① 会社の経営の基本方針
当社グループは、サステナビリティへの取組みの推進と中長期的な企業価値の一層の向上を目指し、従前の経営理念体系を発展的に改定した「モリタ フィロソフィー」を制定いたしました。これらの実現に向け、今後も企業価値の向上に邁進してまいります。
モリタ フィロソフィーの構成要素
パーパス(社会における存在理由)
「安心」を支える技術と絶えざる挑戦で、人と地球のいのちを守る
ビジョン(実現したい社会とありたい姿)
安全で住みよい豊かな社会へ貢献し、感謝され、愛される企業
バリューズ(大切にすべき価値観)
お客様と社会からの信頼
お客様と社会に寄り添い、心をこめた品質で、期待と信頼に応える
真摯な企業経営
あらゆる企業活動を公正に律し、社会との調和を図る
挑戦と成長
つねに夢と向上心をもって挑み、成長し続ける
飽くなき革新力
前例にとらわれず、新たな領域に果敢に取り組み、切り拓く
多様性の尊重
異なる価値観を尊重し合い、多様な個性の輝きを創りだす
自然、社会との共生
環境課題、社会課題解決に継続的に取り組み、社会と共に未来を生みだす
当社グループは、経営資源の最適な配分により、事業競争力を最大限に引き出すことで、企業価値の最大化に取り組んでおります。
また、2025年度を最終年度とする中期経営計画「Morita Reborn 2025」において、以下の経営指標を掲げ、着実な成長を目指してまいります。
① 営業利益率 12%
② ROE(自己資本利益率) 10%
③ DOE(株主資本配当率) 2.5%以上を目安
④ 営業利益の過去最高の更新
⑤ 成長戦略投資枠(M&A含む) 200億円
新型コロナウイルス感染症に対する制限の緩和に伴い、経済活動の正常化が徐々に進む一方で、為替相場の大幅な変動、エネルギー価格や原材料価格の高騰、半導体の供給不足などもあり、依然として経営環境の先行きは不透明な状態が続くものと予想されます。
このような状況においても、中期経営計画「Morita Reborn 2025」の基本方針を確実に実行するとともに、広がりを見せる社会的課題を解決することが、当社グループの持続的な企業価値向上に資するものと考えております。
当社グループは、社会的課題の解決と持続的な企業価値の向上を両立させるために、当社グループが取り組むべき重要課題(マテリアリティ)を特定し、サステナビリティ経営の強化を推進してまいります。
中期経営計画「Morita Reborn 2025」の基本方針
① 既存事業の収益力強化
② 海外事業・新規事業の育成、拡大
③ 基礎研究力・新商品開発力の強化
④ 革新力を持った人財の育成
⑤ CSR活動の推進
マテリアリティ
事業活動に関するマテリアリティ
① 気候変動問題への取組み
② 循環型社会への貢献
③ 安全で安心な社会への貢献
④ 絶えざる技術革新による環境価値の創出
⑤ 製品の品質と安全性の追求
事業基盤に関するマテリアリティ
① 実効性のあるコーポレートガバナンスの実践
② 革新力を持った人財の育成
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものであります。
当社グループは、サステナビリティを巡る課題への対応を重要な経営課題の一つとして認識しております。
また、消防・防災・リサイクル・環境保全といった事業活動そのもので社会的課題の解決を目指し、そのベクトルを当社グループの存立の拠り所としてまいりましたが、これらの取組みをさらに推進し、より実効性の高い取組みとするため、サステナビリティ委員会を2022年4月28日に設置いたしました。
同委員会は、研究開発担当の常務執行役員(取締役)を委員長とし、当社の取締役、執行役員によって構成され、マテリアリティ(重要課題)の特定や、目標とすべき指標等の設定などについて審議し、取締役会へ報告・提言を行っております。
同委員会は、活動内容を取締役会に報告し、取締役会において当該報告内容に対する実効的な監督をすることにより適切なガバナンスを構築しております。
また、サステナビリティ委員会の下部組織として設置されたサステナビリティワーキンググループは、サステナビリティを巡る課題への取組みを全社横断的なものとするため、当社の関連部署や当社グループ各社より選出されたメンバーで構成され、課題解決に向けた当社グループの実際の活動を推進・サポートしております。
当社グループでは、リスクを当社の戦略及び目標の達成に影響を与える可能性のある事象と定義し、様々なリスクを識別・評価・管理し、各リスクの対応策を策定しております。
サステナビリティに関するリスクについては、サステナビリティ委員会の指揮監督のもと、サステナビリティワーキンググループにおいて事業に影響を及ぼし得るリスクの識別・評価を実施しております。
そこで重要と判断されたリスクの事業への影響度及び適応策についてはサステナビリティ委員会において審議・協議され、定期的に取締役会へ報告・提言を行っております。

当社グループにおける、人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針は、以下のとおりであります。
■人材育成方針
当社グループは人材を『人財』ととらえ、『人財』育成に取り組んでおり、中期経営計画「Morita Reborn 2025」の基本方針の一つに「革新力を持った『人財』の育成」を掲げております。
従来は、各年次などで求められる職務遂行態度・職務遂行能力の習得を目的とした研修や、自己啓発支援を中心とした研修体系としておりましたが、これに加えて、「革新力を持った『人財』の育成」に向けて選抜研修に重きを置いた研修体系に再構築しております。具体的には、基礎研究力・新商品開発力の強化に向けた博士号取得を目指す社会人大学への派遣、海外事業・新規事業の育成のためのグローバル人材育成研修、業界・年代の垣根を超えて仕事の成果につながる実践力を高める能力開発研修などを拡充しております。さらに、管理職層の等級改革にも着手し、従来から運用していたマネジメントコースに加えて高い専門性を有するスペシャリストコースを創設し、革新力を持った『人財』を登用する環境を整備し、管理職候補者には6カ月間のアセスメント付き研修を展開しております。また、常に学び続ける姿勢そのものを称える企業文化醸成の観点から、自己啓発の取組みを推奨する人事制度を構築しております。
■社内環境整備方針
持続的な企業価値向上のためには、技術革新やイノベーションが重要であり、そのためには多様な経験、価値観、発想が必要と考えております。そこで、性別・国籍・年齢等に関係なく、多様な人材が活躍できる環境や仕組みを整備し、活力ある組織の構築を推進するため、ダイバーシティ推進室を発足させて取り組んでおります。具体的には以下の環境を整備しております。
①多様な人材の採用
年間採用者のうち、海外出身者の採用比率について数値目標を掲げて取り組んでおります。また、多様な知識・経験を持ったキャリア採用にも積極的に取り組み、その能力が最も発揮される登用を行っております。
②人材育成
人事制度の運用会議にて、従業員が発揮した成果や強み・改善点を確認するとともに、次にどのような機会を提供すればさらなる能力開発が期待できるかを役員および管理職で共有しております。
③制度改革
ライフイベントを迎えても従業員一人ひとりが働きがいを持って能力を十分発揮できる仕組みづくりや、安心して働き続けることができる職場環境づくりに取り組んでいます。具体的には、以下を整備しております。
・育児、介護休業取得者の業績評価や昇格要件のルール化
・小学校までの子を持つ従業員を対象とした、時間に自由度を持たせた働き方の推進
・介護休業期間の延長及び介護休業中の給与補償制度の整備
当社グループでは、人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針について、次の指標を用いております。当該指標に関する目標及び実績は、次のとおりであります。
(注)1 実績は、国内主要会社(㈱モリタホールディングス、㈱モリタ、モリタ宮田工業㈱、㈱モリタ環境テック、㈱モリタエコノス、㈱モリタテクノス)を対象に算出しております。
2 2023年3月末時点の割合を示しております。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(特に重要なリスク)
(1) 市場環境について
当社グループは、消防車、消火器、防災設備、環境保全車輌、環境機器の製造販売及び環境プラントの設計・施工を主な事業としております。主な売上先は官公庁及び一般企業のため、国の政策や経済状況の影響を受ける可能性があります。また、当社グループは、海外市場においても事業を行っておりますが、カントリーリスクや為替変動リスクなど特有のリスクが存在します。政治又は法律の変化、経済状況の変動、戦争やテロ行為等、予測困難な事態が発生した場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(2) 製品の欠陥について
当社グループは、法で定められた安全基準及び独自の厳しい規格に基づき製品の製造を行っておりますが、全ての製品について欠陥がなく、将来にリコール等が発生しないという保証はありません。大規模なリコールや製造物責任賠償につながる製品の欠陥は当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(3) コンプライアンスリスクについて
当社グループは、社会に信頼される企業であり続けることが企業として最も大切であるという信念に基づき、「モリタグループ コンプライアンス基本方針」を定め、法令等の遵守、適切な情報開示と管理、人権や環境の尊重、反社会的勢力・行為との関係断絶に真摯に取り組んでおります。しかしながら、コンプライアンス上のリスクを完全には回避できない可能性があり、法令等に抵触する事態が発生した場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(重要なリスク)
(1) 部品等の調達について
当社グループは、多数の取引先から原材料、部品等を調達しておりますが、取引先の経営状態や生産能力の事情による納品の遅延、価格の高騰等が生じ主要な材料の調達が困難になった場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(2) 感染症について
感染症の感染拡大により、サプライチェーンの混乱や当社グループ及び取引先の従業員等が感染することなどで、当社グループの事業活動に支障をきたし、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
新型コロナウイルス感染症の感染拡大以降、当社グループは日常的な感染対策の徹底はもとより、感染状況に応じた当社独自の活動制限レベルを設定し、感染拡大防止を図っております。
(3) 新製品開発について
当社グループは、継続して新技術・新製品の研究開発に取り組んでおります。革新的な技術・製品をタイムリーに開発できず、顧客に提供できない場合には、持続的成長と収益性を低下させる等、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(4) 人財の確保、育成について
当社グループは、持続的成長のために、多様で優秀な人財の確保に努めております。しかしながら、人財の確保・育成・配置が計画通りに進まなかった場合には、事業活動の停滞等により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(5) 固定資産の減損損失について
当社グループは、事業用の設備・不動産や企業買収により取得したのれんなど、様々な有形固定資産及び無形固定資産を保有しております。これらの資産については減損会計を適用し、当該資産から得られる将来キャッシュ・フローによって資産の帳簿価額を回収できるかどうかを検証しており、減損処理が必要な資産については適切に処理を行っております。しかし、将来の環境変化により将来キャッシュ・フロー見込額が減少し、減損損失が発生した場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(6) 自然災害等予測困難な事象による被害について
地震、台風等の自然災害や、火災、停電等の事故災害が発生した場合、当社グループの設備等が被害を被り、事業展開に影響を及ぼす可能性があります。また、損害を被った設備等の修復費用が発生し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(7) 情報セキュリティに関するリスク
当社グループは、営業上・技術上の機密情報を保有しており、また個人情報等を入手することがあります。当社グループでは、これらの情報に関する管理体制の強化や従業員への周知・徹底を図るなど、情報セキュリティを強化しております。しかしながら、サイバー攻撃、不正アクセス、コンピューターウイルス侵入等により、システム障害や機密情報が社外に漏洩する可能性があります。こうした事態が生じた場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(8) 退職給付債務について
当社グループの退職給付費用及び債務は、割引率等数理計算上で設定される前提条件や年金資産の期待収益率に基づいて算出されております。実際の結果が前提条件と異なる場合、又は前提条件が変更された場合、その影響は蓄積され、将来にわたって規則的に認識されるため、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
これらの影響を軽減するために、当社及び国内の主要な連結子会社は確定給付企業年金制度の一部を確定拠出企業年金制度へ移行する施策を実施しております。
(9) 季節変動について
売上高のうち、消防車輌事業の官公庁向け売上高の占める割合が高いこと等から、当社グループの業績は、上半期より下半期に集中する傾向があります。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
当連結会計年度におけるわが国経済は、為替相場の大幅な変動、エネルギー価格や原材料価格の高騰、半導体の供給不足など、依然として先行きは不透明な状況が続いております。
このような環境に加え、当社グループにおきましては、消防車輌事業及び環境車輌事業においてシャシ(車台)の供給時期が不安定な中、生産の効率化に努めてまいりました。
当連結会計年度の業績につきましては、受注高は前連結会計年度比9,384百万円増加し、84,876百万円(12.4%増)、売上高は前連結会計年度比2,258百万円減少し、81,344百万円(2.7%減)となりました。損益につきましては、営業利益は前連結会計年度比3,033百万円減少し、5,081百万円(37.4%減)、経常利益は前連結会計年度比2,848百万円減少し、5,913百万円(32.5%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度比1,353百万円減少し、3,996百万円(25.3%減)となりました。
中期経営計画「Morita Reborn 2025」において、「営業利益率12%」、「ROE(自己資本利益率)10%」、「DOE(株主資本配当率)2.5%以上を目安」を掲げております。その進捗状況につきましては、当連結会計年度においては、「営業利益率6.2%」、「ROE(自己資本利益率)4.9%」、「DOE(株主資本配当率)2.4%」となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
消防車輌事業は、国内外とも受注は堅調であるものの、シャシ(車台)の供給遅延により生産が低調に推移したことや原材料価格の高騰等により、前年同期比では売上高は4,259百万円減少し、44,869百万円(8.7%減)、セグメント利益(営業利益)は3,696百万円減少し、1,771百万円(67.6%減)となりました。
防災事業は、消火器の需要の増加に加え、消火設備の売上が堅調に推移し、前年同期比では売上高は1,403百万円増加し、20,829百万円(7.2%増)、セグメント利益(営業利益)は716百万円増加し、2,023百万円(54.8%増)となりました。
産業機械事業は、製品の売上が堅調に推移し、前年同期比では売上高は730百万円増加し、5,887百万円(14.2%増)、セグメント利益(営業利益)は81百万円増加し、702百万円(13.2%増)となりました。
環境車輌事業は、受注は堅調であるものの、シャシ(車台)の供給遅延により生産が低調に推移したことから、前年同期比では売上高は132百万円減少し、9,758百万円(1.3%減)、セグメント利益(営業利益)は129百万円減少し、586百万円(18.1%減)となりました。
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 金額は、販売価格で表示しております。
3 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 金額は、販売価格で表示しております。
3 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
4 防災事業の防災機器部門は見込生産を行っているため、上記の実績には含まれておりません。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
3 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、販売実績が総販売実績の100分の10以上となる相手先がないため、記載を省略しております。
(2) 財政状態
当連結会計年度末における総資産は123,986百万円(前連結会計年度末比1,181百万円の減少)となりました。
流動資産は、70,769百万円となり859百万円減少しました。これは主に現金及び預金が9,312百万円減少した一方で、受取手形及び売掛金が3,169百万円、棚卸資産が3,816百万円増加したことによるものです。
固定資産は、53,216百万円となり321百万円減少しました。うち有形固定資産は、33,254百万円となり1,074百万円増加し、投資その他の資産は、17,443百万円となり1,242百万円減少しました。
流動負債は、30,321百万円となり2,796百万円減少しました。これは主に1年内返済予定の長期借入金が5,316百万円減少した一方で、支払手形及び買掛金が2,480百万円増加したことによるものです。
固定負債は、9,451百万円となり692百万円減少しました。
純資産は、84,213百万円となり2,307百万円増加しました。これは主に、利益剰余金が2,194百万円増加したことによるものです。
この結果、自己資本比率は、前連結会計年度末の64.7%から67.1%となりました。
セグメントごとの資産は次のとおりであります。
消防車輌
消防車輌事業の資産は、受取手形及び売掛金、棚卸資産の増加等により、前年同期に比べ6,414百万円増加し、51,633百万円となりました。
防災
防災事業の資産は、前年同期に比べ328百万円減少し、24,234百万円となりました。
産業機械
産業機械事業の資産は、前年同期に比べ19百万円減少し、4,141百万円となりました。
環境車輌
環境車輌事業の資産は、前年同期に比べ18百万円増加し、17,021百万円となりました。
全社
全社の資産は、現金及び預金の減少等により、前年同期に比べ7,070百万円減少し、27,493百万円となりました。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ9,480百万円減少の19,651百万円となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、前年同期に比べ8,404百万円減少し、2,140百万円の収入(前年同期は10,544百万円の収入)となりました。主な減少要因は、税金等調整前当期純利益2,256百万円、売上債権の増減額5,794百万円、棚卸資産の増減額3,170百万円によるものです。一方、主な増加要因は、仕入債務の増減額3,897百万円によるものです。
投資活動によるキャッシュ・フローは、前年同期に比べ1,984百万円減少し、2,669百万円の支出(前年同期は685百万円の支出)となりました。主な減少要因は、有形固定資産の取得による支出が1,507百万円増加したことによるものです。
財務活動によるキャッシュ・フローは、前年同期に比べ5,330百万円減少し、8,961百万円の支出(前年同期は3,630百万円の支出)となりました。主な減少要因は、短期借入金の純増減額1,962百万円、長期借入金の返済による支出が4,557百万円増加したことによるものです。一方、主な増加要因は、自己株式の取得による支出が1,278百万円減少したことによるものです。
(百万円)
(4) 資本の財源及び資金の流動性
当社グループの短期的な資金調達の主な源泉は、営業活動によって獲得した資金又は金融機関からの短期借入金です。資金需要としては、営業活動上の運転資金が主なものです。また、工場建設等の大型の設備投資や、企業買収などの資金は主に金融機関からの長期借入金にて調達しております。有利子負債につきましては、金利の固定化や通貨を変換するために適宜、金利スワップや通貨スワップの契約を締結することとしております。国内の100%子会社については原則として金融機関などの外部から直接の資金調達は行わず、当社が資金調達を一元管理することで、資金の効率化と流動性の確保を図っております。
2023年3月末現在、現金及び現金同等物の期末残高は19,651百万円であり、平均月商の2.9ヶ月となり、一定の資金の流動性を確保しております。
(5) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。連結財務諸表の作成にあたっては、会計上の見積りを行う必要があり、固定資産及びのれんの減損に係る会計基準における回収可能額の算定、繰延税金資産の回収可能性の判断等につきましては、過去の実績や他の合理的な方法により見積りを行っております。
実際の結果がこれら見積りと異なる場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
当連結会計年度において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。
当連結会計年度における当社及び連結子会社の研究開発費の総額は、
消防車輌事業におきましては、持続可能な社会に貢献すべく、ゼロエミッション、低騒音・低振動化を実現した、日本初となるEV消防ポンプ自動車を開発し、2023年6月開催の東京国際消防防災展2023に出展いたしました。独自開発したePTO(ポンプ駆動システム)とe-Fire Pump(EV専用ポンプ)により、高いエネルギー効率を実現しました。また、消防車の更なるEV化推進を目的として、㈱EVモーターズ・ジャパンと資本業務提携を締結し、次世代の消防車に適した独自のEVシャシの共同開発を開始いたしました。脱炭素社会の実現に向けて、EV消防車の応用範囲を拡大し、継続的に環境に配慮した消防車の開発を推進してまいります。
さらには、消防隊員の安全確保を目的とした無線通信機能付き携帯警報器「シグナルクロス」に、消防団員の安全確保に向け、現場活動中の消防団員に消防車輌を介して指示伝達できる音声通知システムを開発しました。本システムは、東日本大震災での教訓を踏まえ、消防本部や災害対策室等からの緊急連絡や指示を消防団車輌の大音量スピーカーから音声メッセージとして伝達し、車輌付近で活動中の消防団員や住民の方々に対して情報提供できます。
加えて、当社の連結子会社であるモリタとフィンランドのBRONTO SKYLIFTが共同で、EN規格(EU域内における統一規格)対応のはしご付消防自動車を開発いたしました。両社の販路を相互活用して、グローバル展開を加速してまいります。また、今後は独自開発したePTOを搭載することによりEVシャシへの対応も視野に入れております。
これら消防車輌事業にかかる研究開発費は、
防災事業におきましては、消火器部門ではアルミ製消火器のアルテシモシリーズにおいて、従来の美観に加え軽量化と耐食、耐候性、放射圧を向上させてラインアップの充実を図りました。また、設備部門では2023年4月から二酸化炭素消火設備に係る技術上の基準等が見直されたことを受け、不活性ガス消火設備起動回路閉止弁の認定を取得しました。
これら防災事業にかかる研究開発費は、
産業機械事業におきましては、循環型・脱炭素社会の実現に向けて、鉄スクラップの利用拡大に応えるべくニューギロシリーズの機種拡大に取り組み、主力の1250型ニューギロの切断能力を約30%向上した1600型ニューギロを開発いたしました。また、多様な顧客ニーズへ応えるため、既存機の機能拡張として「ニューギロ」の送り装置のオプション開発にも取り組み、送り能力強化型として油圧シリンダーを使用し処理物を切断装置に送り込む新送り機構を開発し、また、横型シュレッダーにおいては、基本スペックはそのままに内部構造を一新し処理能力の増大を実現するモデルチェンジに取り組み、高い破砕性能を特徴とする2000型シュレッダーを市場に投入いたしました。
これら産業機械事業にかかる研究開発費は、
環境車輌事業におきましては、ごみ収集を担う地方公共団体でカーボンニュートラルの実現に向けた取り組みが進められているとともに、収集作業現場の労働力不足を背景に労働環境の改善が求められており、これらの課題を解決すべく電動化と省力化・安全性向上を実現したEV回転式塵芥収集車「eパックマスター」を開発し、2023年5月開催のNEW環境展に出展いたしました。EVシャシ(三菱ふそうトラック・バス㈱製 eCanter)を採用することで脱炭素化と低騒音化を実現し、また、車輌後部にバッテリー消費の軽減・省力化を促す積込作業負荷状況のインジケーターを装備しました。さらには、車輌後部の投入口にICタグで操作可能な自動開閉扉(M-Smooth Door)を採用することで、作業負担を軽減するとともに作業員以外の開閉操作を防止し安全性向上を実現いたしました。
これら環境車輌事業にかかる研究開発費は、
そして、新たな研究開発拠点として、2023年7月に「モリタATIセンター」(大阪府八尾市)をオープンし、グループの主力事業である消防車輌事業や防災事業の発展を支えるための環境整備として、西日本最大規模の燃焼実験室や、高さ33mの防災訓練棟を用いて、さまざまな状況に対応できる消火・救助戦術の立案・実証や新製品の開発並びに操作訓練などに活用します。また、総合防災ソリューションを実現するためのラボや大学とのオープンイノベーション、コミュニケーションの活性化のための共創スペースも配置し、産学官連携や他企業との協業を一層加速させることで、中期経営計画「Morita Reborn 2025」の基本方針の一つである「基礎研究力・新商品開発力の強化」を実現してまいります。
当社グループは、『「安心」を支える技術と絶えざる挑戦で、人と地球のいのちを守る』というパーパスのもと、消防車輌・防災・産業機械・環境車輌の4つの事業を展開し、災害から人々の生命、財産、そしてかけがえのない地球の自然を守り続けること、またそのために一層の技術革新と挑戦を続け、新たな価値を創造し、「安全で住みよい豊かな社会へ貢献し、感謝され、愛される企業」を目指してまいります。