文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
当社はインターネットを活用した「価値ある新品と中古品」取引の拡大、顧客の利便性向上を企図しております。Eコマース(インターネット取引)における中古売買では「安心、安全な取引」こそが顧客の求める最も重要なことであるとの考えのもと、商材確保に向けた最大限の資源を投入し、最良のコンディションで価値ある中古品を充実した質と量の「財庫」で品揃えしております。そして、その豊富な品揃えを中心とした情報はタイムリーに当社ECサイトで発信され、本物の価値を知る顧客の期待にお応えできるよう努めております。また、豊富な知識と確かな技術を持ったエキスパート「人財」が、絶対の自信をもって仕入れ、細心の注意を払って取扱いを行うことで、当社に対する信頼を持ってお取引していただけるよう日々努めております。
当社は継続的な収益力の維持向上を目指し、長期的には売上高経常利益率8%を目標とし事業展開を行ってまいります。そのために以下の戦略を実行する予定でおります。
買取及び販売時における新機能の発案と実装、専門性の高い豊富な情報を掲載したサイトの運営、商品画像の掲載数増加に加え、商品の立体感や動きが伝わりやすい動画の掲載によりECサイトの充実を図ります。また営業事務関連の管理機能の改善による運用コストの削減を図ることで、当社事業基盤をさらに確実なものとするために継続的な改善を図ってまいります。
今後の取引拡大、物流業務増加に対応するために、業務オペレーションの見直し及び仕組み化等を行うことで、常時速やかな取引を維持し、顧客の満足度を高めます。また、バックオフィスでの業務効率改善を図ることで、人員体制の拡大を極力抑制して利益率増加を実現してまいります。
当社の財産であるカメラ、時計、筆記具、自転車といった商材はインターナショナルな価値を持つ品物であり、「価値ある新品と中古品」のインターネットでの売買は今後大きく成長する可能性のあるマーケットであると考えております。既に、カメラと時計では一部エリアの海外顧客との取引を開始していますが、今後はエリアを広げて事業を拡大し、新たな商材の展開についても国内外ともに検討してまいります。
当社を取り巻く環境は、経済動向及び当社取扱いの各商材の市場動向に影響され、常に変化しますが、当社の強みである各事業における専門性やECに主軸を置いた事業を推進することで収益基盤を高めていくために、その収益性が明確に表される売上高経常利益率を重視しております。株主重視の観点からは、株主価値の最大化のための重要な指標としてROE(株主資本利益率)を注視しております。
当社が置かれております経営環境につきましては、第2[事業の状況]4[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析](1)経営成績等の状況の概況 ①財政状態及び経営成績の状況に記載しております。
当社が継続的に安定した成長を続けていくためには、当社の強みである各事業における専門性やECに主軸を置いたビジネスモデルを活かし、顧客からの信頼やブランドの認知力を向上させ、安心・安全に取引できる環境を提供することにより、収益基盤を高めていく必要があると認識しております。そのための施策として、以下の事項に取り組んでまいります。
当社の営むカメラ事業、時計事業、筆記具事業、自転車事業ではいずれも専門的な知識が求められる「価値ある商品」を取り扱っております。特に、中古品については、価値ある「財庫」品を確保すること、及び「財庫」の価値を見極める商品知識豊富なエキスパートである「人財」が不可欠と認識しております。専門性を高めるため、各商材ごとに屋号を別々に展開しています。さらに各商材ごとに1店舗のみ運営している実店舗でのリアルなお客様との接点によるスタッフの専門性の向上、接客のノウハウをECサイトに活かすなど、ECとリアルの相乗効果による質の高いサービスの提供を可能とする仕組み作りや、「1カテゴリ=1オフィス」として時計事業、筆記具事業の実店舗とECオフィスを1フロア―とし、情報発信機能強化を行い組織体制の整備を進めております。
今後、更にECサイトでの販売を継続的に拡充するためには、ECサイトでも、対面取引と同様に顧客が安心して利用できるサービスの提供を目指し、一層の信用力(安心・安全)や利便性の向上を図る必要があると認識しております。この点につきましては、EC買取における新たな仕組み(「ワンプライス買取」、「先取交換」、「買取リピーター」)の導入、スマートフォン対応の販売チャネルの追加、商品検索機能の大幅な改善、EC取引上のセキュリティ強化等によるECサイトの継続的なリニューアルを実施してまいりました。また、EC会員へ向けたログイン後トップページにおいてお客様ごとに様々な情報をお届けする「One to Oneマーケティング」の取り組み、商品掲載画像の増量とコメントの充実、中古商品詳細ページへの動画掲載、商品レビューページ「コミュレビ」の機能向上などに取り組みました。さらに、フォトシェアリングサイト「EVERYBODY×PHOTOGRAPHER.com」とECサイトを連携し、商品購入後にカメラを楽しんでいただく場を作るとともに、投稿された写真を参考に、撮影に使用された機材を購入していただく新たな循環も構築しております。コロナ禍の状況においても、EC強化のための投資は継続し、Web上に長年蓄積された情報を最適な形でレコメンド配信する「AIコンテンツレコメンド」の導入を行いました。今後もさらなる信用力(安心・安全)と利用者向けサービスの強化を続けることで、売上の向上に努めてまいります。
当社は事業ごとに以下の屋号を用いて事業展開をしており、当社及び専門店としての各ブランドの認知度を一層高め、新たな利用者(新規Web会員数)を増やしていくことが課題と認識しております。
当社はこれら各ブランドの関連情報サイトから、専門店としての魅力ある商品関連情報を毎日発信しているほか、LINE、YouTube、Facebook等のソーシャルネットワークを活用して愛好家のためのコミュニティの運営や情報発信、さらには、情報アプリを通じて、当社からの情報に加え、国内外のメディアから発信される取扱商材に関連した記事を配信しています。また、レディースブランドサロンとして2019年12月にBRILLERをオープンさせ、レディース高級腕時計の魅力がより直感的に伝わるよう商品写真をメインとしたサイトを構築したほか、カメラ事業においてスマートフォン特化型WEBマガジン「StockShot」の発信開始、顧客同士のカメラに関する質問・回答のコミュニケーションによって質の高い情報のやり取りが生まれる「EVERYBODYコンシェルジュ」の追加やシュッピンポイントを集められる様々なイベント「ポイントプログラム」への導線改善等を実施しました。更に、Web上に長年蓄積された情報を最適な形でレコメンド配信する「AIコンテンツレコメンド」を導入し、今後も様々な情報の発信を通じて、当社及びブランド認知度の向上、集客のためのプロモーション強化を積極的に行い、当社ECサイトの新たな利用者を増やしていくことが必要と考えております。
当社商品の市場価格は変動を伴うものとなっており、特に時計事業においては商品単価も高く、時計相場の大幅な下落が発生した場合は、当社業績に大きな影響を与えることがあります。市場の動向に応じて、販売価格、仕入額を適切にコントロールし、経営におけるリスクを低減させるための仕組みが必要と考えております。あわせて、市場の動向や販売・仕入計画の達成が難しくなることを事前に察知する専門性を高めることに加え、よりデータやシステムを活用した管理が必要と考えております。
当社では、循環型社会へ貢献する当社ビジネス『リバリュー』と『テクノロジー』をかけあせることで持続可能な成長を目指しております。持続可能な成長のためには事業活動を通して社会問題の解決に貢献することが重要であると考えており、この考えに沿ってリスクと機会の特定と目標を展開することで、戦略的なサステナビリティの推進を図ります。
当社では、取締役上席執行役員COOを責任者とする「ESG経営推進室」を設置し、ESG経営全般に関連する全社横断的な方針・取り組みを検討、推進いたします。
ESG経営推進室では、環境、社会、ガバナンスに関する事項が、当社の事業活動に与える影響について考察を行い、必要なデータを各部署より収集・分析し、その対応方針や施策の策定と進捗管理を行います。
ただし、サステナビリティ関連事項において特に重要、かつその事項の専属部門が存在する場合は、当該部門がこれらを担当します。たとえば、人的資本に関する事項は人事部が、サステナビリティ開示に関する事項は経営企画室が担当しております。
サステナビリティ施策の進捗状況については関連部署への定期的なモニタリングを行い、年に2~3回取締役会に報告を行い、事業活動や財務に重大な影響を与える事項については対応方針や施策を審議・決議いたします。
当社は今後もサーキュラーエコノミー型事業を軸にグローバルを視野に入れた多種多様な人材が活躍できる場を提供し、エンゲージメントの取れた企業風土と法令の遵守、コーポレート・ガバナンス体制を強化し、持続可能な企業成長を目指してまいります。

当社の事業は、カメラ、時計、筆記具、自転車という、時代や国境を超えた価値を持つ新品と中古品を、インターネットというフィールドの利便性を最大限に活かし、適正価格で取引いただくビジネスです。価値ある中古品がお客様のお手元に届けされることは、中古品の廃棄や新商品の製造と比較して、環境負荷が格段に軽減されることとなります。当社はこの「モノ」の価値を見極め、買取・販売することで、循環型社会に大きく貢献するプロセスを「リバリュー」と呼び、サステナビリティ戦略として最重要視しております。
循環型社会に向けた「リバリュー」の入口は、商品が新品として販売される時であり、当社はお買い求めいただいた商品のお買い替え時に、再び当社をご利用いただけるよう、お客様にご納得いただきやすい買取価格をAIにより算出している他、総合補償システムの「安心サービス」や、フォトシェアリングサイト「EVERYBODY×PHOTOGRAPHER.com」をはじめとした、商品のある生活を充実させるサービスの展開を行っております。
その上で、お客様にご愛用品の下取で、魅力ある下取価格とサービスを提供することで、ひとりでも多くのお客様を循環型社会における消費スタイルへ誘導していくことが「リバリュー」の行き着くところと考えております。
この考え方のもと、当社は2023年6月に、サステナビリティ戦略として以下の3点を推進することを決定しております。
1.循環型社会の拡大に貢献するビジネスの拡大
当社の事業拡大そのものが、循環型社会の拡大に直結しているとの考えのもと、中長期の事業計画に高くコミットメントいたします。
新品の販売に始まり、下取を経て中古品を流通させる「リバリュー」の一層の促進によって、
• 中古品の廃棄や新製品の製造と比較し、環境負荷が一段と小さいお買い物手法の提供
• メンテナンス技術の向上、アフターサービスや補償サービスの拡充で、中古品の価値を高め、製品寿命を延ばすことに貢献
• 中古品の購入をインターネット等で訴求することで、循環型社会の啓蒙に貢献
などの効果が生まれるため、これをサステナビリティ戦略として推進します。
あわせて、事業計画の策定や新規事業の検討においては、対象とする商品・サービスが「リバリュー」を通じてサステナビリティな社会形成に貢献するものであるかを、検討に含むこととしております。
2.直接・間接的な温室効果ガス排出量・廃棄物の削減
当社のEC事業はその特性上、製造工程を有さず、調達、梱包、出荷物流における環境負荷の低減が、サステナビリティ戦略上、特に重要となってまいります。当社ではまず、自社内プロセスにおける温室効果ガス排出量・廃棄物の削減に、精力的に取り組み、実質的な排出量ゼロ(ネットゼロ)を期限付き目標に基づき達成することとしております。既に環境への配慮として、梱包資材をFSC認証の商品パック、段ボールパッケージや、バイオマスマーク認定のビニール手提げ袋、ポリエチレン袋、梱包テープ等への切り替え、電力消費量削減を目指した設備交換等を進めておりますが、ネットゼロの実現に向けた一段と本質的な施策を、今後は検討してまいります。
3.サステナビリティ情報の積極開示と、イニシアティブ等への参画および署名
当社は気候変動問題をサステナビリティ経営上の重要課題であると捉え、気候変動に伴うリスクや機会は、事業戦略に大きな影響を及ぼす可能性があると考えております。このような認識のもと、当社はサステナビリティ社会の実現に向け、積極的な情報開示を行ってまいります。あわせて、当社の経営理念、ビジョン、事業内容、行動規範等と、共通する価値観のもとにあるイニシアティブ等へは、積極的に参画、署名等を行います。
この一環として当社は、CDP(カーボン・ディスクロージャー・プロジェクト)の質問書に対する回答を通じた情報開示を実施しております。また、2023年4月には経済産業省・環境省・金融庁が主導するTCFDコンソーシアムにも参加し、気候変動に関するリスクが事業や経営成績に与える影響・対応策について、TCFDの提言に基づき分析を行い、開示を行っております。
環境問題以外のサステナビリティ課題に対しては、これまでも「一般社団法人障がい者自立推進機構」による「パラリンアート」のオフィシャルパートナー、写真・映像に係わる文化や芸術振興を目的とし「東京都写真美術館」の支援会員等を通じて、サステナビリティな社会の実現に貢献する取組を推進しておりますが、2023年5月には「国連グローバル・コンパクト」に署名、参加承認され、人権の保護、不当な労働の排除、環境への対応、腐敗の防止の4分野10原則を、サステナビリティ戦略に組み込むことといたしました。これにより当社は、環境に加え、人権、不当労働排除、腐敗防止に関する取組や開示を包括的に推進することとなります。
人材の育成及び社内環境整備に関する方針、戦略
当社は経営理念で「企業は社員と社会に対し、夢を与え続け」ることを存在価値としつつ、「やる気こそ会社発展の原動力」と掲げております。この考えのもと当社では、中長期目標の実現に向けたビジョンとして「4つのシンカ」と「バリューチェーン・シナリオプランニング」を掲げております。
この2つのビジョンは、従業員エンゲージメント強化を進めることで、「ムダ・ムリ」をなくしたスリムな経営と、社員の成長とともに会社の成長を目指すというものです。2つのビジョンをすべての取組と行動目標に紐づけることで、経営理念に基づいた事業発展を目指しております。
「4つのシンカ」では、①最新のテクノロジーによるサービスの拡充を追求する「進む価値」の“シンカ”、②顧客のロイヤルカスタマー化のためのスタッフの専門性向上及びECサイトの質の向上を追求する「知識を深める価値」の“シンカ”、③ブランディング確立のための品揃え、お客様本位の対応、アフターサービス向上等を追求する「真実の価値」の“シンカ”、④新たな取り組みのために常に想像力を培い、チャレンジすることを追求する「新しい価値」の“シンカ”を掲げております。この4つのシンカは、ひとつに偏ることなく枝葉を伸ばし、しっかりと根をはっていくことで大樹となるものと考えており、すべての従業員が高い価値提供を行えるようになることで、事業を発展させ続けるものというビジョンを掲げております。
「バリューチェーン・シナリオプランニング」は、サプライチェーンの有事対応を想定したソリューションに由来する考え方です。当社ではこの元来の概念を昇華させ、「Digital(省人化による原資の分配)、Agility(ジョブローテーション、スキルアップ)、Resilience(メイン事業の柔軟な投資)、Solidity(オペレーションの標準化、重複業務の削減)」の4要素を、ビジネス変革の原動力になるものとして掲げております。
「4つのシンカ」と「バリューチェーン・シナリオプランニング」が、人的資本の領域で徹底されると、当社はビジネス変革にて、①それぞれの領域での「仕組み化」が徹底される、②従業員ひとりひとりの対応領域が極限まで拡大される、③ビジネスが機動的、かつしなやかさを持つものとなる、という効果が期待できます。
これにより、当社は最小限の従業員数でビジネスを推進でき、ECビジネスモデルの特徴である「売上高拡大に固定費増加を伴わないため利益拡大しやすい」という財務的価値の獲得にもつながるものであるため、当社はこの2つのビジョンの追求を、人的資本経営の根幹と位置付けております。この人的資本への投資を通じて、1人当たりの売上高、利益を増加させつつ、1人当たりの報酬額増加も目指すサイクルを回し、ヒトと事業のバランスの取れた発展を目指してまいります。

このビジョンを達成するため、当社では、以下の4点を推進いたします。
1.経営戦略と人材戦略の連動強化
「4つのシンカ」、「バリューチェーン・シナリオプランニング」という2つのビジョンを、全役員・全従業員のすべての取組と行動目標に紐づけます。半期に1度、全従業員が、すべての取組・行動目標が、経営戦略、事業戦略に沿っているかを振り返ることで、戦略の浸透を徹底させます。
理念・ビジョンへの共感は「4つのシンカ」、「バリューチェーン・シナリオプランニング」を強化することで推進できると考えており、経営理念に基づいた「実績に対し、適切な利益配分がされなくてはならない」を徹底します。
2.人材の採用と育成
前例のない物事(新価)や仕組み化(進価)への挑戦には、小売、EC業界の専門性を高めることと合わせ、組織としての変化対応力、変化創造力を高めることが重要であると考えております。当社の向き合うEC業界は、VUCA時代において特に変化の速い業界であり、ひとりひとりの人材においても、未経験業務に対する「伸びしろの高さ」を求めております。
したがって、当社の定める変化対応・創造力の基準を満たしていれば、配属先の予定業務における知識、スキル、経験の要件を満たしていない場合でも、積極的なポテンシャル採用を行っております。また、キャリアチェンジを促進する制度によって、従業員の変化対応・変化創造力を積極的に高めることを目指しております。
3.多様性の向上
当社は、多様性を通じた新事業・新価値創造を目指すべく、性別を限定しない平等な組織構築、グローバル人材の採用を目標値を定めております(デモグラフィック・ダイバーシティ)。この一環として当社は「国連グローバル・コンパクト」への加盟を行っており、人権の保護、不当な労働の排除、環境への対応、腐敗の防止に関わる10の原則に賛同し、その実現を図ることで、多様な人材が価値創造を行う環境を整える取組を行っております。また、上述「2.人材の採用と育成」の観点と合わせ、保有スキルの多様化(タスク・ダイバーシティ)を推進し、従業員の多様性を価値創造の根源と考えております。
4.働き方改革
従業員の働き方改革を一層進めます。20時以降の残業を原則禁止し、業務上やむを得ない事由がある場合においても、担当取締役の決裁を必要とすることで、優先度に基づく業務の取捨選択を徹底し、生産性の高い働き方を推進しつつ、多様性の維持向上にも貢献します。
サステナビリティ経営に関するリスクマネジメントは、ESG経営推進室が情報収集を行い、当社への影響が大きいリスクを定量・定性の両面から評価、重要リスクを特定しております。当社経営に重大な影響を与えると判断された事項に関しては、関連部署から抽出されたその他リスクとともに経営会議及び取締役会へ集約をし、取締役会にて審議・決議を行っております。
また、ESG経営推進室より各事業部に対して、リスク対応について適宜指示及び支援を行うことで、全社横断的なリスク管理体制を整えております。
ただし「ガバナンス体制」と同じく、サステナビリティ関連事項において特に重要、かつその事項の専属部門が存在する場合は、リスク対応は当該部門が当たります。
当社ではまず、2021年に開催されたCOP26で「将来的な気候変動問題を左右する分岐点」とされた「2030年」を想定し、4℃シナリオおよび1.5℃シナリオ(一部2℃シナリオ)を参考に定性・定量の両面から、リスクと機会を考察、今後の対応を策定しております。
当社では事業活動において、環境への影響を測定・管理するための指標として温室効果ガス排出量を採用しております。まずは自社からの排出量削減を推進し、2030年度までに、Scope1,2における温室効果ガスの実質排出量ネットゼロを目指します。また、Scope3における温室効果ガス削減に向けては、サプライヤー様からの排出量についても当社の課題と捉え、環境配慮のお取組みをされているサプライヤー様を優先し取引を行うなど、環境に配慮した事業展開を行ってまいります。Scope3における排出量削減目標については、当社の事業拡大に伴う循環型社会への貢献と、売上高拡大に伴う排出量増加分のトレードオフを鑑みつつ、2023年度内に具体的な数値目標を策定する予定です。
人材の育成及び社内環境整備に関する方針に関する指標の内容並びに当該指標を用いた目標及び実績、
指標及び目標
人的資本経営に基づく戦略推進のための指標と目標は、以下を設定しております。
(注)1.「4つのシンカ指標」につきましては、「進価」、「深価」、「真価」、「新価」のうち、目標設定において社員がどの「シンカ」を選定しコミットメントを行っているかという比率や、行ったコミットメントへの達成率をモニタリングしてまいります。一方、従業員が業務において向き合う個々の課題と「4つのシンカ」別の目標設定における設定比率の間に正解は存在しないことから、目標値を定めない指標として運用し、経営課題と照らし合わせながらモニタリングを行ってまいります。

たとえば2022年度において「4つのシンカ」の目標設定において「新価」を選択した社員が25%と4分の1を超えております。
この指標の活用例としては、新領域を切り拓く「新価」の目標設定が全社的に疎かになっていないことを、本指標を通じてモニタリングすることによって、既存事業、既存市場、既存手法からの利益獲得にとどまらない新たな課題への取組が、目標設定ベースで担保されているかの振り返りを行っております。目標設定比率や目標達成率は、職位、所属等の切り口を変えて分析を行っており、必要に応じてドリルダウンを行うことで、マクロ・ミクロ両面の観点から、従業員が必要な課題に対処しているか等のモニタリングを行っております。
あわせて、人材育成、採用の際は、これらの指標を踏まえた人材育成計画や求人票における人材要件の策定等を行う他、部門における業務優先順位の判断に活用するトライアルも実施しております。
2. 1人当たり年収は、株主還元との適切なバランスを鑑みつつ向上を目指すものであるため、2026年3月期目標値は設定せず、重要指標としてモニタリングを行います。
3.「ポテンシャル採用の比率」は、当社の定める変化対応・創造力の基準を満たす人材です。この基準を満たしている場合は、配属先の予定担当業務に必要な知識、スキル、経験を有さない場合でも、積極的に採用します。
4.「年間キャリアチェンジ実施率」は、人材育成計画に基づく人事異動対象従業員のべ人数を、1年間の平均従業員数で除した比率です。
5.「外国籍人材」には、日本国籍保有者であって、出生から雇用開始時までの大半を外国で過ごした者や、日本語以外の言語をネイティブとする者等は、対象に含めることがあります。
当社の経営成績及び財政状態等に影響を与える可能性のある事項には以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
当社は中古品を中心とした販売を行っているため、一般の顧客から現金で商品を買い取っております。中古仕入に関しては買掛金が発生せずに現金仕入となるため、この代金を借入でまかなう場合に金利の動向の影響を受けます。また、中古品は新品と異なり仕入量の調節が難しいという性格を有しております。このため、当社では買取センターの設置、宅配買取の実施により仕入チャネルを多様化することで、安定的な仕入を可能とする中古品仕入体制を構築してまいりました。しかしながら、今後における景気動向の変化、競合の買取業者の増加、顧客マインドの変化によって、質量ともに安定的な中古品の確保が困難となる可能性があります。
中古品の流通量の増加に伴い「コピー商品」に関するトラブルは社会的に重要な問題となってきており、これらトラブルを事前に回避し、顧客の利益保護をいかに実現していくかが中古品小売業界全般の共通課題となっております。当社においては、専門的な知識と経験を持った人材を育成することにより、不良品及びコピー商品の買取防止に努めております。また、顧客に安心感を持って商品をお買い求めいただくために、誤って仕入れたコピー商品についてはすべて廃棄処理を行い、コピー商品の店頭への陳列防止に努めております。しかしながら、今後コピー商品を大量に仕入れ店頭への陳列を行った場合には、顧客の利益を損ない、当社の信用を損なう可能性があります。
古物営業法に関する規制により、買い受けた商品が盗品であると発覚した場合、1年以内であればこれを無償で被害者に返還することとされております。当社においては、古物営業法遵守の観点から古物台帳(古物の買い受け記録を記載した台帳)をPOSデータ(当社売上・買取管理システムにて集積されたデータ)と連動させることにより、盗品買取が発覚した場合は、被害者への無償返還に適切に対応できる体制を整えております。今後も、古物を取り扱う企業として、古物台帳管理の徹底及び盗品買取発覚時の被害者への無償返還に適切に対応してまいります。このため、大量の盗品買取を行った場合には、多額の仕入ロスが発生する可能性があります。
台風、水害、地震等の自然災害が発生し、メーカーからの新品商品の供給が不足した場合には、売上が減少することにより当社業績は影響を受ける可能性があります。
当社が取り扱う商品はカメラ・時計・筆記具・自転車を中心とした「価値ある中古品」です。市場の動向に応じた販売価格の調整や販売促進策を適時実行することで 、商品の陳腐化や滞留商品の発生をコントロールしておりますが、商品によっては流行の変化に伴う経済的陳腐化により、また、為替相場の変動等により短期間の内に価値下落がもたらされるものや、牽引役となる人気商品・ヒット商品の有無により、その販売動向を大きく左右されるものが存在しております。また、予測した需要が実現せず、滞留期間が長くなり、市場価値の下落等により、滞留在庫の評価減による損失が発生する可能性があった場合、当社の財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
当社はインターネットを中心に販売・買取を行っておりますが、基本的に1事業につき1店舗の営業店舗を展開しております。また、当社の営業店舗は新宿、渋谷に集中し、EC販売の統括部署も新宿の本社営業部事務所にあるため、大きな災害時にすべてが被害を被り業務が再開できない可能性があります。
中古品業界においては、最近では幅広い分野において中古品の流通量が増大しており、カメラ・時計・自転車等、当社が取り扱っている商品においても、新規参入が目立ってきております。今後、競合店の増加やインターネットを介した売買の普及等による中古品の買取競争が激しくなった場合には、人気商品の確保が難しくなること、買取価格の相場が変動すること等から、当社業績は影響を受ける可能性があります。なお、当社は新品の販売も行っておりますが、新品の安売りを専門とするディスカウントストアの増加により販売競争が激化していった場合、販売価格の低下等により当社業績は影響を受ける可能性があります。
古物営業法に関する規制により、商品を買い受ける際、個人情報の取得を行いますが、当社ではこれら個人情報を帳簿等に記載又は電磁的方法により記録しております。また、当社では店頭販売の業務等において、顧客の住所、氏名、年齢、クレジットカード情報等を取り扱っており、これら個人情報も帳簿等に記載又は電磁的方法により記録し、管理しております。このため、当社は社内規程等ルールの整備、社内管理体制の強化、社員教育の徹底、情報システムのセキュリティ強化等により、個人情報保護マネジメント機能の向上を図り、「個人情報の保護に関する法律」の遵守、個人情報の漏洩防止に努めております。なお、当社は一般財団法人日本情報経済社会推進協会(JIPDEC)より「プライバシーマーク」の付与認定を受け、2007年9月より、同マークの使用を開始しております。しかしながら、これら個人情報が漏洩した場合、社会的信用の失墜、事後対応による多額の経費発生等により、当社業績は影響を受ける可能性があります。
当社のECサイトにおけるシステムトラブルの発生可能性を低減させるために、ECサイトの安定的な運用のためのシステム強化、セキュリティ強化及び複数のデータセンターへサーバーを分散配置する等の対策を行っております。しかしながら、万が一予期せぬ大規模災害や人為的な事故等によるシステムトラブルが発生した場合には、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社の取り扱う中古品は「古物営業法」に定められた「古物」に該当するため、同法による規制を受けております。「古物」は、古物営業法施行規則により次の13品目に分類されております。美術品類、衣類、時計・宝飾品類、自動車、自動二輪車及び原動機付自転車、自転車類、写真機類、事務機器類、機械工具類、道具類、皮革・ゴム製品類、書籍、金券類。同法の目的並びに同法及び関連法令による規制の要旨は次のとおりであります。
この法律は、盗品等の売買の防止、速やかな発見等を図るため、古物営業に係る業務について必要な規制等を行い、もって窃盗その他の犯罪の防止を図り、及びその被害の迅速な回復に資することを目的とする(第1条)。
a.古物の売買もしくは交換を行う営業を営もうとする者は、所在地を管轄する都道府県公安委員会の許可を受けなければならない(第3条)。
b.古物の買い受けもしくは交換を行う場合、又は売却もしくは交換の委託を受けようとする場合には、その相手方の住所、氏名、職業、年齢が記載された文書(その者の署名のあるものに限る。)の交付を受けなければならない(第15条第1項第2号)。
c.売買もしくは交換のため、又は売買もしくは交換の委託により、古物を受け取り、又は引き渡したときは、その都度、取引の年月日、古物の品目及び数量、古物の特徴、相手方の住所、氏名、職業、年齢を帳簿等に記載、又は電磁的方法により記録し、3年間営業所に備えつけておかなければならない(第16条、第18条)。
d.買い受け、又は交換した古物のうち盗品又は遺失物があった場合においては、被害者又は遺失主は、古物商に対し、盗難又は遺失から1年以内であればこれを無償で回復することを求めることができる(第20条)。
なお、(a)の規制につきましては、古物営業の許可には有効期限は定められておりません。しかし、古物営業法または古物営業に関する他の法令に違反した場合で、盗品等の売買等の防止もしくは盗品等の速やかな発見が著しく阻害される恐れがあると認められる場合には、公安委員会は古物営業法第24条に基づき営業の停止及び許可の取消しを行うことができるとされております。
当社は、古物営業法を遵守し古物台帳管理を徹底し適法に対応する等の社内体制を整えておりますので、事業継続に支障を来す要因の発生懸念はありません。また現状において許可の取消し事由に該当するような事象は発生しておりません。しかし、古物営業法に抵触するような不正事件が発生し許可の取消し等が行われた場合には、当社の事業活動に重要な影響を及ぼす可能性があります。
当社では、在庫の取得資金を主に金融機関からの借入金により調達しております。当事業年度末においては総資産15,066,358千円に対して有利子負債5,806,742千円であり、有利子負債が総資産の38.5%を占めております。今後、金融情勢の変化等により金利水準が変動した場合には、支払利息の増加等により当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社の継続的な成長を実現させるためには、優秀な人材を十分に確保し育成することが重要な要素の一つであると認識しております。そのため、優秀な人材の獲得、育成及び活用に努めております。しかしながら、当社が求める優秀な人材を計画通りに確保できなかった場合、あるいは重要な人材が社外に流出した場合には、当社の事業活動及び業績に影響を与える可能性があります。
当社ではインターネットを活用した通信販売を行っており、「特定商取引に関する法律」による規制を受けております。なお、税制改正により消費税率が引き上げられた場合、短期的な消費マインドの冷え込みから、当社業績は影響を受ける可能性があります。
新型コロナウイルス感染症を含む感染症の発生及び拡大に際し、政府・地域の法令・要請・指導に従い、顧客、従業員及びその家族の健康と安全確保を最優先に考え、実店舗の臨時休業や時間短縮営業、従業員の労働時間の制限を行うことが想定されます。また、諸外国での感染症の拡大状況から、当社仕入メーカーの製造ライン停止等による商品仕入不足、訪日外国人旅行客の減少によるインバウンド需要の縮小などが生じ、当社の事業活動及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
当事業年度における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症の政府による対策見直しを受け、経済活動の正常化が進みました。一方、欧州における地政学リスクの長期化や、各国の金融政策による急激な為替、商品価格の変動等に伴う世界的なインフレの進行などにより、依然として先行きは不透明な状況が続いております。
当社が置かれていますEコマース市場は、経済産業省の電子商取引に関する市場調査では、2021年の国内小売販売に占める物販系のEC化率は8.78%(前年比0.7ポイント増)と推計され、前年に引き続き増加傾向にあり、商取引の電子化が進展しています。
このような経営環境のもと、当社は「お客様に『価値ある新品と中古品』を安心、安全に取引できるマーケットを創造すること」を方針として、インターネット経由ですべての情報とサービスをお客様に提供してまいりました。
当事業年度におきましては、中長期目標の実現に向けたビジョンとして「4つのシンカ」と「バリューチェーン・シナリオプランニング」を掲げました。この2つのビジョンは、従業員エンゲージメント強化を進めることで、「ムダ・ムリ」をなくしたスリムな経営と、社員の成長とともに会社の成長を目指すというものです。
その一環として行っている「One to Oneマーケティング」では、前事業年度までに導入しましたPhase4.において、カメラ事業の需給に合わせたタイムリーな買取・販売価格の設定を可能とした「AIMD」、Phase5.ではカメラ事業部がWeb上に保有する記事コンテンツの中から顧客ごとに適切なものを配信する「AIコンテンツレコメンド」を推し進めました。
さらに、LINE・YouTubeの積極的活用により、お客様の日常の中で一番身近なスマートフォンを中心とし、LINEではOne to Oneで受け取れるお知らせ機能を導入するなど、更なるシェアの拡大に向けた取り組みを行いました。グローバル展開の取り組みとしてはカメラ事業において、世界最大級のオンラインマーケットプレイス「eBay」を通じた販売を強化した結果、「eBay Japan Awards2022」にて販売実績等の総合的評価トップのセラーに贈られる「Seller of the Year」を獲得するなど、順調な伸長をいたしました。
これらにより、売上高は45,618,523千円(前年同期比5.0%増)となりました。
利益面では、主軸であるカメラ事業は高い売上総利益率を維持したものの、時計事業においてグローバル全体での急激な時計価格の下落に合わせ、販売価格の見直し及び積極的な販売を行ったことと、収益性の低下による商品評価損の計上で、全体での売上総利益率は前事業年度から1.5ポイント低下しました。
販売費及び一般管理費においては、売上高連動の販売促進費やクレジット利用手数料、新たなシステム開発投資に伴う運用費及びESG経営に向けた投資、そして従業員給与のベースアップによる増加等によって5,290,551千円(同8.1%増)となり、AI活用によるスリムな経営は継続してまいりましたが、売上高販売管理費比率は前事業年度から0.3ポイント増加しました。これらによって、営業利益は2,463,087千円(同21.6%減)、経常利益は2,439,450千円(同23.5%減)、当期純利益は1,697,291千円(同23.1%減)となりました。
セグメント別の経営成績は、次のとおりであります。
当事業年度のカメラ事業は、AIの積極活用、新たなデジタルチャネルの活用等を通じたマーケティング施策等が功を奏し、堅調な成長を果たしました。前事業年度から取り組んでいる、AIMD、AIコンテンツレコメンドといった「One to Oneマーケティング」が引き続き機能しております。
当事業年度はLINEを活用したマーケティングを強化しました。レコメンド通知をLINEでお届けする機能をリリース、「LINE ID連携×発送買取ポイントプレゼントキャンペーン」等の積極的な販売施策の他、プッシュ通知の配信数をあえて絞り込むことでコンバージョン比率を向上させる等、費用対効果の最大化を図っております。
当事業年度も、カメラメーカー各社から、フルサイズミラーレスカメラをはじめとする、注目の新製品の発売がありました。第1四半期には半導体不足や中国のロックダウン等の影響を受け、市場全体での品不足の影響を受けたものの、半導体の需給が改善した第2四半期以降は大型新製品が立て続けて販売・流通され、売上高はこれらの需要を着実に取り込むことで伸長致しました。これらによって、セグメント売上高は32,721,422千円(前年同期比17.3%増)となりました。セグメント利益については「AIMD」によって売上総利益率は高水準を維持でき、販売費及び一般管理費の抑制に努めたことで3,810,556千円(同20.8%増)となりました。
[時計事業]
当事業年度は、高級時計の価格が国際的に下落したことで、セグメント売上高、利益ともに苦戦しました。
当事業年度においても、前事業年度から引き続き取り組んでいる戦略的商品ラインナップの拡充として、人気ブランド「ROLEX」の買取強化による国内最大級の在庫量確保と、ECサイトでの圧倒的な品揃えに注力致しました。しかしながら、欧州における地政学リスクの長期化や、各国の金融政策による急激な為替、商品価格の変動等に伴う世界的なインフレの進行等の余波を受け、期中を通じて時計価格は大幅に下落、特に、ROLEX等の人気商品においては30%強の下落となりました。
この影響で、当社においても、利益を確保した価格水準での商品販売が困難な状況となりました。加えて、中国政府による「ゼロコロナ」政策により、免税売上も低調となりました。
このため、12月以降は販売価格を引き下げる事で在庫水準の削減に努め、最終的に収益性の低下による商品評価損として327,172千円を売上原価に計上しております。
これらを通じて、セグメント売上高は11,603,381千円(前年同期比19.2%減)、セグメント損失は191,347千円(前年同期は1,129,162千円の利益)となりました。
本年1月以降は、政策的な買取施策(ワンプライス アンリミテッド)の一時停止を含めた仕入の抑制や、仕入原価を下回る国内相場に合わせた価格での積極販売等、商品在庫水準の適正化に向けた施策を行いました。なお、本年2月以降の時計価格相場は、緩やかながらも回復の途にあります。
また、当事業年度は、レディースブランドサロン「BRILLER」を強化しております。スマートフォンサイトの検索機能強化、店舗のリニューアルオープン、ブランドジュエリーの取り扱いを開始しました。SNSを中心とした情報発信によって認知度も高まっております。
[筆記具事業]
メーカーとの協業によるオリジナル商品の企画・販売については継続実施し、限定品や国内未発売のレアモデルの万年筆等を多数取り揃えるなどで、「KINGDOM NOTE」でしか手に入らない商品ラインナップを充実させ、一方で公式のYouTubeチャンネルを通して筆記具の魅力を広く伝えることにも努めました。買取では価格の見直しを適時行うことで仕入量が増加、あわせて商品化を進め、新着商品のWeb掲載数の増量を行っております。また、店舗では売り場改装を実施して生産性の改善を図りました。
これらにより、セグメント売上高は438,978千円(前年同期比12.2%増)、セグメント利益については38,661千円(同593.2%増)となりました。
[自転車事業]
コロナ禍における生活スタイルの変化と健康志向に伴う自転車需要の高まりも一巡した中で、スマホアプリによる日常的な情報発信や自転車専門サイトでの広告宣伝とECサイト上の様々な営業施策、公式のYouTubeチャンネルでは様々なロードバイクの紹介や楽しみ方などを伝えてきました。また、品揃えの拡充を図ったことで完成車やフレーム等の高額品の販売も好調でした。
店舗では世界的に人気が高い日本メーカーのパーツに対する免税需要が高まったことが全体に寄与しており、セグメント売上高は854,740千円(前年同期比7.8%増)となり、セグメント利益については55,749千円(同36.1%増)となりました。
(グローバル戦略について)
これまで「Map Camera」として世界最大級のオンラインマーケットプレイス「eBay」へ、「GMT」として「eBay」及び高級腕時計マーケットプレイス「Chrono24」へ出店しておりましたが、当事業年度は海外向け販売サポートサービスである「Buyee Connect」を導入しております。これにより世界118の国/エリアから、筆記具、ロードバイクを含めた全ての取り扱い商材を販売することが可能となりました。
越境ECにおける売上高はカメラ事業、時計事業、筆記具事業にそれぞれに含まれて計上されており、当事業年度ではカメラ1,719,633千円、時計808,046千円、筆記具1,223千円となっています。
(単位:千円)
当事業年度末における現金及び現金同等物は、1,423,525千円となり、前事業年度末と比較して250,118千円の増加となりました。
各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によって獲得したキャッシュ・フローは、1,243,930千円(前年同期は1,297,707千円の獲得)となりました。これは、主として税引前当期純利益2,428,353千円、法人税等の支払額1,314,209千円、減価償却費193,420千円、棚卸資産の減少額483,361千円、仕入債務の減少額110,880千円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動に使用されたキャッシュ・フローは、444,688千円(前年同期は390,470千円の使用)となりました。これは、主として無形固定資産の取得による支出379,666千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によって使用されたキャッシュ・フローは、549,123千円(前年同期は1,560,838千円の使用)となりました。これは、主として長期借入金の返済による支出2,303,743千円、配当金の支払額587,392千円、長期借入れによる収入2,300,000千円によるものであります。
該当事項はありませんが、代替的な指標として当事業年度の仕入実績を記載しております。
当事業年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(単位:千円)
(注) セグメント間の取引はありません。
該当事項はありません。
当事業年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(単位:千円)
(注) 1.セグメント間の取引はありません。
2.総販売実績に対する販売割合が10%以上の相手先はありません。
文中の将来に関する事項については、当事業年度末において判断したものであります。
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたり、見積りが必要な事項につきましては、合理的な基準に基づき会計上の見積りを行っております。
詳細につきましては、第5(経理の状況)1(財務諸表等)(1)財務諸表 (注記事項) (重要な会計方針)に記載しております。
当事業年度末の資産につきましては、総資産が15,066,358千円となり、前事業年度末と比較して659,312千円の増加となりました。
流動資産は13,202,714千円となり、前事業年度末と比較して381,924千円の増加となりました。これは主として商品が483,362千円増加、売掛金が131,610千円減少したことによるものであります。
固定資産は1,863,644千円となり、前事業年度末と比較して277,389千円の増加となりました。これは主として無形固定資産が174,045千円増加、長期前払費用が48,612千円増加、繰延税金資産が46,328千円増加したことによるものであります。
負債につきましては、8,586,869千円となり、前事業年度末と比較して350,579千円の減少となりました。
流動負債は5,640,179千円となり、前事業年度末と比較して484,061千円の減少となりました。これは主として、短期借入金が250,000千円増加、未払法人税等が547,915千円減少、1年内返済予定の長期借入金が130,620千円減少したことによるものであります。
固定負債は2,946,690千円となり、前事業年度末と比較して133,483千円の増加となりました。これは長期借入金が126,877千円増加したことによるものであります。
純資産につきましては、6,479,488千円となり前事業年度末と比較して1,009,891千円の増加となりました。これは自己株式が589,160千円減少、利益剰余金が408,653千円増加したことによるものであります。
当事業年度の売上高は、45,618,523千円(前年同期比5.0%増)となりました。内容としましては、これまでの「One to Oneマーケティング」において、カメラ事業の需給に合わせたタイムリーな買取・販売価格の設定を可能とした「AIMD」とWeb上に保有する記事コンテンツの中から顧客ごとに適切なものを配信する「AIコンテンツレコメンド」を推し進めました。さらに、全事業部でのLINE・YouTubeの積極的活用等により、EC売上高の伸長が図られました。
売上総利益は、時計事業においてグローバル全体での急激な時計価格の下落に合わせ、販売価格の見直し及び積極的な販売を行ったことと、収益性の低下による商品評価損の計上で、全体での売上総利益率は前事業年度から1.5ポイント低下し、7,753,639千円(同3.5%減)となりました。
販売費及び一般管理費におきましては、売上高連動の販売促進費やクレジット利用手数料、新たなシステム開発投資に伴う運用費及びESG経営に向けた投資、そして従業員給与のベースアップによる増加等によって5,290,551千円(同8.1%増)となり、売上高販売管理費比率は前事業年度から0.3ポイント増加しました。
この結果、営業利益は2,463,087千円(同21.6%減)となりました。
営業外収益は、為替差益等の計上により19,626千円(同75.1%減)となりました。営業外費用は、支払利息等の計上により43,263千円(同33.7%増)となりました。
この結果、経常利益は2,439,450千円(同23.5%減)となり、売上高経常利益率は5.3%(同2.0ポイント減)となりました。
特別利益の計上はありません(前事業年度は292千円)。特別損失は店舗リニューアル等にともなう固定資産除却損を計上したことにより11,097千円(同122千円)となりました。
この結果、当期純利益は1,697,291千円(同23.1%減)となり、売上高当期純利益率は3.7%(同1.4ポイント減)となりました。
売上高経常利益率につきましては、長期的には8%以上を目標としております。ROE(株主資本利益率)につきましては、長期目標として30%以上を目指しております。
売上高経常利益率
これまでに取り組んできました「One to Oneマーケティング」と「AIMD」、そして「AIコンテンツレコメンド」を活用することで売上高は増加しましたが、時計市場の価格変動に対応した販売価格の見直しと積極的販売、加えて商品評価損の計上によって、売上総利益率は前事業年度から1.5ポイント低下しました。売上高販売管理費は、売上高連動費用の他に新たなシステム開発やESG経営に向けた投資、従業員給与のベースアップによる増加等によって、売上高販売管理費比率は前事業年度から0.3ポイント増加しました。この結果、売上高経常利益率は前事業年度より2.0ポイント低下し5.3%となりました。
ROE(株主資本利益率)
当事業年度につきましては、当期純利益が前事業年度より23.1%減少したことで、ROE(株主資本利益率)は前事業年度より8.8ポイント減少し28.4%となりました。今後も引き続き、経営効率の向上に寄与する諸施策を実施いたします。
経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、第2(事業の状況)3(事業等のリスク)に記載しております。
財務・資本政策の基本的な方針
当社の経営者は、円滑な事業活動に必要なレベルの流動性確保、財務の健全性・安定性維持を資金調達の基本方針としており、主に銀行等から長期及び短期の借入金を中心とした資金調達を行っております。事業展開に伴う資金需要に対する機動的な対応のため、各金融機関とは幅広く良好な関係を構築し、綿密な連携を実施しております。また、売上高経常利益率向上、ROE向上に向けた諸施策に伴う投資については、フリーキャッシュフロー(FCF)を注視しながら、中長期的な視点を持ち、実施しております。2024年3月期も手元現預金及び今後創出するフリーキャッシュフロー、有利子負債の活用により創出された配分可能な経営資源については、将来の成長に向けた投資や株主還元のさらなる充実等に活用する予定です。
資金需要の主な内容
当社の資金需要は、営業活動に係る資金支出では、事業規模拡大に伴う商品仕入やメンテナンス作業及び配送作業スペース拡充に伴う賃借料、人員増加に伴う人件費、さらにEC販売強化に伴うシステム関連費用などがあります。また、投資活動に係る資金支出は、事業規模拡大に伴う事務所等の拡充による有形固定資産の取得、システム投資による無形固定資産の取得、敷金保証金等の差入などがあります。
資金調達
当社の事業活動の維持拡大に必要な資金を安定的に確保するため、各金融機関と緊密な連携を図り、機動的な対応を可能にする関係性を構築しております。設備投資額は、営業キャッシュフローの範囲内とすることを原則としておりますが、営業キャッシュフローを超える投資を行う場合は、金融機関等からの借入を実施し、有利子負債を活用しております。
該当事項はありません。
該当事項はありません。