当社グループは、企業に求められる経営の在り方や事業環境の変化など10年程度先を見据え、「京三グループの永続的成長」を目的として「成長」と「サステナブル」を基本方針に掲げ、今後3年間に何をすべきか、どこまで進めなければならないかを3か年の中期経営計画として纏め、2022年4月から「中期経営計画2025」をスタートさせました。
[成長戦略]
『信号システムの海外事業拡大』
『パワーエレクトロニクス事業の拡大』
『新たな事業への挑戦』
『収益力の向上』
『財務基盤の強化』
『人財の育成・強化』
[サステナブル戦略]
『脱炭素社会への貢献、気候変動リスクへの適切な対応』
『社会の持続的成長への参画』
『ガバナンスの進化』
中期経営計画の初年度となる当連結会計年度は、上記の[成長戦略][サステナブル戦略]に基づき、事業成長や新事業の探索・挑戦のための基盤の確立に取り組むとともに、サステナビリティ基本方針を掲げマテリアリティの特定を完了するなど、目標達成に向けて全力を尽くしてまいりました。
また、新型コロナウイルス感染症対策の緩和と社会経済活動の活性化に向けた取り組みが進む一方で、半導体や電子部品の世界的な供給不足の改善が期待される中、ウクライナ情勢の長期化による資源価格の高騰など、依然として先行きの不透明な状況が継続しております。
中期経営計画の2年目となる第159期(2024年3月期)は、初年度で取り組んできた[成長戦略]および[サステナブル戦略]の成果や課題を踏まえて、取り組みの加速や施策の見直しを推し進め、それぞれの目標達成をめざすとともに、労働生産性や生産効率を向上することで利益の創出に努めてまいります。
今後も当社グループは、企業ビジョン《KYOSAN VISION》の理念を象徴するコーポレート・スローガン、“Create for the Future”「未来に向かって安全・安心を創造し続ける」を追求し、「安全性・信頼性」「地球環境保全」をキーワードに先進の技術と高い品質で「社会の発展と快適性向上」に貢献してまいります。
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループは、「『安全性・信頼性』『地球環境保全』をキーワードに先進の技術と高い品質で『社会の発展と快適性向上』に貢献する」との企業理念のもと、コーポレートスローガン「Create for the Future 未来に向かって安全・安心を創造し続けます」を掲げ、社会課題の解決に貢献することで、企業価値の向上と持続可能な社会の実現を目指すことをサステナビリティに対する基本方針としております。
当社グループは、経営の重要課題や事業横断的課題などを経営幹部が議論する場として、2022年4月より社長を議長とする「コーポレート戦略会議」を新設し、迅速かつ適切・公正な経営を推進しています。
「コーポレート戦略会議」は、業務執行に関わる取締役、事業部長、経営企画部担当役員、コーポレート戦略室担当役員等をメンバーとし、全社もしくは複数部門に跨る経営課題について方針や方向性を議論し、経営計画達成のために必要な経営資源の配分を含めた調整を行うことを目的とし、月1回程度開催しております。
サステナビリティに関する取り組みは重要な経営課題と認識しており、「コーポレート戦略会議」において、マテリアリティおよび各施策の決定、進捗状況のモニタリング、達成状況の評価を実施し、定期的に取締役会へ上程または報告します。
また、当社グループは、当社グループにもたらす経営上の重大リスクを認識することで、経営リスクの回避、および経営への影響の最小化に向けたリスク管理を行うために「リスク管理委員会」を設置し、当社および子会社の経営リスクを認識、分析し、リスク統制を行っております。リスク管理委員会の傘下に個別リスク委員会として「経営・財務リスク委員会」「災害リスク委員会」「情報リスク委員会」を置いており、これら個別リスク委員会の活動状況は、各個別リスク委員会の委員長がすみやかにリスク管理委員会に報告を行うとともに、リスク管理委員長の判断により、リスク管理責任者に報告等を行っております。
「コーポレート戦略会議」は「リスク管理委員会」と連携し、当社グループにおけるリスクおよび機会の内容を踏まえ、サステナビリティ推進に関する戦略や施策を検討しております。

当社グループでは、当社グループが取り組むべき社会課題として重要性が高いと思われるマテリアリティ(経営重要課題)を特定するために、国際的なフレームワークであるGRIスタンダードなどを参照し、ステークホルダーの重要度と、当社事業との関連性を踏まえ、①社会課題の把握・整理・抽出、②重要性の評価(アンケートによるステークホルダーの意見集約)、③妥当性評価(社外役員ダイアログの実施)、④マテリアリティの特定とKPI指標の設定、の4つのステップを実施しました。
これらのプロセスおよび「コーポレート戦略会議」での議論を踏まえて、(1)脱炭素社会貢献、(2)革新的な製品開発、(3)経営基盤・ガバナンスの強化、(4)人的資本の充実の4項目を当社グループにおけるマテリアリティとすることを2023年3月24日開催の取締役会において決議いたしました。
今後は「コーポレート戦略会議」において、各マテリアリティに設定したKPIに基づき進捗を確認し、是正措置を講じると共に、必要に応じた見直しを図ってまいります。
各マテリアリティにおける戦略と目標は下表のとおりです。
なお、管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業等取得率および労働者の男女の賃金の差異については「
当社グループの事業、経営成績、財政状態、株価等に影響を及ぼす可能性があると考えられる主なリスク要因につきましては、以下のようなものがあります。また、必ずしもリスク要因に該当しない事項につきましても、投資判断、当社の事業活動を理解するうえで重要と考えられる事項については情報開示の観点から記載しております。当社グループは、これらのリスクを認識し、その発生の回避・コントロール、および発生した場合の適切な対応に努めてまいります。
なお、これらのリスクは当社グループに関係するすべてのリスクを網羅するものではありません。また、記載内容のうち、将来に関する事項につきましては、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1) 事業環境に関するリスク
① 信号システム業界の需要動向等による影響
当社グループは主力の鉄道信号システムや道路交通システムについて、国内事業の製品納期あるいは工事竣工時期が顧客の年度予算との兼ね合いから期末に集中する傾向があり、この影響により売上高が下半期に偏重する傾向にあります。また、当社の売上の多くは、顧客からの個別案件であり、顧客の設備投資計画や更新時期によって、年度ごとに経営成績に変動が生じる可能性がありますが、できる限り納期調整等を行い平準化に努めてまいります。
② 半導体、FPD業界の需要動向等による影響
当社グループのパワーエレクトロニクス事業における主力の半導体・FPD製造装置用電源装置について、顧客要求への対応力強化や高付加価値製品の開発等を進めておりますが、各々の業界における短期・中長期的な需給サイクルや技術革新の進捗によって、経営成績に大きな変動が生じる可能性があります。
③ 当社製品の特性に起因する影響
当社グループは高品質、安全性、高信頼性に配慮した設計・製造に努めております。特に、鉄道信号・道路交通システム等の製品につきましては、交通インフラを支える公共性の高い製品であり、製品品質についてはデザインレビューの徹底、確実な出荷検査の実施等により万全を期しておりますが、使用部品等の要因により出荷検査段階では発見できない製品不具合を発生させる可能性があります。その場合には、該当する製造ロット部品の全数検査を行う等の同機種対策を迅速に行い、影響の拡大防止を図ります。
④ 原材料の調達に起因する影響
当社グループは原材料の安定した調達に努めており、纏め発注や複数社購買により原価についても極力抑えるよう努力しております。しかしながら、昨今の半導体を始めとする部材の全世界的な供給不足を受け、一部の原材料については長納期、高額となっております。今後もしばらくはこのような状況が継続すると考えられることから、早期手配等の応急措置を行うとともに、代替部品・材料への切り替え等の恒久対策にも取り組んでまいります。
(2) 海外事業展開に関するリスク
当社グループは海外の国・地域に8カ所の拠点等を有し、成長戦略の重要な取り組みの一つとして海外事業展開に注力しております。商社、エンジニアリング会社等との協力関係の下、現地法人を基点とした現地生産や現地企業との協業を深度化する等、積極的に事業のグローバル展開を進めております。そのため、グローバル人財の増強と育成は急務であり、海外拠点要員の早期育成と現地採用をバランスよく実施してまいります。また、現地従業員のための安全マニュアル等の整備を図っておりますが、当該国・地域の社会・政治・経済情勢、衛生環境、為替、税務、知的財産権等を含む現地の政情、法規制や商慣習等による、いわゆるカントリーリスクが国・地域ごとに異なることから、現地専門機関、弁護士事務所等と緊密に連携を図り、リスク回避およびリスク発生時の対応に備えております。
(3) 自然災害等に関するリスク
① 自然災害等による操業への影響
当社の生産活動は神奈川県横浜市の本社・工場を拠点としております。本社については免震構造、工場については耐震構造の建屋としており、大型の地震発生に対しても安全を確保できる構造としており、さらに地震発生時の電気、水道、ガス等のインフラ停止に備えて、飲料水、食料等の生活必需品の備蓄、自家発電設備を設置するなど、復旧までの事業継続体制を整えております。
今後も引き続き事業継続計画の定期的な見直し、改善を図ってまいります。
② 新型コロナウイルス感染症拡大の長期化による影響
当社グループは、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、引き続き発熱時の出社禁止の徹底等に努めてまいります。
なお、新型コロナウイルス感染症による環境の変化が主力事業の顧客である鉄道事業者の設備投資計画に何らかの影響を与える可能性も少なくないと認識しており、顧客の立場に立った提案や製品開発を行ってまいります。
(4)環境規制・気候変動に関するリスク
当社グループは、地球温暖化防止、水質汚濁、大気汚染、騒音、土壌汚染、廃棄物処理、使用する有害化学物質などにおいて、国内外の環境法令の遵守に努めております。また、気候変動対応については、2022年度から気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD:Task Force on Climate-relatedFinancial Disclosures)のフレームワークをもとに、様々なリスクと機会の把握に努めると共に、「脱炭素社会貢献」をマテリアリティ(経営重要課題)として位置付け、適切な情報開示、対応を進めております。将来、環境規制への適応が極めて困難な事象や不測の事態が発生する場合には、環境対応に関する費用の増加や事業活動停止などの可能性があり、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、「『安全性・信頼性』『地球環境保護』をキーワードに先進の技術と高い品質で『社会の快適性向上』に貢献する」との企業理念のもと、事業活動を通じ、地球規模の課題である気候変動の緩和のための取り組みを推進しリスクの低減を図るとともに、脱炭素社会の実現に貢献してまいります。
(5) 情報セキュリティに関するリスク
当社グループは公共性、公益性、安全性に深くかかわる企業として、情報セキュリティ基本方針において情報セキュリティに関するリスクは重大な問題と捉え、情報セキュリティマネジメントシステムを確立し、サイバー攻撃対策、不正アクセス対策、コンピューターウイルス対策等を講じております。事業のグローバル展開が進展し、また、テレワークの拡充等により情報関連のインシデントリスクが年々増しており、インシデント発生時には顧客への損害補償や営業機会の損失、社会的信用の失墜等から企業の存続が危ぶまれる事態を招く可能性もあります。
当社グループは、情報システム部門の強化やIT環境の整備等に努めておりますが、サイバー攻撃の脅威は年々強大化しており、システム上のセキュリティ強化とともに当社グループの情報を扱うすべての従業員、関係者を対象とした教育の徹底によって、情報セキュリティリスクの低減に努めております。
(6) その他のリスク
当社グループは、常に新しい会計基準等に基づき会計処理を行い決算に反映させておりますが、誤った会計処理によって決算の内容に影響を与えるリスクがあると認識しており、関係者による事例を用いた説明、会計処理のダブルチェック等によりこれらのリスクを排除するべく対応しております。
当社グループは、安全対策とセキュリティを一段と強化し、重要な財産である人的資源と大切な資産を各種の災害から保全するとともに、事業遂行上のリスク管理を目的とするリスク管理委員会体制の下、グループリスク管理体制およびグループコンプライアンス体制を強化し推進しております。また、内部監査室による内部監査結果を社長、取締役会、監査役会へ報告し、グループ内でリスク情報を共有することで再発防止に繋げております。
当社グループは、引き続きコンプライアンスの徹底とガバナンスの強化に努めてまいります。
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社および持分法適用会社)の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概況は次のとおりであります。
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響による行動制限が緩和され、 ウィズコロナの下で社会経済活動が正常化しつつあるものの、半導体や電子部品の世界的な供給不足に加え、ウクライナ情勢の長期化による資源価格の高騰など、依然として先行きが不透明な状況で推移いたしました。
このような状況の下、当社グループは、2022年4月から「成長」と「サステナブル」を基本方針とする3か年の「中期経営計画2025」をスタートさせました。1年目となる2023年3月期は、これまでに「マテリアリティ(経営重要課題)」の特定や「サステナビリティ基本方針」、「ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンの考え方」を制定し、これらの方針や考え方の下で具体的な取り組みを進めてまいりました。また、「TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)」提言への賛同を表明し、当社ウェブサイトにおいて提言に基づく情報開示を進めております。
当連結会計年度の受注につきましては、パワーエレクトロニクス事業において前期を大きく下回ったものの、信号システム事業において国内外で大型案件を受注したことなどから、全体としては前期を上回りました。
売上につきましては、信号システム事業において前期と同水準を確保したものの、パワーエレクトロニクス事業が前期を下回ったことから、全体としては前期をわずかに下回りました。
利益面につきましては、主に、半導体や電子部品の世界的な供給不足による工場の操業度低下、開発費の増加、追加情報に記載のとおり連結子会社の退職給付債務の計算方法を簡便法から原則法に変更したことにともない第1四半期において退職給付費用の追加計上を行ったことなどから、営業利益、経常利益ともに前期を下回りました。親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、営業利益、経常利益の減少に加え、本社工場火災に係る保険金受け取りが前期までに完了し、特別利益が大幅に減少したことにより、前期を大幅に下回りました。
この結果、当連結会計年度の業績につきましては、受注高77,377百万円(対前期比1,936百万円増)、売上高72,327百万円(同589百万円減)、営業利益2,207百万円(同762百万円減)、経常利益2,683百万円(同741百万円減)、親会社株主に帰属する当期純利益2,070百万円(同9,788百万円減)となりました。
セグメント別の業績概況は次のとおりであります。
〔信号システム事業〕
鉄道信号システムでは、受注は、好調な国内案件に加え、米国のマイアミ国際空港ノースターミナル線APMシステムやシンガポールのセンカン・プンゴルLRT向け信号設備、中国向け電子連動装置用品をはじめとする海外案件のほか、部品の長納期化を受けた一部案件の前倒し発注があったことから、前期を大きく上回りました。
売上は、半導体や電子部品の世界的な供給不足の影響が継続するなかで、受注済み案件の確実な売上に努めてまいりました。国内では公営鉄道およびJR・民鉄各社向けの列車制御装置をはじめとする信号設備やホームドア、海外ではインド国鉄電子連動装置などの売上があり、前期と同水準となりました。
道路交通システムでは、交通信号制御機、交通信号灯器、情報板などの拡販に努めてまいりました。
この結果、当事業では受注高66,042百万円(対前期比9,544百万円増)、売上高56,637百万円(同590百万円増)、セグメント利益は5,362百万円(同18百万円減)となりました。
〔パワーエレクトロニクス事業〕
受注は、通信設備用電源装置の大型案件が一巡したこと、フラットパネルディスプレイ製造装置用電源装置の前期前倒し受注による反動減に加え、半導体製造装置用電源装置が第3四半期から半導体市況の急速な悪化の影響を受けたことから、前期を大きく下回りました。
売上は、半導体製造装置用電源装置は前期までの受注済案件の売上が寄与したものの、フラットパネルディスプレイ製造装置用電源装置および通信設備用電源装置が受注の減少により前期を下回ったことから、全体としては前期を下回りました。
この結果、当事業では受注高11,334百万円(対前期比7,608百万円減)、売上高15,690百万円(同1,179百万円減)、セグメント利益は1,852百万円(同531百万円減)となりました。
当連結会計年度末における流動資産は79,026百万円となり、前連結会計年度末に比べて1,772百万円増加しました。これは主に、現金及び預金が3,485百万円減少したものの、棚卸資産が合わせて5,002百万円増加したことによるものであります。
固定資産は35,334百万円となり、前連結会計年度末に比べて291百万円減少しました。これは主に、リース資産の純額が144百万円増加したものの、機械装置及び運搬具の純額が75百万円、退職給付に係る資産が287百万円それぞれ減少したことによるものであります。
この結果、資産合計は114,360百万円となり、前連結会計年度末に比べて1,481百万円の増加となりました。
当連結会計年度末における流動負債は53,114百万円となり、前連結会計年度末に比べて2,188百万円増加しました。これは主に、未払法人税等が3,711百万円減少したものの、支払手形及び買掛金と電子記録債務が合わせて700百万円、契約負債が508百万円、短期借入金と1年内返済予定の長期借入金が合わせて4,389百万円、それぞれ増加したことによるものであります。
固定負債は15,001百万円となり、前連結会計年度末に比べて1,995百万円減少しました。これは主に、長期借入金が2,280百万円減少したことによるものであります。
この結果、負債合計は68,115百万円となり、前連結会計年度末に比べて192百万円の増加となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は46,245百万円となり、前連結会計年度末に比べて1,289百万円増加しました。これは主に、その他有価証券評価差額金が203百万円、利益剰余金が941百万円それぞれ増加したことによるものであります。
当連結会計年度における現金及び現金同等物の期末残高は、5,693百万円となり前連結会計年度末に比べ3,485百万円減少しました。
営業活動によるキャッシュ・フローは2,913百万円のマイナスとなり、前連結会計年度に比べ17,869百万円の収入減となりました。これは売上債権の増減額が12,118百万円の収入増となったものの、税金等調整前当期純利益が13,670百万円減少したことに加え、法人税等の支払額が4,453百万円の支出増に、契約負債の増減額が7,452百万円、法人税等の還付額が1,106百万円それぞれ収入減となったことが主な要因であります。
投資活動によるキャッシュ・フローは1,446百万円のマイナスとなり、前連結会計年度に比べ1,431百万円の支出増となりました。これは、投資有価証券の売却による収入が979百万円減少したことが主な要因であります。
財務活動によるキャッシュ・フローは800百万円のプラスとなり、前連結会計年度に比べ14,287百万円の収入増となりました。これは借入金の収支が短期と長期を合わせて14,579百万円、借入側の増加となったことが主な要因であります。
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 金額は販売価格によっております。
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 主な相手先別の販売実績および総販売実績に対する割合
中期経営計画の初年度となる当連結会計年度の経営成績につきましては、前項「(1)経営成績等の状況の概要①」に記載のとおり、全体としては、受注は前期を上回ったものの、売上は前期をわずかに下回りました。また、当社の連結子会社の退職給付費用を追加計上したことや、半導体、電子部品の世界的な供給不足による工場の操業度低下とこれらの価格高騰に伴い原価率が悪化したこと等により、利益面は前期を下回りました。
信号システム事業につきましては、鉄道信号システムにおいて、更なる設計の標準化や生産管理の強化などにより、リードタイムを短縮し、適正利益を創出するとともに、継続して品質保証プロセスの改善を進めてまいります。また、新規製品開発に注力するとともに、海外拠点との連携やエンジニアリング会社、商社との協力体制の強化による海外マーケットでの受注拡大を図ります。さらに、製品設計時の省電力化、機器のスリム化・長寿命化などによる社会の課題解決についても引き続き取り組んでまいります。道路交通システムでは、国内における厳しい事業環境の下、AI・IoT、高速通信等を駆使した新たな技術開発に取り組み、モビリティ変革やスマートシティ対応製品の開発を進めるとともに、海外拠点との協業によりグローバル展開にも取り組んでまいります。
パワーエレクトロニクス事業につきましては、今年度後半頃から半導体部品の需要拡大が見込まれるため、先行して始まる半導体製造装置への設備投資に柔軟かつ迅速に対応できる体制の整備をさらに進めるとともに、主力製品である半導体製造装置向けの新たな製品展開に向けた研究開発を加速し、事業拡大をめざしてまいります。
全社的な取り組みとして、コーポレートガバナンス・コードに関連する事項へも適切に対応し、サステナビリティ基本方針やダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンの考え方に基づく取り組みの推進や多様性を確保するとともに、持続的な企業価値の向上と社会の成長、脱炭素社会への参画に引き続き努めてまいります。また、資本コストや資本収益性の現状分析によりROICやROEの改善に向けた取り組みを実行し、資本コスト、株価を意識した経営を推進してまいります。
経営の基盤となるコンプライアンスについては、海外拠点を含むグループコンプライアンス体制の構築を進め、引き続き経営の公正性、透明性を担保してまいります。
さらに、新たな事業の調査、研究・開発に取り組み、探索と挑戦を進めるとともに、知的財産・無形資産を活用・増強すべく、知財・無形資産ガバナンスを強化してまいります。また、業務プロセスの全体最適化と経営判断の迅速化をめざし、ERPの導入など社内外のデータをデジタルに集約し有効に活用できるIT環境を構築してまいります。
また、当社グループは社会の公共性、公益性、安全性に深くかかわる事業にたずさわっており、事業の安全性・信頼性を維持することの重要性は極めて高いものであることから、情報セキュリティの確保は最重要課題のひとつであると考えます。そのため、情報セキュリティ基本方針に基づき安全対策とセキュリティを一段と強化し、事故、災害等による事業停止を防止するべく、情報セキュリティマネジメントシステムを確立してまいります。
今後も社会全体の取り組みに協力するとともに、安全を確保しながら企業の社会的責任・役割を遂行するため適切に対処してまいります。
信号システム事業の財政状態につきましては、セグメント資産の額が82,778百万円となり、前連結会計年度末に比べて2,726百万円増加しました。これは主に、棚卸資産が1,662百万円、受取手形、売掛金、契約資産が合わせて646百万円、それぞれ増加したことによるものであります。
パワーエレクトロニクス事業の財政状態につきましては、セグメント資産の額が17,408百万円となり、前連結会計年度末に比べて2,521百万円増加しました。これは主に、受取手形、売掛金、契約資産が合わせて946百万円減少したものの、棚卸資産が3,339百万円増加したことによるものであります。
当社グループの主要な資金需要は、製品製造のための材料費、労務費、経費、販売費及び一般管理費等の営業費用および当社グループの設備新設、改修等に係る投資であります。これらの資金需要につきましては、営業活動によるキャッシュ・フローおよび自己資金のほか、金融機関からの借入による資金調達にて対応していくこととしております。
当社グループの資金の流動性につきましては、手許の運転資金につきましては当社および国内連結子会社においてCMS(キャッシュ・マネジメント・システム)を導入することにより、各社における余剰資金を当社へ集中し、一元管理を行うことで、資金効率の向上を図っております。また、突発的な資金需要に対しては、迅速かつ確実に資金を調達できるようにコミットメントライン契約を締結し、流動性リスクに備えております。
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益および費用の報告額に影響を及ぼす見積りおよび仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積りおよび仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
該当事項はありません。
該当事項はありません。
当連結会計年度の研究開発費は、信号システム事業
研究開発につきましては、事業戦略の上で急務となっております製品開発および製品改良等の研究課題に取り組んでおります。