会社)の経営成績等(財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況)に重要な影響を与えた事象や要因を経営者の視点から分析・検討したものです。

  なお、以下の記載における将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において当行グループが判断したものであります。

 

(1)財政状態

① 預金等(譲渡性預金を含む)及び預り資産

預金等(譲渡性預金を含む)は、コロナ禍の長期化や物価上昇に伴う消費抑制の影響等により個人預金は増加しましたが、公金預金は減少したことから、当年度中112億円減少し、当年度末残高は3兆4,328億円となりました。個人預金については相続による県外流出への対策等も課題と認識しているほか、全体としては新型コロナウイルスの感染症法上の分類が5類に引き下げられたことにより、経済活動の活発化による動きも予想されます。このような状況下においても、当行店舗ネットワークの優位性やデジタルチャネルの拡充等により、当面は現状レベルの水準を維持していくものと考えております。

預り資産は、投資信託や公共債の残高が減少しましたが、海外金利上昇に伴う積立利率の上昇や円安傾向といった市場環境で外貨建保険の販売が好調に推移したことから、当年度中17億円増加し、当年度末残高は3,811億円となりました。人口減少によるマーケットの縮小基調が顕在化している中、20歳~40歳の資産形成層との取引拡充が今後の課題と認識しております。長期の資産形成に向けたバランス型ファンドや株式型ファンドの充実を図ることで積立投信の推進を図っており、来店せずとも投資を開始できるよう投信口座開設の完全Web化を可能とする環境を提供したほか、Web申込による積立投信の最低購入額を5,000円から1,000円に引き下げることで投資の間口を広げております。引き続き資産形成層との取引拡充・裾野拡大に対するより一層の取組みを行ってまいります。

(単位:億円)

 

2021年度

2022年度

増減額

預金等残高(連結)

34,440

34,328

△112

預金等残高(単体)

34,530

34,415

△115

 

個人預金

21,890

22,321

430

 

法人預金

6,852

6,887

34

 

公金預金

5,471

4,986

△485

 

金融機関預金

315

219

△95

 

 

預り資産残高

3,793

3,811

17

 

投資信託

915

858

△56

 

公共債

378

332

△46

 

保険

2,092

2,192

100

 

仲介

407

427

19

 

 

② 貸出金

貸出金については、新型コロナウイルス感染症に係る政府の行動制限がなかったことなどにより、生産活動の持ち直しに伴う中小企業向け貸出や住宅ローンを中心に個人向け貸出が増加したことから、当年度中676億円増加し、当年度末残高は2兆108億円となりました。岩手県内の貸出金は増加基調にあるものの、これまで長期間に亘り継続しているコロナ禍の影響に加え、ウクライナ情勢、原油価格の上昇等により地域経済の見通しは不透明な状況が続いているほか、他行との競合から利回りの低下が続いております。事業性理解に基づく本業支援を強化していくことで、収益性とボリュームのバランスのとれた取組みを行ってまいります。

(単位:億円)

 

2021年度

2022年度

増減額

貸出金残高(連結)

19,431

20,108

676

貸出金残高(単体)

19,500

20,182

681

 

法人向け

10,924

11,447

522

 

(中小企業向け)

6,719

6,946

227

 

個人向け

5,041

5,210

169

 

地方公共団体向け

3,534

3,524

△9

 

 

 

③ 有価証券

有価証券については、国内低金利環境の長期化により債券利息収入の減少が続くなかで、国際分散投資を通じた海外資産比率の引き上げによるポートフォリオの構築を目指してきました。しかし、世界的なインフレの長期化をうけて、グローバル金融市場は債券安が進むとともに他のリスク資産も不安定な値動きとなりました。そのため、海外資産比率の引き上げには拘らずに慎重なスタンスでポートフォリオ運営を進めた結果、有価証券残高は当年度中768億円減少し、当年度末残高は1兆731億円となりました。2023年度以降については、これまで進めてきた国際分散投資の拡大方針を修正し、イールド・カーブ・コントロールの修正により金利上昇局面を迎えつつある円債へ回帰するとともに、タイミングを捉えてエクイティ資産の積み増しや海外資産への分散投資を図ることとし、慎重なスタンスで有価証券運用を行っていく方針であります。

(単位:億円)

 

2021年度

2022年度

増減額

有価証券残高

11,499

10,731

△768

 

債券

8,333

7,841

△491

 

株式

373

354

△19

 

その他の証券

2,792

2,535

△257

 

 

④ 自己資本比率

当行の資本政策は、リスクと収益のバランスをとりながら、安定した自己資本を確保する方針としております。自己資本比率は、自己資本が増加したことなどから、連結自己資本比率が前年度末比0.02ポイント上昇11.64%、単体自己資本比率が同0.03ポイント上昇11.33%となりました。「健全経営に徹する」という経営理念のもと、連結自己資本比率を中期経営計画の主要計数目標の一つとしており、十分な水準を維持していると評価しております。2023年度以降については、リスクアセットの積み上げと成長分野への戦略的投資に資本を活用していく方針です。

 

(連結)                                     (単位:億円、%)

 

2021年度

2022年度

増減額

自己資本(a)

1,724

1,757

33

リスクアセット(b)

14,830

15,091

261

自己資本比率(a/b)

11.62

11.64

0.02

 

 

  (単体)

自己資本(a)

1,667

1,700

33

リスクアセット(b)

14,745

15,002

257

自己資本比率(a/b)

11.30

11.33

0.03

 

 

(2)経営成績

① 概要

経常収益は、債券の償還を主因とした有価証券利息配当金など資金運用収益が減少したものの、国債等債券や株式などの有価証券売却益や預り資産関連手数料の役務取引等収益が増加したことから、前年度比33億12百万円増収475億91百万円となりました。

経常費用は、「コスト構造改革」や「秋田・岩手アライアンス」の効果などから営業経費が減少しましたが、国債等債券の売却および償還による損失が増加した結果、前年度比46億23百万円増加411億33百万円となりました。

この結果、経常利益は前年度比13億11百万円減益64億57百万円となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は前年度比12億55百万円増益53億81百万円となりました。

2023年度の業績見通しにつきましては、経常利益は58億円、親会社株主に帰属する当期純利益は40億円を予想しております。経常収益については、貸出金の積み増しによる貸出金利息の増加やコンサルティング営業の強化による役務取引等収益の増加を見込む一方で、債券残高の落ち込みを主因とした有価証券利息配当金の減少を見込んでおります。また、経常費用については、お客さまの利便性向上に向けたIT基盤構築や人材育成に関する経費の積み増しを見積り、増加を見込んでおります。

 

 

また、セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。

○銀行業

経常収益は、有価証券利息配当金などの資金運用収益が減少した一方で、債券や株式などの有価証券売却益が増加したことから、前年度比29億34百万円増収420億58百万円となりました。国債等債券の売却や償還による損失によりその他業務費用が増加したことなどから、セグメント利益は同20億55百万円減益60億68百万円となりました。

○リース業

リース業については、リース業務を行う連結子会社「いわぎんリース・データ株式会社」(2023年1月1日付で電算機処理受託業務を事業譲渡)で構成しています。

経常収益は、リース投資資産の増加により前年度比3億73百万円増収51億12百万円となったほか、貸倒引当金の戻入などにより経常費用が減少した結果、セグメント利益は3億35百万円(前年度は4億63百万円のセグメント損失)となりました。

 ○クレジットカード業・信用保証業

クレジットカード業・信用保証業については、クレジットカード業務及び信用保証業務を行う「株式会社いわぎんディーシーカード」及び「株式会社いわぎんクレジットサービス」の連結子会社2社で構成しています。

経常収益は、受入保証料が減少したほか、保証債務損失引当金が前年度の戻入から繰入に転じたことなどにより、前年度比2億48百万円減収の13億10百万円となりました。この結果、セグメント利益は同3億1百万円減益の4億15百万円となりました。

○その他の業務

 その他の業務については、コンサルティング業務を行う「いわぎんリサーチ&コンサルティング株式会社」、地域商社業務を行う「manordaいわて株式会社」の連結子会社2社で構成しております。

経常収益は、М&A業務のほか、3業務(事業承継・経営支援・人材紹介)も好調に推移したことから、前年度比2億43百万円増収の6億21百万円となりました。また、セグメント利益は1億9百万円増益の1億51百万円となりました。

 

② 経営成績に重要な影響を与える要因についての分析

a.与信関係費用

貸倒引当金の計上や、不良債権の処理等により発生する与信関係費用は、一般貸倒引当金繰入額や偶発損失引当金繰入額が増加しましたが、個別貸倒引当金繰入額が大きく減少したことなどから、前年度比4億69百万円減少9億47百万円となりました。

(単位:百万円)

 

2021年度

2022年度

増減額

与信関係費用

1,416

947

△469

 

一般貸倒引当金繰入額

△576

118

694

 

不良債権処理額

1,992

828

△1,163

 

 

貸出金償却

7

7

△0

 

 

個別貸倒引当金繰入額

1,762

623

△1,139

 

 

偶発損失引当金繰入額

10

177

166

 

 

債権売却損

211

21

△190

 

貸倒引当金戻入益(△)

 

償却債権取立益(△)

0

0

0

 

 

 

b.有価証券関係損益

有価証券の売却や償還、または時価の著しい下落等から生じる有価証券関係損益は、海外金利上昇の影響を受け、国債等債券売却損や償還損が増加したことなどから、前年度比20億17百万円減少△4億73百万円となりました。

(単位:百万円)

 

2021年度

2022年度

増減額

有価証券関係損益

1,543

△473

△2,017

 

国債等債券損益

△962

△5,447

△4,485

 

 

売却益

38

1,181

1,142

 

 

償還益

 

 

売却損(△)

184

1,661

1,477

 

 

償還損(△)

816

4,967

4,150

 

 

償却(△)

 

株式等損益

2,506

4,973

2,467

 

 

売却益

3,140

5,191

2,050

 

 

売却損(△)

325

184

△141

 

 

償却(△)

308

32

△275

 

 

(3)キャッシュ・フローの状況

① 概要

営業活動によるキャッシュ・フローは、前年度は432億34百万円のプラスでしたが、当年度は1,117億円のマイナスとなりました。これは、貸出金の増加や借用金の減少などによる資金の減少によるものです。

投資活動によるキャッシュ・フローは、前年度は225億90百万円のプラスでしたが、当年度は588億85百万円のプラスとなりました。これは、有価証券運用において、前年度、当年度ともに、売却・償還による収入が取得による支出を上回ったことによるものです。

財務活動によるキャッシュ・フローは、前年度は15億65百万円のマイナスでしたが、当年度は16億76百万円のマイナスとなりました。これは、配当金の支払によるものです。

以上の結果、現金及び現金同等物の期末残高は当年度中544億91百万円減少し、6,460億99百万円となりました。

② 資本の財源及び資金の流動性

当行では、適切な水準の流動性を維持することが事業活動において極めて重要であると認識しており、お客さまからお預かりした預金を主な源泉とし、地域の中小企業等向け融資を中心とした貸出金及び有価証券への運用を行うなかで、円滑な決済等に必要な水準の流動性を確保しています。

また、当面の設備投資及び株主還元等は自己資金で対応する予定です。

 

(4)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当行グループの財政状態、経営成績およびキャッシュフローの状況に重要な影響を及ぼす会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しています。

 

(5)生産、受注及び販売の実績

「生産、受注及び販売の実績」は、銀行業における業務の特殊性のため、該当する情報がないので記載していません。

 

(参考)

(1) 国内・国際業務部門別収支

資金運用収支は、有価証券利息配当金等の資金運用収益が減少したことから、前連結会計年度比5億56百万円減259億42百万円となりました。内訳を見ますと、国内業務部門が前連結会計年度比10億2百万円減246億79百万円、国際業務部門が前連結会計年度比4億46百万円増12億63百万円となりました。

役務取引等収支は、預り資産関連手数料が増加したことなどにより、前連結会計年度比4億82百万円増58億43百万円となりました。

その他業務収支は、国債等債券損益の減少などにより、前連結会計年度比52億5百万円減△57億7百万円となりました。

 

種類

期別

国内業務部門

国際業務部門

合計

金額(百万円)

金額(百万円)

金額(百万円)

資金運用収支

前連結会計年度

25,681

817

26,498

当連結会計年度

24,679

1,263

25,942

うち資金運用収益

前連結会計年度

26,423

861

10

27,273

当連結会計年度

25,244

1,351

26,596

うち資金調達費用

前連結会計年度

741

43

10

775

当連結会計年度

564

88

653

役務取引等収支

前連結会計年度

5,347

14

5,361

当連結会計年度

5,832

11

5,843

うち役務取引等収益

前連結会計年度

8,744

36

8,780

当連結会計年度

9,318

34

9,353

うち役務取引等費用

前連結会計年度

3,396

21

3,418

当連結会計年度

3,486

23

3,509

その他業務収支

前連結会計年度

△355

△146

△502

当連結会計年度

△3,388

△2,319

△5,707

うちその他業務収益

前連結会計年度

4,687

29

4,717

当連結会計年度

5,889

5,889

うちその他業務費用

前連結会計年度

5,043

176

5,220

当連結会計年度

9,278

2,319

11,597

 

(注) 1 国内業務部門とは当行及び連結子会社の円建取引、国際業務部門とは当行及び連結子会社の外貨建取引であります。ただし、当行の円建対非居住者取引、特別国際金融取引勘定分等は国際業務部門に含めております。

2 資金調達費用は金銭の信託運用見合費用(前連結会計年度2百万円、当連結会計年度1百万円)を控除して表示しております。

3 資金運用収益及び資金調達費用の合計欄の上段の計数は、国内業務部門と国際業務部門の間の資金貸借の利息であります。

 

 

(2) 国内・国際業務部門別資金運用/調達の状況

① 国内業務部門

資金運用勘定の平均残高は、貸出金は増加したものの、預け金の減少により前連結会計年度比332億円減3兆5,643億円となりました。また、利回りは、有価証券および貸出金の利回り低下を主因として、前連結会計年度比0.03ポイント低下0.70%となりました。この結果、資金運用利息は、前連結会計年度比11億79百万円減252億44百万円となりました。

資金調達勘定の平均残高は、預金の増加等により前連結会計年度比131億円増3兆5,797億円となりました。資金調達利息は、前連結会計年度比1億77百万円減5億64百万円となりました。また、利回りは、前連結会計年度比0.01ポイント低下し0.01%となりました。

 

種類

期別

平均残高

利息

利回り

金額(百万円)

金額(百万円)

(%)

資金運用勘定

前連結会計年度

(106,540)

3,597,584

(10)

26,423

0.73

当連結会計年度

(121,273)

3,564,350

()

25,244

0.70

うち貸出金

前連結会計年度

1,911,072

17,202

0.90

当連結会計年度

1,963,851

17,245

0.87

うち商品有価証券

前連結会計年度

当連結会計年度

うち有価証券

前連結会計年度

1,054,933

8,730

0.82

当連結会計年度

1,054,227

7,631

0.72

うちコールローン及び
買入手形

前連結会計年度

109,917

31

0.02

当連結会計年度

141,246

39

0.02

うち預け金

前連結会計年度

400,928

428

0.10

当連結会計年度

273,337

309

0.11

資金調達勘定

前連結会計年度

3,566,659

741

0.02

当連結会計年度

3,579,778

564

0.01

うち預金

前連結会計年度

3,163,191

240

0.00

当連結会計年度

3,214,160

118

0.00

うち譲渡性預金

前連結会計年度

163,126

3

0.00

当連結会計年度

178,281

3

0.00

うちコールマネー及び
売渡手形

前連結会計年度

36,378

△21

△0.05

当連結会計年度

14,724

△9

△0.06

うち債券貸借取引受入担保金

前連結会計年度

11,587

1

0.01

当連結会計年度

13,051

1

0.00

うち借用金

前連結会計年度

202,977

0

0.00

当連結会計年度

168,551

0

0.00

 

(注) 1 国内業務部門とは当行及び連結子会社の円建取引であります。ただし、当行の円建対非居住者取引、特別国際金融取引勘定分等は国際業務部門に含めております。

2 資金運用勘定は無利息預け金の平均残高(前連結会計年度48,163百万円、当連結会計年度103,194百万円)を、資金調達勘定は、金銭の信託運用見合額の平均残高(前連結会計年度10,706百万円、当連結会計年度9,213百万円)及び利息(前連結会計年度2百万円、当連結会計年度1百万円)を控除して表示しております。

3 ( )内は、国内業務部門と国際業務部門の間の資金貸借の平均残高及び利息(内書き)であります。

 

 

② 国際業務部門

資金運用勘定の平均残高は、有価証券の増加により前連結会計年度比73億円増1,285億円となりました。資金運用利息は、前連結会計年度比4億90百万円増13億51百万円となりました。また、利回りは、前連結会計年度比0.34ポイント上昇1.05%となりました。

資金調達勘定の平均残高は、前連結会計年度比73億円増1,284億円となりました。資金調達利息は、前連結会計年度比45百万円増88百万円となりました。また、利回りは、前連結会計年度比0.03ポイント上昇0.06%となりました。

 

種類

期別

平均残高

利息

利回り

金額(百万円)

金額(百万円)

(%)

資金運用勘定

前連結会計年度

121,183

861

0.71

当連結会計年度

128,563

1,351

1.05

うち貸出金

前連結会計年度

5,820

56

0.96

当連結会計年度

5,572

95

1.72

うち商品有価証券

前連結会計年度

当連結会計年度

うち有価証券

前連結会計年度

112,442

804

0.71

当連結会計年度

119,359

1,250

1.04

うちコールローン及び
買入手形

前連結会計年度

44

0

0.11

当連結会計年度

34

0

2.40

うち預け金

前連結会計年度

当連結会計年度

資金調達勘定

前連結会計年度

(106,540)

121,110

(10)

43

0.03

当連結会計年度

(121,273)

128,455

()

88

0.06

うち預金

前連結会計年度

3,283

1

0.05

当連結会計年度

2,986

3

0.10

うち譲渡性預金

前連結会計年度

当連結会計年度

うちコールマネー及び
売渡手形

前連結会計年度

4,765

15

0.32

当連結会計年度

1,512

36

2.38

うち債券貸借取引受入担保金

前連結会計年度

6,471

15

0.24

当連結会計年度

2,626

49

1.88

うち借用金

前連結会計年度

当連結会計年度

 

(注) 1 国際業務部門とは当行の外貨建取引であります。なお、当行の円建対非居住者取引、特別国際金融取引勘定分等は国際業務部門に含めております。

2 資金運用勘定は無利息預け金の平均残高(前連結会計年度7百万円、当連結会計年度6百万円)を控除して表示しております。

3 ( )内は、国内業務部門と国際業務部門の間の資金貸借の平均残高及び利息(内書き)であります。

4 国際業務部門の国内店外貨建取引の平均残高は、月次カレント方式(前月末TT仲値を当該月の外貨建取引に適用する方式)により算出しております。

 

 

③ 合計

 

種類

期別

平均残高

利息

利回り

金額(百万円)

金額(百万円)

(%)

資金運用勘定

前連結会計年度

3,612,228

27,273

0.75

当連結会計年度

3,571,640

26,596

0.74

うち貸出金

前連結会計年度

1,916,892

17,258

0.90

当連結会計年度

1,969,423

17,341

0.88

うち商品有価証券

前連結会計年度

当連結会計年度

うち有価証券

前連結会計年度

1,167,375

9,535

0.81

当連結会計年度

1,173,587

8,881

0.75

うちコールローン
及び買入手形

前連結会計年度

109,962

31

0.02

当連結会計年度

141,280

40

0.02

うち預け金

前連結会計年度

400,928

428

0.10

当連結会計年度

273,337

309

0.11

資金調達勘定

前連結会計年度

3,581,230

775

0.02

当連結会計年度

3,586,960

653

0.01

うち預金

前連結会計年度

3,166,475

242

0.00

当連結会計年度

3,217,146

121

0.00

うち譲渡性預金

前連結会計年度

163,126

3

0.00

当連結会計年度

178,281

3

0.00

うちコールマネー
及び売渡手形

前連結会計年度

41,143

△5

△0.01

当連結会計年度

16,236

26

0.16

うち債券貸借取引受入担保金

前連結会計年度

18,058

16

0.09

当連結会計年度

15,678

50

0.32

うち借用金

前連結会計年度

202,977

0

0.00

当連結会計年度

168,551

0

0.00

 

(注) 1 資金運用勘定は無利息預け金の平均残高(前連結会計年度48,171百万円、当連結会計年度103,201百万円)を、資金調達勘定は、金銭の信託運用見合額の平均残高(前連結会計年度10,706百万円、当連結会計年度9,213百万円)及び利息(前連結会計年度2百万円、当連結会計年度1百万円)を控除して表示しております。

2 国内業務部門と国際業務部門の間の資金貸借の平均残高及び利息は、相殺して記載しております。

 

 

(3) 国内・国際業務部門別役務取引の状況

役務取引等収益は、預り資産関連手数料の増加などにより、前連結会計年度比5億73百万円増93億53百万円、役務取引等費用は、住宅ローン関連手数料の増加などにより、同91百万円増35億9百万円となりました。

内訳を見ますと、役務取引等収益は国内業務部門が前連結会計年度比5億74百万円増93億18百万円、国際業務部門が同2百万円減34百万円となりました。役務取引等費用は国内業務部門が前連結会計年度比90百万円増34億86百万円、国際業務部門が前連結会計年度比2百万円増23百万円となりました。

 

種類

期別

国内業務部門

国際業務部門

合計

金額(百万円)

金額(百万円)

金額(百万円)

役務取引等収益

前連結会計年度

8,744

36

8,780

当連結会計年度

9,318

34

9,353

うち預金・貸出業務

前連結会計年度

1,588

1,588

当連結会計年度

1,720

1,720

うち為替業務

前連結会計年度

2,105

34

2,140

当連結会計年度

1,962

34

1,996

うち代理業務

前連結会計年度

1,314

1,314

当連結会計年度

1,895

1,895

うち証券関係業務

前連結会計年度

695

695

当連結会計年度

364

364

うち保護預り・貸金庫業務

前連結会計年度

17

17

当連結会計年度

16

16

うち保証業務

前連結会計年度

381

1

383

当連結会計年度

358

0

358

うちクレジット
カード業務

前連結会計年度

790

790

当連結会計年度

811

811

役務取引等費用

前連結会計年度

3,396

21

3,418

当連結会計年度

3,486

23

3,509

うち為替業務

前連結会計年度

232

10

243

当連結会計年度

149

10

159

 

(注) 国際業務部門には、当行の外国為替業務等に関する収益、費用を計上しております。

 

 

(4) 国内・国際業務部門別預金残高の状況

○ 預金の種類別残高(末残)
 

種類

期別

国内業務部門

国際業務部門

合計

金額(百万円)

金額(百万円)

金額(百万円)

預金合計

前連結会計年度

3,158,511

3,054

3,161,566

当連結会計年度

3,181,936

2,600

3,184,537

うち流動性預金

前連結会計年度

2,157,099

2,157,099

当連結会計年度

2,224,665

2,224,665

うち定期性預金

前連結会計年度

976,934

976,934

当連結会計年度

939,430

939,430

うちその他

前連結会計年度

24,477

3,054

27,531

当連結会計年度

17,840

2,600

20,441

譲渡性預金

前連結会計年度

282,526

282,526

当連結会計年度

248,326

248,326

総合計

前連結会計年度

3,441,037

3,054

3,444,092

当連結会計年度

3,430,262

2,600

3,432,863

 

(注) 1 流動性預金=当座預金+普通預金+貯蓄預金+通知預金

2 定期性預金=定期預金+定期積金

3 国内業務部門とは当行及び連結子会社の円建取引、国際業務部門とは当行の外貨建取引であります。ただし、当行の円建対非居住者取引、特別国際金融取引勘定分等は国際業務部門に含めております。

 

(5) 国内・特別国際金融取引勘定別貸出金残高の状況

① 業種別貸出状況(末残・構成比)
 

業種別

前連結会計年度

当連結会計年度

金額(百万円)

構成比(%)

金額(百万円)

構成比(%)

国内
(除く特別国際金融取引勘定分)

1,943,177

100.00

2,010,807

100.00

製造業

171,045

8.80

179,539

8.93

農業,林業

8,844

0.46

8,155

0.41

漁業

947

0.05

639

0.03

鉱業,採石業,砂利採取業

2,354

0.12

2,963

0.15

建設業

63,912

3.29

65,112

3.24

電気・ガス・熱供給・水道業

100,905

5.19

115,516

5.74

情報通信業

12,250

0.63

13,137

0.65

運輸業,郵便業

50,454

2.60

43,670

2.17

卸売業,小売業

140,870

7.25

136,412

6.78

金融業,保険業

191,786

9.87

212,425

10.56

不動産業,物品賃貸業

195,550

10.06

213,630

10.62

各種サービス業

142,341

7.33

140,950

7.01

地方公共団体

353,402

18.19

352,434

17.53

その他

508,509

26.17

526,216

26.17

特別国際金融取引勘定分

政府等

 

金融機関

 

その他

 

合計

1,943,177

2,010,807

 

 

 

② 外国政府等向け債権残高(国別)

該当ありません。

 

 (6) 国内・国際業務部門別有価証券の状況

○ 有価証券残高(末残)

 

種類

期別

国内業務部門

国際業務部門

合計

金額(百万円)

金額(百万円)

金額(百万円)

国債

前連結会計年度

184,567

184,567

当連結会計年度

170,455

170,455

地方債

前連結会計年度

325,479

325,479

当連結会計年度

290,195

290,195

社債

前連結会計年度

323,275

323,275

当連結会計年度

323,538

323,538

株式

前連結会計年度

37,384

37,384

当連結会計年度

35,419

35,419

その他の証券

前連結会計年度

167,761

111,529

279,291

当連結会計年度

143,882

109,700

253,582

合計

前連結会計年度

1,038,468

111,529

1,149,998

当連結会計年度

963,491

109,700

1,073,191

 

(注) 1 国内業務部門とは当行及び連結子会社の円建取引、国際業務部門とは当行の外貨建取引であります。

2 「その他の証券」には、外国債券及び外国株式を含んでおります。

 

(自己資本比率の状況)

(参考)

自己資本比率は、銀行法第14条の2の規定に基づき、銀行がその保有する資産等に照らし自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断するための基準(2006年金融庁告示第19号)に定められた算式に基づき、連結ベースと単体ベースの双方について算出しております。

なお、当行は、国内基準を適用のうえ、信用リスク・アセットの算出においては標準的手法を採用しております。

 

連結自己資本比率(国内基準)

(単位:億円、%)

 

2023年3月31日

1.連結自己資本比率(2/3)

11.64

2.連結における自己資本の額

1,757

3.リスク・アセットの額

15,091

4.連結総所要自己資本額

603

 

 

単体自己資本比率(国内基準)

(単位:億円、%)

 

2023年3月31日

1.自己資本比率(2/3)

11.33

2.単体における自己資本の額

1,700

3.リスク・アセットの額

15,002

4.単体総所要自己資本額

600

 

 

(資産の査定)

(参考)

資産の査定は、「金融機能の再生のための緊急措置に関する法律」(1998年法律第132号)第6条に基づき、当行の貸借対照表の社債(当該社債を有する金融機関がその元本の償還及び利息の支払の全部又は一部について保証しているものであって、当該社債の発行が金融商品取引法(1948年法律第25号)第2条第3項に規定する有価証券の私募によるものに限る。)、貸出金、外国為替、その他資産中の未収利息及び仮払金、支払承諾見返の各勘定に計上されるもの並びに貸借対照表に注記することとされている有価証券の貸付けを行っている場合のその有価証券(使用貸借又は賃貸借契約によるものに限る。)について債務者の財政状態及び経営成績等を基礎として次のとおり区分するものであります。

 

1 破産更生債権及びこれらに準ずる債権

破産更生債権及びこれらに準ずる債権とは、破産手続開始、更生手続開始、再生手続開始の申立て等の事由により経営破綻に陥っている債務者に対する債権及びこれらに準ずる債権をいう。

 

2 危険債権

危険債権とは、債務者が経営破綻の状態には至っていないが、財政状態及び経営成績が悪化し、契約に従った債権の元本の回収及び利息の受取りができない可能性の高い債権をいう。

 

3 要管理債権

要管理債権とは、三月以上延滞債権及び貸出条件緩和債権をいう。

 

4 正常債権

正常債権とは、債務者の財政状態及び経営成績に特に問題がないものとして、上記1から3までに掲げる債権以外のものに区分される債権をいう。

 

資産の査定の額

 

債権の区分

2022年3月31日

2023年3月31日

金額(億円)

金額(億円)

破産更生債権及びこれらに準ずる債権

42

61

危険債権

371

338

要管理債権

42

57

正常債権

19,259

19,974

 

 

 

 

5 【経営上の重要な契約等】

該当ありません。

 

6 【研究開発活動】

該当ありません。